JP2000010255A - ハーフトーン型位相シフトマスク、ハーフトーン型位相シフトマスク用ブランク及びハーフトーン型位相シフトマスクの製造方法 - Google Patents

ハーフトーン型位相シフトマスク、ハーフトーン型位相シフトマスク用ブランク及びハーフトーン型位相シフトマスクの製造方法

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JP2000010255A
JP2000010255A JP17363198A JP17363198A JP2000010255A JP 2000010255 A JP2000010255 A JP 2000010255A JP 17363198 A JP17363198 A JP 17363198A JP 17363198 A JP17363198 A JP 17363198A JP 2000010255 A JP2000010255 A JP 2000010255A
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shift mask
film
transparent
wavelength
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JP17363198A
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Kinji Okubo
欽司 大久保
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Toppan Inc
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Toppan Printing Co Ltd
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F1/00Originals for photomechanical production of textured or patterned surfaces, e.g., masks, photo-masks, reticles; Mask blanks or pellicles therefor; Containers specially adapted therefor; Preparation thereof
    • G03F1/26Phase shift masks [PSM]; PSM blanks; Preparation thereof
    • G03F1/32Attenuating PSM [att-PSM], e.g. halftone PSM or PSM having semi-transparent phase shift portion; Preparation thereof

Abstract

(57)【要約】 【課題】 短波長の露光光ArF(波長=193nm)
及び比較的波長の長い検査光(波長=365nm)の両
方に対して良好な光学特性を持つことができるハーフト
ーン型位相シフトマスクを提供する。 【解決手段】 透明基材2の上に所定パターン状の半透
明位相シフト膜3aを積層して成るハーフトーン型位相
シフトマスクにおいて、透明基材2はフッ化カルシウム
を主成分として形成され、半透明位相シフト膜3aはジ
ルコニウムシリサイドを含んで形成される。短波長の露
光光に対する反射率を低減でき、比較的波長の長い検査
光に対する透過率を低減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に投影露光装置
において使用されるパターンを備えたフォトマスクに関
し、特に、そのフォトマスクを通過する投影露光光に位
相差を与えて高解像度のパターン転写を可能にした位相
シフトマスクに関し、また特に、透明基材の上に希望パ
ターンのハーフトーン材料膜を形成して成るハーフトー
ン型位相シフトマスクに関する。
【0002】また本発明は、そのようなハーフトーン型
位相シフトマスクの原材料であるブランクに関する。さ
らに本発明は、そのようなハーフトーン型位相シフトマ
スクを製造するための製造方法に関する。
【0003】
【従来の技術】LSI、VLSI等といった半導体集積
回路の製造に代表されるような極めて微細なパターンを
形成する際には、一般に、フォトマスクを通して投影露
光装置によって露光対象物、例えばウエハを露光して、
その露光対象物上に所望の転写像を形成する。この場
合、基本的には、フォトマスクの透光部と遮光部とによ
って転写像を区画する。このようなフォトマスクにおい
て、それを透過する投影露光光に位相差を与えることに
よって高解像度のパターン転写を可能にしたフォトマス
ク、すなわち位相シフトマスクが知られている。
【0004】このような位相シフトマスクとしては、従
来から種々の構造のものが提案されている。例えば、マ
スク上の開口部の隣り合う一方に位相を反転させるよう
な透明膜を設けた構造のレベンソン型位相シフトマスク
や、形成すべきパターンの周辺部に解像限界以下の位相
シフト膜を形成した構造の補助パターン付き位相シフト
マスクや、基板上にクロムパターンを形成した後にオー
バーエッチングによって位相シフト膜のオーバーハング
を形成した構造の自己整合型位相シフトマスク等があ
る。
【0005】以上の各構造の位相シフトマスクは、基板
上に遮光部としてのクロムパターンと透明な位相シフト
膜パターンを設けたものであるが、この構造とは別に、
位相シフト膜パターンのみによって形成された位相シフ
トマスクとして、ハーフトーン型位相シフトマスクが知
られている。このハーフトーン型位相シフトマスクとい
うのは、投影露光光に対して部分透過性を有する、いわ
ゆる半透明な位相シフト膜パターンを基板上に形成し
て、その位相シフト膜パターンの境界部に形成される光
強度がゼロの部分でパターン解像度を向上するようにし
た位相シフトマスクである。このハーフトーン型位相シ
フトマスクは、その構造が非常に単純であるため、製造
工程が容易であり、しかもマスク上の欠陥も少ないとい
う長所を有している。
【0006】位相シフト膜を用いることなく、例えばク
ロム等といった遮光膜によって所望のパターンを形成し
た従来型のフォトマスクでは、線幅の狭いパターンをウ
エハ等といった露光対象物の上に正確に転写できない。
つまり、解像度が悪い。露光光の波長をg線(波長=4
36nm)、i線(波長=365nm)、KrFエキシ
マレーザ(波長=248nm)の順のように徐々に短く
して行けば、上記従来のフォトマスクに関しても、解像
度を向上させることができるのであるが、その場合でも
やはり限界がある。この限界を打破するために開発され
たものがハーフトーン型位相シフトマスクであり、この
ハーフトーン型位相シフトマスクでは、位相を反転する
ことなく光透過パターンを通過した露光光と、位相シフ
ト膜を通過して位相が反転した露光光との間で光を干渉
させることにより、高解像度の転写パターンを得るよう
にしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のハーフトーン型
位相シフトマスクにおいては、透明基材として合成石英
ガラスを用い、半透明位相シフト膜としてモリブデンシ
リサイドを用いるのが一般的であった。具体的には、モ
リブデンシリサイトを酸素及び窒素と反応させることに
よって合成石英ガラス製の透明基材上に半透明位相シフ
ト膜を成膜していた。
【0008】ところで、ハーフトーン型位相シフトマス
クに関しては、従来から、所定の光学特性を満足するこ
とが要求される。具体的には、露光光に対して所定範
囲の透過率、例えば2〜50%程度の透過率を有するこ
と、露光光に対して反射率を所定値以下、例えば25
%以下に抑えること、そして原則的に180°の位相
差を実現できることである。
【0009】さらに、フォトマスクとして備えることが
要求される光学特性として、例えば波長=365nmの
検査光に対して透過率を所定値、例えば30%以下に抑
えることが考えられる。この検査光というのは、作製さ
れたフォトマスクの良否を検査する際に、検査対象であ
るフォトマスクに照射される光のことであり、この検査
光に対してフォトマスクの遮光部の透過率が高過ぎる
と、フォトマスクのパターンを区画形成している透光部
と遮光部とを判別することができなくなるため、フォト
マスクとしては検査光に対して遮光部の透過率が所定値
以下であることが要求される。
【0010】透明基材として合成石英ガラスを用い、半
透明位相シフト膜としてモリブデンシリサイドを用いる
従来構造のハーフトーン型位相シフトマスクに関して
は、露光光としてi線及びKrFエキシマレーザ等とい
った、現段階では比較的波長が短いと考えられている露
光光に対しては上記の光学特性として実用上十分な特性
を得ることができる。
【0011】しかしながら、より一層の高解像度を必要
とする微細なパターンを形成するために、より一層波長
の短い露光光、例えばArFエキシマレーザ(波長=1
93nm)等を用いるとき、希望する高解像度の転写像
が得られないことがわかった。
【0012】このような現象が生じる理由として次のよ
うなことが考えられる。まず第1に、透明基材として用
いられる石英ガラスがArFエキシマレーザ等といった
短波長の光に対して透明性が低いということである。第
2に、モリブデンシリサイドを用いて半透明位相シフト
膜を成膜する際、酸素や窒素ガスを混ぜて反応性スパッ
タリングを実行するからである。
【0013】上記第2の理由をより詳しく説明すれば、
次の通りである。窒素ガスは、本来、モリブデンシリサ
イドの光学条件を微調整するために使用されるのである
が、この窒素ガスがモリブデンシリサイドに混ざると露
光光が短波長になったときにモリブデンシリサイドによ
る光の吸収が大きくなって、すなわち消衰係数が大きく
なって、その透明性が低下するからである。
【0014】さらに、酸素ガスは、本来、短波長に対す
る透明性を向上するために使用されるのであるが、この
酸素ガスを多く入れ過ぎると、その酸素がモリブデンよ
りもシリコンと化合して酸化ケイ素膜になって行く傾向
があり、その酸化ケイ素膜はガラス状のものであるため
屈折率が変化して希望の位相差を得ることができなくな
るからである。
【0015】また、酸素を多量に使うスパッタリングは
成膜安定上から見ても好ましくなく、さらにスパッタリ
ングのための装置に対しても悪影響を及ぼすという、別
の問題点もある。
【0016】本発明は、上記の問題点に鑑みて成された
ものであって、ArFエキシマレーザ(波長=193n
m)及びそれよりも波長の短い露光光に対して良好な光
学特性を持つことができ、しかも比較的波長の長い検査
光、例えば、波長=365nm程度の光に対しても良好
な光学特性を持つことができるハーフトーン型位相シフ
トマスクを提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】(1) 上記の目的を達
成するため、本発明に係るハーフトーン型位相シフトマ
スクは、透明基材の上に所定パターン状の半透明位相シ
フト膜を積層して成るハーフトーン型位相シフトマスク
において、前記透明基材はフッ化カルシウムを主成分と
して形成され、前記半透明位相シフト膜はジルコニウム
シリサイドを含んで形成されることを特徴とする。
【0018】この位相シフトマスクに対して種々の波長
の光を照射すると、図6に示すような分光分布特性が得
られた。この図から明らかなように、ArFエキシマレ
ーザ(波長=193nm)に相当する短波長域では、例
えば2〜50%程度の所定範囲の透過率を持つことがで
き、同時に、反射率を例えば25%の所定値以下に抑え
ることができる。しかも、一般的な検査光が有する波長
である365nm程度の波長に対しては、透過率を所定
値、例えば30%以下に抑えることができる。
【0019】以上の結果、本発明に係るハーフトーン型
位相シフトマスクによれば、ArFエキシマレーザ(波
長=193nm)及びそれよりも波長の短い露光光に対
して良好な光学特性を持つことができ、しかも比較的波
長の長い検査光、例えば、波長=365nm程度の光に
対しても良好な光学特性を持つことができる。
【0020】(2) 上記構成の位相シフトマスクにお
いて、前記透明基材と前記半透明位相シフト膜との間に
透明膜を設けることができ、しかも、その透明膜は、半
透明位相シフト膜の無い部分の透明基材をエッチングに
よって掘ることによって形成できる。半透明位相シフト
膜のみによって正確な180°の位相差を形成すること
は難しいが、半透明位相シフト膜によって概ね180°
に近い位相差を形成しておいて、さらにこの透明膜を設
けることによって位相差を正確に180°に調節でき
る。
【0021】また、この透明膜を透明基材と同じ材料、
すなわちフッ化カルシウムを含む材料によって形成すれ
ば、193nm以下の短波長の光に対して十分な透明性
を確保できる。
【0022】(3) 次に、本発明に係るハーフトーン
型位相シフトマスク用ブランクは、透明基材の上に均一
な厚さの半透明位相シフト膜を積層してなるハーフトー
ン型位相シフトマスク用ブランクにおいて、前記透明基
材はフッ化カルシウムを主成分として形成され、前記半
透明位相シフト膜はジルコニウムシリサイドを含んで形
成されることを特徴とする。
【0023】このブランクを原材料として位相シフトマ
スクを作製すれば、例えば図6に示す特性を持った位相
シフトマスク、すなわち、ArFエキシマレーザ(波長
=193nm)及びそれよりも波長の短い露光光に対し
て良好な光学特性を持ち、しかも比較的波長の長い検査
光、例えば、波長=365nm程度の光に対しても良好
な光学特性を持つことができる位相シフトマスクが得ら
れる。
【0024】(4) 上記構成のブランクにおいて、前
記透明基材と前記半透明位相シフト膜との間に透明膜を
設けることができる。この透明膜を設けることにより、
当該ブランクを透過する光とそれ以外の光との間の位相
差を正確に180°に調節できる。
【0025】(5) 次に、本発明に係るハーフトーン
型位相シフトマスクの製造方法は、透明基材の上に均一
な厚さの半透明位相シフト膜を形成する工程と、その半
透明位相シフト膜を所定パターンにパターニングする工
程とを有するハーフトーン型位相シフトマスクの製造方
法において、前記透明基材はフッ化カルシウムを主成分
として形成され、前記半透明位相シフト膜はジルコニウ
ムシリサイドを含んで形成されることを特徴とする。
【0026】この製造方法を用いて位相シフトマスクを
製造すれば、例えば図6に示す特性を持った位相シフト
マスク、すなわち、ArFエキシマレーザ(波長=19
3nm)及びそれよりも波長の短い露光光に対して良好
な光学特性を持ち、しかも比較的波長の長い検査光、例
えば、波長=365nm程度の光に対しても良好な光学
特性を持つことができる位相シフトマスクが得られる。
【0027】(6) 上記構成の位相シフトマスクの製
造方法に関しては、前記透明基材と前記半透明位相シフ
ト膜との間に透明膜を形成する工程を設けることができ
る。この製造方法を用いれば、製造された位相シフトマ
スクにおいて半透明位相シフト膜と透明基材との間に透
明膜を設けることができ、そしてこの透明膜の働きによ
り、当該位相シフト膜を透過する光とそれ以外の光との
間の位相差を正確に180°に調節できる。
【0028】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係るハーフトー
ン型位相シフトマスク用ブランクの一実施形態を示して
いる。このブランク1は、透明基材2と、その透明基材
2の表面に積層された半透明位相シフト膜3とによって
構成される。半透明位相シフト膜3は、透明基材2の表
面に均一な厚さで一様に形成される。
【0029】本実施形態の透明基材2は、フッ化カルシ
ウムそのもの又はフッ化カルシウムを主成分とする材料
等によって形成される。また、半透明位相シフト膜3は
ジルコニウムシリサイドそのもの、ジルコニウムシリサ
イドを主成分とする材料、あるいはジルコニウムシリサ
イドを一部の構成物質として含む材料等によって形成さ
れる。
【0030】図2は、本発明に係るハーフトーン型位相
シフトマスクの一実施形態を示している。この位相シフ
トマスク4は、図1に示すブランク1を原材料として作
製されたものであり、所定パターン状の透明膜部分6a
を備えた透明基材2と、その透明膜部分6aの上に積層
された所定パターン状の半透明位相シフト膜3aとによ
って構成される。
【0031】この位相シフトマスク4は、図1に示すブ
ランク1を原材料として製造されるので、透明基材2は
フッ化カルシウムそのもの又はフッ化カルシウムを主成
分とする材料等によって形成される。また、パターン状
の半透明位相シフト膜3aはジルコニウムシリサイドそ
のもの、ジルコニウムシリサイドを主成分とする材料、
あるいはジルコニウムシリサイドを一部の構成物質とし
て含む材料等によって形成される。
【0032】このハーフトーン型位相シフトマスク4を
用いて露光対象物、例えば半導体ウエハを露光する場合
には、図3に示すように、透明基材2の側から位相シフ
トマスク4へ露光光Rを照射する。位相シフトマスク4
を透過した露光光Rの露光対象物上での光振幅分布は
(A)のようになり、そして露光対象物上での光強度分
布は(B)のようになる。図から明らかなように、半透
明位相シフト膜3aと透明基材2との境界部、すなわち
遮光部と透光部との境界は半透明位相シフト膜3aの本
来の働きである位相反転作用により、図3(B)のよう
に明確に区分けされる。
【0033】
【実施例】(第1実施例)以下、図1に示すブランク1
及び図2に示すハーフトーン型位相シフトマスク4の製
造方法を図4に示す工程図を参照しつつ説明する。図4
の工程aにおいて、フッ化カルシウムを主成分として6
インチ×6インチのサイズで厚さ0.25インチの透明
基材2を形成し、さらにその透明基材2の表面に半透明
位相シフト膜3として酸化ジルコニウムシリサイド膜を
反応性スパッタリングによってを均一な厚さで一様に形
成、すなわち成膜して、ブランク1を作製した。この場
合の成膜条件は、400ワットの電力で、Ar/O2
14/1の比率でガス導入した。
【0034】上記の条件で成膜したブランク1に関して
は、露光波長193nmにおいて透過率5.03%、反
射率15.51%であった。また、酸化ジルコニウムシ
リサイド膜3の膜厚は514Åで、位相差量に換算する
と78.6°であった。180°の目標位相差量に足り
ない分は、後工程において透明基材2を掘り下げること
によって補足する。
【0035】次に、図4の工程bにおいてレジスト7を
塗布し、さらに、電子線露光等によって所望パターンを
潜像として形成し(工程c)、さらに、現像処理を施し
てレジスト7を所望パターンに形成する(工程d)。そ
の後、エッチング処理を施して厚さ一様な半透明位相シ
フト膜3から所望パターンの半透明位相シフト膜3aを
形成する(工程e)。
【0036】その後、レジスト7及びパターン状位相シ
フト膜3aをマスクとしてエッチングを行って透明基材
2を所定パターンで深さdだけ掘り下げてパターン状透
明膜6aを形成し(工程f)、さらにその後、O2 プラ
ズマアッシング等によってレジスト7を剥離して、図2
に示すハーフトーン型位相シフトマスク4が完成する
(工程g)。上記透明基材2に関する掘り下げ深さd
は、パターン状半透明位相シフト膜3aによる位相差だ
けでは180°に足りない分の位相差を与えるだけの深
さに相当する。このときの掘り下げ深さdは次のように
して設定する。
【0037】今回成膜した酸化ジルコニウムシリサイド
膜3による位相差は既述の通り78.6°であった。こ
のため、位相差を180°にするためには、 180°−78.6°=101.4° の位相差を補足することが必要となる。波長193nm
においてフッ化カルシウム基材の屈折率は1.5である
ので、残りの位相差を獲得するのに必要となる透明膜6
aの膜厚dは d=λ・Φ/2π(n−1)=1087Å 但し、λ:透過光の波長、Φ:位相差、n:屈折率 となる。
【0038】図4の工程aにおいて作製されるブランク
1に関して透過率及び反射率の分光分布特性を調べたと
ころ、図6に示す結果が得られた。このグラフにおい
て、検査光の波長に相当する365nmに対する透過率
は22.73%であった。このグラフからわかる通り、
本実施形態のブランク1従って本実施形態の位相シフト
マスク4によれば、ArFエキシマレーザ(波長=19
3nm)及びそれよりも波長の短い露光光に対して良好
な光学特性を持ち、しかも比較的波長の長い検査光、例
えば、波長=365nm程度の光に対しても良好な光学
特性を持つことができる。
【0039】(第2実施例)図5において、フッ化カル
シウムを主成分として透明基材2を形成した。この透明
基材2のサイズは6インチ×6インチとし、その厚さは
0.25インチとした。この透明基材2の表面に透明膜
の酸化ジルコニウムシリサイド膜6を一様な厚さに成膜
し、さらにその上に半透明膜の酸化ジルコニウムシリサ
イド膜3を一様な厚さに成膜し、これにより、ブランク
11を形成した(工程a)。酸化ジルコニウムシリサイ
ド膜を透明にするか又は半透明にするかについては、ス
パッタリング等といった成膜処理の条件を適宜に変更す
ることによって実現できる。
【0040】このブランク11において、透明膜6の膜
厚を941.6Å、半透明位相シフト膜3の膜厚を51
0.8Åとしたときに、露光波長193nmでは透過率
は5.00%、反射率は15.65%、位相差は17
9.99°であった。
【0041】次に、ブランク11の表面にレジスト7を
塗布し(工程b)、さらに、電子線露光等によって所望
パターンを潜像として形成し(工程c)、さらに、現像
処理を施してレジスト7を所望パターンに形成する(工
程d)。その後、エッチング処理を施して厚さ一様な半
透明位相シフト膜3から所望パターンの半透明位相シフ
ト膜3aを形成する(工程e)。
【0042】その後、工程fに示すように、レジストパ
ターン7及びパターン状位相シフト膜3aをマスクとし
てエッチングを行って、透明膜6を所定パターン状の透
明膜6aに形成し、さらにその後、O2 プラズマアッシ
ング等によってレジスト7を剥離して、希望するハーフ
トーン型位相シフトマスク14が完成する(工程g)。
【0043】図5の工程aにおいて作製されるブランク
11に関して透過率及び反射率の分光分布特性を調べた
ところ、図7に示す結果が得られた。このグラフにおい
て、検査光の波長に相当する365nmに対する透過率
は22.89%であった。このグラフからわかる通り、
本実施形態のブランク11従って本実施形態の位相シフ
トマスク14によれば、ArFエキシマレーザ(波長=
193nm)及びそれよりも波長の短い露光光に対して
良好な光学特性を持ち、しかも比較的波長の長い検査
光、例えば、波長=365nm程度の光に対しても良好
な光学特性を持つことができる。
【0044】
【発明の効果】本発明に係る位相シフトマスクによれ
ば、透明基材はフッ化カルシウムを含む材料によって形
成されるので、この透明基材は193nm以下の短波長
の光に対して十分な透明性を持つ。また、半透明位相シ
フト膜はジルコニウムシリサイドを含む材料によって形
成されるので、193nm以下の短波長の光に対して反
射率を低減でき、検査波長域の光、例えば365nm程
度の光に対して透過率を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るハーフトーン型位相シフトマスク
用ブランクの一実施形態を示す断面図である。
【図2】本発明に係るハーフトーン型位相シフトマスク
の一実施形態を示す断面図である。
【図3】図2のハーフトーン型位相シフトマスクの光透
過状態を模式的に示す図である。
【図4】本発明に係るハーフトーン型位相シフトマスク
の製造方法の一実施形態を模式的に示す工程図である。
【図5】本発明に係るハーフトーン型位相シフトマスク
の製造方法の他の実施形態を模式的に示す工程図であ
る。
【図6】本発明に係るハーフトーン型位相シフトマスク
の分光特性の一例を示すグラフである。
【図7】本発明に係るハーフトーン型位相シフトマスク
の分光特性の他の一例を示すグラフである。
【符号の説明】
1 ブランク 2 透明基材 3 半透明位相シフト膜 3a パターン状の半透明位相シフト膜 4 ハーフトーン型位相シフトマスク 6 透明膜 6a パターン状の透明膜 7 レジスト 11 ブランク R 露光光

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基材の上に所定パターン状の半透明
    位相シフト膜を積層して成るハーフトーン型位相シフト
    マスクにおいて、 前記透明基材はフッ化カルシウムを主成分として形成さ
    れ、前記半透明位相シフト膜はジルコニウムシリサイド
    を含んで形成されることを特徴とするハーフトーン型位
    相シフトマスク。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記透明基材と前記
    半透明位相シフト膜との間に透明膜を設け、その透明膜
    は、半透明位相シフト膜の無い部分の透明基材をエッチ
    ングして掘ることにより形成されることを特徴とするハ
    ーフトーン型位相シフトマスク。
  3. 【請求項3】 透明基材の上に均一な厚さの半透明位相
    シフト膜を積層してなるハーフトーン型位相シフトマス
    ク用ブランクにおいて、 前記透明基材はフッ化カルシウムを主成分として形成さ
    れ、前記半透明位相シフト膜はジルコニウムシリサイド
    を含んで形成されることを特徴とするハーフトーン型位
    相シフトマスク用ブランク。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記透明基材と前記
    半透明位相シフト膜との間に透明膜を有することを特徴
    とするハーフトーン型位相シフトマスク用ブランク。
  5. 【請求項5】 透明基材の上に均一な厚さの半透明位相
    シフト膜を形成する工程と、その半透明位相シフト膜を
    所定パターンにパターニングする工程とを有するハーフ
    トーン型位相シフトマスクの製造方法において、 前記透明基材はフッ化カルシウムを主成分として形成さ
    れ、前記半透明位相シフト膜はジルコニウムシリサイド
    を含んで形成されることを特徴とするハーフトーン型位
    相シフトマスクの製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記透明基材と前記
    半透明位相シフト膜との間に透明膜を形成する工程を有
    することを特徴とするハーフトーン型位相シフトマスク
    の製造方法。
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