JP2882322B2 - 電子部品 - Google Patents

電子部品

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JP2882322B2
JP2882322B2 JP24259195A JP24259195A JP2882322B2 JP 2882322 B2 JP2882322 B2 JP 2882322B2 JP 24259195 A JP24259195 A JP 24259195A JP 24259195 A JP24259195 A JP 24259195A JP 2882322 B2 JP2882322 B2 JP 2882322B2
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temperature coefficient
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憲宏 持田
芳弘 山田
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、相対向する面に
電極が形成された電子部品素子を備える電子部品に関す
るもので、特に、電子部品素子が各電極にそれぞれ弾性
的に接触する給電手段を兼ねる支持手段によって支持さ
れた構造を有する電子部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この発明にとって興味ある電子部品の一
例として、正特性サーミスタ装置がある。正特性サーミ
スタ装置は、たとえば、冷蔵庫等のモーター起動回路、
テレビジョン受像機、モニターディスプレイ装置等のブ
ラウン管の消磁回路、等において、電流制限用として使
用されている。
【0003】このような正特性サーミスタ装置の従来の
一構造例が、図7および図8に示されている。図7は、
正特性サーミスタ装置1の平面図であり、図8は、正特
性サーミスタ装置1に備える要素を分解して示す斜視図
である。なお、図7においては、図8に示した蓋2が除
去されている。正特性サーミスタ装置1は、ケース本体
3と、ケース本体3内に収納される正特性サーミスタ素
子4ならびに第1および第2の端子部材5および6と、
ケース本体3の上方開口を閉じる蓋2とを備えている。
【0004】正特性サーミスタ素子4は、全体としてデ
ィスク状であり、第1および第2の電極7および8が、
相対向するように形成されている。この正特性サーミス
タ素子4は、電極7および8を側方に向けた状態で、ケ
ース本体3内の中央部に挿入される。正特性サーミスタ
素子4を挟むように、第1および第2の端子部材5およ
び6がケース本体3内に挿入される。第1および第2の
端子部材5および6は、それぞれ、適当な弾性を有する
金属板から構成される。第1の端子部材5は、2つのば
ね接触片9および10を形成するとともに、図示しない
コネクタピンを受け入れ、コネクタピンとの間で電気的
接続を達成するためのソケット部11を形成している。
ばね接触片9および10を形成する板材とソケット部1
1を形成する板材とは、たとえばスポット溶接により接
合される。第2の端子部材6も、第1の端子部材5と同
様の構造を有していて、2つのばね接触片12および1
3ならびにソケット部14を形成している。
【0005】ケース本体3内において、第1の端子部材
5のばね接触片9および10は、第1の電極7に向かっ
て弾性に基づく押圧力を及ぼし、他方、第2の端子部材
6のばね接触片12および13は、第2の電極8に向か
って弾性に基づく押圧力を及ぼしている。これによっ
て、第1および第2の端子部材5および6は、正特性サ
ーミスタ素子4を弾性的に挟みながら支持している。
【0006】上述のように、ケース本体3内に正特性サ
ーミスタ素子4ならびに端子部材5および6が収納され
た後、蓋2がケース本体3の上方開口を閉じるように装
着される。蓋2には、前述したソケット部11および1
4へのコネクタピンの挿入を許容するための穴15およ
び16が設けられている。図11ないし図13には、従
来の正特性サーミスタ装置の他の構造例が示されてい
る。ここで、図11は、前述した図8に相当の図であ
る。図11を図8と対比すればわかるように、図11に
示した正特性サーミスタ装置1aは、図8に示した正特
性サーミスタ装置1と多くの共通する要素を備えてい
る。したがって、図11において、図8に示した要素に
相当の要素には同様の参照符号を付し、重複する説明を
省略する。
【0007】図11に示した正特性サーミスタ装置1a
は、第1の端子部材5aの構造においてのみ、図8に示
した正特性サーミスタ装置1と異なっている。すなわ
ち、図8に示した第1の端子部材5では、そのばね接触
片9および10が第2の端子部材6のばね接触片12お
よび13と対向するように位置されていたが、図11に
示した第1の端子部材5aでは、そのばね接触片9aお
よび10aが上下方向に配列され第2の端子部材6のば
ね接触片12および13と対向しないように位置されて
いる。これらばね接触片9aおよび10aと12および
13との位置関係が、図12および図13にも示されて
いる。図12は、正特性サーミスタ素子4の上方から示
した図であり、図13は、正特性サーミスタ素子4の第
2の電極8側から示した図である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述のような正特性サ
ーミスタ装置1または1aにおいて、その使用を重ねる
に従って、正特性サーミスタ素子4が劣化し、正特性サ
ーミスタ素子4に異常発熱が生じ、そのため、正特性サ
ーミスタ素子4の電極7および8あるいはエッジ部にお
いて、スパークが発生し、正特性サーミスタ素子4が破
壊に至ることがある。そして、正特性サーミスタ素子4
が破壊されたとき、正特性サーミスタ素子4の破片は、
ケース本体3および蓋2からなるケース内に飛び散る。
【0009】しかしながら、このような故障モードの結
果、さらに深刻な故障モードが引き起こされる可能性が
ある。この次段階の故障モードの詳細を、以下に、図7
および図8に示した正特性サーミスタ装置1について
は、図9および図10を参照して、図11ないし図13
に示した正特性サーミスタ装置1aについては、図14
ないし図16を参照して、それぞれ説明する。
【0010】図7および図8に示した正特性サーミスタ
装置1においては、図9に示すように、スパークの発生
の結果、正特性サーミスタ素子4に割れ17が生じたと
しても、ばね接触片9および10と12および13とに
よって弾性的に挟持されている部分18は、図10に示
すように、飛散を免れる。そのため、この残留部分18
を介して通電が続行され、正特性サーミスタ素子4のこ
の残留部分18と端子部材5および6とが溶解し、導電
性の合金が生成される。その結果、端子部材5および6
間は、電気的短絡状態となり、異常発熱がさらに継続
し、ケースの軟化等を生じる故障モードへと移行してい
く可能性がある。
【0011】他方、図11ないし図13に示した正特性
サーミスタ装置1aにおいては、図14に示すように、
スパークの発生の結果、正特性サーミスタ素子4に割れ
19が生じ、その破片が飛散しようとしたとき、その一
部20は、図15および図16に示すように、ばね接触
片9aおよび/または10aと12および/または13
との間に引っ掛かることがある。このような場合、この
引っ掛かった破片20を介して通電が続行され、上述し
た正特性サーミスタ装置1の場合と同様、正特性サーミ
スタ素子4のこの破片20と端子部材5aおよび6とが
溶解し、導電性の合金が生成される。その結果、端子部
材5aおよび6間は、電気的短絡状態となり、異常発熱
がさらに継続し、ケースの軟化等を生じる故障モードへ
と移行していく可能性がある。
【0012】なお、上述のような問題は、正特性サーミ
スタ装置に限らず、正特性サーミスタ素子に対応する電
子部品素子が、上述の正特性サーミスタ装置の場合と同
様の態様で支持されかつ給電され、劣化により破壊に至
るものであれば、他の電子部品においても、同様に遭遇
する。そこで、この発明の目的は、上述したように、電
子部品素子が劣化し、そのため、電子部品素子が破壊に
至ることがある電子部品において、破壊後の通電を自動
的に遮断し得るようにしようとすることである。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明に係る電子部品
は、まず、第1および第2の電極が相対向するように形
成された、電子部品素子と、この電子部品素子を弾性的
に挟むことによって当該電子部品素子を支持するための
ものであって、第1の電極上の互いに異なる位置にそれ
ぞれ接触する第1および第2の接触部、ならびにこれら
第1および第2の接触部に対して電子部品素子を介して
それぞれ対向するように位置されかつ第2の電極上の互
いに異なる位置にそれぞれ接触する第3および第4の接
触部を有する、支持手段とを備える。そして、上述した
技術的課題を解決するため、前記第1および第4の接触
部は、第1および第2の電極とそれぞれ電気的に接続さ
れて電子部品素子に給電するための導電経路を構成する
ようにされ、他方、前記第2および第3の接触部は、第
1および第2の電極に対してそれぞれ電気絶縁状態で接
触するようにされる。
【0014】この発明において、好ましくは、前記支持
手段は、第1の電極に向かって弾性に基づく押圧力を及
ぼす第1のばね接触片を有する導電性の第1の端子部材
と、第1の電極に接触する第1の電気絶縁部材と、第2
の電極に向かって弾性に基づく押圧力を及ぼす第2のば
ね接触片を有する導電性の第2の端子部材と、前記第2
の電極に接触する第2の電気絶縁部材とを備える構成と
される。この構成において、上述の第1のばね接触片、
第1の電気絶縁部材、第2の電気絶縁部材および第2の
ばね接触片は、それぞれ、前記第1、第2、第3および
第4の接触部に対応する。
【0015】上述した好ましい構成を採用するとき、典
型的には、以下の2つの実施形態が可能である。第1の
実施形態では、第1の端子部材は、第1の電極に向かっ
て弾性に基づく押圧力を及ぼす第3のばね接触片をさら
に備え、第1の電気絶縁部材はこの第3のばね接触片と
第1の電極との間に挿入される。また、第2の端子部材
は、第2の電極に向かって弾性に基づく押圧力を及ぼす
第4のばね接触片をさらに備え、第2の電気絶縁部材は
この第4のばね接触片と第2の電極との間に挿入され
る。
【0016】第2の実施形態では、電子部品素子ならび
に第1および第2の端子部材を収納するためのケースを
さらに備え、第1および第2の電気絶縁部材は、ケース
に設けられる。
【0017】
【発明の効果】この発明においては、第1ないし第4の
接触部のすべてが電子部品素子を弾性的に挟持するよう
に作用しているが、給電に寄与しているのは第1および
第4の接触部だけであり、第2および第3の接触部につ
いては電極に電気絶縁状態で接触しているにすぎない。
すなわち、互いに対向する第1の接触部と第3の接触部
とは、その一方である第1の接触部のみが電極と電気的
に接続され、他方の第3の接触部は電極に対して電気絶
縁された状態にある。同様に、互いに対向する第2の接
触部と第4の接触部とは、その一方である第4の接触部
のみが電極と電気的に接続され、他方の第2の接触部は
電極に対して電気絶縁された状態にある。
【0018】したがって、電子部品素子の劣化のため、
電子部品素子が破壊されたとき、第1および第2の接触
部と第3および第4の接触部とによってそれぞれ弾性的
に挟持されている各部分は、飛散されずに、そのまま挟
持された状態に維持されるが、これらの部分は、電極と
通電状態にある第1の接触部と通電状態にない第3の接
触部とによって、または、電極と通電状態にある第4の
接触部と通電状態にない第2の接触部とによって、それ
ぞれ、挟まれているにすぎないので、これらの残留部分
を介してもはや通電は生じず、回路オープンの状態にな
る。
【0019】そのため、前述したような通電の続行によ
る電子部品素子の残留部分と接触部との間で合金化現象
が生じ、電気的短絡状態となり、異常発熱がなおも継続
する、といったより危険な故障モードへの移行を確実に
防止することができる。その結果、この発明によれば、
安全性に優れた電子部品を得ることができる。このこと
から、この発明は、常時発熱を伴い、劣化されることに
より、スパークによる破壊が生じ得る、正特性サーミス
タ素子を備える正特性サーミスタ装置に適用されたと
き、特に有利である。
【0020】
【発明の実施の形態】図1および図2は、この発明の一
実施形態による正特性サーミスタ装置21を示すもの
で、図1は、前述した図7に相当し、図2は、前述した
図8に相当する。なお、図1および図2と図7および図
8とを比較すればわかるように、これらの図面には、多
くの共通する要素が図示されている。
【0021】正特性サーミスタ装置21は、前述した正
特性サーミスタ装置1と同様、ケース本体22と、ケー
ス本体22内に収納される正特性サーミスタ素子23な
らびに第1および第2の端子部材24および25と、ケ
ース本体22の上方開口を閉じる蓋26とを備えている
が、これらに加えて、第1および第2の電気絶縁部材2
7および28を備えている。
【0022】ケース本体22は、難燃性が94V−0
(UL規格)相当のフェノール、ポリフェニレンサルフ
ァイト、ポリブチレンテレフタレート等の耐熱性に優れ
た樹脂から構成される。なお、ケース本体22は、アル
ミナ等の無機材料から構成されてもよい。ケース本体2
2は、正特性サーミスタ素子23を収納できるようにす
るため、底面の一部が張り出した形状とされ、また、図
示を省略するが、端子部材24および25ならびに電気
絶縁部材27および28を位置決めできる形状を有して
いる。
【0023】正特性サーミスタ素子23は、全体として
ディスク状であり、第1および第2の電極29および3
0が、相対向するように形成されている。なお、正特性
サーミスタ素子23として、たとえば角板状等の他の形
状のものが用いられてもよい。この正特性サーミスタ素
子23は、電極29および30を側方に向けた状態で、
ケース本体22内の中央部に挿入される。
【0024】正特性サーミスタ素子23を挟むように、
第1および第2の端子部材24および25がケース本体
22内に挿入される。第1および第2の端子部材24お
よび25は、それぞれ、たとえばステンレス鋼、銅合金
等の金属からなる板材から構成される。このようにし
て、端子部材24および25には、適当な弾性および導
電性が与えられる。
【0025】第1の端子部材24は、2つのばね接触片
31および32を形成するとともに、図示しないコネク
タピンを受け入れ、コネクタピンとの間で電気的接続を
達成するためのソケット部33を形成している。ばね接
触片31および32を形成する板材とソケット部33を
形成する板材とは、たとえばスポット溶接により接合さ
れる。なお、ばね接触片31および32は、図示したも
の以外に、任意の形状に変更することができる。また、
ばね接触片31および32の形状を変更することによ
り、ばね接触片31および32をソケット部33を形成
する板材から一体に成形することもできる。
【0026】第2の端子部材25も、第1の端子部材2
4と同様の構造を有していて、2つのばね接触片34お
よび35ならびにソケット部36を形成している。ケー
ス本体22内において、第1の端子部材24のばね接触
片31および32は、第1の電極29に向かって弾性に
基づく押圧力を及ぼし、他方、第2の端子部材25のば
ね接触片34および35は、第2の電極30に向かって
弾性に基づく押圧力を及ぼしている。これによって、第
1および第2の端子部材24および25は、正特性サー
ミスタ素子23を弾性的に挟みながら支持していて、正
特性サーミスタ素子23は、ケース本体22内において
宙に浮いた状態に維持される。
【0027】第1および第2の電気絶縁部材27および
28は、たとえば、マイカ、ガラス等の無機物からなる
薄板状のものであり、それぞれ、第1の端子部材24の
一方のばね接触片32と第1の電極29との間、および
第2の端子部材25の一方のばね接触片34と第2の電
極30との間に挿入される。なお、上述した第1および
第2の電気絶縁部材27および28は、単独で取り扱え
る板状のものに代えて、第1および第2の電極29およ
び30の各一部を覆うように形成される膜で構成して
も、あるいは、ばね接触片32および34のそれぞれを
覆うように付与された無機物または樹脂からなる電気絶
縁性の膜またはチップで構成してもよい。
【0028】上述のように、ケース本体22内に正特性
サーミスタ素子23、端子部材24および25ならびに
電気絶縁部材27および28が収納された後、蓋26が
ケース本体22の上方開口を閉じるように装着される。
この装着には、たとえばケース本体22と蓋26との嵌
合構造が用いられる。蓋26は、前述したケース本体2
2と同様の材料から構成される。蓋26には、前述した
ソケット部33および36へのコネクタピンの挿入を許
容するための穴37および38が設けられている。
【0029】このようにして得られた正特性サーミスタ
装置21において、正特性サーミスタ素子23を弾性的
に挟むことによって正特性サーミスタ素子23を支持す
るための支持手段が、端子部材24および25ならびに
電気絶縁部材27および28によって与えられる。そし
て、この支持手段に備える、第1の電極29上の互いに
異なる位置にそれぞれ接触する第1および第2の接触部
は、それぞれ、ばね接触片31および第1の電気絶縁部
材27によって与えられ、他方、第1および第2の接触
部に対して正特性サーミスタ素子23を介して対向する
ように位置されかつ第2の電極30上の互いに異なる位
置に接触する第3および第4の接触部は、それぞれ、第
2の電気絶縁部材28およびばね接触片35によって与
えられる。また、第1および第4の接触部を構成するば
ね接触片31および35は、第1および第2の電極29
および30とそれぞれ電気的に接続されて正特性サーミ
スタ素子23に給電するための導電経路を構成してい
る。他方、第2および第3の接触部を構成する第1およ
び第2の電気絶縁部材27および28は、第1および第
2の電極29および30に対してそれぞれ電気絶縁状態
で接触している。
【0030】このような正特性サーミスタ装置21にお
いて、図3に示すように、スパーク等の発生の結果、正
特性サーミスタ素子23に割れ39が生じて破壊された
とき、ばね接触片31および32と34および35とか
らの弾性に基づく押圧力が及ぼされているため、ばね接
触片31と電気絶縁部材28とによって弾性的に挟持さ
れている部分40およびばね接触片35と電気絶縁部材
27とによって弾性的に挟持されている部分41は、図
4に示すように、飛散を免れ、このような挟持状態が維
持される。
【0031】この状態において、電気絶縁部材27また
は28を介在させずに電極29および30にそれぞれ接
触しているばね接触片31および35は、互いに対向す
るようには位置していないばかりでなく、ばね接触片3
1から残留部分40を通ってこれに対向するばね接触片
34に至る経路、およびばね接触片32から残留部分4
1を通ってこれに対向するばね接触片35に至る経路に
は、それぞれ、電気絶縁部材28および27が介在して
いるので、通電はもはや遮断され、回路オープンの状態
となっている。
【0032】したがって、前述したような通電の続行に
よる正特性サーミスタ素子23の残留部分40および4
1と端子部材24および25との間で合金化現象が生
じ、電気的短絡状態となり、異常発熱がなおも継続す
る、といったより危険な故障モードへの移行を確実に防
止することができる。図5および図6は、この発明の他
の実施形態による正特性サーミスタ装置21aを示すも
ので、図5は、前述した図1に相当し、図6は、前述し
た図2に相当する図である。なお、図5および図6にお
いて、図1および図2に示した要素に相当する要素に
は、同様の参照符号を付し、重複する説明を省略する。
【0033】この正特性サーミスタ装置21aは、概略
的に言えば、図1および図2に示した正特性サーミスタ
装置21と比較して、端子部材24aおよび25aの構
造が異なっており、また、電気絶縁部材27および28
を備えず、その代わりにケース本体22aの構造が変更
されている。より詳細には、第1の端子部材24aは、
1つのばね接触片42を形成し、また、第2の端子部材
25aは、1つのばね接触片43を形成している。これ
らばね接触片42および43は、正特性サーミスタ素子
23を介して互いに対向するようには位置していない。
【0034】また、ケース本体22aには、第1および
第2の電気絶縁部材44および45が設けられる。これ
ら電気絶縁部材44および45は、ケース本体22aと
一体に形成されても、別に用意され、後でケース本体2
2aに接合または結合されてもよい。第1の電気絶縁部
材44は、正特性サーミスタ素子23を介してばね接触
片43と対向するように位置され、他方、第2の電気絶
縁部材45は、正特性サーミスタ素子23を介してばね
接触片42と対向するように位置される。
【0035】この正特性サーミスタ装置21aにおいて
も、前述した正特性サーミスタ装置21と同様の作用ま
たは動作が達成される。すなわち、この正特性サーミス
タ装置21aにおいて、正特性サーミスタ素子23を弾
性的に挟むことによって正特性サーミスタ素子23を支
持するための支持手段が、端子部材24aおよび25a
ならびにケース本体22aによって与えられる。そし
て、この支持手段に備える、第1の電極29上の互いに
異なる位置にそれぞれ接触する第1および第2の接触部
は、それぞれ、ばね接触片42および第1の電気絶縁部
材44によって与えられ、他方、第1および第2の接触
部に対して正特性サーミスタ素子23を介して対向する
ように位置されかつ第2の電極30上の互いに異なる位
置に接触する第3および第4の接触部は、それぞれ、第
2の電気絶縁部材45およびばね接触片43によって与
えられる。また、第1および第4の接触部を構成するば
ね接触片42および43は、第1および第2の電極29
および30とそれぞれ電気的に接続されて正特性サーミ
スタ素子23に給電するための導電経路を構成してい
る。他方、第2および第3の接触部を構成する第1およ
び第2の電気絶縁部材44および45は、第1および第
2の電極29および30に対してそれぞれ電気絶縁状態
で接触している。
【0036】したがって、このような正特性サーミスタ
装置21aにおいて、スパーク等の発生の結果、正特性
サーミスタ素子23に割れが生じて破壊されたとき、ば
ね接触片42および43からの弾性に基づく押圧力が及
ぼされているため、ばね接触片42と電気絶縁部材45
とによって弾性的に挟持されている部分およびばね接触
片43と電気絶縁部材44とによって弾性的に挟持され
ている部分は、飛散を免れ、このような挟持状態が維持
される。
【0037】この状態において、電極29および30に
それぞれ接触して電気的導通を図っているばね接触片4
2および43は、互いに対向するようには位置していな
いばかりでなく、ばね接触片42は電気絶縁部材45と
対向し、ばね接触片43は電気絶縁部材44と対向する
にすぎないので、通電はもはや遮断され、回路オープン
の状態となっている。したがって、前述した正特性サー
ミスタ装置21の場合と同様、異常発生後の電気的短絡
状態を直ちに解除することができ、異常発熱のさらなる
継続による危険な故障モードへの移行を確実に防止する
ことができる。
【0038】以上、この発明を図示した実施形態に関連
して説明したが、この発明の範囲内において、その他の
実施形態も可能である。たとえば、図1および図2に示
す正特性サーミスタ装置21は、ケース本体22および
蓋26からなるケースを備えていたが、第1および第2
の端子部材24および25がケース本体22以外の構造
物によって保持され、そのような端子部材24および2
5に挟まれて正特性サーミスタ素子23が支持されるこ
とができるようにされている場合には、ケースはなくて
もよい。
【0039】また、上述した実施形態は、この発明が正
特性サーミスタ装置に適用された場合の実施形態であっ
たが、この発明は、正特性サーミスタ装置に限らず、正
特性サーミスタ素子に対応する電子部品素子が、上述の
正特性サーミスタ装置の場合と同様の態様で支持されか
つ給電され、劣化により破壊に至るものであれば、他の
電子部品に対しても、同様に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態による正特性サーミスタ
装置21を示す平面図であり、蓋26を除去した状態で
示している。
【図2】図1に示した正特性サーミスタ装置21に備え
る要素を分解して示す斜視図である。
【図3】図1に示した正特性サーミスタ装置21に備え
る正特性サーミスタ素子23においてスパークによる割
れ39が生じた状態を示す平面図である。
【図4】図3に示した割れ39を伴って正特性サーミス
タ素子23が破壊された状態を示す平面図である。
【図5】この発明の他の実施形態による正特性サーミス
タ装置21aを示す、図1に相当の図である。
【図6】図5に示した正特性サーミスタ装置21aに備
える要素を分解して示す、図2の相当の図である。
【図7】この発明にとって興味ある従来の正特性サーミ
スタ装置1を示す、図1に相当の図である。
【図8】図7に示した正特性サーミスタ装置1に備える
要素を分解して示す、図2に相当の図である。
【図9】図7に示した正特性サーミスタ装置1に備える
正特性サーミスタ素子4においてスパークによる割れ1
7が生じた状態を示す、図3に相当の図である。
【図10】図9に示した割れ17を伴って正特性サーミ
スタ素子4が破壊された状態を示す、図4に相当の図で
ある。
【図11】この発明にとって興味ある他の従来の正特性
サーミスタ装置1aに備える要素を分解して示す、図2
に相当の図である。
【図12】図11に示した正特性サーミスタ装置1aに
備える正特性サーミスタ素子4とばね接触片9aおよび
10aとばね接触片12および13との位置関係を示
す、正特性サーミスタ素子4の上方から示した図であ
る。
【図13】図11に示した正特性サーミスタ装置1aに
備える正特性サーミスタ素子4とばね接触片9aおよび
10aとばね接触片12および13との位置関係を示
す、正特性サーミスタ素子4の電極8方向から示した図
である。
【図14】図11に示した正特性サーミスタ装置1aに
備える正特性サーミスタ素子4においてスパークによる
割れ19が生じた状態を示す、図3に相当の図である。
【図15】図14に示した割れ19を伴って正特性サー
ミスタ素子4が破壊された状態を示す、図4に相当の図
である。
【図16】図14に示した割れ19を伴って正特性サー
ミスタ素子4が破壊された状態を示す、図13と同じ方
向から示した図である。
【符号の説明】
21,21a 正特性サーミスタ装置 22,22a ケース本体 23 正特性サーミスタ素子 24,24a 第1の端子部材 25,25a 第2の端子部材 26 蓋 27,44 第1の電気絶縁部材 28,43 第2の電気絶縁部材 29 第1の電極 30 第2の電極 31,32,34,35,42,43 ばね接触片

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1および第2の電極が相対向するよう
    に形成された、電子部品素子と、 前記電子部品素子を弾性的に挟むことによって当該電子
    部品素子を支持するためのものであって、前記第1の電
    極上の互いに異なる位置にそれぞれ接触する第1および
    第2の接触部、ならびに前記第1および第2の接触部に
    対して前記電子部品素子を介してそれぞれ対向するよう
    に位置されかつ前記第2の電極上の互いに異なる位置に
    それぞれ接触する第3および第4の接触部を有する、支
    持手段とを備え、 前記第1および第4の接触部は、前記第1および第2の
    電極とそれぞれ電気的に接続されて前記電子部品素子に
    給電するための導電経路を構成し、 前記第2および第3の接触部は、前記第1および第2の
    電極に対してそれぞれ電気絶縁状態で接触するようにさ
    れた、電子部品。
  2. 【請求項2】 前記支持手段は、前記第1の電極に向か
    って弾性に基づく押圧力を及ぼす第1のばね接触片を有
    する導電性の第1の端子部材と、前記第1の電極に接触
    する第1の電気絶縁部材と、前記第2の電極に向かって
    弾性に基づく押圧力を及ぼす第2のばね接触片を有する
    導電性の第2の端子部材と、前記第2の電極に接触する
    第2の電気絶縁部材とを備え、前記第1のばね接触片、
    前記第1の電気絶縁部材、前記第2の電気絶縁部材およ
    び前記第2のばね接触片は、それぞれ、前記第1、第
    2、第3および第4の接触部を構成する、請求項1に記
    載の電子部品。
  3. 【請求項3】 前記第1の端子部材は、前記第1の電極
    に向かって弾性に基づく押圧力を及ぼす第3のばね接触
    片をさらに備え、前記第1の電気絶縁部材は前記第3の
    ばね接触片と前記第1の電極との間に挿入され、前記第
    2の端子部材は、前記第2の電極に向かって弾性に基づ
    く押圧力を及ぼす第4のばね接触片をさらに備え、前記
    第2の電気絶縁部材は前記第4のばね接触片と前記第2
    の電極との間に挿入される、請求項2に記載の電子部
    品。
  4. 【請求項4】 前記電子部品素子ならびに前記第1およ
    び第2の端子部材を収納するためのケースをさらに備
    え、前記第1および第2の電気絶縁部材は、前記ケース
    に設けられる、請求項2に記載の電子部品。
  5. 【請求項5】 前記電子部品素子は、正特性サーミスタ
    素子である、請求項1ないし4のいずれかに記載の電子
    部品。
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