JP3932148B2 - 棒状化粧品容器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、口紅、アイシャドー等の棒状に形成された化粧品(以下「棒状化粧品」という)を内装し、所望により化粧品の上端部を容器の開口部から繰り出して使用することのできる蓋付きの棒状化粧品容器に係り、外筒に対するスライダーの上下動作によりスリーブ及び棒状化粧品を周方向への回動を抑止した状態で出没させると共に、外筒の開口部に固設したキャップを自動的に開閉させることができる棒状化粧品容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種の繰り出し式の棒状化粧品容器として、例えば実開昭58−88914号や実開昭58−80920号等に記載されたものが知られている。これらの棒状化粧品容器は、前者にあっては主筒(中筒)に対して回転筒(外筒)を所定範囲で回動させることにより主筒の上端を回転筒の上方へ突出させることにより蓋体(キャップ)を開放し、その後に主筒内に収容されている棒状化粧品を回動させながら主筒から進出させるものであり、また後者にあっては基筒に外装した摺動筒(スリーブ)を所定範囲で回転上昇させて外筒の上方へ突出させ、摺動筒の上端によって蓋体(キャップ)を開放し、その後に摺動筒内に収容されている棒状化粧品を摺動筒から進出させる構造に成っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来技術による棒状化粧品容器においては、何れもキャップを開放する回転筒や摺動筒を上昇させる機構と、棒状化粧品を出没させる機構が上下別々の機構として構成されると共に、棒状化粧品を保持する受皿が操作時に回動する回転筒や摺動筒によって昇降動作を付与される構造に成っている。
従って、昇降機構の構成が複雑に成るばかりでなく、使用に際して容器から棒状化粧品を出没させる場合に、棒状化粧品が容器に対して回転しながら進退する構造に成っているため、突出した棒状化粧品を使用者の好みの方向に向けて停止させることができず、棒状化粧品自体の使用感を向上するために、例えばその先端部位を特定方向へ細くしたり、又は傾斜させて使用方向を特定した形状に構成した場合に、この使用方向が使用時に回転筒や摺動筒の動作に連動して、使用者が意図しない位置で適当な方向に向いて停止してしまい、使用勝手が悪く成るという問題を有するものであった。また、特にキャップを容器の開口端に開閉自在に装着した構造の棒状化粧品容器の場合、上記棒状化粧品の使用方向との関係でキャップのヒンジ部を構成する必要があり、このヒンジ部の構成位置と棒状化粧品自体の使用方向を一致させる等の必要があるばかりでなく、キャップ自体の開閉を完全に自動化した構造のものは存在しなかった。
【0004】
本発明に係る棒状化粧品容器は、上記の各問題を解決するために提案されたものでり、第一の目的は、昇降機構の構成を簡略化すると共に、容器から棒状化粧品を出没させる際に、容器に対するキャップのヒンジ部構成側に対してスリーブ及びスリーブに内装される棒状化粧品(受皿)を円周方向への回動を略抑止した状態で上下方向へ進退させることができ、従って容器内に棒状化粧品を収納したままで、その使用方向を特定することができ、使用感に優れた棒状化粧品容器を提供することである。
また、本発明に係る他の目的は、容器の開口部に被蓋するキャップを容器と一体化すると共に、その開閉動作を容器開口部からの棒状化粧品の出没動作に対応した自動的操作を可能にして、棒状化粧品容器の取り扱いや操作性を容易にすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る棒状化粧品容器は、棒状化粧品を出没自在に収納する棒状化粧品容器において、棒状化粧品の下部を保持する受皿と、この受皿を上下方向へ摺動自在に内装し、棒状化粧品の少なくとも上端部を収納するスリーブと、このスリーブを上下方向へ摺動自在に内装すると共に、上端に開口部を有する外筒と、上記外筒の開口部端に開閉自在に装着したキャップを具備して成り、上記スリーブの側面軸方向に添って一側には下端部にL字状に周方向へ曲折する掛止溝を形成すると共に、軸方向へ適宜長さの溝長を有する第一案内溝を穿設し、他側には上記第一案内溝に平行し、かつ下端部に上記掛止溝方向へ傾斜した第一カム溝を形成すると共に、略中腹部上方に上記第一カム溝と同方向へ傾斜する第二カム溝を形成し、上記第一案内溝よりもやや短い溝長を有する第二案内溝と、更に上記第二案内溝の上部に位置し、上端側に前記第一案内溝に形成した掛止溝と同じ周方向へL字状に曲折する掛止溝を形成すると共に、下端側を掛止方向とは反対方向へ逃溝を形成した第三案内溝を穿設し、上記外筒の内壁には前記第二案内溝に嵌合し、前記スリーブの上下移動範囲を特定するための位置決め突起を形設すると共に、上記第一案内溝及び第三案内溝の略全長に対して直接又は間接的に重なり合うスライド溝を外筒の軸方向略全長にわたって穿設し、かつ上記スライド溝と第一案内溝に同時に貫通させたスライド軸を、上記受皿の下端部外周に固定すると共に、その外側端にスライダーを固設し、更に、キャップの裏面側に形成したレールと前記第三案内溝間に配設し上端側を前記レールに、また下端側を第三案内溝にそれぞれ摺動自在に嵌め合わせた開閉レバーをスリーブと外筒の嵌合部間に介装し、スリーブの上下動作に応じて前記開閉レバーをキャップの裏面側でスライドさせながらキャップの開閉動作をさせるように構成したことを要旨とするものである。
【0006】
また、スリーブが外筒の開口部から進出すると同時にキャップが開放し、また受皿が下降し、棒状化粧品がスリーブ内に繰り入れられた状態でスリーブが外筒内に収容された後に、キャップが自動的に閉止するように構成したものである。
【0007】
上記構成によれば、スライダーを上下動させる方向と、スリーブ及びスリーブに収容した棒状化粧品自体を上下動させる方向とが一致し、棒状化粧品容器に対するスライダーの操作と棒状化粧品の出没が同じ方向に成るため、棒状化粧品容器に対する使用者の使用感に誤解を生ずることがなく、安心して使用することができる。また、棒状化粧品は、スリーブが外筒から進出した状態でスリーブの開口部から進出し、その先端部がスリーブの開口部内に後退した後に外筒の開口部内に後退するため、スリーブが外筒内に位置している状態では、棒状化粧品の少なくとも先端部はスリーブ内に完全に収納されており、スリーブを外筒の開口部から出没させる際には棒状化粧品の先端部が完全にスリーブ内に収容された状態で行われ、棒状化粧品の先端部をキャップの裏面に衝突させて損傷することがない。
【0008】
上記外筒とスリーブの開口部は、略同方向、例えば後方へ傾斜し、前記キャップがこの傾斜後端部に軸支されると共に、前記外筒のスライド溝が軸支部の下方に延出形成されており、また、上記スライド軸をその上方から見た横断面形状においてクランク状に曲折形成すると共に、第一と第二のクランク状凹部内に前記外筒側のスライド溝の側端をそれぞれ摺動自在に嵌め合わせ、かつ軸部をスリーブ側の第一案内溝内に挿通させるように形成することができる。
このような構造により、スライド溝と第一案内溝の溝位置を周方向へずらせるようにしてスリーブを外筒に嵌合することができる
【0009】
上記受皿とスリーブは、それぞれ外筒に対して周方向への回動を略抑止された状態で上下方向へスライドし、また、上記スリーブが外筒の開口部から繰り出された後、所定の時間差をおいて棒状化粧品がスリーブの上端から進出するように構成してある。
このような構成により、従来の棒状化粧品容器のように、使用に際して容器からキャップを外すという操作を不用とし、単にスライダーを外筒の外側で上下摺動させるだけで外筒に対してスリーブと受皿に保持した棒状化粧品を周方向への回動を抑止した状態で外筒の開口部から出没させることができる。
【0010】
上記の如く、スリーブは使用に際して棒状化粧品に先立って外筒の開口部から繰り出されるが、同時に開閉レバーによってキャップが開放動作を開始し、同時に該キャップの開放状態でスリーブがその上方へ伸出する。受皿に装着された棒状化粧品は、スリーブが外筒の開口部上方に完全に突出した状態でスリーブから進出し、また収納時には受皿が下降し、棒状化粧品がスリーブ内に完全に繰り入れられた状態でスリーブが外筒内に後退し、この後退動作に伴ってキャップが自動的に外筒の開口部を閉止する。従って、棒状化粧品の進退動作が常時スリーブによって保護された状態で、またスリーブに対して必要な量だけ突出させて使用することができるため、細めに形成した棒状化粧品を装着収容する場合でも、棒状化粧品に対してスリーブの外装による所定の強度が付与されるため、棒状化粧品自体の損傷を防止することができる。
【0011】
本発明に係る棒状化粧品容器において、キャップは、スリーブの上下動作に対応しており、その開閉はスリーブと外筒間に介装した開閉レバーにより完全に自動化されており、操作性が極めて良好に成ると共に、使用者が棒状化粧品容器の使用時にキャップを締め忘れたり、紛失したりする事故を未然に防止することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明に係る棒状化粧品容器の好適な実施の形態を図面に従って説明する。
【0013】
〔棒状化粧品容器の概略構造〕
図1は本発明に係る棒状化粧品容器の外観を示すものであり、(a)は正面図、(b)は背面図、(c)は側面図、(d)は棒状化粧品を棒状化粧品容器の上方へ伸出させた状態を示す側面図であり、図2は棒状化粧品容器の拡大側断面図,図3は分解斜視図である。
上記各図において、棒状化粧品容器1は、棒状化粧品Cの下部を保持する円筒状に形成した受皿2と、この受皿2を上下方向へ摺動自在に内装し、棒状化粧品Cの少なくとも上端部側を収納することができる金属製等の円筒状に形成したスリーブ3と、このスリーブ3を上下方向へ摺動自在に内装すると共に、上端に開口部を有する有底金属製等で外形が円柱又は六角形等の多角形状に形成された外筒4と、上記外筒4の開口部端に開閉自在に装着された、外筒の外側形状と同形の金属製等のキャップ5を具備して成るものである。
【0014】
〔スリーブの構造〕
図4は、スリーブの構造を示すものであり、(a)は側断面図、(b)は背面図である。各図において、スリーブ3は、その側面に長手軸方向に添って、一側側面には下端部にL字状に周方向へ曲折する掛止溝6aを形成すると共に、軸方向へ適宜長さの溝長S1を有する第一案内溝6を穿設し、また本実施形態においては略45度離間した他側側面には上記第一案内溝6と平行し、かつ下端部に前記掛止溝6a方向へ傾斜した第一カム溝7aを形成すると共に、略中腹部上方に上記第一カム溝7aと同方向へ傾斜する第二カム溝7bを形成し、前記第一案内溝6よりもやや短い溝長S2を有する第二案内溝7と、更に前記第一案内溝6の上部に位置し、上端側に上記第一案内溝6に形成した掛止溝6aと同じ周方向へL字状に曲折する掛止溝8aを形成すると共に、下端側を掛止溝8a方向とは反対方向へ巾広と成る逃溝8bを形成した第三案内溝8を形成する。
【0015】
〔外筒に対するスリーブの嵌合方法〕
図5は、外筒4に対するスリーブ3、キャップ5及び棒状化粧品Cの動作を示す側断面図であり、(a)は収納状態を示し、(b)はキャップ5の開放と同時に上昇するスリーブ3の状態を示し、(c)はスリーブ3が完全に上昇伸出した状態を示し、(d)はスリーブ3の上部に開設した開口部3aから棒状化粧品Cが完全に伸出した状態を示している。
また図6は外筒4に対するスリーブ及びキャップの動作状態を示す背断面図であり、(a)はスリーブの収納状態を示し、(b)はスリーブの上昇開始に伴いキャップが開放される状態を示し、(c)はスリーブが完全に上昇した状態を示し、(d)は棒状化粧品Cがスリーブ3の上方に完全に伸出した状態を示している。
【0016】
各図において上記外筒4は、有底筒状に形成されており上部に開設した開口部4aからスリーブ3を進出させる構造に成っており、外筒4の内壁には上記スリーブ3側の第二案内溝7に嵌合し、外筒4内における前記スリーブ3の移動範囲、及びスリーブ3の周方向への若干の回動を許容する位置決め突起9(図2及び図3参照)が形設してある。従って、スリーブ3が外筒4に収容された状態で外筒4の内壁に固定された位置決め突起9に対する溝長S1、即ち上部位置(収納位置)と下部位置(突出位置)間を上下動作すると共に、上昇(図4A矢視部)に伴って第二案内溝7の中腹に形成した第二カム溝7bの傾斜範囲S4で第三案内溝8の掛止溝8aを周方向(図中、時計回り)へやや回動させ、更に上昇(図4B矢視部)し、下端部に形成した第一カム溝7a内に位置決め突起9を嵌合させながら上昇することによってスリーブ3を外筒4内において更に第一カム溝7aの傾斜範囲S3で周方向(図中、時計回り)へ回動させることができるように成っている。棒状化粧品Cを装着した受皿2はこの状態で上下動が可能に成る。
【0017】
〔外筒の側壁構造〕
外筒4の筒壁には、上記第一案内溝6に対して直接又は間接的に重なり合うスライド溝10が軸方向略全長に渡って平行に穿設(図1(b)、図3参照)してあり、このスライド溝10と第一案内溝6に同時に貫通させたスライド軸11を、上記受皿2の下端部外周部に固定すると共に、その外側端にスライダー12を固設する。このスライダー12を手動により上下動作させることによりスリーブ3と受皿2を同時に上下摺動させることができるものであり、スリーブ3が外筒4内に完全に収納された状態では、スライド軸11が第一案内溝6のL状の掛止溝6aに嵌合しており、第一案内溝6内における上下動作が抑止されているため、その状態で受皿2とスリーブ3を係止して、両者を同時に上昇させる。またスライド軸11が第一案内溝6の掛止溝6aから離脱した状態で、受皿2及び棒状化粧品Cをその溝長S1の範囲内で上下動させることができるように成っている。
【0018】
〔キャップの構造〕
図7は、キャップ5の構造を示すものであり、(a)は底面図、(b)は側面図、(c)は下側から視認した斜視図、図8は開閉レバーの構造を示すものであり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
【0019】
図面において、キャップ5は、外筒4の開口部4aの後端部に横架固定した支持軸13に対して回動自在に、即ち外筒4の開口部4aに対して開閉自在に軸支される構造に成っており、その後端部裏面部に支持軸13の外径よりも狭小と成る間隔を持って一対の挟持アーム14,14をやや外側へ傾斜させて一体的に形成し、両挟持アーム14,14の内側所定部位に支持軸13を回動自在に嵌合させるべく対向した一対の凹条14a,14aを形成してある。従って、キャップ5に無理な力が加わった場合には、このキャップ5自体が支持軸13から離脱して軸支部15の破損を防止する構造に成っている。
【0020】
〔キャップの動作〕
上記スリーブ3と外筒4の嵌合部間(上端側)には、スリーブ3側に形成した上記第三案内溝8に開閉レバー16を介装する。この開閉レバー16は、その上端側をキャップ5の裏面側に軸支部15の前方へ延びるように形成したレール17に、また下端側をスリーブ3に穿設した第三案内溝8内にそれぞれ摺動自在に嵌め合わせて成るものであり、スリーブ3の上下動作に応じてその上端側をキャップ5の裏面側でレール17に添い、スリーブ3と外筒4の嵌合部間を上下方向へにスライドさせながらキャップ5の開閉動作をさせるように構成したものであり、本実施の形態においては、キャップ5を開放させた場合、支持軸13の上方へ延出するように形成すると共に、フォーク状に形成した上端部の内側へ対向突出させた一対の係合凸部16a,16aを上記レール17の側面に摺動方向に添って両側に形設した案内溝17a,17aに嵌合挟持する構造に成っており摺動に応じてフォーク状先端部でキャップ5の裏面側に押し当てながらスライドして開放し、また一対の係合凸部16a,16aで挟持したレール17をスライドしながら引き戻してキャップ5を閉止するように成っている。
【0021】
〔開閉レバーの動作〕
即ち、開閉レバー16は、キャップ5の閉止状態においては、その下端部を第三案内溝8の上端側に形成した掛止溝8aに係合させており、スリーブ3が上昇すると第三案内溝8の上昇によって上方へ伸出し、キャップ5を開放方向へ回動させる(図6(a)及び(b)参照)。この状態でスリーブ3が上昇すると、スリーブ3側の第二案内溝7に形成した第二カム溝7bによってスリーブ3が周方向へ回動して開閉レバー16の下端部を第三案内溝8の掛止溝8aから離脱させ、スリーブ3の上昇を可能にする。スリーブ3が更に上昇して第二案内溝7に形成した第一カム溝7aによってスリーブ3が更に周方向へ回動すると、開閉レバー16の下端部は第三案内溝8の逃溝8b方向へ変位してスリーブ3の回動を助けることができる(図6(c)参照)。受皿2に装着した棒状化粧品Cは、この状態でスリーブ3の第一案内溝6の溝長S1の範囲内で自在に上下動作をさせることができるように成っている。
【0022】
〔スリーブと外筒の係合動作〕
スリーブ3の第一案内溝6の掛止溝6aに嵌合したスライド軸11は、スライダー12を上昇させることによってスリーブ3と受皿2に装着した棒状化粧品Cを順次各開口部4a,3aに対して進退させるように成っており、スライド軸11が第一案内溝6の下端部に形成した掛止溝6aに係合した状態で受皿2と位置決め突起9に上下移動範囲S2において、上昇位置と格納位置間を規制されたスリーブ3を、第二案内溝7の上端側の直線部(A矢視部)範囲内で上昇移動させる。上記の如くこのとき、同時に開閉レバー16を上昇させてスリーブ3をキャップ5の開放位置まで回動させる。スリーブ3の第二案内溝7の第二カム溝7bが位置決め突起9に係合すると、その傾斜方向に案内されてスリーブ3が周方向へ回動してスリーブ3を第二案内溝7の溝長S2の範囲で上下動作を可能にすると共に、更にスリーブ3を下端側の直線部(B矢視部)の範囲内で上昇移動させ、第二案内溝7に形成した第一カム溝7aの傾斜方向に案内させ、その下端に係止される位置までスリーブ3を周方向へ更に回動させ、スライド軸11を第一案内溝6の掛止溝6aから離脱させ、受皿2のみを第一案内溝6に添って上昇させることができるように変位する。スライド軸11は、この位置から第一案内溝6の上端部までの間で受皿2に装着した棒状化粧品Cを進退させ、適当な長さに伸出させた棒状化粧品Cの使用を可能にする。上記スリーブ3及び受皿2、即ち棒状化粧品Cは、スリーブ3に形成した第二案内溝7の各カム溝7a,7bの許容される範囲S3,S4以外においては周方向への回動が抑止されており、スライド軸11の上下動作により略垂直方向へ棒状化粧品Cを進退させることができるように成っている。
【0023】
即ち、本発明に係る棒状化粧品容器1においては、先ずスリーブ3が外筒4の上部に形成した開口部4aから所定長だけ突出し、その後に受皿2に装着した棒状化粧品Cの上端部がスリーブ3に形成した開口部3aから上方へ突出し、また棒状化粧品Cがスリーブ3内に完全に収容された状態でスリーブ3と共に外筒4の開口部4a内に後退する構造に成っており、従って棒状化粧品Cの使用に際して、スリーブ3が外筒4の開口部4aから繰り出された後、所定の時間差をおいてスリーブ3の上端の開口部3aから伸出するように成っている。従って、スリーブ3の開口部3aと外筒4の開口部4aが略同方向、例えば後方へ傾斜形成すると共に、棒状化粧品C自体の上端を同方向へ切欠傾斜させた形状に構成することができ、かつ上記キャップ5をこの傾斜後端部に軸支されるように構成すると共に、上記外筒4のスライド溝10が軸支部15の下方に延下するように形成される。
上記の如く、本発明においては、スリーブ3の進退動作と受皿2、即ち棒状化粧品Cの上下動作との間に上記のような時間差を設けることができるため、「受皿2と共にスリーブ3が上昇し、その上端部の適当長が外筒4の開口部4aから突出した後に棒状化粧品Cが上昇してスリーブ3の開口部3aから所望長突出し、また棒状化粧品Cがスリーブ3内に下降収納された後に、スリーブ3が外筒4内に下降収納される」という本発明特有の時間差動作を可能にしたものである。
【0024】
図9は、スライダーの構造を示すものであり、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は底面図である。
本実施の形態において、上記スリーブ3側に穿設した第一案内溝6と外筒4側に穿設したスライド溝10は完全に重合する位置には形成されていない(図9参照)。即ち、スライド溝10は横断面形状においてクランク状になるように曲折形成してあり、スライド溝10のクランク状底部10aがスリーブ3側の第一案内溝6の開口部全体を長手方向に覆い、収納状態においては、第一案内溝6の内周に形成される係止溝6aがクランク状底部10a側に回動することと併せて、第一案内溝6の略全長がクランク状底部10aによって被蓋される構造に成り、外部からスライド溝10を介して外筒4内への塵埃の侵入を防止し、清潔に保持する
上記スライド溝10と第一案内溝6に挿通させるスライド軸11は、その上方から見た横断面形状においてスライド溝10の穿設形状に対応してクランク状に曲折形成されており、第一と第二のクランク状凹部11a,11b内に上記外筒4側のスライド溝10の側端をそれぞれ摺動自在に嵌め合わせ、かつ軸部11cをスリーブ3側の第一案内溝6内に挿通させるように形成することによりスライド溝10と第一案内溝6の溝位置を周方向へずらせるようにしてスリーブ3を外筒4に嵌合することができるように構成したものである。
【0025】
本発明に係る実施の形態においては、上記スライド軸11の外端に固設したスライダー12を手動操作することにより、スライド軸11を介して受皿2及びスリーブ3を上下摺動させることができるものであり、外筒4との外側摺動部には摺動面4bが形成してあり、スライダー12の外周面が棒状化粧品容器1の外周面と略面一に成り、意匠性を向上するように構成してある。
【0026】
なお、上記受皿2の下端側外周には、周方向へ突出し、外周壁に添って並設して成る複数の突子18,18…を形成することができる。これらの突子18,18…は、突出端間の外径がスリーブ3の内径よりも大きく成るように形成されると共に、各突子18の両側部から軸方向へ切り欠いた切り溝19,19によりバネ性が付与されており、受皿2をスリーブ3内に嵌合させる場合には受皿2の内側へ撓んで外径を小さくすると共に、スリーブ3内に嵌合した後はそのバネ性によりスリーブ3の内壁に圧接してスリーブ3内における自然落下を防止するように構成することができ、受皿2に装着した棒状化粧品Cの使用勝手を向上することができる。
【0027】
【発明の効果】
本発明に係る棒状化粧品容器は、上記の如く、スリーブが外筒内に位置している状態で、棒状化粧品の少なくとも先端部をスリーブ内に完全に収納しており、外筒の開口部から棒状化粧品を出没させる際に、その先端部をキャップの裏面に衝突させて損傷することがない。
【0028】
また、使用に際してキャップが完全に自動的に開閉するため、棒状化粧品容器からキャップを外すという操作が不用であり、単にスライダーを上下させるだけで受皿に保持した棒状化粧品を周方向への回動を抑止した状態で外筒及びスリーブの開口部から出没させることができる。従って、棒状化粧品容器の外形を一体的で細身のスマートな形状にし、女性用の化粧用具としての意匠性を向上することができる。
【0029】
また、スリーブが使用に際して外筒の開口部から繰り出され、所定高さまで上昇した時点で受皿を上昇させて棒状化粧品をスリーブの上端から進出させ、また収納時には受皿が下降し、棒状化粧品がスリーブ内に完全に繰り入れられた状態でスリーブを外筒内に後退させ、同時にキャップを閉止するように構成してあるため、棒状化粧品の進退動作が常時スリーブによって保護され、かつスリーブに対して必要な量だけ突出させて使用することができるため、細めに形成した棒状化粧品を装着収容する場合でも、棒状化粧品に対してスリーブの外装による所定の強度が付与されて、棒状化粧品自体の損傷を防止することができ、かつキャップを閉止する手間を省略し、棒状化粧品容器の操作の省力化を図ることができる。
【0030】
また、発明に係る棒状化粧品容器においては、使用者が棒状化粧品容器を片手に持った状態で、その上部に出没させる棒状化粧品の方向を特定することができると共に、外筒を握った状態でスライダーを操作することができるので、棒状化粧品容器の片手操作が可能に成る。しかも、外筒の開口部縁をキャップのヒンジ部側へ傾斜するように形成してあるため、棒状化粧品の使用感を向上することができる等、本発明の実施により得られる効果は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】棒状化粧品を出没自在に収容した本発明に係る棒状化粧品容器の外観を示すものであり、(a)は正面図、(b)は背面図、(c)は側面図、(d)は棒状化粧品を棒状化粧品容器の上方へ伸出させた状態の側面図である。
【図2】同じく棒状化粧品容器の拡大側断面図である。
【図3】同じく棒状化粧品容器の分解斜視図である。
【図4】同じく棒状化粧品を収納した状態における昇降機構を示すものであり、(a)は第二案内溝の形状を示す側面図、(b)は第一案内溝の形状を示す背面図である。
【図5】外筒に対するスリーブ、キャップ及び棒状化粧品の動作に係り、(a)は収納状態を示す側断面図、(b)はキャップの開放と同時に上昇するスリーブの状態を示す側断面図、(c)はスリーブが完全に上昇伸出した状態を示す側断面図、(d)はスリーブの上部に開設した開口部から棒状化粧品が完全に伸出した状態を示す側断面図である。
【図6】同じく外筒に対するスリーブ及びキャップの動作に係り、(a)はスリーブの収納状態を示す背断面図、(B)はスリーブの上昇に伴いキャップが開放される状態を示す背断面図、(c)はスリーブが上昇した状態を示す背断面図、(d)は棒状化粧品がスリーブの上方に完全に伸出した状態を示す背断面図である。
【図7】キャップの構造を示すものであり、(a)は底面図、(b)は側面図、(c)は下側から視認した斜視図である。
【図8】開閉レバーの構造を示すものであり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
【図9】スライダーの構造を示すものであり、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は底面図である。
【符号の説明】
1 棒状化粧品容器
2 受皿
3 スリーブ
4 外筒
5 キャップ
6 第一案内溝
6a 掛止溝
7 第二案内溝
7a 第一カム溝
7b 第二カム溝
8 第三案内溝
8a 掛止溝
8b 逃溝
9 位置決め突起
10 スライド溝
11 スライド軸
12 スライダー
13 支持軸
14 挟持アーム
14a 凹条
15 軸支部
16 開閉レバー
16a 係合凸部
17 レール
18 突子
19 切り溝
C 棒状化粧品

Claims (4)

  1. 棒状化粧品を出没自在に収納する棒状化粧品容器において、
    棒状化粧品の下部を保持する受皿と、
    この受皿を上下方向へ摺動自在に内装し、棒状化粧品の少なくとも上端部を収納するスリーブと、
    このスリーブを上下方向へ摺動自在に内装すると共に、上端に開口部を有する外筒と、
    前記外筒の開口部端に開閉自在に装着したキャップを具備して成り、
    前記スリーブの側面軸方向に添って一側には下端部にL字状に周方向へ曲折する掛止溝を形成すると共に、軸方向へ適宜長さの溝長を有する第一案内溝を穿設し、他側には前記第一案内溝に平行し、かつ下端部に前記掛止溝方向へ傾斜した第一カム溝を形成すると共に、略中腹部上方に前記第一カム溝と同方向へ傾斜する第二カム溝を形成し、前記第一案内溝よりもやや短い溝長を有する第二案内溝と、更に前記第案内溝の上部に位置し、上端側に前記第一案内溝に形成した掛止溝と同じ周方向へL字状に曲折する掛止溝を形成すると共に、下端側を掛止方向とは反対方向へ逃溝を形成した第三案内溝を穿設し、
    前記外筒の内壁には前記第二案内溝に嵌合し、前記スリーブの上下移動範囲を特定するための位置決め突起を形設すると共に、前記第一案内溝及び第三案内溝の略全長に対して直接又は間接的に重なり合うスライド溝を外筒の軸方向略全長にわたって穿設し、
    かつ前記スライド溝と第一案内溝に同時に貫通させたスライド軸の内側端を、前記受皿の下端部外周に固定すると共に、その外側端にスライダーを固設し、
    更に、キャップの裏面側に形成したレールと前記第三案内溝間に配設し、上端側を前記レールに、また下端側を第三案内溝にそれぞれ摺動自在に嵌め合わせた開閉レバーをスリーブと外筒の嵌合部間に介装し、スリーブの上下動作に応じて前記開閉レバーをキャップの裏面側でスライドさせながらキャップの開閉動作をさせるように構成したことを特徴とする棒状化粧品容器。
  2. 前記外筒とスリーブの開口部が略同方向へ傾斜し、前記蓋体がこの傾斜後端部に軸支されると共に、前記外筒のスライド溝が軸支部の下方に延出形成されていることを特徴とする請求項1記載の棒状化粧品容器。
  3. 前記スライド軸をその上方から見た横断面形状においてクランク状に曲折形成すると共に、第一と第二のクランク状凹部内に前記外筒側のスライド溝の側端をそれぞれ摺動自在に嵌め合わせ、かつ軸部をスリーブ側の第一案内溝内に挿通させるように形成することによりスライド溝と第一案内溝の溝位置を周方向へずらせるようにしてスリーブを外筒に嵌合し、第一案内溝の略全長がクランク状底部によって被蓋されるように構成したことを特徴とする請求項1又は2記載の棒状化粧品容器。
  4. 前記受皿とスリーブが、それぞれ外筒に対して周方向への回動を略抑止した状態で上下方向へスライドするように構成して成るものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の棒状化粧品容器。
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