JP3746817B2 - 口紅等の収納容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は口紅、リップクリーム、スチックアイシャドウ、スチックファンデーション等の棒状化粧品を収納する口紅等の収納容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の口紅収納容器はハカマ部材と筒部材とを持って回動させることにより、該筒部材内に収納された口紅を筒部材の上端部より出没させる構造を用いており、不使用時にはハカマ部材のキャップ嵌合部と嵌合する筒部材の外周部を覆う筒状のキャップを用いている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の口紅収納容器はハカマ部材のキャップ嵌合部に着脱可能に嵌合する筒状のキャップを用いているので、使用時にキャップを取り外すため、その置き場に苦労したり、使用後にキャップを見付けるのに苦労したりするという欠点があった。
【0004】
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、口紅等が出没する開口部を開閉することができる開閉蓋を外スリーブから外れることなく開閉できるようにして、キャップを外して使用する容器の不具合を解消するとともに、開閉蓋が開放状態時以外は口紅等の出没操作をしても、口紅等が出没することなく安全に使用することができる口紅等の収容容器を提供することを目的としている。
【0005】
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照し合せて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明はハカマ部材と、このハカマ部材内に下端部が回動可能に挿入された内スリーブと、この内スリーブ内に収納された口紅等を該内スリーブと前記ハカマ部材との回動によって内スリーブの上端部より出没させることができる口紅等の上下移動機構と、前記内スリーブの外周部を回動可能に覆うように該内スリーブあるいは前記ハカマ部材に取付けられた上部が開口された外スリーブと、この外スリーブにスライド移動可能に取付けられた開閉レバーと、この開閉レバーに取付けられた常時前記外スリーブの開口部を覆うように付勢スプリングで付勢された開閉蓋と、この開閉蓋を開放状態に前記開閉レバーをスライド移動させた場合にだけ該開閉レバーの係合部と係合する前記内スリーブの外周部に形成された係合部とで口紅等の収納容器を構成している。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す実施の形態により、本発明を詳細に説明する。
【0008】
図1ないし図6の本発明の第1の実施の形態において、1はハカマ部材で、このハカマ部材1は下端部が閉塞された筒状のハカマ部材本体2と、このハカマ部材本体2に嵌合固定された上端部が該ハカマ部材本体2の上端部よりも上方に突出し、外周部に嵌合部3が形成された嵌合部材4とで構成されている。
【0009】
5は前記ハカマ部材1内に下端部が回動可能に挿入された内スリーブである。
【0010】
6は前記ハカマ部材1と前記内スリーブ5とを回動させることにより、該内スリーブ5の上端部より口紅7を出没させる口紅等の上下移動機構で、この口紅等の上下移動機構6は前記ハカマ部材1の内底部に嵌合固定される前記内スリーブ5の下端部が回動可能に取付けられる嵌合部材8と、この嵌合部材8と一体成形されたねじ棒9と、このねじ棒9と螺合する脚部材10、10が形成された口紅7を支持する皿部材11と、この皿部材11の外周部に形成された前記内スリーブ5の内壁面に形成された軸心方向の係合溝12と係合する係合片13とで構成されている。
【0011】
14は前記内スリーブ5の外周部を回動可能に覆う前記ハカマ部材1の嵌合部材4に回動可能に取付けられた上端部に山形状の開口部15を有する外スリーブで、この外スリーブ14には一方の山形部位に開口するように形成された軸心方向のガイド孔16が形成されている。
【0012】
17は前記ガイド孔16内をスライド移動可能に取付けられた開閉レバーで、この開閉レバー17の上端部には付勢スプリング18によって常時前記外スリーブ14の開口部15を閉じるように付勢された開閉蓋19が取付けられ、下部寄りの内側面には前記内スリーブ5の外周面に形成した歯車状の係合部20と前記開閉蓋19の開放時だけ係合する係合片状の係合部21が形成されている。
【0013】
上記構成の口紅収納容器22は外スリーブ14の開口部15が開閉蓋19で閉じている場合には、ハカマ部材1と外スリーブ14とを持って回動させても、ハカマ部材1と内スリーブ5とが一体で回動し、内スリーブ5より口紅7が出没することがない。
【0014】
使用する場合には開閉レバー17を下方へスライド移動させると、開閉蓋19が付勢スプリング18の付勢力に抗して回動し、開口部15を開放するとともに、係合部21が内スリーブ5の係合部20と係合する。
【0015】
この状態でハカマ部材1と外スリーブ14とを持って回動させることにより、外スリーブ14と内スリーブ5とが一体になって回動する。このため、口紅等の上下移動機構6のねじ棒9と、このねじ棒9と螺合する皿部材11とによって皿部材11が上下移動し、内スリーブ5や外スリーブ14の上部より口紅7が出没される。
【0016】
収納状態にするには、ハカマ部材1と外スリーブ14とを持って回動し、口紅7を内スリーブ5内に収納した後、開閉レバー17を上方へスライド移動させることにより、付勢スプリング18の付勢力により外スリーブ14の開口部15を開閉蓋19で閉じるとともに、内スリーブ5の係合部20と開閉レバー17の係合部21との係合が解除される。
【0017】
【発明の異なる実施の形態】
次に、図7ないし図12に示す本発明の異なる実施の形態につき説明する。なお、これらの本発明の異なる実施の形態の説明に当って、前記本発明の第1の実施の形態と同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0018】
図7ないし図9の本発明の第2の実施の形態において、前記本発明の第1の実施の形態と主に異なる点は、内スリーブ5Aに傾斜面の係合部20Aを形成した点で、このように形成した内スリーブ5Aを用いても、開閉レバー17の開放時に該開閉レバー17の係合部21が内スリーブ5Aの係合部20Aと接触し、外スリーブ14と内スリーブ5Aとを一体に回動させることができる口紅収納容器22Aにできる。
【0019】
図10ないし図12の本発明の第3の実施の形態において、前記本発明の第1の実施の形態と主に異なる点は、外スリーブ14Aを内スリーブ5Bに回動可能に取付けた点で、このように構成した口紅収納容器22Bにしても、前記本発明の第1の実施の形態と同様な作用効果が得られる。
【0020】
なお、前記本発明の各実施の形態では嵌合部材にねじ棒を形成した口紅等の上下移動機構を用いたものについて説明したが、本発明はこれに限らず、嵌合部材にねじ孔を形成し、該ねじ孔と螺合するねじ棒を皿部材に形成したものや、その他、現在一般に使用されているねじ棒を用いた上下移動機構であれば、どんな上下移動機構であってもよい。
また、前記本発明の各実施の形態では口紅を出没させるものについて説明したが、本発明はこれに限らず、リップクリーム、スチックアイシャドウ、スチックファンデーション等の棒状化粧品を用いても同様な作用効果が得られる。
【0021】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
【0022】
(1)ハカマ部材と、このハカマ部材内に下端部が回動可能に挿入された内スリーブと、この内スリーブ内に収納された口紅等を該内スリーブと前記ハカマ部材との回動によって内スリーブの上端部より出没させることができる口紅等の上下移動機構と、前記内スリーブの外周部を回動可能に覆うように該内スリーブあるいは前記ハカマ部材に取付けられた上部が開口された外スリーブと、この外スリーブにスライド移動可能に取付けられた開閉レバーと、この開閉レバーに取付けられた常時前記外スリーブの開口部を覆うように付勢スプリングで付勢された開閉蓋と、この開閉蓋を開放状態に前記開閉レバーをスライド移動させた場合にだけ該開閉レバーの係合部と係合する前記内スリーブの外周部に形成された係合部とで構成されているので、口紅等が出没する開口部を外スリーブにスライド移動可能な開閉レバーに取付けられた開閉蓋によって開閉することができる。
したがって、従来のように取り外して使用するキャップを用いる容器のようにキャップを取り外すことにより、不具合を解消することができる。
【0023】
(2)前記(1)によって、開閉蓋で外スリーブの開口部を閉じる場合には、外スリーブを回動させても内スリーブが回動しないので、口紅等の不用意な出没を確実に阻止することができる。
【0024】
(3)前記(1)によって、開閉レバーを開放方向にスライド移動させ、開閉蓋を開放すると、開閉レバーの係合部と内スリーブの係合部とが係合し、一体に回動させることができる。
したがって、自然に外スリーブと内スリーブとを一体にできるので、操作が容易で、誰でもが楽に使用することができる。
【0025】
(4)請求項2も前記(1)〜(3)と同様な効果が得られるとともに、口紅等をねじ棒によって出没することができるので、口紅を大きく移動させなくても使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の収納状態を示す斜視図。
【図2】本発明の第1の実施の形態の開閉蓋を開放する状態の斜視図。
【図3】本発明の第1の実施の形態の縦断面図。
【図4】図3の4−4線に沿う拡大断面図。
【図5】本発明の第1の実施の形態の開蓋状態の説明図。
【図6】本発明の第1の実施の形態の閉蓋状態の説明図。
【図7】本発明の第2の実施の形態の縦断面図。
【図8】図7の8−8線に沿う拡大断面図。
【図9】本発明の第2の実施の形態の開蓋状態の説明図。
【図10】本発明の第3の実施の形態の縦断面図。
【図11】図10の11−11線に沿う拡大断面図。
【図12】本発明の第3の実施の形態の一部破断正面図。
【符号の説明】
1:ハカマ部材、
2:ハカマ部材本体、
3:嵌合部、
4:嵌合部材、
5、5A、5B:内スリーブ、
6:口紅等の上下移動機構、
7:口紅、
8:嵌合部材、
9:ねじ棒、
10:脚部材、
11:皿部材、
12:係合溝、
13:係合片、
14、14A:外スリーブ、
15:開口部、
16:ガイド孔、
17:開閉レバー、
18:付勢スプリング、
19:開閉蓋、
20、20A:係合部、
21:係合部、
22、22A、22B:口紅収納容器。
Claims (2)
- ハカマ部材と、このハカマ部材内に下端部が回動可能に挿入された内スリーブと、この内スリーブ内に収納された口紅等を該内スリーブと前記ハカマ部材との回動によって内スリーブの上端部より出没させることができる口紅等の上下移動機構と、前記内スリーブの外周部を回動可能に覆うように該内スリーブあるいは前記ハカマ部材に取付けられた上部が開口された外スリーブと、この外スリーブにスライド移動可能に取付けられた開閉レバーと、この開閉レバーに取付けられた常時前記外スリーブの開口部を覆うように付勢スプリングで付勢された開閉蓋と、この開閉蓋を開放状態に前記開閉レバーをスライド移動させた場合にだけ該開閉レバーの係合部と係合する前記内スリーブの外周部に形成された係合部とからなることを特徴とする口紅等の収納容器。
- ハカマ部材と、このハカマ部材内に下端部が回動可能に挿入された内スリーブと、この内スリーブ内に収納された口紅等を該内スリーブと前記ハカマ部材との回動によって内スリーブの上端部より出没させることができるねじ棒を用いた口紅等の上下移動機構と、前記内スリーブの外周部を回動可能に覆うように前記ハカマ部材に回動可能に取付けられた上部が開口された外スリーブと、この外スリーブにスライド移動可能に取付けられた開閉レバーと、この開閉レバーに取付けられた常時前記外スリーブの開口部を覆うように付勢スプリングで付勢された開閉蓋と、この開閉蓋を開放状態に前記開閉レバーをスライド移動させた場合にだけ該開閉レバーの係合部と係合する前記内スリーブの外周部に形成された係合部とからなることを特徴とする口紅等の収納容器。
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