JP6368615B2 - 機械式駐車装置とその運転方法 - Google Patents
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しかし特許文献1に開示された機械式駐車装置では、普通車用のパレットとハイルーフ車用のパレットが異なるため、入庫時の待ち時間が長くなる傾向があった。つまり、特許文献1の機械式駐車装置で、例えば入出庫部に設置されている空パレットが普通車用のものであるときにハイルーフ車が入庫しようとした場合、入出庫部にある空パレットを搬送装置で普通車専用の格納場所の空きスペースに搬送し、その後、ハイルーフ車専用の格納場所からハイルーフ車用のパレットを引き出し、それを入出庫部へ搬送する必要があった。また逆に入出庫部に設置されている空パレットがハイルーフ車用のものであり、普通車が入庫しようとするときも同様であり、入出庫部に設置された空パレットとは異なる車種の車両が入庫しようとしたときには、利用者の待ち時間が長くなる傾向があった。
つまり特許文献2の機械式駐車装置では、搬送装置が普通車を普通車専用の格納場所に搬送した後には必ず、普通車専用の格納場所から空パレットを引き出し、その空パレットを入出庫部に搬送する。また、入庫車両がハイルーフ車の場合には、搬送装置がハイルーフ車をハイルーフ車専用の格納場所に搬送し、その後必ずハイルーフ車専用の格納場所から空パレットを引き出し、それを入出庫部に搬送する。
そのため特許文献2の機械式駐車装置では、異なる車種の入出庫が連続する場合には搬送装置が余分な動作をしなければならず、待ち時間が長くなる傾向があった。
前記2以上の車種のうちの全車種の車両が搭載可能な共通のパレットと、
前記全車種の車両のそれぞれが入出庫する共通の入出庫部と、
前記車両をそれぞれ前記パレットに載せて格納する前記全車種のそれぞれに対応した2以上の格納場所と、
前記パレットを前記入出庫部と前記格納場所との間で搬送する搬送装置と、
前記搬送装置を制御する制御装置と、を備え、
前記搬送装置による前記パレットの搬送中において、前記2以上の格納場所は、それぞれパレット1つ分の空きスペースを有しており、
前記制御装置は、
(A)前記2以上の車種のうちのいずれか一車種の車両が前記入出庫部の前記パレットに入庫したとき、
(B)前記搬送装置により、前記一車種の車両を載せた前記パレットを該一車種に対応する一の格納場所の前記空きスペースに搬送し、
(C)次いで、前記搬送装置により、次の出庫車両の車種に応じた異なる動作をする、ことを特徴とする機械式駐車装置が提供される。
(D)次いで、前記他の格納場所の次の出庫車両のパレットを入出庫部に搬送する。
前記2以上の車種のうちの全車種の車両が搭載可能な共通のパレットと、
前記全車種の車両のそれぞれが入出庫する共通の入出庫部と、
前記車両をそれぞれ前記パレットに載せて格納する前記全車種のそれぞれに対応した2以上の格納場所と、
前記パレットを前記入出庫部と前記格納場所との間で搬送する搬送装置と、を準備し、
前記搬送装置による前記パレットの搬送中において、前記2以上の格納場所は、それぞれパレット1つ分の空きスペースを有しており、
(A)前記2以上の車種のうちのいずれか一車種の車両が入出庫部の前記パレットに入庫したとき、
(B)前記搬送装置により、前記一車種の車両を載せた前記パレットを該一車種に対応する一の格納場所の前記空きスペースに搬送し、
(C)次いで、前記搬送装置により、次の出庫車両の車種に応じた異なる動作をする、ことを特徴とする機械式駐車装置の運転方法が提供される。
(D)次いで、前記他の格納場所の次の出庫車両のパレットを入出庫部に搬送する。
本発明の機械式駐車装置1は、2以上の車種の車両2を駐車可能な機械式駐車装置であり、地上に建設した建屋内部や、地下に形成した空間に機械装置を配設し、多数の車両2をパレット3に搭載して立体的に格納する設備である。例えば本発明の機械式駐車装置1は、エレベータ式、マルチエレベータ式、水平循環方式、多層循環方式、平面往復方式、等の方式が用いられた機械式駐車装置である。
図1に示すように本発明の機械式駐車装置1は、車両2を搭載する複数のパレット3、入出庫部7、各車種に対応する車両2の格納場所8、搬送装置10、及び制御装置11を備える。すなわち本発明の機械式駐車装置1の運転方法では、これらの車両2を搭載する複数のパレット3、入出庫部7、各車種に対応する車両2の格納場所8、搬送装置10、及び制御装置11を準備する。
本発明の機械式駐車装置1は、2以上の、すなわち機械式駐車装置1に駐車可能な車種数と同じ数の格納場所8を備える。
昇降リフト10aは上下に延びる昇降路13に沿って、各段と入出庫部7との間で昇降する。
走行台車10bは、車両2を載せたパレット3を、その車両2の車種に対応する格納場所8へ搬送し、その格納場所8の空きスペース5にそのパレット3を格納する。
制御装置11の詳しい制御(すなわち本発明の機械式駐車装置1の運転方法)については、後で詳述する。
例えば図1の実施例では、1つのパレット3が搬送装置10上に搭載されている状態で、普通車専用の格納場所8N、ハイルーフ車専用の格納場所8H、及びミドルハイルーフ車専用の格納場所8Mのそれぞれが、1つずつ空きスペース5を有している。制御装置11は、この空きスペース5が各格納場所8に1つずつ設けられている状態を維持し続けるように、搬送装置10を制御する。
本発明の制御装置11は、S1ステップにおいて、2以上の車種のうちのいずれか一車種の車両2X(普通車N)が入出庫部7のパレット3に入庫する。すなわち普通車N、ハイルーフ車H、ミドルハイルーフ車Mのいずれかが入出庫部7に入庫する。
図3〜図5は、「次の出庫車両2が無い場合」の説明図である。図6は、「次の出庫車両2の車種が一車種(同一車種)である場合」の説明図であり、図7は、「次の出庫車両2の車種が他車種(異なる車種)である場合」の説明図である。
図3は、普通車が入庫するときの本発明と従来技術の機械式駐車装置の制御の比較説明図である。図3(A)は本発明の機械式駐車装置1であり、図3(B)は、特許文献1の機械式駐車装置である。
図4は、普通車の入庫が連続するときの本発明と従来技術の機械式駐車装置の制御の比較説明図である。図4(A)は、本発明の機械式駐車装置1であり、図4(B)は、特許文献1の機械式駐車装置である。なお、図4(A)のS1ステップとS2ステップは、図3(A)と同様である(図4(A)の最上段)。
図5は、普通車の入庫の次にハイルーフ車が入庫するときの本発明と従来技術の機械式駐車装置の制御の比較説明図である。図5(A)は、本発明の機械式駐車装置1であり、図5(B)は、特許文献1の機械式駐車装置である。なお、図5(A)のS1ステップとS2ステップも、図3(A)と同様である(図5(A)の最上段)。
図6は、普通車の入庫の次に普通車が出庫するときの本発明と従来技術の機械式駐車装置の制御の比較説明図である。図6(A)は、本発明の機械式駐車装置1であり、図6(B)は、特許文献2の機械式駐車装置である。なお、図6(A)のS1ステップとS2ステップも、図3(A)と同様である(図6(A)の最上段)。
図7は、普通車の入庫の次にハイルーフ車が出庫するときの本発明と従来技術の機械式駐車装置の制御の比較説明図である。図7(A)は、本発明の機械式駐車装置1であり、図7(B)は、特許文献2の機械式駐車装置である。なお、図7(A)のS1ステップとS2ステップも、図3(A)と同様である(図7(A)の最上段)。
そのため特許文献2の機械式駐車装置の場合、ハイルーフ車Hの利用者は、前の普通車Nの入庫動作に掛かる時間(図7(B)の最上段)と自分のハイルーフ車Hが入出庫部7へ搬送される時間(図7(B)の下から2段目)だけでなく、空パレット3aを普通車専用の格納場所8Nから入出庫部7へ搬送する時間(図7(B)の上から2段目)と、その空パレット3aをハイルーフ車専用の格納場所8Hの空きスペース5へ格納する時間(図7(B)の上から3段目)をも待たなければならなかった。それにより出庫するハイルーフ車Hの利用者の待ち時間は長かった。
例えば普通車N、ハイルーフ車H、ミドルハイルーフ車Mの3車種が駐車可能な機械式駐車装置1で、普通車専用の格納場所8Nの空パレット3aが無くなったとき(すなわち空きスペース5を除く駐車棚が全て満車となったとき)に、次の手続きが普通車Nの入庫手続であった場合、その普通車Nは普通車専用の格納場所8Nの空きスペース5に格納され、普通車専用の格納場所8Nは満車となる。つまり普通車専用の格納場所8Nの全ての駐車棚に普通車Nが格納された状態となる。入出庫部7の出入り口やその周辺には、普通車Nが満車であることが表示される。その際、制御装置11は、その普通車Nを最後の空きスペース5に格納した後、別の格納場所8(例えばハイルーフ車専用の格納場所8H)の空パレット3aを入出庫部7へ搬送する。それによりハイルーフ車専用の格納場所8Hは、一時的に2つの空きスペース5を有することとなる。その後、ハイルーフ車Hとミドルハイルーフ車Mについて、上述した説明の制御もしくは運転方法を行う。
3 パレット、3N 普通車専用のパレット、3H ハイルーフ車専用のパレット、
3a 空パレット、3Na 普通車専用の空パレット、
3Ha ハイルーフ車専用の空パレット、
4 検出センサ、5 空きスペース、6 操作盤、7 入出庫部、
8 格納場所、8X 一の格納場所、8Y 他の格納場所、
8N 普通車専用の格納場所、8H ハイルーフ車専用の格納場所、
8M ミドルハイルーフ車専用の格納場所、
10 搬送装置、10a 昇降リフト、10b 走行台車、
11 制御装置、12 走行路、13 昇降路、
N 普通車、H ハイルーフ車、M ミドルハイルーフ車
Claims (8)
- 2以上の車種を駐車可能な機械式駐車装置であって、
前記2以上の車種のうちの全車種の車両が搭載可能な共通のパレットと、
前記全車種の車両のそれぞれが入出庫する共通の入出庫部と、
前記車両をそれぞれ前記パレットに載せて格納する前記全車種のそれぞれに対応した2以上の格納場所と、
前記パレットを前記入出庫部と前記格納場所との間で搬送する搬送装置と、
前記搬送装置を制御する制御装置と、を備え、
前記搬送装置による前記パレットの搬送中において、前記2以上の格納場所は、それぞれパレット1つ分の空きスペースを有しており、
前記制御装置は、
(A)前記2以上の車種のうちのいずれか一車種の車両が前記入出庫部の前記パレットに入庫したとき、
(B)前記搬送装置により、前記一車種の車両を載せた前記パレットを該一車種に対応する一の格納場所の前記空きスペースに搬送し、
(C)次いで、前記搬送装置により、次の出庫車両の車種に応じた異なる動作をする、ことを特徴とする機械式駐車装置。 - 前記制御装置は、前記(C)において次の出庫車両が無い場合に、前記搬送装置により、搬送した前記一の格納場所の空パレットを入出庫部に搬送する、ことを特徴とする請求項1に記載の機械式駐車装置。
- 前記制御装置は、前記(C)において次の出庫車両の車種が同一の前記一車種である場合に、前記搬送装置により、搬送した前記一の格納場所の次の出庫車両のパレットを入出庫部に搬送する、ことを特徴とする請求項1に記載の機械式駐車装置。
- 前記制御装置は、前記(C)において次の出庫車両の車種が、前記2以上の車種のうち前記一車種とは異なる他車種である場合に、前記搬送装置により、搬送した前記一の格納場所の空パレットを前記他車種に対応する他の格納場所に搬送し、
(D)次いで、前記他の格納場所の次の出庫車両のパレットを入出庫部に搬送する、ことを特徴とする請求項1に記載の機械式駐車装置。 - 2以上の車種を駐車可能な機械式駐車装置の運転方法であって、
前記2以上の車種のうちの全車種の車両が搭載可能な共通のパレットと、
前記全車種の車両のそれぞれが入出庫する共通の入出庫部と、
前記車両をそれぞれ前記パレットに載せて格納する前記全車種のそれぞれに対応した2以上の格納場所と、
前記パレットを前記入出庫部と前記格納場所との間で搬送する搬送装置と、を準備し、
前記搬送装置による前記パレットの搬送中において、前記2以上の格納場所は、それぞれパレット1つ分の空きスペースを有しており、
(A)前記2以上の車種のうちのいずれか一車種の車両が入出庫部の前記パレットに入庫したとき、
(B)前記搬送装置により、前記一車種の車両を載せた前記パレットを該一車種に対応する一の格納場所の前記空きスペースに搬送し、
(C)次いで、前記搬送装置により、次の出庫車両の車種に応じた異なる動作をする、ことを特徴とする機械式駐車装置の運転方法。 - 前記(C)において次の出庫車両が無い場合に、前記搬送装置により、搬送した前記一の格納場所の空パレットを入出庫部に搬送する、ことを特徴とする請求項5に記載の機械式駐車装置の運転方法。
- 前記(C)において次の出庫車両の車種が同一の前記一車種である場合に、前記搬送装置により、搬送した前記一の格納場所の次の出庫車両のパレットを入出庫部に搬送する、ことを特徴とする請求項5に記載の機械式駐車装置の運転方法。
- 前記(C)において次の出庫車両の車種が、前記2以上の車種のうち前記一車種とは異なる他車種である場合に、前記搬送装置により、搬送した前記一の格納場所の空パレットを前記他車種に対応する他の格納場所に搬送し、
(D)次いで、前記他の格納場所の次の出庫車両のパレットを入出庫部に搬送する、ことを特徴とする請求項5に記載の機械式駐車装置の運転方法。
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