JPH08107788A - セリンヒドロキシメチルトランスフェラーゼをコードする遺伝子を含むdna断片 - Google Patents

セリンヒドロキシメチルトランスフェラーゼをコードする遺伝子を含むdna断片

Info

Publication number
JPH08107788A
JPH08107788A JP6245435A JP24543594A JPH08107788A JP H08107788 A JPH08107788 A JP H08107788A JP 6245435 A JP6245435 A JP 6245435A JP 24543594 A JP24543594 A JP 24543594A JP H08107788 A JPH08107788 A JP H08107788A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ala
dna fragment
serine
dna
hydroxymethyl transferase
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6245435A
Other languages
English (en)
Inventor
Izuru Tokumaru
出 得丸
Kazuhisa Hatakeyama
和久 畠山
Yoko Asai
陽子 浅井
Miki Kobayashi
幹 小林
Hideaki Yugawa
英明 湯川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP6245435A priority Critical patent/JPH08107788A/ja
Publication of JPH08107788A publication Critical patent/JPH08107788A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Saccharide Compounds (AREA)
  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 コリネ型細菌由来のセリンヒドロキシメチル
トランスフェラーゼをコードする遺伝子を含むDNA断
片。 【効果】 本発明により提供されるセリンヒドロキシメ
チルトランスフェラーゼをコードする遺伝子を含むDN
A断片を用いてコリネ型細菌を育種改良することによ
り、セリンヒドロキシメチルトランスフェラーゼ高産生
能を有するコリネ型細菌の取得が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コリネ型細菌由来のセ
リンヒドロキシメチルトランスフェラーゼをコードする
遺伝子に関する。セリンヒドロキシメチルトランスフェ
ラーゼは、生体内においては主にL−セリンからグリシ
ンを生成する反応に関与しているが、L−セリンとグリ
シンの可逆的相互変換酵素であるため、グリシンを原料
とするL−セリンの生産において重要な酵素である。L
−セリンは化粧品、医薬の分野等での需要が多く、また
必須アミノ酸であるL−トリプトファンの製造原料とし
ても利用される工業的に重要なアミノ酸である。
【0002】
【従来の技術】セリンヒドロキシメチルトランスフェラ
ーゼをコードする遺伝子については、微生物ではエシエ
リヒア・コリ(Escherichia coli)由来の遺伝子[Nucl
eic Acids Res., Vol.11, p.2065(1983)]、カンピロバ
クター・ジェジュニ(Campylobacter jejuni)由来の遺
伝子[Gene, Vol.101, p.51(1991) ]、サルモネラ・チ
フィマリウム(Salmonella typhimurium)由来の遺伝子
[DNA seq., Vol.1, p.107(1990)]、ブラディリゾビウ
ム・ジャポニカム(Bradyrhizobium japonicum)由来の
遺伝子[Mol. Microbiol., Vol.5, p.39(1991)]等が単
離され、その塩基配列が決定されている。
【0003】しかしながら、産業上重要なコリネ型細菌
についてはコリネバクテリウム・グルタミカム(Coryne
bacterium glutamicum)よりセリンヒドロキシメチルト
ランスフェラーゼを含むDNA断片が単離されているも
のの[特開平2−42994]、その塩基配列について
は、本発明者らの知る限り報告例がない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、コリネ型細
菌内で発現可能な、コリネ型細菌由来のセリンヒドロキ
シメチルトランスフェラーゼをコードする遺伝子を含む
DNA断片の提供を目的としてなされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、遺伝子組み換えの
手法を駆使することにより、コリネ型細菌からセリンヒ
ドロキシメチルトランスフェラーゼをコードする遺伝子
が単離可能であることを見い出し、本発明を完成するに
至った。
【0006】かくして本発明によれば、後記配列表の配
列番号1の配列中のアミノ酸番号1からアミノ酸番号4
34までのアミノ酸配列で示されるセリンヒドロキシメ
チルトランスフェラーゼをコードする遺伝子を含むDN
A断片が提供される。
【0007】本発明の「セリンヒドロキシメチルトラン
スフェラーゼをコードする遺伝子」とは、グリシンとホ
ルムアルデヒドからL−セリンを生成する反応を触媒す
る酵素であるセリンヒドロキシメチルトランスフェラー
ゼをコードするglyA遺伝子を意味するものであり、
以下これを「セリンヒドロキシメチルトランスフェラー
ゼ遺伝子」、該遺伝子を含むDNA断片を「glyA断
片」と略称することがある。
【0008】本発明のglyA断片は、その塩基配列が
決定された後においては合成することも可能であるが、
通常は、コリネ型細菌、例えばブレビバクテリウム・フ
ラバム(Brevibacterium flavum)MJ−233(FERM BP-
1497)株等の染色体上に存在し、この染色体DNAを適
当な制限酵素で切断することにより生ずる切断断片の中
から以下に述べる方法で分離、取得することができる。
【0009】まず、上記コリネ型細菌、例えばブレビバ
クテリウム・フラバムMJ−233を常法[例えば、特
開昭51−130592参照]に従い培養し、培養物か
ら菌体を集め、該菌体から染色体DNAを抽出する。染
色体DNAは、例えば、特開平5−15378の実施例
1(A)に記載の方法等により菌体から容易に抽出する
ことができる。
【0010】この染色体DNAを適当な制限酵素、例え
ばEcoRIを用いて切り出し、得られたDNA断片を
適当なクローニングベクター、例えばpUC118(宝
酒造製)へクローニングし、セリンヒドロキシメチルト
ランスフェラーゼが欠損したグリシン要求性大腸菌変異
株を形質転換する。この形質転換株を適当な選択圧下で
培養し、培養物から菌体を回収し、菌体から常法、例え
ばアルカリ−SDS法によりプラスミドを抽出する。こ
のプラスミドを適当な制限酵素で切断し、アガロースゲ
ル電気泳動により切断断片を分離および解析し、ブレビ
バクテリウム・フラバムMJ−233染色体由来の挿入
断片をゲルより抽出することにより、本発明のglyA
断片を取得することができる。
【0011】ここで、上記グリシン要求性大腸菌変異株
としては、例えばエシエリヒア・コリAT2457(g
lyA)[静岡県三島市谷田1−111 国立遺伝学研
究所遺伝実験生物保存研究センターに系統番号:ME5
362として保管されており、同センターから入手可
能。]を挙げることができる。また、本発明のglyA
断片上のglyA遺伝子の存在は、上記グリシン要求性
大腸菌変異株への相補試験により容易に確認することが
できる。
【0012】かくして得られる本発明のglyA断片の
1つとして、上記ブレビバクテリウム・フラバムMJ−
233の染色体DNAを制限酵素BamHIとSmaI
で切り出すことによって得られる大きさ約2.1kbの
DNA断片を挙げることができる。この大きさ約2.1
kbのglyA断片の塩基配列は、プラスミドpUC1
8またはpUC19等を用いるジデオキシヌクレオチド
酵素法[dideoxy chain termination 法;Sanger, F et
al., Proc. Nat. Acad. Sci. USA, Vol.74, p.5463,
(1977)]により決定することができる。このようにして
決定した上記大きさ約2.1kbのDNA断片中の配列
を後記配列表の配列番号:1に示す。この配列中に存在
するオープンリーディングフレームから、セリンヒドロ
キシメチルトランスフェラーゼをコードする遺伝子(g
lyA遺伝子)は、配列番号1の配列中のアミノ酸番号
1からアミノ酸番号434までのアミノ酸配列をコード
するものであることが明らかとなった。
【0013】上記glyA遺伝子を包含してなる本発明
のセリンヒドロキシメチルトランスフェラーゼをコード
する遺伝子を含むDNA断片は、天然の細菌染色体DN
A、例えばコリネ型細菌染色体DNAから分離されたも
ののみならず、通常用いられるDNA合成装置、例えば
ベックマン社製システム−1プラス(System-1 Plus)
を用いて合成されたものであってもよい。
【0014】また、前記の如くブレビバクテリウム・フ
ラバムMJ−233等の細菌染色体から取得される本発
明のDNA断片は、セリンヒドロキシメチルトランスフ
ェラーゼをコードする機能を実質的に損なうことがない
限り、塩基配列の一部の塩基が他の塩基と置換されてい
ても、削除されていてもよく、新たに塩基が挿入されて
いてもよく、あるいは塩基配列の一部が転移されている
ものであってもよく、さらにそれらの塩基配列にハイブ
リダイズする塩基配列であってもよく、これらの誘導体
のいずれもが、本発明のセリンヒドロキシメチルトラン
スフェラーゼをコードする遺伝子を含むDNA断片に包
含されるものである。
【0015】
【実施例】以上に本発明を説明してきたが、下記実施例
によりさらに具体的に説明する。しかしながら、実施例
は本発明の具体的な認識を得る一助とみなすべきもので
あり、本発明の範囲を些かなりとも限定するものではな
いことを理解しなければならない。
【0016】実施例1 ブレビバクテリウム・フラバムMJ−233由来セリン
ヒドロキシメチルトラスフェラーゼ遺伝子を含むDNA
断片のクローン化 (A) ブレビバクテリウム・フラバムMJ−233の
全DNAの抽出 ブレビバクテリウム・フラバムMJ−233(FERM BP-1
497)を、半合成培地であるA培地[組成:尿素2g,
(NH4 2 SO4 7g、K2 HPO4 0.5g,
KH2 PO4 0.5g、MgSO4 0.5g、Fe
SO4 ・7H2 O6mg、MnSO4 ・4〜6H2
6mg、酵母エキス2.5g、カザミノ酸5g、ビオチ
ン200μg、塩酸チアミン200μg、グルコース2
0gを蒸留水に溶解して1リットルとする]1リットル
中で対数増殖期後期まで培養した後に菌体を回収した。
【0017】得られた菌体をリゾチームを10mg/ml の
濃度で含有する溶液[組成:10mM NaCl、20
mM トリス緩衝液(pH8.0)、1mM EDTA
・2Na]15mlに懸濁した。該懸濁液にプロテナー
ゼKを100μg/mlの最終濃度で添加し、これを37℃
で1時間インキュベートした。次に、ドデシル硫酸ナト
リウムを最終濃度が0.5%になるように添加し、50
℃で6時間インキュベートして溶菌させた。得られた溶
菌液に等量のフェノール/クロロホルム溶液を添加して
室温で10分間穏やかに振盪した後、その全量を10〜
12℃で20分間、5,000×gの遠心分離に供し、
その上清画分を分取した。該上清画分中に酢酸ナトリウ
ムをその濃度が0.3Mとなるように添加し、次いで2
倍量のエタノールを穏やかに添加した。水層とエタノー
ル層の間に存在するDNAをガラス棒で搦め取り、これ
を70%エタノールで洗浄して風乾した。得られたDN
Aは、溶液[組成:10mM トリス緩衝液(pH7.
5)、1mM EDTA・2Na]5mlを加えて4℃
で一晩静置した後、実験に供した。
【0018】(B)セリンヒドロキシメチルトランスフ
ェラーゼ遺伝子を含むDNA断片の調製 上記(A)項で調製したブレビバクテリウム・フラバム
の染色体DNA25μgを、制限酵素EcoRI 50
unitと37℃で1時間反応させて切断し、染色体D
NAのEcoRI分解物を調製した。この分解物溶液
に、プラスミドpUC118(宝酒造製)1μgを制限
酵素EcoRIと37℃で1時間反応させて得た分解物
溶液を混合し、これにそれぞれ最終濃度が50mMトリ
ス緩衝液(pH7.6)、10mMジチオスレイトー
ル、1mM ATP、10mM MgCl2 、およびT
4リガーゼ1unitとなるように各成分を添加し、1
6℃で15時間反応させて、DNA分解物を結合させ
た。
【0019】得られた溶液を用いて常法[M. Mandel,
A. Higa ; J. Mol. Biol., 53, 159(1970)参照]に従っ
て前記グリシン要求性大腸菌変異株、エシエリヒア・コ
リAT2457(glyA)を形質転換し、得られた形
質転換菌をアンピシリンを50μg/ml含む選択培地[組
成;K2 HPO4 7g、KH2 PO4 2g、(NH4
2 SO4 1g、MgSO4 ・7H2 O 0.1g、グル
コース2g、および寒天16gを蒸留水に溶解して1リ
ットルとする]に塗抹した。
【0020】選択培地上に生育した菌株を、アンピシリ
ンを最終濃度で50μg/ml含有するL培地に植菌し、こ
れを37℃で7時間培養した。培養液を4℃で10分間
8,000×gの遠心分離にかけて菌体を回収した。回
収した菌体からアルカリ−SDS法[T. Maniatis, E.
F. Fritsch, J. Sambrook, Molecular cloning, p.90-9
1(1982)参照]によりプラスミドを抽出した。該プラス
ミドを制限酵素EcoRIで切断し、その切断断片をア
ガロースゲル電気泳動に供したところ、プラスミドpU
C118のEcoRI部位に大きさ約3.8kbのDN
A断片の挿入が認められた。
【0021】上記の大きさ約3.8kbの挿入DNA断
片をアガロースゲル中より回収し、さらに制限酵素Ba
mHIと制限酵素SmaIとで処理した。この分解物溶
液と、プラスミドpUC119(宝酒造製)を制限酵素
BamHIと制限酵素SmaIとで処理して得た分解物
溶液を混合し、pH7.6で 10mMジチオスレイト
ール、1mM ATP、10mM MgCl2 の存在
下、T4DNAリガーゼによりDNA分解物を結合させ
た。
【0022】得られた結合DNA溶液を用いて常法に従
って、前記グリシン要求性大腸菌変異株エシエリヒア・
コリAT2457を形質転換し、得られた形質転換菌を
アンピシリンを50μg/ml含む前記選択培地に塗抹し
た。選択培地上に生育した菌株を、アンピシリンを最終
濃度で50μg/ml含有するL培地[トリプトン10g、
酵母エキス5g、塩化ナトリウム5gおよび寒天16g
を蒸留水1リットルに溶解して調製]に植菌し、これを
37℃で7時間培養した。培養液を4℃で10分間、
8,000×gの遠心分離にて菌体を回収した。
【0023】回収した菌体から前記のアルカリ−SDS
法によりプラスミドを抽出し、該プラスミドを制限酵素
BamHIとSmaIとで切断し、その切断断片をアガ
ロースゲル電気泳動に供したところ、プラスミドpUC
119のBamHI−SmaI部位に大きさ約2.1k
bのDNA断片の挿入が認められた。
【0024】(C)グリシン要求性大腸菌変異株への相
補試験 上記(B)項で調製したプラスミド溶液を用いて前記グ
リシン要求性大腸菌変異株エシエリヒア・コリAT24
57を形質転換したところ、約105 細胞/μgDNA
の頻度で前記選択培地上に形質転換株を得た。これによ
り、上記(B)項で調製したプラスミドの大きさ約2.
1kbのBamHI−SmaI DNA断片上にセリン
ヒドロキシメチルトランスフェラーゼ遺伝子が含まれる
ことが確認された。
【0025】実施例2 セリンヒドロキシメチルトラン
スフェラーゼ遺伝子を含むDNA断片の塩基配列の決定 上記実施例1の(C)項でセリンヒドロキシメチルトラ
ンスフェラーゼが含まれることが確認された大きさ約
2.1kbのDNA断片の塩基配列を下記の操作により
決定し、このDNA断片上に存在するセリンヒドロキシ
メチルトランスフェラーゼ遺伝子の存在部位を特定し
た。
【0026】大きさ約2.1kbのDNA断片溶液14
μlを制限酵素Sau3AIを用いて37℃で1〜5分
間処理してDNA断片を部分分解した。また、クローニ
ングベクターpUC118(宝酒造製)を制限酵素Ba
mHIで切断した。得られたベクターDNA断片と部分
分解DNA断片とを混合し、この混合液にそれぞれ最終
濃度が50mMトリス緩衝液(pH7.6)、10mM
ジチオスレイトール、1mM ATP、10mM Mg
Cl2 、およびT4DNAリガーゼ1unitとなるよ
うに各成分を添加し、ベクターDNA断片と部分分解D
NA断片とを結合させた。
【0027】上記と同様に大きさ約2.1kbのDNA
断片溶液14μlを制限酵素TaqI 50unitと
5〜8分間反応させて部分分解DNA断片を調製した。
クローニングベクターpUC118を制限酵素AccI
で切断した後、これを上記と同様にして部分分解DNA
と結合させた。
【0028】得られたプラスミド混液を用い、常法[J.
Mol. Biol., 53, 159(1970)参照]によりエシエリヒア
・コリJM109株(宝酒造製)を形質転換し、アンピ
シリンを50μg含む前記のL培地に塗抹した。上記培
地に生育した菌株を常法に従い液体培養し、得られた培
養物よりプラスミドDNAを抽出した。抽出したプラス
ミドDNAを用いて、ベクターpUC118に挿入され
た部分分解DNA断片の塩基配列をジデオキシヌクレオ
チド酵素法[dideoxy chain termination method, Sang
er, F. et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 74, 546
3(1977) 参照]により決定した。
【0029】具体的には、上記培養物より抽出したプラ
スミドDNAをパーキン・エルマー社製カタリスト80
0モレキュラー・バイオロジー・ラボステーション(CAT
ALYST 800 Moleculer Biology Labostation ; Prkin-El
mer)を用いてプロトコールに従い反応させた後、パーキ
ン・エルマー社製373A DNAシークエンサーによ
り各々のプラスミドの挿入DNA断片の塩基配列を決定
した。そして、これらの個々の配列の連結は、パーキン
・エルマー社製のシークエンス解析ソフト インヘリッ
ト(INHERIT) を用いて行い、大きさ約2.1kbのDN
A断片の全塩基配列を決定した。その配列を後記配列表
の配列番号:1に示す。
【0030】決定した塩基配列中にはオープンリーディ
ングフレームの存在が認められ、既知のエシエリヒア・
コリのglyA遺伝子との相同性の比較により、それが
ブレビバクテイウム・フラバムMJ−233のglyA
遺伝子(塩基番号556〜1857)であることが判明
した。
【0031】
【発明の効果】本発明により提供されるセリンヒドロキ
シメチルトランスフェラーゼをコードする遺伝子を含む
DNA断片を用いてコリネ型細菌を育種改良することに
より、セリンヒドロキシメチルトランスフェラーゼ高産
生能を有するコリネ型細菌の取得が可能となる。
【0032】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:2104 鎖の数:二本鎖 配列の型:核酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:Genomic DNA 起源: 生物名:ブレビバクテリウム・フラバム(Brevibacteri
um flavum ) 株名:MJ−233 配列の特徴: 特徴を表す記号:CDS 存在位置:556−1857 特徴を決定した方法:E
【0033】 配列 GGATCCCGCG ACACCAATGA CAAACGGCAC AGAGGTGGAG GGGGAAGTTC CGAGGAAGGT 60 TTCGGTGGCT GCGGTAAGTT GCTGTCGGGC CGCTACCTGG AGGTGAATCA GACGGGACAG 120 CGGAAGGTAG ACTTCTGCCA CTTCAGCGAG GTCAATGTTT TCTCCGATGC CTCGAAGTTC 180 AATGACTTCT TTTTGGGTCA GCACCTGAGG CATTGAGTTT CTCAGCTCGC GCCATTGTGC 240 GCGGTCGAAA TCAAGGTAGG GGCTGAAATC TGGTGTGCGT GGGGAAGGTT TCACACCAGT 300 TGTGCTTGCA GCGTTTTGCT CTGCCATGAA TCCATTGTGC ACCTTAGCTA CTCCATTAGT 360 GTGATCGGGG TTATTTTTTC ACTTCAATGG GTGGCTAAAA GACGTGGGCA CGTGAGTAAA 420 CTCATGCGCG CGAAACGATG GAAGTGAACC CATACTTTTA TATATGGGTA TCGGCGGTCT 480 ATGCTTGTGG GCGTACCTGT CCCGCGAGTG AGGTCTTACG CGCGGGATTC GTCTTGTGAA 540 AGGTTAGCTG ACCTG ATG ACC GAT GCC CAC CAA GCG GAC GAT GTC CGT TAC 591 Met Thr Asp Ala His Gln Ala Asp Asp Val Arg Tyr 1 5 10 CAG CCA CTG AAC GAG CTT GAA CCT GAG GTG GCT GCT GCC ATC GCT GGG 639 Gln Pro Leu Asn Glu Leu Glu Pro Glu Val Ala Ala Ala Ile Ala Gly 15 20 25 GAA CTT GCC CGT CAA CGC GAT ACA TTA GAG ATG ATC GCG TCT GAG AAC 687 Glu Leu Ala Arg Gln Arg Asp Thr Leu Glu Met Ile Ala Ser Glu Asn 30 35 40 TTC GTT CCC CGT TCT GTT TTG CAG GCG CAG GGT TCT GTT CTT ACC AAT 735 Phe Val Pro Arg Ser Val Leu Gln Ala Gln Gly Ser Val Leu Thr Asn 45 50 55 60 AAG TAT GCC GAG GGT TAC CCT GGC CGC CGT TAC TAC GGT GGT TGC GAA 783 Lys Tyr Ala Glu Gly Tyr Pro Gly Arg Arg Tyr Tyr Gly Gly Cys Glu 65 70 75 CAA GTT GAC ATC ATT GAG GAT CTT GCA CGT GAT CGT GCG AAG GCT CTC 831 Gln Val Asp Ile Ile Glu Asp Leu Ala Arg Asp Arg Ala Lys Ala Leu 80 85 90 TTC GGT GCA GAG TTC GCC AAT GTT CAG CCT CAC TCC GGC GCG CAG GCT 879 Phe Gly Ala Glu Phe Ala Asn Val Gln Pro His Ser Gly Ala Gln Ala 95 100 105 AAT GCT GCT GTG CTG ATG ACT TTG GCT GAG CCA GGC GAC AAG ATC ATG 927 Asn Ala Ala Val Leu Met Thr Leu Ala Glu Pro Gly Asp Lys Ile Met 110 115 120 GGT CTG TCT TTG GCT CAT GGT GGT CAC TTG ACC CAC GGA ATG AAG TTG 975 Gly Leu Ser Leu Ala His Gly Gly His Leu Thr His Gly Met Lys Leu 125 130 135 140 AAC TTC TCC GGA AAG CTG TAC GAG GTT GTT GCG TAC GGT GTT GAT CCT 1023 Asn Phe Ser Gly Lys Leu Tyr Glu Val Val Ala Tyr Gly Val Asp Pro 145 150 155 GAG ACC ATG CGT GTT GAT ATG GAT CAG GTT CGT GAG ATT GCT CTG AAG 1071 Glu Thr Met Arg Val Asp Met Asp Gln Val Arg Glu Ile Ala Leu Lys 160 165 170 GAG CAG CCA AAG GTA ATT ATC GCT GGC TGG TCT GCA TAC CCT CGC CAC 1119 Glu Gln Pro Lys Val Ile Ile Ala Gly Trp Ser Ala Tyr Pro Arg His 175 180 185 CTT GAT TTC GAG GCT TTC CAG TCT ATT GCT GCG GAA GTT GGC GCG AAG 1167 Leu Asp Phe Glu Ala Phe Gln Ser Ile Ala Ala Glu Val Gly Ala Lys 190 195 200 CTG TGG GTC GAT ATG GCT CAC TTC GCT GGT CTT GTT GCT GCT GGT TTG 1215 Leu Trp Val Asp Met Ala His Phe Ala Gly Leu Val Ala Ala Gly Leu 205 210 215 220 CAC CCA AGC CCA GTT CCT TAC TCT GAT GTT GTT TCT TCC ACT GTC CAC 1263 His Pro Ser Pro Val Pro Tyr Ser Asp Val Val Ser Ser Thr Val His 225 230 235 AAG ACT TTG GGT GGA CCT CGT TCC GGC ATC ATT CTG GCT AAG CAG GAG 1311 Lys Thr Leu Gly Gly Pro Arg Ser Gly Ile Ile Leu Ala Lys Gln Glu 240 245 250 TAC GCG AAG AAG CTG AAC TCT TCC GTA TTC CCA GGT CAG CAG GGT GGT 1359 Tyr Ala Lys Lys Leu Asn Ser Ser Val Phe Pro Gly Gln Gln Gly Gly 255 260 265 CCT TTG ATG CAC GCA GTT GCT GCG AAG GCT ACT TCT TTG AAG ATT GCT 1407 Pro Leu Met His Ala Val Ala Ala Lys Ala Thr Ser Leu Lys Ile Ala 270 275 280 GGC AAT GAG CAG TTC CGT GAC CGT CAG GCT CGC ACG TTG GAG GGT GCT 1455 Gly Asn Glu Gln Phe Arg Asp Arg Gln Ala Arg Thr Leu Glu Gly Ala 285 290 295 300 CGC ATT CTT GCC GAG CGT CTG ACT GCT TCT GAT GCG AAG GCC GCT GGC 1503 Arg Ile Leu Ala Glu Arg Leu Thr Ala Ser Asp Ala Lys Ala Ala Gly 305 310 315 GTG GAT GTC TTG ACC GGT GGC ACT GAT GTG CAC TTG GTT TTG GCT GAT 1551 Val Asp Val Leu Thr Gly Gly Thr Asp Val His Leu Val Leu Ala Asp 320 325 330 CTG CGT AAC TCC CAG ATG GAT GGC CAA CAG GCG GAA GAT CTG CTG CAC 1599 Leu Arg Asn Ser Gln Met Asp Gly Gln Gln Ala Glu Asp Leu Leu His 335 340 345 GAG GTT GGT ATC ACT GTG AAC CGT AAC GCG GTT CCT TTC GAT CCT CGT 1647 Glu Val Gly Ile Thr Val Asn Arg Asn Ala Val Pro Phe Asp Pro Arg 350 355 360 CCA CCA ATG GTT ACT TCT GGT CTG CGT ATT GGT ACT CCT GCG CTG GCT 1695 Pro Pro Met Val Thr Ser Gly Leu Arg Ile Gly Thr Pro Ala Leu Ala 365 370 375 380 ACC CGT GGT TTC GAT ATT CCT GCA TTC ACT GAG GTT GCA GAC ATC ATC 1743 Thr Arg Gly Phe Asp Ile Pro Ala Phe Thr Glu Val Ala Asp Ile Ile 385 390 395 GGT ACT GCT TTG GCT AAT GGT AAG TCC GCA GAC ATT GAG TCC CTG CGT 1791 Gly Thr Ala Leu Ala Asn Gly Lys Ser Ala Asp Ile Glu Ser Leu Arg 400 405 410 GGC CGT GTA GCA AAG CTT GCT GCA GAT TAC CCA CTG TAT GAG GGC TTG 1839 Gly Arg Val Ala Lys Leu Ala Ala Asp Tyr Pro Leu Tyr Glu Gly Leu 415 420 425 GAA GAC TGG ACC ATC GTC TAAGCTTTTC TTTGAGTTTT CATATGTAGA 1887 Glu Asp Trp Thr Ile Va 430 434 AGGCATCGTC GGCTTCGGCC TGGCGGTGCT TTTCTCGTTG TTTTGTGGTT TTGTCAGAGG 1947 ATGTCATGCG CGTTTTAATT ATTGATAATT ATGATTCTTT CACGTTTAAT CTCGCCACCT 2007 ATGTGGAAGA GGTTACGGGT CAGGCACCTG TGGTGGTGCC TAATGATCAA GAAATAGATG 2067 AGACGCTTTT CGACGCCGTC ATCCTCTCAC CGGGCCC 2104
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12N 15/09 ZNA C12R 1:13) C12R 1:13) (72)発明者 小林 幹 茨城県稲敷郡阿見町中央八丁目3番1号 三菱化学株式会社筑波研究所内 (72)発明者 湯川 英明 茨城県稲敷郡阿見町中央八丁目3番1号 三菱化学株式会社筑波研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列表の配列番号1の配列中のアミノ酸
    番号1からアミノ酸番号434までのアミノ酸配列で示
    されるセリンヒドロキシメチルトランスフェラーゼをコ
    ードする遺伝子を含むDNA断片。
JP6245435A 1994-10-11 1994-10-11 セリンヒドロキシメチルトランスフェラーゼをコードする遺伝子を含むdna断片 Pending JPH08107788A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6245435A JPH08107788A (ja) 1994-10-11 1994-10-11 セリンヒドロキシメチルトランスフェラーゼをコードする遺伝子を含むdna断片

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6245435A JPH08107788A (ja) 1994-10-11 1994-10-11 セリンヒドロキシメチルトランスフェラーゼをコードする遺伝子を含むdna断片

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08107788A true JPH08107788A (ja) 1996-04-30

Family

ID=17133624

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6245435A Pending JPH08107788A (ja) 1994-10-11 1994-10-11 セリンヒドロキシメチルトランスフェラーゼをコードする遺伝子を含むdna断片

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08107788A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1106695A3 (de) * 1999-12-09 2001-07-04 Degussa-Hüls Aktiengesellschaft Verfahren zur fermentativen Herstellung von L-Aminosäuren unter Verwendung coryneformer Bakterien in denen man das glyA-Gen abschwächt
EP1247868A3 (de) * 2001-04-03 2002-10-30 Degussa AG Verfahren zur fermentativen Herstellung von D-Pantothensäure und/oder deren Salzen
WO2007045210A1 (de) * 2005-10-17 2007-04-26 Forschungszentrum Jülich GmbH Verfahren zur herstellung von l-serin, gensequenz, vektoren sowie mikroorganismus
EP2085482A1 (en) 2000-09-02 2009-08-05 Evonik Degussa GmbH Nucleotide sequences which code for the metY gene
CN111961656A (zh) * 2020-09-03 2020-11-20 中国科学院上海高等研究院 一种丝氨酸羟甲基转移酶的突变体及其用途

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1106695A3 (de) * 1999-12-09 2001-07-04 Degussa-Hüls Aktiengesellschaft Verfahren zur fermentativen Herstellung von L-Aminosäuren unter Verwendung coryneformer Bakterien in denen man das glyA-Gen abschwächt
US6596516B2 (en) 1999-12-09 2003-07-22 Degussa Ag Process for the fermentative preparation of L-amino acids using coryneform bacteria
EP2085482A1 (en) 2000-09-02 2009-08-05 Evonik Degussa GmbH Nucleotide sequences which code for the metY gene
EP1247868A3 (de) * 2001-04-03 2002-10-30 Degussa AG Verfahren zur fermentativen Herstellung von D-Pantothensäure und/oder deren Salzen
WO2007045210A1 (de) * 2005-10-17 2007-04-26 Forschungszentrum Jülich GmbH Verfahren zur herstellung von l-serin, gensequenz, vektoren sowie mikroorganismus
CN111961656A (zh) * 2020-09-03 2020-11-20 中国科学院上海高等研究院 一种丝氨酸羟甲基转移酶的突变体及其用途
CN111961656B (zh) * 2020-09-03 2022-07-22 中国科学院上海高等研究院 一种丝氨酸羟甲基转移酶的突变体及其用途

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4561010B2 (ja) D−ヒダントインハイドロラーゼをコードするdna、n−カルバミル−d−アミノ酸ハイドロラーゼをコードするdna、該遺伝子を含む組み換えdna、該組み換えdnaにより形質転換された細胞、該形質転換細胞を用いるタンパク質の製造方法、および、d−アミノ酸の製造方法
Siebert et al. Ubiquinone biosynthesis Cloning of the genes coding for chorismate pyruvate-lyase and 4-hydroxybenzoate octaprenyl transferase from Escherichia coli
JPH11206385A (ja) ラクテートデヒドロゲナーゼ遺伝子及び該遺伝子破壊株
JPH09224661A (ja) グルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼおよびそれをコードするdna
JPH08107788A (ja) セリンヒドロキシメチルトランスフェラーゼをコードする遺伝子を含むdna断片
CA2276093A1 (en) Partial sequences of purine biosynthesis genes from ashbya gossypii and their use in the microbial riboflavin synthesis
JP3009257B2 (ja) アスパルターゼをコードする遺伝子dna及びその利用
JPH0928391A (ja) L−トリプトファンの製造法
JPH10337185A (ja) アスパルターゼ活性を有する新規なタンパク質および該タンパク質をコードする遺伝子dna
JPH09224662A (ja) 6−ホスホグルコン酸デヒドロゲナーゼおよびそれをコードするdna
JPH08266277A (ja) 形質転換体を用いたアミド化合物の製造法
JPH06277073A (ja) 蛋白質のトランスロケーションマシナリーをコードする遺伝子dna
JPH0731478A (ja) コリネ型細菌内でプロモーター機能を有するdna断片
JPH11253162A (ja) モノアミンオキシダーゼをコードするdna
JPH10248578A (ja) ロドコッカス属細菌用発現ベクター
JPH06169780A (ja) 膜蛋白質の膜への組み込みに関与する遺伝子dna
JPH0511960B2 (ja)
JPH0866189A (ja) 新規dna断片
JP3489604B2 (ja) 5−アミノレブリン酸合成酵素遺伝子
JPH07107981A (ja) 新規dna断片
JPH0870871A (ja) トリプトファンシンターゼをコードする遺伝子を含むdna断片
JPH06303981A (ja) ホルムアルデヒド脱水素酵素活性を有する蛋白質の遺伝情報を有するdna並びにホルムアルデヒド脱水素酵素の製造法
JPH05344891A (ja) エステラーゼをコードする遺伝子及び該遺伝子を含有する新規微生物
JPH10210984A (ja) エチレンジアミン−n,n’−ジコハク酸:エチレンジアミンリアーゼ活性を有するタンパク質およびその遺伝子
JP3527570B2 (ja) 構成的にニトリラーゼを産生する微生物、構成化に関わる調節因子およびその遺伝子