JPH06277073A - 蛋白質のトランスロケーションマシナリーをコードする遺伝子dna - Google Patents

蛋白質のトランスロケーションマシナリーをコードする遺伝子dna

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JPH06277073A
JPH06277073A JP7176793A JP7176793A JPH06277073A JP H06277073 A JPH06277073 A JP H06277073A JP 7176793 A JP7176793 A JP 7176793A JP 7176793 A JP7176793 A JP 7176793A JP H06277073 A JPH06277073 A JP H06277073A
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JP
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plasmid
gene
dna
val
gene dna
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JP7176793A
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Yoko Asai
陽子 浅井
Miki Kobayashi
幹 小林
Hideaki Yugawa
英明 湯川
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Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
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Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ブレビバクテリウム・フラバムMJ−233
からセックイー(secE)遺伝子DNAを単離し、該
遺伝子の塩基配列を決定すると共に、該遺伝子を含むD
NAを有するコリネ型細菌内で安定なプラスミドpCR
Y30−secEを構築した。 【効果】該プラスミドを用いて形質転換されたコリネ型
細菌を用いることで、従来よりも高効率に有用微生物産
物を生産することが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コリネ型細菌に由来し
蛋白質のトランスロケーションに関与する遺伝子DN
A、特に蛋白質のトランスロケーションマシナリーをコ
ードする遺伝子DNAに関する。さらに詳しくは、蛋白
質のトランスロケーションマシナリーをコードする遺伝
子群の中でも重要な遺伝子の一つであるセックイー(s
ecE)遺伝子に関する。ここで、トランスロケーショ
ンマシナリーとは、膜蛋白質および分泌蛋白質各々が細
胞膜に組み込まれる過程、あるいは菌体外に分泌される
過程において必要不可欠な蛋白質群であり、本発明に言
う「蛋白質のトランスロケーションマシナリーをコード
する遺伝子DNA」は、蛋白質のトランスロケーション
マシナリーを構成する蛋白質をコードする遺伝子DNA
を意味する。以上の如く、secE遺伝子は蛋白質のト
ランスロケーションが行われる過程において重要な遺伝
子の一つであり、さらには必要不可欠な遺伝子であると
報告されている(薬学雑誌,112, (6), 349, 1992)。
従って、該遺伝子を高度に発現させることにより蛋白質
のトランスロケーション効率が向上し、例えば有用な膜
蛋白質および分泌蛋白質等の量的増加が図れるものと期
待される。
【0002】
【従来の技術】蛋白質のトランスロケーション機構につ
いては、主としてエシェリヒア・コリ(Escherichia co
li)を材料として研究が進められており[Annual Revie
wGenetics, 24, 215-248, 1990;Annual Review of Bio
chemistry, 60, 101-124,1991]、蛋白質のトランスロ
ケーションに関与する遺伝子として、secA[Journa
l of Bacteriology, 150, 686-691, 1982]、secB
[Journal ofBacteriology, 154, 254-260, 1983]、s
ecD[Journal of Bacteriology,169, 1286-1290, 19
87]、secE[Genetics, 118, 571-579, 1988]、s
ecF[EMBO Journal, 9, 3209-3216, 1990]、sec
Y[Nucleic Acids Research, 11, 2599-2616, 1983]
等が報告されている。また、エシェリヒア・コリの各種
変異株を用いた研究により、これら遺伝子群の中でもs
ecA、EおよびY遺伝子が蛋白質のトランスロケーシ
ョンにおいて特に重要な役割を演じていることが示され
ている。現在のところ、secE遺伝子についてはエシ
ェリヒア・コリ由来の遺伝子[Genetics, 118, 571-57
9,1988 参照]、およびバチルス・サブチルス(Bacillu
s subtilis)由来の遺伝子[日本農芸化学会誌、67(02),
p137, 1993 参照]の単離は報告されているものの、産
業上極めて重要な細菌であるコリネ型細菌由来のsec
E遺伝子については報告されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】トランスロケーション
マシナリーの利用例の1つとして、例えばコリネ型細菌
を用いた分泌型蛋白質の生産が挙げられる。しかしなが
ら、コリネ型細菌由来のトランスロケーションマシナリ
ーについての知見が少ないこと、および他種に由来する
トランスロケーションマシナリーはコリネ型細菌中で十
分に機能しないことが示唆されていることから[Molecu
lar Microbiology, 4, 305-314, 1990;FEBS Letters,
273, 75-78, 1990 参照]、実際に工業的生産において
利用することは不可能であった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記問題を
解決すべく鋭意研究を重ねた結果、トランスロケーショ
ンマシナリーをコードする遺伝子DNA群に属するse
cE遺伝子DNAを単離することに成功し、本発明を完
成するに至った。かくして本発明によれば、(1)コリ
ネ型細菌に由来し蛋白質のトランスロケーションマシナ
リーをコードする遺伝子DNA、(2)該遺伝子DNA
が導入された組換えプラスミド、及び(3)該組換えプ
ラスミドを保有するコリネ型細菌、が提供される。以
下、本発明についてさらに詳細に説明する。
【0005】蛋白質のトランスロケーションマシナリー
を構成する蛋白質群をコードする遺伝子DNA群の一つ
であるsecE遺伝子DNAを含むDNA断片(以下こ
れを「A断片」と略称することがある)を、コリネ型細
菌から調製する基本操作の一例を以下に述べる:sec
E遺伝子DNAを含むDNA断片(A断片)は、上記コ
リネ型細菌、例えばブレビバクテリウム・フラバム(Br
evibacterium flavum)MJ−233(FERM BP-1497)
株の染色体上に存在するので、該菌株の染色体を適当な
制限酵素で切断して生じる切断断片の中から分離取得す
ることができる。
【0006】具体的には、先ずブレビバクテリウム・フ
ラバムMJ−233株の培養物から常法により染色体D
NAを抽出する。次いで、得られた染色体DNAを適当
な制限酵素、例えばEcoRIを用いて完全分解する。
生じたDNA断片をクローニングベクター、例えばpU
C118(宝酒造社製)に挿入し、該組換えベクターに
より適当な宿主菌、例えばエシェリヒア・コリJM10
9(宝酒造社製)を形質転換する。この形質転換体を培
養した後、プラスミドDNAを抽出する。エシェリヒア
・コリおよびバチルス・サブチルスにそれぞれ由来する
secE遺伝子に共通な領域のDNA配列をプローブと
したサザンハイブリダイゼーションを用いて、得られた
プラスミドDNAからブレビバクテリウム・フラバムM
J−233染色体に由来する挿入A断片を確認し、取得
することができる。このようにして得られるA断片の一
つとして、上記ブレビバクテリウム・フラバムMJ−2
33株の染色体DNAを制限酵素EcoRIにより完全
分解して得られる大きさ約0.6kbのDNA断片が挙
げられる。この大きさ約0.6kbのsecE遺伝子D
NAを含むDNA断片を各種制限酵素で切断したときの
認識部位数及び切断断片の大きさを下記第1表に示す。
【0007】
【表1】
【0008】なお、本明細書においては、DNA断片又
はプラスミドを制限酵素により完全分解して得られた断
片をそれ自体既知の方法に従い1%アガロースゲル電気
泳動および5%ポリアクリルアミドゲル電気泳動に供
し、これにより分離された断片数を制限酵素による「認
識部位数」とした。また、「切断断片の大きさ」および
プラスミドの大きさは、アガロースゲル電気泳動を用い
る場合には、エシェリヒア・コリのラムダファージ(λ
phage)のDNAを制限酵素HindIIIで切断して得ら
れる分子量既知のDNA断片を試料に用いたと同一のア
ガロースゲルで泳動して得られる標準線に基づき、また
はポリアクリルアミドゲル電気泳動を用いる場合には、
エシェリヒア・コリのファイ・エックス174ファージ
(φx174phage)のDNAを制限酵素HaeIIIで切断
して得られる分子量既知のDNA断片を試料に用いたと
同一ポリアクリルアミドゲルで泳動して得られる標準線
に基づき、それぞれ切断DNA断片又はプラスミドの各
DNA断片の大きさを算出した。プラスミドの大きさは
各切断断片の大きさを加算して求めた。なお、各DNA
断片の大きさを決定するさいに、大きさ1kb以上の断
片については1%アガロースゲル電気泳動による値を採
用し、大きさ1kb未満の断片については5%ポリアク
リルアミドゲル電気泳動による値を採用した。
【0009】一方、上記ブレビバクテリウム・フラバム
MJ−233染色体DNAを制限酵素EcoRIで切断
して得られる大きさ約0.6kbのDNA断片について
は、その塩基配列をプラスミドpUC118またはpU
C119(宝酒造社製)を用いたジデオキシヌクレオチ
ド酵素法(dideoxy chain termination法;Sanger,F.
ら, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 74, 5463, 1977 参
照)により決定した。該方法を用いて決定した上記DN
A断片の塩基配列中に存在するオープンリーディングフ
レームを基にsecE遺伝子DNAの塩基配列を決定し
たところ、該遺伝子DNAは後記配列表の配列番号1に
示す配列を有し、50個のアミノ酸をコードする150
塩基対から構成されていた。上記塩基配列を包含する本
発明のA断片は、天然のコリネ型細菌染色体DNAから
分離されたDNAのみならず、通常用いられるDNA合
成装置、例えばベックマン社製システム1−プラス(Sy
stem-1 Plus)を用いて合成したDNAであってもよ
い。また、上記手順によりブレビバクテリウム・フラバ
ムMJ−233の染色体DNAから取得され、かつ蛋白
質のトランスロケーションに関与する本発明の遺伝子D
NAは、secE遺伝子産物の機能を実質的に損なうこ
とがない限り、塩基配列の一部の塩基が他の塩基と置換
されていてもよく、または削除されていてもよく、ある
いは新たに塩基が挿入されていてもよく、さらには塩基
配列の一部が転位されているものであってもよく、これ
らの誘導体のいずれもが本発明の遺伝子DNAに包含さ
れるものである。
【0010】本発明のA断片は、例えばエシェリヒア・
コリ内でプラスミドの複製増殖機能を司る遺伝子を少な
くとも含むプラスミドベクターに導入し、該ベクターを
用いてsecE遺伝子低温感受性変異菌株であるために
20℃では生育不可能なエシェリヒア・コリPS163
株[EMBO Journal, 10 (No7),1749-1757, 1991]を形
質転換し、20℃培養における該菌株の生育を可能とす
る等の機能を有する。また本発明のA断片を、適当なプ
ラスミド、例えばコリネ型細菌内でプラスミドの複製増
殖機能を司る遺伝子を少なくとも含むプラスミドベクタ
ーに導入することにより、コリネ型細菌内でsecE遺
伝子産物を高発現することが可能な組換えプラスミドを
得ることができる。本発明で得られたsecE遺伝子を
発現させるためのプロモーターとしては、例えばコリネ
型細菌の保有するプロモーターを挙げることができる
が、それに限られるものではなく、コリネ型細菌内で機
能し、secE遺伝子の転写を開始させ得る塩基配列で
あればいかなるプロモーターであってもよい。
【0011】本発明のA断片を導入することが可能であ
り、コリネ型細菌内で複製増殖機能を司る遺伝子を少な
くとも含むプラスミドベクターとしては、例えば特開平
3-210184号公報に記載のプラスミドpCRY30;特開
平2-276575号公報に記載のプラスミドpCRY21、p
CRY2KE、pCRY2KX、pCRY31、pCR
Y3KEおよびpCRY3KX;特開平1-191686号公報
に記載のプラスミドpCRY2およびpCRY3;特開
昭58-67679号公報に記載のpAM330;特開昭58-778
95号公報に記載のpHM1519;特開昭58-192900号
公報に記載のpAJ655、pAJ611およびpAJ
1844;特開昭57-134500号に記載のpCG1;特開
昭58-35197号公報に記載のpCG2;特開昭57-183799
号公報に記載のpCG4およびpCG11等を挙げるこ
とができる。コリネ型細菌の宿主−ベクター系で用いら
れるプラスミドベクターとしては、コリネ型細菌内でプ
ラスミドの複製増殖機能を司る遺伝子とコリネ型細菌内
でプラスミドの安定化機能を司る遺伝子とを共に有する
ベクターが特に好ましく、例えばプラスミドpCRY3
0、pCRY21、pCRY2KE、pCRY2KE、
pCRY2KX、pCRY31、pCRY3KEおよび
pCRY3KX等が好適に使用される。
【0012】上記プラスミドベクターpCRY30を調
製する手順を以下に示す。まず、ブレビバクテリウム・
スタチオニス(Brevibacterium stationis)IFO12144
(FERMBP-2515)からプラスミドpBY503(特開平1
-95785号公報参照)DNAを抽出する。次に、抽出され
たDNAの一部を制限酵素XhoIで切断してプラスミ
ドの複製増殖機能を司る遺伝子を含む大きさ約4.0k
bのDNA断片(複製機能領域)を切り出し、また、抽
出DNAの残余を制限酵素EcoRIおよびKpnIで
切断してプラスミドの安定化機能を司る遺伝子を含む大
きさ約2.1kbのDNA断片(安定化機能領域)をも
切り出す。そして、これらの断片をプラスミドpHSG
298(宝酒造社製)のEcoRI−KpnI部位及び
SalI部位に常法により組み込むことで、プラスミド
ベクターpCRY30を調製することができる。
【0013】本発明のA断片を上記に例示したプラスミ
ドベクターに導入するには、例えば該プラスミドベクタ
ー中に認識部位を1カ所だけ有する制限酵素を用いて該
プラスミドベクターを開裂させ、次に必要に応じて前記
A断片および開裂したプラスミドベクターをS1ヌクレ
アーゼで処理して平滑末端とするかまたは適当なアダプ
ターDNAを添加した後、DNAリガーゼ処理により両
者を連結させればよい。本発明のA断片をプラスミドp
CRY30に導入するには、まずプラスミドpCRY3
0を制限酵素EcoRIにより処理して1カ所で開裂さ
せ、そこに前記secE遺伝子DNAを含むDNA断片
(A断片)をDNAリガーゼで連結させればよい。この
ようにして造成されたプラスミドpCRY30に本発明
の大きさ約0.6kbのA断片を導入した組換えプラス
ミドを、pCRY30−secEと命名した。プラスミ
ドpCRY30−secEの作成方法の詳細について
は、後記実施例4で説明する。
【0014】本発明によるプラスミドで形質転換し得る
宿主微生物としては、コリネ型細菌、例えばブレビバク
テリウム・フラバムMJ−233(FERM BP-1497)、ブ
レビバクテリウム・フラバムMJ−233−AB−41
(FERM BP-1498)、ブレビバクテリウム・フラバムMJ
−233−ABD−21(FERM BP-1499)、およびブレ
ビバクテリウム・フラバムMJ−233−ABT−11
(FERM BP-1500)等が挙げられる。なお、上記の FERM
BP-1498〜1500 株は全て FERM BP-1497 を親株としてお
り、FERM BP-1498 株はDL−α−アミノ酪酸耐性を積
極的に付与されたエタノール資化性株(特公昭59-28398
号公報第3〜4欄参照)、FERM BP-1499 株はD−α−
アミノ酪酸デアミナーゼ高活性変異株(特開昭61-17799
3号公報参照)、および FERM BP-1500 株はL−α−ア
ミノ酪酸トランスアミナーゼ高活性変異株(特開昭62-5
198号公報参照)である。上記微生物の他に、ブレビバ
クテリウム・アンモニアゲネス(Brevibacterium ammoni
agenes)ATCC6871、同 ATCC13745、同 ATCC13746;ブレ
ビバクテリウム・デバリカタム(Brevibacterium divar
icatum) ATCC14020;ブレビバクテリウム・ラクトファ
ーメンタム(Brevibacterium lactofermentum)ATCC138
69;コリネバクテリウム・グルタミカム(Corynebacter
ium glutamicum)ATCC31831 等を宿主微生物として用い
ることもできる。
【0015】なお、宿主としてブレビバクテリウム・フ
ラバムMJ−233由来の菌株を用いる場合、該菌株が
保有するプラスミドpBY502(特開昭63-36787号公
報参照)のために形質転換が困難となる場合があるの
で、そのような場合には、該菌株よりプラスミドpBY
502を除去することが望ましい。プラスミドpBY5
02を除去する方法としては、例えば継代培養を繰り返
すことにより自然に欠失させることも可能であるし、人
為的に除去することも可能である[Bact. Rev.36 p.361
〜405 (1972)参照]。上記プラスミドpBY502を人
為的に除去する方法の一例を示せば次のとおりである。
宿主ブレビバクテリウム・フラバムMJ−233の生育
を不完全に阻害する濃度、例えば0.2〜50 μg/ml
のアクリジンオレンジもしくはエチジウムブロミド等を
含有する培地に1ml当り約10菌体の密度で該宿主菌
を植菌し、その生育を不完全に阻害しながら約35℃で
約24時間培養する。培養液を希釈して寒天培地に塗布
し、約35℃で約2日培養する。得られたコロニーから
各々独立にプラスミド抽出操作を行い、プラスミドpB
Y502が除去されている株を選択する。この一連の操
作により、プラスミドpBY502が除去されたブレビ
バクテリウム・フラバムMJ−233由来菌株が得られ
る。
【0016】上記操作により得られるブレビバクテリウ
ム・フラバムMJ−233由来菌株を前記プラスミドに
より形質転換する方法としては、エシェリヒア・コリお
よびエルビニア・カロトボラ(Erwinia carotovora)に
ついて知られているように[Calvin,N.M. および Hanaw
alt,P.C., Journal of Bacteriology, 170, 2796(198
8);Ito,K. ,Nishida,T. および Izaki.K., Agricultur
al and BiologicalChemistry, 52, 293(1988) 参照]、
DNA受容菌にパルス波を通電する方法[Satoh,Y. ら,
Journal of Industrial Microbiology, 5, 159 (1990)
参照]等を利用することができる。上記方法で形質転換
して得られるsecE遺伝子産物産性能を有するコリネ
型細菌、例えばブレビバクテリウム・フラバムMJ−2
33由来株の培養方法を以下に述べる。培養は炭素源、
窒素源、無機塩等を含む通常の栄養培地を用いて行うこ
とができ、その際の炭素源として、例えばグルコース、
エタノール、メタノールおよび廃糖蜜等を、そして窒素
源として、例えばアンモニア、硫酸アンモニウム、塩化
アンモニウム、硝酸アンモニウムおよび尿素等をそれぞ
れ単独で、もしくは混合して用いることができる。ま
た、無機塩として、例えばリン酸一水素カリウム、リン
酸二水素カリウム、硫酸マグネシウム等を用いることが
できる。この他にも、ペプトン、肉エキス、酵母エキ
ス、コーンスティープリカー、カザミノ酸、ビオチン等
の各種ビタミン等を栄養源として培地に添加してもよ
い。通常、培養は通気攪拌または振盪等の好気条件下
に、約20〜40℃、好ましくは約25℃〜35℃の温
度範囲で行う。培養中、培地のpHは5〜10、好まし
くは7〜8付近に維持されることが望ましく、適当な酸
又はアルカリを適宜培地に添加してpHを調整する。培
養開始時における培地中の炭素源濃度は、好ましくは1
〜5重量%、更に好ましくは2〜3重量%である。ま
た、培養期間は通常1〜7日間であるが、好ましくは2
〜5日間、最も好ましくは3日間である。かくして得ら
れる培養物から遠心分離等により菌体を収集し、sec
E遺伝子産物を高率に含有する菌体を取得することがで
きる。
【0017】
【実施例】以上に本発明を説明してきたが、下記実施例
によりさらに具体的に説明する。 <実施例1>ブレビバクテリウム・フラバムMJ−233由来のse
cE遺伝子DNAを含むDNA断片(A断片)のクロー
ン化 (A)ブレビバクテリウム・フラバムMJ−233の全
DNAの抽出 ブレビバクテリウム・フラバムMJ−233(FERM BP-
1497)を、半合成培地であるA培地[組成:尿素 2
g、(NH4)2SO4 7g、K2HPO4 0.5g、KH2
PO4 0.5g、MgSO4 0.5g、FeSO4・7H2
O 6mg、MnSO4・4〜6H2O 6mg、酵母エキ
ス 2.5g、カザミノ酸 5g、ビオチン 200μg、
塩酸チアミン 200μg、グルコース 20gを蒸留水
に溶解して1lとする]1l中で対数増殖期後期まで培
養した後に菌体を回収した。得られた菌体を、リゾチー
ムを10 mg/ml の濃度で含有する溶液[組成:10m
M NaCl、20mM トリス緩衝液(pH8.0)、1
mM EDTA・2Na]15mlに懸濁した。該懸濁
液にプロテナーゼKを100 μg/ml の最終濃度で添
加し、これを37℃で1時間インキュベートした。次
に、ドデシル硫酸ナトリウムを最終濃度が0.5%とな
るように添加し、50℃で6時間インキュベートして溶
菌させた。得られた溶菌液に等量のフェノール/クロロ
ホルム溶液を添加して室温で10分間穏やかに振盪した
後、その全量を10〜12℃で20分間、5,000×
gの遠心分離に供し、その上清画分を分取した。該上清
画分に酢酸ナトリウムをその濃度が0.3Mとなるよう
に添加し、次いで2倍量のエタノールを穏やかに添加し
た。水層とエタノール層の間に存在するDNAをガラス
棒で搦め取り、これを70%エタノールで洗浄して風乾
した。得られたDNAは、溶液[組成:10mM トリ
ス緩衝液(pH7.5)、1mM EDTA・2Na]5
mlを加えて4℃で一晩静置した後、実験に供した。
【0018】(B)組換えプラスミドpUC118−s
ecEの創製 上記(A)項で得たブレビバクテリウム・フラバムMJ
−233の全DNA溶液90μlを制限酵素EcoRI
50 units と37℃で1時間反応させて完全分解し
た。得られたDNA断片に、制限酵素EcoRIで切断
した後に脱リン酸化処理したクローニングベクターpU
C118(宝酒造社製)を混合した。この混合液に、そ
れぞれの最終濃度が 50mM トリス緩衝液(pH7.
6)、10mM ジチオスレイトール、1mM ATP、
10mM MgCl2、およびT4DNAリガーゼ1 uni
t となるように各成分を添加し、4℃で15時間反応さ
せてDNA断片とベクターを結合させた。得られたプラ
スミド混液を用いて、塩化カルシウム法(Journal of M
olecularBiology, 53, 159, 1970 参照)によりエシェ
リヒア・コリJM109株(宝酒造社製)を形質転換
し、アンピシリンを50mg含有する培地[トリプトン
10g、イーストエキストラクト 5g、NaCl 5g
および寒天 16gを蒸留水に溶解して1lとする]に
塗抹した。
【0019】この培地上に生育した株を常法により液体
培養し、その培養液よりプラスミドDNAを抽出した。
抽出したプラスミドを制限酵素により切断し、得られた
断片をアガロースゲル電気泳動に供した。泳動後、アガ
ロースゲルよりDNAをナイロンメンブレンに移しと
り、エシェリヒア・コリおよびバチルス・サブチルスに
それぞれ由来するsecE遺伝子に共通な領域をプロー
ブとしてサザンハイブリダイゼーションを行なった。用
いたプローブは、エシェリヒア・コリおよびバチルス・
サブチルスに由来するsecE遺伝子から推定されるア
ミノ酸配列において特に相同性の高い領域に注目し、そ
のアミノ酸配列から想定された混合オリゴヌクレオチド
プローブをアプライド・バイオシステムズ(Applied Bi
osystems)社製394 DNA/RNAシンセサイザーに
より合成したプローブであった。実際に用いたプローブ
の塩基配列は、次のアミノ酸配列: Glu Val Arg Lys Val Ile Trp Pro Thr より想定される下記の塩基配列: GAR GTI CGI AAR GTI ATY TGG CCI AC (配列中、RはAまたはG、YはCまたはTを示し、こ
こでAはアデニン、Gはグアニン、Cはシトシン、Tは
チミン、Iはデオキシイノシンを示す。)の26mer
(塩基対)である。なお、プローブの合成にあたって
は、デオキシイノシンを用いることで、混合の度合が著
しく高くなることを回避した。
【0020】T4ポリヌクレオチドキナーゼ(宝酒造社
製)を用いて、合成した上記オリゴヌクレオチドプロー
ブの5'末端リン酸基を[γ−32P]ATPによりラジオ
アイソトープラベルした[Analytical Biochemistry, 1
58, 307-315, 1986]。サザンハイブリダイゼーション
は、常法[Molecular Cloning, Cold Spring HarborLab
oratory Press(1989)]に従い実施した。この結果、ラ
ジオアイソトープでラベルされたポジティブなバンドを
生ずるクローンが選定されたが、該クローンはプラスミ
ドpUC118の大きさ3.2kbのDNA断片に加え
て、大きさ約0.6kbの挿入断片を有することが認め
られた。この大きさ約0.6kbの挿入DNA断片を各
種の制限酵素で切断して認められた制限酵素認識部位数
および切断断片の大きさは、前記表1に示したとおりで
あった。このDNA断片の制限酵素切断点地図を図1に
示す。また上記選定されたプラスミドを各種制限酵素で
切断し、生じる切断断片の大きさを測定した。その結果
を下記第2表に示す。
【0021】
【表2】
【0022】上記制限酵素の切断断片により特徴付けら
れるプラスミドを、pUC118−secEと命名し
た。 <実施例2>secE遺伝子を含むDNA断片(A断片)の塩基配列
の決定 実施例1(B)項で得られたsecE遺伝子DNAを含
む大きさ約0.6kbのDNA断片について、その塩基
配列をプラスミドpUC118またはpUC119(宝
酒造社製)を用いたジデオキシヌクレオチド酵素法(di
deoxy chaintermination 法)(Sanger,F.ら,Proc. Na
t. Acad. Sci. USA, 74, 5463, 1977)により、図2に
示した戦略図に従って決定した。
【0023】<実施例3>pUC118−secEプラスミドのエシェリヒア・コ
リsecE低温感受性変異株への導入 実施例1(B)項で得られたpUC118−secEプ
ラスミドを用いて、エシェリヒア・コリのsecE低温
感受性変異株であるPS163(secEcs15)
[EMBO Journal, 10(No7), 1749-1757, 1991]を塩化カ
ルシウム法(Journal of Molecular Biology, 53, 159,
1970)により形質転換し、これをアンピシリンを50
mg含有する寒天培地[組成:トリプトン 10g、イ
ーストエキストラクト 5g、NaCl 5gおよび寒天
16gを蒸留水に溶解して1lとする]に塗抹し、2
0℃で培養した。A断片を挿入しない無処理のベクター
のみをPS163株に導入した場合には20℃で培養し
て寒天培地上に生育する菌体は認められなかったのに対
し、該株にpUC118−secEプラスミドを導入し
た場合には、DNA1μg当たり104個以上の形質転
換体が得られた。この結果、該プラスミド中にsecE
遺伝子が挿入され、かつ該遺伝子DNAが供試菌体内で
機能することが確認された。
【0024】<実施例4>コリネ型細菌内で自律複製し安定なプラスミドベクター
pCRY30の作成 (A)プラスミドpBY503の調製 プラスミドpBY503は、ブレビバクテリウム・スタ
チオニス IFO12144(FERM BP-2515)から分離された分
子量約10メガダルトンのプラスミドであり、特開平1-
95785号公報に記載の方法に従い調製した。ブレビバク
テリウム・スタチオニス IFO12144 を、半合成培地A培
地[組成:尿素 2g、(NH4)2SO4 7g、K2HPO
4 0.5g、KH2PO4 0.5g、MgSO4 0.5g、
FeSO4・7H2O 6mg、MnSO4・4〜6H2
6mg、酵母エキス 2.5g、カザミノ酸 5g、ビチ
オン 200μg、塩酸チアミン 200μg、グルコー
ス 20gを蒸留水に溶解して1lとする]1l中で対
数増殖期後期まで培養した後、菌体を収集した。得られ
た菌体を、リゾチームを10mg/ml の濃度で含有する
緩衝液[組成:25mM トリス(ヒドロキシメチル)
アミノメタン、10mM EDTA、50mM グルコー
ス]20mlに懸濁して、37℃で1時間反応させた。
この反応液にアルカリ−SDS液[組成:0.2N Na
OH、1%(W/V)SDS]40mlを添加し、緩や
かに混和して室温にて15分間静置した。次に、この反
応液に酢酸カリウム溶液[5M 酢酸カリウム溶液 60
ml、酢酸11.5ml、蒸留水28.5mlの混合液]
30mlを添加し、充分混和してから氷水中に15分間
静置した。
【0025】得られた溶菌物全量を遠心管に移し、4℃
で10分間、15,000×gの遠心分離に供し、上澄
液を得た。これに等量のフェノール−クロロホルム液
(フェノール:クロロホルム=1:1混和液)を加えて
懸濁した後、再び全量を遠心管に移し、室温下で5分
間、15,000×gの遠心分離に供して、その水層を
回収した。得られた水層に2倍量のエタノールを加え、
−20℃で1時間静置した後、4℃で10分間、15,
000×gの遠心分離にかけ、沈澱を回収した。得られ
た沈澱を減圧乾燥後、TE緩衝液[組成:10mM ト
リス、1mMEDTA;塩酸にてpHを8.0に調整]
2mlに溶解した。該溶解液に塩化セシウム溶液[組
成:5倍濃度のTE緩衝液100mlに塩化セシウム1
70gを溶解した]15mlおよび10 mg/ml 濃度の
エチジウムブロマイド溶液1mlを添加し、該液の密度
を1.392 g/ml に調整した。この溶液を12℃で4
2時間、116,000×gの遠心分離に供した。
【0026】プラスミドpBY503は紫外線照射によ
り遠心管内で下方に位置するバンドとして見い出され
る。このバンドを注射器で遠心管の側面から抜きとり、
プラスミドpBY503を含む分画液を得た。次いでこ
の分画液を等量のイソアミルアルコールで4回処理して
エチジウムブロマイドを抽出除去し、その後にTE緩衝
液に対して透析を行った。このようにして得られたプラ
スミドpBY503を含む透析液に、最終濃度が30m
Mとなるように3M 酢酸ナトリウム溶液を添加した
後、2倍量のエタノールを添加し、−20℃で1時間静
置した。該液を15,000×gで遠心分離してDNA
を沈降させ,これを回収してプラスミドpBY503
50μgを得た。
【0027】(B)プラスミドベクターpCRY30の
作成 プラスミドpHSG298(宝酒造社製)0.5μgと
制限酵素SalI 5units を37℃で1時間反応させ
て、プラスミドDNAを完全分解した。また、前記
(A)項で調製したプラスミドpBY503 2μgと
制限酵素XhoI 1 unit を37℃で30分間反応さ
せてプラスミドDNAを部分分解した。両者のプラスミ
ドDNA分解物を混合し、その混合液を65℃で10分
間加熱処理して液中の制限酵素を失活させた後、該失活
溶液中の成分が最終濃度として各々50mM トリス緩
衝液(pH7.6)、10mM MgCl2 、10mMジ
チオスレイトール、1mM ATPおよびT4DNAリ
ガーゼ 1 unit となるように各成分を強化し、16℃
で15時間インキュベートした。この溶液を用いてエシ
ェリヒア・コリJM109コンピテントセル(宝酒造社
製)を形質転換した。形質転換菌体を、各々最終濃度で
30 μg/ml のカナマイシン、100 μg/ml のIP
TG(イソプロピル−β−D−チオガラクトピラノシ
ド)、100μg/ml のX−gal(5−ブロモ−4−
クロロ−3−インドリル−β−D−ガラクトピラノシ
ド)を含むL培地[組成:トリプトン 10g、酵母エ
キス 5g、NaCl 5gを蒸留水に溶解して1lとす
る、pH7.2]を用いて37℃で24時間培養した。
上記培地上に生育した生育株のうち、白いコロニーを形
成して生育してきた株を選択し、各々の株からプラスミ
ドをアルカリ−SDS法[T.Maniatis, E.F.Fritsch,
J.Sambrook, Molecular cloning (1982), 90-91 参照]
により抽出した。以上の手順により、プラスミドpHS
G298のSalI認識部位にプラスミドpBY503
に由来する大きさ約4.0kbの断片が挿入されたプラ
スミドpHSG298−oriが得られた。同様の方法
を用いて、前記(A)項で得られたプラスミドpBY5
03を制限酵素KpnI及びEcoRIで処理して得ら
れる大きさ約2.1kbのDNA断片を上記プラスミド
pHSG298−oriのKpnI及びEcoRI認識
部位にクローニングし、プラスミドベクターpCRY3
0を調製した。
【0028】<実施例5>プラスミドpCRY30−secEの調製およびコリネ
型細菌への導入 実施例1(C)項で得られたプラスミドpUC118−
secE 5μgを制限酵素EcoRI 5 units と3
7℃で1時間反応させて得られたプラスミド分解物、な
らびに実施例3(B)項で得られたプラスミドpCRY
30 1μgを制限酵素EcoRI 1 unit と37℃で
1時間反応させて得られたプラスミド分解物を混合し
た。この混合液に、それぞれの最終濃度が50mM ト
リス緩衝液(pH7.6)、10mM ジチオスレイトー
ル、1mM ATP、10mMMgCl2、T4DNAリ
ガーゼ 1 unit となるように各成分を添加し、12℃で
15時間反応させて双方のプラスミド分解物を結合させ
た。得られた結合プラスミドを用い、前記方法に従って
エシェリヒア・コリJM109株を形質転換し、これを
カナマイシンを50 μg/ml 含む培地[組成:トリプ
トン 10g、イーストエキストラクト 5g、NaCl
5gおよび寒天16gを蒸留水に溶解して1lとす
る]に塗抹した。
【0029】この培地上に生育してきた株を常法により
液体培養し、培養液よりプラスミドDNAを抽出した。
抽出プラスミドを制限酵素により切断し、アガロースゲ
ル電気泳動を用いて調べたところ、プラスミドpCRY
30の大きさ8.6kbのDNA断片に加え、大きさ0.
6kbの挿入DNA断片が認められた。上記の如く調製
されたプラスミドDNAを用いて、コリネ型細菌を形質
転換した。形質転換は、電気パルス法を用いて下記の如
く行った。ブレビバクテリウム・フラバムMJ−233
(FERM BP-1497)のプラスミドpBY502除去株を前
記A培地 100ml中で対数増殖期初期まで培養し、
これにペニシリンGを最終濃度で1 unit/ml となるよ
うに添加して、さらに2時間振盪培養した。培養物を遠
心分離にかけて菌体を収集し、得られた菌体をパルス用
溶液[組成:272mM シュークロース、7mM KH
2PO4、1mMMgCl2;pH7.4]20mlにて洗
浄した。洗浄後、再び遠心分離して菌体を収集し、この
菌体を前記パルス用溶液5mlに懸濁した。該懸濁液
0.75mlを前記手順により得たプラスミドDNA溶
液50μlと混合し、水中に20分間静置した後、ジー
ンパルサー(バイオラド社製)のパルス条件を2500
ボルト、25μFDに設定し、該装置により前記混合液
にパルスを印加した。パルス加印後、この混合液を氷中
に20分間静置した。次いで、該液の全量を前記A培地
3mlに移し、30℃にて1時間培養した。さらに、培
養菌体を最終濃度15 μg/mlのカナマイシンを含有す
る前記A寒天培地に植菌し、30℃で2〜3日間培養し
た。前記実施例3(A)項に記載の方法を用いて、出現
したカナマイシン耐性株よりプラスミドを得た。このプ
ラスミドを各種制限酵素で切断し、その切断断片の大き
さを測定した。その結果を下記の第3表に示す。
【0030】
【表3】
【0031】上記制限酵素の切断断片により特徴付けら
れるプラスミドを、pCRY30−secEと命名し
た。なお、プラスミドpCRY30−secEにより形
質転換されたブレビバクテリウム・フラバムMJ233
−secEは、茨城県つくば市東1丁目1番3号の工業
技術院生命工学工業技術研究所に、平成5年3月9日付
で受託番号:FERM P−13517として寄託され
ている。
【0032】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:150 配列の型:核酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:Genomic DNA 起源 生物名:ブレビバクテリウム フラバム 株名:MJ233 配列の特徴 特徴を表す記号:peptide 存在位置:1-150 特徴を決定した方法:E 配列 GTG GGA GAA GTC CGT AAG GTT ATT TGG CCT ACT GCG CGC CAG ATG GTC ACG TACV al Gly Glu Val Arg Lys Val Ile Trp Pro Thr Ala Arg Gln Met Val Thr Tyr 1 5 10 15 ACC CTT GTG GTT TTG GGA TTT TTG ATT GTT TTG ACC GCT TTG GTG TCT GGT GTGT hr Leu Val Val Leu Gly Phe Leu Ile Val Leu Thr Ala Leu Val Ser Gly Val 20 25 30 35 GAT TTC CTA GCT GGT CTT GGA GTT GAG AAG ATT CTG ACT CCG TAG Asp Phe Leu Ala Gly Leu Gly Val Glu Lys Ile Leu Thr Pro 40 45 50
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で得られたsecE遺伝子DNAを含む
DNA断片の制限酵素による切断点地図である。
【図2】本発明で得られたsecE遺伝子DNAを含
む、大きさ約0.6kbのDNA断片の塩基配列を決定
する戦略図である。
【図3】本発明で得られたプラスミドpCRY30−s
ecEの制限酵素による切断点地図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:13) (C12N 1/21 C12R 1:13)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コリネ型細菌に由来し蛋白質のトランス
    ロケーションマシナリーをコードする、遺伝子DNA。
  2. 【請求項2】 前記コリネ型細菌がブレビバクテリウム
    ・フラバム(Brevibacterium flavum)MJ−233であ
    る、請求項1に記載の遺伝子DNA。
  3. 【請求項3】 セックイー(secE)遺伝子を含む、
    請求項1に記載の遺伝子DNA。
  4. 【請求項4】 下記塩基配列で示される、請求項1〜3
    のいずれかに記載の遺伝子DNA: GTGGGAGAAG TCCGTAAGGT TATTTGGCCT ACTGCGCGCC AGATGGTCAC GTACACCCTT 60 GTGGTTTTGG GATTTTTGAT TGTTTTGACC GCTTTGGTGT CTGGTGTGGA TTTCCTAGCT 120 GGTCTTGGAG TTGAGAAGAT TCTGACTCCG TAG 153
  5. 【請求項5】 下記アミノ酸配列を含む蛋白質をコード
    する、請求項1〜4のいずれかに記載の遺伝子DNA: Val Gly Glu Val Arg Lys Val Ile Trp Pro Thr Ala Arg Gln Met Val Thr Tyr 1 5 10 15 Thr Leu Val Val Leu Gly Phe Leu Ile Val Leu Thr Ala Leu Val Ser Gly Val 20 25 30 35 Asp Phe Leu Ala Gly Leu Gly Val Glu Lys Ile Leu Thr Pro 40 45 50
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の遺伝子
    DNAを導入した、組換えプラスミド。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5のいずれかに記載の遺伝子
    DNAおよびコリネ型細菌内で複製増殖機能を司る遺伝
    子を含むDNAを保有する、請求項6に記載の組換えプ
    ラスミド。
  8. 【請求項8】 請求項6または7に記載の組換えプラス
    ミドを保有する、コリネ型細菌。
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