JPH10174614A - 棒状化粧品容器 - Google Patents

棒状化粧品容器

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JPH10174614A
JPH10174614A JP35413196A JP35413196A JPH10174614A JP H10174614 A JPH10174614 A JP H10174614A JP 35413196 A JP35413196 A JP 35413196A JP 35413196 A JP35413196 A JP 35413196A JP H10174614 A JPH10174614 A JP H10174614A
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sleeve
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stick
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冨夫 桜井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 棒状化粧品を容器に対する回転を抑止した状
態で開口部から出没させると共に、その使用姿勢や使用
方向を使用者の意図する方向に停止させる。また棒状化
粧品の出没に先立ってスリーブを昇降させてキャップを
開閉する。 【解決手段】 棒状化粧品Cの下部を保持する受皿2
と、この受皿2を上下方向へ摺動自在に内装し、棒状化
粧品の少なくとも上端部を収納するスリーブ3と、この
スリーブ3を上下方向へ摺動自在に内装すると共に、上
端に開口部を有する中筒4と、この中筒4に対して軸方
向への摺動を抑止すると共に、周方向へは回動自在に外
装した外筒5と、前記中筒4の開口部端に開閉自在に装
着したキャップ6と、前記外筒5又は中筒4に対して中
筒4又は外筒5を回動させることにより、前記スリーブ
3を棒状化粧品Cに先立って中筒4の開口部4aから繰
り出し、その先端で前記キャップ6を開放し、最終的に
はスリーブ3と棒状化粧品Cを中筒4の開口部4aから
突出させる位置まで繰り出す昇降機構とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、口紅、アイシャド
ー等の棒状に形成された化粧品(以下「棒状化粧品」と
いう)を内装し、所望により化粧品の上端部を容器の開
口部から繰り出して使用することのできる蓋付きの棒状
化粧品容器に係り、特に中筒に対する外筒又はラセン筒
の相対的な回動操作によりスリーブ及び棒状化粧品を中
筒の開口部から出没させることができる棒状化粧品容器
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の繰り出し式の棒状化
粧品容器として、例えば実開昭58−88914号や実
開昭58−80920号等に記載されたものが知られて
いる。これらの棒状化粧品容器は、前者にあっては主筒
(中筒)に対して回転筒(外筒)を所定範囲で回動させ
ることにより主筒の上端を回転筒の上方へ突出させるこ
とにより蓋体(キャップ)を開放し、その後に主筒内に
収容されている棒状化粧品を回動させながら主筒から進
出させるものであり、また後者にあっては基筒に外装し
た摺動筒(スリーブ)を所定範囲で回転上昇させて外筒
の上方へ突出させ、摺動筒の上端によって蓋体(キャッ
プ)を開放し、その後に摺動筒内に収容されている棒状
化粧品を摺動筒から進出させる構造に成っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
による棒状化粧品容器においては、何れも蓋体を開放す
る回転筒や摺動筒を上昇させる機構と、棒状化粧品を出
没させる機構が上下別々の機構として構成されると共
に、棒状化粧品を保持する受皿が操作時に回動する回転
筒や摺動筒によって昇降動作を付与される構造に成って
いる。従って、昇降機構の構成が複雑に成るばかりでな
く、使用に際して容器から棒状化粧品を出没させる場合
に、棒状化粧品が容器に対して回転しながら進退する構
造に成っているため、突出した棒状化粧品を使用者の好
みの方向に向けて停止させることができず、棒状化粧品
自体の使用感を向上するために、例えばその先端部位を
特定方向へ細くしたり、又は傾斜させて使用方向を特定
した形状に構成した場合に、この使用方向が使用時に回
転筒や摺動筒の動作に連動して、使用者が意図しない位
置で適当な方向に向いて停止してしまい、使用勝手が悪
く成るという問題を有するものであった。また、特に蓋
体(キャップ)を容器の開口端に開閉自在に装着した構
造の棒状化粧品容器の場合、上記棒状化粧品の使用方向
との関係で蓋体のヒンジ部を構成する必要があり、この
ヒンジ部の構成位置と棒状化粧品自体の使用方向を一致
させる等の必要があった。
【0004】本発明に係る係る棒状化粧品容器は、上記
の各問題を解決するために提案されたものでり、昇降機
構の構成を簡略化すると共に、容器から棒状化粧品を出
没させる際に、容器に対するキャップのヒンジ部構成側
に対してスリーブ及びスリーブに内装される棒状化粧品
(受皿)を円周方向への回動を略抑止した状態で上下方
向へ進退させることができ、従って容器内に棒状化粧品
を収納したままで、その使用方向を特定することがで
き、操作性及び使用感に優れた棒状化粧品容器を提供す
ることを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の棒状化粧品容器
に係る第一の発明は、棒状化粧品を出没自在に収納する
棒状化粧品容器において、棒状化粧品の下端部を保持す
る受皿と、この受皿を上下方向へ摺動自在に内装し、上
記棒状化粧品の少なくとも上端部を収納するスリーブ
と、このスリーブを上下方向へ摺動自在に内装すると共
に、上端に開口部を有する中筒と、この中筒に対して軸
方向への摺動を抑止すると共に、周方向へは回動自在に
外装した外筒と、上記中筒の開口部端に開閉自在に装着
したキャップと、上記外筒又は中筒に対して中筒又は外
筒を回動させることにより、上記スリーブを棒状化粧品
に先立って開口部から繰り出し、その先端で上記キャッ
プを開放すると共に、最終的にはスリーブと棒状化粧品
とを中筒の開口部から突出させる位置まで繰り出す昇降
機構とによって構成することを要旨としている。
【0006】上記第一の発明に係る棒状化粧品容器によ
れば、スリーブが中筒内に位置している状態で、棒状化
粧品の少なくとも先端部をスリーブ内に完全に収納して
おり、中筒の開口部から棒状化粧品を出没させる際に、
その先端部をキャップの裏面に衝突させて損傷すること
がない。
【0007】また、上記第一の発明において、棒状化粧
品の昇降機構は、受皿の筒壁外面に突設した第一突子
と、スリーブの筒壁軸方向に沿って透設した第一案内溝
及び筒壁外面に突設した第一突子と、スリーブ側の上記
第一案内溝に重なるように中筒の筒壁軸方向に沿って透
設した第二案内溝及び同じくスリーブ側に形成した第一
突子を係合させるべく中筒の筒壁軸方向に沿って透設し
たカム溝と、外筒の筒壁内面に上記スリーブ側の第一案
内溝及び中筒側の第二案内溝に同時に貫通させた受皿側
の第一突子の先端を係合させるように刻設した螺溝とに
よって構成することができる。
【0008】このような昇降機構によれば、従来の棒状
化粧品容器のように、使用に際して容器からキャップを
外すという操作を不用とし、単に外筒を回動させるだけ
で、中筒に対してスリーブと受皿に保持した棒状化粧品
を周方向への回動を抑止した状態で中筒の開口部から出
没させることができる。
【0009】上記中筒は、上部に開口させた基筒と、そ
の下方に連続し、上記外筒に内装することができるやや
小径の嵌合筒とによって形成し、上記第一案内溝及びカ
ム溝は、嵌合筒の周面軸方向に沿って透設することによ
って、棒状化粧品容器の外形を一体的なスマートな形状
にし、女性用の化粧用具としての意匠性を向上すること
ができる。
【0010】上記スリーブは、使用に際して棒状化粧品
に先立って中筒の開口部から繰り出され、その先端でキ
ャップを開放した後に、棒状化粧品をスリーブの上端か
ら進出させ、また収納時には受皿が下降し、棒状化粧品
がスリーブ内に完全に繰り入れられた状態でスリーブを
中筒内に後退させるように構成してある。従って、棒状
化粧品の進退動作が常時スリーブによって保護された状
態で、またスリーブに対して必要な量だけ突出させて使
用することができるため、細めに形成した棒状化粧品を
装着収容する場合でも、棒状化粧品に対してスリーブの
外装による所定の強度が付与されるため、棒状化粧品自
体の損傷を防止することができる。
【0011】本発明の棒状化粧品容器に係る第二の発明
は、棒状化粧品を出没自在に収納する棒状化粧品容器に
おいて、棒状化粧品の下部を保持する中皿と、この中皿
を上下方向へ摺動自在に内装し、前記棒状化粧品の少な
くとも上端部を収納するスリーブと、このスリーブを上
下方向へ摺動自在に内装すると共に、上端に開口部を有
する中筒と、この中筒に対して周方向へ回動自在に外装
するラセン筒と、このラセン筒に対して周方向へ回動自
在に外装されると共に、前記中筒に対して固定される外
筒と、前記中筒の開口部端に開閉自在に装着したキャッ
プと、前記外筒又はラセン筒に対してラセン筒又は外筒
を回動させることにより、前記スリーブを棒状化粧品に
先立って中筒の開口部から繰り出し、その上端で前記キ
ャップを開放すると共に、最終的にはスリーブと棒状化
粧品を中筒の開口部から突出させる位置まで繰り出す昇
降機構とによって構成することを要旨としている。
【0012】また上記昇降機構は、受皿の筒壁外面に突
設した第一突子と、スリーブの筒壁軸方向に沿って透設
した第一案内溝及びカム溝と、スリーブ側の上記第一案
内溝に重なるように中筒の筒壁軸方向に沿って透設した
第二案内溝及び同じくスリーブ側に透設したカム溝に係
合させるべく中筒の筒壁内面に突設した第二突子と、ラ
セン筒の筒壁内面に上記スリーブ側の第一案内溝及び中
筒側の第二案内溝に同時に貫通させた受皿側の第一突子
の先端を係合させるように刻設した螺溝とによって構成
してある。
【0013】上記第二の発明に係る棒状化粧品容器によ
れば、使用者が棒状化粧品容器を手に持った状態で、そ
の上部に出没させる棒状化粧品の方向を特定することが
できると共に、外筒を握った状態でラセン筒を回転させ
ることができるため、棒状化粧品容器の片手操作が可能
に成る。
【0014】第一及び第二の発明に係る棒状化粧品容器
において、中筒の開口部縁をキャップのヒンジ部側へ傾
斜するように形成し、またこの中筒の開口部に装着する
キャップを常時開口部を閉鎖する方向へ付勢するように
装着することも可能である。従って、スリーブの上端が
キャップの内面に当接してキャップを開放するときに、
キャップの開き角度を小さくすることができると共に、
スリーブがキャップを押し開ける力を小さくすることが
できる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明に係る棒状化粧品容器の好
適な実施形態を図面に従って説明する。
【0016】図1は口紅やアイシャドー等の棒状化粧品
Cを出没自在に収容した第一の発明に係る棒状化粧品容
器1の外観を示すものであり、(a)は正面図、(b)
は背面図、(c)は側面図、(d)は棒状化粧品を繰り
出した状態の側面図、図2は拡大側断面図、図3は分解
斜視図、図4は棒状化粧品を収納した状態における昇降
機構を示すものであり、(a)は第二案内溝側からみた
側面図、(b)はカム溝側からみた側面図、図5は棒状
化粧品を突出させた状態における昇降機構を示すもので
あり、(a)は第二案内溝側からみた側面図、(b)は
カム溝側からみた側面図、図6は中筒開口部の他の実施
形態を示す側面図である。
【0017】上記各図において、棒状化粧品容器1は、
棒状化粧品Cの下端部を保持する受皿2と、この受皿2
を上下方向へ摺動自在に内装し、かつ棒状化粧品Cの少
なくとも上端部を収納する金属製のスリーブ3と、この
スリーブ3を上下方向へ摺動自在に内装すると共に、上
端側に開口部4aを有する中筒4と、この中筒4に対し
て軸方向への摺動を抑止すると共に、周方向へは回動自
在に外装して成る外筒5とによって一体化構成すると共
に、上記中筒4の開口部4aの端部にキャップ6を開閉
自在に装着し、かつ上記各筒間に昇降機構を構成して成
り、上記外筒5又は中筒4に対して中筒4又は外筒5を
回動させることにより、上記スリーブ3を棒状化粧品C
に先立って中筒4の開口部4aから繰り出し、その上端
で上記キャップ6を開放すると共に、最終的にはスリー
ブ3と受皿2上に装着した棒状化粧品Cとを中筒4の開
口部4aの上方へ突出させるように構成したものであ
る。(図3参照)。
【0018】上記受皿2、スリーブ3、中筒4及び外筒
5は、それぞれ円筒状に形成されており、相互に嵌め合
わせた状態で摺動又は回動させることができるように、
順次内径と外径とが整合するように筒径を形成したもの
である。また、昇降機構は各筒間に突設した突子、及び
この突子が係合する案内溝やカム溝によって構成されて
いる。
【0019】〔受皿の構造〕受皿2は、上部に棒状化粧
品Cを装着するための凹部2aを形成すると共に、筒壁
の下部外面には外側へ突出する第一突子7が形成してあ
る。この第一突子7の形成部両側には筒壁の下端から切
り欠いた2条のスリット2b,2bが透設してあり、受
皿2をスリーブ3内に嵌め合わせるときに第一突子7を
筒壁の内側へ撓ませ、挿入作業の邪魔にならないように
構成してある。
【0020】〔スリーブの構造〕スリーブ3は、筒内に
嵌め合わせた上記受皿2を下降させた場合、この受皿2
の上部に装着した棒状化粧品Cの少なくとも上端部を完
全に収納することができるだけの筒長を有しており、上
端に棒状化粧品Cの上端部を出入させる開口部3aが形
成してある。このスリーブ3の筒壁一側には軸方向に沿
って上下方向に延びる第一案内溝8を透設すると共に、
他側筒壁の外面には外側へ突出する第二突子9が形成し
てある。また上記第一案内溝8は、下端部に周方向へ切
り欠いて連設したL部8a(図示例においては、正面視
において左方向へ向かう)を具備している。
【0021】この第一案内溝8は、棒状化粧品の収納時
にはその下端L部8a内に、また使用時にはその上端部
に上記受皿2の筒壁に突設した第一突子7を係合させ、
スリーブ3内における受皿2の移動量を規制するもので
あり、少なくともスリーブ3内に完全に収納された棒状
化粧品Cが、使用時にはその略全長をスリーブ3の開口
部3aの上方へ突出させることができるだけの溝長S1
を有している。また、上記第二突子9の形成部両側には
スリーブ3の筒壁下端から切り欠いた2条のスリット3
b,3bが透設してあり、スリーブ3を中筒4内に嵌め
合わせるときに第二突子9を筒壁の内側へ撓ませ、挿入
作業の邪魔にならないように構成してある。
【0022】スリーブ3の上記開口部3a周縁は、後述
する中筒4の開口部4aに対するキャップ6のヒンジ部
構成側へ傾斜するように形成してある。中筒4の開口部
4aに対するスリーブ3の出没動作は、中筒4に対して
は周方向への回動が略抑止され、開口部3aが常時同一
方向(ヒンジ部側)に向かった姿勢で行われるように成
っている。
【0023】〔中筒の構造〕中筒4は、筒内に嵌め合わ
せた上記スリーブ3を下降させた場合、このスリーブ3
を筒内に完全に収納することができるだけの筒長を有し
ており、上端側にスリーブ3の上端側を出入させる開口
部4aが形成してある。この中筒4の筒壁一側には、ス
リーブ3側の上記第一案内溝8と重なるように軸方向に
沿って上下方向に延びる第二案内溝10が、また筒壁他
側には同じくスリーブ3の筒壁に突設した第二突子9を
係合させるべく、軸方向に沿って上下方向に延びるカム
溝11が透設してある。
【0024】上記第二案内溝10は、スリーブ3側の第
一案内溝8を経由してスリーブ3の筒壁外側へ突出させ
た受皿2側の第一突子7を貫通係合させるものであり、
棒状化粧品Cの収納時にはその下端部に、また使用時に
はその上端部に上記第一突子7を係合させて中筒4内に
おける受皿2の移動量を規制すると共に、第一案内溝8
の上端が第二案内溝10の上端に一致する高さまでスリ
ーブ3を上昇させて両者の溝位置を重合し、受皿2の筒
壁に突設した上記第一突子7を両溝8,10内で自在に
昇降させることができるだけの溝長S2を有している
(図4(a)参照)。
【0025】上記カム溝11は、案内部11aの上端側
に筒壁の周方向の一側上方へ屈曲して連続するカム部1
1b(図示例においては、正面視において右方向、上記
スリーブ3の第一案内溝9のL部とは逆方向へ向かう)
を具備している(図4(b)参照)。このカム溝11
は、上記スリーブ3の上死点を特定するためのものであ
り、スリーブ3の上昇により外壁に突設した第二突子9
がカム溝11の案内部11a内を上昇し、更にカム部1
1bの上端に係合した高さでスリーブ3の上昇を止める
と共に、スリーブ3が上死点に達する直前に、カム部1
1bの側方への形成長の範囲内でスリーブ3を周方向へ
僅かに回動させる。このスリーブ3の周方向への回動に
より、受皿2の筒壁外面に突設した第一突子7に対して
第一案内溝8のL部8aを周方向へ回動させ、第一案内
溝8と第二案内溝10が重合する位置で両者の係合を外
すように成っている(図5(a)参照)。また、第二突
子9がカム溝11の傾斜したカム部11bの上端に係止
された状態では、スリーブ3自体の周方向への回動が抑
止されるため、カム溝11内における第二突子9の下降
が止められ、スリーブ3が中筒4内で自然落下すること
はない(図5(b)参照)。
【0026】カム溝11による上記スリーブ3の周方向
への回動により、スリーブ3の上下昇動作と受皿2、即
ち棒状化粧品Cの上下動作との間に時間差を設けること
ができるため、「受皿2と共にスリーブ3が上昇し、そ
の上端部の適当長が中筒4の開口部4aから突出した後
に棒状化粧品Cが上昇してスリーブ3の開口部3aから
所望長突出し、また棒状化粧品Cがスリーブ3内に下降
収納された後に、スリーブ3が中筒4内に下降収納され
る」という本発明特有の動作が可能になる。
【0027】図示例において、上記中筒4は、開口部4
aを形成した基筒4bの下方に、外筒5に内装する嵌合
筒4cを連続形成して成り、この嵌合筒4cの筒壁に上
記昇降機構を構成する第二案内溝10及びカム溝11が
透設してある。基筒4bと外筒5の外径は略同径に形成
されており、外筒5を嵌合筒4cに外装した状態で段差
のない一体的な外観を形成することができるように成っ
ている。
【0028】〔外筒の構造〕外筒5は、上端に開設した
開口部5aから中筒4の下端側を挿入し、中筒4に外装
した状態で軸方向への摺動が抑止されると共に、周方向
へは回動自在に嵌合された有底の筒状体である。この外
筒5の筒壁内面には、上記スリーブ3の筒壁に透設した
第一案内溝8、及び中筒4の筒壁に透設した第二案内溝
10に同時に貫通させた受皿2の第一突子7の先端を係
合させる螺溝12が螺刻してある。中筒4に対してこの
外筒5を回動させると、上記螺溝12に係合している受
皿2の第一突子7が中筒4の第二案内溝10に沿って昇
降動作する。この螺溝12の延長は、受皿2の第一突子
7を中筒4の第二案内溝10の上下端間で昇降させるこ
とができる範囲で形成してあり、回動方向を逆転操作す
ることにより上昇動作と下降動作を繰り返し行うことが
できるように成っている。
【0029】図示例のように、外筒5を中筒4の基筒4
bの下部に一体形成した嵌合筒4cに外装する構造に成
る場合には、基筒4bと下部、又は嵌合筒4cの上部に
形成した嵌合凸部13に、外筒5の開口部5a内周に形
成した嵌合凹部14を嵌め合わせて軸方向への摺動を抑
止すると共に、周方向へは自在に回動するように構成す
ることができる。従って、中筒4の基筒4bを持って、
外筒5を周方向へ回動させ、受皿2に突設した第一突子
7を介して中筒4に対するスリーブ3の昇降動作と、ス
リーブ3に対する受皿2の昇降動作を順次行うことがで
き、受皿2の昇降動作により棒状化粧品Cの容器に対す
る出没を可能にする。この動作は、外筒5に対して中筒
4を回動させることによっても行うことができることは
勿論である。また、上記嵌合凸部13と、嵌合凹部14
の構成を逆にすることも可能である。
【0030】〔キャップの構造〕キャップ6は、上記中
筒4、即ち図示例においては中筒4の基筒4bの上部に
形成した開口部4aを開閉するものであり、この開口部
4aの縁端に構成したヒンジ部4dにピン15を用いて
回動自在に軸支してある。このキャップ6は、スリーブ
3の上端によって開口部4aを開放する方向に押し上げ
られた場合、その回動側先端がスリーブ3の筒壁に当接
した状態で係止されると共に、開き方向へ更に力を加え
れば自由な開き角度に係止することもできるように成っ
ている。なお、上記ピン15に代えて、例えば後述する
第二の発明に係るキャップのヒンジ構造等によっても構
成することができる。
【0031】また、このキャップ6によって開閉させる
中筒4の開口部4aは、図6に示すように、ヒンジ部4
d側へ傾斜させてスリーブ3や棒状化粧品Cの傾斜角度
と一致させ、使用時の意匠性を向上すると共に、キャッ
プ6の回動角度を小さくし、かつスリーブ3上端の進退
方向に対するキャップ6の当接面を傾斜(X方向)させ
ることによってキャップ6を押し上げる力を小さくし、
キャップ6の開閉動作が軽いタッチでスムーズに行える
ように構成することもできる。
【0032】図7は棒状化粧品Cを出没自在に収容した
第二の発明に係る棒状化粧品容器21の外観を示すもの
であり、(a)は正面図、(b)は背面図、(c)は側
面図、(d)は棒状化粧品を突出させた状態の側面図、
図8は拡大側断面図、図9は分解斜視図、図10はキャ
ップの取付構造に係る他の実施の形態を示すものであ
り、(a)は中筒開口部の要部拡大斜視図、(b)はキ
ャップの掛止部の拡大斜視図、(c)はヒンジ部の要部
拡大側面図である。以下、上記第一の発明と異なる部分
について説明する。
【0033】上記各図において、棒状化粧品容器21
は、棒状化粧品Cの下部を保持する受皿22と、この受
皿22を上下方向へ摺動自在に内装し、上記棒状化粧品
Cの少なくとも上端部を収納するスリーブ23と、この
スリーブ23を上下方向へ摺動自在に内装すると共に、
上端に開口部24aを有する中筒24と、この中筒24
に対して周方向へ回動自在に外装するラセン筒25と、
このラセン筒25に対して周方向へ回動自在に外装され
ると共に、上記中筒24に対して固定される外筒26
と、上記中筒24の開口部24a端に開閉自在に装着し
たキャップ27と、各筒間に構成した昇降機構によって
構成し、上記外筒26又はラセン筒25に対してラセン
筒25又は外筒26を回動させることにより、上記スリ
ーブ23を棒状化粧品Cに先立って中筒24の開口部2
4aから繰り出し、その上端でキャップ27を開放する
と共に、最終的にはスリーブ23と棒状化粧品Cを中筒
24の開口部24aから突出させるように構成したもの
である。
【0034】上記受皿22、スリーブ23、中筒24、
ラセン筒25及び外筒26は、それぞれ円筒状に形成さ
れており、相互に嵌め合わせた状態で摺動又は回動させ
ることができるように、順次内径と外径とが整合するよ
うに筒径を形成したものであり、また昇降機構が各筒間
に突設した突子、及びこの突子が係合する案内溝やカム
溝によって構成されているものであることは、上記第一
の発明と同様である。
【0035】〔受皿の構造〕即ち、受皿22は、上部に
棒状化粧品Cを装着するための凹部22aを形成すると
共に、下部筒壁の外面には外側へ突出する第一突子28
が形成してある。この第一突子28の形成部両側には、
筒壁の下端から切り欠いた2条のスリット22b,22
bが透設してあり、受皿22をスリーブ23内に嵌め合
わせるときに第一突子28を筒壁の内側へ撓ませ、挿入
操作の邪魔にならないように構成してある。
【0036】〔スリーブの構造〕スリーブ23は、筒内
に嵌め合わせた上記受皿22を下降させた場合、この受
皿22の上部に装着した棒状化粧品Cの少なくとも上端
部を完全に収納することができるだけの筒長を有してお
り、上端部に棒状化粧品Cを出入させる開口部23aが
形成してある。このスリーブ23の筒壁一側には軸方向
に沿って上下方向に延びる第一案内溝29を、また他側
には同じく上下方向に延びるカム溝30が透設してあ
る。
【0037】上記第一案内溝29は、下端部に周方向へ
切り欠いて連設したL部29a(図示例においては、正
面視において左方向へ向かう)を具備しており、棒状化
粧品Cの収納時にはこのL部29a内に、また使用時に
はその上端部に上記受皿22の筒壁外面に突設した第一
突子28を係合させ、スリーブ23内における受皿22
の移動量を規制するものであり、少なくともスリーブ2
3内に完全に収納された棒状化粧品Cを、使用時にはそ
の略全長をスリーブ23の開口部23aの上方へ突出さ
せることができる程度の溝長S1を有している。
【0038】また、上記カム溝30は、案内部30aの
下端側に連続し、周方向の一側下方へ屈曲するカム部3
0b(図示例においては、正面視において左方向、上記
第一案内溝29のL部29aと同一方向へ向かう)を具
備している。このカム溝30は、スリーブ23の上死点
を特定するためのものであり、スリーブ23はカム部3
0bの下端が中筒26の内面に突設した後述する第二突
子31に係止される高さで上昇を止めると共に、上死点
に達する直前で、カム部30bの側方への形成長の範囲
内でスリーブ23を周方向へ僅かに回動させる。このス
リーブ23の周方向への回動により、受皿22の筒壁外
面に突設した第一突子28に対して第一案内溝29のL
部29aを周方向へ回動させてL部29aによる係合を
外すように成っている。
【0039】〔中筒の構造〕中筒24は、筒内に嵌め合
わせた上記スリーブ23を下降させた場合、このスリー
ブ23を筒内に完全に収納することができるだけの筒長
を有しており、上端側にスリーブ23の上端側を出入さ
せる開口部24aが形成してある。この中筒24の筒壁
一側には、スリーブ23側の上記第一案内溝29と重な
るように軸方向に沿って上下方向に延びる第二案内溝3
2が、また筒壁他側の内面にはスリーブ23に透設した
カム溝30に係合させるべく、内側へ突出する第二突子
31が形成してある。この第二突子31の形成部近傍に
は、第二突子31を囲むように略U状のスリット33が
透設してあり、スリーブ23を中筒24内に嵌め合わせ
るときに第二突子31を筒壁の外側へ撓ませ、挿入作業
の邪魔にならないように構成してある。
【0040】上記第二案内溝32は、スリーブ23側の
第一案内溝29を経由してスリーブ23の筒壁側方へ突
出させた受皿22側の第一突子28を貫通係合させるも
のであり、棒状化粧品Cの収納時にはその下端部に、ま
た使用時にはその上端部に上記第一突子28を係合させ
て中筒24内における受皿22の移動量を規制すると共
に、第一案内溝29の上端が第二案内溝32の上端と略
一致する高さまでスリーブ23を上昇させて両者の溝位
置を重合し、受皿22の筒壁に突設した上記第一突子2
8を両溝29,32内で自在に昇降させることができる
だけの溝長S2を有している。図示例において、上記中
筒24は、開口部24aを形成した基筒24bの下方
に、ラセン筒25に内装する嵌合筒24cを連続形成し
て成り、この嵌合筒24cの筒壁に第二突子31と第二
案内溝32が構成してある。
【0041】〔ラセン筒の構造〕ラセン筒25は、中筒
24に対して回動自在に外装されると共に、軸方向への
摺動が抑止されるように成っている。このラセン筒25
の筒壁内面には、上記スリーブ23の筒壁に透設した第
一案内溝29、及び中筒24の筒壁に透設した第二案内
溝32に同時に貫通させた受皿22側の第一突子28の
先端を係合させる螺溝34が螺刻してある。中筒24に
対してこのラセン筒25を回動させると、上記螺溝34
に係合している受皿22側の第一突子28が中筒24の
第二案内溝32に沿って昇降動作する。この螺溝34の
延長は、受皿22側の第一突子28を中筒24の第二案
内溝32の上下端間で昇降させることができる範囲で形
成してあり、回動方向を逆転操作することによって上昇
動作と下降動作を行うことができるように成っている。
図示例において、ラセン筒25は、開口部25a側にそ
の外径が中筒24の基部24bと略同径に成る操作筒2
5bと、その下方にやや小径に連続する嵌合筒25cを
有しており、嵌合筒25cには中筒24の基筒24bと
略同じ外径を有する有底の外筒26を外装することがで
きるように成っている。
【0042】〔外筒の構造〕外筒26は、上記の如く、
ラセン筒25の下部、即ち嵌合筒25cに回動自在に外
装するものであり、底部内周に構成した係合部35に中
筒24の下端に構成した係合凹部36を嵌め合わせ、適
宜両者を接着剤等により接合一体化する構造に成ってい
る。即ち、外筒26と中筒24は、両者の嵌合部にラセ
ン筒25の嵌合筒25cを介装した状態で、両下端部が
係合部35と係合凹部36によって一体的に固定されて
いる。
【0043】従って、ラセン筒25は、その嵌合筒25
cを中筒24と外筒26の間に挟まれた状態で自在に回
動させることができる。即ち、外筒26を持って、ラセ
ン筒25の操作筒25b部分を周方向へ回動させること
により、受皿22の筒壁外面に突設した第一突子28を
介して中筒24に対するスリーブ23の昇降動作と、ス
リーブ23に対する受皿22の昇降動作を順次行うこと
ができ、受皿22の昇降動作により棒状化粧品Cの棒状
化粧品容器に対する出没を可能にする。この動作は、ラ
セン筒25に対して外筒26を回動させることによって
も行うことができることは勿論である。
【0044】〔キャップの構造〕キャップ27は、上記
中筒24、即ち図示例においては中筒24の基筒24b
の上部に形成した開口部24aを開閉するものであり、
この開口部24aの縁端に構成したヒンジ部24dに回
動自在に軸支してある。このキャップ27は、ヒンジ部
24dに横架設したピン37を回動自在に挟持係合する
すり割り状の掛止部27aを具備しており、ヒンジ部2
4dとキャップ27の掛止部27a間にピン37を圧入
させるようにして回動自在に係合支持したものである。
従って、使用に際してヒンジ部24dに不用な荷重がか
かった場合には、キャップ27自体がピン37から外
れ、ヒンジ部24dや係止部27a等の破損を防止する
ことができると共に、外れたキャップ27は再び簡単に
ヒンジ部24dに取り付けることもできる。また、上記
掛止部27aは、ピン37をしっかりと挟持する構造に
成っているため、任意の開放位置で停止させることがで
き、スリーブ23の上端によってキャップ27を開放さ
せた場合、キャップ27の回動側先端がスリーブ23の
筒壁に当接した状態で係止される。従って、キャップ2
7が中筒24の開口部24aから開ききって使用の邪魔
になるようなことはない。なお、上記ヒンジ部24dに
バネ38等の弾性体を介装することにより、常時キャッ
プ27が開口部24aを閉鎖する方向へ付勢するように
構成することもできる(図10参照)。
【0045】
【発明の効果】本発明に係る棒状化粧品容器は、上記の
如く、スリーブが中筒内に位置している状態で、棒状化
粧品の少なくとも先端部をスリーブ内に完全に収納して
おり、中筒の開口部から棒状化粧品を出没させる際に、
その先端部をキャップの裏面に衝突させて損傷すること
がない。
【0046】また、使用に際して容器からキャップを外
すという操作が不用であり、単に外筒、又はラセン筒を
回動させるだけで、中筒に対してスリーブと受皿に保持
した棒状化粧品を周方向への回動を抑止した状態で中筒
の開口部から出没させることができる。
【0047】第一の発明に係る棒状化粧品容器におい
て、中筒が上部に開口させた基筒と、その下方に連続
し、上記外筒に内装することができるやや小径の嵌合筒
とによって形成してあるため、棒状化粧品容器の外形を
一体的なスマートな形状にし、女性用の化粧用具として
の意匠性を向上することができる。
【0048】また、スリーブが使用に際して中筒の開口
部から繰り出され、上死点に係止された状態で受皿を上
昇させることにより棒状化粧品をスリーブの上端から進
出させ、また収納時には受皿が下降し、棒状化粧品がス
リーブ内に完全に繰り入れられた状態でスリーブを中筒
内に後退させるように構成してあるため、棒状化粧品の
進退動作が常時スリーブによって保護され、かつスリー
ブに対して必要な量だけ突出させて使用することできる
ため、細めに形成した棒状化粧品を装着収容する場合で
も、棒状化粧品に対してスリーブの外装による所定の強
度が付与されて、棒状化粧品自体の損傷を防止すること
ができる。
【0049】第二の発明に係る棒状化粧品容器において
は、中筒と外筒の間にラセン筒を介装する構造に成って
いるため、外筒又はラセン筒に対してラセン筒又は外筒
を回動させることにより、スリーブを棒状化粧品に先立
って中筒の開口部から繰り出し、その上端で前記キャッ
プを開放すると共に、最終的にはスリーブと棒状化粧品
を中筒の開口部から突出させる位置まで繰り出すことが
でき、使用者が棒状化粧品容器を片手に持った状態で、
その上部に出没させる棒状化粧品の方向を特定すること
ができると共に、外筒を握った状態でラセン筒を回転さ
せることができるので、棒状化粧品容器の片手操作が可
能に成る。
【0050】なお、第一及び第二の発明に係る棒状化粧
品容器において、中筒の開口部縁をキャップのヒンジ部
側へ傾斜するように形成し、またこの中筒の開口部に装
着するキャップを常時開口部を閉鎖する方向へ付勢する
ように装着してあるため、スリーブの上端がキャップの
内面に当接してキャップを開放するときに、キャップの
開き角度を小さくすることができると共に、スリーブが
キャップを押し開ける力を小さくすることもできる等、
本発明によって得られる効果は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】棒状化粧品を出没自在に収容した第一の発明に
係る棒状化粧品容器の外観を示すものであり、(a)は
正面図、(b)は背面図、(c)は側面図、(d)は棒
状化粧品を繰り出した状態の側面図である。
【図2】同じく棒状化粧品容器の拡大側断面図である。
【図3】同じく棒状化粧品容器の分解斜視図である。
【図4】同じく棒状化粧品を収納した状態における昇降
機構を示すものであり、(a)は第二案内溝側からみた
側面図、(b)はカム溝側からみた側面図である。
【図5】同じく棒状化粧品を突出させた状態における昇
降機構を示すものであり、(a)は第二案内溝側からみ
た側面図、(b)はカム溝側からみた側面図である。
【図6】中筒開口部の他の実施の形態を示す側面図であ
る。
【図7】棒状化粧品を出没自在に収容した第二の発明に
係る棒状化粧品容器の外観を示すものであり、(a)は
正面図、(b)は背面図、(c)は側面図、(d)は棒
状化粧品を突出させた状態の側面図である。
【図8】同じく拡大側断面面図である。
【図9】同じく分解斜視図である。
【図10】キャップの取付構造に係る他の実施の形態を
示すものであり、(a)は中筒開口部の要部拡大斜視
図、(b)はキャップの掛止部の拡大斜視図、(c)は
ヒンジ部の要部拡大側面図である。
【符号の説明】
1,21 棒状化粧品容器 2,22 受皿 3,23 スリーブ 4,24 中筒 5,26 外筒 25 ラセン筒 6,27 キャップ 7,28 第一突子 8,29 第一案内溝 9,31 第二突子 10,32 第二案内溝 11,30 カム溝 12,34 螺溝

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 棒状化粧品を出没自在に収納する棒状化
    粧品容器において、 棒状化粧品の下部を保持する受皿と、 この受皿を上下方向へ摺動自在に内装し、棒状化粧品の
    少なくとも上端部を収納するスリーブと、 このスリーブを上下方向へ摺動自在に内装すると共に、
    上端に開口部を有する中筒と、 この中筒に対して軸方向への摺動を抑止すると共に、周
    方向へは回動自在に外装した外筒と、 前記中筒の開口部端に開閉自在に装着したキャップと、 前記外筒又は中筒に対して中筒又は外筒を回動させるこ
    とにより、前記スリーブを棒状化粧品に先立って開口部
    から繰り出し、その先端で前記キャップを開放すると共
    に、最終的にはスリーブと棒状化粧品とを中筒の開口部
    から突出させる位置まで繰り出す昇降機構と、 を具備したことを特徴とする棒状化粧品容器。
  2. 【請求項2】 前記昇降機構が、 受皿の筒壁外面に突設した第一突子と、 スリーブの筒壁軸方向に沿って透設した第一案内溝、及
    び筒壁外面に突設した第二突子と、 スリーブ側の上記第一案内溝に重なるように中筒の筒壁
    軸方向に沿って透設した第二案内溝、及び同じくスリー
    ブに突設した第二突子を係合させるべく中筒の筒壁軸方
    向に沿って透設したカム溝と、 外筒の筒壁内面に前記スリーブ側の第一案内溝、及び中
    筒側の第二案内溝に同時に貫通させた受皿側の第一突子
    の先端を係合させるように刻設した螺溝と、 によって構成したことを特徴とする請求項1の棒状化粧
    品容器。
  3. 【請求項3】 前記中筒が、開口部を有する基筒の下方
    に、前記外筒に内装する嵌合筒を連続形成して成るもの
    であることを特徴とする請求項1の棒状化粧品容器。
  4. 【請求項4】 前記第一案内溝及びカム溝が、嵌合筒の
    周面軸方向に沿って透設して成るものであることを特徴
    とする請求項2又は3の棒状化粧品容器。
  5. 【請求項5】 前記受皿とスリーブが、それぞれ中筒に
    対して周方向への回動を略抑制された状態で上下方向へ
    スライドするように構成して成るものであることを特徴
    とする請求項1の棒状化粧品容器。
  6. 【請求項6】 前記スリーブが中筒の開口部から繰り出
    された後、所定の時間差をおいて棒状化粧品がスリーブ
    の上端から進出するように構成したことを特徴とする請
    求項1の棒状化粧品容器。
  7. 【請求項7】 受皿が下降し、棒状化粧品がスリーブ内
    に繰り入れられた状態でスリーブが中筒内に収容される
    ように構成したことを特徴とする棒状化粧品容器。
  8. 【請求項8】 棒状化粧品を出没自在に収納する棒状化
    粧品容器において、 棒状化粧品の下部を保持する中皿と、 この中皿を上下方向へ摺動自在に内装し、棒状化粧品の
    少なくとも上端部を収納するスリーブと、 このスリーブを上下方向へ摺動自在に内装すると共に、
    上端に開口部を有する中筒と、 この中筒に対して周方向へ回動自在に外装するラセン筒
    と、 このラセン筒に対して周方向へ回動自在に外装されると
    共に、前記中筒に対して固定される外筒と、 前記中筒の開口部端に開閉自在に装着したキャップと、 前記外筒又はラセン筒に対してラセン筒又は外筒を回動
    させることにより、前記スリーブを棒状化粧品に先立っ
    て中筒の開口部から繰り出し、その先端で前記キャップ
    を開放すると共に、最終的にはスリーブと棒状化粧品を
    中筒の開口部から突出させる位置まで繰り出す昇降機構
    と、 を具備したことを特徴とする棒状化粧品容器。
  9. 【請求項9】 前記昇降機構が、受皿の筒壁外面に側方
    へ突出するように形成した第一突子と、 スリーブの筒壁軸方向に沿って透設した第一案内溝、及
    びカム溝と、 スリーブ側の前記第一案内溝に重なるように中筒の筒壁
    軸方向に沿って透設した第二案内溝、及び同じくスリー
    ブ側に透設したカム溝に係合させるべく中筒の筒壁内面
    に突設した第二突子と、 ラセン筒の筒壁内面に前記スリーブ側の第一案内溝及び
    中筒側の第二案内溝に同時に貫通させた受皿側の第一突
    子の先端を係合させるように刻設した螺溝と、 によって構成したことを特徴とする請求項8の棒状化粧
    品容器。
  10. 【請求項10】 前記中筒の開口部縁が、蓋体のヒンジ
    部側へ傾斜するように構成して成るものであることを特
    徴とする請求項1又は7の棒状化粧品容器。
  11. 【請求項11】 前記中筒の開口部に装着されるキャッ
    プが、常時開口部を閉鎖する方向へ付勢して成るもので
    あることを特徴とする請求項1又は7の棒状化粧品容
    器。
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