JPH10149906A - Ptc素子保持構造 - Google Patents

Ptc素子保持構造

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JPH10149906A
JPH10149906A JP9108455A JP10845597A JPH10149906A JP H10149906 A JPH10149906 A JP H10149906A JP 9108455 A JP9108455 A JP 9108455A JP 10845597 A JP10845597 A JP 10845597A JP H10149906 A JPH10149906 A JP H10149906A
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JP
Japan
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ptc element
terminal
ptc
case
terminals
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JP9108455A
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Kazumi Kobayashi
一三 小林
Tsutomu Kotani
勉 小谷
Kazuo Saito
和夫 斎藤
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Original Assignee
TDK Corp
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    • H01C7/02Non-adjustable resistors formed as one or more layers or coatings; Non-adjustable resistors made from powdered conducting material or powdered semi-conducting material with or without insulating material having positive temperature coefficient
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01CRESISTORS
    • H01C1/00Details
    • H01C1/14Terminals or tapping points or electrodes specially adapted for resistors; Arrangements of terminals or tapping points or electrodes on resistors
    • H01C1/1406Terminals or electrodes formed on resistive elements having positive temperature coefficient
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01CRESISTORS
    • H01C1/00Details
    • H01C1/01Mounting; Supporting
    • H01C1/014Mounting; Supporting the resistor being suspended between and being supported by two supporting sections

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明はPTC素子の取り付け構造に関し、
PTC素子をケースに組み込む際の作業性を改善し、電
極面に傷を付けることを防止すると共に、素子位置の安
定性を良くする。 【解決手段】ケース40にPTC素子48の一方の端部
付近をガイドする絶縁性のガイド部を設け、PTC素子
48の他方の端部付近の一方の電極面と、中央部付近の
他方の電極面を第1、第2の端子44、45により弾性
的に挟持した。またガイド部はPTC素子48を挟んで
対向配置された第1、第2のガイド部41、42により
構成され、PTC素子48は第1、第2のガイド部4
1、42のいずれか一方と第1、第2の端子44、45
とにより保持する。更にいずれか一方の端子の接点部付
近に治具で引っかけるためのフック部46、47を設け
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、冷蔵庫内
のモータ駆動回路などに設けられ、過電流保護用として
利用されるPTC(Positive Temperature Coefficien
t)サーミスタ(以下「PTC素子」と記す)の保持構
造に関する。PTC素子は過電流が流れた時発熱により
過電流を抑制する機能を有する素子であるが、例えば、
前記素子が異常の場合には熱暴走により素子破壊を起こ
すことがある。
【0002】従来は前記のような素子破壊が起こっても
過電流を確実に遮断することができず、過電流が流れ続
けることでケース等が炎上することもあった。そこで、
前記のような素子破壊が起こった場合に過電流を確実に
遮断して炎上等を防止し、信頼性を向上させることが要
望されていた。
【0003】
【従来の技術】以下、従来例について説明する。 §1:PTC素子保持構造の説明・・・図7参照 図7は従来例1、2の説明図であり、図は従来例1、
図は従来例2を示す。従来、例えば、冷蔵庫内におい
ては、モータの過電流保護用としてPTC素子が使用さ
れていた。前記PTC素子は、半導体感温素子の一種で
あり、温度が上昇するにつれて非直線的に抵抗が著しく
増加し、全体として正の温度係数を持った素子である。
このようなPTC素子は通常の場合、ケース等の容器内
に保持され、例えば、モータ駆動回路などに取り付けら
れる。前記PTC素子をケース等に収納して保持するた
めの構造としては、従来から各種の提案が成されてい
た。以下、これらの例を従来例1、2について説明す
る。
【0004】(1) :従来例1の説明・・・図7の図参
照 図7の図は従来例1を示した図である。図7の図
中、1はPTC素子、2はPTC素子の電極、3はPT
C素子1の支持部材、5はケース、6、7は端子部、
8、9はそれぞれ端子部6、7と一体化されたばね部
材、10はばね接触片(電極2と接触する接点部)、1
1はばね接触片支持板部を示す。
【0005】従来例1は、絶縁性ケース5内で、弾性を
有する金属板からなるばね部材8、9により両主面にそ
れぞれ電極2が形成された板状のPTC素子1が弾性的
に挟持され、ばね部材8、9が端子部6、7に固定され
たものである。そして、ばね部材8、9は、PTC素子
1の主面の電極2に対向して走るほぼ一定幅を有するば
ね接触片支持板部11と、このばね接触片支持板部11
の各端よりそれぞれPTC素子1の主面の電極2に向か
って湾曲して電極2に接触した後、ばね接触片支持板部
11に向かって湾曲するばね接触片10(接点部)を備
えている(実開平3−99402号公報参照)。
【0006】(2) :従来例2の説明・・・図7の図参
照 図7の図は従来例2を示した図である。図7の図
中、15はPTC素子、16はPTC素子の電極、1
7、18は端子を示す。従来例2は、外面の対向二面に
電極16が形成されたPTC素子15を、一対の弾性を
有する端子17、18で弾性的に挟持させたものであ
る。この場合、端子17、18の接点部19、20、2
1が、PTC素子15の両面で非対象となるようにし
て、両端子17、18間にPTC素子15を挟持(PT
C素子15を3点で支持)させたものである(実開平3
−79402号公報参照)。
【0007】§2:PTC素子組み込み工程例の説明・
・・図8、図9参照 図8は従来例3の説明図であり、図は平面図、図は
図のB−B線断面図、図はPTC素子挿入状態、
図はガイドフィルム引き出し状態を示した図である。ま
た、図9は従来例3のPTC素子組み込み工程説明図で
ある。図8中、25はPTC素子、26はPTC素子2
5の電極、28はケース、29、30はばね部材、3
1、32はそれぞればね部材29、30と一体化された
端子、34はガイドフィルムを示す。
【0008】以下、図8、図9に基づいて従来例3のP
TC素子組み込み工程について説明する。なお、S1〜
S6は各工程を示す。従来例3はばね部材29、30を
備えた端子31、32をケース28に取り付けた後、前
記ばね部材29、30の間にPTC素子25を挿入し
て、前記ばね部材29、30によりPTC素子25を弾
性的に挟持させた例である。
【0009】ところで、前記PTC素子25の両側には
電極26(例えば、銀電極)が設けてあるので、PTC
素子25をそのままばね部材29、30の間に挿入する
と、PTC素子25の挿入時に、電極26がばね部材2
9、30に当接し、擦れて傷がつく。そこで、次のよう
な組み立て工程によりPTC素子25をケース28内に
組み込んでいた。
【0010】先ず、予め製作しておいたケース28、ば
ね部材29、30を備えた端子31、32、PTC素子
25等の部品を用意し(S1)、組み込みを開始する。
そして、ケース28に端子31、32を組み込み(S
2)、その後、ケース28にガイドフィルム34を2枚
装着する(S3)。この場合、2枚のガイドフィルム3
4をばね部材29、30の間に装着する。
【0011】次に、図8の図に示したように、2枚の
ガイドフィルム34の間にPTC素子25を挿入する
(S4)。すなわち、PTC素子25を上から押し込
む。その後、図8の図に示したように、PTC素子2
5を図示矢印方向(下方向)に押さえた状態で、ガイド
フィルム34を図示矢印方向(上方向)に引いて外部に
抜き取る(S5)。このようにすると、ばね部材29、
30がPTC素子25の電極26に接触して、PTC素
子25の組み込み工程が完了する(S6)。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】前記のような従来のも
のにおいては、次のような課題があった。 (1) :PTC素子に過電流が流れると、PTC素子はそ
の過電流を熱に変えて過電流を抑制するが、例えば、P
TC素子が異常の場合には、熱暴走して急激に素子の温
度が上昇し(例えば、数百度に達する)素子破壊を起こ
すことがある。このような場合、PTC素子の破片がバ
ラバラになってケースの下部に落下してしまえば、回路
は遮断されるが、前記破片が端子の間に挟まり、回路が
遮断できない場合には、前記過電流がそのまま流れ続け
て異常な温度上昇となり、遂にはケース等が炎上する恐
れもある。
【0013】特に、前記従来例1では、PTC素子を端
子に設けた多数の接点部で支持しているので、PTC素
子が割れても、ケースの下部に落下しにくい構成であ
る。このため、前記のようにケース等が炎上することも
ある。
【0014】また、前記従来例2ではPTC素子15を
3点で挟持しているのでPTC素子が破壊し易い。しか
し、PTC素子を支持しているのは全て導体の端子であ
るから、素子破壊が起こった場合に、破壊された素子破
片が完全にケースの下に落下しないと、過電流が遮断し
難い。すなわち、素子破片が少しでも残っていると、破
壊されたPTC素子の電極や端子を介して過電流が流れ
続ける可能性が高く、前記のような炎上事故となること
もある。
【0015】(2) :PTC素子をケースに組み込む場
合、例えば、従来例3のように、ガイドフィルムを使用
していた。このようなPTC素子の組み込み工程におい
ては、次のような問題が発生していた。
【0016】:ガイドフィルムを挿入したり、取り外
したりする手間がかかり、作業能率が悪くなっていた。 :ガイトフィルムを外す時PTC素子の位置ずれが発
生し易く、PTC素子の正確な位置決めが難しい。
【0017】:ガイドフィルムの間にPTC素子を挿
入(圧入)する際、ガイドフィルムがPTC素子の電極
を擦るので、前記電極に傷を付けることがある。 :ガイドフィルムを使用する分、コストがかかってい
た。
【0018】本発明は前記のような従来の課題を解決
し、PTC素子が熱暴走して素子破壊を起こした時に、
バラバラになり易く、かつ過電流を遮断し易くすると共
に、PTC素子をケースに組み込む際の作業性を改善
し、電極面に傷を付けることを防止し、素子位置の安定
性を良くすることを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理説明
図であり、図は例1、図は例2を示す。本発明は前
記の目的を達成するため、次のように構成した。
【0020】(1) :絶縁性のケース40と、導電性及び
弾性を有しケース40に取り付けられた第1、第2の端
子44、45と、両面に電極を有するPTC素子48を
備え、第1、第2の端子44、45によりPTC素子4
8を弾性的に挟持したPTC素子保持構造において、ケ
ース40にPTC素子48のいずれか一方の端部付近を
ガイドする絶縁性のガイド部を設けると共に、PTC素
子48の他方の端部付近の一方の電極面と、PTC素子
48の中央部付近の他方の電極面を第1、第2の端子4
4、45により弾性的に挟持した。
【0021】(2) :前記(1) のPTC素子保持構造にお
いて、前記ガイド部はPTC素子48を挟んで対向配置
された第1、第2のガイド部41、42により構成さ
れ、PTC素子48は、第1、第2のガイド部41、4
2のいずれか一方と、第1、第2の端子44、45とに
より挟持させた。
【0022】(3) :前記(1) のPTC素子保持構造にお
いて、第1、第2の端子44、45はPTC素子48の
電極と接触させるための接点部52、53を備え、少な
くとも、いずれか一方の端子の接点部付近に、治具で引
っかけるためのフック部46、或いは47を設けた。
【0023】(4) :絶縁性のケースと、前記ケースに取
り付けられた第1、第2の端子と、両面に電極を有する
PTC素子を備え、前記第1、第2の端子により前記P
TC素子を挟持したPTC素子保持構造において、前記
ケースにPTC素子を支持する支持部材を設け、前記第
1の端子を導電性と弾性を有する端子で構成し、前記第
2の端子を導電性を有し弾性を有しない端子で構成する
と共に、前記PTC素子のいずれか一方の面を前記支持
部材で支持し、その同じ面で前記支持部材より離れたP
TC電極部分に前記第2の端子を接触させ、前記PTC
素子の他方の面のPTC電極に前記第1の端子を接触さ
せた。
【0024】(5) :前記(4) のPTC素子保持構造にお
いて、前記第1の端子は前記支持部材と第2の端子との
間隔の略2/3支持部材側で前記PTC素子の電極と接
触させた。
【0025】(6) :前記(4) 又は(5) のPTC素子保持
構造において、前記支持部材をステンレスで構成した。 (7) :前記(4) 又は(5) 又は(6) のPTC素子保持構造
において、前記PTC素子の電極と接触する第1の端子
及び第2の端子の各接点部と外部端子部との間の導通部
の幅を前記端子の他の導体部分の幅より狭くして放熱抵
抗を高めた。
【0026】(作用)前記構成に基づく本発明の作用
を、図1に基づいて説明する。 (a) :前記(1) 、(2) の作用 図1に示したように、ケース40には第1、第2のガイ
ド部41、42が対向配置されているので、同じケース
40を使用し、第1の端子44と第2の端子45の取り
付け位置を、図に示した例1の位置と、図に示した
例2の位置とに変更可能である。これにより、端子位置
を任意に変更することができる。また、ケース40内に
PTC素子48をセットする場合、端子位置に関係な
く、第1、第2のガイド部41、42がPTC素子48
の一方の端部付近をガイドする。
【0027】そして、図に示した端子位置では、第1
の端子44の接点部52がPTC素子48の他方の端部
付近(第1のガイド部41と反対側の端部付近)の一方
の電極面を押さえ付け、第2の端子45の接点部53が
PTC素子48の中央部付近の他方の電極面を押さえ付
ける。
【0028】一方、図に示した端子位置では、第1の
端子44の接点部52がPTC素子48の中央部付近の
一方の電極面を押さえ付け、第2の端子45の接点部5
3がPTC素子48の他方の端部付近(第2のガイド部
42と反対側の端部付近)の他方の電極面を押さえ付け
る。
【0029】前記のように、端子の取り付け位置を任意
に変更可能にするため、前記ケース40には、第1、第
2のガイド部41、42を対向配置すると共に、各端子
の取り付け位置に対応して、端子挿入溝43を少なくと
も3か所に形成しておく。すなわち、ケース40の製作
時に、図に示した第1、第2の端子44、45の取り
付け位置と、図に示した第1、第2の端子44、45
の取り付け位置とに、それぞれ端子挿入溝43を形成し
ておく。そして、端子の挿入時に端子位置に合わせて端
子挿入溝を選定すれば、端子位置が任意に変更可能にな
る。
【0030】また、前記PTC素子48に過電流が流れ
ると、PTC素子48はその電流を熱に変えて過電流を
抑制するが、PTC素子48が異常の場合等には熱暴走
して素子温度が急上昇し素子破壊を起こすことがある。
このような場合、破壊された素子破片が下部に落下しな
いで過電流が流れ続けると、ついにはケース等が炎上す
ることもある。
【0031】しかし、ケース40にPTC素子48のい
ずれか一方の端部付近をガイドする絶縁性の第1、第2
のガイド部41、42を設けると共に、PTC素子48
の他方の端部付近の一方の電極面と、PTC素子48の
中央部付近の他方の電極面を第1、第2の端子44、4
5により弾性的に挟持している。
【0032】このため、PTC素子が熱暴走したような
場合には、素子破壊し易く、かつ破壊した素子片がバラ
バラになって下部に落下し易い。従って、素子破壊した
後、過電流が流れ続ける恐れは殆どない。また、PTC
素子は前記の3点支持構造であって、その内の1点は絶
縁性のガイド部なので、素子破壊が発生した場合に、過
電流が流れ続ける危険性は殆どなく、この点でも信頼性
が向上する。
【0033】(b) :前記(3) の作用 PTC素子48をケース40に組み込む場合は、先ず、
第1、第2の端子44、45を端子挿入溝43に挿入す
る。次に、治具を使用していずれか一方の端子を開く。
この場合、端子の一部に設けたフック部(46、或いは
47)に、治具の先端部を引っかけて引っ張り端子を外
側へ開く。
【0034】例えば、第1の端子44のフック部46、
或いは第2の端子45のフック部47に治具を引っかけ
て端子の接点部を外側に開く。そして、開いた端子の間
の所定位置にPTC素子48をセットし、治具をフック
部から外し、端子を元の位置に戻す。このようにしてP
TC素子48の組み込みを完了する。
【0035】前記のようにすれば、端子間にPTC素子
をセットした後、治具をフック部から外すだけなので、
PTC素子の位置ずれは発生せず、PTC素子を簡単
に、かつ安定して組み込むことができる。また、PTC
素子48の電極に傷がつくことも防止できる。
【0036】(c) :前記(4) の作用 PTC素子に過電流が流れると、該PTC素子はその電
流を熱に変えて過電流を抑制するが、PTC素子が異常
の場合等には熱暴走して素子温度が急上昇し素子破壊を
起こすことがある。このような場合、破壊された素子破
片が下部に落下しないで過電流が流れ続けると、ついに
はケース等が発火して炎上することもある。
【0037】しかし、前記(4) ではケースにPTC素子
を支持する支持部材を設け、第1の端子を導電性と弾性
を有する端子で構成し、第2の端子を導電性を有し弾性
を有しない端子で構成すると共に、前記PTC素子のい
ずれか一方の面を前記支持部材で支持し、その同じ面で
支持部材より離れたPTC電極部分に第2の端子を接触
させ、前記PTC素子の他方の面のPTC電極に前記第
1の端子を接触させている。
【0038】このため、PTC素子が熱暴走したような
場合には、素子破壊し易く、かつ破壊した素子片がバラ
バラになって下部に落下し易い。従って、素子破壊した
後、過電流が流れ続ける恐れは殆どない。また、PTC
素子は前記の3点支持構造であって、その内の1点のみ
が弾性のある端子の接触構造なので、素子破壊が発生し
た場合に、端子間の短絡は発生せず、過電流が流れ続け
る危険性は殆どなくなり、この点でも信頼性が更に向上
する。
【0039】(d) :前記(5) の作用 第1の端子は、支持部材と第2の端子との間隔の略2/
3支持部材側でPTC素子の電極と接触している。従っ
て、第1の端子と第2の端子の間隔が大きくなり、PT
C素子が破壊した場合に、前記両電極が短絡されること
は殆どなくなる。
【0040】(e) :前記(6) の作用 支持部材をステンレスで構成したので樹脂製の支持部材
に比べて耐熱性が向上する。その結果、PTC素子の発
熱により支持部材が損傷を受けたり燃焼したりせず、耐
久性が向上すると共に、ケースの燃焼、発煙等も防止で
きる。
【0041】(f) :前記(7) の作用 PTC素子の電極と接触する第1の端子及び第2の端子
の各接点部と外部端子部との間の導通部の幅を前記端子
の他の導体部分の幅より狭くして放熱抵抗を高めた。こ
のようにすれば、PTC素子で発生した熱を外部へ放散
しにくくなるので、該PTC素子に熱がこもり易くな
り、PTC素子の抵抗値変化で過電流を効率よく抑制す
ることができる。その結果、PTC装置の消費電力を小
さくできる。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。なお、以下の例では、ケースにP
TC素子を収納し、該PTC素子を端子により挟持させ
たものを「PTC装置」として説明する。
【0043】(実施の形態1の説明) §1:PTC装置の構成の説明・・・図2参照 図2は実施の形態1の説明図であり、図はケース内に
PTC素子が組み込まれた状態でのPTC装置内部の平
面図、図は図のA−A線断面図、図はフック部の
変形例を示した図、図はPTC素子をケース内に挿入
する時の状態、図は端子の配置変更例を示す。
【0044】図示のようにPTC装置は、ケース40
と、第1の端子44と、第2の端子45と、PTC素子
48等で構成されている。ケース40は絶縁性の樹脂に
より形成され、その内部にはPTC素子48を挿入する
ための中空部39が形成されている。また、ケース40
には中空部39内に突出するように、第1のガイド部4
1と第2のガイド部42が絶縁性の樹脂により形成され
ている。
【0045】前記第1のガイド部41と第2のガイド部
42はPTC素子48が挿入された場合に、PTC素子
48のいずれか一方の端部付近をガイド可能な位置であ
って、かつ、PTC素子48を挟んで対向する位置に設
けてあり、第1のガイド部41の先端部と第2のガイド
部42の先端部との間隔は、PTC素子49の厚みより
若干広くなるように設定されている。
【0046】また、ケース40には複数の端子挿入溝4
3が設けてあり、この端子挿入溝43内に第1の端子4
4と、第2の端子45が挿入(圧入)されるようになっ
ている。この場合、前記第1の端子44と、第2の端子
45にはそれぞれ外部端子部50、51が一体化されて
おり、これら外部端子部50、51を含む第1、第2の
端子44、45を前記端子挿入溝43に挿入(圧入)し
て取り付ける。
【0047】ところで、前記第1の端子44と第2の端
子45はそれぞれ、別の端子挿入溝43に挿入され保持
されるが、この場合、第1の端子44と第2の端子45
は、それぞれ導電性及び弾性を有する板状体(金属導体
板)を折り曲げたもので構成されている。そして、前記
第1の端子44と第2の端子45の先端部には接点部5
2、53が形成されると共に、前記接点部52、53の
付近には、治具(図示省略)で引っかけるためのフック
部46、47が形成されている。
【0048】前記フック部46の形状は、例えば、図
に示したような渦巻き状のものでも良く、また図に変
形例として示したような突起状のものでも良い。いずれ
にしても、治具によりフック部を引っかけて端子間の間
隔を拡げることができるようなものであれば良い。
【0049】前記第1の端子44と第2の端子45の取
り付け位置としては、図に示した位置と、図に示し
た変更例の位置とが変更可能である。これにより、外部
端子部50、51の取り出し位置を変更することができ
るようになっている。そして、ケース40内にPTC素
子48を挿入した場合には、端子位置に関係なく、第
1、第2のガイド部41、42がPTC素子48の一方
の端部付近をガイドするようになっている。
【0050】そして、図に示した端子位置では、第1
の端子44の接点部52がPTC素子48の他方の端部
付近(第1のガイド部41と反対側の端部付近)の一方
の電極面を押さえ付け、第2の端子45の接点部53が
PTC素子48の中央部付近の他方の電極面を押さえ付
ける。
【0051】このようにして、弾性を有する2つの端子
によりPTC素子48の電極面を挟持するが、この場
合、PTC素子48は、第1のガイド部41と、第1の
端子44の接点部52と、第2の端子部45の接点部5
3の3点で挟み込んで保持する。この場合、PTC素子
48の電極面と第2のガイド部42との間には、僅かな
隙間ができていて、両者は接触していない。
【0052】一方、図に示した端子位置では、第1の
端子44の接点部52がPTC素子48の中央部付近の
一方の電極面を押さえ付け、第2の端子45の接点部5
3がPTC素子48の他方の端部付近(第2のガイド部
42と反対側の端部付近)の他方の電極面を押さえ付け
ている。
【0053】このようにして、弾性を有する2つの端子
によりPTC素子48の電極面を挟持するが、PTC素
子48は、第2のガイド部42と、第1の端子44の接
点部52と、第2の端子部45の接点部53の3点で挟
み込んで保持している。この場合、PTC素子48の電
極面と第1のガイド部41との間には、僅かな隙間がで
きていて、両者は接触していない。
【0054】前記のように、端子の取り付け位置を任意
に変更可能にするため、前記ケース40には、各端子の
取り付け位置に対応して、端子挿入溝が少なくとも3か
所に形成されている。すなわち、ケース40の製作時
に、図に示した第1、第2の端子44、45の取り付
け位置と、図に示した第1、第2の端子44、45の
取り付け位置とに、それぞれ端子挿入溝43を形成して
おく。そして、端子の挿入時に端子位置に合わせて端子
挿入溝を選定すれば、端子位置を任意に変更可能にな
る。
【0055】§2:PTC装置の製造工程の説明・・・
図3参照 図3はPTC素子組み込み工程の説明図である。以下、
図3に基づき、ケースへのPTC素子の組み込み工程を
説明する。なお、S11〜S16は各組み込み工程を示
す。
【0056】先ず、予め製作しておいたケース40、第
1、第2の端子44、45、PTC素子48等の部品を
用意し(S11)、組み込み工程を開始する。そして、
ケース40に第1、第2の端子44、45を組み込む
(S12)。次に、治具を使用していずれか一方の端子
を開く。
【0057】この場合、図2の図のように、ケース4
0を固定しておき、端子の接点部付近に設けたフック部
(46、或いは47)に、治具の先端部を引っかけ、組
み立て機械、或いは人手により、図示矢印M方向、或い
はN方向に治具を引っ張って端子を開く。なお、この場
合、両方の端子を外側へ開いても良い。
【0058】例えば、第1の端子44の接点部52、或
いは第2の端子45の接点部53に治具を引っかけてそ
の端子を外側に開く(S13)。そして、開いた端子の
間の所定位置にPTC素子48をセットし(S14)、
その後、治具をフック部から外し、端子を元の位置に戻
す(S15)。このようにしてPTC素子48の組み込
みを完了する(S16)。
【0059】(実施の形態2の説明)図4は実施の形態
2の説明図(その1)であり、ケース内にPTC素子が
組み込まれた状態でのPTC装置内部の平面図である。
図5は実施の形態2の説明図(その2)であり、図は
第1の端子を示した図、図は図のM方向から見た
図、図は第2の端子を示した図、図は図のN方向
から見た図を示す。以下、図4、図5に基づいて実施の
形態2を説明する。
【0060】図示のようにPTC装置は、絶縁性のケー
ス40と、前記ケース40に取り付けられた第1の端子
44、第2の端子45と、両面に電極を有するPTC素
子48とを備え、第1の端子44、第2の端子45によ
りPTC素子48を挟持したPTC素子保持構造を有し
ている。この場合、ケース40にはPTC素子48のい
ずれか一方の面の端部付近を支持する絶縁性の支持部材
60を設ける。また、第1の端子44を導電性と弾性を
有する端子で構成し、第2の端子45を導電性を有し弾
性を有しない端子で構成する。
【0061】そして、前記PTC素子48のいずれか一
方の面の端部付近を絶縁性の支持部材60で支持すると
共に、その同じ面で支持部材60より離れたPTC電極
部分に第2の端子45の接点部53を接触させ、前記P
TC素子48の他方の面のPTC素子電極に第1の端子
44の接点部52を接触させる。この場合、第1の端子
44の接点部52は、支持部材60と第2の端子45の
接点部53との間隔の略2/3支持部材側でPTC素子
電極と接触させてある。
【0062】また、第1の端子44及び第2の端子45
の各接点部52、53と外部端子部50、51との間の
導通部63、64の幅を、それぞれ各端子の他の導体部
分の幅より狭くして放熱抵抗を高めている。以下、更に
詳細に説明する。
【0063】前記PTC装置はケース40と、第1の端
子44と、第2の端子45と、PTC素子48と、絶縁
性の支持部材60等を備えている。前記ケース40は絶
縁性の樹脂(例えば、ポリエステル樹脂)により製作さ
れ、その内部にはPTC素子48を挿入するための中空
部39が形成されている。また、ケース40には絶縁性
の支持部材60が設けてあるが、この支持部材60は前
記ケース40と同じ絶縁性の樹脂(例えば、ポリエステ
ル樹脂)により製作され、PTC素子48と接触する部
分を凸状に形成し、該凸状部を中空部39内に突出させ
てある。
【0064】更に、ケース40には複数の端子挿入溝4
3が設けてあり、この端子挿入溝43内に第1の端子4
4と、第2の端子45が挿入されるようになっている。
この場合、第1の端子44と、第2の端子45は、それ
ぞれ導通部63、64を挟んで外部端子部50、51と
接点部52、53が一体化されており、これら第1、第
2の端子44、45を前記端子挿入溝43に挿入して取
り付ける。
【0065】ところで、第1の端子44と第2の端子4
5はそれぞれ別の端子挿入溝43に挿入され保持される
が、この場合、第1の端子44は導電性及び弾性を有す
るステンレス(例えば、SUS304)の板状体を加工
したもので構成され、第2の端子45は導電性を有し弾
性を有しないステンレス(例えば、SUS304)の板
状体を加工したもので構成されている。なお、前記ステ
ンレスは銅やアルミニュームに比べて熱伝導性が悪く、
放熱を少なくしている。
【0066】前記のように、第1の端子44と第2の端
子45にはそれぞれ導通部63、64が設けてあり、こ
の導通部63、64の一方側にPTC素子48の電極と
接触させるための接点部52、53が一体的に形成さ
れ、他方側に外部端子部50、51が一体的に形成され
ている。また、第1の端子44及び第2の端子45の各
接点部52、53と外部端子部50、51との間の導通
部63、64の幅dは、各端子の他の導体部分の幅より
狭くして放熱抵抗を高めている。
【0067】この場合、図5に示した1例では、前記導
通部63、64の幅dをd=1mmに設定している。な
お、前記他の導体部分の幅としては、例えば、外部端子
部50の幅b=6.2mm、接点部52の幅a=1.8
mmである。実施の形態2の特徴点は次の通りである。
【0068】(1) :第1の端子44の接点部52と、第
2の端子45の接点部53と、絶縁性の支持部材60に
より、PTC素子48を離れた3点で挟持しているが、
この場合、第2の端子45は導電性を有し弾性を有しな
い端子で構成している。また、第1の端子44は支持部
材60と第2の端子45の接点部53との間隔の略2/
3支持部材側でPTC素子48の電極と接触している。
【0069】このため、PTC素子が熱暴走したような
場合には、素子破壊し易く、かつ破壊した素子片がバラ
バラになって下部に落下し易い。従って、素子破壊した
後、過電流が流れ続ける恐れは殆どない。また、PTC
素子は前記の3点支持構造であって、その内の1点のみ
が弾性のある端子の接触構造であり、第1、第2の端子
44、45の間隔が大きくしてあるので、素子破壊が発
生した場合に、端子間の短絡は発生せず、過電流が流れ
続ける危険性は殆どなくなり、この点でも信頼性が更に
向上する。
【0070】(2) :第1の端子44及び第2の端子45
の各接点部52、53と外部端子部50、51との間の
導通部63、64の幅を、各端子の他の導体部分の幅よ
り狭くして放熱抵抗を高めている。このようにすれば、
PTC素子48で発生した熱を外部へ放散しにくくなる
ので、PTC素子48に熱がこもり易くなり、PTC素
子48の抵抗値変化で過電流を効率よく抑制することが
できる。従って、PTC装置の消費電力を小さくでき
る。
【0071】(実施の形態3の説明)図6は実施の形態
3の説明図であり、図はPTC装置内部平面図、は
ステンレス製の支持部材を示した図、図は図のP方
向から見た図である。以下、図6に基づいて実施の形態
3を説明する。実施の形態3は、前記実施の形態2の支
持部材60をステンレス製の支持部材61で構成した例
であり、他の構成は前記実施の形態2と同じである。
【0072】図示のようにPTC装置は絶縁性のケース
40と、前記ケース40に取り付けられた第1の端子4
4、第2の端子45と、両面に電極を有するPTC素子
48とを備え、第1の端子44、第2の端子45により
PTC素子48を挟持したPTC素子保持構造を有して
いる。この場合、ケース40にはPTC素子48のいず
れか一方の面を支持するステンレス製の支持部材61を
設ける。なお、この支持部材61は、第1の端子44、
第2の端子45とは導通していない。
【0073】また、第1の端子44を導電性と弾性を有
する端子で構成し、第2の端子45を導電性を有し弾性
を有しない端子で構成する。そして、PTC素子48の
いずれか一方の面をステンレス製の支持部材61で支持
すると共に、その同じ面で前記支持部61より離れたP
TC電極部分に第2の端子45の接点部53を接触さ
せ、前記PTC素子48の他方の面のPTC電極に第1
の端子44の接点部52を接触させる。
【0074】この場合、第1の端子44の接点部52は
支持部材61と第2の端子45の接点部53の間隔の略
2/3支持部材側でPTC素子電極と接触している。前
記ステンレス製の支持部材61はステンレス(例えば、
SUS304)の板を加工したものであり、その先端部
を折り曲げてPTC素子48との接触部61aを曲面状
に形成してある。このステンレス製の支持部61はケー
ス40を構成する絶縁性樹脂より耐熱性が優れている。
【0075】また、前記実施の形態2と同様に、第1の
端子44及び第2の端子45を構成する接点部52、5
3と外部端子部50、51との間の導通部63、64の
幅を、各端子の他の導体部分の幅より狭くして放熱抵抗
を高めている。
【0076】前記のように、実施の形態3ではステンレ
ス製の支持部材61を使用しているので、樹脂製の支持
部材に比べて支持部材の耐熱性が向上する。そのため、
PTC素子48の発熱による支持部材の損傷や劣化を防
止できると共に、ケースの損傷も防止できる。従って、
PTC装置の寿命が長くなり、信頼性も向上する。
【0077】(他の実施の形態)以上実施の形態につい
て説明したが、本発明は次のようにしても実施可能であ
る。
【0078】(1) :端子に設けたフック部は、両方の端
子に設けても良いが、片方の端子にのみ設けても良い。 (2) :第1、第2のガイド部は、ケースと一体的に形成
(例えば、樹脂の一体成形)しても良いが、別に製作し
た部品をケースに取り付けても良い。
【0079】(3) :前記ステンレス製の支持部材の代わ
りに、絶縁物の支持部材上にステンレス製のカバーを被
せても実施可能である。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば次
のような効果がある。 (1) :請求項1では、PTC素子はいずれか一方のガイ
ド部と、第1、第2の端子により異なった位置で保持さ
れ、かつ第1、第2の端子により、PTC素子の両側の
異なった位置で弾性的に挟持している。すなわち、PT
C素子の一方の電極面では、一方のガイド部と、一方の
端子により両端部を支持し、他方の電極面では中央部を
他方の端子が押さえ、かつ、第1、第2の端子により弾
性的に挟持している(反対側へ押しつけている)。
【0081】このため、PTC素子が過電流により熱暴
走したような場合には、該PTC素子が素子破壊し、か
つ破壊した破片がバラバラになって下部に落下し易い。
このため、素子破壊した状態で過電流が流れ続ける恐れ
は殆どなく、信頼性が向上する。
【0082】また、PTC素子は前記の3点支持構造で
あって、その内の1点は絶縁体のガイド部なので、素子
破壊が発生した場合に、該PTC素子を通して過電流が
流れ続ける危険性は殆どなく、この点でも信頼性が向上
する。
【0083】(2) :請求項2では、ケースの対向する位
置に第1、第2のガイド部が設けてあるので、ケースの
異なった位置に少なくとも3個の端子挿入溝を設けてお
くことにより、端子の位置を任意に組み合わせて取り付
けることが可能である。このため、端子位置の変更が簡
単にできる。
【0084】(3) :請求項3では、PTC素子をケース
に組み込む際、従来のようにガイドフィルムを装着した
り、取り外したりする必要がなく、端子に設けたフック
部を利用して簡単に組み込むことができる。このため、
作業性が改善される。
【0085】(4) :従来のPTC素子組み込み工程で
は、ガイドフィルムを取り外す時、PTC素子の位置ず
れが発生することもあった。しかし、本願の請求項3に
よれば、端子の間にPTC素子をセットした後、治具を
フック部から外すだけなので、PTC素子の位置ずれは
発生せず、PTC素子を簡単に、かつ安定して組み込む
ことができる。
【0086】(5) :従来のPTC素子組み込み工程で
は、ガイドフィルムを取り外す時、PTC素子の電極面
をガイドフィルムが擦るので該電極面に傷を付けること
があった。しかし、本願の請求項3によれば、端子の間
にPTC素子をセットした後、治具をフック部から外す
だけなので、PTC素子の電極面に傷をつけることはな
くなる。
【0087】(6) :請求項4では、ケースにPTC素子
を支持する支持部材を設け、第1の端子を導電性と弾性
を有する端子で構成し、第2の端子を導電性を有し弾性
を有しない端子で構成すると共に、PTC素子のいずれ
か一方の面を支持部材で支持し、その同じ面で前記支持
部材より離れたPTC電極部分に第2の端子を接触さ
せ、他方の面のPTC電極に第1の端子を接触させてい
る。
【0088】このため、PTC素子が熱暴走したような
場合には、素子破壊し易く、かつ破壊した素子片がバラ
バラになって下部に落下し易い。従って、素子破壊した
後、過電流が流れ続ける恐れは殆どない。また、PTC
素子は前記の3点支持構造であって、その内の1点のみ
が弾性のある端子の接触構造なので、素子破壊が発生し
た場合に、端子間の短絡は発生せず、過電流が流れ続け
る危険性は殆どなくなり、この点でも信頼性が更に向上
する。
【0089】(7) :請求項5では、第1の端子は支持部
材と第2の端子との間隔の略2/3支持部材側でPTC
素子の電極と接触している。従って、第1の端子と第2
の端子の間隔が大きくなり、PTC素子が破壊した場合
に、前記両電極が短絡されることはなくなる。
【0090】(8) :請求項6では、支持部材をステンレ
スで構成したので、支持部材の耐熱性が向上する。その
ため、PTC素子の発熱により支持部材の損傷や劣化を
防止できると共に、ケースの損傷も防止できる。従っ
て、PTC装置の寿命が長くなり、信頼性も向上する。
【0091】(9) :請求項7では、PTC素子の電極と
接触する第1の端子及び第2の端子の各接点部と外部端
子部との間の導通部の幅を端子の他の導体部分の幅より
狭くして放熱抵抗を高めた。このようにすれば、PTC
素子で発生した熱を外部へ放散しにくくなるので、該P
TC素子に熱がこもり易くなり、PTC素子の抵抗値変
化で過電流を効率よく抑制することができる。その結
果、PTC装置の消費電力を小さくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図である。
【図2】実施の形態1の説明図である。
【図3】実施の形態1におけるPTC素子組み込み工程
説明図である。
【図4】実施の形態2の説明図(その1)である。
【図5】実施の形態2の説明図(その2)である。
【図6】実施の形態3の説明図である。
【図7】従来例1、2の説明図である。
【図8】従来例3の説明図である。
【図9】従来例3のPTC素子組み込み工程説明図であ
る。
【符号の説明】
39 中空部 40 ケース 41 第1のガイド部 42 第2のガイド部 43 端子挿入溝 44 第1の端子 45 第2の端子 46、47 フック部 48 PTC素子 49 電極 50、51 外部端子部 52、53 接点部 60 支持部材 61 ステンレス支持部材 63、64 導通部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁性のケースと、導電性及び弾性を有し
    前記ケースに取り付けられた第1、第2の端子と、両面
    に電極を有するPTC素子を備え、前記第1、第2の端
    子により前記PTC素子を弾性的に挟持したPTC素子
    保持構造において、 前記ケースに前記PTC素子のいずれか一方の端部付近
    をガイドする絶縁性のガイド部を設けると共に、前記P
    TC素子の他方の端部付近の一方の電極面と、前記PT
    C素子の中央部付近の他方の電極面を前記第1、第2の
    端子により弾性的に挟持したことを特徴とするPTC素
    子保持構造。
  2. 【請求項2】前記ガイド部は、前記PTC素子を挟んで
    対向配置された第1、第2のガイド部により構成され、
    前記PTC素子は前記第1、第2のガイド部のいずれか
    一方と、前記第1、第2の端子とにより挟持されている
    ことを特徴とした請求項1記載のPTC素子保持構造。
  3. 【請求項3】前記第1、第2の端子は前記PTC素子の
    電極と接触させるための接点部を備え、少なくとも、い
    ずれか一方の端子の接点部付近に治具で引っかけるため
    のフック部を設けたことを特徴とする請求項1又は2記
    載のPTC素子保持構造。
  4. 【請求項4】絶縁性のケースと、前記ケースに取り付け
    られた第1、第2の端子と、両面に電極を有するPTC
    素子を備え、前記第1、第2の端子により前記PTC素
    子を挟持したPTC素子保持構造において、 前記ケースにPTC素子を支持する支持部材を設け、前
    記第1の端子を導電性と弾性を有する端子で構成し、前
    記第2の端子を導電性を有し弾性を有しない端子で構成
    すると共に、前記PTC素子のいずれか一方の面を前記
    支持部材で支持し、その同じ面で前記支持部材より離れ
    たPTC電極部分に前記第2の端子を接触させ、前記P
    TC素子の他方の面のPTC電極に前記第1の端子を接
    触させたことを特徴とするPTC素子保持構造。
  5. 【請求項5】前記第1の端子は前記支持部材と第2の端
    子との間隔の略2/3支持部材側で前記PTC素子の電
    極と接触していることを特徴とした請求項4記載のPT
    C素子保持構造。
  6. 【請求項6】前記支持部材をステンレスで構成したこと
    を特徴とする請求項4、又は5記載のPTC素子保持構
    造。
  7. 【請求項7】前記PTC素子の電極と接触する第1の端
    子及び第2の端子の各接点部と外部端子部との間の導通
    部の幅を、前記端子の他の導体部分の幅より狭くして放
    熱抵抗を高めたことを特徴とする請求項4、又は5、又
    は6記載のPTC素子保持構造。
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