JP2003043662A - ハーフトーン型位相シフトマスク - Google Patents

ハーフトーン型位相シフトマスク

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JP2003043662A
JP2003043662A JP2001233719A JP2001233719A JP2003043662A JP 2003043662 A JP2003043662 A JP 2003043662A JP 2001233719 A JP2001233719 A JP 2001233719A JP 2001233719 A JP2001233719 A JP 2001233719A JP 2003043662 A JP2003043662 A JP 2003043662A
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phase shift
shift mask
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JP2001233719A
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Koichiro Kanayama
浩一郎 金山
Tadashi Matsuo
正 松尾
Isao Yonekura
勲 米倉
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Toppan Printing Co Ltd
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F1/00Originals for photomechanical production of textured or patterned surfaces, e.g., masks, photo-masks, reticles; Mask blanks or pellicles therefor; Containers specially adapted therefor; Preparation thereof
    • G03F1/26Phase shift masks [PSM]; PSM blanks; Preparation thereof
    • G03F1/32Attenuating PSM [att-PSM], e.g. halftone PSM or PSM having semi-transparent phase shift portion; Preparation thereof

Abstract

(57)【要約】 【課題】位相差精度を向上でき、且つ半透明膜からの透
過光のばらつきを抑制することで、従来のハーフトーン
型位相シフトマスクに比べ、より焦点深度向上効果の高
いハーフトーン型位相シフトマスク並びにハーフトーン
型位相シフトマスクが望まれていた。 【解決手段】ガラス基板上に開口部及び位相シフト層と
して半透明膜(上層膜)及び半透明膜(下層膜)からな
るパターンが形成されたハーフトーン型位相シフトマス
クにおいて、前記開口部に接した前記半透明膜(上層
膜)及び前記半透明膜(下層膜)の側壁が塩素系のガス
でドライエッチングされ易く、フッ素系のガスでドライ
エッチングされ難い遮光膜で覆われていることを特徴と
するハーフトーン型位相シフトマスクを提供するもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、LSI等の半導体
集積回路素子製造に用いるハーフトーン型位相シフトマ
スクに関するものである。さらに詳しくは、パターンの
解像力及び位相差精度を向上でき、ウエハー転写時の焦
点深度裕度の向上効果の高いハーフトーン型位相シフト
マスクの構造及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のフォトマスクでは、微細なパター
ンの投影露光に際し、近接したパターンにおいては、フ
ォトマスクの光透過部を通過した光が回折し、干渉し合
うことによって、パターン境界部での光強度を強め合
い、ウエハー上のレジストが感光して、転写されたパタ
ーンが分離解像しないという問題が生じていた。この現
象は、線幅が露光波長に近い微細なパターンほどその傾
向が強く、従来のフォトマスクと従来の露光光学系にお
いては光源の波長以下の微細なパターンを解像すること
は不可能であった。
【0003】そこでフォトマスクの隣接するパターンを
透過する投影光に対して180度の位相差をもたせるこ
とにより微細パターンの解像力を向上させるという、位
相シフト技術が開発された。すなわち、隣接する光透過
部の片側に位相シフト部を設けることにより、透過光が
回折し干渉し合う際、位相が反転しているために境界部
の光強度を弱め合い、その結果転写パターンは分離解像
するようになる。この関係は焦点の前後でも成り立って
いる為、焦点が多少ずれていても解像度は従来の露光法
よりも向上し、焦点裕度が改善される。
【0004】位相シフトマスクのうち、パターンを遮光
層で形成したLevenson型位相シフトマスク(あ
るいはAlternative type位相シフトマ
スク)と称されるタイプのものは、遮光パターンに隣接
する開口部の片側に位相シフト部を設けて位相反転させ
るものである。これは解像力向上の効果は強いものの、
パターンの受ける制約が多く、孤立パターンでは位相シ
フト効果が得られないため適用できない。
【0005】一方、位相シフトマスクにおけるもうひと
つのタイプであるハーフトーン型位相シフトマスク(ま
たはAttenuated type位相シフトマス
ク)は、遮光膜にわずかな透過性を与えた半透明膜(ハ
ーフトーン膜)によって透過光の位相を反転するもの
で、この半透明膜を単層にて形成する単層型ハーフトー
ンマスクと、透過率調整層及び位相シフト層を別々に積
層してマスクブランクとした後マスクパターンを形成す
る2層型ハーフトーンマスクの2種類が今までに提案さ
れている。図6、図7に、それぞれ単層型ハーフトーン
マスクを示す平面図及び断面図を示す。この場合、マス
ク透過率は、露光波長λにおいて位相差180°を与え
る次なる膜厚d=λ/{2(n−1)}(nは半透明膜
2の屈折率)に対する透過率で一意的に決まるので、半
透明膜2の膜質を変更しない限り、透過率の異なるマス
クの作製は出来ない。これに対して、図3に示すよう
に、半透明膜(上層膜)22及び半透明膜(下層膜)2
1なる各々透過率調整層あるいは位相シフト層のいずれ
か一方の役割を主として担う2層膜にて半透明膜2(ハ
ーフトーン膜)を形成する2層型ハーフトーンマスクの
場合は、透過率と位相差を別々に調整できる為、膜厚の
調整のみで透過率が可変となり、異なる透過率のマスク
作製が容易となる。また、ハーフトーン型位相シフトマ
スクは、レベンソン型位相シフトマスクに比し、パター
ンの受ける制約が少なく、孤立パターンに対しても位相
シフトの効果が得られ、特にホールパターンの転写にお
いて、ウエハー上レジストパターンの解像度、焦点深度
の向上に有効である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ハーフ
トーン型位相シフトマスクにおいては、位相シフト層で
ある半透明膜のエッチングをマスク面内の各点で深さ方
向に均一に行うことが重要な課題になる。すなわち、位
相シフト層のエッチング量の停止のタイミングが早すぎ
る場合には所望の位相差、もしくは透過率を得ることが
できず、また位相シフト層のエッチング完了後もエッチ
ングが継続された場合には、基板であるガラスがエッチ
ングされてしまい位相差は180度よりも大きくなる。
そのためウエハー転写時の解像性が落ちて、正確な転写
性が得られなくなってしまう。
【0007】特に、これまで一般的なハーフトーン材料
であるMoSi等のドライエッチングにおいてはS
6、CF4、C26、C48、CHF3等のフッ素系ガ
ス及びその混合ガスによるRIE(Reactive
Ion Etching)が一般的であったが、この場
合、ガラス基板のエッチング速度は大きく、マスク面内
の位相差制御は容易ではないという問題がある。
【0008】一方で、これら課題の解決策の1つとし
て、位相シフト層のエッチングを自動的に停止するため
にエッチングストッパーを用いる方法がある。しかしな
がら、エッチングストッパーを用いる場合には、エッチ
ングストッパー層の成膜工程による欠陥の増加を避けら
れない他、i線(波長:365nm)露光に対するエッ
チングストッパーとして用いられているSnO2やIT
O膜も、KrFエキシマレーザー(波長:248nm)
やArFエキシマレーザー(波長:193nm)等のD
eep UV領域になると透過率減衰率が大きく、透過
率面内バラツキの原因、及び露光時のスループット低下
を招くといったことが指摘されている。
【0009】この他、図6に示す通常のハーフトーン型
位相シフトマスクにおいては図8に示すように、半透明
膜2aの側壁から透過する光が存在する。このため、開
口部を透過する0次光と干渉することにより、位相シフ
ト効果の低減を生じ、結果として焦点深度の裕度が損な
われる。
【0010】本発明はこれらの点に鑑みなされたもの
で、位相差精度を向上でき、且つ半透明膜からの透過光
のばらつきを抑制することで、従来のハーフトーン型位
相シフトマスクに比べ、より焦点深度向上効果の高いハ
ーフトーン型位相シフトマスク並びにハーフトーン型位
相シフトマスクの製造方法を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明では上記課題を解
決するために、まず請求項1では、ガラス基板上に開口
部及び位相シフト層として半透明膜(上層膜)及び半透
明膜(下層膜)からなるパターンが形成されたハーフト
ーン型位相シフトマスクにおいて、前記開口部に接した
前記半透明膜(上層膜)及び前記半透明膜(下層膜)の
側壁が塩素系のガスでドライエッチングされ易く、フッ
素系のガスでドライエッチングされ難い遮光膜で覆われ
ていることを特徴とするハーフトーン型位相シフトマス
クとしたものである。これにより、半透明膜の側壁から
透過する光がなく、開口部を透過する0次光と干渉しな
いため、位相シフト効果の低減を生じず、焦点深度の裕
度が向上する。また、製造工程において、ガラス基板ま
でエッチングされる事を回避する効果が高まる為、設計
通りの位相差が得られ易くなるものである。
【0012】また、請求項2では、請求項1に記載の前
記ハーフトーン型位相シフトマスクにおいて、前記半透
明膜(上層膜)及び前記半透明膜(下層膜)の側壁を被
覆する前記遮光膜の線幅が0.8μm未満であることを
特徴とするハーフトーン型位相シフトマスクとしたもの
である。これにより、側壁に遮光膜を設けることで、こ
れのない通常のハーフトーン型位相シフトマスクより焦
点深度が深くなり、この効果は遮光膜の線幅が0.6μ
mで最大となり、0.8μmで通常のハーフトーン型位
相シフトマスクとほぼ同等、1.0μmでは通常のハー
フトーン型位相シフトマスクの特性を下回り、バイナリ
ーハーフトーン型位相シフトマスクと同じ焦点深度特性
となるものである。
【0013】また、請求項3では、前記ガラス基板上に
位相シフト効果を有する位相シフト層が設けられた請求
項1又は2に記載の前記ハーフトーン型位相シフトマス
クにおいて、前記ガラス基板上に形成される前記半透明
膜(下層膜)を塩素系のガスでドライエッチングされ易
く、フッ素系のガスでドライエッチングされ難い薄膜と
し、さらに前記半透明膜(下層膜)上に形成される半透
明膜(上層膜)を塩素系のガスでドライエッチングされ
難く、フッ素系のガスでドライエッチングされ易い薄膜
としたことを特徴とするハーフトーン型位相シフトマス
クとしたものである。これにより、上層膜と下層膜間の
選択性及び下層膜とガラス基板との選択性が高くとれる
為、位相差精度の高いパターニングが可能となると同時
に、位相差の面内均一性の向上に効果的である。
【0014】また、請求項4では、請求項1又は2に記
載のハーフトーン型位相シフトマスク用ブランクにおい
て、前記半透明膜(上層膜)及び前記半透明膜(下層
膜)の少なくとも一方の半透明膜が、ジルコニウム化合
物薄膜で形成されていることを特徴とするハーフトーン
型位相シフトマスクとしたものである。半透明膜にジル
コニウム化合物薄膜を用いることにより下地のガラス基
板(SiO2)は、フッ素系のガスでドライエッチング
され易い特性の為、ガラス基板に対して高い選択性を有
する半透明膜のドライエッチングが可能になったもので
ある。
【0015】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態につき説
明する。図1、図2に本発明のハーフトーン型位相シフ
トマスクの一実施例を示す構成模式平面図及び断面図を
それぞれ示す。また、図3に、本発明のハーフトーン型
位相シフトマスクを作製するためのハーフトーン型位相
シフトマスク用ブランク10の一実施例を示す構成模式
断面図を示す。
【0016】本発明のハーフトーン型位相シフトマスク
を作製するためのハーフトーン型位相シフトマスク用ブ
ランク10は透明なガラス基板1上に、まず塩素系のガ
スでドライエッチングされ易く、フッ素系のガスでドラ
イエッチングされ難い半透明膜(下層膜)21を形成
し、さらにこの半透明膜(下層膜)21上に、塩素系の
ガスでドライエッチングされ難く、フッ素系のガスでド
ライエッチングされ易い半透明膜(上層膜)22を設け
たものである(図3参照)。
【0017】図4(a)〜(d)、図5(e)〜(g)
は、ハーフトーン型位相シフトマスク用ブランク10を
用いて、本発明のハーフトーン型位相シフトマスク30
を作製するための製造工程例を工程順に示す構成模式断
面図である。まず、ハーフトーン型位相シフトマスク用
ブランク10(図4(a))の上にレジストを塗布し、
通常のパターニング処理によりレジストパターンを得た
後、このレジストパターンをマスクに半透明膜22及び
21のドライエッチングを行う。ここで、半透明膜(上
層膜)22のドライエッチングについてはフッ素系ガス
により行い、半透明膜(上層膜)パターン22aを形成
し、さらに塩素系ガスにて半透明膜(下層膜)21をド
ライエッチングして半透明膜(下層膜)パターン21a
を形成し、最後にレジストパターンを剥離して通常のハ
ーフトーン型位相シフトマスク20を得る(図4(b)
参照)。尚、以下では半透明膜(下層膜)21を透過率
調整層(遮光性膜)、半透明膜(上層膜)22を位相シ
フト層(透明性膜)として適用した場合について述べ
る。
【0018】エッチングガス種を半透明膜(上層膜)2
2と半透明膜(下層膜)21各々の層で使い分けること
により、半透明膜(上層膜)22は塩素系ガスよりもフ
ッ素系ガスに対するエッチング速度の大きい膜なので、
これをフッ素系のガスを用いてエッチングすることで、
半透明膜(上層膜)22の半透明膜(下層膜)21に対
する選択比が上昇し、半透明膜(下層膜)21が一種の
エッチング緩和層の役割を果たすので、位相差に寄与す
る半透明膜(上層膜)22のエッチング面内バラツキを
抑制する効果が高まる。さらに、ガラス基板1上に形成
した半透明膜(下層膜)21はフッ素系ガスよりも塩素
系ガスに対するエッチング速度の大きい膜であるので、
塩素系ガスを用いてエッチングすれば、ガラス基板1の
エッチング速度はフッ素系ガスよりも塩素系ガスに対し
て小さいことから、半透明膜(下層膜)21のガラス基
板1に対する選択比が上昇し、位相差の精度を向上させ
ることができる。
【0019】このようにして通常のハーフトーン型位相
シフトマスク20を得た後、スパッタリング等により遮
光膜3をガラス基板1内の凹部(開口部)5に埋め込む
ための成膜工程を行い、スラリー剤を使用したCMPに
より遮光膜3表面の平坦化を行う(図4(c))。次
に、塩素系のガスにより遮光膜3のドライエッチングを
半透明膜(上層膜)22a上の遮光膜3が除かれるまで
行い、遮光膜パターン3aを得る(図4(d))。次
に、レジスト4を塗布し(図5(e)参照)、開口部に
接した半透明遮光膜パターン21a、22aの側壁が遮
光膜3bによって被膜されるようにレジストパターン4
aを形成し(図5(f)参照)、このレジストパターン
4aをマスクに遮光膜パターン3aのドライエッチング
をやはり塩素系のガスを使用することにより行う。最後
にレジストを剥離して本発明のハーフトーン型位相シフ
トマスク30(図5(g)参照)を得る。尚、遮光膜3
あるいは3aのドライエッチングにおいては、上述した
ように塩素系のガスを使用することにより制御性の高い
エッチングが可能である。
【0020】このようにして作製された本発明のハーフ
トーン型位相シフトマスク30においては、まず21及
び22の2層膜からなる半透明膜(ハーフトーン膜)の
エッチング量のバラツキを低減し、面内の位相差精度を
向上させることができる。さらに、半透明膜側壁に遮光
膜3aを設けることで、半透明膜側壁より入射する透過
光がカットされるので、開口部51を透過する光と半透
明膜側壁より入射し透過する光が干渉することによって
生じる焦点深度裕度の損失が抑制される。この結果、通
常のハーフトーン型位相シフトマスクよりも焦点深度の
裕度を向上させることができる。
【0021】なお、塩素系のガスでドライエッチングさ
れ易く、フッ素系のガスでドライエッチングされ難い薄
膜としては、ジルコニウムの他、低酸化ジルコニウムな
どでも構わない。他方、塩素系のガスでドライエッチン
グされ難く、フッ素系のガスでドライエッチングされ易
い薄膜としては、酸化ジルコニウムの他、窒化酸化ジル
コニウムなどでも構わない。また、フッ素系のガスでド
ライエッチングされ難い遮光膜としては、Cr以外でも
構わない。
【0022】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
る。 <実施例>まず、透明な石英ガラスからなるガラス基板
1上に、アルゴンガスをキャリアガス(Ar流量30S
CCM)として、ジルコニウムシリコン化合物をターゲ
ットに用いたスパッタリングにより197Å厚の半透明
膜(下層膜)21を成膜し、続けて956Å厚の半透明
膜(上層膜)22をAr流量24SCCM、酸素流量6
SCCMなる雰囲気にて、同じくジルコニウムシリコン
化合物ターゲットを用いたスパッタリングにより形成
し、ハーフトーン型位相シフトマスク用ブランク10を
作製した。次に、ハーフトーン型位相シフトマスク用ブ
ランク10の半透明膜(上層膜)22上に3000Å厚
のレジストを塗布した後、描画、現像、半透明膜(上層
膜)22をフッ素系のガスにてドライエッチングを行い
半透明膜(上層膜)パターン22aを、次に半透明膜
(下層膜)21を塩素系のガスにてドライエッチングを
行い半透明膜(下層膜)パターン21aを形成し、通常
のハーフトーン型位相シフトマスク20を作製した。
【0023】ここで、半透明膜(上層膜)22及び半透
明膜(下層膜)21のドライエッチングは、RIE方式
にて行い、それぞれのエッチング条件は下記の通りであ
る。 <半透明膜(上層膜)22のドライエッチング条件> エッチングガス:C26とCHF3混合ガス(CHF3
度60%) 圧力:7.3Pa 印加電力:300W <半透明膜(下層膜)21のドライエッチング条件> エッチングガス:BCl3 圧力:10Pa 印加電力:125W
【0024】以上の方式にて、作製した図4(b)に示
す構造の通常のハーフトーン型位相シフトマスク20
は、波長193nmにおいて透過率8%であった。ま
た、位相差の測定を行ったところ最終的な位相差面内レ
ンジは0.88°と、位相差面内均一性が良好であり、
信頼性の高いハーフトーン型位相シフトマスクであるこ
とがわかった。
【0025】次に、通常のハーフトーン型位相シフトマ
スク20において、まずスパッタリングによりCrをガ
ラス基板1内の凹部(開口部)5に埋め込むための成膜
を行った後、スラリー剤(略称CMP)により表面の平
坦化を行うことで遮光膜3を形成する(図4(c)参
照)。次に、Cl2とO2の混合ガスを用いたドライエッ
チングにて半透明膜(上層膜)22a上のCrを除く工
程を行う(図4(d)参照)。次に、3000Å厚のレ
ジスト4を改めて塗布し(図5(e)参照)、このレジ
ストに対して開口部に接した半透明膜パターン21a、
22aの側壁を遮光膜3bが覆うようにパターニングを
行いレジストパターン4aを形成した後(図5(f)参
照)、このレジストパターン4aをマスクとして、やは
りCl2とO2の混合ガスを用いたCrパターン3aのド
ライエッチングを行う。最後に、レジストパターン4a
を剥離して、パターン側壁にCr膜3bを付加した本発
明のハーフトーン型位相シフトマスク30を得る(図5
(g)参照)。
【0026】図9は、各種ハーフトーン型位相シフトマ
スクの焦点深度特性について光強度シミュレーションに
より検討した結果を示したものであり、光強度シミュレ
ーションにおける露光条件としては、λ=193nm、
NA=0.7、σ=0.3の投影露光装置にて、マスク
倍率が4倍及び露光波長透過率8%のハーフトーン型位
相シフトマスクを露光し、ウエハー上にホール径0.1
5μm×0.15μmの孤立パターンを形成するものと
した。
【0027】光強度シミュレーションにて検討したマス
クは従来のCrマスクおよび通常のハーフトーン型位相
シフトマスクの他、パターン側壁をCr層で覆った構造
の図1に示すハーフトーン型位相シフトマスクである。
また、パターン側壁にCr層のあるハーフトーン型位相
シフトマスクにおいては、Cr層の線幅の違いによる焦
点深度の変化についても調べた。
【0028】図9に示すように、側壁にCr層を付加し
たハーフトーン型位相シフトマスクの焦点深度特性8
1、82、83は、通常のハーフトーン型位相シフトマ
スクの焦点深度特性84に比べデフォーカスしたときの
解像線幅の落ち方が緩く、焦点深度が向上する。
【0029】ここで、焦点深度特性83は、パターン側
壁へ線幅0.6μmのCr層を付加した場合であり、こ
のとき焦点深度向上効果が最大となり、±0.2μmの
デフォーカスに対して80%程度の線幅精度で解像性が
得られた。但し、Cr層の線幅を0.8μmとした場合
(焦点深度特性81)は、Crマスク(焦点深度特性8
5)と同じ焦点深度特性となり、±0.2μmのデフォ
ーカスを与えた場合、パターンは全く解像しない。また
焦点深度特性82は、Cr層の線幅を0.8μmとした
場合及び実施例1にて示した通常のハーフトーン型位相
シフトマスクのものであり、同等の特性を示す。±0.
2μmのデフォーカスに対する解像性は50%程度の線
幅精度であり、線幅0.6μmのCr層を付加した場合
の焦点深度特性に比べ劣る。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、位
相差の面内均一性の高いハーフトーン型位相シフトマス
クを高精度に作製可能で、かつ、通常のハーフトーン型
位相シフトマスクより焦点深度の向上効果が期待され
る。
【0031】
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係る実施例のハーフトーン型位相シ
フトマスクの一実施例を示す模式断面図である。
【図2】本願発明に係る実施例のハーフトーン型位相シ
フトマスクの一実施例を示す模式平面図である。
【図3】本願発明に係る実施例のハーフトーン型位相シ
フトマスク作製にて使用するハーフトーン型位相シフト
マスク用ブランクの一実施例を示す模式断面図である。
【図4】本願発明に係る実施例のハーフトーン型位相シ
フトマスクの製造方法を示す図である。
【図5】図4に続く、本発明のハーフトーン型位相シフ
トマスクの製造方法を示す図である。
【図6】従来のハーフトーン型位相シフトマスクの一実
施例を示す模式平面図である。
【図7】従来の単層ハーフトーン型位相シフトマスクの
一実施例を示す模式断面図である。
【図8】従来のハーフトーン型位相シフトマスクを露光
した場合の、透過光に関する説明図である。
【図9】実施例および従来例に係る、各種フォトマスク
の焦点深度特性を示す図である。
【符号の説明】
1 ガラス基板 2 半透明膜 21 半透明膜(下層膜) 22 半透明膜(上層膜) 2a 半透明膜パターン 21a 半透明膜(下層膜)パターン 22a 半透明膜(上層膜)パターン 3 遮光膜 3a、3b 遮光膜パターン 4 レジスト 4a レジストパターン 5、51 開口部 10 ハーフトーン型位相シフトマスク用ブランク 20 通常のハーフトーン型位相シフトマスク 30 本発明のハーフトーン型位相シフトマスク 81 焦点深度特性(線幅0.6μmのCr層を付加し
た場合のハーフトーン型位相シフトマスク) 82 焦点深度特性(線幅0.8μmのCr層を付加し
た場合のハーフトーン型位相シフトマスク) 83 焦点深度特性(線幅1.0μmのCr層を付加し
た場合のハーフトーン型位相シフトマスク) 84 焦点深度特性(Cr層を付加していないハーフト
ーン型位相シフトマスク) 85 焦点深度特性(Crマスク)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H095 BB02 BB03 BB36 BC05 BC09 BC11 BC24

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラス基板上に開口部及び位相シフト層と
    して半透明膜(上層膜)及び半透明膜(下層膜)からな
    るパターンが形成されたハーフトーン型位相シフトマス
    クにおいて、前記開口部に接した前記半透明膜(上層
    膜)及び前記半透明膜(下層膜)の側壁が塩素系のガス
    でドライエッチングされ易く、フッ素系のガスでドライ
    エッチングされ難い遮光膜で覆われていることを特徴と
    するハーフトーン型位相シフトマスク。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の前記ハーフトーン型位相
    シフトマスクにおいて、前記半透明膜(上層膜)及び前
    記半透明膜(下層膜)の側壁を被覆する前記遮光膜の線
    幅が0.8μm未満であることを特徴とするハーフトー
    ン型位相シフトマスク。
  3. 【請求項3】前記ガラス基板上に位相シフト効果を有す
    る位相シフト層が設けられた請求項1又は2に記載の前
    記ハーフトーン型位相シフトマスクにおいて、前記ガラ
    ス基板上に形成される前記半透明膜(下層膜)を塩素系
    のガスでドライエッチングされ易く、フッ素系のガスで
    ドライエッチングされ難い薄膜とし、さらに前記半透明
    膜(下層膜)上に形成される半透明膜(上層膜)を塩素
    系のガスでドライエッチングされ難く、フッ素系のガス
    でドライエッチングされ易い薄膜としたことを特徴とす
    るハーフトーン型位相シフトマスク。
  4. 【請求項4】請求項1又は2に記載のハーフトーン型位
    相シフトマスクにおいて位相シフト層を形成する前記半
    透明膜(上層膜)及び前記半透明膜(下層膜)のうち少
    なくとも何れか一方の半透明膜が、ジルコニウム化合物
    薄膜で形成されていることを特徴とするハーフトーン型
    位相シフトマスク。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006119651A (ja) * 2004-10-25 2006-05-11 Chartered Semiconductor Mfg Ltd 位相シフトマスクを製作するための方法および位相シフトマスク
JP2013254098A (ja) * 2012-06-07 2013-12-19 Dainippon Printing Co Ltd フォトマスクおよびその製造方法
JP2014106451A (ja) * 2012-11-29 2014-06-09 Toppan Printing Co Ltd フォトマスクおよびフォトマスク製造方法
JP2016181008A (ja) * 2016-07-09 2016-10-13 大日本印刷株式会社 フォトマスク

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