JPH10175960A - 2−ホルミルイミダゾール誘導体の製造法 - Google Patents

2−ホルミルイミダゾール誘導体の製造法

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JPH10175960A
JPH10175960A JP8354392A JP35439296A JPH10175960A JP H10175960 A JPH10175960 A JP H10175960A JP 8354392 A JP8354392 A JP 8354392A JP 35439296 A JP35439296 A JP 35439296A JP H10175960 A JPH10175960 A JP H10175960A
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JP
Japan
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glyoxal
compound
acid
reaction product
hydrazine
Prior art date
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Pending
Application number
JP8354392A
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English (en)
Inventor
Shigetoshi Kawada
成利 川田
Toshio Yamamoto
敏夫 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2−ホルミルイミダゾール誘導体を工業的に
実施可能な温和な条件下で効率良く製造できる方法を提
供すること。 【解決手段】 ヒドラジン系化合物又はその塩とグリオ
キザールの反応物にアンモニア化合物及びグリオキザー
ル誘導体を反応させ、更に酸で処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は2−ホルミルイミダ
ゾール誘導体の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】2−ホルミルイミダゾール誘導体は、医
薬、農薬等の中間体として重要であり、その製造法とし
ては、例えば、ブチルリチウムとイミダゾール化合物を
反応させ、これにジメチルホルムアルデヒドを反応させ
る方法(特開平1−131163号公報、特開昭62−
135461号公報)、ジクロルアセトニトリルをアミ
ジン化合物とし、更に環化させる方法が提案されている
(J.Org.Chem.60,1090(199
5))。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
1−131163号公報、特開昭62−135461号
公報開示技術では、ブチルリチウムの工業的な取り扱い
が難しく、更に超低温(−35℃以下)で反応させなけ
ればならず、また多段階の反応工程を必要とし、また
J.Org.Chem.60,1090(1995)開
示技術では、高価な原料のジクロルアセトニトリルを用
いなければならず、更に超低温(−78℃)で反応させ
なければならず、また多段階の反応工程を必要とすると
いう欠点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる課
題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、下記化6で表
されるヒドラジン系化合物又はその塩とグリオキザール
を反応させて、下記化7で表される反応物(I)を得、
該反応物(I)にアンモニア化合物及び下記化8で表さ
れるグリオキザール誘導体を反応させて下記化9で表さ
れる反応物(II)を得、更に該反応物(II)を酸で処理
することにより、効率よく下記化10で表される2−ホ
ルミルイミダゾール誘導体(III)を製造できることを
見い出し本発明を完成した。
【化6】 [式中R3、R4は水素原子またはフェニル基、ジフェニ
ル基、ビフェニル基を示す。]
【0005】
【化7】 [式中R3、R4は前記と同様の意味を有する。]
【化8】 [式中R1、R2は水素原子、ハロゲン原子、アルキル
基、アリール基、アルケニル基を意味する。]
【化9】 [式中R1、R2、R3、R4は前記と同様の意味を有す
る。]
【0006】
【化10】 [式中R1、R2は前記と同様の意味を有する。]
【0007】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。本
発明で原料となるヒドラジン系化合物としては上記化6
で示される化合物で、具体的にはヒドラジン、ヒドラジ
ン水和物、フェニルヒドラジン、ジフェニルヒドラジ
ン、ビフェニルヒドラジンが挙げられ、又ヒドラジン系
化合物の塩(ヒドラジン系化合物の塩酸、硫酸、硝酸、
亜硝酸、リン酸、チオシアン酸、炭酸などの無機塩類及
びギ酸、シュウ酸などの有機塩類)等も原料として用い
られるが、好ましくはヒドラジン水和物が用いられる。
【0008】本発明で使用されるアンモニア化合物とし
ては、アンモニア水、酢酸アンモニウム、炭酸アンモニ
ウム、リン酸アンモニウム等のアンモニウム塩等が挙げ
られるが、好ましくはアンモニア水が用いられる。
【0009】本発明で使用されるグリオキザール誘導体
は上記化8で表され、具体的にはグリオキザール、メチ
ルグリオキザール、フェニルグリオキザール、ジフェニ
ルグリオキザール、ジアセチル等が挙げられる。
【0010】本発明で使用される酸としては、塩酸、硝
酸、硫酸等の鉱酸、酢酸、シュウ酸、ギ酸、グリオキシ
ル酸等の有機酸等が挙げられ、好ましくは塩酸、硫酸が
用いられる。
【0011】本発明の製造法は、無溶媒で行うこともで
きるが、溶媒中で行うことも好ましく、用いられる溶媒
としては、具体的には、水やメタノール、エタノール等
のアルコール、エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン等のエーテル、ジメチルスルホキシド等が単独また
は併用して用いられ、好ましくは水が用いられる。なお
通常グリオキザール、アンモニアは水溶液で安価に市販
されており、該水溶液中の水も溶媒となり得ることはい
うまでもない。
【0012】以下本発明での反応を詳細に説明する。本
発明ではまずグリオキザールと上記化6で示されるヒド
ラジン化合物又はその塩を反応させて、上記化7で表さ
れる反応物(I)を得るのであるが、そのときの混合割
合としては、グリオキザール1モルに対し、該ヒドラジ
ン系化合物0.1〜5.0モルが好ましく、更に好まし
くは0.3〜1.2モルが用いられる。特に該ヒドラジ
ン系化合物としてヒドラジン、ヒドラジン水和物あるい
はヒドラジン系化合物の塩を用いる場合は0.1〜2.
0モルが好ましく、更に好ましくは0.3〜0.7モル
である。反応の際の温度は特に制限はないが、好ましく
は10〜25℃で混合し、0.5〜3時間反応する。
【0013】次に、該反応物(I)にアンモニウム化合
物と上記化8で表されるグリオキザール誘導体を加えて
更に反応させて、上記化9で表される反応物(II)を得
るのであるが、該アンモニウム化合物は、最初に仕込ん
だグリオキザール1モルに対して好ましくは1.0〜1
0モル、更に好ましくは2.0〜2.4モル加え、また
該グリオキザール誘導体を、最初に仕込んだグリオキザ
ール1モルに対して好ましくは0.5〜5.0モル、更
に好ましくは0.8〜1.2モル加える。反応は10〜
90℃、更に好ましくは20〜30℃で、10分〜10
時間、更には30分〜3時間撹拌して反応させることが
好ましい。
【0014】最後に該反応物(II)を酸処理して、上記
化10に示される2−ホルミルイミダゾール誘導体(II
I)を得るのであるが、該酸処理に用いられる酸の量と
しては最初に仕込んだグリオキザール1モルに対して、
好ましくは1〜20モル、更に好ましくは5〜10モル
加え、10〜100℃、更に50〜100℃で1〜10
時間、更には1〜3時間処理することが好ましい。
【0015】反応終了後、炭酸カリウム、炭酸水素カリ
ウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリ
ウム、炭酸水素ナトリウム等のアルカリで中和し、析出
する結晶を濾別し、水で再結晶したり、溶媒抽出、蒸留
等により精製を行う。
【0016】かくして得られた2−ホルミルイミダゾー
ル誘導体(III)は、医薬、農薬の中間体として大変有
用である。
【0017】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。以下「%」とあるのは、「重量%」、「部」とあ
るのは「重量部」である。
【0018】実施例1 40%グリオキザール水溶液14.5g(0.1モル)
とヒドラジン塩酸塩4.1g(0.06モル)を混合
し、室温で30分反応し、反応物(I)の水溶液を得
る。該反応物(I)の水溶液に、更に28%アンモニア
水14.6g(0.24モル)と40%グリオキザール
水溶液17.4g(0.12モル)を加えて3時間撹拌
し反応物(II)の水溶液を得る。そこへ5N塩酸を10
0mlを加え、100℃で2時間加熱還流した後、冷却
し、炭酸カリウムで中和後、酢酸エチル100mlを入
れ、抽出し、有機層を濃縮乾固した。得られた粉末(II
I)をHPLC(高速液体クロマトグラフィー)で分析
したところ2−ホルミルイミダゾールの標品と一致し
た。1 H−NMRデータ:9.63(s)1H、7.41
(s)2H
【0019】実施例2 実施例1において、ヒドラジン塩酸塩の替わりに、フェ
ニルヒドラジン(B)13.0g(0.12モル)を用
いた以外は同様に反応した。得られた粉末(III)をH
PLCで分析したところ2−ホルミルイミダゾールの標
品と一致した。1 H−NMRデータ:9.63(s)1H、7.41
(s)2H
【0020】実施例3 実施例1において、ヒドラジン塩酸塩の替わりに、ジフ
ェニルヒドラジン(B)22.1g(0.12モル)を
用いた以外は同様に反応した。得られた粉末(III)を
HPLCで分析したところ2−ホルミルイミダゾールの
標品と一致した。1H−NMRデータ:9.63(s)
1H、7.41(s)2H
【0021】実施例4 実施例1において、5N塩酸の替わりに、40%グリオ
キシル酸185g(1モル)を加え、20℃で1時間撹
拌し、その後炭酸水素ナトリウム84g(1.0モル)
で中和し、酢酸エチル250mlで抽出し、有機層を濃
縮乾固した。得られた粉末(III)をHPLCで分析し
たところ2−ホルミルイミダゾールの標品と一致した。1 H−NMRデータ:9.63(s)1H、7.41
(s)2H
【0022】
【発明の効果】ヒドラジン系化合物又はその塩とグリオ
キザールの反応物(I)にアンモニア化合物及びグリオ
キザール誘導体を反応させて、反応物(II)を得て、更
に酸で処理すると、温和な条件で効率よく、2−ホルミ
ルイミダゾール誘導体(III)が生成される。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記化1で表されるヒドラジン系化合物
    又はその塩とグリオキザールを反応させて、下記化2で
    表される反応物(I)を得、該反応物(I)にアンモニア
    化合物及び下記化3で表されるグリオキザール誘導体を
    反応させて下記化4で表される反応物(II)を得、更に
    該反応物(II)を酸で処理することを特徴とする下記化
    5で表される2−ホルミルイミダゾール誘導体(III)
    の製造法。 【化1】 [式中R3、R4は水素原子、フェニル基、ジフェニル基、
    ビフェニル基を示す。] 【化2】 [式中R3、R4は前記と同様の意味を有する。] 【化3】 [式中R1、R2は水素原子、ハロゲン原子、アルキル
    基、アリール基、アルケニル基を意味する。] 【化4】 [式中R1、R2、R3、R4は前記と同様の意味を有す
    る。] 【化5】 [式中R1、R2は前記と同様の意味を有する。]
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