JP2004027541A - 機械式駐車場及びその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】再入庫させる第1の車両の再入庫ルートを導き出すとともに、該再入庫ルート上に存在する出庫車両及び前記第1の車両の再入庫作業を指示する再入庫制御部と、再入庫ルート上に存在しない他の出庫車両を認識して該他の出庫車両の出庫作業を継続して指示する出庫継続制御部とを備える制御装置を構成し、機械式駐車場の運用を制御することとした。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両を自動で格納庫に搬送し格納する機械式駐車場及びその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より用いられている機械式駐車場の一例として、図4の斜視図に示すような機械式駐車場100について説明する。
図示の機械式駐車場100は、車両1の入庫もしくは出庫を行う入出庫バース2,3と、入出庫バース2,3に対応して配置されるとともに車両1の昇降を行う各リフタ4,5(搬送機器)と、車両1が格納される棚状に形成された多数の格納棚6(「格納庫」とも言う。)と、各格納棚6と各リフタ4,5との間でレールR上を走行する台車7(搬送機器)とを少なくとも備えて構成されている。なお、台車7は格納棚6の各階層に少なくとも1つ備えられている。
【0003】
各リフタ4,5及び台車7にはそれぞれモータ等の駆動機構が備わり、各リフタ4,5は上下方向に昇降可能とされ、台車7は各階層の格納棚6に沿って水平方向に移動可能とされている。
【0004】
台車7には車両のホイールベースに合わせて設置されたスラットコンベア8(搬送機器)が備えられ、これと同様に、各格納棚6にも同様なスラットコンベア9(搬送機器)が備えられている。台車7側にはスラットコンベア8を動作させるモータ等の駆動機構が設けられ、格納庫6側には台車7側の駆動機構に連結する従動機構が設けられている。
【0005】
台車7が所定の格納棚6の位置に移動すると、台車7側の駆動機構と格納棚6側の従動機構が連結され、台車7側の駆動機構の駆動により台車7側のスラットコンベア8と格納庫6側のスラットコンベア9とが同期して駆動し、格納棚6と台車7との間で車両1の移載が行われる。
【0006】
なお、入出庫バース2,3及び各リフタ4,5にもスラットコンベア2a,3a,4a,5a(搬送機器)が設けられており、これら各スラットコンベア2a,3a,4a,5aにおいてもモータ等の駆動機構によって駆動されるようになっている。
【0007】
入出庫バース2,3には、格納する車両1を認識するためのカードリーダ10や、車両形状を検出するセンサ(図示せず)等が設けられている。
カードリーダ10に車両1の所有者を特定するカード(図示せず)を通すことにより、車両1が格納される格納棚6の関連付けが行われる。具体的に説明すれば、入庫する際に所有者または、管理者がカードを通すことで、空き状態の格納棚6の中で1つの格納棚6が選択され、この格納棚6に車両1が格納されることが記憶される。そして、車両1を出庫させる際には、先に記憶された所有者の車両1が格納された格納棚6が特定され、車両1が出庫バース5に搬送されることになる。
【0008】
なお、各格納棚6には、それぞれの格納棚6を識別するための番地がつけられており、さらに、この番地を有する各格納棚6には、使用を優先させたい優先番号(記号とされる場合も含む。)が割り当てられている。優先番号は、全て異なる番号とは限らず、同一な番号の割り当てによって各格納棚6のグループ化を得ることも可能とされている。また、この優先番号は固定値とされた番地と異なり、変更することも可能な番号である。
そして、このような各格納棚6が有する優先番号及び番地の情報に基づいて、入庫する車両1が格納される所定の格納棚6が決定されたり、各格納棚6の識別や管理が行われたりしている。
【0009】
実際に車両1を入庫バース2から格納棚6へと搬送する作業、及び格納棚6から出庫バース3に搬送する作業は、各リフタ4,5、各階層に備わる台車7、及び各スラットコンベア2a,3a,4a,5a,8,9等の搬送機器によって行われている。そして、これら搬送機器の動作は、機械式駐車場100に備わる図示しない制御装置によって制御されている。
【0010】
制御装置は、機械式駐車場100の稼働状態を認識しつつ、機械式駐車場100に備わる全ての機器の制御を行う回路構成の全体を指すものである。例えば、入庫する車両1を認識した後にどの搬送機器を用いてどの格納棚6に搬送するかを決定し、決定事項に基づいて各機器の動作を指示するとともに、各機器の稼働状態を取り込みながら制御を行っている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
さて、このような機械式駐車場において、車両の出庫時に、車両のエンジンの故障や、キーロック、運転者の不在等により、該車両が出庫バースから自走で退出することが不可能となる状況が希に発生することがある。なお、これ以降については上記車両を「問題車両」と称して説明するが、この問題車両は、本発明における出庫作業を終えた「第1の車両」を指すものである。
【0012】
上記問題が発生すると、出庫バース上の問題車両に続く多数の出庫車両が機械式駐車場内で渋滞してしまうため、従来より問題車両、及びこれに続く出庫車両の全てを強制的に機械式駐車場内の格納棚に再入庫(以下、「強制再入庫」と言う。)させる方法がなされていた。
そして、問題車両の強制再入庫が完了した時点で、再び各出庫車両を格納棚から以前に決定された出庫順に呼び出して出庫作業を行っていた。
【0013】
しかしながら、出庫車両の全てを一旦格納することによって、問題車両の再入庫ルートに干渉しない出庫車両までもが再入庫されてしまい、以前の出庫作業の状態に復帰するまでに多くの時間がかかっていた。これによって、出庫効率が著しく低下してしまい、機械式駐車場の運用に大きな影響を与え兼ねない状態であった。
【0014】
また、問題車両を出庫バース上にてジャッキアップさせて出庫バースから移動させることで出庫作業を継続させる方法もあるが、多大な労力と時間を必要とするので、このような作業を除去するための解決策を講じることが望まれている。
【0015】
本発明は上記事情に鑑みて成されたものであり、出庫バースにて退出できない車両の強制的な再入庫作業に係わる各車両の搬送を制御し、出庫効率の低下を最小限に抑えた機械式駐車場及びその制御方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用することとした。
請求項1に記載の発明は、車両の入出庫を行う入出庫バースと、車両を格納する複数の格納棚と、前記入出庫バースと前記各格納棚との間で車両を搬送する搬送機器とを備えた機械式駐車場において、前記搬送機器及び前記各格納棚の稼動を制御する制御装置に、再入庫させる第1の車両の再入庫ルートを導き出すとともに、該再入庫ルート上に存在する出庫車両及び前記第1の車両の再入庫作業を指示する再入庫制御部と、前記再入庫ルート上に存在しない他の出庫車両を認識して該他の出庫車両の出庫作業を継続して指示する出庫継続制御部とが備えられていることを特徴としている。
【0017】
このような構成により、出庫に係わる第1の車両が何らかの理由で再入庫させる必要が生じた場合、再入庫される第1の車両、及び、該第1の車両の再入庫における再入庫ルート上に存在する出庫作業中の出庫車両は、再入庫制御部の指示に基づいて所定の格納棚に格納される。そして、上記作業と並行するように、再入庫ルート上に存在しない出庫作業中の他の出庫車両は、出庫継続制御部の指示に基づいて再入庫されることなく出庫作業が継続して行われる。
【0018】
請求項2に記載の発明は、車両の入出庫を行う入出庫バースと、車両を格納する複数の格納棚と、前記入出庫バースと前記各格納棚との間で車両を搬送する搬送機器とを備えて構成された機械式駐車場の制御方法において、再入庫させる第1の車両の再入庫ルートを導き出し、該再入庫ルート上の出庫車両及び前記第1の車両を再入庫させることと並行して、前記再入庫ルート上に存在しない他の出庫車両の出庫作業を継続して指示することを特徴としている。
【0019】
出庫に係わる第1の車両が何らかの理由で再入庫させる必要が生じた場合、再入庫される第1の車両、及び、該第1の車両の再入庫における再入庫ルート上に存在する出庫作業中の出庫車両は所定の格納棚に格納される。そして、上記作業と並行するように、再入庫ルート上に存在しない出庫作業中の他の出庫車両は、再入庫されることなく出庫作業が継続して行われる。
【0020】
請求項3に記載の発明は、請求項2記載の機械式駐車場の制御方法において、前記他の出庫車両の出庫ルートと、前記再入庫ルートとが重複する場合、前記再入庫ルートと前記出庫ルートとの重複ルートから前記第1の車両を離脱させた後に、前記他の出庫車両を前記重複ルートに進入させることを特徴としている。
【0021】
出庫作業が継続される他の出庫車両は、再入庫する第1の車両が重複ルートから離脱した段階で重複ルートに進入する。つまり、重複ルートが存在する場合では、第1の車両の再入庫搬送が優先されて行われることになり、互いの車両を搬送する搬送機器が干渉したり重複したりすることが回避され、また、第1の車両の存在によって出庫作業が行き詰まったりすることがなくなる。
【0022】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る機械式駐車場の一実施形態について、図面を参照して説明する。
なお、本実施形態にて説明する機械式駐車場については、従来技術にて説明した図4の機械式駐車場100の構成に基づいて説明するものとし、同様な構成については同一符号を用いてその説明を一部省略する。
【0023】
機械式駐車場には、複数の格納棚の稼動状態、つまりは空き状態であるか車両を格納している状態であるかを認識しつつ、搬送機器の動作制御等を行って機械式駐車場の運用を制御する制御装置が設けられている。
この制御装置の構成及び作用について、図1を参照しながら説明する。
【0024】
図1は機械式駐車場の制御回路を説明する図であって、本図に示される制御装置20には以下に記載する各制御部が備えられている。
1つには、各リフタ4,5、台車7、スラットコンベア8(図4に示した符号2a,3a,4a,5a,9を含む)等の各搬送機器の動作を制御する運転制御部21が備えられている。
また、入庫される各車両に応じて所定の格納棚6を選択する格納棚選択部22が備えられている。
また、再入庫させる問題車両(第1の車両)の再入庫ルートを導き出すとともに、得られた再入庫ルート上に存在する出庫車両を所定の格納棚6に再入庫させつつ、問題車両の再入庫作業を指示する再入庫制御部23が備えられている。
また、上記再入庫ルート上に存在しない出庫車両(他の出庫車両)を認識して、該出庫車両の出庫作業を継続して指示する出庫継続制御部24が備えられている。
【0025】
図に示すように、制御装置20には各格納棚6から車両の格納等に関わる稼働状態の情報が入力されるとともに、カードリーダ10や、精算機11等にて得られた入庫や出庫に関わる情報が入力されている。
また、制御装置20は、各リフタ4,5、台車7、スラットコンベア8(図4に示した符号2a,3a,4a,5a,9のスラットコンベアを含む。)等の動作における稼働状態の情報を入力するとともに、これら入力した情報に基づき、制御用の信号を運転制御部21から各リフタ4,5等の搬送機器に出力している。
【0026】
カードリーダ10からの車両の入庫命令が制御装置20に入力されると、制御装置20では、カードリーダ10、精算機11、さらには、各格納棚6等から入力された各格納棚6の稼動情報が処理されて格納棚選択部22に送られる。これと同時に制御装置20では、使用する台車7等の選択が行われる。そして、運転制御部21により各種の搬送機器の動作が制御されて入庫作業が行われることになる。
【0027】
また、カードリーダ10等からの車両の出庫命令が制御装置20に入力されると、制御装置20では、該車両が格納された格納棚6が識別されるとともに、使用する台車7や出庫リフタ5等の各搬送機器の選択が行われる。そして、運転制御部21により各種の搬送機器の動作が制御されて出庫作業が行われることになる。
【0028】
さて、出庫作業の際に、出庫バースにて問題車両が発生すると、管理者は出庫バースに設置されたカードリーダ10のタッチパネル10aから強制再入庫の作業開始を指示する。
すると、制御装置20の再入庫制御部23と、出庫継続制御部24とが機能して、これらの制御部にて決定された条件が運転制御部21に送られる。そして、運転制御部21からの出力信号に基づいて各種の搬送機器は動作し、再入庫の作業と出庫作業が行われることになる。
【0029】
なお、タッチパネル10aには、従来の強制再入庫作業を行う第1再入庫モードと、出庫効率を優先する第2再入庫モードとが備えられている。そして、従来通りの第1再入庫モードが選択されると、再入庫作業を行うとともに、再入庫が完了した時点から出庫車両を正規の出庫順に出庫することを優先した出庫作業が行われる。
また、タッチパネル10aにて第2再入庫モードが選択されると、再入庫作業が行われることと同時に、出庫効率が優先された出庫作業が行われる。
【0030】
上記第2再入庫モードが選択された場合における、再入庫制御部23と出庫継続制御部24とが機能した場合での制御装置20内の制御の流れについて図2を参照しながら説明する。図2は第2再入庫モードにおける再入庫作業及び出庫作業での制御の流れを説明する流れ図である。
【0031】
問題車両の強制再入庫が開始されると、制御装置20内では出庫作業中の全車両の位置情報や搬送機器の使用情報等が処理され、強制再入庫する問題車両を元の格納棚に戻すか、あるいは別の空き格納棚に格納するかが選択される。なお、格納棚を選択する作業は、格納棚選択部によって決定され、出庫開始前に格納されていた元の格納棚であったり、出庫バースに近い格納棚等を選択する。
そして、選択された格納棚に基づいて、上述した再入庫制御部23が強制再入庫の再入庫ルートを決定することになる。
【0032】
さらに、再入庫制御部23にて再入庫ルート上に出庫車両が存在しないことが判定されると、強制再入庫される問題車両は選択された格納棚に早急に再入庫されることになり、再入庫作業は終了する。
この際、再入庫ルート上に存在しない別の出庫車両は、出庫継続制御部24からの指示の基づいて上記再入庫作業が行われている状態であっても出庫作業が継続して行われる。なお、出庫車両を搬送するための搬送機器が再入庫作業によって重複する場合、出庫作業の対象となる出庫車両は、出庫作業が継続された状態で一時的に待機する。
【0033】
また、再入庫ルート上に出庫車両が存在していることが判定されると、再入庫制御部23は、再入庫ルート上の出庫車両を上流側(格納棚に近い側、または、出庫命令が遅い側)から順に元の格納棚に戻すように指示を促し、最終的に問題車両の再入庫作業を指示することになる。
これと同時に、再入庫ルート上に存在しない別の出庫車両は、出庫継続制御部24からの指示によって上記再入庫作業が行われている状態であっても出庫作業が継続して行われる。
【0034】
また、出庫継続制御部24は、上述のように再入庫作業を指示する再入庫制御部23と並行して同時に機能することになるが、各出庫車両の出庫ルートと、再入庫ルートとの比較を行ってこれら各ルートどうしが重複する場合に、出庫作業の継続よりも再入庫作業を優先することとしている。つまり、問題車両の再入庫に係わる搬送を優先することで、互いの車両を搬送する搬送機器の重複、及び、出庫作業が行き詰まって出庫不可能となることを回避している。
【0035】
以上説明した内容を踏まえて図3を参照しながら各車両の動きを具体的な例を挙げて説明する。なお、図3に示される機械式駐車場の部分側面図は、地下4階建てに構成された格納棚に1機の出庫リフタ5が備わり、且つ該出庫リフタ5に2つの出庫バース3A,3Bが設けられた場合を示している。
【0036】
図3(a)では、上層の出庫バース3Aに再入庫を行う問題車両1aがあり、既に出庫リフタ5上には次に出庫を待つ第1の出庫車両1bが待機している。また、その次に出庫命令がかかった第2の出庫車両1cは、出庫リフタ5を待つために格納棚の地下3階にて動作する台車7上で待機している。なお、第2の出庫車両1cは、下層の出庫バース3Bから出庫される予定とされている。
【0037】
問題車両1aの再入庫が開始されると、再入庫制御部23は、格納棚選択部22の情報に基づいて問題車両1aを地下1階の格納棚に格納する再入庫ルートを決定する。そして、第1の出庫車両1bが問題車両1aの再入庫ルート上に存在していることを認識し、この第1の出庫車両1bを実線の矢印に示すように以前に格納されていた地下1階の格納棚に格納するように指示する。これにより、第1の出庫車両1bは、出庫リフタ5に載置されたまま地下1階に向かい、この階の台車7に移載されて所定の格納棚に格納される。
【0038】
第1の出庫車両1bを地下1階に降ろした出庫リフタ5が再び上層の出庫バース3Aに戻ると、次に問題車両1aが該出庫リフタ5に移載されて再び地下1階の台車7に移載される。これによって、問題車両1aは所定の格納棚に格納される。
問題車両1aが台車7に移載された段階で出庫リフタ5の使用が可能となるので、再入庫されずに出庫作業での待機状態とされた第2の出庫車両1cは、出庫リフタ5の到着に合わせて出庫作業が引き続き行われる。また、地下1階での第1の出庫車両1bの出庫作業も同時に行われる。
【0039】
このような制御が行われることで、第2の出庫車両1cは再入庫による無駄な搬送が行われずに出庫作業が継続して行われることになる。つまり、問題車両1aや再入庫ルート上に存在する出庫車両1bの再入庫作業中であっても出庫作業が行われることになり、出庫効率の向上が図られることになる。
【0040】
なお、第2の出庫車両1cは、下層の出庫バース3Bから出庫されることとされているので、出庫リフタ5が問題車両1aの搬送を行う前に第2の出庫車両1cを搬送することとしても良い。これによれば、出庫リフタ5の動作経路に無駄がなくなり、第2の出庫車両1cをより早急に出庫させることができる。
【0041】
また、第2の出庫車両1cが問題車両1aと同じ格納棚の階層に位置する場合であれば、第2の出庫車両も第1の出庫車両1bと同様に再入庫が行われる。そして、出庫の際は出庫順に即して出庫作業が行われる。
【0042】
次に示す図3(b)では、上層の出庫バース3Aに再入庫を行う問題車両1aがあり、出庫命令がかかった第1の出庫車両1bが、出庫リフタ5を待つために地下3階にて動作する台車7上で待機している。なお、第1の出庫車両1bは、問題車両1aと同じ上層の出庫バース3Aから出庫される予定とされている。
【0043】
問題車両1aの再入庫が開始されると、再入庫制御部23は、格納棚選択部22の情報に基づいて問題車両1aを地下1階の格納棚に格納する再入庫ルートを決定する。そして、問題車両1aの再入庫ルート上に出庫車両が存在していないことを認識し、問題車両1aを実線の矢印に示すように所定の格納棚に格納するように指示する。
【0044】
問題車両1aが地下1階の台車7に移載された段階で出庫リフタ5の使用が可能となるので、再入庫されずに出庫作業での待機状態とされた第1の出庫車両1bは、出庫リフタ5の到着に合わせて出庫作業が引き続き行われ、上層の出庫バース3Aから第1の出庫車両1bが出庫されることになる。
【0045】
このような制御が行われることで、第1の出庫車両1bは再入庫による無駄な搬送が行われずに出庫作業が継続して行われることになる。つまり、問題車両1aの再入庫作業中であっても出庫作業が行われることになり、出庫効率の向上が図られることになる。
【0046】
さらに、図3(c)では、上層の出庫バース3Aに再入庫を行う問題車両1aがあり、既に出庫リフタ5上には次に出庫を待つ第1の出庫車両1bが待機している。また、その次に出庫命令がかかった第2の出庫車両1cが、出庫リフタ5を待つために格納棚の地下1階にて動作する台車7上で待機している。
またさらに、第2の出庫車両1cの次に出庫命令がかかった第3の出庫車両1dが、地下4階の出庫リフタ5の近傍にて、この階を動作する台車7に載置されて待機している。
なお、第2の出庫車両1cは上層の出庫バース3Aから出庫される予定とされ、第3の出庫車両1dは下層の出庫バース3Bから出庫される予定とされている。
【0047】
問題車両1aの再入庫が開始されると、再入庫制御部23は、格納棚選択部22の情報に基づいて問題車両1aを地下1階の格納棚に格納することを決定する。そして、第1の出庫車両1bと第2の出庫車両1cとが問題車両1aの再入庫ルート上に存在していることを認識し、この第1の出庫車両1b及び第2の出庫車両1cを実線の矢印に示すように以前に格納されていた地下1階の格納棚に格納するように指示を促す。これにより、第2の出庫車両1cは台車7に載置されたまま先に所定の格納棚に格納され、さらに同じ台車7によって第1の出庫車両が出庫リフタ5から移載されて所定の格納棚に格納される。
【0048】
第1の出庫車両1bを地下1階に降ろした出庫リフタ5が再び上層の出庫バース3Aに戻ると、次に問題車両1aが移載されて再び地下1階の台車7への移載が行われ、問題車両1aは所定の格納棚に格納される。そして、問題車両1aが台車7に移載された段階で出庫リフタ5の使用が可能となるので、再入庫されずに出庫作業での待機状態とされた第3の出庫車両1dは、出庫リフタ5の到着に合わせて出庫作業が引き続き行われる。また、地下1階での第1の出庫車両1b及び第2の出庫車両1cの出庫作業も同時に行われる。
【0049】
このような制御が行われることで、第3の出庫車両1dは再入庫による無駄な搬送が行われずに出庫作業が継続して行われることになる。つまり、問題車両1aや再入庫ルート上に存在する出庫車両1b,1cの再入庫作業中であっても出庫作業が継続されることになり、出庫効率の向上が図られることになる。
【0050】
なお、第3の出庫車両1dは、下層の出庫バース3Bから出庫されることとされているので、出庫リフタ5が問題車両1aの搬送を行う前に第3の出庫車両1dを搬送することとしても良い。これによれば、出庫リフタ5の動作に無駄がなくなり、より効率的な出庫作業が行われることになる。
【0051】
以上説明した本実施形態における機械式駐車場によれば、出庫バース上で強制的に再入庫を必要とする問題車両が発生しても、再入庫ルートに存在しない出庫車両の出庫作業を継続して行えることになり、出庫効率の低下を最小限で抑えることが可能となる。
また、多数の出庫バース及びこれに対応する出庫リフタが備えられる場合、出庫ルートと再入庫ルートとの重複が少なくなるので、再入庫作業の際に出庫作業を継続する出庫車両の待機状態が削減されて出庫バースの設置個数に応じた効率の高い出庫作業を行うことができる。
【0052】
【発明の効果】
以上説明した本発明の機械式駐車場及びその制御方法においては以下の効果を奏する。
請求項1記載の発明によれば、再入庫させる第1の車両の再入庫ルートを導き出すとともに、該再入庫ルート上に存在する出庫車両及び第1の車両の再入庫作業を指示する再入庫制御部と、再入庫ルート上に存在しない他の出庫車両を認識して該他の出庫車両の出庫作業を継続して指示する出庫継続制御部とを有する制御装置が機械式駐車場に備えられているので、再入庫の必要が生じた第1の車両の再入庫作業にて出庫作業中の出庫車両を必ずしも全て再入庫させる必要がなくなり、出庫可能な車両については、第1の車両の再入庫作業中であっても出庫作業を継続し行うことが可能となる。従って、第1の車両に再入庫の必要が生じても、出庫効率の低下を最小限に抑えて運用可能とされた機械式駐車場を実現することができる。
【0053】
請求項2記載の発明によれば、再入庫させる第1の車両の再入庫ルートを導き出し、該再入庫ルート上の出庫車両及び第1の車両を再入庫させることと並行して、再入庫ルート上に存在しない他の出庫車両の出庫作業を継続して指示する機械式駐車場の制御方法とされているので、再入庫作業と出庫作業とが並行して行われることになり、再入庫が生じた場合でも出庫効率の低下を最小限に抑えて機械式駐車場を運用することができる。
【0054】
請求項3記載の発明によれば、出庫ルートと再入庫ルートとが重複する場合、第1の車両を重複ルートから離脱させた後に、他の出庫車両を重複ルートに進入させる制御方法としているので、互いの車両の搬送において干渉することがなくなり、再入庫と出庫との両作業にて混乱を来すことなく確実且つ並行して両作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における機械式駐車場の制御回路の全体構成を説明するブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態における機械式駐車場の制御方法を説明する再入庫作業及び出庫作業での制御の流れを説明する流れ図である。
【図3】各車両の動きを具体的に説明する機械式駐車場の部分側面図である。
【図4】機械式駐車場の全体構成を説明する斜視図である。
【符号の説明】
1a 問題車両(第1の車両)
1b,1c,1d 出庫車両
3 出庫バース
4,5 各リフタ(搬送機器)
6 格納棚
7 台車(搬送機器)
10 カードリーダ
10a タッチパネル
11 精算機
20 制御装置
21 運転制御部
22 格納棚選択部
23 再入庫制御部
24 出庫継続制御部
Claims (3)
- 車両の入出庫を行う入出庫バースと、車両を格納する複数の格納棚と、前記入出庫バースと前記各格納棚との間で車両を搬送する搬送機器とを備えた機械式駐車場において、
前記搬送機器及び前記各格納棚の稼動を制御する制御装置には、
再入庫させる第1の車両の再入庫ルートを導き出すとともに、該再入庫ルート上に存在する出庫車両及び前記第1の車両の再入庫作業を指示する再入庫制御部と、
前記再入庫ルート上に存在しない他の出庫車両を認識して該他の出庫車両の出庫作業を継続して指示する出庫継続制御部と
が備えられていることを特徴とする機械式駐車場。 - 車両の入出庫を行う入出庫バースと、車両を格納する複数の格納棚と、前記入出庫バースと前記各格納棚との間で車両を搬送する搬送機器とを備えて構成された機械式駐車場の制御方法において、
再入庫させる第1の車両の再入庫ルートを導き出し、該再入庫ルート上の出庫車両及び前記第1の車両を再入庫させることと並行して、前記再入庫ルート上に存在しない他の出庫車両の出庫作業を継続して指示することを特徴とする機械式駐車場の制御方法。 - 前記他の出庫車両の出庫ルートと、前記再入庫ルートとが重複する場合、前記再入庫ルートと前記出庫ルートとの重複ルートから前記第1の車両を離脱させた後に、前記他の出庫車両を前記重複ルートに進入させることを特徴とする請求項2記載の機械式駐車場の制御方法。
Priority Applications (1)
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