JP3936072B2 - エレベータ式駐車設備 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エレベータ式駐車設備に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3(a)、(b)、(c)は本発明者らによって提案されたエレベータ式駐車設備の説明図であり、図3(a)は1階平面図を示し、図3(b)は2階平面図を示し、図3(c)は3階以上の階層の平面図を示している。
【0003】
1階(入出庫階層)の入口フロア1の中央(図の下側)には自動車の向きを180度旋回させるターンテーブル(破線)2が設けられ、1階中央部には自動車を搬送するためのパレット3が配置されている。パレット3の両側(図では左右)には2基の補助リフタ4、5が設けられており、1階と2階(待機階層)との間でパレット3を自動車ごと昇降させるようになっている。補助リフタ4、5には横送り装置(図示せず)が設けられており、自動車をパレット3ごと矢印6、7方向に移動させるようになっている。1階奥の左側の部屋は消火剤ボンベが多数収容されたボンベ室8であり、1階奥の右側の部屋は制御装置等が収容された電気室9である。中央のフロアと入口フロア1との間はドア10及び壁で仕切られている(図3(a))。
【0004】
2階の待機階層の中央には自動車をパレットごと最上階層まで昇降させる自動車用エレベータ(以下「エレベータ」という)11〜13が前後(図では上下)方向に三縦列した状態で設けられており、中央のエレベータ12の両側の補助リフタ4、5の前後(待機階層の四隅)には自動車を載置したパレットを一時的に待機させる待機棚14〜17が4台設けられている。補助リフタ4、5と待機棚14〜17との間には、パレットを矢印18〜27方向に移載させる横送り装置と縦送り装置(図示せず)がそれぞれ設けられている(図3(b))。
【0005】
3階から最上階までの各階層にはエレベータ11〜13の両側に自動車格納棚28〜33がそれぞれ設けられている。すなわち、3階以上の各階には自動車を6台ずつ収容できるようになっている(図3(c))。
【0006】
このエレベータ式駐車設備の各エレベータ11〜13のエレベータケージは、2階の待機階層で自動車をやりとりし、さらに2階の待機階層と入出庫部がある1階の入出庫階層との間で自動車のやりとりを行うようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで1階の奥のボンベ室8と電気室9との間には破線で示す駐車スペース34があり、この駐車スペース34にも1台の自動車を収容することができる。この場合、入庫させるには台車でパレットごと自動車を奥まで移動させるか或いはパレット3の位置から奥まで走行させる必要があり、出庫させるには運転手が奥まで歩行して乗車する必要がある。この場合、運転者の乗降スペースや通路が必要となる。また、台車にはモータやケーブル等があるため旋回させるのが困難であり、通常は出庫時は後退出庫となるので出庫に時間がかかる。そのため、1階奥の駐車スペース34を利用しにくいという問題があった。
【0008】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、入出庫時の運転者の負担を軽くすることにより収容台数を1台増加することができるエレベータ式駐車設備を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、一階に入口フロアを形成すると共に、中央部に自動車を搭載するためのパレットを配置し、かつ、そのパレット配置位置の左右に中央部のパレットを受け取って二階に搬送する補助リフタを設け、二階に、補助リフタからのパレットを受けて一時的に待機させる待機棚を設け、その二階と最上階に渡って二階の待機棚或いは補助リフタ上のパレットを各階に形成した自動車格納棚に搬送する自動車用エレベータを設けたエレベータ式駐車設備であって、一階の中央部の奥に、パレットごと自動車を受け渡して駐車するための駐車スペースを確保し、上記一階中央部のパレット配置位置に、入口フロアからの自動車を搭載するためのパレットを保持する入出庫台車を前後走行可能に配置し、その入出庫台車に貫通穴を形成し、上記パレット配置位置に上記入出庫台車の貫通穴を通してパレットを自動車ごと押し上げると共に180度旋回させるターンテーブルを有する昇降式ターンテーブルを設け、入出庫台車上のパレットに搭載された自動車を上記駐車スペースに入庫する際に、入出庫台車が上記駐車スペースまで走行してパレットごと格納し、出庫の際は、駐車スペースまで走行したのちパレットごと受け取ってこれをパレット配置位置まで搬送し、しかるのち上記昇降式ターンテーブルを駆動して自動車をパレットごと押し上げると共に180度旋回させたのちターンテーブルを下げて入出庫台車上にパレットを戻すものである。
【0010】
本発明によれば、運転者が自動車を台車上のパレットまで前進入庫させて停止して降車した後、パレット上の自動車ごと台車が1階の奥の駐車スペースまで走行し、格納棚に移載することにより入庫が完了する。1階の奥の格納棚に収容された自動車を出庫する時は、台車が1階奥の格納棚の自動車をパレットごと受け取りターンテーブル上まで走行し停止した後、昇降式ターンテーブルが台車の貫通穴を通ってパレットごと自動車を押し上げて180度旋回させることにより、台車自体を旋回させずに自動車の向きを反転させることができる。自動車の向きが反転した後、昇降式ターンテーブルを降下させて台車上にパレットを戻すことにより、運転者は1階の奥まで行くことなく従来の位置で乗降できパレット上の自動車に乗車して前進出庫することができる。この結果、1階奥の駐車スペースを利用するのが容易となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0012】
図1は本発明のエレベータ式駐車設備の一実施の形態を示す部分側面図である。図2は図1に示したエレベータ式駐車設備の1階平面図である。
【0013】
尚、本エレベータ式駐車設備の2階以上の各階層は前述した従来例と同様の構造となっているので省略する。また、図3に示した従来例と同様の部材には共通の符号を用いた。
【0014】
図2に示す1階(入出庫階層)の入口フロア1にはターンテーブル2(図3参照)は無いが、少なくとも1台の自動車35が待機できる駐車スペースが確保されているのが好ましい。1階の中央には、パレット3を載置した状態で前後(矢印36、37方向)に移動自在な入出庫台車(以下「台車」という)38が配置されている。台車38の両側(図では左右)には2基の補助リフタ4、5が設けられており、1階と2階(待機階層)との間でパレット3を自動車35ごと昇降させることができるようになっている。1階中央のフロアの床には昇降式ターンテーブル(以下「ターンテーブル」という)39が設けられている。ターンテーブル39は、通常は台車38の走行に影響がないように床下に収納されている。ターンテーブル39の外径は台車38の幅より小さく形成されている。
【0015】
1階奥のボンベ室8と電気室9との間の駐車スペース34にはパレット3ごと自動車35を受け渡しできる移載装置と自動車格納棚(図示せず)とが設けられている。
【0016】
図1に示すように台車38は4輪式でモータの駆動で前後(矢印36、37方向)に移動できるようになっている。台車38の中央には円形の貫通穴40が形成されている。貫通穴40の内径は、ターンテーブル39の外径よりわずかに大きく形成されている。この中抜きの台車38上に載置されるパレット3は台車38と略同じサイズに設定されている。ターンテーブル39は、パレット3ごと自動車35を押し上げた状態で矢印41方向に旋回させることができるようになっている(旋回方向は矢印41方向に限定されない)。破線42はパレット3を旋回させたときの角部の軌跡であり、パレット3を旋回してもボンベ室8、電気室9及びドア10のいずれにも接触しないようになっている。
【0017】
尚、自動車35はパレット及び台車38の上に載置されているため、自動車35と1階中央部の床との間が高くなっているので、1階の入口フロア1の床とパレット3との間に段差が生じないように、1階中央のフロアの床が入口フロア1より低く形成されており、かつ運転手らが乗降時に落下しないように、台車38の両側には運転者の歩行用通路(図示せず)が形成されている。
【0018】
次にエレベータ式駐車設備の1階奥の駐車スペースに駐車させる場合の動作について図1及び図2を参照して説明する。
【0019】
予めパレット3を搭載した台車38が図2に示す位置(ドア10付近)で待機しており、操作者がスイッチ43を操作するとドア10が開き、運転者が自動車35をパレット3まで前進入庫させて停止して降車すると、操作者がスイッチ43を操作してドア10が閉まる。台車38はパレット3ごと自動車35を1階の奥の駐車スペース34まで矢印37方向に移載する。台車38が駐車スペース34に到達するとパレット3ごと自動車格納庫に格納し、元の位置まで矢印36方向に移動し移載装置によりパレットを台車38の上に載置することにより入庫動作が完了する。
【0020】
1階の奥の駐車スペース34に収容された自動車35を出庫する時は、操作者がスイッチ43を操作すると、台車38にパレットが搭載されている場合は移載装置により一時的に昇降リフト4(5)にパレットをわたした後1階奥の自動車格納棚まで矢印37方向に走行し、台車38にパレットが搭載されていない場合はそのまま1階奥の自動車格納棚まで矢印37方向に走行し、移載装置によりパレット3ごと自動車35を受け取り、元の位置まで矢印37方向に走行する。台車38が元の位置に到着すると、ターンテーブル39が矢印44方向に上昇して台車38の貫通穴40を通過し、パレット3ごと自動車35を上昇させる。台車38とパレット3とが離れた状態で矢印41方向に180度旋回させることにより、台車38自体を旋回させずに自動車35の向きを反転させることができる。ターンテーブル39を矢印45方向に降下させて台車38上にパレット3が戻ることにより自動車35の方向反転が終了する。自動車35の方向反転が終了すると、ドア10が開き、運転者は1階の奥の駐車スペース34まで行くことなく1階中央、すなわち従来の乗降位置で乗車することができ、しかも前進出庫することができる。
【0021】
尚、3階から最上階までの自動車格納棚に収容された自動車を出庫するときも自動車をパレットごとターンテーブルで180度旋回させることにより前進出庫することができる。また、本実施の形態では3階から最上階までの自動車収納棚の数が6台の場合で説明したが、これに限定されるものではない。
【0022】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、次のような優れた効果を発揮する。
【0023】
1階奥の駐車スペースに自動車を駐車させることが容易となり、その結果、入出庫時の運転者の負担が軽くなって収容台数を1台増加することができるエレベータ式駐車設備の提供を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエレベータ式駐車設備の一実施の形態を示す部分側面図である。
【図2】図1に示したエレベータ式駐車設備の1階平面図である。
【図3】(a)、(b)、(c)は本発明者らによって提案されたエレベータ式駐車設備の説明図である。
【符号の説明】
3 パレット
34 駐車スペース
35 自動車
38 入出庫台車(台車)
39 昇降式ターンテーブル(ターンテーブル)
40 貫通穴
Claims (1)
- 一階に入口フロアを形成すると共に、中央部に自動車を搭載するためのパレットを配置し、かつ、そのパレット配置位置の左右に中央部のパレットを受け取って二階に搬送する補助リフタを設け、二階に、補助リフタからのパレットを受けて一時的に待機させる待機棚を設け、その二階と最上階に渡って二階の待機棚或いは補助リフタ上のパレットを各階に形成した自動車格納棚に搬送する自動車用エレベータを設けたエレベータ式駐車設備であって、一階の中央部の奥に、パレットごと自動車を受け渡して駐車するための駐車スペースを確保し、上記一階中央部のパレット配置位置に、入口フロアからの自動車を搭載するためのパレットを保持する入出庫台車を前後走行可能に配置し、その入出庫台車に貫通穴を形成し、上記パレット配置位置に上記入出庫台車の貫通穴を通してパレットを自動車ごと押し上げると共に180度旋回させるターンテーブルを有する昇降式ターンテーブルを設け、入出庫台車上のパレットに搭載された自動車を上記駐車スペースに入庫する際に、入出庫台車が上記駐車スペースまで走行してパレットごと格納し、出庫の際は、駐車スペースまで走行したのちパレットごと受け取ってこれをパレット配置位置まで搬送し、しかるのち上記昇降式ターンテーブルを駆動して自動車をパレットごと押し上げると共に180度旋回させたのちターンテーブルを下げて入出庫台車上にパレットを戻すことを特徴とするエレベータ式駐車設備。
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---|---|---|---|
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Country | Link |
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1998
- 1998-06-18 JP JP17143998A patent/JP3936072B2/ja not_active Expired - Fee Related
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