JP2012181549A - 半透明積層膜の設計方法、フォトマスクブランク、フォトマスク、およびフォトマスクブランクの製造方法 - Google Patents

半透明積層膜の設計方法、フォトマスクブランク、フォトマスク、およびフォトマスクブランクの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】半透明膜中の位相差調整および透過率制御を容易化することが可能な構成のフォトマスクブランクを提供する。
【解決手段】半透明積層膜12は、第1の半透明膜13と第2の半透明膜14の積層構造とされ、これらの半透明膜の膜厚d、ならびに露光光に対する屈折率nおよび消衰係数kは、その一方が位相先行膜となり他方が位相遅延膜となるように設計される。位相進行膜の膜厚(nm)をd(+)、屈折率をn(+)、消衰係数をk(+)とし、位相遅延膜の膜厚をd(-)、屈折率をn(-)、消衰係数をk(-)としたときに、位相進行膜はk(+)>a1・n(+)+b1、位相遅延膜はk(-)<a2・n(-)+b2となるように設計される。係数aおよびbは、a1=0.113・d(+)+0.774、b1=−0.116・d(+)−0.281、a2=0.113・d(-)+0.774、b2=−0.116・d(-)−0.281、である。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体集積回路、CCD(電荷結合素子)、LCD(液晶表示素子)用カラーフィルタ、および磁気ヘッドなどの微細加工に用いられるフォトマスク技術に関する。
近年では、大規模集積回路の高集積化に伴う回路パターンの微細化要求などに応えるために、高度の半導体微細加工技術が極めて重要な要素技術となってきている。例えば、大規模集積回路の高集積化は、回路を構成する配線パターンの細線化技術や、セルを構成する層間の配線のためのコンタクトホールパターンの微細化技術を必須のものとして要求する。大規模集積回路のパターン微細化が加速されるのは、その高速動作と低消費電力化のためであり、その最も有効な方法がパターンの微細化だからである。
このような高度の微細加工の殆どはフォトマスクを用いるフォトリソグラフィ技術により施されるものであるため、フォトマスクは露光装置やレジスト材料とともに微細化技術を支える基本技術となっている。このため、上述の細線化された配線パターンや微細化されたコンタクトホールパターンを有するフォトマスクを実現する目的で、より微細且つより正確なパターンをフォトマスクブランク上に形成するための技術開発が進められてきた。
高精度のフォトマスクパターンをフォトマスク基板上に形成するためには、フォトマスクブランク上に形成するレジストパターンを高精度でパターニングすることが前提となる。半導体基板を微細加工する際のフォトリソグラフィは縮小投影法により実行されるため、フォトマスクに形成されるパターンのサイズは半導体基板上に形成するパターンサイズの4倍程度の大きさとされるが、このことはフォトマスクに形成されるパターンの精度が緩和されることを意味するものではなく、むしろ露光後に半導体基板上に得られるパターン精度よりも高い精度でフォトマスクパターンを形成することが求められる。
また、現在では、フォトリソグラフィで半導体基板上に描画される回路パターンのサイズは露光光の波長よりもかなり小さなものとなってきているため、回路パターンをそのまま4倍に拡大したフォトマスクパターンが形成されたフォトマスクを使用して縮小露光を行うと、露光光の干渉などの影響により、フォトマスクパターン通りの形状をレジスト膜に転写することはできない。
そこで、超解像マスクとして、いわゆる光近接効果補正(Optical Proximity Effect Correction : OPC)を行うことで転写特性を劣化させる光近接効果の補正技術を適用したOPCマスクや、隣り合った開口パターンの位相を180°変化させて隣接する開口パターンの中間での光振幅をゼロとする位相シフトマスクが標準的に用いられている。例えば、OPCマスクには回路パターンの1/2以下のサイズのOPCパターン(ハンマヘッドやアシストバーなど)を形成する必要がある。
このように、半導体基板上に回路パターンを得るためのフォトリソグラフィのみならず、フォトマスクブランクにパターン形成するためのフォトリソグラフィにおいても、高精度のパターニング技術が求められている。フォトリソグラフィ性能の指標のひとつに「限界解像度」があるが、フォトマスクのパターニング工程でのフォトリソグラフィには、半導体基板上への回路パターニング工程でのフォトリソグラフィと同等もしくはそれ以上の高い限界解像度が求められることとなる。
位相シフトマスクは、露光光に対して透明な基板上に設けられる位相シフタの光透過特性によって、完全透過型(レベンソン型)位相シフトマスクとハーフトーン型位相シフトマスクとに大別される。完全透過型位相シフトマスクに設けられる位相シフタの光透過率は基板(の露出部)と概ね等しく、露光光に対して事実上透明である。
このタイプのフォトマスクは、位相シフタを設けた領域からの180°位相反転された透過光と位相シフタが設けられていない領域からの位相変化なしの透過光の間での干渉効果が大きいために優れた解像度を得ることができる。しかしながら、形成可能なマスクパターンが連続したものに限定されてしまうことに加え、フォトマスクの製造コストが非常に高くなるなどの問題がある。
ハーフトーン型位相シフトマスクは、位相シフタに露光光の透過率が基板(の露出部)の数%〜数十%程度の吸収体材料を用いたもので、このタイプのフォトマスクは、完全透過型位相シフトマスクほどの解像性は得られないものの、マスクパターンへの制約が少なく、かつフォトマスクの製造コストも低いという利点がある。
特許文献1には、このような完全透過型位相シフトマスクとハーフトーン型位相シフトマスクのそれぞれの特長に着目して、半遮光性位相シフト膜と透光性位相シフト膜を併用したフォトマスクの構成が開示されている。
特開2004−029746号公報
特許文献1に開示されているフォトマスクでは、開口部(透光部)の周辺に位置する位相シフタ(周辺部)は1層のみ(下層位相シフト膜)とされ、周辺部の開口部と反対領域は下層位相シフト膜と上層位相シフト膜を積層させた半透光部とされている。このフォトマスクにおいては、開口部からの透過光と周辺部からの透過光が逆位相となり、周辺部からの透過光と半透光部からの透過光が逆位相となるように位相差調整が行なわれるが、このような位相差調整を高精度でおこなうこととすると成膜条件を厳密に制御することが必要となって製造プロセスが複雑化したりコスト上昇をもたらす原因となってしまう。なお、位相差調整を、開口部領域の基板のエッチングにより行なうこととしても係る問題は依然として残されることとなる。
また、特許文献1に記載されている他の実施例では、基板をエッチングで掘り下げることで位相シフタを形成してこの位相シフタの隣接領域に半遮光部を設けた構成が開示されており、この構成では位相シフタ(周辺部)と開口部(透光部)とを離間させて両者の間に半遮光部を設けることとされている。しかしながら、このような構成としても、露光光に180°の位相変化を生じさせるように位相シフタをエッチングで形成するために高度の加工技術が必要とされ、製造プロセスの複雑化と製造コストの上昇という問題が解消されることはない。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、半透明膜(ハーフトーン膜)中の位相差調整および透過率制御を容易化することを可能とする設計方法を提供し、該設計方法で得られる半透明をフォトマスクブランクおよびフォトマスクに適用することにある。
このような課題を解決するために、本発明に係る半透明積層膜の設計方法は、膜中を透過する光の位相を空気中を伝播する場合に比較して進行させる位相進行膜と遅延させる位相遅延膜とが積層された半透明積層膜の設計方法であって、前記位相進行膜および前記位相遅延膜の膜厚(nm)をd(+)およびd(−)とし、該膜中を透過する光に対する屈折率をn(+)およびn(−)、消衰係数をk(+)およびk(−)としたとき、
前記位相進行膜につき、k(+)>a1・n(+)+b1
前記位相遅延膜につき、k(−)<a2・n(−)+b2
の関係を満足させることを特徴とする。
ここで、
1=0.113・d(+)+0.774
1=−0.116・d(+)−0.281
2=0.113・d(-)+0.774
2=−0.116・d(-)−0.281
本発明に係るフォトマスクブランクは、上記の方法により設計された半透明積層膜を備えている。
好ましくは、前記半透明積層膜が透明基板上に積層されている。
前記半透明積層膜中を透過する光と空気中を伝播する光の位相差の絶対値は50°以下であることが好ましく、より好ましくは10°以下であり、さらに好ましくは3°以下である。
また、前記半透明積層膜の露光光に対する透過率は3%以上30%以下であることが好ましい。
前記半透明積層膜の膜厚は50nm以下であることが好ましく、より好ましくは20nm以下である。
ある態様では、前記半透明積層膜は、酸素含有塩素系ドライエッチングでは実質的にエッチングされず、フッ素系ドライエッチングではエッチングが可能な膜である。
このとき、前記半透明積層膜は、珪素の酸化物、窒化物、または酸化窒化物、もしくは珪素と遷移金属の酸化物、窒化物、または酸化窒化物を主成分とする珪素含有化合物であることが好ましい。
例えば、前記遷移金属は、チタン(Ti)、バナジウム(V)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、タングステン(W)から選択された少なくとも1種の金属元素である。
好ましい態様では、前記透明基板上に前記位相先行膜と前記位相遅延膜が順次積層されており、該位相遅延膜は、珪素の飽和窒化物または飽和酸窒化物、若しくは、珪素と遷移金属の飽和窒化物または飽和酸窒化物である。
また、前記半透明積層膜上に遮光性膜を備えている態様としてもよい。
このとき、前記遮光性膜は複数層を順次積層させた多層構造を有することが好ましい。
また、前記遮光性膜は、フッ素系ドライエッチングでは実質的にエッチングされず、酸素含有塩素系ドライエッチングではエッチングが可能なクロム(Cr)を主成分とする膜であることが好ましい。
例えば、前記遮光性膜は、金属クロム、クロム酸化物、クロム窒化物、クロム酸窒化物、クロム酸化炭化物、クロム窒化炭化物、またはクロム酸窒化炭化物を主成分とする膜である。
他の態様では、前記半透明積層膜は、フッ素系ドライエッチングでは実質的にエッチングされず、酸素含有塩素系ドライエッチングではエッチングが可能な膜である。
このとき、前記半透明積層膜は、金属クロム、クロム酸化物、クロム窒化物、クロム酸窒化物、クロム酸化炭化物、クロム窒化炭化物、またはクロム酸窒化炭化物を主成分とする膜であることが好ましい。
また、前記半透明積層膜上に遮光性膜を備えている態様としてもよい。
例えば、前記遮光性膜は、シリコン、タンタル、モリブデンおよびタングステンの群から選択された金属元素を主成分とする金属、金属酸化物、金属窒化物、金属酸窒化物、金属酸化炭化物、金属窒化炭化物、または金属酸窒化炭化物を主成分とする膜である、請求項20に記載のフォトマスクブランク。
本発明により設計される前記遮光性膜は反射防止機能を有することが好ましい。
好ましくは、前記半透明積層膜と前記遮光性膜の露光光に対する光学濃度の総和は、2.5以上である。
本発明に係るフォトマスクは、上述のフォトマスクブランクを用いて作製される。
また、本発明に係るフォトマスクブランクの製造方法は、透明基板上に本発明の方法により設計された半透明積層膜を形成した後に、該半透明積層膜に150℃以上600℃以下の温度で熱処理を施すステップを備えていることを特徴とする。
前記熱処理温度は200℃以上600℃以下であることが好ましく、より好ましくは300℃以上600℃以下である。
本発明によれば、「位相先行膜」と「位相遅延膜」を積層させるなどして一体化させて半透明膜を構成し、位相先行膜中での位相先行量と位相遅延膜中での位相遅延量とをキャンセルさせることとしたので、充分な光減衰能をもち、かつ空気中を伝播する光の位相差が極めて小さな半透明膜(ハーフトーン膜)の設計自由度が高まり、半透明膜中の位相差調整および透過率制御を容易化することが可能となる。その結果、フォトマスク製造プロセスが簡易化される。
本発明のフォトマスクブランクの構造例を説明するための断面図概略である。 膜中を透過する光の波長λを193nmとした場合の、屈折率n=2.3および消衰係数k=0.3の膜を透過する光の、空気中を伝播する光との位相差ならびに透過率の膜厚依存性を説明するための図である。 膜中を透過する光の波長λを193nmとした場合の、屈折率n=1.5および消衰係数k=2.0の膜を透過する光の、空気中を伝播する光との位相差ならびに透過率の膜厚依存性を説明するための図である。 比較的低い消衰係数kをもつ膜を位相先行膜とし、比較的高い消衰係数kをもつ膜を位相遅延膜として、これらを積層させて半透明積層膜とした場合の位相差の膜厚依存性を説明するための図である。 単一膜の膜厚を5nm、10nm、16nm、20nm、および30nmとした場合において、位相差0°を得るための屈折率nと消衰係数kの関係を求めたグラフである。 図5で得られた膜厚(nm)と傾きおよび切片との関係をグラフ化した図である。 本発明のフォトマスクブランクの成膜に用いたスパッタリング装置の構成を説明するための概略断面図である。 本発明の位相シフトマスクの製造プロセスを説明するための図である。 本発明のハーフトーン型位相シフトマスクの断面概念図である。
以下に、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。本発明者らは、完全透過型位相シフトマスクとハーフトーン位相シフトマスクの長所を併せもつフォトマスクを複雑なプロセスや特別に高い精度の加工を必要とせずに得るためのフォトマスクブランクの構造についての検討を重ねるなかで、光学膜の厚みd、屈折率n、および消衰係数kが相互に所定の関係を有するように膜設計をおこなうこととすれば、その膜中を透過する光の位相と空気中を伝播する光の位相の差を極めて小さなものとすることが可能であること、また、この位相差を正(膜中の透過光の位相が空気中を伝播する光に対して進行する状態)としたり負(膜中の透過光の位相が空気中を伝播する光に対して遅延する状態)としたりすることも可能であることを見出した。
詳細は後述するが、このような「位相先行膜」と「位相遅延膜」を積層させるなどして一体化させ、位相先行膜中での位相先行量と位相遅延膜中での位相遅延量とをキャンセルさせることとすれば、充分な光減衰能をもち、かつ空気中を伝播する光の位相差が極めて小さな半透明膜(半透明積層膜)として用いることができることとなるため、上述した完全透過型位相シフトマスクとハーフトーン位相シフトマスクの長所を併せもつフォトマスクが得られることとなる。
なお、上記の位相進行量と位相遅延量のキャンセルは、完全なキャンセル(すなわち位相変化量ゼロ)である必要はなく、少なくとも一部をキャンセルさせるものであればよく、このキャンセル・レベルは半透明積層膜に求められる光学特性などの諸条件に応じて設定されることとなる。
また、このような半透明積層膜を備えたフォトマスクブランクを製造するに際してのフォトマスクとしての位相調整は、基本的に、位相シフタと開口部の位相を逆位相(位相差180°)とすることのみとなるため、製造プロセスも簡素化されることとなる。
ここで、位相先行膜と位相遅延膜を積層させる構成とするのは、これらの膜を単独で用いることとすると、空気中を伝播する光との位相差を小さくするために必要な膜厚dと屈折率nおよび消衰係数kの選択(すなわち材料選択)が極めて限られたものとならざるを得ず、半透明膜の設計の自由度が極端に制限されることとなってしまうことによる。
図1は、本発明のフォトマスクブランクの構造例を説明するための断面図概略で、このフォトマスクブランクの基本構造は、図1(a)に図示したように、光学的に透明な基板11の一方主面に半透明積層膜12が設けられており、この半透明積層膜12が第1の半透明膜13(基板側の半透明膜)と第2の半透明膜14(表面側の半透明膜)を順次積層させて構成されている。
ここで、基板11としては、石英ガラスやCaF2あるいはアルミノシリケートガラスなどの一般的な透明基板を用いることができる。また、第1および第2の半透明膜13、14は、一方が上述した位相先行膜であり他方が位相遅延膜である。なお、第1の半透明膜13と第2の半透明膜14は何れも単一の膜である必要はなく、複数の層を積層させて全体として所定の位相先行量もしくは位相遅延量を生じさせる多層膜とすることも可能である。
また、図1(b)に示すように、半透明積層膜12の上に遮光性膜15を設けるようにしてもよく、この遮光性膜15を複数層を順次積層させた多層構造としたり、遮光性膜15に反射防止機能をもたせたりすることができることはいうまでもない。なお、半透明積層膜12上に遮光性膜15を設ける構成とした場合には、これらの2層の露光光に対する光学濃度の総和が2.5以上となるようにするのが好ましい。特に、ArF露光波長である193nmの光における光学濃度は3.0以上となるようにするのが好ましい。
このようなフォトマスクブランクをフォトマスクに加工する際の高いパターニング精度を確保するという観点などからは、半透明積層膜12の厚みはなるべく薄いことが好ましい。半透明積層膜12の好適な膜厚はマスクプロセスに依存することとなるが、一般的には50nm以下であることが好ましく、さらに好ましくは20nm以下である。
このような半透明積層膜12中を透過する光と空気中を伝播する光の位相差の絶対値は、これらの媒質から透過した光同士の干渉による減衰効果が顕著には現れない程度に小さくする必要がある。この位相差が50°以下であれば、減衰効果を10%以下とすることができ、位相差が10°以下であれば、減衰効果を1%以下に抑えることが可能となる。
また、半透明積層膜12中を透過する光の位相変化量が膜の位置により異なる(面内位相ばらつき)と、光の干渉を必要とするパターン(例えば、基板の掘り込みによるパターン)領域での位相差に加算されてフォトマスクのパフォーマンスが低下する。例えば、1°の面内位相ばらつきは2%程度の未干渉光を誘発してパターン転写精度に無視できない影響を及ぼすことが考えられるため、高精度のパターニングをおこなう観点からは、半透明積層膜12の面内位相ばらつきをできるだけ小さくすることが好ましい。
このような面内位相ばらつきを考慮すれば、半透明膜の位相差は、3°以下に設定することが望ましい。この程度の位相差であれば、10%程度の面内位相ばらつきがあったとしてもその位相差量は高々0.3°程度とすることができるから、未干渉光を0.6%以下に抑制することが可能となる。ただし、面内位相ばらつきが3%以下の均一な半透明積層膜12の場合には、位相差が10°以下で充分なパフォーマンスのフォトマスクを得ることが可能である。なお、半透明積層膜12の露光光に対する透過率は、従来のハーフトーン位相シフト膜と同様に、3〜30%程度とすることが望ましい。
半透明積層膜12は、第1の半透明膜13と第2の半透明膜14を順次積層させて構成するが、これらの半透明膜の膜厚d、ならびに露光光に対する屈折率nおよび消衰係数kは、その一方が位相先行膜となり他方が位相遅延膜となるように設計(材料選択など)される。
具体的には、位相進行膜の膜厚(nm)をd(+)、この膜中を透過する光(露光光)に対する屈折率をn(+)、消衰係数をk(+)とし、位相遅延膜の膜厚(nm)をd(-)、この膜中を透過する光(露光光)に対する屈折率をn(-)、消衰係数をk(-)としたときに、位相進行膜はk(+)>a1・n(+)+b1、位相遅延膜はk(-)<a2・n(-)+b2の関係を満足するように設計される。ここで、係数aおよびbはそれぞれ膜厚の関数であり、位相進行膜についてa1=0.113・d(+)+0.774、およびb1=−0.116・d(+)−0.281、位相遅延膜についてa2=0.113・d(-)+0.774、およびb2=−0.116・d(-)−0.281、である。
以下では、上述したようなパラメータ設定とする理由について説明するが、最初に定性的な説明を行ない、その後に定量的な説明を行なう。
図2および図3は、膜中を透過する光の波長λをArF露光波長である193nmとした場合の、屈折率nおよび消衰係数kの膜を透過する光の、空気中を伝播する光との位相差(左縦軸:度)ならびに透過率(右縦軸:%)の膜厚(横軸:nm)依存性を説明するための図で、光学計算により解析した結果を纏めたものである。図2には屈折率n=2.3、消衰係数k=0.3の膜の例を、図3には屈折率n=1.5、消衰係数k=2.0の膜の例を示してある。
図2を参照すると、消衰係数kの比較的小さな膜では、透過率は膜厚が薄くなるにつれて高くなる一方、位相差は膜厚が薄くなるにつれて低くなるという膜厚依存性を示すが、位相差は常に正(膜厚ゼロの場合の位相差=0を除く)であり、膜厚の如何によらず常に位相が先行することを示している。なお、この膜厚依存性は一例に過ぎず、光学パラメータ(材料選択)の選択によっては、位相差を正(位相先行)としたり負(位相遅延)としたりとすることが可能である。
図3を参照すると、屈折率nを1.5、消衰係数kを2.0とした場合には、透過率は膜厚が薄くなるにつれて高くなる傾向のみを示すのに対して、位相差は極小値をもち、その値は負である。すなわち、膜厚が薄くなるにつれて単調に減少傾向を示す位相差は、概ね20nmの膜厚で位相差0(ゼロ)を示し、さらに減少して膜厚5〜10nmで負の極小値を示した後に、再度増大する傾向を示す。このことは、膜厚によって位相遅延させたり位相先行させたりすることが可能であることを意味している。
ここで、屈折率nを1.5、消衰係数kを2.0としたのは、材料としてMoSiON不飽和化合物を選択した場合を想定したためであり、この例では、位相差を0±3°の範囲(図中に破線で示した)に収めるためには、膜厚を17〜24nmに設定すればよく、この膜厚とした場合の透過率は5〜11%となっている。
図2や図3に示したような、膜厚(および材料選択)による位相差調整を利用して単一膜で半透明膜を構成する場合には、膜の透過率を所望の値に設定するために、パラメータであるnとkを調整して位相差を所望の値(例えば0°付近)となるように膜設計する必要がある。しかしながら、このような単一膜では膜厚に対する位相差の変化が大きいため、位相差を所望の範囲とするための光学調整には困難で煩雑な作業が求められることとなる。また、僅かな条件変動でも光学特性が大きく変化するため、製造プロセスを安定化させるための管理も容易ではない。
そこで、本発明では、位相遅延膜と位相先行膜を組み合わせ、個々の膜の設計自由度を高めた上で、位相遅延量と位相先行量をキャンセルさせることにより半透明膜全体としての設計自由度を高めている。
図4は、比較的低い消衰係数kをもつ膜を位相先行膜とし、比較的高い消衰係数kをもつ膜を位相遅延膜として、これらを積層させて半透明積層膜とした場合の位相差の膜厚依存性を説明するための図である。ここでは、低消衰係数kの位相先行膜の膜厚を1.2nm(一定)とし、この位相先行膜と高消衰係数kの位相遅延膜(膜厚d:横軸)とを積層させた例を示してある。したがって、半透明積層膜の全体膜厚は、横軸の膜厚値に1.2nmを加算した数値となる。なお、低消衰係数kの位相先行膜の光学定数は、屈折率n=2.3、消衰係数k=0.3であり、単独の膜での波長193nmの光に対する位相先行量は5.8°である。
図4に示した結果から明らかなように、半透明積層膜全体の位相差が0±3°の範囲内となる位相遅延膜の膜厚範囲は、2〜18nm(Δ=16nm)であり、図3に示した単一膜の場合(17〜24nm:Δ=7nm))と比較して2倍以上に拡大している。このように、位相遅延膜と位相先行膜を積層させて半透明膜を構成することとすれば、任意の透過率で位相差の小さなハーフトーンマスクブランクを容易に設計可能となる上に、製造条件のバラツキによる特性変動を小さくすることが可能となり、安定した生産が可能となる。
このような半透明積層膜を設計するためには、単一膜中での位相の進行・遅延条件を明確にする必要がある。以下では、位相差を0°とするための屈折率nと消衰係数kの組み合わせを求めた例について説明する。
図5は、単一膜の膜厚を5nm、10nm、16nm、20nm、および30nmとした場合において、位相差0°を得るための屈折率nと消衰係数kの関係を求めたグラフであり、ここに示された直線は、各膜厚における「位相進行遅延境界線」である。この位相進行遅延境界線は、ほぼ直線で表せるため、k=a・n+bの関係として表現でき、この場合の傾きaと切片bは膜厚dに依存する。
図6は、図5で得られた膜厚(nm)と傾きおよび切片との関係をグラフ化した図で、このグラフから、位相進行遅延境界線(k=a・n+b)の係数aおよびbは、a=0.113・d+0.774、およびb=−0.116・d−0.281、で与えられることがわかる。つまり、位相進行膜とするためにはk>a・n+bを満足するように膜厚d、屈折率n、および消衰係数kを設定し、位相遅延膜とするためにはk<a・n+bを満足するように膜厚d、屈折率n、および消衰係数kを設定すればよいこととなる。
なお、位相進行膜や位相遅延膜はそれぞれ、複数の層を積層させた構造とすることも可能であるが、これらの膜を単層構造とする場合には、消衰係数kが大きく且つ屈折率nの小さい材料を選択することが好ましい。これは、消衰係数kが大きければ膜厚が薄くても所望の透過率が得られ、屈折率nが小さければ単位膜厚あたりの位相シフト量が小さくなるから、この結果として、位相シフト量が小さく薄い半透明積層膜が得られることとなるためである。
本発明のフォトマスクブランクには、遮光領域と半透明(ハーフトーン)領域と透明領域とを設けてパターニングが施されることが想定される。その場合、図1(b)に示すように、半透明積層膜12上に遮光性膜15を設けておくのが一般的である。このような遮光性膜には、半透明積層膜材料との間で充分大きなエッチング選択性を得られる材料を用いることが望ましく、具体的には、フッ素系ドライエッチングでは実質的にエッチングされず、酸素含有塩素系ドライエッチングではエッチングが可能な膜であることが好ましい。このような材料としては、例えば、金属クロム(Cr)、クロム酸化物(CrO)、クロム窒化物(CrN)、クロム酸窒化物(CrON)、クロム酸化炭化物(CrOC)、クロム窒化炭化物(CrNC)、またはクロム酸窒化炭化物(CrONC)などのクロムを主成分とする膜があり、これらの膜を組み合わせて複数積層させることで遮光性膜としてもよいことはいうまでもない。
また、このような遮光性膜の下地となる半透明積層膜を、酸素含有塩素系ドライエッチングでは実質的にエッチングされず、フッ素系ドライエッチングではエッチングが可能な膜とすることで、高いエッチング選択性を得ることができる。このような半透明積層膜用材料としては、例えば、珪素の酸化物、窒化物、または酸化窒化物、もしくは珪素と遷移金属の酸化物、窒化物、または酸化窒化物を主成分とする珪素含有化合物があり、遷移金属としては、チタン(Ti)、バナジウム(V)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、タングステン(W)の群から選択された少なくとも1種の金属元素を選択することができるが、ドライエッチング加工性や薬品耐性および導電性の観点からはモリブデンが最も好ましい。
ここで、上記の珪素含有化合物が不飽和化合物(不飽和酸化物、不飽和窒化物、不飽和酸窒化物など)である場合には、これらの材料はハーフトーン位相シフトマスクのプロセスで一般的に利用されている材料であり、既存マスクプロセスが利用できるという技術的な利点がある。
なお、位相差調整の観点からは位相進行膜と位相遅延膜の配置順は何れを基板側としてもよいが、薬品耐性を考慮すると、位相進行膜を基板側に、位相遅延膜を表層側に配置する方が望ましい。これは、上述したように、位相遅延膜には位相進行膜よりも屈折率が大きく、消衰係数が小さい材料を使用できるが、このような膜は飽和窒化物や飽和酸窒化物で構成することができ、金属膜よりも薬品耐性に優れることが多いためである。
特に、MoSiONで代表されるような金属と珪素を含有する飽和酸化物や飽和酸窒化物には、高い耐薬品性を示すものが多い。つまり、耐薬品性を考慮する場合には、透明基板上に位相先行膜と位相遅延膜をこの順で積層し、位相遅延膜用材料として、珪素の飽和窒化物または飽和酸窒化物、若しくは珪素と遷移金属の飽和窒化物または飽和酸窒化物などを用いる。なお、このような構成とする場合の位相遅延膜の消衰係数kは、1以下に設定することが望ましい。
さらに、薬品耐性を向上することを目的として、150℃以上の温度によるアニールを施すことが効果的である。このようなアニール工程は、半透明積層膜の成膜後であればプロセスのどの段階で入れてもよいが、アニール処理工程前は充分な洗浄を実施して、異物の固着などの問題を回避することが重要である。この場合のアニール温度は、望ましくは200℃以上とされ、更に望ましくは300℃以上とされるが、アニール温度が600℃を超えると半透明積層膜の光学特性が大きく変化しやすく特性制御が困難となるので600℃以下であることが好ましい。
遮光領域とハーフトーン領域と透明領域とを設けてパターニングが施される場合に、フッ素系ドライエッチングでは実質的にエッチングされず酸素含有塩素系ドライエッチングではエッチングが可能な遮光性膜と、酸素含有塩素系ドライエッチングでは実質的にエッチングされずフッ素系ドライエッチングではエッチングが可能な半透明積層膜とを組み合わせると、これらの膜の間で充分に大きなエッチング選択性が得られることは上述したが、半透明積層膜としてフッ素系ドライエッチングでは実質的にエッチングされず酸素含有塩素系ドライエッチングではエッチングが可能な膜を選択することが可能なことはいうまでもない。この場合には、遮光性膜として酸素含有塩素系ドライエッチングでは実質的にエッチングされずフッ素系ドライエッチングではエッチングが可能な膜が選択されることとなる。
このような半透明積層膜用材料としては、例えば、金属クロム、クロム酸化物、クロム窒化物、クロム酸窒化物、クロム酸化炭化物、クロム窒化炭化物、またはクロム酸窒化炭化物があり、遮光性膜用材料としては、例えば、シリコン、タンタル、モリブデンおよびタングステンの群から選択された金属元素を主成分とする金属、金属酸化物、金属窒化物、金属酸窒化物、金属酸化炭化物、金属窒化炭化物、または金属酸窒化炭化物を主成分とするものがある。
フッ素系ドライエッチングでは実質的にエッチングされず酸素含有塩素系ドライエッチングではエッチングが可能な膜を半透明積層膜とし、酸素含有塩素系ドライエッチングでは実質的にエッチングされずフッ素系ドライエッチングではエッチングが可能な膜を遮光性膜とする組み合わせは、SiO2系の基板上にこれらの膜を成膜する場合に特に有効である。これは、SiO2系基板は酸素含有塩素系ドライエッチングでは実質的にエッチングされずフッ素系ドライエッチングではエッチングが可能であるため、遮光性膜、半透明積層膜、および基板の順序で進行する一連のエッチング工程において、いずれの工程においても高いエッチング特性を得ることができるからである。
以下に、実施例により本発明をより詳細に説明する。
本実施例では、基板上に本発明の半透明積層膜を設けたフォトマスクブランク、および、この半透明積層膜と遮光性膜とを順次積層させたフォトマスクブランクの例について説明する。
〔半透明積層膜〕
図7は、本発明のフォトマスクブランクの成膜に用いたスパッタリング装置の構成を説明するための概略断面図で、この図において、11は6インチの角形石英基板である透明基板、101はチャンバ、102aは第1のターゲット、102bは第2のターゲット、103はスパッタガス導入口、104はガス排気口、105は基板回転台、106aおよび106bはそれぞれ、第1および第2のターゲットにバイアスを印加するための電源である。
このスパッタリング装置を使用して、石英基板上に、モリブデンとケイ素からなる不飽和酸窒化膜(第1のMoSiON膜)からなる位相進行膜と、モリブデンとケイ素からなる酸窒化膜(第2のMoSiON膜)からなる位相遅延膜を順次を成膜して半透明積層膜とした。
先ず、位相進行膜(第1のMoSiON膜)の成膜に際しては、スパッタガスとして、20sccmのArガスおよび、5sccmのN2と2sccmのO2の混合ガスを導入した。なお、このようなスパッタガスの導入時には、チャンバ101内のガス圧が0.10Paになるようにガス流量の制御を行った。そして、MoSi2(焼結体)ターゲットに800W、Si(単結晶)ターゲットに200Wの放電電力を印加して、基板を30rpmで回転させながら厚さ15.0nmのモリブデンとケイ素からなる不飽和酸窒化膜を成膜した。
次に、位相遅延膜(第2のMoSiON膜)の成膜に際しては、スパッタガスとして、5sccmのArガスおよび、50sccmのN2及び0.2sccmのO2の混合ガスを導入した。なお、このようなスパッタガスの導入時には、チャンバ101内のガス圧が0.07Paになるようにガス流量の制御を行った。そして、MoSi2(焼結体)ターゲットに100W、Si(単結晶)ターゲットに900Wの放電電力を印加して、基板を30rpmで回転させながら厚さ1.5nmのモリブデンとケイ素からなる酸窒化膜を成膜した。
このようにして成膜した積層膜を、200℃で2時間熱処理し、ハーフトーンマスクブランクの半透明積層膜とした。なお、この半透明積層膜は、その透過率が概ね9%となるように膜厚調整されている。
上述の第1のMoSiON膜(位相進行膜)と第2のMoSiON膜(位相遅延膜)のそれぞれの膜の光学特性を調べるために、上記と同じ各条件でこれらの膜を単独で成膜し、波長193nm(ArFエキシマレーザ)の光での各膜の光学定数を調べたところ、位相進行膜は、屈折率n=1.791、消衰係数k=2.465であり、位相遅延膜は、屈折率n=2.489、消衰係数k=0.443であった。
既に説明した位相進行遅延境界線を表す式に第1のMoSiON膜の膜厚(d=15nm)および屈折率(n=1.791)の値を代入すると、境界条件を満たす消衰係数はk=2.40となる。第1のMoSiON膜の消衰係数kは2.465であり、境界条件(k=2.40)の値よりも大きいので、位相は進行することとなり、位相進行膜として機能することがわかる。
同様に、位相進行遅延境界線を表す式に第2のMoSiON膜の膜厚(d=1.5nm)および屈折率(n=2.489)の値を代入すると、境界条件を満たす消衰係数はk=1.89となる。第2のMoSiON膜の消衰係数kは0.443であり、境界条件(k=2.40)の値よりも小さいので、位相は遅延することとなり、位相遅延膜として機能することがわかる。
このような光学特性の位相進行膜と位相遅延膜とを積層させた半透明積層膜の諸特性を評価した結果は、以下のとおりである。
先ず、光学特性は、位相差計を用い、光を透明基板側から入射させた場合の半透明積層膜の透過率および位相差を測定した。その結果、波長193nmでの透過率は8.70%、位相差は2.81°であった。
また、薬品耐性は、アンモニア水(30wt%):過酸化水素水(30wt%):純水が1:1:30の調整液(40℃)に1時間浸漬したときの透過率変化を測定することで評価した。なお、透過率の測定波長は193nmである。薬品耐性に優れるものは、薬液浸漬前後の透過率変化が少なくなると考えられるが、本実施例の半透明積層膜の薬液浸漬前後での透過率の変化量は僅かに0.167%であり、極めて高い薬品耐性を示していた。
これらの結果から判るように、モリブデンとケイ素からなる不飽和酸窒化膜(MoSiON膜:位相進行膜)の上にモリブデンとケイ素からなる酸窒化膜(MoSiON膜:位相遅延膜)を順次成膜して形成した半透明積層膜は、位相シフト量が小さくかつ薬品耐性にも優れていることが確認された。
〔遮光性膜〕
本発明のフォトマスクブランクを、上述の半透明積層膜上にクロム系の遮光性膜を設ける構成としてもよい。このような遮光性膜の成膜も、半透明積層膜と同様に、図7に示した構成のスパッタリング装置を用いて実行することができる。クロム系の遮光性膜(遮光膜および/または反射防止膜)は、クロム金属単体またはクロムに酸素、窒素、炭素のいずれか、またはこれらを組合せたものを添加したターゲットを用いて成膜可能である。
具体的には、Cr−O−N−C系の膜を成膜する場合にはスパッタガスとしてはCH4,CO2,COなどの炭素を含むガスと、NO,NO2,N2などの窒素を含むガスと、CO2,NO,O2等の酸素を含むガスのそれぞれ1種以上を導入するか、これらにAr,Ne,Krなどの不活性ガスを混合したガスを用いることもできる。特に、基板面内均一性、製造時の制御性の点からは、炭素源および酸素源ガスとしてCO2ガスまたはCOガスを用いることが好ましい。また、ガス導入方法としては各種スパッタガスを別々にチャンバ内に導入してもよいし、いくつかのガスをまとめてまたは全てのガスを混合して導入してもよい。
なお、クロム酸窒化膜(CrON膜)の場合の好ましい組成は、Crが20〜95原子%、Nが1〜50原子%、Oが1〜60原子%、であるが、より好ましくは、Crが30〜85原子%、Nが5〜40原子%、Oが5〜50原子%である。また、CrONC膜の場合の好ましい組成は、Crが20〜95原子%、Cが1〜20原子%、Oが1〜60原子%、Nが1〜30原子%、であるが、より好ましくは、Crが30〜80原子%、Cが2〜15原子%、Oが5〜50原子%、Nが3〜20原子%である。
本実施例における遮光性膜は、一般的に用いられているシングルターゲットのマグネトロンDCスパッタ装置を用いて、上記のような組成を有するCrNの遮光膜上にCrON膜の反射防止膜を成膜して得た。
先ず、CrNの遮光膜の成膜に際しては、スパッタガスとして、20sccmのArガスおよび5sccmのN2ガスを導入した。すなわち、O2ガスの導入はない。なお、このようなスパッタガスの導入時には、チャンバ101内のガス圧が0.10Paになるようにガス流量の制御を行った。そして、Crターゲットに1000Wの放電電力を印加して、基板を30rpmで回転させながら厚さ27nmのCrN膜を成膜した。
次に、CrON膜の反射防止膜の成膜に際しては、スパッタガスとして、10sccmのArガスおよび、30sccmのN2及び15sccmのO2の混合ガスを導入した。なお、このようなスパッタガスの導入時には、チャンバ101内のガス圧が0.1Paになるようにガス流量の制御を行った。そして、Crターゲットに1000Wの放電電力を印加して、基板を30rpmで回転させながら厚さ20nmのCrON膜を成膜した。
このようにして得られたクロム系遮光性膜は、193nmにおける光学濃度が2.3であった。この光学濃度の値は、上述の半透明膜(透過率8.70%であり光学濃度1.1に相当する)の上に形成した場合、トータルで3.4の光学濃度が得られることを意味している。一般に、バイナリ膜の遮光能力は光学濃度3以上あれば充分であるとされ、また、ハーフトーンマスクの遮光領域では光学濃度が2.5以上あればよいといわれている。このようなことを考慮すれば、本実施例で得られたクロム系遮光性膜は、実用上充分な遮光能力を有していることがわかる。
また、本実施例のクロム系遮光性膜のシート抵抗は、40Ω/□であった。製造プロセスで求められるチャージアップ防止効果の程度は、パターニング工程での描画条件に依存するため一概にはいえないが、一般的には1000Ω/□以下であることが望ましいとされる。つまり、本実施例のクロム系遮光性膜は、実用上充分な程度のチャージアップ防止効果が期待できることは明らかである。
さらに、波長257nmの光の反射率を測定したところ、17%であった。一般的にマスク製造工程で用いられている欠陥検査機では、高い精度で欠陥検査を行なうためには、257nmの波長の光に対する反射率が10〜20%の範囲にあることが必要である。したがって、本実施例のクロム系遮光性膜は、マスク製造工程における検査に適した光学特性(反射率)も備えていることがわかる。
[比較例1]
本比較例は、従来から知られている単純な構成の半透明膜の諸特性を、実施例1の本発明の半透明積層膜の諸特性と比較した結果について説明するものである。
本比較例の半透明膜は、図7に示したスパッタリング装置を用いて、石英基板上に成膜されたモリブデンとケイ素を含有する不飽和酸窒化膜である。半透明膜の成膜に際しては、スパッタガスとして、20sccmのArガスおよび、9sccmのN2及び0.2sccmのO2の混合ガスを導入した。なお、このようなスパッタガスの導入時には、チャンバ101内のガス圧が0.1Paになるようにガス流量の制御を行った。そして、MoSi2(焼結体)ターゲットに100W、Si(単結晶)ターゲットに900Wの放電電力を印加して、基板を30rpmで回転させながら厚さ18.0nmのモリブデンとケイ素からなる不飽和酸窒化膜(MoSiON膜)を成膜した。そして、成膜後の膜を200℃で2時間熱処理し、ハーフトーンマスクブランクの半透明膜とした。なお、この半透明膜は、透過率が概ね9%となるように膜厚調整されている。
この半透明膜の波長193nm(ArFエキシマレーザ)の光での光学定数を調べたところ、屈折率n=1.791、消衰係数k=2.010であった。既に説明した位相進行遅延境界線を表す式に半透明膜の膜厚(d=18.0nm)および屈折率(n=2.010)の値を代入すると、境界条件を満たす消衰係数はk=3.275となる。上述の半透明膜の消衰係数kは2.010であり、境界条件(k=3.275)の値よりも小さいので、位相が遅延することを意味している。
このような光学特性の半透明膜の諸特性を評価した結果は、以下のとおりである。
先ず、光学特性は、位相差計を用い、光を透明基板側から入射させた場合の半透明膜の透過率および位相差を測定した。その結果、波長193nmでの透過率は8.70%、位相差は7.38°であった。
また、薬品耐性は、アンモニア水(30wt%):過酸化水素水(30wt%):純水が1:1:30の調整液(40℃)に1時間浸漬したときの透過率変化を測定することで評価した。なお、透過率の測定波長は193nmである。薬品耐性に優れるものは、薬液浸漬前後の透過率変化が少なくなると考えられるが、本比較例の半透明膜の薬液浸漬前後での透過率の変化量は2.283%であった。
この結果と、実施例1で説明した本発明の半透明積層膜の諸特性とを比較すると、透過率についてはともに8.70%であるものの、位相差については、本発明の半透明積層膜が2.81°に対して比較例の半透明膜は7.38°であり、薬品耐性の評価指標である調整液浸漬後の透過率変化は、本発明の半透明積層膜が0.167%であるのに対して比較例の半透明膜は2.283%である。
このように、本発明の半透明積層膜は、従来の一般的な構成の半透明膜に比較して、位相シフト量を小さくでき、かつ高い薬品耐性を示すことが確認できた。
(位相シフトマスクの製造プロセス)
本実施例では、本発明のフォトマスクブランクを使用して位相シフトマスクを得るための製造プロセスを説明する。
図8は、位相シフトマスクの製造プロセスを説明するための図で、先ず、基板11に設けられた半透明積層膜12の上にフォトレジスト膜を塗布して(図8(a))、このフォトレジスト膜16に第1のレジストパターン16を形成する(図8(b))。
こうして得られた第1のレジストパターンをマスクとして、半透明積層膜12のパターニングをフッ素系ドライエッチングで行う(図8(c))。
この状態で第1のレジストパターン16を剥離し(図8(d))、新たにフォトレジスト膜を塗布してパターニングを施し、第2のレジストパターン17を形成する(図8(e))。
次に、パターニングされた第2のレジストパターン17をエッチングマスクとして、基板11の一部をドライエッチングして溝部18を形成する(図8(f))。そして、第2のレジストパターン17を除去して、ハーフトーン型位相シフトマスクが完成する(図8(g))。
図9は、このようにして得られた本発明のハーフトーン型位相シフトマスクの断面概念図であり、半透明積層膜12で設けられた半遮光部19と、基板11の一部を除去して形成された位相シフタ(位相シフト部)20と、基板11の表面が露出された開口部21とがパターニングされてハーフトーン型位相シフトマスクとされている。このハーフトーン型位相シフトマスクにおいて、開口部21を透過する光と半遮光部19を透過する光は同位相(位相差=0°)であり、開口部21と位相シフタ20を透過する光は互いに逆位相(位相差=180°)とされている。
以上、実施例により本発明のフォトマスクブランクおよびこれを用いて作製されるフォトマスクについて説明したが、上記実施例は本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではない。これらの実施例を種々変形することは本発明の範囲内にあり、更に本発明の範囲内において他の様々な実施例が可能であることは上記記載から自明である。
本発明は、半透明膜(ハーフトーン膜)中の位相差調整および透過率制御を容易化することが可能な構成のフォトマスクブランク、およびそれを用いて作製されたフォトマスクを提供する。
11 基板
12 半透明積層膜
13 第1の半透明膜
14 第2の半透明膜
15 遮光性膜
16 第1のレジストパターン
17 第2のレジストパターン
18 溝部
19 半遮光部
20 位相シフタ(位相シフト部)
21 開口部

Claims (27)

  1. 膜中を透過する光の位相を空気中を伝播する場合に比較して進行させる位相進行膜と遅延させる位相遅延膜とが積層された半透明積層膜の設計方法であって、
    前記位相進行膜および前記位相遅延膜の膜厚(nm)をd(+)およびd(−)とし、該膜中を透過する光に対する屈折率をn(+)およびn(−)、消衰係数をk(+)およびk(−)としたとき、
    前記位相進行膜につき、k(+)>a1・n(+)+b1
    前記位相遅延膜につき、k(−)<a2・n(−)+b2
    の関係を満足させる、ことを特徴とする半透明積層膜の設計方法。
    ここで、
    1=0.113・d(+)+0.774
    1=−0.116・d(+)−0.281
    2=0.113・d(-)+0.774
    2=−0.116・d(-)−0.281
  2. 請求項1に記載の方法により設計された半透明積層膜を備えている、フォトマスクブランク。
  3. 前記半透明積層膜が透明基板上に積層されている、請求項2に記載のフォトマスクブランク。
  4. 前記半透明積層膜中を透過する光と空気中を伝播する光の位相差の絶対値は50°以下である、請求項2又は3に記載のフォトマスクブランク。
  5. 前記位相差の絶対値は10°以下である、請求項4に記載のフォトマスクブランク。
  6. 前記位相差の絶対値は3°以下である、請求項5に記載のフォトマスクブランク。
  7. 前記半透明積層膜の露光光に対する透過率は3%以上30%以下である、請求項2乃至6の何れか1項に記載のフォトマスクブランク。
  8. 前記半透明積層膜の膜厚は50nm以下である、請求項2乃至7の何れか1項に記載のフォトマスクブランク。
  9. 前記半透明積層膜の膜厚は20nm以下である、請求項8に記載のフォトマスクブランク。
  10. 前記半透明積層膜は、酸素含有塩素系ドライエッチングでは実質的にエッチングされず、フッ素系ドライエッチングではエッチングが可能な膜である、請求項2乃至9の何れか1項に記載のフォトマスクブランク。
  11. 前記半透明積層膜は、珪素の酸化物、窒化物、または酸化窒化物、もしくは珪素と遷移金属の酸化物、窒化物、または酸化窒化物を主成分とする珪素含有化合物である、請求項10に記載のフォトマスクブランク。
  12. 前記遷移金属は、チタン(Ti)、バナジウム(V)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、タングステン(W)から選択された少なくとも1種の金属元素である、請求項11に記載のフォトマスクブランク。
  13. 前記透明基板上に前記位相先行膜と前記位相遅延膜が順次積層されており、該位相遅延膜は、珪素の飽和窒化物または飽和酸窒化物、若しくは、珪素と遷移金属の飽和窒化物または飽和酸窒化物である、請求項11又は12に記載のフォトマスクブランク。
  14. 前記半透明積層膜上に遮光性膜を備えている、請求項2乃至13の何れか1項に記載のフォトマスクブランク。
  15. 前記遮光性膜は複数層を順次積層させた多層構造を有する、請求項14に記載のフォトマスクブランク。
  16. 前記遮光性膜は、フッ素系ドライエッチングでは実質的にエッチングされず、酸素含有塩素系ドライエッチングではエッチングが可能なクロム(Cr)を主成分とする膜である、請求項14又は15に記載のフォトマスクブランク。
  17. 前記遮光性膜は、金属クロム、クロム酸化物、クロム窒化物、クロム酸窒化物、クロム酸化炭化物、クロム窒化炭化物、またはクロム酸窒化炭化物を主成分とする膜である、請求項16に記載のフォトマスクブランク。
  18. 前記半透明積層膜は、フッ素系ドライエッチングでは実質的にエッチングされず、酸素含有塩素系ドライエッチングではエッチングが可能な膜である、請求項2乃至9の何れか1項に記載のフォトマスクブランク。
  19. 前記半透明積層膜は、金属クロム、クロム酸化物、クロム窒化物、クロム酸窒化物、クロム酸化炭化物、クロム窒化炭化物、またはクロム酸窒化炭化物を主成分とする膜である、請求項18に記載のフォトマスクブランク。
  20. 前記半透明積層膜上に遮光性膜を備えている、請求項18又は19に記載のフォトマスクブランク。
  21. 前記遮光性膜は、シリコン、タンタル、モリブデンおよびタングステンの群から選択された金属元素を主成分とする金属、金属酸化物、金属窒化物、金属酸窒化物、金属酸化炭化物、金属窒化炭化物、または金属酸窒化炭化物を主成分とする膜である、請求項20に記載のフォトマスクブランク。
  22. 前記遮光性膜は反射防止機能を有する、請求項14乃至17、20および21の何れか1項に記載のフォトマスクブランク。
  23. 前記半透明積層膜と前記遮光性膜の露光光に対する光学濃度の総和は、2.5以上である、請求項14乃至17、20乃至22の何れか1項に記載のフォトマスクブランク。
  24. 請求項2乃至23の何れか1項に記載のフォトマスクブランクを用いて作製されたフォトマスク。
  25. 透明基板上に請求項1に記載の方法により設計された半透明積層膜を形成した後に、該半透明積層膜に150℃以上600℃以下の温度で熱処理を施すステップを備えている、ことを特徴とするフォトマスクブランクの製造方法。
  26. 前記熱処理温度は200℃以上600℃以下である、請求項25に記載のフォトマスクブランクの製造方法。
  27. 前記熱処理温度は300℃以上600℃以下である、請求項26に記載のフォトマスクブランクの製造方法。
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