JPH101853A - 毛布類とその製造方法および製造装置 - Google Patents

毛布類とその製造方法および製造装置

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JPH101853A
JPH101853A JP15548096A JP15548096A JPH101853A JP H101853 A JPH101853 A JP H101853A JP 15548096 A JP15548096 A JP 15548096A JP 15548096 A JP15548096 A JP 15548096A JP H101853 A JPH101853 A JP H101853A
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JP
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blanket
yarn
pile
knitting
regions
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JP15548096A
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English (en)
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Masakura Ikeno
正倉 池野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 立毛の傾きによる滑りを防止する。 【解決手段】 挿入糸と、鎖糸と、パイル糸とによる片
面立毛パイル経編の毛布地Aをセンターラインを挾んで
二つの領域A1,A2に分け、この両領域A1,A2の
パイル糸ycによる立毛が逆方向に傾くように編組織が
互いに逆となる状態で編成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は片面立毛のパイル経
編地を編成し、これに染色、毛捌き等の加工を施して製
造される毛布類とその製造方法および製造装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、毛布、膝掛け等の毛布類(以下、
毛布の場合で説明する)を製造する方法として、特開平
3−82854号公報に示されているようなダブルラッ
セル機によるものがよく知られている。
【0003】図8はこのダブルラッセル機の編成部を示
している。
【0004】1はフロント編地を編成するフロントガイ
ドバーブロック、2はバック編地を編成するバックガイ
ドバーブロックで、両ガイドバーブロック1,2は、そ
れぞれ一枚ずつの挿入糸用ガイドバー(おさ)3と、鎖
糸用ガイドバー4とから成り、挿入糸用ガイドバー3に
挿入糸y1、鎖糸用ガイドバー4に鎖糸y2がそれぞれ
通される。
【0005】また、両ガイドブロック1,2間にパイル
糸用ガイドバー5が設けられ、これにパイル糸y3が通
される。
【0006】6はフロントニードル、7はバックニード
ルである。
【0007】ダブルラッセル機による毛布製造手順は次
の通りである。
【0008】(イ)二枚の編地を編成しながら、この両
編地に跨ってパイル糸を編み込む(編成工程)。
【0009】(ロ)この編成後に、二枚の編地を上記パ
イル糸の中央部で二つに切り離して、パイル糸が片面側
に突出した片面立毛のパイル経編地である毛布地を作る
(センターカット工程)。
【0010】(ハ)毛布地の片面または両面に染色を施
す(染色工程)。
【0011】(ニ)毛布地の片面でパイル糸を毛捌きま
たは起毛する(毛捌き・起毛工程)。
【0012】(ホ)ミシンによる縫製(縫製工程)。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このように
して製造された従来の毛布によると、図9に示すように
毛布地全体が同じ編組織となり、編目の締まり方向が同
一となる(図9中、・はニードル位置、Fはフロント側
のニードルの作用コース、Bはバック側のニードルの作
用コースをそれぞれ示す)ため、図10に示すように毛
布地Aのパイル糸y3による立毛が特定の一方向(左向
きまたは右向き)に傾いた状態となる。
【0014】このため、この毛布の上に掛けた掛けふと
んが立毛の傾き方向に滑って毛布から外れたり、毛布が
使用者の体表面から滑り落ちたり、染色、毛捌き・起
毛、縫製等の加工時に毛布地が加工台上で滑って加工し
難くなったりするという問題が生じていた。
【0015】そこで本発明は、立毛の傾きによる滑りを
防止することができる毛布とその製造方法および製造装
置を提供するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明(毛布)
は、挿入糸と、鎖糸と、パイル糸とによって編成された
片面立毛のパイル経編地を加工して製造される毛布にお
いて、上記パイル経編地が幅方向複数の領域に分けら
れ、隣り合う領域の編組織が互いに逆となる状態で編成
されてなるものである。
【0017】請求項2の発明は、請求項1の構成におい
て、パイル経編地がセンターラインを境として幅方向二
つの領域に分けられ、この両領域の編組織が逆となる状
態で編成されたものである。
【0018】請求項3の発明は、請求項1の構成におい
て、パイル経編地が幅方向三つ以上の領域に分けられ、
各領域の編組織が交互に逆となる状態で編成されたもの
である。
【0019】請求項4の発明(毛布の製造方法)は、挿
入糸と、鎖糸と、パイル糸とによって片面立毛のパイル
経編地を編成する毛布の製造方法において、上記パイル
経編地を幅方向複数の領域に分け、隣り合う領域の編組
織が互いに逆となる状態で編成するものである。
【0020】請求項5の発明(毛布の製造装置)は、挿
入糸と、鎖糸と、パイル糸とによって片面立毛のパイル
経編地を編成するガイドバーブロックが、一枚の挿入糸
用ガイドバーと、互いに逆方向の編成運動を行う二枚の
鎖糸用ガイドバーと、少なくとも一枚のパイル糸用ガイ
ドバーとを具備するものである。
【0021】上記構成によると、パイル経編地(毛布の
場合の毛布地)の編組織が幅方向の隣り合う領域で互い
に逆となり、立毛の傾き方向も逆となるため、毛布の左
右一方向の滑りに対してある領域の立毛が正方向、これ
と隣り合う領域の立毛が逆方向となり、この逆方向の立
毛が毛布類の滑り抵抗となる。
【0022】これにより、たとえば毛布の場合の毛布と
掛け布団、毛布と使用者の体表面との間の滑りが抑えら
れるため、掛け布団が毛布から、あるいは毛布が体表面
から滑り落ちるおそれがなくなる。
【0023】また、加工時に毛布類が加工台上で滑り難
くなるため、加工が容易となる。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を図1〜図7に
よって説明する。
【0025】図1に実施形態にかかる毛布の毛布地(両
面立毛パイル経編地)を編成するダブルラッセル機の編
成部を示している。
【0026】同図において、G1はフロント毛布地を編
成するフロントガイドバーブロック、G2はバック毛布
地を編成するバックガイドバーブロックで、この両ガイ
ドバーブロックG1,G2は、それぞれ一枚の挿入糸用
ガイドバー11と、前後に並んで設けられた二枚(第1
および第2)の鎖糸用ガイドバー12,13とから成
り、挿入糸用ガイドバー11に挿入糸ya、第1の鎖糸
用ガイドバー12に第1の鎖糸yb1、第2の鎖糸用ガ
イドバー13に第2の鎖糸yb2がそれぞれ通される。
【0027】また、両ガイドバーブロックG1,G2間
に二枚のパイル糸用ガイドバー14,14が設けられ、
これにそれぞれパイル糸ycが通される。15はフロン
トニードル、16はバックニードルである。
【0028】ここで、両ガイドバーブロックG1,G2
における第1および第2の鎖糸用ガイドバー12,13
には、毛布地幅方向のセンターラインに対して左右対称
な関係をもって鎖糸yb1,yb2が通され、かつ、こ
の両ガイドバー12,13が図示しない駆動系により互
いに逆方向の編成運動を行うように駆動される。
【0029】これにより、図2〜図4に示すように、セ
ンターラインLを挾んだ左右両側の領域A1,A2で編
組織が互いに逆となった毛布地Aが編成される。
【0030】従って、この毛布地Aにおいては、編目の
締まり方向も両領域A1,A2で逆となり、両領域A
1,A2のパイル糸yb1,yb2による立毛の傾き方
向も逆、たとえば図4に示すように左側領域A1では左
傾斜、右側領域A2では右傾斜となる。
【0031】あるいは、これと反対に左側領域で右傾
斜、右側領域で左傾斜とすることもできまる。
【0032】このため、仕上がり毛布において、左右一
方向の滑りに対して両領域A1,A2の一方の立毛が正
方向、他方の立毛が逆方向となり、この逆方向の立毛が
毛布の滑り抵抗となる。
【0033】これにより、この毛布と掛け布団、毛布と
使用者の体表面、毛布と加工台との間の滑りが抑えられ
るため、掛け布団が毛布から、あるいは毛布が体表面か
ら滑り落ちるおそれがなくなる。また、加工時に毛布類
が加工台上で滑り難くなるため、加工が容易となる。
【0034】毛布地の幅方向の領域の分け方の他の例を
図5〜図7に示す。
【0035】図5は毛布地Aを幅方向にほぼ均等寸法の
四つの領域A1〜A4に分け、一端側から正、逆、正、
逆の順序で編組織が交互に逆となるように編成した例、
図6は毛布地Aを幅方向中央部の広幅の領域A1と、左
右両側の狭幅の領域A2,A3の三つに分け、正、逆、
正の順序で編組織を異ならせた例、図7は図6と反対に
幅方向中央部の狭幅の領域A1と左右両側の〜A3の編
組織が逆、正、逆となる状態で毛布地Aを編成した例を
それぞれ示している。
【0036】このような各毛布地Aは、図1のガイドバ
ーブロックG1,G2における第1および第2の鎖糸用
ガイドバー12,13に対して第1および第2の鎖糸y
b1,yb2を上記領域に対応する位置関係をもって通
すことによって編成することができる。
【0037】また、毛布地Aの領域の分け方は、上記各
例以外にも種々考えられる。
【0038】ところで、上記実施形態では、両ガイドバ
ーブロックG1,G2に一枚ずつ(計二枚)のパイル糸
用ガイドバー14を設けた場合を例示したが、同ガイド
バー14は両ブロックG1,G2に共用される一枚のみ
を設けてもよい。
【0039】
【発明の効果】上記のように本発明によるときは、挿入
糸と、鎖糸と、パイル糸とによる片面立毛のパイル経編
地(毛布の場合の毛布地)を幅方向複数の領域に分け、
隣り合う領域の編組織が互いに逆となる状態で編成する
ため、隣り合う領域で立毛の傾き方向も逆となり、毛布
の左右一方向の滑りに対してある領域の立毛が正方向、
これと隣り合う領域の立毛が逆方向となって、この逆方
向の立毛が毛布類の滑り抵抗となる。
【0040】これにより、たとえば毛布の場合の毛布と
掛け布団、毛布と使用者の体表面、毛布と加工台との間
の滑りが抑えられるため、掛け布団が毛布から、あるい
は毛布が体表面から滑り落ちるおそれがなくなる。
【0041】また、加工時に毛布類が加工台上で滑り難
くなるため、加工が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる毛布の製造に用いら
れるダブルラッセル機の編成部の概略構成図である。
【図2】編成された毛布地の編組織図である。
【図3】同毛布地の平面図である。
【図4】図3のIV-IV線拡大断面図である。
【図5】毛布地の領域の分け方のバリエーションの1を
示す平面図である。
【図6】バリエーションの2を示す平面図である。
【図7】バリエーションの3を示す平面図である。
【図8】従来の毛布の製造に用いられるダブルラッセル
機の編成部の概略構成図である。
【図9】編成された毛布地の編組織図である。
【図10】毛布地の断面図である。
【符号の説明】
G1,G2 フロント側、バック側両ガイドバーブロッ
ク 11 両ガイドバーブロックの挿入糸用ガイドバー 12 第1の鎖糸用ガイドバー 13 第2の鎖糸用ガイドバー 14 パイル糸用ガイドバー ya 挿入糸 yb1,yb2 鎖糸 yc,yc パイル糸 A 毛布地(片面立毛パイル経編地) A1,A2,A3,A4 毛布地の領域

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 挿入糸と、鎖糸と、パイル糸とによって
    編成された片面立毛のパイル経編地を加工して製造され
    る毛布において、上記パイル経編地が幅方向複数の領域
    に分けられ、隣り合う領域の編組織が互いに逆となる状
    態で編成されてなることを特徴とする毛布類。
  2. 【請求項2】 パイル経編地がセンターラインを境とし
    て幅方向二つの領域に分けられ、この両領域の編組織が
    逆となる状態で編成されたことを特徴とする請求項1記
    載の毛布類。
  3. 【請求項3】 パイル経編地が幅方向三つ以上の領域に
    分けられ、各領域の編組織が交互に逆となる状態で編成
    されたことを特徴とする請求項1記載の毛布類。
  4. 【請求項4】 挿入糸と、鎖糸と、パイル糸とによって
    片面立毛のパイル経編地を編成する毛布の製造方法にお
    いて、上記パイル経編地を幅方向複数の領域に分け、隣
    り合う領域の編組織が互いに逆となる状態で編成するこ
    とを特徴とする毛布類の製造方法。
  5. 【請求項5】 挿入糸と、鎖糸と、パイル糸とによって
    片面立毛のパイル経編地を編成するガイドバーブロック
    が、一枚の挿入糸用ガイドバーと、互いに逆方向の編成
    運動を行う二枚の鎖糸用ガイドバーと、少なくとも一枚
    のパイル糸用ガイドバーとを具備することを特徴とする
    毛布類の製造装置。
JP15548096A 1996-06-17 1996-06-17 毛布類とその製造方法および製造装置 Pending JPH101853A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005124000A1 (ja) * 2004-06-22 2005-12-29 Seiren Co., Ltd. パイル織編物
JP2006299492A (ja) * 2005-04-18 2006-11-02 Maruishi Mofu Kk マイヤー毛布の製造方法とマイヤー毛布

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Effective date: 20020604