JPH10210984A - エチレンジアミン−n,n’−ジコハク酸:エチレンジアミンリアーゼ活性を有するタンパク質およびその遺伝子 - Google Patents

エチレンジアミン−n,n’−ジコハク酸:エチレンジアミンリアーゼ活性を有するタンパク質およびその遺伝子

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JPH10210984A
JPH10210984A JP9060077A JP6007797A JPH10210984A JP H10210984 A JPH10210984 A JP H10210984A JP 9060077 A JP9060077 A JP 9060077A JP 6007797 A JP6007797 A JP 6007797A JP H10210984 A JPH10210984 A JP H10210984A
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 エチレンジアミン-N,N'-ジコハク酸:エ
チレンジアミンリアーゼ活性を有するタンパク質および
それをコードする遺伝子 【効果】 遺伝子組換えの方法でクローン化されたエチ
レンジアミン-N,N'-ジコハク酸:エチレンジアミンリア
ーゼ遺伝子によるジアミノアルキレン-N,N'-ジコハク酸
の製造では、菌体内に同遺伝子を多コピー存在させるこ
とができるため、微生物の触媒能力を飛躍的に増大させ
ることが期待できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エチレンジアミン
-N,N'-ジコハク酸:エチレンジアミンリアーゼ活性を有
するタンパク質およびそれをコードする遺伝子に関す
る。エチレンジアミン-N,N'-ジコハク酸:エチレンジア
ミンリアーゼ活性を有するタンパク質を用いればフマル
酸またはマレイン酸と各種ジアミンからジアミノアルキ
レン-N,N'-ジコハク酸を合成することができる。ジアミ
ノアルキレン-N,N'-ジコハク酸は医農薬合成中間体とし
て重要であると共に重金属を捕捉するという特異な性質
を持つ。また、該化合物の光学異性体は自然界に放出さ
れた後に生分解を受け易いなどの可能性が期待できるた
め、キレート剤や洗剤用ビルダーなどの用途が見込まれ
る。
【0002】
【従来の技術】ジアミノアルキレン-N,N'-ジコハク酸は
有機合成的手法により各種のアミンとマレイン酸または
フマル酸から容易に合成することができる。しかし、光
学活性ジアミノアルキレン-N,N'-ジコハク酸の場合に
は、その有機合成的手法の出発原料として光学活性アス
パラギン酸などが必要になる。例えば、光学活性ジアミ
ノエチレン-N,N'-ジコハク酸はL-アスパラギン酸とジブ
ロムエタンから製造できる〔John A. Neal et al. Inor
ganic Chem. 7, 2405 (1968)〕。しかし、L-アスパラギ
ン酸やジブロムエタンからの製造は、製造原料が比較的
高価となり、安価で汎用性のある化合物として供給する
ことは困難である。一方、微生物の生産するジアミノア
ルキレン-N,N'-ジコハク酸は放線菌の培養液から単離同
定されている〔T. Nishikiori et al. J. Antibiotics
37, 426 (1984)〕が、この放線菌による生産性は極めて
低く工業的製法とは成り得ない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これに対し、本出願人
は、先に、微生物の触媒作用を利用してフマル酸あるい
はマレイン酸と各種ジアミンから効率よく光学活性S,S-
ジアミノアルキレン-N,N'-ジコハク酸を合成する新規な
方法を提案している(特願平8-79404 号、同8-127655号
および同8-130594号明細書参照)。本発明は、この微生
物の触媒作用をさらに向上させることを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】遺伝子組換えによる目的
遺伝子のクローニングは菌体内に目的遺伝子を多コピー
存在させることが可能となるため、微生物の触媒能力を
飛躍的に増大させることが期待できる。それ故、本発明
者は菌体の触媒活性の向上および菌体生産量の改善を目
的に、エチレンジアミン-N,N'-ジコハク酸:エチレンジ
アミンリアーゼ遺伝子のクローニングを行った。
【0005】すなわち、本発明は、(1) エチレンジアミ
ン-N,N'-ジコハク酸:エチレンジアミンリアーゼ活性を
有し、配列番号1で示されるアミノ酸配列を有するポリ
ペプチドをコードする遺伝子DNAおよび遺伝子コード
の同義性に由来するこの類縁体、(2) 配列番号2に示さ
れる配列またはそのフラグメントとハイブリダイズし、
かつ、エチレンジアミン-N,N'-ジコハク酸:エチレンジ
アミンリアーゼ活性を示すポリペプチドをコードする遺
伝子DNA、(3) 配列番号4および5に示される合成D
NAで増幅されるサイズが 200〜350bp のDNA断片、
(4) 上記エチレンジアミン-N,N'-ジコハク酸:エチレン
ジアミンリアーゼ活性を有するポリペプチドをコードす
る遺伝子を含む組換えプラスミド、(5) 上記プラスミド
により形質転換された形質転換微生物、および(6) 上記
形質転換微生物を用いたジアミノアルキレン-N,N'-ジコ
ハク酸の製造法である。(2) のポリペプチドをコードす
る遺伝子DNAとしては、例えば、配列番号2の塩基配
列を有するDNAが挙げられる。
【0006】以下に、本発明を詳細に説明する。本発明
でいうエチレンジアミン-N,N'-ジコハク酸:エチレンジ
アミンリアーゼとは、フマル酸とエチレンジアミンから
エチレンジアミン-N,N'-ジコハク酸を可逆的に生成する
能力を持つ酵素を示すが、反応の条件によってはエチレ
ンジアミン -N-モノコハク酸を生成することもある。さ
らに本酵素は、エチレンジアミン以外のジアミン類にも
反応性を示し対応するジアミノアルキレン-N,N'-ジコハ
ク酸を生成する。また、生成するジアミノアルキレン-
N,N'-ジコハク酸は、多くの場合光学活性体であるが、
ラセミ体を生成する酵素もある。
【0007】このような反応性を示す一群の酵素は、本
出願人により自然界から分離同定した複数の属に属する
細菌類に見いだされており、これら細菌類は上記特願平
8-79404 号、同8-127655号および同8-130594号明細書に
記載されている。本発明は、そのうち特願平8-130594号
明細書記載のブレブンジモナス(Brevundimonas) sp. T
N−3株由来のエチレンジアミン-N,N'-ジコハク酸:エ
チレンジアミンリアーゼ遺伝子に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、下記の工程により実施
される。 (1) TN−3株染色体DNAの調製 TN−3株より染色体DNAを分離、調製する。
【0009】(2) 精製酵素の調製 TN−3株よりエチレンジアミン-N,N'-ジコハク酸:エ
チレンジアミンリアーゼタンパクを精製する。
【0010】(3) 精製酵素のN末端アミノ酸配列および
内部ペプチドのアミノ酸配列の分析
【0011】(4) プローブの調製 N末端アミノ酸配列および内部ペプチドのアミノ酸配列
より塩基配列を推定して2種の合成DNAを作製した。
この合成DNAをプライマーとし、TN−3株染色体D
NAを鋳型としてポリメラーゼ伸長反応を行い、エチレ
ンジアミン-N,N'-ジコハク酸:エチレンジアミンリアー
ゼ遺伝子の一部が増幅されたDNA断片を得る。
【0012】(5) DNAライブラリーの作製 染色体DNAを制限酵素で切断後、プラスミドベクター
pUC18に挿入してライブラリーとする。
【0013】(6) 大腸菌形質転換体の作製および組換え
体DNAの選別 工程(5) で作製したDNAライブラリーによる大腸菌形
質転換体を作製し、工程(4) で作製したDNA断片をプ
ローブとしたコロニーハイブリダイゼーション法により
目的の組換え体DNAを含む形質転換体を選別する。
【0014】(7) 組換えプラスミドの調製 工程(6) にて選別した組換え体よりプラスミドを調製す
る。
【0015】(8) 制限酵素地図の作製およびエチレンジ
アミン-N,N'-ジコハク酸:エチレンジアミンリアーゼ遺
伝子領域の特定 工程(7) で得られたプラスミドについて制限酵素地図を
作製し、プローブがハイブリダイズする領域を特定す
る。
【0016】(9) 塩基配列の決定 工程(8) で特定された領域周辺の塩基配列を決定する。
【0017】なお、TN−3株は、Brevundimonas sp.
TN−3(FERM P-15558)として、工業技術院生命工学工
業技術研究所に寄託されており、その菌学的性質は下記
のとおりである。
【0018】
【0019】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。ただし、本発明はこれらの実施例により限定される
ものではない。
【0020】実施例1 (1) TN−3株染色体DNAの調製 TN−3株を 100mlのEDDS培地 (0.2%エチレンジアミン
-N,N'-ジコハク酸、0.2%グルコース、0.1%バクトイース
トエキス、 0.05%ポリペプトン、0.1%硫酸マグネシウム
・7水塩、25%(v/v)燐酸緩衝液(1M 、pH 7.0) 、0.5%(v
/v) 金属塩混合物溶液(硫酸ナトリウム 56g、塩化マグ
ネシウム・6水塩 8g 、塩化カルシウム0.8g 、硫酸マ
ンガン・4水塩 0.6g 、塩化第二鉄・6水塩 0.12g、硫
酸亜鉛 0.06g/100ml)中、30℃にて4日間振盪培養した
後集菌し、この菌体を Saline-EDTA溶液(0.1M EDTA、15
M NaCl、pH 8.0) 4ml に懸濁し、リゾチーム 8mgを加え
て37℃で1時間振盪した後凍結した。次に、10mlの Tri
s-SDS 液(1%SDS、0.1M NaCl 、0.1M Tris 、pH 9.0) を
穏やかに振盪しながら加え、さらにプロテイナーゼK
(メルク社)(終濃度 1mg) を加え37℃で1時間振盪し
た。次に、等量のTE飽和フェノールを加え撹拌後(TE:10
mM Tris 、1mM EDTA、pH 8.0) 遠心し、上層を採り2倍
量のエタノールを加えた後ガラス棒でDNAを巻きと
り、90% 、80% 、70% のエタノールで順次フェノールを
取り除いた。次に、DNAを 3mlのTE緩衝液に溶解さ
せ、リボヌクレアーゼ A溶液(100℃、15分間の熱処理済
み)を 10mg/mlになるように加え37℃で30分間振盪し
た。さらにプロテイナーゼ Kを加え37℃で30分間振盪し
た後、等量のTE飽和フェノールを加え遠心し上層と下層
に分離させた。上層についてこの操作を2回繰り返した
後、同量のクロロフォルム (4%イソアミルアルコール含
有)を加え同様の抽出操作を繰り返した(以後この操作
をフェノール処理と呼ぶ)。その後上層に2倍量のエタ
ノールを加えガラス棒でDNAを巻き取り回収し、染色
体DNA標品を得た。
【0021】(2) 精製酵素の調製 TN−3株を2LのEDDS培地中、30℃にて4日間振盪培養
した後集菌し、10mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH 8.0 、
1mM ジチオスレイトール含有)100ml に懸濁し、超音波
破砕機で菌体を破砕し、12,000rpm で20分間遠心分離し
た。得られた上澄に 30%飽和となるように硫酸アンモニ
ウムを添加し、4℃にて30分間静置後遠心分離した。得
られた上澄に 60%飽和となるように硫酸アンモニウムを
添加し4℃にて30分間静置後遠心分離した。得られた沈
殿を10mlの10mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH 8.0 、1mM
ジチオスレイトール含有)に溶解し、部分精製酵素液と
した。この部分精製酵素液をイオン交換クロマトグラフ
ィーでさらに精製した。すなわち、1mM ジチオスレイト
ールを含む10mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH 8.0)で緩衝
化した DEAE-sephacryl (ファルマシア社製)を充填し
たカラム(φ10mm×20cm) に、部分精製酵素液を流し吸
着させた。40mlの同緩衝液でカラムを洗浄した後、 0〜
0.6M KClの直線勾配で本酵素を溶出させ、2ml づつ分画
した。エチレンジアミン-N,N'-ジコハク酸:エチレンジ
アミンリアーゼ活性の認められた画分を集めて精製酵素
液とした。この画分をSDS-ポリアクリルアミドゲル電気
泳動により分析したところ分子量約6万のほぼ均一な一
本のバンドが検出された。
【0022】(3) 精製酵素のN末端アミノ酸配列および
内部ペプチドのアミノ酸配列の分析 (2) の工程で得られた精製酵素を直接、あるいは tryps
inで消化後SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動でポリ
ペプチドを分画し、PVDFメンブレン(ImmobilonPsq(ミ
リポア社))にエレクトロブロッティングした。ブロッ
ティングしたメンブレンをクマシーブリリアントブルー
で染色し、染色されたバンドを切り取りアミノ酸配列の
分析に供した。アミノ酸配列の分析は島津製作所製 PSQ
-1型アミノ酸分析装置により行った。結果を以下に示
す。
【0023】a)無処理酵素のN末端アミノ酸配列:(分
子量約6万);(Met-)Thr-Pro-His-Asn-Pro-Asp-Ala b)trypsin 部分分解物:(分子量約5万);Glu-Ile-Gl
y-Ser-Val-Gly-Lys-Met-Glu-Ile-Gly-Arg-Xaa-Ala-Asn-
Asp-Leu-Arg-Asn-Arg c)trypsin 部分分解物:(分子量約1万);Ala-Ser-Gl
y-Ala-Lys-Ala-Pro-Glu-Phe-Gln-Glu-Leu-Tyr-Asp-Phe-
Glu-Ala-Ala-Xaa-Leu-Xaa-Leu 〔( )内は分画したペプチドの分子量を示し、Xaa は
分析上特定できなかったアミノ酸を示す〕
【0024】(4) プローブの調製 (3) の工程で得られたアミノ酸配列情報を基に配列番号
4および5に示されるような合成DNAを作成してプラ
イマー(#1 および #2)とし、(1) の工程で得られたTN
−3株の染色体DNAを鋳型としてポリメラーゼ連鎖反
応を行った。すなわち、TN−3株染色体DNA 1μl
、10倍濃度の反応緩衝液 10μl 、10mM dNTP 4μl
、プライマー #1 、#2各々 1μl(100pmol 濃度相当)E
xTaq (宝酒造株式会社) 1μl を加えて100 μl とし
た。この溶液について、95℃、30秒間(変性ステッ
プ)、55℃、30秒間(アニーリングステップ)、72℃、
2分間(伸長ステップ)のインキュベーションを30サイ
クル行った。反応終了後、クロロフォルム抽出を3回行
い、エタノール沈殿により増幅されたDNAを回収し
た。これを1.0%アガロース電気泳動で分離後、TN−3
株のエチレンジアミン-N,N'-ジコハク酸:エチレンジア
ミンリアーゼ遺伝子をコードすると考えられる約300bp
のDNA断片を得た。こうして得られたDNA断片をDI
G DNA Labeling kit(ベーリンガー・マンハイム株式会
社)を用いて標識し、プローブとした。
【0025】(5) DNAライブラリーの作製 TN−3株染色体DNA 10 μl に10倍濃度制限酵素反
応用緩衝液 5μl 、滅菌水 33μl 、制限酵素 KpnI 2
μl を加え、37℃にて16時間反応させた後エタノール沈
殿によりDNAを回収した。アガロース電気泳動を行
い、6.5Kb から 5.5KbのDNA断片をゲルから切り出
し、DNA PREP(株式会社ダイヤトロン)を用いて回収し
た。このDNA断片をライゲーションキット(宝酒造株
式会社)を用いて大腸菌ベクター pUC18の KpnI 部位に
挿入し、組換え体DNAライブラリーを作製した。
【0026】ライゲーションに用いた pUC18断片は次の
ように作製した。pUC18 保存液 2μl に対し、10倍濃度
制限酵素用緩衝液 5μl 、滅菌水 40μl 、制限酵素 K
pnI3μl を加え、37℃で2時間反応後、フェノール処
理、エタノール沈殿させた後乾燥して50μl の滅菌水に
溶解させた。さらにアルカリフォスファターゼ(宝酒造
株式会社) 1μl 、10倍濃度緩衝液 10μl 、滅菌水
39μl を加え65℃で反応後フェノール処理、エタノール
沈殿を行い乾燥して滅菌水に溶解させた。
【0027】(6) 大腸菌形質転換体の作製および組換え
体DNAの選別 大腸菌 JM109株をLB培地(1% バクトトリプトン、0.5%バ
クトイーストエキス、0.5% NaCl) 1mlに接種し37℃、5
時間好気的に前培養し、この培養物 100mlを SOB培地 4
0ml(2%バクトトリプトン、0.5%バクトイーストエキス、
10mM NaCl 、2.5mM KCl 、1mM MgSO4 、1mM MgCl2 ) に
加え、18℃で20時間培養した。この培養物を遠心分離に
より集菌した後、冷TF溶液(20mM PIPES-KOH(pH 6.0) 、
200mM KCl 、10mM CaCl2 、40mM MnCl2 ) を13ml加
え、0℃で10分間放置後、再度遠心し、上澄を除いた
後、沈殿した大腸菌を冷TF溶液 3.2mlに懸濁し、0.22ml
のジメチルスルフォキシドを加え0℃で10分間放置し
た。こうして作製したコンピテントセル 200μl に工程
(5) で作製した組換え体プラスミドを含有する溶液(D
NAライブラリー)を10μl 加え、0℃で30分放置後、
42℃で30秒間ヒィートショックを与え0℃で2分間冷却
後、SOC 培地(20mM グルコース、2%バクトトリプトン、
0.5%バクトイーストエキス、10mM NaCl 、2.5mM KCl 、
1mM MgSO4 、1mM MgCl2 )1ml を添加して37℃にて1時
間振盪培養した。これを 200μl ずつアンピシリン 100
μg/ml含有のLB寒天培地にまき、37℃で培養した。寒天
培地上に生育した形質転換体コロニーについてコロニー
ハイブリダイゼーション法にてエチレンジアミン-N,N'-
ジコハク酸:エチレンジアミンリアーゼ遺伝子を持つ形
質転換体を選別した。すなわち、寒天培地上に生育した
形質転換体をナイロンメンブレン(バイオダイン A:日
本ポール株式会社)上に移し、菌体を溶かしてDNAを
固定した後、これを工程(4) で作製したプローブ(約30
0bp)で処理し、DIG Luminescent Detection Kit (ベー
リンガー・マンハイム株式会社)を用い、目的の組換え
体DNAを持つコロニーを選択した。
【0028】(7) 組換えプラスミドの調製 工程(6) で選択した形質転換体を 100mlのLB培地にて37
℃で一晩培養し、集菌後滅菌水により洗浄し、溶液I(2m
M グルコース、10mM EDTA 、25mM Tris-HCl(pH8.0) を
5ml、リゾチームを25mg加え、0℃で30分間放置した。
溶液II(1N-NaOH、5%SDS)を 10ml 加え0℃で5分間放置
し、溶液III(3M酢酸ナトリウム(pH 4.8))を 7.5ml加え
0℃で30分間放置した。これを遠心し、その上澄に50ml
のエタノールを加え、さらに遠心し上澄を取り除き 5ml
の溶液IV(10mM 酢酸ナトリウム、50mM Tris-HCl(pH8.0)
)とリボヌクレアーゼ A溶液(10mg/ml)2.5μl を加え室
温で20分間放置した。これに12mlのエタノールを加え、
遠心によりプラスミドを回収、70% エタノールでリンス
し、乾燥後 0.4mlの滅菌水に溶解した。こうして得られ
た組換え体プラスミドを pEDS001と名付けた。
【0029】(8) 制限酵素地図の作製およびエチレンジ
アミン-N,N'-ジコハク酸:エチレンジアミンリアーゼ遺
伝子領域の特定 工程(7) で得られたプラスミド pEDS001を数種の制限酵
素を用いて切断し制限酵素地図を作製した(図1)。さ
らに、通常行われるようにサブクローニングを行った。
すなわち、pEDS001 を制限酵素 KpnI と BamHIとで切断
し、pUC18 を同制限酵素で切断したものとライゲーショ
ンし、大腸菌 JM109株を形質転換することにより、約3.
9Kb の断片が挿入されたプラスミド(pEDS002) (図2)
と約2.6Kb の断片が挿入されたプラスミド(pEDS003)
(図3)を得た。各々のプラスミドについて制限酵素 B
amHI、EcoRI 、SacI、SalIなどで切断後、アガロース電
気泳動を行い、サザンハイブリダイゼーション法により
プローブがハイブリダイズする断片を特定した。
【0030】(9) 塩基配列の決定 工程(8) で特定された領域周辺の塩基配列をファルマシ
ア社蛍光シーケンサ ALFIIを用いて決定した。その結
果、配列番号2に示される塩基配列が得られ、配列番号
1に示されるアミノ酸配列を持つオープンリーディング
フレームが見いだされた。アミノ酸配列データーベース
NBRF(National Biomedical Research Foundation)との
比較の結果、本遺伝子は delta-crystallin あるいは a
rgininosuccinate lyase と20〜30% のホモロジーを有
しており、両酵素にはともにフマル酸とアミン(アミノ
酸)の縮合あるいは分解反応を触媒する活性が知られて
いる。また、このオープンリーディングフレームの塩基
配列を配列番号3に示した。
【0031】実施例2 実施例1(工程(7))で得られたエチレンジアミン-N,N'-
ジコハク酸:エチレンジアミンリアーゼ遺伝子を有する
組換え体プラスミド pEDS003 2μl に対し、10倍濃度制
限酵素用緩衝液 2μl 、滅菌水 15μl 、制限酵素 Kpn
I 1μl を添加し、37℃にて2時間反応させた。エタノ
ール沈殿によりプラスミドを回収し、乾燥後17μl の滅
菌水、 2μl の10倍濃度制限酵素緩衝液、制限酵素 Bam
HI 1μlを添加して37℃にて2時間反応させた。この反
応液からアガロース電気泳動により約2.6Kb の断片を調
製し、大腸菌ベクター pUC119 に挿入した。作製したラ
イゲーション溶液を用いて大腸菌 JM109を形質転換して
目的のプラスミドを得た。ここで作製したプラスミドを
pEDS020と、また形質転換体を JM109/pEDS020と名付け
た。JM109/pEDS020 をアンピシリン 50mg/L 含有するLB
培地 1mlに接種して37℃にて8時間振盪培養後、40mlの
LB培地(50mg/L アンピシリン、1mM isopropyl-β-thiog
alactosideを含有)で37℃、30時間培養した。得られた
培養物を10mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH 8.0)で洗浄
後、2ml の同緩衝液に懸濁した。得られた菌体懸濁液の
一部を 342mMフマル酸と 171mMエチレンジアミンを含む
pH 8.0の水溶液50ml に懸濁し24時間反応させた。反応
液から菌体を遠心分離により除いた後、HPLCを用いて生
成したエチレンジアミン-N,N'-ジコハク酸を分析した
(WAKOSIL5C8 (和光純薬)〔溶出液;10mM水酸化テト
ラ-n- ブチルアンモニウムと0.4mMCuSO4 を含む50mM燐
酸pH 2〕)。その結果、50mMのS,S-エチレンジアミン-
N,N'-ジコハク酸が生成していた。なお、エチレンジア
ミン-N,N'-ジコハク酸:エチレンジアミンリアーゼ遺伝
子を含むプラスミド pEDS020(図4)はこれを含有する
形質転換体 E. coli JM109/pEDS020(FERM P-15961)とし
て、工業技術院生命工学工業技術研究所に寄託されてい
る。
【0032】
【発明の効果】遺伝子組換えの方法でクローン化された
エチレンジアミン-N,N'-ジコハク酸:エチレンジアミン
リアーゼ遺伝子によるジアミノアルキレン-N,N'-ジコハ
ク酸の製造では、菌体内に同遺伝子を多コピー存在させ
ることができるため、微生物の触媒能力を飛躍的に増大
させることが期待できる。
【0033】
【配列表】
配列番号1: 配列の長さ:495 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:タンパク質 起源: 生物名:ブレブンジモナス sp.(Brevundimonas sp.) 株名:TN−3 配列: 1 11 21 31 41 51 XTPHNPDATR IGRAKRAKAP EFQELYDFEA AALTLTSAVF PYDSKIHRAH VVMLAEQDIL 61 71 81 91 101 111 TRDEAASILN GLAKADELAG KDAALRTYLP YEAALKREIG SVAGKMHIGR SANDLRNRVN 121 131 141 151 161 171 ACSCVTALRT VEAVIALREA VVTKAADHLD TVMVVYTQRK EAQPITLGHY LMAISENLGK 181 191 201 211 221 231 NLARYRELHP RINQCPLGAA ATAGTGWPLD RDRTAALLGF HGLVVNSIEG VAGWDHVAEF 241 251 261 271 281 291 AFDNAVFLSG LSRLASEIQL WSTDEYQMAE LDSAFAGTSS IMPQKKNPDS LERSRKGAFA 301 311 321 331 341 351 AMGPLVAILT SLNGIEYQYS AARVELEPRS IDALIAATHA MTGVVRTLHP NKEQDACAMR 361 371 381 391 401 411 QENYATMTDL TDLLVRRIGI DYREAHEIVA RVVMTAIERG IKANAIGLDL VQEAAVAQTG 421 431 441 451 461 471 NRIEIGAADI ADALDPVQNV ARRKGRGMPA PESVRAAIAE ARQELDADKA WLEDRRAGLA 481 491 DADAALEEAV AGITT* (上記式中 Xは欠失または Mを表す)
【0034】配列番号2: 配列の長さ:1922 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 起源: 生物名:ブレブンジモナス sp.(Brevundimonas sp.) 株名:TN−3 配列: 1 11 21 31 41 51 GGATCCTCAT CAGCGAGCGC TTTCCGTCCG GCACCCGTAT TCTGCTGGAA GTCCTGCACA 61 71 81 91 101 111 GCAACCCCAA TGGCCGCACC TTCTGGGAGC GGATGGGGTT CGACCCCTAC GCGCTCTATC 121 131 141 151 161 171 TCGAGCGGCG CGCCGGCCCC CTCACCTGAC CCTCAGACGA CTAGAGAAGA ACGCGATGAC 181 191 201 211 221 231 CCCGCATAAC CCAGATGCCA CCCGTATCGG CCGTGCCAAG CGCGCGAAGG CGCCGGAATT 241 251 261 271 281 291 CCAGGAACTC TATGACTTCG AAGCAGCGGC ACTCACCCTG ACGAGCGCCG TCTTTCCTTA 301 311 321 331 341 351 CGACAGCAAG ATTCATCGTG CTCACGTCGT CATGCTGGCT GAACAGGACA TCCTGACCCG 361 371 381 391 401 411 GGACGAGGCT GCCAGCATCC TGAACGGGCT GGCCAAGGCG GATGAACTGG CGGGAAAGGA 421 431 441 451 461 471 CGCGGCGCTG CGCACCTACC TGCCCTATGA GGCCGCGCTG AAACGCGAGA TCGGCTCCGT 481 491 501 511 521 531 TGCCGGGAAG ATGCATATCG GGCGCAGTGC CAACGACCTC CGCAATCGGG TAAACGCATG 541 551 561 571 581 591 TTCCTGCGTG ACAGCTCTGC GCACCGTCGA GGCTGTGATC GCATTGCGCG AGGCAGTCGT 601 611 621 631 641 651 GACCAAGGCC GCCGACCATC TCGACACGGT GATGGTCGTC TACACCCAGC GCAAGGAGGC 661 671 681 691 701 711 CCAGCCGATC ACGCTCGGCC ATTACCTAAT GGCGATCAGC GAAAATCTGG GCAAGAACCT 721 731 741 751 761 771 CGCCCGCTAT CGCGAGCTCC ATCCGCGCAT CAACCAATGT CCCCTCGGCG CCGCTGCCAC 781 791 801 811 821 831 GGCGGGCACG GGCTGGCCGC TGGATCGCGA CCGCACCGCA GCACTGCTGG GTTTCCACGG 841 851 861 871 881 891 GCTCGTCGTC AACAGCATCG AGGGCGTGGC CGGCTGGGAC CACGTCGCGG AATTCGCCTT 901 911 921 931 941 951 CGACAATGCC GTCTTCCTGA GCGGCCTCAG CCGCCTGGCT TCCGAGATCC AGCTCTGGAG 961 971 981 991 1001 1011 CACGGACGAG TATCAGATGG CGGAACTCGA CTCCGCCTTC GCCGGCACCA GCAGCATCAT 1021 1031 1041 1051 1061 1071 GCCGCAGAAG AAAAACCCGG ATTCGCTGGA GCGCAGCCGG AAAGGCGCCT TCGCGGCGAT 1081 1091 1101 1111 1121 1131 GGGGCCGCTG GTCGCCATCC TCACCTCTCT CAATGGTATC GAGTACCAGT ACAGCGCCGC 1141 1151 1161 1171 1181 1191 CAGGGTCGAG CTCGAACCGC GATCCATCGA TGCGCTGATC GCGGCCACCC ACGCGATGAC 1201 1211 1221 1231 1241 1251 GGGCGTCGTG CGGACGCTTC ATCCCAACAA GGAGCAAGAT GCTTGCGCTA TGCGGCAAGA 1261 1271 1281 1291 1301 1311 GAACTACGCC ACCATGACCG ACCTGACCGA CCTGCTCGTC CGTCGCATCG GCATCGACTA 1321 1331 1341 1351 1361 1371 TCGCGAGGCC CATGAGATCG TGGCGCGCGT GGTGATGACG GCGATCGAGC GCGGCATCAA 1381 1391 1401 1411 1421 1431 GGCCAACGCC ATCGGACTGG ACCTCGTGCA GGAGGCCGCG GTCGCGCAGA CGGGCAACCG 1441 1451 1461 1471 1481 1491 GATCGAGATC GGTGCGGCCG ACATCGCCGA TGCGCTCGAT CCGGTTCAGA ACGTCGCCCG 1501 1511 1521 1531 1541 1551 TCGCAAGGGC AGGGGCATGC CCGCGCCCGA ATCCGTCAGG GCCGCCATCG CGGAGGCGCG 1561 1571 1581 1591 1601 1611 TCAGGAATTG GACGCCGACA AGGCCTGGCT AGAGGACCGG CGCGCCGGGC TGGCCGATGC 1621 1631 1641 1651 1661 1671 GGATGCGGCG CTGGAGGAGG CGGTGGCCGG CATCACGACC TGAGGCCTGC TGCCTCCCTG 1681 1691 1701 1711 1721 1731 CCGAAAATCT CGACTCGTGG TTCAAAAAAG AGGGGATAGC CATGACGAAG ACGGTTTTTT 1741 1751 1761 1771 1781 1791 TCTATCTGCT GACGATGACT GCCGGCGCCA TGAGCGGCTT GACCGGAGCG GCGCATGGCC 1801 1811 1821 1831 1841 1851 AAGCCATCAC CGTTCCCGCC GCGCTGAAGG AAAAAGGCGA GTTGCGTGTC GGCGTCAAAT 1861 1871 1881 1891 1901 1911 GCGACACGCC GCCTGCCGGT TTCCTCGACG AAAAGGGTAA GCCCACCGGC ATCGATATCG 1921 AT
【0035】配列番号3: 配列の長さ:1488 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 起源: 生物名:ブレブンジモナス sp.(Brevundimonas sp.) 株名:TN−3 配列: 1 11 21 31 41 51 ATGACCCCGC ATAACCCAGA TGCCACCCGT ATCGGCCGTG CCAAGCGCGC GAAGGCGCCG 61 71 81 91 101 111 GAATTCCAGG AACTCTATGA CTTCGAAGCA GCGGCACTCA CCCTGACGAG CGCCGTCTTT 121 131 141 151 161 171 CCTTACGACA GCAAGATTCA TCGTGCTCAC GTCGTCATGC TGGCTGAACA GGACATCCTG 181 191 201 211 221 231 ACCCGGGACG AGGCTGCCAG CATCCTGAAC GGGCTGGCCA AGGCGGATGA ACTGGCGGGA 241 251 261 271 281 291 AAGGACGCGG CGCTGCGCAC CTACCTGCCC TATGAGGCCG CGCTGAAACG CGAGATCGGC 301 311 321 331 341 351 TCCGTTGCCG GGAAGATGCA TATCGGGCGC AGTGCCAACG ACCTCCGCAA TCGGGTAAAC 361 371 381 391 401 411 GCATGTTCCT GCGTGACAGC TCTGCGCACC GTCGAGGCTG TGATCGCATT GCGCGAGGCA 421 431 441 451 461 471 GTCGTGACCA AGGCCGCCGA CCATCTCGAC ACGGTGATGG TCGTCTACAC CCAGCGCAAG 481 491 501 511 521 531 GAGGCCCAGC CGATCACGCT CGGCCATTAC CTAATGGCGA TCAGCGAAAA TCTGGGCAAG 541 551 561 571 581 591 AACCTCGCCC GCTATCGCGA GCTCCATCCG CGCATCAACC AATGTCCCCT CGGCGCCGCT 601 611 621 631 641 651 GCCACGGCGG GCACGGGCTG GCCGCTGGAT CGCGACCGCA CCGCAGCACT GCTGGGTTTC 661 671 681 691 701 711 721 731 741 751 761 771 GCCTTCGACA ATGCCGTCTT CCTGAGCGGC CTCAGCCGCC TGGCTTCCGA GATCCAGCTC 781 791 801 811 821 831 TGGAGCACGG ACGAGTATCA GATGGCGGAA CTCGACTCCG CCTTCGCCGG CACCAGCAGC 841 851 861 871 881 891 ATCATGCCGC AGAAGAAAAA CCCGGATTCG CTGGAGCGCA GCCGGAAAGG CGCCTTCGCG 901 911 921 931 941 951 GCGATGGGGC CGCTGGTCGC CATCCTCACC TCTCTCAATG GTATCGAGTA CCAGTACAGC 961 971 981 991 1001 1011 GCCGCCAGGG TCGAGCTCGA ACCGCGATCC ATCGATGCGC TGATCGCGGC CACCCACGCG 1021 1031 1041 1051 1061 1071 ATGACGGGCG TCGTGCGGAC GCTTCATCCC AACAAGGAGC AAGATGCTTG CGCTATGCGG 1081 1091 1101 1111 1121 1131 CAAGAGAACT ACGCCACCAT GACCGACCTG ACCGACCTGC TCGTCCGTCG CATCGGCATC 1141 1151 1161 1171 1181 1191 GACTATCGCG AGGCCCATGA GATCGTGGCG CGCGTGGTGA TGACGGCGAT CGAGCGCGGC 1201 1211 1221 1231 1241 1251 ATCAAGGCCA ACGCCATCGG ACTGGACCTC GTGCAGGAGG CCGCGGTCGC GCAGACGGGC 1261 1271 1281 1291 1301 1311 AACCGGATCG AGATCGGTGC GGCCGACATC GCCGATGCGC TCGATCCGGT TCAGAACGTC 1321 1331 1341 1351 1361 1371 GCCCGTCGCA AGGGCAGGGG CATGCCCGCG CCCGAATCCG TCAGGGCCGC CATCGCGGAG 1381 1391 1401 1411 1421 1431 GCGCGTCAGG AATTGGACGC CGACAAGGCC TGGCTAGAGG ACCGGCGCGC CGGGCTGGCC 1441 1451 1461 1471 1481 GATGCGGATG CGGCGCTGGA GGAGGCGGTG GCCGGCATCA CGACCTGA
【0036】配列番号4: 配列の長さ:23 配列の型:核酸 配列: ATGACICCICAYAAYCCIGAYGC (上記式中Y はC またはT を表す。I はイノシンを示
し、ACGTの何れの塩基でも代替しうる)
【0037】配列番号5: 配列の長さ:35 配列の型:核酸 配列: CCDATYTCATYTTICCIGCRACIGAICCDATYTC (上記式中 Yは Cまたは Tを、D は A、 Gまたは Tを、
R は Aまたは Gを表す。I はイノシンを示しACGTの何れ
の塩基でも代替しうる)
【0038】
【図面の簡単な説明】
【図1】プラスミド(pEDS001) の制限酵素地図。
【図2】プラスミド(pEDS002) の制限酵素地図。プラス
ミド(pEDS001) を制限酵素 KpnI 、BamHI で切断して得
た約3.9kb の断片を pUC18に挿入。
【図3】プラスミド(pEDS003) の制限酵素地図。プラス
ミド(pEDS001) を制限酵素 KpnI 、BamHI で切断して得
た約2.6kb の断片を pUC18に挿入。
【図4】プラスミド(pEDS020) の制限酵素地図。プラス
ミド(pEDS003) を制限酵素 KpnI 、BamHI で切断して得
た約2.6kb の断片を pUC119 に挿入。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI //(C12N 15/09 ZNA C12R 1:01) (C12N 1/21 C12R 1:19) (C12P 7/46 C12R 1:19)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレンジアミン-N,N'-ジコハク酸:エ
    チレンジアミンリアーゼ活性を有し、配列番号1で示さ
    れるアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする遺
    伝子DNAおよび遺伝子コードの同義性に由来するこの
    類縁体。
  2. 【請求項2】 ポリペプチドをコードする遺伝子が配列
    番号2の塩基配列を有する請求項1記載の遺伝子DN
    A。
  3. 【請求項3】 配列番号2に示される配列またはそのフ
    ラグメントとハイブリダイズし、かつ、エチレンジアミ
    ン-N,N'-ジコハク酸:エチレンジアミンリアーゼ活性を
    示すポリペプチドをコードする遺伝子DNA。
  4. 【請求項4】 配列番号4および5に示される合成DN
    Aで増幅されるサイズが 200〜350bp のDNA断片。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれかに記載のエチ
    レンジアミン-N,N'-ジコハク酸:エチレンジアミンリア
    ーゼ活性を有するポリペプチドをコードする遺伝子を含
    む組換えプラスミド。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のプラスミドにより形質転
    換された形質転換微生物。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の形質転換微生物を用いた
    ジアミノアルキレン-N,N'-ジコハク酸の製造法。
JP06007797A 1996-11-12 1997-02-28 エチレンジアミン−n,n’−ジコハク酸:エチレンジアミンリアーゼ活性を有するタンパク質およびその遺伝子 Expired - Lifetime JP3370545B2 (ja)

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