JPH10196150A - 立体駐車設備 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】入庫専用および出庫専用リフト装置をそれぞれ
有する立体駐車設備において、できるだけ、入出庫動作
をスムースに行い得る立体駐車設備を提供する。 【解決手段】入庫車両が多いとき若しくは入庫専用リフ
ト装置11を作動させ得ないときに、出庫専用リフト装置
12を入庫用として使用するように構成し、また出庫車両
が多いとき若しくは出庫専用リフト装置12を作動させ得
ないときに、入庫専用リフト装置11を出庫用として使用
するように構成したものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、立体駐車設備に関
するものである。

【０００２】

【従来の技術】通常、複数の駐車階を有する立体駐車設
備には、入庫ステージおよび出庫ステージと各駐車階と
の間で、車両を昇降させるためのリフト装置が設けられ
ている。

【０００３】従来、比較的、収容台数が多い立体駐車設
備においては、入庫専用のリフト装置および出庫専用の
リフト装置がそれぞれ設けられており、したがって車両
は、それぞれ専用のリフト装置により、その入出庫が行
われていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記従来の立体駐車設
備の構成によると、入庫時には、入庫専用リフト装置が
使用され、また出庫時には、出庫専用リフト装置がそれ
ぞれ使用されるため、ある時間帯、例えば早朝時に、入
庫車両が重なった場合には、どうしても入庫待ちが発生
するという問題があった。勿論、出庫が重なった場合に
は、出庫持ちが発生していた。

【０００５】そこで、本発明は、入庫専用および出庫専
用リフト装置をそれぞれ有する立体駐車設備において、
できるだけ、入出庫動作をスムースに行い得る立体駐車
設備を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の立体駐車設備は、複数の駐車階を有すると
ともに、入庫部および出庫部と各駐車階との間で、車両
を昇降させるための入庫専用リフト装置および出庫専用
リフト装置を有する立体駐車設備において、上記各専用
リフト装置を、本来の目的以外の動作用として使用する
ように構成したもので、例えば入庫車両が多いとき若し
くは入庫専用リフト装置を作動させ得ないときに、出庫
専用リフト装置を入庫用として使用するように構成し、
また出庫車両が多いとき若しくは出庫専用リフト装置を
作動させ得ないときに、入庫専用リフト装置を出庫用と
して使用するように構成したものである。

【０００７】また、上記立体駐車設備の構成において、
出庫専用リフト装置により、車両を出庫部に入庫させた
際に、利用者が不在である場合、再度、その出庫専用リ
フト装置により、入庫させるように構成したものであ
る。

【０００８】さらに、上記立体駐車設備の構成におい
て、入庫専用リフト装置により入庫を開始した後、車両
内の荷物を取りたい場合に、車両を入庫部に戻すように
構成したものである。

【０００９】上記の構成によると、入庫専用リフト装置
を出庫用として、また出庫専用リフト装置を入庫用とし
て使用できるため、入庫車両または出庫車両が、多数あ
る場合でも、スムースな入出庫動作を確保することがで
き、またどちらかのリフト装置が故障などで作動させ得
ない場合でも、入出庫を行わせることができる。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態におけ
る立体駐車設備を、図１〜図４に基づき説明する。

【００１１】図１および図２に示すように、本実施の形
態に係る立体駐車設備１は、複数の駐車階（例えば５
階）２（２Ａ〜２Ｅ）を有するとともに、所定の階、例
えば１階の所定位置に、車両の入庫ステージ（入庫部）
３と出庫ステージ（出庫部）４とが設けられ、またこれ
ら入庫ステージ３および出庫ステージ４に対応する位置
には、各ステージ３，４と各駐車階２とに亘って連通す
る昇降用空間部５，６が形成されるとともに、これら各
昇降用空間部５，６には、車両を昇降させるための入庫
専用リフト装置（エレベータ装置も含む）１１および出
庫専用リフト装置（エレベータ装置も含む）１２が配置
されている。

【００１２】そして、上記各駐車階２の中央には、車両
を搬送するための搬送用通路７が設けられるとともに、
この搬送用通路７の両側には、駐車棚８がそれぞれ設け
られるとともに、これら各駐車棚８には、複数個の車両
格納用の格納室９が一列でもって設けられ、また上記搬
送用通路７には、各駐車階２における昇降用空間部５，
６と各格納室９との間で車両を搬送するための搬送台車
１３が走行自在に配置されている。

【００１３】また、上記各ステージ３，４、各リフト装
置１１，１２、搬送台車１３および各格納室９には、そ
れぞれ車両の受け渡しを行い得るコンベア装置（図示し
ないが、例えばベルト式コンベアまたはスラット式コン
ベアなどが用いられる）が設けられている。

【００１４】そして、さらにこの立体駐車場１には、車
両の入出庫動作を制御するための制御装置（図示せず）
が具備されている。この制御装置の操作盤には、入庫専
用リフト装置１１による通常の入庫モード、出庫専用リ
フト装置１２による通常の出庫モード、入庫ラッシュ時
または入庫専用リフト装置１１が故障などで作動させ得
ないときに、出庫専用リフト装置１２を入庫用として使
用する臨時入庫モード、出庫ラッシュ時または出庫専用
リフト装置１２が故障などで作動させ得ないときに、入
庫専用リフト装置１１を出庫用として使用する臨時出庫
モード、入庫用リフト装置１１に車両を載せた後に、忘
れ物（荷物）を取るために、車両を入庫ステージ３に戻
すための忘れ物モード、および出庫用リフト装置１２に
車両を出庫ステージ４に移動させた際に、その運転者
（利用者）が不在である場合に、再度、格納室９に戻す
ための利用者不在モードの各切替スイッチが設けられて
いる。

【００１５】次に、上記立体駐車設備１における車両の
入出庫動作を、図３および図４のフローチャートに基づ
き説明する。入庫または出庫の台数に偏りがない通常時
において、車両を入庫させる場合には、図３に示すよう
に、入庫ステージ３から昇降用空間部５内の入庫専用リ
フト装置１１を介して、所定の駐車階２まで上昇させ、
そして車両を搬送台車１３に移し替えて所定の格納室９
まで搬送し、車両を駐車棚８の格納室９に格納すればよ
い。

【００１６】また、車両を出庫させる場合には、図４に
示すように、上記とは逆に、格納室９内の車両を搬送台
車１３を介して、昇降用空間部６内の出庫用リフト装置
１２に移し替えた後、出庫用リフト装置１２により、出
庫ステージ４に搬送すればよい。

【００１７】ところで、朝夕などのラッシュ時には、短
時間に多くの入庫車両または出庫車両があるため、一方
のリフト装置の機能（本来の目的）が切り換えられる。
すなわち、朝方のラッシュ時には、出庫用リフト装置１
２が入庫用として使用する臨時入庫モードに切り換えら
れて、両リフト装置１１，１２により、入庫が行われ
る。したがって、入庫車両の入庫動作がスムースに行わ
れる。

【００１８】逆に、夕方のラッシュ時には、入庫用リフ
ト装置１１を出庫用として使用する臨時出庫モードに切
り換えられて、両リフト装置１１，１２により、出庫が
行われ、やはり、出庫車両の出庫動作がスムースに行わ
れる。

【００１９】また、一方のリフト装置１１，１２が故障
などで作動させ得ないときにも、臨時入庫モードまたは
臨時出庫モードを使用することにより、対処することが
できる。

【００２０】さらに、車両を入庫専用リフト装置１１に
載せた後、車両の中に忘れ物をした場合には、図３に示
すように、忘れ物モードのスイッチをオンにすれば、現
在の状態から逆動作が行われ、入庫専用リフト装置１１
を介して、車両が入庫ステージ３に戻される。勿論、こ
の動作が行い得るのは、入庫ステージ３に、次の車両が
入っていないことが条件とされる。

【００２１】また、車両を出庫させた際に、出庫ステー
ジ４にその車両の運転者がいない場合には、図４に示す
ように、利用者不在モードのスイッチがオンにされて、
この車両は、一旦、出庫専用リフト装置１２を介して、
元の格納室９に戻される。

【００２２】したがって、運転者がいない場合でも、出
庫ステージ４に車両がそのまま残されて、後続の車両の
出庫ができなくなるのを防止することができる。このよ
うに、入庫専用リフト装置を入庫の他に、出庫用として
も使用できるように構成し、また出庫専用リフト装置を
出庫の他に、入庫用として使用できるように構成したの
で、例えば入庫車両または出庫車両がそれぞれ多数ある
場合でも、また一方のリフト装置が故障などで使用でき
ない場合でも、その入庫または出庫動作を必要に応じて
切り換え得ることがてきるので、スムースな入庫または
出庫動作を行わせることができる。

【００２３】ところで、上記実施の形態においては、各
リフト装置が故障などで作動させ得ないときに、臨時入
庫または出庫モードを使用するようにしたが、例えば故
障時に対応するバックアップモードを、別個に設けるよ
うにしてもよい。

【００２４】また、上記実施の形態においては、車両の
入庫専用リフト装置および出庫専用リフト装置を、１台
づつ配置した場合について説明したが、例えば入庫専用
リフト装置および出庫専用リフト装置が複数台づつ設け
られている場合（またはいずれかのリフト装置が複数台
設けられる場合も含む）にも適用することができ、また
複数台の内、任意のリフト装置について、本来の目的と
異なる動作をさせることもできる。

【００２５】

【発明の効果】以上のように本発明の構成によると、入
庫専用リフト装置を出庫用として、また出庫専用リフト
装置を入庫用として使用できるため、入庫車両若しくは
出庫車両が多数ある場合でも、スムースな入庫若しくは
出庫動作を確保でき、また入庫専用若しくは出庫専用リ
フト装置が故障した場合でも、車両の入出庫を行わせる
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態における立体駐車設備の概
略構成を示す断面図である。

【図２】同立体駐車設備の概略構成を示す水平断面図で
ある。

【図３】同立体駐車設備における入庫専用リフト装置の
動作を示すフローチャートである。

【図４】同立体駐車設備における出庫専用リフト装置の
動作を示すフローチャートである。

【符号の説明】

１ 立体駐車設備 ２ 駐車階 ３ 入庫ステージ ４ 出庫ステージ ５，６ 昇降用空間部 ７ 搬送用通路 ８ 駐車棚 ９ 格納室 １１ 入庫専用リフト装置 １２ 出庫専用リフト装置 １３ 搬送台車

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】複数の駐車階を有するとともに、入庫部お
   よび出庫部と各駐車階との間で、車両を昇降させるため
   の入庫専用リフト装置および出庫専用リフト装置を有す
   る立体駐車設備において、上記各専用リフト装置を、本
   来の目的以外の動作用として使用するように構成したこ
   とを特徴とする立体駐車設備。
2. 【請求項２】入庫車両が多いときに、出庫専用リフト装
   置を、入庫用として使用するように構成したことを特徴
   とする請求項１記載の立体駐車設備。
3. 【請求項３】出庫車両が多いときに、入庫専用リフト装
   置を、出庫用として使用するように構成したことを特徴
   とする請求項１または２記載の立体駐車設備。
4. 【請求項４】出庫専用リフト装置により、車両を出庫部
   に出庫させた際に、利用者が不在である場合、再度、そ
   の出庫専用リフト装置により、入庫させるように構成し
   たことを特徴とする請求項１ないし３のいずれかに記載
   の立体駐車設備。
5. 【請求項５】入庫専用リフト装置に車両を載せて入庫動
   作を開始した後に、上記車両内の荷物を取るために、車
   両を入庫部に戻すように構成したことを特徴とする請求
   項１ないし４のいずれかに記載の立体駐車設備。
6. 【請求項６】入庫専用リフト装置または出庫専用リフト
   装置を、複数台配置したことを特徴とする請求項１ない
   し５のいずれかに記載の立体駐車設備。
7. 【請求項７】入庫専用リフト装置を作動させ得ないとき
   に、出庫専用リフト装置を、入庫用として使用するよう
   に構成したことを特徴とする請求項１記載の立体駐車設
   備。
8. 【請求項８】出庫専用リフト装置を作動させ得ないとき
   に、入庫専用リフト装置を、出庫用として使用するよう
   に構成したことを特徴とする請求項１記載の立体駐車設
   備。