JP6368615B2 - 機械式駐車装置とその運転方法 - Google Patents

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本発明は、異なる2以上の車種を駐車可能な機械式駐車装置とその運転方法に関する。
機械式駐車装置は、地上に建設した建屋内部や、地下に形成した空間に機械装置を配設し、多数の車両を立体的に格納する設備であり、エレベータ式、マルチエレベータ式、水平循環方式、多層循環方式、平面往復方式、等の様々な方式が用いられている。
近年、多種多様な大きさの車種が増えていることから、異なる2以上の車種を混在させて駐車できる機械式駐車装置が求められている。このような機械式駐車装置として、特許文献1と2が開示されている。
このような2以上の車種を混載できる機械式駐車装置では、予め車種に応じて格納場所が決定されている。例えば普通車であれば普通車専用の格納場所に、ハイルーフ車であればハイルーフ車専用の格納場所に、格納される。
特開2001−262854号公報 特開平10−317702号公報
機械式駐車装置は、入出庫に掛かる時間ができる限り短いことが求められている。
しかし特許文献1に開示された機械式駐車装置では、普通車用のパレットとハイルーフ車用のパレットが異なるため、入庫時の待ち時間が長くなる傾向があった。つまり、特許文献1の機械式駐車装置で、例えば入出庫部に設置されている空パレットが普通車用のものであるときにハイルーフ車が入庫しようとした場合、入出庫部にある空パレットを搬送装置で普通車専用の格納場所の空きスペースに搬送し、その後、ハイルーフ車専用の格納場所からハイルーフ車用のパレットを引き出し、それを入出庫部へ搬送する必要があった。また逆に入出庫部に設置されている空パレットがハイルーフ車用のものであり、普通車が入庫しようとするときも同様であり、入出庫部に設置された空パレットとは異なる車種の車両が入庫しようとしたときには、利用者の待ち時間が長くなる傾向があった。
さらに特許文献2の機械式駐車装置は、次に入出庫する車両の車種が同一車種か否かにかかわらず、直前に搬送した車種と同一の車種の格納場所の空パレットを入出庫部に搬送するという常に同じ動作の運転しかできなかった。
つまり特許文献2の機械式駐車装置では、搬送装置が普通車を普通車専用の格納場所に搬送した後には必ず、普通車専用の格納場所から空パレットを引き出し、その空パレットを入出庫部に搬送する。また、入庫車両がハイルーフ車の場合には、搬送装置がハイルーフ車をハイルーフ車専用の格納場所に搬送し、その後必ずハイルーフ車専用の格納場所から空パレットを引き出し、それを入出庫部に搬送する。
そのため例えば普通車の入庫とハイルーフ車の出庫を連続して行う場合には、搬送装置は、まず普通車を普通車専用の格納場所に搬送し、普通車専用の格納場所から空パレットを引き出してそれを入出庫部に搬送する。それから搬送装置は再びその空パレットを入出庫部から搬送し、ハイルーフ車専用の格納場所の空きスペースに格納する。その後、搬送装置は、出庫するハイルーフ車を載せたパレットをハイルーフ車専用の格納場所から引き出し、入出庫部へ搬送する。
そのため特許文献2の機械式駐車装置では、異なる車種の入出庫が連続する場合には搬送装置が余分な動作をしなければならず、待ち時間が長くなる傾向があった。
本発明は上述した問題点を解決するために創案されたものである。すなわち本発明の目的は、2以上の車種を駐車可能な機械式駐車装置であっても、入出庫時の待ち時間を短縮できる機械式駐車装置とその運転方法を提供することにある。
本発明によれば、2以上の車種を駐車可能な機械式駐車装置であって、
前記2以上の車種のうちの全車種の車両が搭載可能な共通のパレットと、
前記全車種の車両のそれぞれが入出庫する共通の入出庫部と、
前記車両をそれぞれ前記パレットに載せて格納する前記全車種のそれぞれに対応した2以上の格納場所と、
前記パレットを前記入出庫部と前記格納場所との間で搬送する搬送装置と、
前記搬送装置を制御する制御装置と、を備え、
前記搬送装置による前記パレットの搬送中において、前記2以上の格納場所は、それぞれパレット1つ分の空きスペースを有しており、
前記制御装置は、
(A)前記2以上の車種のうちのいずれか一車種の車両が前記入出庫部の前記パレットに入庫したとき、
(B)前記搬送装置により、前記一車種の車両を載せた前記パレットを該一車種に対応する一の格納場所の前記空きスペースに搬送し、
(C)次いで、前記搬送装置により、次の出庫車両の車種に応じた異なる動作をする、ことを特徴とする機械式駐車装置が提供される。
また前記制御装置は、前記(C)において次の出庫車両が無い場合に、前記搬送装置により、搬送した前記一の格納場所の空パレットを入出庫部に搬送する。
また前記制御装置は、前記(C)において次の出庫車両の車種が同一の前記一車種である場合に、前記搬送装置により、搬送した前記一の格納場所の次の出庫車両のパレットを入出庫部に搬送する。
また前記制御装置は、前記(C)において次の出庫車両の車種が、前記2以上の車種のうち前記一車種とは異なる他車種である場合に、前記搬送装置により、搬送した前記一の格納場所の空パレットを前記他車種に対応する他の格納場所に搬送し、
(D)次いで、前記他の格納場所の次の出庫車両のパレットを入出庫部に搬送する。
また本発明によれば、2以上の車種を駐車可能な機械式駐車装置の運転方法であって、
前記2以上の車種のうちの全車種の車両が搭載可能な共通のパレットと、
前記全車種の車両のそれぞれが入出庫する共通の入出庫部と、
前記車両をそれぞれ前記パレットに載せて格納する前記全車種のそれぞれに対応した2以上の格納場所と、
前記パレットを前記入出庫部と前記格納場所との間で搬送する搬送装置と、を準備し、
前記搬送装置による前記パレットの搬送中において、前記2以上の格納場所は、それぞれパレット1つ分の空きスペースを有しており、
(A)前記2以上の車種のうちのいずれか一車種の車両が入出庫部の前記パレットに入庫したとき、
(B)前記搬送装置により、前記一車種の車両を載せた前記パレットを該一車種に対応する一の格納場所の前記空きスペースに搬送し、
(C)次いで、前記搬送装置により、次の出庫車両の車種に応じた異なる動作をする、ことを特徴とする機械式駐車装置の運転方法が提供される。
また前記(C)において次の出庫車両が無い場合に、前記搬送装置により、搬送した前記一の格納場所の空パレットを入出庫部に搬送する。
また前記(C)において次の出庫車両の車種が同一の前記一車種である場合に、前記搬送装置により、搬送した前記一の格納場所の次の出庫車両のパレットを入出庫部に搬送する。
また前記(C)において次の出庫車両の車種が、前記2以上の車種のうち前記一車種とは異なる他車種である場合に、前記搬送装置により、搬送した前記一の格納場所の空パレットを前記他車種に対応する他の格納場所に搬送し、
(D)次いで、前記他の格納場所の次の出庫車両のパレットを入出庫部に搬送する。
上述した本発明の機械式駐車装置とその運転方法によれば、全車種の車両が、共通のパレットに搭載されるので、異なる車種の入庫が連続する場合であっても、入出庫部に設置された空パレットに入庫車両がすぐに入庫できる。そのため、入庫に掛かる時間を従来の機械式駐車装置よりも短くすることができる。
また本発明の機械式駐車装置は、制御装置が次の入出庫手続をも認識して搬送装置を制御するため、前後の入出庫手続の間で搬送装置を停止させずに、前の入出庫手続から後の入出庫手続へ移行できる。そのためその分、本発明の機械式駐車装置は、後の利用者の待ち時間を短縮できる。
本発明の機械式駐車装置の全体構成図である。 本発明の機械式駐車装置の制御もしくは運転方法の説明図である。 普通車が入庫するときの本発明と従来技術の機械式駐車装置の制御の比較説明図である。 普通車の入庫が連続するときの本発明と従来技術の機械式駐車装置の制御の比較説明図である。 普通車の入庫の次にハイルーフ車が入庫するときの本発明と従来技術の機械式駐車装置の制御の比較説明図である。 普通車の入庫の次に普通車が出庫するときの本発明と従来技術の機械式駐車装置の制御の比較説明図である。 普通車の入庫の次にハイルーフ車が出庫するときの本発明と従来技術の機械式駐車装置の制御の比較説明図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
図1は、本発明の機械式駐車装置の全体構成図である。
本発明の機械式駐車装置1は、2以上の車種の車両2を駐車可能な機械式駐車装置であり、地上に建設した建屋内部や、地下に形成した空間に機械装置を配設し、多数の車両2をパレット3に搭載して立体的に格納する設備である。例えば本発明の機械式駐車装置1は、エレベータ式、マルチエレベータ式、水平循環方式、多層循環方式、平面往復方式、等の方式が用いられた機械式駐車装置である。
2以上の車種には、車両2の進行方向、幅方向(進行方向に対する左右方向)、もしくは高さ方向の長さのそれぞれが様々である車種が該当する。例えば本発明の機械式駐車装置1に駐車する2以上の車種は、普通車N、ハイルーフ車H、ミドルハイルーフ車M、軽自動車、大型乗用車、小型乗用車、等が該当する。
以下、普通車N、ハイルーフ車H、及びミドルハイルーフ車Mを駐車可能な図1の平面往復方式の機械式駐車装置1を例として、本発明の機械式駐車装置1とその運転方法を説明する。
図1に示すように本発明の機械式駐車装置1は、車両2を搭載する複数のパレット3、入出庫部7、各車種に対応する車両2の格納場所8、搬送装置10、及び制御装置11を備える。すなわち本発明の機械式駐車装置1の運転方法では、これらの車両2を搭載する複数のパレット3、入出庫部7、各車種に対応する車両2の格納場所8、搬送装置10、及び制御装置11を準備する。
パレット3は、その上に、機械式駐車装置1に駐車する全ての車種の車両2を搭載できる共通のパレットである。例えば図1に示す実施例の機械式駐車装置1では、共通のパレット3の上に、普通車N、ハイルーフ車H、ミドルハイルーフ車Mが搭載されている。例えば、本発明の機械式駐車装置1が普通車N、ハイルーフ車H、ミドルハイルーフ車M、軽自動車、大型乗用車、及び小型乗用車を駐車させる機械式駐車装置である場合には、その全車種の車両2が共通のパレット3に搭載される。
入出庫部7は、全車種の車両2のそれぞれが機械式駐車装置1のパレット3に乗り込み、入出庫するための共通の出入り口である。次に入庫する車両2が待つための入出庫部7の前の待ちスペースと、入出庫部7とには、車両2の車種を特定するために車高、車幅、もしくは進行方向の車両2の長さを計測する検出センサ4が設けられていることが好ましい。もしくは入庫する車種を利用者や管理人が入力するための操作盤6が、入出庫部7の出入り口やその周辺に設けられていてもよい。検出センサ4や操作盤6からの車種に関する情報(以下、車種情報)は、無線もしくは有線で制御装置11に送信される。
入出庫部7には、共通のパレット3が設置される。図1の実施例では、入庫する車両2は、入出庫部7に設置されたパレット3の上に利用者の運転により自走して乗り込み、パレット3上で停止する。
格納場所8は、車両2をそれぞれパレット3に載せて格納する複数の駐車棚であり、全車種のそれぞれに対応して複数存在する。つまり複数の各格納場所8は、それぞれが複数の駐車棚を有する。
本発明の機械式駐車装置1は、2以上の、すなわち機械式駐車装置1に駐車可能な車種数と同じ数の格納場所8を備える。
例えば図1の機械式駐車装置1の場合、駐車可能な車種は、普通車N、ハイルーフ車H、ミドルハイルーフ車Mの3車種である。そのため図1の機械式駐車装置1は、普通車専用の格納場所8N、ハイルーフ車専用の格納場所8H、及びミドルハイルーフ車専用の格納場所8Mの3つの格納場所8を備える。
搬送装置10は、入出庫部7と格納場所8との間、もしくは複数の格納場所8の間でパレット3を搬送する装置である。図1の実施例の場合、搬送装置10は、昇降リフト10aと走行台車10bである。しかしこれに限らず本発明の搬送装置10は、その機械式駐車装置1の方式によって、1台のみであってもよい。例えば本発明の機械式駐車装置1がエレベータ式の機械式駐車装置である場合には、搬送装置10は、ワイヤで吊り下げられ、上下に延びる昇降路に沿って昇降するエレベータであってもよい。
図1の実施例の場合、機械式駐車装置1には1段が1つの格納場所8に対応した3段の駐車棚が設けられているが、格納場所8の構成はこれに限らない。例えば本発明の機械式駐車装置1は、1段に複数の格納場所8が設けられているものでもよい。
駐車棚の横には、水平に延びる走行路12が設けられている。走行台車10bは、その走行路12を往復する。
昇降リフト10aは上下に延びる昇降路13に沿って、各段と入出庫部7との間で昇降する。
車両2が入庫するとき、昇降リフト10aは、運転者が車両2から離れた後に車両2を載せたパレット3を入出庫部7から搬送してその車両2の車種に対応した格納場所8がある各段まで昇降路13を下降し、そのパレット3を走行台車10bに水平に移動させる。走行台車10bの上には、走行台車10bが各格納場所8の空きスペース5の横に停止したときに空きスペース5の横行レールと同一線上に並ぶ横行レールが、設けられている。
走行台車10bは、車両2を載せたパレット3を、その車両2の車種に対応する格納場所8へ搬送し、その格納場所8の空きスペース5にそのパレット3を格納する。
また図1の実施例の機械式駐車装置1には、搬送装置10を操作する図示しない駆動装置が設けられている。駆動装置はモータを有し、そのモータの回転動力を利用して、搬送装置10(昇降リフト10a,走行台車10b)を操作する。
制御装置11は、搬送装置10を制御する装置である。図1の実施例の制御装置11は、駆動装置に接続されていてもよい。そして制御装置11は、検出センサ4や操作盤6から入力された車種情報に基づき駆動装置を制御し、搬送装置10の動作を制御するものであってもよい。
制御装置11の詳しい制御(すなわち本発明の機械式駐車装置1の運転方法)については、後で詳述する。
搬送装置10によるパレット3の搬送中、すなわち1つのパレット3が搬送装置10の上か、入出庫部7にあるときに、2以上の各格納場所8は、それぞれパレット1つ分の空きスペース5を有している。普通車Nが入庫するとその普通車Nが載せられたパレット3は、普通車専用の格納場所8Nの空きスペース5に格納される。ハイルーフ車Hが入庫すると、そのハイルーフ車Hが載せられたパレット3がハイルーフ車専用の格納場所8Hの空きスペース5に格納される。ミドルハイルーフ車Mが入庫する際も同様に、そのミドルハイルーフ車Mが搭載されたパレット3がミドルハイルーフ車専用の格納場所8Mの空きスペース5に格納される。
例えば図1の実施例では、1つのパレット3が搬送装置10上に搭載されている状態で、普通車専用の格納場所8N、ハイルーフ車専用の格納場所8H、及びミドルハイルーフ車専用の格納場所8Mのそれぞれが、1つずつ空きスペース5を有している。制御装置11は、この空きスペース5が各格納場所8に1つずつ設けられている状態を維持し続けるように、搬送装置10を制御する。
なお図1の機械式駐車装置1は、全てのパレット3が、格納場所8か入出庫部7、もしくは搬送装置10の上にのみ設けられている。つまり図1の機械式駐車装置1は、従来の機械式駐車装置にあった空パレット3aの仮置き場を設けておらず、その分、機械式駐車装置1の製造費用を抑えている。しかしこれに限らず本発明の機械式駐車装置1は、空パレット3aの仮置き場を設けてもよい。
次に、本発明の制御装置11による本発明の機械式駐車装置1の運転方法について説明する。以下、「一車種の車両2X」が普通車Nであり、「他車種の車両2Y」がハイルーフ車Hである場合を例とする。
図2は、本発明の機械式駐車装置の制御もしくは運転方法の説明図である。
本発明の制御装置11は、S1ステップにおいて、2以上の車種のうちのいずれか一車種の車両2X(普通車N)が入出庫部7のパレット3に入庫する。すなわち普通車N、ハイルーフ車H、ミドルハイルーフ車Mのいずれかが入出庫部7に入庫する。
S2ステップで、搬送装置10により、一車種の車両2Xを載せたパレット3を一車種に対応する一の格納場所8Xの空きスペース5に搬送する。すなわち搬送装置10により、普通車Nを載せたパレット3を、普通車専用の格納場所8Nの空きスペース5に搬送する。
そして制御装置11は、S3ステップにおいて、S2ステップに次いで、搬送装置10により、次の出庫車両2の車種に応じた異なる動作をする。つまり次の出庫車両2の車種が「無い場合(S3‐1ステップ)」、「一車種(同一車種)である場合(S3‐2ステップ)」、「他車種(異なる車種)である場合(S3‐3ステップとS4ステップ)」のいずれであるかによって、制御装置11が「次の出庫車両2の車種に応じた異なる動作」をする。
以下、S3ステップにおける「搬送装置10により、次の出庫車両の車種に応じた異なる動作」について詳述する。以下の図3〜図7は、本発明と従来技術の機械式駐車装置の制御の比較説明図である。各図において、(A)は本発明の機械式駐車装置1であり、(B)は、特許文献1の機械式駐車装置である。
図3は普通車Nが入庫するとき、図4は普通車Nの入庫が連続するとき、図5は普通車Nの入庫の次にハイルーフ車Hが入庫するとき、図6は普通車Nの入庫の次に普通車Nが出庫するとき、図7は普通車Nの入庫の次にハイルーフ車Hが出庫するときを示す。
図3〜図5は、「次の出庫車両2が無い場合」の説明図である。図6は、「次の出庫車両2の車種が一車種(同一車種)である場合」の説明図であり、図7は、「次の出庫車両2の車種が他車種(異なる車種)である場合」の説明図である。
なお「次の出庫車両2が無い場合」とは、「次に入出庫手続する車両2が無い場合」、もしくは「次の入出庫手続が入庫手続であるため、出庫車両2は無い場合」を意味する。
図3は、普通車が入庫するときの本発明と従来技術の機械式駐車装置の制御の比較説明図である。図3(A)は本発明の機械式駐車装置1であり、図3(B)は、特許文献1の機械式駐車装置である。
本発明の制御装置11は、S3ステップにおいて次の出庫車両2が無い場合には、S3‐1ステップで搬送装置10により、搬送した一の格納場所8Xの空パレット3aを入出庫部7に搬送する。なお次の出庫車両2の車種の有無やその車種情報については、搬送装置10で一車種の車両2Xを載せたパレット3を一車種に対応する一の格納場所8Xの空きスペース5に搬送し格納し終わるまでに(すなわち上述のS2ステップが終わるまでに)制御装置11が認識していればよい。
まず普通車N(一車種の車両2X)が、入出庫部7に設置されたパレット3にそのまま自走して入庫する(図3(A)の上段、図2のS1ステップ)。次いで制御装置11は、入庫した普通車Nを載せたパレット3を普通車専用の格納場所8N(一の格納場所8X)へ搬送し、その空きスペース5に格納する(図3(A)の中段、図2のS2ステップ)。その後、次の入庫車両2又は出庫車両2の有無やその車種情報が検出センサ4や操作盤6から入力されていない場合には、制御装置11は、入庫した普通車Nを搬送した格納場所8Xと同じ格納場所8X(つまりこの場合は、普通車専用の格納場所8N)から空パレット3aを引き出し、それを入出庫部7に搬送するように搬送装置10を制御する(図3(A)の下段、図2のS3‐1ステップ)。
なお「一車種の車両2X」がハイルーフ車Hである場合には、制御装置11は、そのハイルーフ車Hをハイルーフ車専用の格納場所8Hに格納し、ハイルーフ車専用の格納場所8Hから取り出した空パレット3aを入出庫部7へ搬送する。同様に、「一車種の車両2X」がミドルハイルーフ車Mである場合には、そのミドルハイルーフ車Mをミドルハイルーフ車専用の格納場所8Mに格納し、そのミドルハイルーフ車専用の格納場所8Mから取り出した空パレット3aを入出庫部7へ搬送する。
従来、特許文献1の機械式駐車装置では、車種毎に専用のパレット3が設けられていた。特許文献1に開示された機械式駐車装置では、入庫手続に関する車両2が普通車Nである場合は普通車専用のパレット3Nを、入庫手続に関する車両2がハイルーフ車Hである場合はハイルーフ車専用のパレット3Hを、入庫手続の際にそれぞれの格納場所8X,8Yからその都度呼び寄せ、入庫車両2を入庫させていた。そのため前の手続きが同一車種の出庫手続であった場合を除き、予め入出庫部7に空パレット3aを設置できなかった。そのため特許文献1の機械式駐車装置では、利用者から入庫手続を受け付けた後に、その車種専用の空パレット(普通車専用の空パレット3Na又はハイルーフ車専用の空パレット3Ha)を呼び寄せて入出庫部7に設置する動作を行うため、入庫時の利用者の待ち時間が長くなってしまっていた。
また特許文献1の機械式駐車装置では、例えばその前の手続きが出庫手続であった場合には、入出庫部7に車種専用の空パレット3Na,3Haのどちらかが設置されている。しかし図3(B)に示すように、特許文献1の機械式駐車装置1では、例えば入出庫部7にハイルーフ車専用の空パレット3Haが設置されているときに普通車Nを入庫する場合、ハイルーフ車専用の空パレット3Haを搬送装置10でハイルーフ車専用の格納場所8Hの空きスペース5に搬送して格納し(図3(B)の最上段)、その後、普通車専用の格納場所8Nから普通車専用の空パレット3Naを引き出して入出庫部7へ搬送しなければならなかった(図3(B)の上から2段目)。そのため特許文献1の機械式駐車装置では、入出庫部7に空パレット3Na,3Haがある場合でも、利用者の待ち時間が長くなってしまうことがあった。
それに対し本発明の機械式駐車装置1は、機械式駐車装置1に駐車する全車種が搭載可能な共通のパレット3であるため、入出庫部7に設置されたパレット3が入庫車両2とは異なる車種に対応する格納場所8から搬送されたものであっても、入庫車両2がそのままそのパレット3に入庫できる(図3(A)の上段)。そのため特許文献1の機械式駐車装置で必要だったパレット3の入れ替え動作(図3(B)の最上段と上から2段目)が不要な分、本発明の機械式駐車装置1は、車両2の入庫に必要な利用者の待ち時間を短縮できる。
また本発明の機械式駐車装置1は、図3(A)の下段に示すように、機械式駐車装置1を利用可能な全車種が搭載できる共通のパレット3を入出庫部7に設置した状態で一連の入庫手続を終えるので、たとえ次に入庫手続する車両2がどの車種であったとしても、その入庫車両2をすぐに入出庫部7に設置してある空パレット3aに誘導できる。そのため入庫時の利用者の待ち時間を特許文献1の機械式駐車装置より短縮することができる。
また入庫車両2を搬送した格納場所8から、空パレット3aを引き出し、入出庫部7に設置するので、各格納場所8につき1つずつ空きスペース5がある状態を保ち続けることができる。
次に、上述のS2ステップが終わるまでに、既に、検出センサ4や操作盤6から制御装置11に、次の手続きが入庫手続であること、及びその車種情報が入力されている場合の本発明の制御装置11の制御について説明する。
まず同じ車種の車両2の入庫が連続している場合について説明する。
図4は、普通車の入庫が連続するときの本発明と従来技術の機械式駐車装置の制御の比較説明図である。図4(A)は、本発明の機械式駐車装置1であり、図4(B)は、特許文献1の機械式駐車装置である。なお、図4(A)のS1ステップとS2ステップは、図3(A)と同様である(図4(A)の最上段)。
以下、普通車Nが「一車種の車両2X」である場合を例として図4を説明する。なお、1台目の普通車Nを普通車Nとし、2台目の普通車Nを普通車Nとする。
本発明の制御装置11は、S3ステップにおいて、次の手続きが入庫手続であり、次のその入庫手続に係る車両2(普通車N)がS1ステップ又はS2ステップのときに入庫している車両2(一車種の車両2X、普通車N)と同じ車種であることを認識した場合、搬送装置10により、一の格納場所8X(普通車専用の格納場所8N)から入出庫部7に搬送した空パレット3aの上に、次の入庫手続に係る車両2を入庫させる(図4(A)の上から3段目)。その後、制御装置11は、そのパレット3を一の格納場所8X(普通車専用の格納場所8N)の空きスペース5に格納する(図4(A)の下から2段目)。このとき次の入出庫手続に関する情報が制御装置11に入力されていなければ、制御装置11は再度、一の格納場所8X(普通車専用の格納場所8N)の空パレット3aを搬送装置10で入出庫部7へ搬送する(図4(A)の最下段)。
次に、異なる車種の車両2の入庫が連続している場合について説明する。
図5は、普通車の入庫の次にハイルーフ車が入庫するときの本発明と従来技術の機械式駐車装置の制御の比較説明図である。図5(A)は、本発明の機械式駐車装置1であり、図5(B)は、特許文献1の機械式駐車装置である。なお、図5(A)のS1ステップとS2ステップも、図3(A)と同様である(図5(A)の最上段)。
S3ステップにおいて、次の手続きが、S1ステップ又はS2ステップのときに入庫している車両2(一車種の車両2X)と異なる車種の車両2(他車種の車両2Y)の入庫手続であることを制御装置11が認識した場合、制御装置11は、S3ステップで、一の格納場所8Xから搬送した空パレット3aに他車種の車両2Yを入庫させ、他車種の車両2Yが搭載されたそのパレット3を他の格納場所8Yの空きスペース5に格納する。次いで他の格納場所8Yから引き出した空パレット3aを入出庫部7へ搬送する。
つまり図5(A)で、普通車Nを普通車専用の格納場所8Nに格納し終わるまでに、次の手続きがハイルーフ車Hの入庫手続であることを制御装置11が認識した場合、制御装置11は、普通車専用の格納場所8Nから引き出した空パレット3a(図5(A)の上から2段目)に、次に入庫してきたハイルーフ車Hを入庫させる(図5(A)の上から3段目)。そしてそのハイルーフ車Hが搭載されたパレット3をハイルーフ車専用の格納場所8Hへ搬送し、その空きスペース5にそのパレット3を格納する(図5(A)の上から4段目)。次いで搬送装置10は、ハイルーフ車専用の格納場所8Hから空パレット3aを引き出し、それを入出庫部7へ搬送する(図5(A)の最下段)。
特許文献1の機械式駐車装置1では、入庫手続の度に、入庫する車両2の車種に応じたその車種専用の空のパレット3Na,3Haを格納場所8から呼び出していた(図4(B)と図5(B))。そのため入庫手続が連続する場合でも、前の入庫手続の後に次の入庫手続の受け付けを開始するため、前の入庫手続と後の入庫手続との間に搬送装置10が停止する時間ができてしまい、その分、後に入庫する利用者の待ち時間が長くなってしまっていた。
それに対し、本発明の機械式駐車装置1は、制御装置11が次の入庫手続をも認識して搬送装置10を制御するため、前後の入庫手続の間で搬送装置10を停止させずに、連続して前の入庫手続から後の入庫手続へ移行できる。そのためその分、本発明の機械式駐車装置1は、利用者の待ち時間を短縮できる。
また図4(A)と図5(A)に示すように、入庫手続が連続する場合も、入庫車両2を搬送した格納場所8から、空パレット3aを引き出し、入出庫部7に設置するので、各格納場所8につき1つずつ空きスペース5がある状態を保ち続けることができる。
次に、S3ステップにおいて、次の出庫車両2の車種が「一車種(同一車種)である場合(図2のS3‐2ステップ)」の制御装置11の制御について説明する。
図6は、普通車の入庫の次に普通車が出庫するときの本発明と従来技術の機械式駐車装置の制御の比較説明図である。図6(A)は、本発明の機械式駐車装置1であり、図6(B)は、特許文献2の機械式駐車装置である。なお、図6(A)のS1ステップとS2ステップも、図3(A)と同様である(図6(A)の最上段)。
以下に、図6(A)に沿って、普通車Nが「一車種の車両2X」である場合を例として説明する。なお、入庫する普通車Nを普通車Nとし、その後出庫する普通車Nを普通車Nとする。
まず普通車Nが入出庫部7の空パレット3aに入庫する。次いで搬送装置10が普通車Nを普通車専用の格納場所8Nに格納し終わるまでに(図6(A)の最上段)、次の手続きが普通車Nの出庫手続であることを制御装置11が認識した場合、制御装置11は、出庫手続で指定された出庫車両2X(普通車N)が載るパレット3を普通車専用の格納場所8Nから引き出し、入出庫部7へ搬送する(図6(A)の上から2段目)。その後、出庫車両2X(普通車N)は、利用者の運転により入出庫部7から出庫する(図6(A)の最下段)。出庫車両2X(普通車N)が載っていた空パレット3aは、そのまま入出庫部7に設置される。
従来の特許文献2の機械式駐車装置では、次の手続きが出庫手続であっても、前の入庫手続の車種を格納した格納場所8から空パレット3aを入出庫部7へ搬送するという常に同じ動作の運転しかしていなかった。そのため図6(B)に示すように、例えば普通車Nの入庫の後に普通車Nの出庫があるときに、たとえそれらの入庫と出庫が連続していたとしても、搬送装置10が普通車Nを普通車専用の格納場所8Nに搬送し、その後には必ず普通車専用の格納場所8Nから空パレット3aを引き出して入出庫部7へ搬送した状態で普通車Nの入庫手続を完了させていた。その後普通車Nの出庫手続を受け付け、入出庫部7に設置された空パレット3aを搬送装置10で普通車専用の格納場所8Nへ搬送してから、出庫する普通車Nを載せたパレット3を入出庫部7へ搬送していた。
そのため特許文献2の機械式駐車装置の場合、出庫する普通車Nの利用者は、前の普通車Nの入庫動作に掛かる時間(図6(B)の最上段)と自分の普通車Nが入出庫部7へ搬送される時間(図6(B)の下から2段目)だけでなく、搬送装置10が空パレット3aを普通車専用の格納場所8Nから入出庫部7へ搬送し設置する時間(図6(B)の上から2段目)と、その空パレット3aを普通車専用の格納場所8Nの空きスペース5へ戻す時間(図6(B)の上から3段目)をも待たなければならなかった。そのため出庫する車両2の利用者の待ち時間は長かった。
それに対し本発明の機械式駐車装置1は、普通車Nを載せたパレット3を格納し終わるまでに、次の普通車Nの出庫手続を制御装置11が認識していれば、パレット3の格納後にそのまま速やかに出庫する普通車Nを載せたパレット3を入出庫部7へ搬送することができる(図6(A)の下から2段目)。つまり本発明の機械式駐車装置1は、制御装置11が、現時点の入出庫手続だけでなく次の入出庫手続をも認識したうえで連続して搬送装置10を制御するため、空パレット3aを往復させる動作を省いて、次の普通車Nの出庫手続を始めることができる。
それにより、本発明の機械式駐車装置1における出庫する普通車N(すなわち「次の出庫車両2」)の利用者の待ち時間は、前の普通車Nの入庫動作に掛かる時間(図6(A)の最上段)と、自分の普通車Nが入出庫部7へ搬送される時間(図6(A)の下から2段目)だけでよい。そのため普通車Nの利用者(すなわち同じ車種の入庫と出庫が連続している場合の出庫手続をする利用者)の待ち時間を、特許文献2の機械式駐車装置より短くすることができる。その上、本発明の機械式駐車装置1は、搬送装置10を、無駄な動作をさせることなく効率よく動かすため、搬送装置10の動力に必要な電力を削減することもできる。
次に、S3において、次の出庫車両2の車種が「他車種である場合(図2のS3‐3ステップ)」、つまり異なる車種の入庫と出庫が連続している場合の制御装置11の制御について説明する。
図7は、普通車の入庫の次にハイルーフ車が出庫するときの本発明と従来技術の機械式駐車装置の制御の比較説明図である。図7(A)は、本発明の機械式駐車装置1であり、図7(B)は、特許文献2の機械式駐車装置である。なお、図7(A)のS1ステップとS2ステップも、図3(A)と同様である(図7(A)の最上段)。
制御装置11は、S3ステップにおいて、次の出庫車両2の車種が、S1ステップで入庫した車両2の車種とは異なる車種(つまり他車種)であると認識した場合に、搬送した一の格納場所8Xの空パレット3aを、入出庫部7を経由することなく直接、他車種に対応する他の格納場所8Yに搬送する(図7(A)の上から2段目、図2のS3‐3ステップ)。その後、制御装置11は、S4ステップで、他の格納場所8Yに格納されている次の出庫車両2のパレット3を入出庫部7に搬送する(図7(A)の下から2段目、図2のS4ステップ)。
以下に図7(A)に沿って、普通車Nが「一車種の車両2X」であり、ハイルーフ車Hが「他車種の車両2Y」である場合を例として説明する。
まず普通車Nが、入出庫部7の空パレット3aに入庫し、搬送装置10がその普通車Nを普通車専用の格納場所8Nに格納する(図7(A)の最上段、図2のS1ステップとS2ステップ)。その後、次の手続きがハイルーフ車Hの出庫手続であることを制御装置11が認識した場合、搬送装置10は、空パレット3aを普通車専用の格納場所8Nから引き出してハイルーフ車専用の格納場所8Hへ入出庫部7を経由することなく直接搬送し、それをハイルーフ車専用の格納場所8Hの空きスペース5に格納する(図7(A)の上から2段目)。次いで搬送装置10は、制御装置11の制御により、出庫手続で指定された出庫車両2Y(ハイルーフ車H)が載るパレット3をハイルーフ車専用の格納場所8Hから引き出し、入出庫部7へ搬送する(図7(A)の下から2段目)。その後、出庫車両2Y(ハイルーフ車H)は、利用者の運転により入出庫部7から出庫する。出庫車両2Y(ハイルーフ車H)が載っていた空パレット3aは、そのまま入出庫部7に設置される。
しかし、図7(B)の特許文献2の機械式駐車装置では、次に入出庫する車両2の車種が同一車種か否かにかかわらず、常に入庫車両2と同一車種の格納場所8の空パレット3aを入出庫部7に搬送するという同じ動作の運転しかしない。そのため特許文献2の機械式駐車装置では、異なる車種の入庫と出庫が連続するときも、入庫した車種の格納場所8から空パレット3aを取り出し、それを入出庫部7へ搬送して設置し、その後異なる車種の出庫手続を受け付けてから、空パレット3aを再び入庫した車種の格納場所8へ格納するという余分な動作をしていた。
すなわち図7(B)に示すように、特許文献2に開示された機械式駐車装置では、例えば普通車Nの入庫の後にハイルーフ車Hの出庫が連続していたとしても、搬送装置10が普通車Nを普通車専用の格納場所8Nに搬送し、その後には必ず普通車専用の格納場所8Nから空パレット3aを引き出して入出庫部7へ搬送した状態で普通車Nの入庫手続を完了させていた。その後、改めてハイルーフ車Hの出庫手続を受け付け、入出庫部7の空パレット3aをハイルーフ車専用の格納場所8Hへ搬送し、その後、出庫するハイルーフ車Hを載せたパレット3を入出庫部7へ搬送していた。
つまり特許文献2の機械式駐車装置で普通車Nの入庫とハイルーフ車Hの出庫が連続する場合、たとえ結果的に空パレット3aが一の格納場所8Xから他の格納場所8Yへ移動することになる場合でも、空パレット3aが必ず入出庫部7を経由する。
そのため特許文献2の機械式駐車装置の場合、ハイルーフ車Hの利用者は、前の普通車Nの入庫動作に掛かる時間(図7(B)の最上段)と自分のハイルーフ車Hが入出庫部7へ搬送される時間(図7(B)の下から2段目)だけでなく、空パレット3aを普通車専用の格納場所8Nから入出庫部7へ搬送する時間(図7(B)の上から2段目)と、その空パレット3aをハイルーフ車専用の格納場所8Hの空きスペース5へ格納する時間(図7(B)の上から3段目)をも待たなければならなかった。それにより出庫するハイルーフ車Hの利用者の待ち時間は長かった。
それに対し本発明の機械式駐車装置1は、異なる車種の入庫と出庫が連続している場合、普通車Nが普通車専用の格納場所8Nに格納された後に、空パレット3aが普通車専用の格納場所8Nからハイルーフ車専用の格納場所8Hへ直接移動し、その後出庫するハイルーフ車Hを載せたパレット3が入出庫部7へ搬送される(図7(A))。本発明の機械式駐車装置1では、制御装置11が、現時点の入出庫手続だけでなく次の入出庫手続をも認識したうえで連続して搬送装置10を制御するため、一の格納場所8Xから他の格納場所8Yへ空パレット3aを直接移動する運転が可能となる。つまり特許文献2の機械式駐車装置で行っていた、常に入出庫部7を経由させながら複数の格納場所8間で空パレット3aを移動させるという運転が、本発明では不要となる。
それにより本発明の機械式駐車装置1で、ハイルーフ車H(他車種の車両2Y)の利用者の待ち時間は、前の普通車N(一車種の車両2X)の入庫動作に掛かる時間(図7(A)の最上段)と、空パレット3aを普通車専用の格納場所8Nからハイルーフ車専用の格納場所8Hへ移動する時間(図7(A)の上から2段目)と、自分のハイルーフ車Hが入出庫部7へ搬送される時間(図7(A)の下から2段目)だけでよい。そのため他車種の車両2Yの利用者(すなわち異なる車種の入庫と出庫が連続している場合の出庫手続をする利用者、この場合はハイルーフ車Hの利用者)の待ち時間を、特許文献2の機械式駐車装置より短くすることができる。その上、無駄な動作をさせずに、効率よく搬送装置10を動かすため、搬送装置10の動力に必要な電力を削減することもできる。
次に、格納場所8のいずれかが満車となった場合について説明する。
例えば普通車N、ハイルーフ車H、ミドルハイルーフ車Mの3車種が駐車可能な機械式駐車装置1で、普通車専用の格納場所8Nの空パレット3aが無くなったとき(すなわち空きスペース5を除く駐車棚が全て満車となったとき)に、次の手続きが普通車Nの入庫手続であった場合、その普通車Nは普通車専用の格納場所8Nの空きスペース5に格納され、普通車専用の格納場所8Nは満車となる。つまり普通車専用の格納場所8Nの全ての駐車棚に普通車Nが格納された状態となる。入出庫部7の出入り口やその周辺には、普通車Nが満車であることが表示される。その際、制御装置11は、その普通車Nを最後の空きスペース5に格納した後、別の格納場所8(例えばハイルーフ車専用の格納場所8H)の空パレット3aを入出庫部7へ搬送する。それによりハイルーフ車専用の格納場所8Hは、一時的に2つの空きスペース5を有することとなる。その後、ハイルーフ車Hとミドルハイルーフ車Mについて、上述した説明の制御もしくは運転方法を行う。
またこの状態のときに普通車Nを出庫する場合、制御装置11は、入出庫部7に設置された空パレット3aをハイルーフ車専用の格納場所8H(つまり2つの空きスペース5を有する格納場所8)の空きスペース5に格納し、次いで、出庫する普通車Nを搭載したパレット3を入出庫部7へ搬送するように搬送装置10を制御する。その後の機械式駐車装置1の運転方法は、上述した説明の制御もしくは運転方法と同様である。
なお、上述した説明では、「一車種の車両2X」が普通車Nであり、「他車種の車両2Y」がハイルーフ車Hである場合を例にして説明したが、本発明の「一車種の車両2X」と「他車種の車両2Y」は普通車Nとハイルーフ車Hに限らない。本発明の「一車種の車両2X」は、普通車N、ハイルーフ車H、ミドルハイルーフ車M、軽自動車、大型乗用車、小型乗用車、等のいずれでもよく、その他の車種の車両2でもよい。また「他車種の車両2Y」は、「一車種の車両2X」を除く、普通車N、ハイルーフ車H、ミドルハイルーフ車M、軽自動車、大型乗用車、小型乗用車、等のいずれでもよく、その他の車種の車両2でもよい。本発明の「一車種」と「他車種」が普通車N、ハイルーフ車H、ミドルハイルーフ車M、軽自動車、大型乗用車、小型乗用車、等のいずれの車種であっても、本発明の機械式駐車装置1の運転方法は、上述の方法と同様である。
また機械式駐車装置1に駐車可能な車種が3つ以上である場合、その3つ以上の車種のうちの1車種が「一車種の車両2X」となり、その一車種の車両2Xを除く残りの車種のうちの1車種が「他車種の車両2Y」となる。そしてこの「一車種の車両2X」と「他車種の車両2Y」が、上述した説明の制御もしくは運転方法を行う。
例えば機械式駐車装置1に駐車可能な車種が、普通車N、ハイルーフ車H、ミドルハイルーフ車Mの3車種であり、「一車種の車両2X」が普通車Nであり、「他車種の車両2Y」がハイルーフ車Hであるときに上述の入出庫手続をするとき、ミドルハイルーフ車Mについては、入出庫も空パレット3aの搬送もしない。同様に、例えば「一車種の車両2X」がハイルーフ車Hであり、「他車種の車両2Y」がミドルハイルーフ車Mであるときに上述の入出庫手続をした場合、普通車Nは入出庫せず、普通車専用の格納場所8Nに格納されたパレット3は、空パレット3aの搬送もしない。
このように本発明の機械式駐車装置1は、3以上の車種の車両2を駐車可能な機械式駐車装置であっても、上述した制御または運転方法と同様に、制御装置11が搬送装置10の制御をし、または機械式駐車装置1の運転をする。
上述した本発明の機械式駐車装置1とその運転方法によれば、全車種の車両2が、共通のパレット3に搭載されるので、異なる車種の入庫手続が連続する場合であっても、入出庫部7に設置された空パレット3aに入庫車両2がすぐに入庫できる。そのため本発明の機械式駐車装置1は、入庫に掛かる時間を従来の機械式駐車装置よりも短くすることができる。
また本発明の機械式駐車装置1は、制御装置11が次の入出庫手続をも認識して連続して搬送装置10を制御するため、前後の入出庫手続の間で搬送装置10を停止させずに、前の入出庫手続から後の入出庫手続へ移行できる。そのためその分、本発明の機械式駐車装置1は、後の利用者の待ち時間を短縮できる。
なお本発明は上述した実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得ることは勿論である。
1 機械式駐車装置、2 車両、2X 一車種の車両、2Y 他車種の車両、
3 パレット、3N 普通車専用のパレット、3H ハイルーフ車専用のパレット、
3a 空パレット、3Na 普通車専用の空パレット、
3Ha ハイルーフ車専用の空パレット、
4 検出センサ、5 空きスペース、6 操作盤、7 入出庫部、
8 格納場所、8X 一の格納場所、8Y 他の格納場所、
8N 普通車専用の格納場所、8H ハイルーフ車専用の格納場所、
8M ミドルハイルーフ車専用の格納場所、
10 搬送装置、10a 昇降リフト、10b 走行台車、
11 制御装置、12 走行路、13 昇降路、
N 普通車、H ハイルーフ車、M ミドルハイルーフ車

Claims (8)

  1. 2以上の車種を駐車可能な機械式駐車装置であって、
    前記2以上の車種のうちの全車種の車両が搭載可能な共通のパレットと、
    前記全車種の車両のそれぞれが入出庫する共通の入出庫部と、
    前記車両をそれぞれ前記パレットに載せて格納する前記全車種のそれぞれに対応した2以上の格納場所と、
    前記パレットを前記入出庫部と前記格納場所との間で搬送する搬送装置と、
    前記搬送装置を制御する制御装置と、を備え、
    前記搬送装置による前記パレットの搬送中において、前記2以上の格納場所は、それぞれパレット1つ分の空きスペースを有しており、
    前記制御装置は、
    (A)前記2以上の車種のうちのいずれか一車種の車両が前記入出庫部の前記パレットに入庫したとき、
    (B)前記搬送装置により、前記一車種の車両を載せた前記パレットを該一車種に対応する一の格納場所の前記空きスペースに搬送し、
    (C)次いで、前記搬送装置により、次の出庫車両の車種に応じた異なる動作をする、ことを特徴とする機械式駐車装置。
  2. 前記制御装置は、前記(C)において次の出庫車両が無い場合に、前記搬送装置により、搬送した前記一の格納場所の空パレットを入出庫部に搬送する、ことを特徴とする請求項1に記載の機械式駐車装置。
  3. 前記制御装置は、前記(C)において次の出庫車両の車種が同一の前記一車種である場合に、前記搬送装置により、搬送した前記一の格納場所の次の出庫車両のパレットを入出庫部に搬送する、ことを特徴とする請求項1に記載の機械式駐車装置。
  4. 前記制御装置は、前記(C)において次の出庫車両の車種が、前記2以上の車種のうち前記一車種とは異なる他車種である場合に、前記搬送装置により、搬送した前記一の格納場所の空パレットを前記他車種に対応する他の格納場所に搬送し、
    (D)次いで、前記他の格納場所の次の出庫車両のパレットを入出庫部に搬送する、ことを特徴とする請求項1に記載の機械式駐車装置。
  5. 2以上の車種を駐車可能な機械式駐車装置の運転方法であって、
    前記2以上の車種のうちの全車種の車両が搭載可能な共通のパレットと、
    前記全車種の車両のそれぞれが入出庫する共通の入出庫部と、
    前記車両をそれぞれ前記パレットに載せて格納する前記全車種のそれぞれに対応した2以上の格納場所と、
    前記パレットを前記入出庫部と前記格納場所との間で搬送する搬送装置と、を準備し、
    前記搬送装置による前記パレットの搬送中において、前記2以上の格納場所は、それぞれパレット1つ分の空きスペースを有しており、
    (A)前記2以上の車種のうちのいずれか一車種の車両が入出庫部の前記パレットに入庫したとき、
    (B)前記搬送装置により、前記一車種の車両を載せた前記パレットを該一車種に対応する一の格納場所の前記空きスペースに搬送し、
    (C)次いで、前記搬送装置により、次の出庫車両の車種に応じた異なる動作をする、ことを特徴とする機械式駐車装置の運転方法。
  6. 前記(C)において次の出庫車両が無い場合に、前記搬送装置により、搬送した前記一の格納場所の空パレットを入出庫部に搬送する、ことを特徴とする請求項5に記載の機械式駐車装置の運転方法。
  7. 前記(C)において次の出庫車両の車種が同一の前記一車種である場合に、前記搬送装置により、搬送した前記一の格納場所の次の出庫車両のパレットを入出庫部に搬送する、ことを特徴とする請求項5に記載の機械式駐車装置の運転方法。
  8. 前記(C)において次の出庫車両の車種が、前記2以上の車種のうち前記一車種とは異なる他車種である場合に、前記搬送装置により、搬送した前記一の格納場所の空パレットを前記他車種に対応する他の格納場所に搬送し、
    (D)次いで、前記他の格納場所の次の出庫車両のパレットを入出庫部に搬送する、ことを特徴とする請求項5に記載の機械式駐車装置の運転方法。
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