JP2010076183A - 熱転写受像シート - Google Patents

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Abstract

【課題】 熱転写プリンターで記録し、印画されていない余白部分である、カットくずとなる部分を切断し、ダストボックスに多くの枚数のカットくずを溜めて収納することができ、カールによりカットくずがダストボックスから溢れ出ることによる印画不良もなく、また熱転写プリンターでの搬送トラブルもない、カットくずのカール発生を抑えることができたロール状熱転写受像シートを提供する。
【解決手段】 基材シートの一方の面にプラスチックフィルムを積層し、該プラスチックフィルム上に染料受容層を設けたロール状熱転写受像シートで、該プラスチックフィルムがミクロボイドを有するポリプロピレンフィルムであり、基材シートの他方の面にポリエチレン樹脂層が形成されており、かつ該ポリエチレンフィルムが、高密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとを、6/4〜8/2の比で、混合されたものからなる構成とした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ロール状熱転写受像シートに関し、特に熱転写プリンターで記録した際に発生するカットくずのカール量を、特に高温低湿環境下に保存した後でも少なく抑えることができ、ダストボックスに多数のカットくずを溜めて収納することができ、カットくずがダストボックスから溢れ出すことによる印画不良の発生を抑えることができた熱転写受像シートに関するものである。
種々の熱転写記録方式の中で、昇華性染料を色材とし、それを記録信号に応じて発熱するサ−マルヘッドやレーザー光を用いて受像シ−トに転写することにより画像を得る昇華転写記録方式が知られている。この記録方式は、染料を色材とし、濃度階調が可能であることから、画像が極めて鮮明であり、かつ、中間調の色再現性、階調再現性に優れることから、銀塩写真に匹敵する画質の画像を形成することが可能である。上述の優れた性能とともに、マルチメディアに関連した様々なハ−ド及びソフトの発達により、昇華転写記録方式は、コンピュータグラフィックス、衛生通信による静止画像そしてCD−ROMその他に代表されるデジタル画像及びビデオ等のアナログ画像のフルカラーハードコピーシステムとして、急速にその市場を拡大している。
この昇華転写記録方式の熱転写受像シートの具体的な用途は、多岐にわたっている。代表的なものとしては印刷の校正刷り、画像の出力、CAD/CAMなどの設計およびデザイン等の出力、デジタルカメラからの写真画像出力、CTスキャン等の各種医療用分析機器、測定機器の出力用途そしてインスタント写真の代替として、また身分証明書やIDカード、クレジットカード、その他カード類への顔写真の出力、さらに遊園地、博物館、水族館等のアミューズメント施設における合成写真、記念写真としての用途等を挙げることができる。
昇華転写記録方式で利用される、いわゆる枚葉紙タイプの昇華転写用熱転写受像シートは、基材の一方の面に色材受容層を形成し、他方の面に裏面滑性層を形成したものが用いられ、これらの受像シートを一定サイズにカットし、50枚程度を1セットとしてカセットに入れ、プリンターに装着して使用されていた。このような場合、2枚差し等の給紙不良や排出不良等の搬送系による不具合が発生しやすい問題があった。これらのプリンターはロール形態で受像シートを供給し、印画後所望のサイズに切断して使用する。このようなロール状受像シートを使用すれば、搬送不良の問題点は改善され、プリンターのサイズに規定されるものの、比較的印画可能枚数の大容量化が実現しやすいという利点がある。上記のロール状熱転写受像シートとして、例えば、特許文献1に記載されているようなものが提案されている。
また、上記の昇華転写方式の画像物は、銀塩写真の印画紙のような風合いが望まれており、印画されない余白部が全くなく、画像が受像シートの印画面の全面に形成された印画物(いわゆる縁無し印画物)が要求されている。この印画物を得るには、プリンターにおいて、ロール形態で供給された受像シートに画像を印画後、その前後領域では印画されていない余白部分が存在し、その余白部分は切断され排出されている。このような記録方法を行なった際に、上記の切断された印画されていない余白部分がカットくずとして発生するが、カットくずはプリンター内のダストボックスの中に溜めて収納されている。その時に、カットくずが平らなものであれば、多くの枚数のカットくずをダストボックスに溜めることができ、プリンターでの印画における連続処理上、問題はない。
しかし、上記のカットくずは、特に高温低湿環境下において紙内部の含水率が低下することで縮みが生じ、カールすることがある。そして、カールしたカットくずがダストボックスに溜まると、予定枚数に達する前にダストボックスが満杯になってしまうおそれがあり、さらにはダストボックスからカットくずが溢れ出し、印画障害を発生する可能性がある。近年、省スペース化の観点より、プリンターの小型化が進められており、それに伴いダストボックスの容量も小さくなってきている。また、複数台のプリンターを1つのボックス内に収納したシステム、いわゆるKioskシステムでは、印画の際にプリンターより発生する熱によってボックス内の温度が上昇し、高温低湿環境になることから、この環境でのカール量を抑えることが必要となっている。
一方で、熱転写受像シートのカール防止のために、多くの提案がなされている。例えば、特許文献2、3には、シート状支持体の層構成を、芯材を中心に非軸対称とすることで、すなわち芯材の表裏に熱収縮率の異なるフィルムを貼合すること、また芯材の表裏に貼合するフィルムの熱収縮率と厚さの相互関係を規定して、カールを防止することが提案されている。しかし、このような従来の熱転写受像シートでは、上記のカットくずから発生する問題は解決されていない。
特開平11−139010号公報 特公平5−33918号公報 特開平3−55295号公報
したがって、本発明は、このような状況を鑑みてなされたものであり、熱転写プリンターで記録し、印画されていない余白部分である、カットくずとなる部分を切断し、ダストボックスに、多くの枚数のカットくずを溜めて収納することができ、ダストボックスからカットくずが溢れ出すことによる印画不良もなく、また熱転写プリンターでの搬送トラブルもない、カットくずのカール発生を抑えることができたロール状熱転写受像シートを提供することを目的とする。
本発明の熱転写受像シートは、請求項1として、基材シートの一方の面にプラスチックフィルムを積層し、さらに該プラスチックフィルムの上に染料受容層を設けたロール状熱転写受像シートにおいて、該プラスチックフィルムがミクロボイドを有するポリプロピレンフィルムであり、基材シートの他方の側がポリエチレン樹脂層であり、かつ該ポリエチレン樹脂層が、高密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとを、6/4〜8/2(高密度ポリエチレン/低密度ポリエチレン)の比で、混合されたものからなることを特徴とする。上記の構成の熱転写受像シートによれば、ポリオレフィン樹脂層として低密度のポリエチレン樹脂を配合することにより、特に高温低湿環境下で基材シートのポリオレフィン樹脂側への引張強度を抑えることができるため、熱転写プリンターで処理される際のカットくずが平坦であり、カール量を低く抑えることができ、ダストボックスからカットくずが溢れ出すことによる印画不良もなく、また熱転写プリンターでの搬送トラブルもない。
請求項2として、前記のポリエチレン樹脂層は、厚さが20〜30g/m2であることを特徴とする。これにより、カットくずのカール発生を、より少なくすることができる。
本発明のロール状熱転写受像シートは、基材シートの一方の面にプラスチックフィルムを積層し、該基材シートの他方の側にポリエチレン樹脂のポリオレフィン樹脂層を積層し、該プラスチックフィルムがミクロボイドを有するポリプロピレンフィルムであり、かつ該ポリエチレン樹脂が、高密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとを、6/4〜8/2(高密度ポリエチレン/低密度ポリエチレン)の比で、混合された構成とすることにより、熱転写プリンターで処理される際のカットくずが、平坦なものとなり、カール発生の少ないもので、ダストボックスから溢れ出すことによる印画不良もなく、また熱転写プリンターでの搬送トラブルも生じ無い。
図1は、本発明の熱転写受像シート1の一つの実施形態を示す概略断面図であり、基材シート2の一方の面に、接着層3、ミクロボイドを有するポリプロピレンフィルム4、プライマー層5、染料受容層6が順に積層され、基材シート2の他方の面に、つまり裏面側にポリエチレン樹脂層7が積層された構成である。尚、ミクロボイドを有するポリプロピレンフィルム4/接着層3/基材シート2/ポリエチレン樹脂層7の積層体が、支持体8である。必要に応じて、基材シート2の染料受容層側にポリエチレン樹脂層を設けることができる。さらに必要に応じて、裏面のポリエチレン樹脂層の上に裏面筆記層を積層することもできる。裏面のポリエチレン樹脂層7側に検知マークやロゴ等の印刷を施すことも可能である。
以下、本発明の熱転写受像シートを構成する各層について、詳細に説明する。
(支持体)
本発明で用いる支持体8は、ミクロボイドを有するポリプロピレンフィルム4/接着層3/基材シート2/ポリエチレン樹脂層7の積層体の構成である。
(基材シート)
基材シート2としては、コート紙、アート紙、グラシン紙、上質紙、キャストコート紙その他のセルロース繊維を主体とした紙の基材が使用される。上記の基材シートの厚みは、任意でよく、通常10〜300μm程度である。特に好ましくは、110〜140μmの厚さである。
(ミクロボイドを有するポリプロピレンフィルム)
また、基材シートの染料受容層側に積層されるプラスチックフィルムは、ミクロボイドを有するポリプロピレンフィルム4である。このミクロボイドを有するポリプロピレンフィルムとしては、以下に示す二つの方法により、ミクロボイド(微細空孔)を生じさせることができる。一つは、ポリマー中に無機微粒子を混練し、そのコンパウンドを延伸するときに無機微粒子を核としてミクロボイドを生じさせる方法である。もう一つは、主体とする樹脂に対して非相溶なポリマー(一種類でも複数でも良い)をブレンドしたコンパウンドを作成する。このコンパウンドは微視的にみるとポリマー同士が微細な海島構造を形成している。このコンパウンドを延伸すると海島界面の剥離または、島を形成するポリマーの大きな変形によってミクロボイドが発生するものである。上記のミクロボイドを有するポリプロピレンフィルムの厚さは、通常10〜100μm程度で、好ましくは20〜50μmである。
(ポリエチレン樹脂層)
本発明で使用する支持体の裏面側のポリエチレン樹脂層7は、高密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとを、6/4〜8/2(高密度ポリエチレン/低密度ポリエチレン)の比で、混合された樹脂から構成される。本発明では、ポリエチレン樹脂層を構成する高密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとの混合比を規定しているが、全て質量基準で算出した数値である。ポリエチレン樹脂層を基材シートに積層する方法として、高密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとの上記範囲の指定された割合で、混合した樹脂を溶融して、基材シートに押し出すことで、基材シートにポリエチレン樹脂層を積層することができる。本発明では、ポリエチレン樹脂層を溶融押し出し法で、基材シートにラミネート(積層)することが、支持体としての平面性、熱転写受像シートとしてのカール防止等に優れるため、好ましく行なわれる。
上記のポリエチレンで使用する高密度ポリエチレンは、エチレン単独重合体又はエチレンとα−オレフィンの共重合体であり、その密度は0.940〜0.975g/cm3程度の樹脂である。また、その高密度ポリエチレンと混合される低密度ポリエチレンとしては、線状低密度ポリエチレンまたは高圧法低密度ポリエチレン、あるいは線状低密度ポリエチレンと高圧法低密度ポリエチレンの混合したものを使用することができる。上記の線状低密度ポリエチレンは、エチレン単位が主成分の長鎖分岐を持たないエチレン・α−オレフィン共重合体であり、密度は、0.900〜0.929g/cm3程度である。また高圧法低密度ポリエチレンは、長鎖分岐を有するエチレン(共)重合体であり、密度は、0.910〜0.939g/cm3程度である。尚、上記ポリエチレンの密度は、全てJIS K6760(1995年度版)に準じて測定したものである。
ポリエチレン樹脂層を構成する高密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとの混合比を、6/4〜8/2(高密度ポリエチレン/低密度ポリエチレン)で規定したが、高密度ポリエチレンの割合が、その規定範囲より多くなると、熱転写受像シートの構成におけるカールが生じやすく、特に高温低湿環境下において、樹脂層側への引張強度が強くなるためカール量が大きくなる。また、一方で、高密度ポリエチレンの割合が、上記の規定範囲より少なくなると、ポリエチレン樹脂層の表面に傷が生じやすく、また耐熱性が低下する等の問題が生じる。
ポリエチレン樹脂層は、その厚さは20〜30g/m2が好ましい。その厚さが20g/m2未満になると、熱転写受像シート及びカットくずのカールが発生しやすくなる。また一方で、その厚さが30g/m2を超えると、厚さが20g/m2未満の場合のカールとは、反対方向のカールが生じやすくなってくる。
(接着層)
上記に説明した基材シートとミクロボイドを有するポリプロピレンフィルムとを貼り合わせて接着するための接着層3は、接着剤から構成される。その接着剤としては、接着機能を有するものであれば、特に制限はなく、例えば、ウレタン系樹脂、α−オレフィン−無水マレイン酸樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウリア系樹脂、メラミン系樹脂、フェノール系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、シアノアクリレート系樹脂等が使用できる。中でもアクリル系樹脂の反応型のものや、変成したもの等が好ましく使用することができる。また、接着剤は硬化剤を用いて硬化させると、接着力も向上し、耐熱性も上がるため好ましい。硬化剤としては、イソシアネート化合物が一般的であるが、脂肪族アミン、環状脂肪族アミン、芳香族アミン、酸無水物等を使用することができる。このような接着層の厚さは、塗工量で、通常、乾燥状態で2g/m2〜10g/m2程度である。接着層の形成は、一般的に行われている塗工手段を用いることができ、例えばグラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング法等の手段により、塗工し、乾燥する。
本発明の熱転写受像シートの支持体8は、基材シートの裏面側に、ポリエチレン樹脂層を積層し、その後に基材シートの表面側(ポリエチレン樹脂層上ではない)に、ミクロボイドを有するポリプロピレンフィルムを貼り合わせて積層することが好ましい。その際の貼り合わせの方法は、ドライラミネーション、ウエットラミネーション、ノンソルベントラミネーション、ECラミネーション、ヒートシール等公知の方法を使用することができる。接着層は、紙側に塗工してもよいし、ミクロボイドを有するポリプロピレンフィルム側に塗工してもよいが、紙の地合いを効果的に消すためには、基材シート側に塗工することが好ましい。
(プライマー層)
本発明の熱転写受像シートは、支持体8と染料受容層6との間にプライマー層5を形成したものであってもよい。このようなプライマー層は支持体と染料受容層との接着性を良好にするためのものであり、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エポキシ樹脂等により形成することができ、厚さは、塗工量で、乾燥時0.1〜20g/m2程度が好ましい
(染料受容層)
本発明における熱転写受像シートにおける染料受容層6は、熱転写シートから移行してくる昇華染料を受容し、形成された画像を維持する為のものである。受容層を形成する為の樹脂としては、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂、セルロース系樹脂、ポリスルフォン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
本発明の熱転写受像シートは、熱転写シートとの離型性を向上させるために受容層中に離型剤を含有することができる。離型剤としてはポリエチレンワックス、アミドワックス、テフロン(登録商標)パウダー等の固形ワックス類、フッ素系またはリン酸エステル系界面活性剤、シリコーンオイル、各種シリコーン樹脂などが挙げられるが、シリコーンオイルが好ましい。
これらシリコーンオイルの添加量は受容層を構成する樹脂の0.5〜30質量%が好ましい。なお、受容層を形成する際にシリコーンオイルを添加して形成すると、塗布後に表面にブリードアウトしたシリコーンオイルを硬化させても離型剤層を形成することができる。
本発明の熱転写受像シートは、前記の支持体の一方の面に上記の如き熱可塑性樹脂及び他の必要な添加剤、例えば、離型剤、可塑剤、充填剤、架橋剤、硬化剤、触媒、熱離型剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤等を加えたものを、適当な有機溶剤に溶解したり或いは有機溶剤や水に分散した分散体を、例えばグラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング法等の形成手段により塗布及び乾燥して染料受容層を形成することによって得られる。このように形成される染料受容層の塗布量は、通常、乾燥状態で0.5〜50g/m2程度、好ましくは2〜10g/m2である。また、このような染料受容層は連続被覆であることが好ましいが、不連続の被覆として形成してもよい。
次に実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明する。以下、特に断りのない限り、部又は%は質量基準である。
(実施例1)
基材シート2として、原紙(坪量155g/m2、厚み149μm)を用い、その原紙の一方の面に、高密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとを、7/3の比で混合した樹脂を、溶融押し出しにより、厚さ22.0g/m2になるようにポリエチレン樹脂層7をラミネートして、積層させた。
また、厚さ35μmの基材内部に空隙(ミクロボイド)を有するポリプロピレンフィルム4(東洋紡績(株)製、トヨパールSS)の一方の面に、下記組成のプライマー層、染料受容層用塗工液をグラビアリバースコート方式で、順次塗布、乾燥して、プライマー層5、染料受容層6を形成し、そのプライマー層5、染料受容層6の設けられた面と反対面のミクロボイドを有するポリプロピレンフィルム4に、下記組成の接着層用塗工液を用いて3本リバースロールコート方式で塗布、乾燥して、接着層3を形成し、上記で用意したポリエチレン樹脂層の積層された基材シートと貼り合わせた。但し、基材シートのポリエチレン樹脂層の積層された面ではなく、反対面と、上記染料受容層等が設けられたミクロボイドを有するポリプロピレンフィルムを貼り合わせて、実施例1の熱転写受像シートを作製した。上記の各々の塗工量は、全て乾燥状態で、プライマー層5は1.5g/m2、染料受容層6は5.0g/m2、接着層3は5g/m2であった。但し、作製した熱転写受像シートは、長尺の連続体で、巻き芯に巻き取ったロール状の形態である。
(プライマー層用塗工液組成)
ポリエステル樹脂(WR−905、日本合成化学(株)製) 13.1部
酸化チタン(TCA−888、トーケムプロダクツ社製) 26.2部
蛍光増白剤(ベンゾイミダゾール誘導体、製品名;チノパールIJT、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製) 0.39部
水/イソプロピルアルコール〔IPA〕(質量比2/1) 60部
(染料受容層用塗工液組成)
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(ソルバインC,日信化学工業(株)製) 60部
エポキシ変性シリコーン(X−22−3000T、信越化学工業(株)製) 1.2部
メチルスチル変性シリコーン(X−24−510,信越化学工業(株)製) 0.6部
メチルエチルケトン/トルエン(質量比1/1) 5部
(接着層用塗工液組成)
ウレタン系樹脂(タケラックA969V、三井化学ポリウレタン(株)製) 30部
イソシアネート化合物(タケネートA5、三井化学ポリウレタン(株)製) 10部
酢酸エチル 120部
(実施例2)
上記の実施例1で作製した熱転写受像シートにおいて、ポリエチレン樹脂層の積層条件で、厚さを22.0g/m2から26.0g/m2に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例2の熱転写受像シートを作製した。
(実施例3)
上記の実施例1で作製した熱転写受像シートにおいて、ポリエチレン樹脂層の積層条件で、高密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとを、6/4の比で混合した樹脂を、溶融押し出しにより、厚さ26.0g/m2になるようにポリエチレン樹脂層7をラミネートして、積層した。その他の条件は、実施例1と同様にして実施例3の熱転写受像シートを作製した。
(実施例4)
上記の実施例1で作製した熱転写受像シートにおいて、ポリエチレン樹脂層の積層条件で、高密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとを、6/4の比で混合した樹脂を、溶融押し出しにより、厚さ21.0g/m2になるようにポリエチレン樹脂層7をラミネートして、積層した。その他の条件は、実施例1と同様にして実施例4の熱転写受像シートを作製した。
(実施例5)
上記の実施例1で作製した熱転写受像シートにおいて、ポリエチレン樹脂層の積層条件で、高密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとを、6/4の比で混合した樹脂を、溶融押し出しにより、厚さ30.0g/m2になるようにポリエチレン樹脂層7をラミネートして、積層した。その他の条件は、実施例1と同様にして実施例5の熱転写受像シートを作製した。
(比較例1)
上記の実施例1で作製した熱転写受像シートにおいて、ポリエチレン樹脂層の積層条件で、高密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとを、9/1の比で混合した樹脂を、溶融押し出しにより、厚さ26.5g/m2になるようにポリエチレン樹脂層7をラミネートして、積層した。その他の条件は、実施例1と同様にして比較例1の熱転写受像シートを作製した。
上記の実施例及び比較例で作製した各ロール状熱転写受像シートに対し、カット屑カールの評価を行なった。それらの評価及び測定方法を示す。
(カット屑カール)
熱転写プリンターとして、DS−40(シチズン・システムズ社製)を用い、実験室環境下(23.5℃、湿度20%)にて上記で得られた各実施例及び比較例の熱転写受像シートに印画した。印画したパターンとしては、ベタのパターンで印画した。尚、この印画の際に組み合わせて使用する熱転写シートは、上記の熱転写プリンター専用のものを使用した。印画した際に排出されたカット屑のカールの両端のカールを測定した。(受容層面を上にしてカールしているものはプラスの数値で示し、裏面を上にしてカールしているものはマイナスで示した。)両端の高さの平均の数値を結果とする。さらに、印画直後からカット屑を35℃10%環境に保管し、1時間毎に3時間までカール量を測定した。
(カットくず)
切り出し長さ 6mm
繰り出し方向と直交する幅 152mm
上記の各評価及び測定結果は、下記の表のとおりである。
Figure 2010076183
この結果によれば、印画直後及び、高温低湿(35℃10%)環境下にて時間が経過するにつれて、カール量が大きくなっているが、ポリエチレン樹脂層が本発明の範囲内である実施例1〜5において、範囲外である比較例1と比べてカール量を抑えることができており、比較例と比べてダストボックスに多くの枚数のカットくずを溜めて収納することができ、好ましいものである。
本発明の熱転写受像シートの一つの実施形態を示す概略断面図である。
符号の説明
1 熱転写受像シート
2 基材シート
3 接着層
4 ミクロボイドを有するポリプロピレンフィルム
5 プライマー層
6 染料受容層
7 ポリエチレン樹脂層
8 支持体

Claims (2)

  1. 基材シートの一方の面にプラスチックフィルムを積層し、さらに該プラスチックフィルムの上に染料受容層を設けたロール状熱転写受像シートにおいて、該プラスチックフィルムがミクロボイドを有するポリプロピレンフィルムであり、基材シートの他方の側がポリエチレン樹脂層であり、かつ該ポリエチレン樹脂層が、高密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとを、6/4〜8/2(高密度ポリエチレン/低密度ポリエチレン)の比で、混合されたものからなることを特徴とするロール状熱転写受像シート。
  2. 前記のポリエチレンフィルムは、厚さが20〜30g/m2であることを特徴とする請求項1に記載のロール状熱転写受像シート。
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