JPH10198275A - シール用熱転写受像シート - Google Patents
シール用熱転写受像シートInfo
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- JPH10198275A JPH10198275A JP9011883A JP1188397A JPH10198275A JP H10198275 A JPH10198275 A JP H10198275A JP 9011883 A JP9011883 A JP 9011883A JP 1188397 A JP1188397 A JP 1188397A JP H10198275 A JPH10198275 A JP H10198275A
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- film
- seal
- sheet
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 印字時のカール発生、シール剥がれ、シール
の折れじわ等を防ぐ。 【解決手段】 シール層3を、樹脂全量に対して20〜
30重量%の可塑剤を含有し且つ厚さが20〜200μ
mの軟質ポリ塩化ビニルフィルム1と、粘着層2とから
構成し、これに剥離シート4を貼付する。剥離シートに
は、剥離処理の施された発泡樹脂フィルムを用いる。ま
た、シール層にはハーフカット5を入れておき、シール
6を使う時は剥がし易くする。
の折れじわ等を防ぐ。 【解決手段】 シール層3を、樹脂全量に対して20〜
30重量%の可塑剤を含有し且つ厚さが20〜200μ
mの軟質ポリ塩化ビニルフィルム1と、粘着層2とから
構成し、これに剥離シート4を貼付する。剥離シートに
は、剥離処理の施された発泡樹脂フィルムを用いる。ま
た、シール層にはハーフカット5を入れておき、シール
6を使う時は剥がし易くする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、昇華型転写にて形
成した画像を、他の物品に貼付できるシール用熱転写受
像シートに関する。
成した画像を、他の物品に貼付できるシール用熱転写受
像シートに関する。
【0002】
【従来の技術】現在、感熱昇華転写記録方式は、パーソ
ナルコンピュータ用プリンタ、ビデオプリンタ用等とし
て広く普及している。そして、銀塩写真に匹敵する程の
優れた濃度階調表現力を有することから、電子カメラや
ビデオカメラなどで撮影した人物写真等のプリントにも
最適である。そこで、シールに熱転写記録で画像を形成
できれば、簡便に好みの写真等の画像をシートとして活
用することができる。このような従来のシール用熱転写
受像シートの一例の要部断面図(ハーフカットされたシ
ール周辺)を図5に示す。同図のシール用熱転写受像シ
ート200は、印画面となる上から順に、表面に帯電防
止処理層21が施された受容層22、発泡ポリプロピレ
ンフィルム23と接着剤層24と(非発泡の)ポリエチ
レンテレフタレートフィルム25とからなる基材シート
26、粘着層27が積層され、これらからシール層28
が構成され、さらに粘着層27に剥離シート29が積層
された構成である。そして、シール層28には、粘着層
まで達するハーフカット30が施され、ハーフカット3
0を外周とした内側がシール31となる。そして、プリ
ンタで受容層22に画像を形成した後に、ハーフカット
で所望の形状に区画されたシール層28部分であるシー
ル31を剥がせば、シール31を所望の面に貼り付ける
ことができるというものである。
ナルコンピュータ用プリンタ、ビデオプリンタ用等とし
て広く普及している。そして、銀塩写真に匹敵する程の
優れた濃度階調表現力を有することから、電子カメラや
ビデオカメラなどで撮影した人物写真等のプリントにも
最適である。そこで、シールに熱転写記録で画像を形成
できれば、簡便に好みの写真等の画像をシートとして活
用することができる。このような従来のシール用熱転写
受像シートの一例の要部断面図(ハーフカットされたシ
ール周辺)を図5に示す。同図のシール用熱転写受像シ
ート200は、印画面となる上から順に、表面に帯電防
止処理層21が施された受容層22、発泡ポリプロピレ
ンフィルム23と接着剤層24と(非発泡の)ポリエチ
レンテレフタレートフィルム25とからなる基材シート
26、粘着層27が積層され、これらからシール層28
が構成され、さらに粘着層27に剥離シート29が積層
された構成である。そして、シール層28には、粘着層
まで達するハーフカット30が施され、ハーフカット3
0を外周とした内側がシール31となる。そして、プリ
ンタで受容層22に画像を形成した後に、ハーフカット
で所望の形状に区画されたシール層28部分であるシー
ル31を剥がせば、シール31を所望の面に貼り付ける
ことができるというものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図5に示す
ように従来のシール用熱転写受像シートは、シール層の
基材シートとして、発泡ポリプロピレンフィルムとポリ
エチレンテレフタレートフィルムとを接着剤で貼り合わ
せたものを使用している。発泡ポリプロピレンフィルム
は画像の感度向上に寄与し、ポリエチレンテレフタレー
トフィルムは画像形成時のカールや、シールを剥離する
際の折れじわを防止している。このため、プリンタに装
填するシール用熱転写受像シートを巻取形態のものとす
ると、ポリエチレンテレフタレートフィルムの剛直性に
より、巻取の湾曲にシール層が追従できずに、外周をハ
ーフカットされているシールが、剥がれてしまったり、
ハーフカットの部分で浮いてしまうことがあった。しか
し、基材シートが発泡ポリプロピレンフィルムだけで
は、シール層の剛直性に乏しく、剥離シートからシール
を剥がす際に、シールに折れじわが入ることがあった。
また、ハーフカットを入れないシール用熱転写受像シー
トとしても、発泡ポリプロピレンフィルムだけの基材シ
ートでは印字時にカールが発生するし、ポリエチレンテ
レフタレートフィルムだけの基材シートでは、クッショ
ン性に乏しく、画像濃度や印字感度が不足するという問
題があった。
ように従来のシール用熱転写受像シートは、シール層の
基材シートとして、発泡ポリプロピレンフィルムとポリ
エチレンテレフタレートフィルムとを接着剤で貼り合わ
せたものを使用している。発泡ポリプロピレンフィルム
は画像の感度向上に寄与し、ポリエチレンテレフタレー
トフィルムは画像形成時のカールや、シールを剥離する
際の折れじわを防止している。このため、プリンタに装
填するシール用熱転写受像シートを巻取形態のものとす
ると、ポリエチレンテレフタレートフィルムの剛直性に
より、巻取の湾曲にシール層が追従できずに、外周をハ
ーフカットされているシールが、剥がれてしまったり、
ハーフカットの部分で浮いてしまうことがあった。しか
し、基材シートが発泡ポリプロピレンフィルムだけで
は、シール層の剛直性に乏しく、剥離シートからシール
を剥がす際に、シールに折れじわが入ることがあった。
また、ハーフカットを入れないシール用熱転写受像シー
トとしても、発泡ポリプロピレンフィルムだけの基材シ
ートでは印字時にカールが発生するし、ポリエチレンテ
レフタレートフィルムだけの基材シートでは、クッショ
ン性に乏しく、画像濃度や印字感度が不足するという問
題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明のシール
用熱転写受像シートでは、上記課題を解決するために、
シール層と剥離シートとからなるシール用熱転写受像シ
ートについて、シール層の支持体となる樹脂フィルムと
して、樹脂全量に対して20〜30重量%の可塑剤を含
有し且つ厚さが20〜200μmの軟質ポリ塩化ビニル
フィルムを用い、この軟質塩化ビニル樹脂フィルムと粘
着層とからシール層を構成する。上記特定の軟質ポリ塩
化ビニルフィルムは、受容層と基材シートとの機能を兼
用した層となり、層構成の単純化による低コストの効果
が得られる他、該フィルムを用いることによって、適度
な剛直性と柔軟性が得られ、印字時のカール発生が防止
される。 また、印字感度がより望まれる場合は、上記
剥離シートに、剥離処理の施された発泡樹脂フィルムを
用いれば、そのクッション性により感度が向上する。さ
らに、シール層にハーフカットを設けた構成としても、
基材シートの適度の剛直性と柔軟性の為に、ハーフカッ
ト部からシールが剥がれたり、シール剥離時の折れじわ
が発生したりすることが防止される。
用熱転写受像シートでは、上記課題を解決するために、
シール層と剥離シートとからなるシール用熱転写受像シ
ートについて、シール層の支持体となる樹脂フィルムと
して、樹脂全量に対して20〜30重量%の可塑剤を含
有し且つ厚さが20〜200μmの軟質ポリ塩化ビニル
フィルムを用い、この軟質塩化ビニル樹脂フィルムと粘
着層とからシール層を構成する。上記特定の軟質ポリ塩
化ビニルフィルムは、受容層と基材シートとの機能を兼
用した層となり、層構成の単純化による低コストの効果
が得られる他、該フィルムを用いることによって、適度
な剛直性と柔軟性が得られ、印字時のカール発生が防止
される。 また、印字感度がより望まれる場合は、上記
剥離シートに、剥離処理の施された発泡樹脂フィルムを
用いれば、そのクッション性により感度が向上する。さ
らに、シール層にハーフカットを設けた構成としても、
基材シートの適度の剛直性と柔軟性の為に、ハーフカッ
ト部からシールが剥がれたり、シール剥離時の折れじわ
が発生したりすることが防止される。
【0005】以下、本発明のシール用熱転写受像シート
の実施形態を説明する。図1に、本発明のシール用熱転
写受像シートの一例の構成を説明する要部断面図(ハー
フカットされたシール周辺、以下図2及び図3も同様)
を示す。図2は本発明の他の一例として、受容層に帯電
防止処理が施されたものの要部断面図を、図3は本発明
の他の一例として、剥離シートに剥離処理の施された発
泡樹脂フィルムを用いたものの要部断面図を示す。ま
た、図4は、本発明のシール用熱転写受像シートの巻取
形態の一例を示す外観図である。図1〜図3に示す、本
発明のシール用熱転写受像シート100は、特定の軟質
ポリビニル樹脂フィルム1と粘着層2とからシール層3
が構成され、これに剥離シート4がラミネートされたも
のである。そして、適宜ハーフカット5がシール層3に
表側から施され、ハーフカットにより所定形状のシール
6として剥がして取り易くしたものである。また、図2
に示す如く、剥離シート4は、発泡樹脂フィルム41に
剥離層42を形成したシートを用いると、画像濃度や印
字感度を向上させることができる。また、図2や図3の
如く、軟質塩化ビニル樹脂フィルム1の表面には、帯電
防止層7を形成しても良い。帯電防止層により、ダブル
フィード等の搬送トラブルが防げる。
の実施形態を説明する。図1に、本発明のシール用熱転
写受像シートの一例の構成を説明する要部断面図(ハー
フカットされたシール周辺、以下図2及び図3も同様)
を示す。図2は本発明の他の一例として、受容層に帯電
防止処理が施されたものの要部断面図を、図3は本発明
の他の一例として、剥離シートに剥離処理の施された発
泡樹脂フィルムを用いたものの要部断面図を示す。ま
た、図4は、本発明のシール用熱転写受像シートの巻取
形態の一例を示す外観図である。図1〜図3に示す、本
発明のシール用熱転写受像シート100は、特定の軟質
ポリビニル樹脂フィルム1と粘着層2とからシール層3
が構成され、これに剥離シート4がラミネートされたも
のである。そして、適宜ハーフカット5がシール層3に
表側から施され、ハーフカットにより所定形状のシール
6として剥がして取り易くしたものである。また、図2
に示す如く、剥離シート4は、発泡樹脂フィルム41に
剥離層42を形成したシートを用いると、画像濃度や印
字感度を向上させることができる。また、図2や図3の
如く、軟質塩化ビニル樹脂フィルム1の表面には、帯電
防止層7を形成しても良い。帯電防止層により、ダブル
フィード等の搬送トラブルが防げる。
【0006】以下、各層について、順次説明する。
【0007】(軟質ポリ塩化ビニルフィルム)本発明で
使用する特定の軟質ポリ塩化ビニルフィルム1は、樹脂
全量に対して20〜30重量%の可塑剤を含有し、厚さ
が20〜200μmの軟質ポリ塩化ビニルフィルムであ
る。なお、可塑剤含有量の樹脂全量に対する20〜30
重量%とは、塩化ビニル樹脂100重量部に対し20〜
30重量部、言い換えれば20〜30phrの可塑剤を
含有することである。いわゆる通常の軟質ポリ塩化ビニ
ルフィルムは、可塑剤含有量が30phrを越えるもの
も含まれるが、本発明で使用するものは30phrを越
えるものは好ましくない。上記特定の可塑剤含有量及び
厚さの軟質ポリ塩化ビニルフィルムを用いることによっ
て、適度な剛直性と適度な柔軟性を両立させ、印画時の
カールや、ハーフカット付きとした場合に巻取に巻いた
時や印画時のシールの剥がれや浮きが防止され、プリン
タでの搬送トラブルを防止できることになる。また、に
じみがない画像が得られることとなる。しかも熱転写シ
ートから直接画像を形成することができる為、受容層は
形成する必要がない。よって、受容層の形成の手間、時
間、材料費を、大幅に削減することができる。
使用する特定の軟質ポリ塩化ビニルフィルム1は、樹脂
全量に対して20〜30重量%の可塑剤を含有し、厚さ
が20〜200μmの軟質ポリ塩化ビニルフィルムであ
る。なお、可塑剤含有量の樹脂全量に対する20〜30
重量%とは、塩化ビニル樹脂100重量部に対し20〜
30重量部、言い換えれば20〜30phrの可塑剤を
含有することである。いわゆる通常の軟質ポリ塩化ビニ
ルフィルムは、可塑剤含有量が30phrを越えるもの
も含まれるが、本発明で使用するものは30phrを越
えるものは好ましくない。上記特定の可塑剤含有量及び
厚さの軟質ポリ塩化ビニルフィルムを用いることによっ
て、適度な剛直性と適度な柔軟性を両立させ、印画時の
カールや、ハーフカット付きとした場合に巻取に巻いた
時や印画時のシールの剥がれや浮きが防止され、プリン
タでの搬送トラブルを防止できることになる。また、に
じみがない画像が得られることとなる。しかも熱転写シ
ートから直接画像を形成することができる為、受容層は
形成する必要がない。よって、受容層の形成の手間、時
間、材料費を、大幅に削減することができる。
【0008】すなわち、本発明で用いる軟質ポリ塩化ビ
ニルフィルムでは、可塑剤の添加によって、フィルムの
柔軟性を著しく向上させることができる。可塑剤の含有
量が20重量%未満だと、フィルムのクッション性や柔
軟性が不足するため、画像の濃度や感度が低下し好まし
くない。また、30重量%より多い場合には、画像がに
じんだり、印字時の加熱に耐えられず表面が凹凸となっ
たり、熱転写シートの染料層と熱融着を起こしてしまう
ので好ましくない。
ニルフィルムでは、可塑剤の添加によって、フィルムの
柔軟性を著しく向上させることができる。可塑剤の含有
量が20重量%未満だと、フィルムのクッション性や柔
軟性が不足するため、画像の濃度や感度が低下し好まし
くない。また、30重量%より多い場合には、画像がに
じんだり、印字時の加熱に耐えられず表面が凹凸となっ
たり、熱転写シートの染料層と熱融着を起こしてしまう
ので好ましくない。
【0009】含有させる可塑剤としては、シール用熱転
写受像シートの用途により、軟質ポリ塩化ビニルフィル
ムに適宜要求される特性に合わせて、1種又は2種以上
の可塑剤を選択使用する。要求される諸特性に対応し
て、例えば下記の可塑剤から選んで使用すると良い。 耐熱性(不揮発性):Paraplex G−25、
Paraplex G−50のポリエステル系可塑剤。 非移行性:NBR(アクリロニトリル−ブタジエンラ
バー)等。 耐光性:DOP(フタル酸ジ2−エチルヘキシル)、
DOA〔アジピン酸ビス(2−エチルヘキシル)〕、D
OS(セバシン酸ジ2−エチルヘキシル)、Parap
lex G−25、Paraplex G−50、Pa
raplexG−60等の可塑剤。 耐油性:TCP(リン酸トリクレジル)、Parap
lex G−25、Paraplex G−50、NB
R等の可塑剤。 耐熱、耐炎性:TCP、Santicizer141
等のホスフェート類、塩化パラフィン、S−3等の可塑
剤。 熱安定性:エポキシ系補助可塑剤、DOS、エチレン
グリーコル誘導体等の可塑剤。
写受像シートの用途により、軟質ポリ塩化ビニルフィル
ムに適宜要求される特性に合わせて、1種又は2種以上
の可塑剤を選択使用する。要求される諸特性に対応し
て、例えば下記の可塑剤から選んで使用すると良い。 耐熱性(不揮発性):Paraplex G−25、
Paraplex G−50のポリエステル系可塑剤。 非移行性:NBR(アクリロニトリル−ブタジエンラ
バー)等。 耐光性:DOP(フタル酸ジ2−エチルヘキシル)、
DOA〔アジピン酸ビス(2−エチルヘキシル)〕、D
OS(セバシン酸ジ2−エチルヘキシル)、Parap
lex G−25、Paraplex G−50、Pa
raplexG−60等の可塑剤。 耐油性:TCP(リン酸トリクレジル)、Parap
lex G−25、Paraplex G−50、NB
R等の可塑剤。 耐熱、耐炎性:TCP、Santicizer141
等のホスフェート類、塩化パラフィン、S−3等の可塑
剤。 熱安定性:エポキシ系補助可塑剤、DOS、エチレン
グリーコル誘導体等の可塑剤。
【0010】また、画像形成時のサーマルヘッドによる
加熱や、画像形成後の光照射によって質塩化ビニル樹脂
が分解・着色するのを防ぐ為に、軟質ポリ塩化ビニルフ
ィルム中に安定剤を添加するのが好ましい。安定剤とし
ては、鉛系、Ba−Zn、Ca−Zn等の金属石ケン
系、有機スズ系、紫外線吸収剤、及び安定化助剤等から
適宜1種又は2種以上の化合物を選択使用する。鉛系安
定剤、特に塩基性鉛塩は強力な熱安定性があり、被覆力
が大きいが、分散性が悪く、ピンホールとなりやすいこ
とや毒性があるために、注意して用いると良い。金属石
ケン系安定剤は単独使用よりも、Ba−Zn、Ca−Z
nの複合安定剤の方が効果が大きく、この系の安定剤の
特徴は熱安定性が比較的大きく、耐光性や透明性が優れ
ていることであり、ステアリン酸バリウム、ステアリン
酸亜鉛等の金属石ケン類がある。ステアリン酸カルシウ
ム、ステアリン酸亜鉛等のカルシウム−亜鉛系は、毒性
がない点で好ましい。有機スズ系安定剤は、ブチル、オ
クチル、ベンジルスズ化合物等があり、具体的にはジブ
チルスズ脂肪酸エステルがある。紫外線吸収剤は、紫外
線劣化を防止するために配合され、サリチル酸塩やベン
ゾフェノン誘導体等がある。また、安定化助剤として、
エポキシ化脂肪油、エポキシテトラヒドロフタル酸オク
チル、トリアルキル亜リン酸エステルなどが挙げられ、
たとえばCa−Zn系金属石ケンに安定化助剤としてエ
ポキシ化脂肪油と、キレータとして亜リン酸エステルと
が添加・併用すると、良好な安定化効果が得られる。
加熱や、画像形成後の光照射によって質塩化ビニル樹脂
が分解・着色するのを防ぐ為に、軟質ポリ塩化ビニルフ
ィルム中に安定剤を添加するのが好ましい。安定剤とし
ては、鉛系、Ba−Zn、Ca−Zn等の金属石ケン
系、有機スズ系、紫外線吸収剤、及び安定化助剤等から
適宜1種又は2種以上の化合物を選択使用する。鉛系安
定剤、特に塩基性鉛塩は強力な熱安定性があり、被覆力
が大きいが、分散性が悪く、ピンホールとなりやすいこ
とや毒性があるために、注意して用いると良い。金属石
ケン系安定剤は単独使用よりも、Ba−Zn、Ca−Z
nの複合安定剤の方が効果が大きく、この系の安定剤の
特徴は熱安定性が比較的大きく、耐光性や透明性が優れ
ていることであり、ステアリン酸バリウム、ステアリン
酸亜鉛等の金属石ケン類がある。ステアリン酸カルシウ
ム、ステアリン酸亜鉛等のカルシウム−亜鉛系は、毒性
がない点で好ましい。有機スズ系安定剤は、ブチル、オ
クチル、ベンジルスズ化合物等があり、具体的にはジブ
チルスズ脂肪酸エステルがある。紫外線吸収剤は、紫外
線劣化を防止するために配合され、サリチル酸塩やベン
ゾフェノン誘導体等がある。また、安定化助剤として、
エポキシ化脂肪油、エポキシテトラヒドロフタル酸オク
チル、トリアルキル亜リン酸エステルなどが挙げられ、
たとえばCa−Zn系金属石ケンに安定化助剤としてエ
ポキシ化脂肪油と、キレータとして亜リン酸エステルと
が添加・併用すると、良好な安定化効果が得られる。
【0011】軟質ポリ塩化ビニルフィルム2の厚さは、
20〜200μmであり、20μmより薄い場合はクッ
ション性が不足するため、画像濃度や感度が低下し、鮮
明な画像が得られない。200μmより厚い場合は、プ
リンタにて搬送不良が起きる。厚さは好ましくは、50
μmから100μmである。
20〜200μmであり、20μmより薄い場合はクッ
ション性が不足するため、画像濃度や感度が低下し、鮮
明な画像が得られない。200μmより厚い場合は、プ
リンタにて搬送不良が起きる。厚さは好ましくは、50
μmから100μmである。
【0012】なお、軟質ポリ塩化ビニルフィルムの製造
方法としては、ポリ塩化ビニル樹脂に、樹脂全量に対し
て20〜30重量%の可塑剤を加え、必要があれば安定
剤、滑剤を加え、カレンダー法や、Tダイでの押出法な
どにより成膜すれば良い。例えば、カレンダー法では、
先ずブレンダーでポリ塩化ビニル樹脂に可塑剤、安定
剤、滑剤などを配合した後、バンバリーミキサーやミキ
シングロールで混練し、カレンダーロールで圧延してフ
ィルムとするものである。
方法としては、ポリ塩化ビニル樹脂に、樹脂全量に対し
て20〜30重量%の可塑剤を加え、必要があれば安定
剤、滑剤を加え、カレンダー法や、Tダイでの押出法な
どにより成膜すれば良い。例えば、カレンダー法では、
先ずブレンダーでポリ塩化ビニル樹脂に可塑剤、安定
剤、滑剤などを配合した後、バンバリーミキサーやミキ
シングロールで混練し、カレンダーロールで圧延してフ
ィルムとするものである。
【0013】(粘着層)粘着層2は、従来公知の溶剤系
及び水系のいずれかの粘着剤を用いて形成することがで
きる。粘着剤としては、例えば、酢酸ビニル樹脂、アク
リル樹脂、酢酸ビニル−アクリル共重合体、酢酸ビニル
−塩化ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、ポリウレタン樹脂や、天然ゴム、クロロプレンゴ
ム、ニトリルゴム等の合成ゴムなどが挙げられる。粘着
剤の塗工量は、約8〜30g/m2 (固形分)が一般的
であり、従来公知の方法、すなわち、グラビアコート、
グラビアリバースコート、ロールコート等の方法で、剥
離シート上に塗布し、乾燥して粘着層を形成する。ま
た、粘着層の粘着力は、JIS Z0237準拠の18
0°による剥離方法において、100〜1,700gの
範囲、好ましくは700〜1,400gの範囲にするこ
とが望ましい。以上の如き粘着剤は、軟質塩化ビニル樹
脂フィルム又は剥離シート上に粘着層を形成する際に、
その剥離強度が前記範囲になるように、選択して使用す
ることが好ましい。
及び水系のいずれかの粘着剤を用いて形成することがで
きる。粘着剤としては、例えば、酢酸ビニル樹脂、アク
リル樹脂、酢酸ビニル−アクリル共重合体、酢酸ビニル
−塩化ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、ポリウレタン樹脂や、天然ゴム、クロロプレンゴ
ム、ニトリルゴム等の合成ゴムなどが挙げられる。粘着
剤の塗工量は、約8〜30g/m2 (固形分)が一般的
であり、従来公知の方法、すなわち、グラビアコート、
グラビアリバースコート、ロールコート等の方法で、剥
離シート上に塗布し、乾燥して粘着層を形成する。ま
た、粘着層の粘着力は、JIS Z0237準拠の18
0°による剥離方法において、100〜1,700gの
範囲、好ましくは700〜1,400gの範囲にするこ
とが望ましい。以上の如き粘着剤は、軟質塩化ビニル樹
脂フィルム又は剥離シート上に粘着層を形成する際に、
その剥離強度が前記範囲になるように、選択して使用す
ることが好ましい。
【0014】(剥離シート)剥離シート4はシールの粘
着層を剥離可能に保護するのであり、各種紙類、プラス
ックフィルム類等に剥離処理を施したものであり、通常
は、剥離シート基材41と剥離層42とからなり、従来
公知の各種剥離シートが使用できる。プラスチックフィ
ルムとしては、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリエ
チレンテレフタレートフィルムやポリエチレンナフタレ
フタレートフィルム等のポリエステルフィルム、無延伸
ポリプロピレンフィルム、二軸延伸ポリプロピレンフィ
ルム、ポリアミドフィルム、ポリスチレンフィルム、ポ
リ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、
エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム、ポリカ
ーボネートフィルム、フッ素樹脂フィルム、ポリメチル
メタクリレートフィルム等の各種フィルムが挙げられ
る。なお、剥離処理は剥離効果のある樹脂や剥離剤を塗
布する等、特に限定されない。例えば、剥離離層42と
しては、シリコーンワックス等の各種ワックス類、シリ
ーコン樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン
樹脂、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール等
が挙げられる。剥離層の厚みは、0.05〜5μm程度
あれば十分である。
着層を剥離可能に保護するのであり、各種紙類、プラス
ックフィルム類等に剥離処理を施したものであり、通常
は、剥離シート基材41と剥離層42とからなり、従来
公知の各種剥離シートが使用できる。プラスチックフィ
ルムとしては、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリエ
チレンテレフタレートフィルムやポリエチレンナフタレ
フタレートフィルム等のポリエステルフィルム、無延伸
ポリプロピレンフィルム、二軸延伸ポリプロピレンフィ
ルム、ポリアミドフィルム、ポリスチレンフィルム、ポ
リ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、
エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム、ポリカ
ーボネートフィルム、フッ素樹脂フィルム、ポリメチル
メタクリレートフィルム等の各種フィルムが挙げられ
る。なお、剥離処理は剥離効果のある樹脂や剥離剤を塗
布する等、特に限定されない。例えば、剥離離層42と
しては、シリコーンワックス等の各種ワックス類、シリ
ーコン樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン
樹脂、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール等
が挙げられる。剥離層の厚みは、0.05〜5μm程度
あれば十分である。
【0015】また、図3に示す本発明のシール用熱転写
受像シートの如く、剥離シートとして、剥離処理が施さ
れた発泡樹脂フィルムを用いると、そのクッション性に
よって、画像濃度や印字感度が向上させることができ、
好ましい。通常、この場合、発泡樹脂フィルムを剥離シ
ート基材として、これに剥離処理を施し剥離層を形成す
る。発泡樹脂フィルムは、フィルム形成樹脂中に微細空
孔の核となる無機または有機フィラーや、フィルム形成
樹脂と相溶性の低い樹脂等を混合したものをシート状に
成膜し、1軸延伸または多軸延伸処理を施すことによ
り、内部に微細空孔を形成したものである。
受像シートの如く、剥離シートとして、剥離処理が施さ
れた発泡樹脂フィルムを用いると、そのクッション性に
よって、画像濃度や印字感度が向上させることができ、
好ましい。通常、この場合、発泡樹脂フィルムを剥離シ
ート基材として、これに剥離処理を施し剥離層を形成す
る。発泡樹脂フィルムは、フィルム形成樹脂中に微細空
孔の核となる無機または有機フィラーや、フィルム形成
樹脂と相溶性の低い樹脂等を混合したものをシート状に
成膜し、1軸延伸または多軸延伸処理を施すことによ
り、内部に微細空孔を形成したものである。
【0016】発泡樹脂フィルムを構成する樹脂として
は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポ
リ塩化ビニル、ポリエステル等が挙げられる。また、上
記フィラーとしては、酸化チタン、酸化ケイ素、炭酸マ
グネシウム、硫酸バリウム、酸化亜鉛、タルク、クレー
等の無機フィラーや、ポリスチレン系、メラミン系、ア
クリル系、有機シリコーン系等の有機樹脂フィラーが使
用される。具体例には、発泡ポリエステルフィルム、発
泡ポリオレフィンフィルム等の発泡樹脂フィルムが用い
られる。なかでも発泡ポリエチレンテレフタレートフィ
ルムが好ましい。また、発泡樹脂フィルムに対する剥離
処理としては、前記通常の非発泡の樹脂フィルムに対す
る処理と同様であり、剥離効果がある樹脂や剥離剤を表
面に塗布する等、特に限定されない。
は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポ
リ塩化ビニル、ポリエステル等が挙げられる。また、上
記フィラーとしては、酸化チタン、酸化ケイ素、炭酸マ
グネシウム、硫酸バリウム、酸化亜鉛、タルク、クレー
等の無機フィラーや、ポリスチレン系、メラミン系、ア
クリル系、有機シリコーン系等の有機樹脂フィラーが使
用される。具体例には、発泡ポリエステルフィルム、発
泡ポリオレフィンフィルム等の発泡樹脂フィルムが用い
られる。なかでも発泡ポリエチレンテレフタレートフィ
ルムが好ましい。また、発泡樹脂フィルムに対する剥離
処理としては、前記通常の非発泡の樹脂フィルムに対す
る処理と同様であり、剥離効果がある樹脂や剥離剤を表
面に塗布する等、特に限定されない。
【0017】剥離シートの厚さは、非発泡フィルムを用
いる場合は20〜100μm程度、発泡フィルムを用い
る場合は20〜200μm程度が良い。発泡フィルムを
用いる場合、上記範囲より薄すぎるとクッション性や断
熱性が低下し、画像形成に支障を来す。また、厚すぎる
と印字時にカールが発生する。
いる場合は20〜100μm程度、発泡フィルムを用い
る場合は20〜200μm程度が良い。発泡フィルムを
用いる場合、上記範囲より薄すぎるとクッション性や断
熱性が低下し、画像形成に支障を来す。また、厚すぎる
と印字時にカールが発生する。
【0018】(ハーフカット)また、図1〜図3に示す
如く、本発明のシール用熱転写受像シートは、所望の固
定的形状のシールを利用する形態の場合は、シールを剥
がし易くするために、シール外周にハーフカット5を形
成することが好ましい。ハーフカット5は、図1〜図3
のように通常はシール層3の粘着層2まで入れる。この
場合、ハーフカット5に周囲を囲まれたシール層3部分
がシール6となる。なお、ハーフカット5は、シール6
の外周の全てに形成されていても、外周の一部を残して
形成されていても良い。外周の一部を残しておくと、印
字時等にシールが剥がれたり浮いたりするのが防止され
る。また、外周の一部で軟質塩化ビニル樹脂フィルムを
厚み方向で一部を残す浅いハーフカットとしても良い。
浅いハーフカットはカッタの位置調整や、出力や照射時
間を調整したレーザーによるカットで形成する。
如く、本発明のシール用熱転写受像シートは、所望の固
定的形状のシールを利用する形態の場合は、シールを剥
がし易くするために、シール外周にハーフカット5を形
成することが好ましい。ハーフカット5は、図1〜図3
のように通常はシール層3の粘着層2まで入れる。この
場合、ハーフカット5に周囲を囲まれたシール層3部分
がシール6となる。なお、ハーフカット5は、シール6
の外周の全てに形成されていても、外周の一部を残して
形成されていても良い。外周の一部を残しておくと、印
字時等にシールが剥がれたり浮いたりするのが防止され
る。また、外周の一部で軟質塩化ビニル樹脂フィルムを
厚み方向で一部を残す浅いハーフカットとしても良い。
浅いハーフカットはカッタの位置調整や、出力や照射時
間を調整したレーザーによるカットで形成する。
【0019】(帯電防止処理層)また、本発明のシール
用熱転写受像シートでは、図3に示す如く軟質ポリ塩化
ビニルフィルム1の表面に帯電防止処理層7を形成して
も良い。帯電防止処理層によって、プリンタでのダブル
フィード等の搬送トラブルを防止できる。帯電防止処理
層7は、従来公知の帯電防止剤の塗布等で形成する。
用熱転写受像シートでは、図3に示す如く軟質ポリ塩化
ビニルフィルム1の表面に帯電防止処理層7を形成して
も良い。帯電防止処理層によって、プリンタでのダブル
フィード等の搬送トラブルを防止できる。帯電防止処理
層7は、従来公知の帯電防止剤の塗布等で形成する。
【0020】(シール用熱転写受像シートの外形形態)
本発明のシール用熱転写受像シートの外形形態は、帯状
長尺のシートをロール状に巻き取った巻取でも、シート
カットされた枚葉(カットシート)でも、何方でも良
い。従来のシール用熱転写受像シートでは巻取形態とし
た場合、シール外周でハーフカットされているとシール
が剥がれ易かったが、本発明ではシールが適度に柔軟性
を持っているので、巻取のロール径が細くなっても最表
面のシールが剥がれない。従って、紙管も細いものが使
用でき、より長いシートがプリンタに装填できる。な
お、巻取の場合、シール面は通常はシート外側である
が、内側でも良い。
本発明のシール用熱転写受像シートの外形形態は、帯状
長尺のシートをロール状に巻き取った巻取でも、シート
カットされた枚葉(カットシート)でも、何方でも良
い。従来のシール用熱転写受像シートでは巻取形態とし
た場合、シール外周でハーフカットされているとシール
が剥がれ易かったが、本発明ではシールが適度に柔軟性
を持っているので、巻取のロール径が細くなっても最表
面のシールが剥がれない。従って、紙管も細いものが使
用でき、より長いシートがプリンタに装填できる。な
お、巻取の場合、シール面は通常はシート外側である
が、内側でも良い。
【0021】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明のシー
ル用熱転写受像シートを更に説明する。なお、特に断り
のない限り「部」とあるのは「重量部」の意味であり、
比率は重量基準である。
ル用熱転写受像シートを更に説明する。なお、特に断り
のない限り「部」とあるのは「重量部」の意味であり、
比率は重量基準である。
【0022】(実施例1及び2、比較例1及び2)図2
の構成のシール用熱転写受像シートを、ポリ塩化ビニル
フィルムによる樹脂フィルムの種類を変えて、実施例及
び比較例のシートを4種類作製した。使用した樹脂フィ
ルムは表1に示す。先ず、樹脂フィルムの片面に、下記
組成の粘着剤を乾燥重量が15g/m2 になるように塗
工し、温度70℃にて1分間の加熱乾燥を行い粘着層を
形成した。
の構成のシール用熱転写受像シートを、ポリ塩化ビニル
フィルムによる樹脂フィルムの種類を変えて、実施例及
び比較例のシートを4種類作製した。使用した樹脂フィ
ルムは表1に示す。先ず、樹脂フィルムの片面に、下記
組成の粘着剤を乾燥重量が15g/m2 になるように塗
工し、温度70℃にて1分間の加熱乾燥を行い粘着層を
形成した。
【0023】粘着剤 アクリル共重合体(SKダイン1310L、綜研化学(株)製) 48部 エポキシ樹脂(硬化剤E−AX、綜研化学(株)製) 0.36部 酢酸エチル 51.64部
【0024】一方、発泡ポリエチレンテレフタレートフ
ィルム(東洋紡(株)製、クリスパーG1212、厚さ
100μm)を用意し、片面に、下記組成の剥離剤を、
乾燥後0.2g/m2 になるように塗工し、130℃に
て30秒間加熱乾燥し、剥離層を形成した。
ィルム(東洋紡(株)製、クリスパーG1212、厚さ
100μm)を用意し、片面に、下記組成の剥離剤を、
乾燥後0.2g/m2 になるように塗工し、130℃に
て30秒間加熱乾燥し、剥離層を形成した。
【0025】剥離剤 付加反応型離型紙用シリコーン (KS−778、信越化学工業(株)製) 32部 触媒(CAT−PL−8、信越化学工業(株)製) 0.32部 トルエン 67.68部
【0026】次いで、樹脂フィルムの粘着層面と、発泡
ポリエチレンテレフタレートフィルムの剥離層面とを重
ねてラミネートした後、樹脂フィルム側表面に、帯電防
止処理として、第4級アンモニウム塩化合物(松本油脂
製薬(株)製、TB−34の1/1000希釈液)を塗
布した。また、帯電防止処理面から粘着層まで、ハーフ
カット処理を施した。そして、図4の如く、巻取のシー
ル用熱転写受像シートを得た。同図に示すシール用熱転
写受像シート110は、印画方向及び幅方向に4個ずつ
の合計16個のシール6が、1回の熱転写記録で画像形
成ができる1画面分を構成し、1画面分の領域毎の先頭
部分に、幅方向に長い楕円孔を検知マーク8として穿設
したものである。
ポリエチレンテレフタレートフィルムの剥離層面とを重
ねてラミネートした後、樹脂フィルム側表面に、帯電防
止処理として、第4級アンモニウム塩化合物(松本油脂
製薬(株)製、TB−34の1/1000希釈液)を塗
布した。また、帯電防止処理面から粘着層まで、ハーフ
カット処理を施した。そして、図4の如く、巻取のシー
ル用熱転写受像シートを得た。同図に示すシール用熱転
写受像シート110は、印画方向及び幅方向に4個ずつ
の合計16個のシール6が、1回の熱転写記録で画像形
成ができる1画面分を構成し、1画面分の領域毎の先頭
部分に、幅方向に長い楕円孔を検知マーク8として穿設
したものである。
【0027】(評価)実施例及び比較例のシール用熱転
写受像シートのポリ塩化ビニルフィルムの樹脂フィルム
面に、昇華熱転写方式にて画像を形成し、以下の項目に
ついて評価した。その評価結果を表2に示す。画像濃度 :画像の最高濃度をマクベス社製のマクベス
濃度測定機で測定した。にじみ :画像のにじみを目視で確認、評価した。にじ
みがないものは○、ややにじむものは△、にじんでいる
ものは×とした。給排紙特性 :室温30℃にて印字を行った際の給排紙
特性を調べた。問題なしは○、排紙されなかったものは
×とした。保存性 :受像シートを略A6サイズ(長さ140m
m、幅100mm)にカットし、直径3インチのロール
に巻いて常温にて1週間保存後、巻きを解き、カール量
(凸面を下にして水平面に載置時の端辺の反りの高さ)
で保存性を評価した。カール量が良好なものは○、不良
なものは×とした。
写受像シートのポリ塩化ビニルフィルムの樹脂フィルム
面に、昇華熱転写方式にて画像を形成し、以下の項目に
ついて評価した。その評価結果を表2に示す。画像濃度 :画像の最高濃度をマクベス社製のマクベス
濃度測定機で測定した。にじみ :画像のにじみを目視で確認、評価した。にじ
みがないものは○、ややにじむものは△、にじんでいる
ものは×とした。給排紙特性 :室温30℃にて印字を行った際の給排紙
特性を調べた。問題なしは○、排紙されなかったものは
×とした。保存性 :受像シートを略A6サイズ(長さ140m
m、幅100mm)にカットし、直径3インチのロール
に巻いて常温にて1週間保存後、巻きを解き、カール量
(凸面を下にして水平面に載置時の端辺の反りの高さ)
で保存性を評価した。カール量が良好なものは○、不良
なものは×とした。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、シールの支持体である
樹脂フィルムに特定の軟質塩化ビニル樹脂フィルムを用
いているので、印字時にカールが発生しない。しかも、
受容層が不要であり、受容層形成の手間、時間、材料費
を大幅に削減することができる。また、剥離シートから
シールを剥がす際に、シールに折れじわを入れずに剥が
すことができる。また、剥離シートに発泡樹脂フィルム
を用いたものでは、印字感度や画像濃度が向上する。さ
らに、シール外周がハーフカットされているものでは、
ロール状に巻いてもシールが剥がれず、印画時や搬送時
に発生するシールの異常剥離も起こらず、プリンタでの
搬送トラブルが起こらない。
樹脂フィルムに特定の軟質塩化ビニル樹脂フィルムを用
いているので、印字時にカールが発生しない。しかも、
受容層が不要であり、受容層形成の手間、時間、材料費
を大幅に削減することができる。また、剥離シートから
シールを剥がす際に、シールに折れじわを入れずに剥が
すことができる。また、剥離シートに発泡樹脂フィルム
を用いたものでは、印字感度や画像濃度が向上する。さ
らに、シール外周がハーフカットされているものでは、
ロール状に巻いてもシールが剥がれず、印画時や搬送時
に発生するシールの異常剥離も起こらず、プリンタでの
搬送トラブルが起こらない。
【図1】本発明のシール用熱転写受像シートの一例を示
す要部(シール部)断面図。
す要部(シール部)断面図。
【図2】同、他の一例(発泡樹脂フィルムを用いた剥離
シート)を示す要部断面図。
シート)を示す要部断面図。
【図3】同、他の一例(帯電防止処理層)を示す要部断
面。
面。
【図4】同、巻取形態の一例を示す外観図。
【図5】従来のシール用熱転写受像シートの一例を示す
要部断面図。
要部断面図。
1 軟質ポリ塩化ビニルフィルム(樹脂フィルム) 2 粘着層 3 シール層 4 剥離シート 5 ハーフカット 6 シール 7 帯電防止処理層 8 検知マーク 21 帯電防止処理層 22 受容層 23 発泡ポリプロピレンフィルム 24 接着剤層 25 ポリエチレンテレフタレートフィルム 26 基材シート 27 粘着層 28 シール層 29 剥離シート 30 ハーフカット 31 シール 100 本発明のシール用熱転写受像シート 110 本発明のシール用熱転写受像シート(巻取) 200 従来のシール用熱転写受像シート
Claims (3)
- 【請求項1】 シール層と剥離シートからなるシール用
熱転写受像シートであって、シール層が、樹脂全量に対
して20〜30重量%の可塑剤を含有し且つ厚さが20
〜200μmの軟質ポリ塩化ビニルフィルム、及び粘着
層からなることを特徴とするシール用熱転写受像シー
ト。 - 【請求項2】 剥離シートが剥離処理の施された発泡樹
脂フィルムからなることを特徴とする、請求項1記載の
シール用熱転写受像シート。 - 【請求項3】 シール層にハーフカットが施されている
ことを特徴とする、請求項1又は2記載のシール用熱転
写受像シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9011883A JPH10198275A (ja) | 1997-01-08 | 1997-01-08 | シール用熱転写受像シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9011883A JPH10198275A (ja) | 1997-01-08 | 1997-01-08 | シール用熱転写受像シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10198275A true JPH10198275A (ja) | 1998-07-31 |
Family
ID=11790136
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9011883A Pending JPH10198275A (ja) | 1997-01-08 | 1997-01-08 | シール用熱転写受像シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10198275A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013028147A (ja) * | 2011-07-29 | 2013-02-07 | Dainippon Printing Co Ltd | 熱転写受像シートおよびそれを用いた遊戯カード |
CN103538387A (zh) * | 2012-07-10 | 2014-01-29 | 上海纳尔数码喷印材料股份有限公司 | 双面喷绘数码打印材料及其制作工艺 |
JP2017094733A (ja) * | 2015-11-18 | 2017-06-01 | 大日本印刷株式会社 | 画像形成方法 |
-
1997
- 1997-01-08 JP JP9011883A patent/JPH10198275A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013028147A (ja) * | 2011-07-29 | 2013-02-07 | Dainippon Printing Co Ltd | 熱転写受像シートおよびそれを用いた遊戯カード |
CN103538387A (zh) * | 2012-07-10 | 2014-01-29 | 上海纳尔数码喷印材料股份有限公司 | 双面喷绘数码打印材料及其制作工艺 |
JP2017094733A (ja) * | 2015-11-18 | 2017-06-01 | 大日本印刷株式会社 | 画像形成方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050711 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050726 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20051122 |