JPH10198017A - 位相シフトフォトマスク及び位相シフトフォトマスク用ブランク - Google Patents

位相シフトフォトマスク及び位相シフトフォトマスク用ブランク

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JPH10198017A
JPH10198017A JP254497A JP254497A JPH10198017A JP H10198017 A JPH10198017 A JP H10198017A JP 254497 A JP254497 A JP 254497A JP 254497 A JP254497 A JP 254497A JP H10198017 A JPH10198017 A JP H10198017A
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JP
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layer
phase difference
phase
shift photomask
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Application number
JP254497A
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English (en)
Inventor
Takashi Haraguchi
崇 原口
Tadashi Matsuo
正 松尾
Kinji Okubo
欽司 大久保
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Publication date
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 広い波長域に亘って透光性に優れ、且つ、位
相シフトフォトマスクの位相差制御を容易にし、位相差
の精度を向上し得る位相シフトフォトマスク及び位相シ
フトフォトマスク用ブランクを提供することを目的とす
る。 【解決手段】 透明なガラス基板1上にガラス基板1及
び位相シフト層3よりもエッチング速度の小さいジルコ
ニウム化合物薄膜からなる位相差調整層2と位相シフト
層3を形成した位相シフトフォトマスク用ブランク4を
作製し、位相シフト層3上にレジストパターン5を形成
し、レジストパターン5をマスクにしてドライエッチン
グを行い、位相シフトパターン3a及び位相差調整層2
に掘り込み部6を形成して位相シフトフォトマスクを作
製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製造プロセ
ス中のフォトリソグラフィ工程において高精度な微細パ
ターンを形成する際の露光転写用フォトマスク及びこの
フォトマスクを製造するためのフォトマスクブランクに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来のフォトマスクでは、微細なパター
ンの投影露光に際し、近接したパターンはマスクの光透
過部を通過した光が回折し、干渉し合うことによって、
パターン境界部での光強度を強め合いフォトレジストが
感光するため、ウェハー上に転写されたパターンが分離
解像しないという問題が生じていた。この現象は露光波
長に近い微細なパターンほどその傾向が強く、原理的に
は従来のフォトマスクと従来の露光光学系では光の波長
以下の微細パターンを解像することは不可能であった。
【0003】そこで、隣接するパターンを透過する投影
光の位相差を互いに180度とすることにより微細パタ
ーンの解像力を向上させるという、位相シフト技術を用
いた位相シフトマスクが開発された。
【0004】位相シフト法は、マスクパターンの一部に
位相シフト領域を設けることにより、透過する光の位相
を180度シフトさせる構造としたものである。透過光
が回折し干渉し合う際に位相が反転しているために境界
部の光強度は弱め合い、結果転写パターンは分離解像す
る。この関係は焦点の前後でも成り立っているため、焦
点が多少ずれていても解像度は従来法よりも向上し、焦
点裕度が改善される。シフタの厚さdはパターン転写に
用いる光の波長をλ、シフタ材料の屈折率をnとすれ
ば、d=λ/(2(n−1)で表わさせるように設定す
ればよい。
【0005】位相シフトマスクは、実際のLSIパター
ンにおける様々な形状のパターンに対応するために、空
間周波数変調型やエッジ強調型,多段位相透過率制御型
などの構造が提案されている。中でも特にレベンソン型
やハーフトーン型は現在多くの利用がなされている。
【0006】レベンソン型位相シフトマスクはIBMの
Levensonらによって提唱された典型的なマスク
構造であり、同じ形のパターンが繰り返し配置されてい
る場合には1個おきのパターンにシフタを配置するタイ
プである。特開昭58ー173744号公報や特公昭6
2ー50811号公報に記載されている。パターンを遮
光層で形成する場合は、遮光パターンに隣接する開孔部
の片側に位相シフト部を設けて位相反転させるが、遮光
層が完全な遮光性を持たず、かつこの半透明遮光層によ
って位相が反転される場合にも、同様な解像度向上効果
が得られ、この場合は特に孤立パターンの解像度向上に
有効である。
【0007】また、ハーフトーン型位相シフトマスクは
図4に示すように、ガラス基板31上の半透明膜に開口
パターンを設け、かつ、このパターンを透過する光と半
透明膜を透過する光とを逆位相にしている。半透明部3
2はそこを透過する光をレジストが感光する強度より低
い値に抑えることにより実質上遮光領域として作用す
る。しかしパターンのエッジ付近では逆位相の光が打ち
消しあい、半透明遮光パターンと透過部との境界の光強
度は0になる。このことからパターンエッジのコントラ
ストが向上し、その結果パターンの解像度は向上する。
さらに、焦点の前後においても同様な効果が維持される
ため、多少の焦点ズレがあっても解像度が上がり、よっ
て焦点裕度が向上する効果が得られる。
【0008】しかしながら、シフター上置きやシフター
下置きタイプのレベンソン型位相シフトフォトマスク、
またはハーフトーン型位相シフトフォトマスクでは位相
シフト層における深さ方向のエッチング制御が課題とな
っていた。即ち、位相シフト層のエッチング量の停止の
タイミングが早すぎる場合には所望の位相差を得ること
が出来ず、また位相シフト層のエッチング完了後もエッ
チングが継続された場合には基板であるガラスがエッチ
ングされてしまい位相差は180度よりも大きくなる。
そのためウエハ転写時の解像性及び正確な転写性が得ら
れなくなってしまう。
【0009】位相シフトフォトマスクのエッチングは加
工精度の点などから、異方性エッチングをする必要があ
り、このためドライエッチングが使用される。また、エ
ッチングには、CHF3 やCF4 、SF6 、C2 6
のフッ素系ガス及びその混合ガスによるRIE(Rea
ctive Ion Etching)が一般的である
が、特にこのフッ素系ガスを用いた場合のガラス基板の
エッチング速度は大きく、位相差制御は容易でないとい
う問題点があった。
【0010】一方でこれら課題の解決法の1つとして、
位相シフト層のエッチングを自動的に停止するためにエ
ッチングストッパーを用い、エッチングを位相シフト層
の終点で停止させる方法がある。しかしながら、たとえ
エッチングストッパーを用いたとしても、レベンソン型
におけるSOGや、ハーフトーン型における半透明膜な
どの位相シフト層の成膜時における膜厚制御が正確に行
われていない場合には位相差は大きく誤差を生じること
になる。このため従来位相シフト層の光学定数(屈折
率、消衰係数)や膜厚制御に厳しい精度を要求されると
いうことも課題であった。また、i線(波長:365n
m)露光で用いられているSnO2 やITOといったエ
ッチングストッパーも露光光源がKrFエキシマレーザ
ー(波長:248nm)等のDeep UV領域になる
と透過率減衰が大きく実用上困難であるといったことも
問題点として指摘されていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような
問題点に着目してなされたもので、広い波長域に亘って
透光性に優れ、且つ、位相シフトフォトマスクの位相差
制御を容易にし、位相シフトフォトマスクとしての位相
差の精度を向上し得る位相シフトフォトマスク及び位相
シフトフォトマスク用ブランクを提供することを目的と
する。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、まず請求項1では、ガラス基板上に位相シ
フトパターンを設けた位相シフトフォトマスクにおい
て、ガラス基板表面上もしくは位相シフト層の下層に、
ガラス基板及び位相シフト層よりもエッチング速度の小
さい位相差調整層を設けていることを特徴とする位相シ
フトフォトマスクとしたものである。
【0013】また、請求項2では、前記位相差調整層
が、酸化ジルコニウム膜、窒化ジルコニウム膜及び酸化
窒化ジルコニウム膜からなる群から選択されたジルコニ
ウム化合物薄膜からなることを特徴とする位相シフトフ
ォトマスクとしたものである。
【0014】また、請求項3では、 露光光に対する透
過光の位相差の微調整が前記位相差調整層のエッチング
量によってなされていることを特徴とする位相シフトフ
ォトマスクとしたものである。
【0015】また、請求項4では、ガラス基板上に位相
差調整層と位相シフト層を設けてなる位相シフトフォト
マスク用ブランクにおいて、ガラス基板表面上もしくは
位相シフト層の下層に、ガラス基板及び位相シフト層よ
りもエッチング速度の小さい位相差調整層を設けている
ことを特徴とする位相シフトフォトマスク用ブランクと
したものである。
【0016】また、請求項5では、ガラス基板上に位相
差調整層と遮光層を設けてなる位相シフトフォトマスク
用ブランクにおいて、ガラス基板表面上もしくは位相シ
フト層の下層に、ガラス基板及び位相シフト層よりもエ
ッチング速度の小さい位相差調整層を設けていることを
特徴とする位相シフトフォトマスク用ブランクとしたも
のである。
【0017】さらにまた、請求項6では、請求項4又は
請求項5記載の位相シフトフォトマスク用ブランクにお
いて、前記位相差調整層が、酸化ジルコニウム膜、窒化
ジルコニウム膜及び酸化窒化ジルコニウム膜からなる群
から選択されたジルコニウム化合物薄膜からなることを
特徴とする位相シフトフォトマスク用ブランクとしたも
のである。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の位相シフトフォトマスク
は、透明なガラス基板上に酸化ジルコニウムなどのジル
コニウム化合物薄膜よりなる位相差調整層を設け、さら
に前記位相差調整層上に遮光パターン又は位相シフトパ
ターン(ハーフトーン型では半透明膜、レベンソン型で
は透明膜)を設けたものである。ガラス基板上に設けた
ジルコニウム化合物薄膜のフッ素系ガスに対するエッチ
ング速度が遅いため、このジルコニウム化合物薄膜のエ
ッチング量を制御することが容易であり、位相シフトフ
ォトマスクとしての位相差の精度を向上させることがで
きる。
【0019】図1、図2及び図3は本発明に係る位相シ
フトフォトマスクの製造工程の一例を示す図であり、キ
ャリアガスとしてハロゲンガスを用い、ジルコニウムタ
ーゲットを使用したスパッタリングによって窒素
(N2 )、酸素(O2 )を含む反応性ガス雰囲気中で成
膜されたジルコニウム化合物薄膜よりなる位相差調整層
上に、位相シフトパターン及び遮光パターンを有する構
造となっている。
【0020】ハーフトーン型位相シフトフォトマスクで
は、図1に示すように、まず透明なガラス基板1上にZ
rO等のジルコニウム化合物薄膜からなる位相差調整層
2をスパッタリング法などにより一様な厚さで成膜す
る。その後、位相差調整層2上にMoSiやWSi、T
aSi、ZrSi、Cr等で透過率5〜15%の位相シ
フト層3を成膜して、ハーフトーン型位相シフトフォト
マスク用ブランクを作製する(図1(a)参照)。ここ
で、位相シフト層3は単層でも多層でもかまわない。こ
のとき位相シフト層3の膜厚は、入射光に対する位相の
シフト量が180度以下となるような膜厚、すなわちパ
ターン転写に用いる光の波長をλ、位相シフト層3の屈
折率をnとすれば、d<λ/(2(n−1))で表させ
るように設定すればよい。
【0021】さらに、位相シフト層3上にレジストを塗
布し、リソグラフィプロセスによりレジストパターン5
を形成する(図1(b)参照)。さらに、レジストパタ
ーン5をマスクにしてドライエッチングにより位相シフ
トパターン3a及び位相差調整層2に掘り込み部6を形
成して、レジストパターン5を剥離処理して本発明の位
相シフトフォトマスク(ハーフトーン型)を作製する
(図1(c)参照)。このときのドライエッチングプロ
セスは、一般的なCHF3 やCF4 、SF6、C2 6
等のフッ素系ガス及びその混合ガスを用いた系で行う。
ここで、位相シフト層3がエッチングされて位相シフト
パターン3aが形成された後、下層の位相差調整層2に
掘り込み部5を形成する際、位相差調整層2のエッチン
グ速度が小さいため、エッチングは徐々に進行するの
で、位相差調整層2のエッチング量を制御することは比
較的容易であり、位相シフトフォトマスクの位相差を精
度良く調整することができる。
【0022】レベンソン型(ここではシフター上置き型
を示す)では、図2に示すように、ガラス基板11上に
ZrO等のジルコニウム化合物薄膜よりなる位相差調整
層12をスパッタリング法などにより一様な厚さで成膜
し、位相差調整層12上にクロムや窒化クロム、酸化ク
ロム等からなる遮光層13を形成した位相シフトフォト
マスク用ブランク14を作製し(図2(a)参照)、さ
らに、リソグラフィプロセスにより遮光層13をパター
ニング処理して遮光パターン13aを形成する(図2
(b)参照)。
【0023】次に、遮光パターン13a及び位相差調整
層12の上にSiO2 等を主成分とする位相シフト層1
5を設ける。この位相シフト層15の膜厚は、上記同様
位相のシフト量が180度以下となるような膜厚であれ
ばよい。
【0024】その後、位相シフト層15上にレジストを
塗布し、リソグラフィプロセスによりレジストパターン
16を形成する(図2(c)参照)。
【0025】次に、レジストパターン16をマスクにし
てドライエッチングにより位相シフトパターン15a及
び位相差調整層12に掘り込み部17を形成する(図2
(d)参照)。
【0026】次に、レジストパターン16を剥離処理し
て本発明の位相シフトフォトマスク(シフター上置き
型)が得られる(図2(e)参照)。ここでも上記同
様、位相シフト層15がエッチングされて位相シフトパ
ターン15aが形成された後、下層の位相差調整層12
に掘り込み部17を形成する際、位相差調整層12のエ
ッチング速度が小さいため、エッチングは徐々に進行す
るので、位相差調整層12のエッチング量を制御するこ
とは比較的容易であり、位相シフトフォトマスクの位相
差を精度良く調整することができる。これは、図3に示
すシフター下置き型の様な他の形態の位相シフトフォト
マスクにも適用できる。
【0027】
【実施例】以下、本発明の位相シフトフォトマスクの実
施例について、図1〜図3に従ってより具体的に説明す
る。 <実施例1>まず、透明な石英ガラス基板からなるガラ
ス基板1上に、DCスパッタリング装置を用いて、チャ
ンバー内にアルゴン(Ar)ガス及び酸素ガス(O2
ガス、窒素ガス(N2 )を導入し、ジルコニウムターゲ
ットを反応性スパッタさせて、酸化窒化ジルコニウム膜
よりなる位相差調整層2を形成した。このときの位相差
調整層2の膜厚は5〜200nm程度とする。また、ガ
ラス基板1はKrFエキシマレーザーなど短波長露光用
として石英ガラスを使用したが、それ以外にも用途に合
わせて低膨張ガラス、青板ガラス、白板ガラス、CaF
2 等の基板を用いてもよい。
【0028】位相差調整層2の成膜条件: 電流制御:1A Ar流量:20SCCM 02 流量 :2SCCM N2 流量 :3SCCM 成膜された酸化窒化ジルコニウム膜からなる位相差調整
層2の屈折率nはkrFエキシマレーザ光の波長(24
8nm)で1.85、消衰係数kは0.005であっ
た。
【0029】次に、位相差調整層2上にモリブデンシリ
サイドの酸化窒化膜(MoSiON膜)からなる位相シ
フト層3をスパッタリング法により一様な膜厚で成膜
し、位相シフトマスク用ブランク4を作製した(図1
(a)参照)。この時の、位相シフト層3の屈折率nは
1.97、消衰係数kは0.40であった。
【0030】次に、位相シフト層3上にレジストを塗布
し、リソグラフィプロセスによりレジストパターン5を
形成した(図1(b)参照)。
【0031】次に、ドライエッチングRIE装置により
CF4 とO2 の混合ガスを用いてレジストパターン5を
マスクにしてエッチングを行い、位相シフトパターン3
a及び位相差調整層2に掘り込み部6を形成して、レジ
ストパターン4を剥離処理して本発明の位相シフトフォ
トマスク(ハーフトーン型)が得られた(図1(c)参
照)。酸化窒化ジルコニウム膜よりなる位相差調整層2
のエッチング速度は、位相シフト層3に比べて10倍以
上遅いので、位相差調整層2の掘り込み部6の深さ制御
精度は向上する。
【0032】ここで、位相シフト層3の膜厚が124Å
であれば位相差は175度であり、位相差調整層2の掘
り込み部6のエッチング量は位相差5度分すなわち40
Åであればよい。このとき、全体としての透過率が7.
23%、反射率11.34%、位相差179.96度の
位相シフトフォトマスクが得られた。また、位相シフト
層3の膜厚が1207Åであれば位相差は170度であ
り、位相差調整層2の掘り込み部6のエッチング量は位
相差10度分すなわち81Åであればよい。このときに
は、全体としての透過率が7.85%、反射率11.1
7%、位相差179.95度の位相シフトフォトマスク
が得られた。位相シフト層3の成膜に際して膜厚等に誤
差が生じた場合には、位相差調整層2の掘り込み部6の
エッチング量によって適宜調節を行うことができる。
【0033】<実施例2>まず、透明な石英ガラス基板
からなるガラス基板11上に、実施例1と同様な成膜条
件で酸化窒化ジルコニウム膜からなる位相差調整層12
を形成し、さらに酸化クロムからなる遮光層13を形成
した位相シフトフォトマスク用ブランク14を作製した
(図2(a)参照)。位相差調整層2の屈折率nはkr
Fエキシマレーザ光の波長(248nm)で1.85、
消衰係数kは0.005であった。
【0034】次に、位相シフト層12上の遮光層13を
リソグラフィプロセスによりパターニング処理し、遮光
パターン13aを形成した(図2(b)参照)。
【0035】次に、位相差調整層12及び遮光パターン
13a上にSOGを塗布して透明膜からなる位相シフト
層15を形成した。このときの位相シフト層15の膜厚
は、露光光に対する位相差が180度以下になるように
設定する。すなわち、位相シフト層15の屈折率をn、
露光波長をλ、位相シフト層の膜厚をdとすれば、d=
λ/2(n−1)で与えられる値以下の膜厚とする。本
実施例では、位相シフト層の屈折率nが露光波長248
nmにおいて1.48であるので位相シフト層15の膜
厚は2583Å以下で形成する。次に、位相シフト層1
5上にレジストを塗布し、リソグラフィプロセスにより
レジストパターン16を形成した(図2(c)参照)。
【0036】次に、実施例1と同様な方法で、レジスト
パターン16をマスクにしてドライエッチングを行い、
位相シフトパターン15a及び位相差調整層12に掘り
込み部17を形成した(図2(d)参照)。掘り込み部
17の掘り込み量は位相シフト層と合わせた位相シフト
マスク全体の位相差が180度となる分だけ掘り込む。
【0037】次に、レジストパターン16を剥離処理し
て、本発明の位相シフトフォトマスク(シフター上置き
型)が得られた(図2(e)参照)。
【0038】<実施例3>まず、透明な石英ガラス基板
からなるガラス基板21上に、実施例1と同様な成膜条
件で酸化窒化ジルコニウム膜からなる位相差調整層22
とSOGを塗布して形成した位相シフト層23を順次形
成し、位相シフトフォトマスク用ブランク24を作製し
た(図3(a)参照)。位相差調整層22の屈折率nは
krFエキシマレーザ光の波長(248nm)で1.8
5、消衰係数kは0.005であった。さらに、位相シ
フト層23の屈折率nは1.48であった。
【0039】次に、位相シフトフォトマスク用ブランク
24上にスパッタリング法により酸化クロム膜を形成
し、リソグラフィプロセスにより遮光パターン25を形
成した(図2(b)参照)。
【0040】次に、遮光パターン25が形成された位相
シフト層23上にレジストを塗布し、リソグラフィプロ
セスによりレジストパターン26を形成した(図3
(c)参照)。
【0041】次に、レジストパターン26及び遮光パタ
ーン25をマスクにして、実施例1と同様な方法で、ド
ライエッチングを行い、位相シフト層23に貫通パター
ンを、位相差調整層22に掘り込み部27を形成した
(図3(d)参照)。
【0042】次に、レジストパターン26を剥離処理し
て、本発明の位相シフトフォトマスク(シフター下置き
型)が得られた(図3(e)参照)。
【0043】
【発明の効果】本発明の位相シフトフォトマスクでは、
ガラス基板と位相シフト層の間に酸化窒化ジルコニウム
等のジルコニウム化合物薄膜からなる位相差調整層を設
けることにより、広い波長域に亘って高透過性を示すと
ともに、フッ素系ガスを用いたときのエッチング速度が
極めて遅いため、このジルコニウム化合物薄膜よりなる
位相差調整層の掘り込み部の深さ制御が容易であり、位
相シフトフォトマスクとしての位相差の精度を向上させ
ることができる。また、このジルコニウム化合物薄膜の
エッチング量を変えてやることにより、位相シフト層の
膜厚や屈折率のズレによる位相差の誤差を補正するこが
容易にできる。このことから、位相差調整層を位相シフ
ト層の下層に設けることにより、位相シフトフォトマス
クの位相差の精度が高まり、パターンエッジのコントラ
ストやパターンの解像度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の位相シフトフォトマスク用
ブランクの一実施例の構成を示す断面図である。(b)
は、本発明の位相シフトフォトマスク(ハーフトーン
型)の一実施例の製造工程を示す断面図である。(c)
は、本発明の位相シフトフォトマスク(ハーフトーン
型)一実施例の構成を示す断面図である。
【図2】(a)は、本発明の位相シフトフォトマスク用
ブランクの他の実施例の構成を示す断面図である。
(b)〜(d)は、本発明の位相シフトフォトマスク
(シフター上置き型)の一実施例の製造工程を示す断面
図である。(e)は、本発明の位相シフトフォトマスク
(シフター上置き型)の一実施例の構成を示す断面図で
ある。
【図3】(a)は、本発明の位相シフトフォトマスク用
ブランクの一実施例の構成を示す断面図である。(b)
〜(d)は、本発明の位相シフトフォトマスク(シフタ
ー下置き型)の一実施例の製造工程を示す断面図であ
る。(e)は、本発明の位相シフトフォトマスク(シフ
ター下置き型)の一実施例の構成を示す断面図である。
【図4】(a)〜(c)は、位相シフトフォトマスクの
原理を示す説明図である。
【符号の説明】
1、11、21……ガラス基板 2、12、22……位相差調整層 3、15、23……位相シフト層 3a、15a……位相シフトパターン 4、14、24……位相シフトマスク用ブランク 5、16、26……レジストパターン 6、17、27……掘り込み部 13……遮光層 13a、25……遮光パターン

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラス基板上に位相シフトパターンを設け
    た位相シフトフォトマスクにおいて、ガラス基板表面上
    もしくは位相シフト層の下層に、ガラス基板及び位相シ
    フト層よりもエッチング速度の小さい位相差調整層を設
    けていることを特徴とする位相シフトフォトマスク。
  2. 【請求項2】前記位相差調整層が、酸化ジルコニウム
    膜、窒化ジルコニウム膜及び酸化窒化ジルコニウム膜か
    らなる群から選択されたジルコニウム化合物薄膜からな
    ることを特徴とする請求項1記載の位相シフトフォトマ
    スク。
  3. 【請求項3】露光光に対する透過光の位相差の微調整が
    前記位相差調整層のエッチング量によってなされている
    ことを特徴とする請求項1または2記載の位相シフトフ
    ォトマスク。
  4. 【請求項4】ガラス基板上に位相差調整層と位相シフト
    層を設けてなる位相シフトフォトマスク用ブランクにお
    いて、ガラス基板表面上もしくは位相シフト層の下層
    に、ガラス基板及び位相シフト層よりもエッチング速度
    の小さい位相差調整層を設けていることを特徴とする位
    相シフトフォトマスク用ブランク。
  5. 【請求項5】ガラス基板上に位相差調整層と遮光層を設
    けてなる位相シフトフォトマスク用ブランクにおいて、
    ガラス基板表面上もしくは位相シフト層の下層に、ガラ
    ス基板及び位相シフト層よりもエッチング速度の小さい
    位相差調整層を設けていることを特徴とする位相シフト
    フォトマスク用ブランク。
  6. 【請求項6】請求項4又は請求項5記載の位相シフトフ
    ォトマスク用ブランクにおいて、前記位相差調整層が、
    酸化ジルコニウム膜、窒化ジルコニウム膜及び酸化窒化
    ジルコニウム膜からなる群から選択されたジルコニウム
    化合物薄膜からなることを特徴とする位相シフトフォト
    マスク用ブランク。
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