JPH0864405A - 小型モータ及びモータ内蔵の電子部品の接続方法 - Google Patents

小型モータ及びモータ内蔵の電子部品の接続方法

Info

Publication number
JPH0864405A
JPH0864405A JP6217891A JP21789194A JPH0864405A JP H0864405 A JPH0864405 A JP H0864405A JP 6217891 A JP6217891 A JP 6217891A JP 21789194 A JP21789194 A JP 21789194A JP H0864405 A JPH0864405 A JP H0864405A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lid member
motor
terminal
electronic component
housing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6217891A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuichi Mabuchi
和一 馬渕
Yoshinori Toda
義則 戸田
Makoto Sato
佐藤  誠
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mabuchi Motor Co Ltd
Original Assignee
Mabuchi Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mabuchi Motor Co Ltd filed Critical Mabuchi Motor Co Ltd
Priority to JP6217891A priority Critical patent/JPH0864405A/ja
Publication of JPH0864405A publication Critical patent/JPH0864405A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Dc Machiner (AREA)
  • Thermistors And Varistors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 結線作業を別途行わなくともチップ形電子部
品をモータ内部に取付けて電気ノイズやサージ電圧等の
有効な除去又は低減を行う。 【構成】 電流供給用の外部端子12に係脱可能に係合
する端子接続部11を有する小型モータにおいて、内部
に固定子が取付けられたハウジングと、このハウジング
に嵌合し、前記端子接続部が設けられた絶縁性の蓋部材
10と、この蓋部材及び前記ハウジングにより囲まれた
モータ内部に回転自在に配設された回転子と、前記蓋部
材10の内部に設けられたチップ形コンデンサ22と、
前記蓋部材の内部に設けられ、前記端子接続部に挿着さ
れた前記外部端子によって押圧されることにより弾性変
形して前記コンデンサの電極23,24に圧接する可撓
性の導体からなる内部端子34とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は小型モータに係り、特に
ドアロック機構等の自動車用電装機器,小型カメラ等の
光学精密機器,VTR等の音響・映像機器,複写機等の
OA機器等に使用される電子部品内蔵型の小型モータに
関する。
【0002】
【従来の技術】小型モータは、前記各種機器のほかあら
ゆる分野で広く使用されており、小型軽量薄型化、及び
電気ノイズやサージ電圧等の除去又は低減等の高性能化
が進んでいる。小型モータは、ケーシングの内部に固定
子を取付け、その内方に回転子を配設している。回転子
の回転軸には整流子が設けられており、ケーシングに取
付けられたブラシが整流子と摺動係合している。
【0003】電気ノイズには整流子とブラシとの摺動に
起因するスパークノイズ等があり、一方、サージ電圧は
モータのオン,オフ時などに発生する。モータの高性能
化のために電気ノイズやサージ電圧等を除去又は低減さ
せる一つの方法として、コンデンサやサージ吸収器等の
電子部品をモータに内蔵する場合がある。
【0004】なお、本出願人は、リード線付き電子部品
を小型モータに内蔵する技術を、本発明の関連技術とし
て特許出願している(出願番号:特願平5−34971
9号、出願日:平成5年12月27日)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ある従来のモータにお
いては、リード線付きコンデンサがケーシングの外側に
設けられている。そのため、コンデンサのための取付け
スペースが別途必要となり、モータが取付けられるアク
チュエータ等の機器が大型化するという課題がある。ま
た、コンデンサの各リード線をカシメ固定又は半田付け
しなければならないので結線作業が煩雑になるという課
題もある。
【0006】これに対して実開平1−58281号公報
及び実開平4−14462号公報には、電気ノイズを除
去するためにコンデンサを内蔵したモータが開示されて
いる。これらのモータの場合には、コンデンサがモータ
に内蔵されているので、コンデンサのための余分な取付
けスペースは不要である。しかしながら、前者の公報中
のモータの場合には、コンデンサを手作業により半田付
けする結線作業が必要である。この作業は非常に煩雑で
あり結線作業の自動化も困難である。特に、小型モータ
の場合にはモータ内部のスペースが極めて小さいので、
半田付け作業には高度の技術が必要であり、半田や半田
ペーストがモータ内部に飛び散ることにより他のモータ
部品が損傷して製品の歩留りを低下させる虞れがあっ
た。また、半田が多く付着しすぎるとコンデンサがケー
シングと短絡されてしまう可能性もあった。なお、半田
付け作業を行うと有害ガスや臭気が発生するので、作業
環境に対する配慮も必要になる。
【0007】これに対して後者の公報中のモータの場合
にはチップ形コンデンサを用いており、半田付け作業は
不要であるが、コンデンサとの接続部分の接触圧を大き
くする工夫はなされていなかった。さらに、そのほかに
もチップ形電子部品をモータに内蔵する技術が提案され
ているが、電子部品の接続のために半田付け作業を必要
とする場合が多い。また、半田付けを行わない場合に
は、チップ形電子部品が脱落しないように脱落防止用の
部品とこの部品の取付け作業とが必要になる。そのた
め、部品点数が多くなるとともに脱落防止用部品のため
のスペースも必要となり、組立工程も増えるという課題
があった。
【0008】本発明は、斯かる課題を解決するためにな
されたもので、半田付け等の結線作業を行わなくともチ
ップ形電子部品をモータ内部に取付けて電気ノイズやサ
ージ電圧等の有効な除去又は低減ができる小型モータ及
びモータ内蔵の電子部品の接続方法を提供することを目
的とする。また、本発明の別の目的は、チップ形電子部
品と電気的に接続される接続部分の接触圧を大きくして
電気的接触の信頼性を向上させることである。さらに、
本発明の別の目的は、部品点数を増やさないで電子部品
の脱落を防止することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明は、電流供給用の外部端子に係脱可能に係合
する端子接続部を有する小型モータにおいて、内部に固
定子が取付けられたハウジングと、このハウジングに嵌
合し、前記端子接続部が設けられた絶縁性の蓋部材と、
この蓋部材及び前記ハウジングにより囲まれたモータ内
部に回転自在に配設された回転子と、前記蓋部材の内部
に設けられたチップ形電子部品と、前記蓋部材の内部に
設けられ、前記端子接続部に挿着された前記外部端子に
よって押圧されることにより弾性変形して前記チップ形
電子部品の電極に圧接する可撓性の導体からなる内部端
子とを備えたものである。
【0010】前記チップ形電子部品は、コンデンサ及び
サージ吸収器のいずれかであり、一対の前記内部端子に
挟まれて並列に接続されている。なお、前記電子部品の
脱落を防止する脱落防止手段を前記蓋部材に一体的に形
成することが好ましい。
【0011】また、一方の前記内部端子と、前記蓋部材
に設けられ、ブラシが取付けられたブラシアームに接続
されたブラシベースとの間に、前記回転子の電機子巻線
に対する電流を制御する正特性サーミスタを装着し、前
記一方の内部端子の弾性力により前記正特性サーミスタ
を前記一方の内部端子及び前記ブラシベースに圧接させ
て電気的に直列に接続してもよい。
【0012】なお、好ましいいくつかの態様を以下に記
載する。前記ハウジングは、軟鋼を素材とした冷間圧延
鋼板のような導体によって有底中空筒状に形成され、前
記蓋部材は前記ハウジングの開口部に嵌合し、樹脂材料
やその他の絶縁材料によって形成されている。また、前
記ハウジングと前記蓋部材とを有するケーシングには、
例えば、平行面を形成する一対のフラット部が形成され
ている。
【0013】前記固定子は、前記ハウジングの円筒状の
内周面に固着されており、ハードフェライトのような磁
性材料によってアークセグメント状に形成された一対の
永久磁石からなっている。前記小型モータは直流モータ
であり、前記内部端子の中央部は、ブラシが取付けられ
たブラシアームに接続されたブラシベースの平板状部に
圧接して電気的に接続されている。前記コンデンサは磁
器コンデンサであり、前記サージ吸収器は、アレスタ,
バリスタ,ツェナーダイオード及び抵抗(例えばカーボ
ン被膜)のうちのいずれかである。
【0014】前記正特性サーミスタの裏面部は、前記蓋
部材の蓋本体に形成された窪み部の内部に嵌入してい
る。前記正特性サーミスタは厚み寸法が大きく、前記一
方の内部端子は他方の内部端子とは別の形状を有してお
り、弾性変形量を前記他方の内部端子とほぼ同じにし
て、左右の前記外部端子に圧接する前記各内部端子の湾
曲部の押圧力を略均等にしている。
【0015】前記蓋部材には、前記外部端子を挿入する
ための貫通孔が穿設されており、前記蓋部材の内部に
は、前記外部端子が前記貫通孔に挿入されるときに摺接
して前記外部端子を案内保持する絶縁性の案内部材が形
成されており、この案内部材は、前記蓋部材の裏面壁部
と前記蓋部材の内周壁部とに一体的に且つ左右に一対取
付けられるとともに前方(前記ハウジングの方向)に向
けて突出形成されている。前記内部端子の湾曲部と前記
案内部材との間にはスリット部が形成されることとな
り、このスリット部に前記外部端子が挿着されると、こ
の外部端子と前記湾曲部とが接触して電気的に接続され
る。前記蓋部材に一体的に形成された絶縁性の保持部
は、前記湾曲部を保持しており、前記内部端子の下端部
は、前記蓋部材に一体的に形成された絶縁性の支持台に
より支持されている。
【0016】前記内部端子を支持するボスは、前記案内
部材と前記保持部との近傍に位置し、且つ前記裏面壁部
から前方に向けて一体的に突出形成されており、前記蓋
部材と同じ絶縁材料からなっており、前記案内部材と前
記保持部との間で且つ下方に位置しており、左右に一対
設けられている。前記ボスは断面矩形の長細形状をなし
ており、前記裏面壁部に一体化している基部の断面積が
大きく前方側が次第に細くなるようなテーパー面が形成
されている。
【0017】前記保持部は前記蓋部材の前記裏面壁部の
中央上部に前方に向けて一体的に突出形成されている。
前記保持部の左右の両外側には互いに平行な支持面が形
成されており、この支持面は裏面壁部に直角で且つ上下
方向を向いた平面状をなして前記湾曲部を摺動自在に接
触保持しており、この支持面の前方先端部には、突出縁
部が前記保持部に一体的に且つ上下方向に長く形成され
ており、この突出縁部と前記支持面とにより段部が形成
され、これにより前方への前記湾曲部の抜け止めを行っ
ている。前記突出縁部の前方端部には、この端部を斜め
に切り落すことによりテーパー面が形成されている。
【0018】前記蓋部材は左右対称形であり、前記内部
端子は前記蓋部材の内部に左右一対設けられており、例
えば、ばね用リン青銅,ベリリウム銅及び洋白のいずれ
かの材質からなっている。前記蓋部材は、両側面が円形
状で上部表面及び下部表面がそれぞれ平面状の蓋本体を
備えており、この蓋本体にはハウジング嵌合部が前方に
向けて一体的に突出形成されており、前記ハウジング嵌
合部の外形寸法及び形状は、前記ハウジングの内径寸法
及び形状と対応して形成されている。前記ハウジング嵌
合部の両側の側部突出部の外周面は円形状に、下部突出
部の外表面は平面状に、上部突出部の外表面も平面状
に、それぞれ形成されている。前記側部突出部の内面は
平面状に形成されており、この内面にブラシベースの平
板状部が当接しており、前記蓋本体の裏面壁部には、前
記内面に連続する縦長で矩形状の前記窪み部が形成され
ている。
【0019】また、本発明に係るモータ内蔵の電子部品
の接続方法は、ハウジングの内部に固定子が取付けら
れ、電流供給用の外部端子に係脱可能に係合する端子接
続部を有する絶縁性の蓋部材が前記ハウジングに嵌合
し、前記ハウジング及び前記蓋部材により囲まれたモー
タ内部に回転子が回転自在に配設された小型モータに内
蔵されたチップ形電子部品の接続方法であって、前記チ
ップ形電子部品を前記蓋部材の内部に設けるとともに、
前記蓋部材内部に設けられた可撓性の導体からなる内部
端子により前記電子部品を挟み、前記端子接続部に挿着
された前記外部端子によって前記各内部端子を押圧する
ことにより、この内部端子を弾性変形させて前記電子部
品の電極に圧接させている。
【0020】
【作用】本発明においては、一対の内部端子の間にチッ
プ形電子部品が配設されるようにこの電子部品をモータ
内部に組込んで小型モータを完成させる。そして、外部
端子がモータ外部から端子接続部に挿着されると、外部
端子はモータ内部の内部端子を押圧する。すると、内部
端子は弾性変形して電子部品を両側から強い押圧力で挟
持する。これにより、電子部品は一対の内部端子の間に
強い力で保持されることとなり、容易に抜けることはな
い。また、電子部品と内部端子との電気的接続も確保さ
れる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1乃至図16を
参照して説明する。 (第1実施例)図1乃至図11は本発明の第1実施例を
示す図である。まず最初に、図1乃至図3により本発明
にかかる小型モータの全体の構成を説明する。図1はモ
ータの外観図、図2及び図3はそれぞれモータの側面断
面図及び片側断面正面図である。
【0022】図示するように、小型モータとしての小型
直流モータ1は、内部に固定子2が取付けられたケーシ
ング3と、ケーシング3の内部に配設された回転子4と
を備えている。回転子4の回転軸5は、ケーシング3に
設けられた軸受装置6,7により回転自在に支持されて
いる。ケーシング3は、導電性のハウジング8と絶縁性
の蓋部材10とを備えている。ハウジング8は、例えば
軟鋼を素材とした冷間圧延鋼板のような導体によって有
底中空筒状に形成されている。蓋部材10は、ハウジン
グ8の開口部9に嵌合し、例えば樹脂材料またはその他
の絶縁材料によって形成されている。ケーシング3に
は、例えば平行面を形成する一対のフラット部14が形
成されている。なお、ケーシングは、前記フラット部1
4が形成されていない断面円形の場合であってもよい。
【0023】蓋部材10には、外部直流電源(図示せ
ず)から外部端子12(図4)を介して電流が供給され
る一対の端子接続部11が設けられている。外部直流電
源に接続された電流供給用の外部端子12は、端子接続
部11に挿脱可能に挿着される。なお、外部端子12は
モータ1の構成部品ではなく、モータ1が取付けられる
例えばアクチュエータ(図示せず)側の部品である。
【0024】固定子2は、ハウジング8の円筒状の内周
面15に固着されており、例えばハードフェライトのよ
うな磁性材料によってアークセグメント状に形成された
一対の永久磁石からなっている。回転子4は、蓋部材1
0及びハウジング8により囲まれたモータ内部13に回
転自在に配設されている。回転子4は、回転中心となる
中心軸の方向に延びる回転軸5と、回転軸5に取付けら
れ電機子巻線16がコイル状に巻回されたコア17と、
回転軸5に取付けられるとともに電機子巻線16に電気
的に接続された整流子18とを備えている。コア17
は、固定子2に対して所定のギャップを介してその内方
に配置されている。
【0025】図4は図1に示す蓋部材10を含む内部構
造図であり、全体構造は図示するように左右対称形にな
っている。なお、説明の便宜上、「上,下,左,右」等
の文言は図4における位置及び方向を例にとっている。
図4に示すように、蓋部材10の略中央部には、カーボ
ン等の導体の材料により形成された複数組(例えば2
組)のブラシ19が、整流子18(図3)に摺接して電
流を流すように設けられている。ブラシ19は、例え
ば、ばね用リン青銅,べリリウム銅又は洋白等の導体か
らなる複数組(例えば2組)のブラシアーム20の自由
端にそれぞれ取付けられており、ブラシアーム20は蓋
部材10の内部に取付けられている。ブラシアーム20
の他端に電気的に接続された一対のブラシベース21が
蓋部材10の内部に取付けられており、ブラシベース2
1は平板状部36を有している。
【0026】チップ形電子部品が蓋部材10の内部で且
つ上部中央部に設けられている。この電子部品は電気ノ
イズやサージ電圧等を除去又は低減させるためのもの
で、例えばコンデンサやサージ吸収器(サージアブソー
バ)等がある。本実施例では、電子部品として例えば磁
器コンデンサ等のチップ形コンデンサ22が用いられて
おり、コンデンサ22の両端部には電極23,24が設
けられている。コンデンサ22は、ブラシ19が整流子
18と摺接することにより発生する尖鋭で過大な振幅を
有する電流の脈動や、ブラシ19と整流子18との間で
の火花の発生にともなうスパークノイズ等の電気ノイズ
を除去又は低減させることができるものである。
【0027】一方、モータ1の電気回路において、モー
タ1のオン,オフ時などに正常電圧を超えて瞬間的にサ
ージ電圧が発生することがある。このサージ電圧が発生
すると、モータ1及びこのモータ1が組込まれた電子回
路は、絶縁破壊,機能停止,誤動作及び劣化等いろいろ
な悪影響を受ける場合がある。サージ吸収器はこのよう
な有害なサージ電圧を吸収することができるもので、例
えばアレスタ,バリスタ,ツェナーダイオード又は抵抗
(例えばカーボン被膜)等がある。
【0028】蓋部材10の端子接続部11には、外部端
子12を挿入するための貫通孔30が穿設されている。
蓋部材10の内部には、外部端子12が貫通孔30に挿
入されるときに摺接して外部端子12を案内保持する絶
縁性の案内部材31が形成されている。案内部材31
は、蓋部材10の裏面壁部32と内周壁部33とに一体
的に取付けられている。案内部材31は、左右に一対設
けられており、前方(ハウジング8の方向)に向けて突
出形成されている。
【0029】端子接続部11の内部端子34は、コンデ
ンサ22を挟んで蓋部材10の内部に左右一対設けられ
ており、例えば、ばね用リン青銅,ベリリウム銅又は洋
白等の可撓性の導体からなっている。各内部端子34
は、端子接続部11に外部端子12が挿着されると、外
部端子12に押圧されることにより撓んで弾性変形して
コンデンサ22の電極23,24に圧接するようになっ
ている。なお、チップ形電子部品としては、本実施例の
コンデンサ22のように両端部に電極23,24を有す
る二点接触式のものが好ましい。
【0030】図5は内部端子34の正面図、図6は左右
一対の内部端子34によりコンデンサ22を挟む状態を
示す斜視図である。図4乃至図6に示すように、コンデ
ンサ22は、一対の内部端子34に挟まれて並列に接続
されている。内部端子34の長細板状の本体部29の中
央部35は、ブラシベース21の平板状部36に圧接し
て電気的に接続されている。電気的接続を確実なものに
するために、中央部35にはプレス成型加工等により複
数の凸部35aが一体的に形成されており、この凸部3
5aが平板状部36に圧接している。なお、平板状部3
6にはばね性は必要ないので、この部分36を含むブラ
シベース21を真鍮等により形成してもよい。
【0031】左右の内部端子34の本体部29の上端部
には、S字状及び逆S字状の湾曲部がそれぞれ形成され
ている。湾曲部としてのS字状部(又は逆S字状部)3
8は、蓋部材10に一体的に形成された絶縁性の保持部
37により保持されている。S字状部38の幅寸法W1
は本体部29の幅寸法W2 より大きくなっており、これ
によりS字状部38の弾性力を大きくしている。内部端
子34は、コンデンサ22を挟持する挟持部39を有し
ており、挟持部39は、S字状部38をその根元部40
から切り起こすことによりS字状部38と一体的になっ
ている。挟持部39の弧状に湾曲した接触部41がコン
デンサ22の電極23,24に接触して電気的に接続可
能になっている。
【0032】内部端子34の下端部42は、蓋部材10
に一体的に形成された絶縁性の支持台43により支持さ
れている。支持台43への内部端子下端部42の装着を
スムーズに行うために、本体部29の下端部42をプレ
ス成型加工等により一体的に折曲して、支持台43の方
向に膨らんだ多角形又は滑らかな曲面の当接部42aを
形成している。この当接部42aが支持台43に当接す
る。
【0033】S字状部38と案内部材31との間にはス
リット部44が形成されることとなり、スリット部44
に外部端子12が矢印G方向に挿着されると、外部端子
12とS字状部38とが接触して、外部端子12と内部
端子34とが電気的に接続される。
【0034】かかる構成を有するモータ1において、ま
ず、外部直流電源に接続された外部端子12を端子接続
部11に挿着する。そして、外部端子12から内部端子
34,ブラシベース21,ブラシアーム20,ブラシ1
9及び整流子18を介して電機子巻線16に電流を流
す。すると、一対の永久磁石からなる固定子2によって
形成されている磁界中に存在する回転子4に回転力が付
与されて回転子4は回転運動をする。これによりモータ
1は、回転する回転軸5の出力部を介して自動車用電装
機器(図示せず)のアクチュエータ等を駆動する。
【0035】次に、図4,図7乃至図11によりモータ
内蔵のチップ形電子部品を接続する構造及び電子部品の
接続方法について説明する。なお、蓋部材10は左右対
称形なので主として左方の内部端子34を例にとって説
明する。図4は外部端子12を挿着する前の状態を示し
ている。図7は図4の部分拡大構造図、図8は図7のVI
II−VIII線断面図、図9,図10は電子部品の脱落を防
止する脱落防止手段を形成する方法を示す断面図で、図
10は図4のX−X線断面図である。
【0036】本発明における方法は、ハウジング8の内
部に固定子2が取付けられ、電流供給用の外部端子12
に係脱可能に係合する端子接続部11を有する絶縁性の
蓋部材10がハウジング8に嵌合し、ハウジング8及び
蓋部材10により囲まれたモータ内部13に回転子4が
回転自在に配設された小型モータに内蔵されたチップ形
電子部品の接続方法である。斯かる方法は、チップ形電
子部品としてのコンデンサ22を脱落しないように蓋部
材10の内部に設けるとともに、蓋部材10の内部に設
けられた可撓性の導体からなる内部端子34によりコン
デンサ22を挟み、端子接続部11に挿着された外部端
子12によって各内部端子34を押圧することにより、
内部端子34を弾性変形させてコンデンサ22の電極2
3,24に圧接させている。
【0037】図4に示すように、蓋部材10は、両側面
50が円形状で上部表面51及び下部表面52がそれぞ
れ平面状の蓋本体53を備えている。蓋本体53にはハ
ウジング嵌合部54が前方に向けて一体的に突出形成さ
れている。ハウジング嵌合部54の外側寸法及び形状
は、ハウジング8の内側寸法及び形状に対応して形成さ
れている。ハウジング嵌合部54の両側の側部突出部5
5の外周面56は円形状に、下部突出部57の外表面5
8は平面状に、上部突出部59の外表面60も平面状
に、それぞれ形成されている。側部突出部55の内面6
1は平面状に形成されており、この内面61にブラシベ
ース21の平板状部36が当接している。蓋本体53の
裏面壁部32には、内面61に連続する縦長で矩形状の
窪み部62が形成されている。
【0038】裏面壁部32の中央上部には保持部37が
前方に向けて一体的に突出形成されている。図7及び図
8に示すように、保持部37の左右の両外側には互いに
平行な支持面64が形成されており、支持面64は裏面
壁部32に直角で且つ上下方向を向いた平面状をなして
いる。挟持部39が揺動できるスペースを確保するため
に、支持面64の上部には傾斜面63が続けて形成され
ている。支持面64は、内部端子34のS字状部38を
矢印B方向に摺動自在に保持している。支持面64の前
方先端部には、突出縁部65が保持部37に一体的に形
成されている。突出縁部65は上下方向に長く形成され
ており、突出縁部65と支持面64とにより段部66が
形成され、これにより、前方へのS字状部38の抜け止
めを行っている。突出縁部65の前方端部を斜めに切り
落としてテーパー面67を形成することにより、S字状
部38を支持面64に差し込んで内部端子34を蓋部材
10に組込む際に突出縁部65が邪魔にならずにスムー
ズにセットできるようにしている。
【0039】案内部材31と保持部37との近傍には、
内部端子34を支持する梁状のボス68が裏面壁部32
から前方に向けて一体的に突出形成されており、ボス6
8は蓋本体53と同じ絶縁材料からなっている。ボス6
8は案内部材31と保持部37との間で且つ下方に位置
しており、左右一対設けられている。S字状部38の根
元部40の部分は平面状になっており、この根元部40
を案内部材31の下面31aとボス68の上面70とに
より支持している。ボス68の両側面68a,68b
は、案内部材31のスリット44側の側面31bと突出
縁部65の左方端縁との縦方向位置にそれぞれ略一致し
ており、また、ボス上面70は案内部材下面31aに近
い位置に配設されている。これにより、内部端子34は
上下方向に対して規制された状態でしっかりと位置決め
されている。
【0040】ボス68は断面矩形の長細形状をなしてお
り、裏面壁部32に一体化している基部71の断面積が
大きく前方側が次第に細くなるようなテーパー面69が
形成されている。これによりボス68の強度が大きくな
って、内部端子34の弾性力によりボス上面70が下方
に強く押圧された時でもボス68が損傷しないようにし
ている。内部端子34が変形して根元部40がわずかに
撓む時の撓み可能なスペースを確保して内部端子34が
スムーズに撓み動作できるようにするために、ボス68
の上面70には凹溝72が長手方向に形成されている。
【0041】図4,図9及び図10に示すように、保持
部37と内周壁部33との間には、前方に開放した断面
矩形のスペースSを有する収納部材73が蓋本体53に
一体的に形成されており、スペースS内にコンデンサ2
2を収納できるようになっている。蓋部材10を成型す
る場合には、図9に示すように、例えば収納部材73の
前方中央の上下に、それぞれ前方向に突出する突出片7
4,75を一体的に予め形成しておく。そして、スペー
スS内にコンデンサ22を収納した後、高温に加熱され
たこて76等を突出片74,75に前方から矢印Dのよ
うに押し当てる。これにより、図10に示すように突出
片74,75を塑性変形させて、コンデンサ22の脱落
を防止する脱落防止手段としての係止片74a,75a
を蓋部材10に一体的に形成し、スペースSの前方開放
部77を覆う。こうして係止片74a,75aにより、
コンデンサ22が前方に脱落しないようにする。次い
で、各内部端子34を装着して左右一対の内部端子34
の接触部41によりコンデンサ22を両側から軽い押圧
力で挟持すれば、コンデンサ22が収納された状態の蓋
部材10が組立てられる。各部品が組込まれた蓋部材1
0をハウジング8に嵌合させてモータ1が組立てられて
完成する。モータ1の組立完了状態では、コンデンサ2
2は内部端子34により所定の弱いばね力で軽く挟持さ
れているので左右方向に抜け落ちることはなく、また係
止片74a,75aが設けられているので前方にも脱落
しない。
【0042】かかる構成のモータ1をアクチュエータ等
に組込むと、端子接続部11内に外部端子12が矢印G
の方向に挿入される。図7に示すように、外部端子12
は、案内部材31とS字状部38との間のスリット部4
4に侵入して、案内部材31の側面31bに摺接しなが
らS字状部38を押圧して保持部37の方向に撓ませ
る。すると、S字状部38は、支持面64との接触点C
を中心として図7の時計回り方向に揺動するように弾性
変形する。このS字状部の弾性変形により、S字状部3
8と一体化している挟持部39もばね力により時計回り
方向に付勢されて、接触部41がコンデンサ22の電極
23に強い押圧力で圧接して電気的に強固に接続され
る。
【0043】図11は蓋部材10を含む内部構造図で、
上述のようにして外部端子12を端子接続部11に装着
した状態を示している。図示するように、モータ1のス
ペースSに収納されたコンデンサ22の左右の電極2
3,24を、S字状部38が外部端子12により押圧さ
れることにより撓んで弾性変形した左右の挟持部39に
より強い押圧力で挟持している。したがって、半田付け
作業やカシメ作業などの煩雑な結線作業が不要となり、
モータ1の組立て作業性が大幅に向上する。また、各電
極23,24と内部端子34とは互いに強い押圧力によ
り圧接しているから、コンデンサ22と内部端子34と
の間の電気的接続が確実になる。従来はコンデンサ22
との接続部分の接触圧を大きくする配慮はなされていな
かったが、本発明によれば、外部端子12を挿着するこ
とにより挿着前より更に大きな接触圧を得ることがで
き、電気的接触の信頼性が著しく向上する。
【0044】また、本発明によれば、電気ノイズやサー
ジ電圧等の除去又は低減のために容量の大きいチップ形
電子部品をモータ1に取付けることができるので、電気
ノイズやサージ電圧等の有効な除去又は低減ができる。
さらに、電子部品をモータ1に内蔵することができるの
で、モータの外側に電子部品を設ける必要がなくなって
余分な取付けスペースが不要となる。したがって、モー
タをコンパクトにすることができ、アクチュエータ等の
機器を小型化することが可能になる。また、本発明では
収納部材73にコンデンサ22を収納し、必須の部品で
ある内部端子34を利用してコンデンサ22の左右両端
部を挟持し、係止片74a,75aにより前方への脱落
を防止している。これら収納部材73と係止片74a,
75aとは蓋本体53に一体化しているので、モータ1
の部品点数は増えることはなく、特別な脱落防止用部
品,その部品の取付け工程及び部品用スペースも不要で
ある。さらに、外部端子12の挿入の有無に拘らず、コ
ンデンサ22は内部端子34のばね力により常に挟持さ
れているのでモータ内でがたつくことがなく、したがっ
てコンデンサ22のがたつき防止のために別途部品を組
込む必要はない。
【0045】(第2実施例)図12乃至図15は本発明
の第2実施例を示しており、図12は蓋部材を含む内部
構造図で、外部端子12を挿着する前の状態を示してい
る。図13,図14及び図15は、それぞれ図12のXI
II-XIII線断面図、XIV-XIV線断面図及び XV-XV線断面図
である。
【0046】図示するように、本実施例の蓋部材10a
には、チップ形電子部品としてのサージ吸収器22aを
収納する収納部73aが設けられている。収納部73a
は、蓋本体53aの裏面壁部32aに形成された矩形状
凹部80と、前方に位置して縦方向に形成された抜け止
め用の少なくとも1本の柱部材81とにより構成されて
いる。凹部80は、サージ吸収器22aを装着可能なよ
うにこれよりわずかに大きい寸法を有している。チップ
形電子部品の脱落を防止する手段としての柱部材81の
上端は内周壁部33に、下端は保持部37aにそれぞれ
一体的に固定されている。蓋本体53aを製造する場合
には、通常はその外周面の所定位置がパーティングライ
ンとなって互いに逆方向に分離可能な合せ金型により、
蓋本体の全体を一体的に射出成型している。そのため、
柱部材81を一体成型するためには一方の金型には成型
用突出片(ピン)を設ける必要がある。その結果、蓋本
体53aの裏面壁部32aには柱部材81の投影形状と
同一形状の貫通孔82が必然的に形成されることにな
る。
【0047】左右一対の内部端子34aは、第1実施例
の内部端子34と実質的に同一の形状を有している。コ
ンデンサ22とは形状の異なるサージ吸収器22aの両
端の電極23a,24aに接触して挟持可能なように、
挟持部39aの接触部41aが蓋本体53aの中心線E
の方向に長く突出した形状になっている。内部端子34
aのS字状部38を支持する支持面64aは、挟持部3
9aの形状に対応させて縦方向面と傾斜面とからなって
おり、これにより、挟持部39aは自在に揺動動作がで
きる。なお、その他の部材の構成は第1実施例と同様で
ある。
【0048】蓋部材10aの組立て手順としては、まず
最初に、サージ吸収器22aを左又は右方向から挿入し
て凹部80内に収納する。この状態ではサージ吸収器2
2aは収納部73a内で多少がたつくことがあるが、前
方に柱部材81が設けられているので脱落することはな
い。次いで、左右の内部端子34aを装着して、この一
対の内部端子34aの接触部41aによりサージ吸収器
22aの両電極23a,24aを両側から軽く挟持すれ
ば、サージ吸収器22aが収納された状態の蓋部材10
aが組立てられる。モータの組立完了状態でも、サージ
吸収器22aは、左右一対の接触部41aと柱部材81
とにより左右方向と前方向に対して規制されているので
脱落することはなく、がたつきもない。
【0049】前記構成のモータにおいて、図12に示す
ように外部端子12がスリット部44に挿入されると、
第1実施例と同様にしてサージ吸収器22aは弾性変形
した内部端子34aにより強いばね力で挟持されて内部
端子34a間に電気的に強く接続される。したがって第
1実施例と同様の作用効果を奏する。また、有害なサー
ジ電圧をサージ吸収器22aにより吸収して悪影響を除
去又は低減することができる。また、凹部80の位置に
は貫通孔82が形成され、サージ吸収器22aはこの凹
部80内に装着されている。したがって、モータを組立
てた後でも、サージ吸収器22aを内蔵しているか否か
を、モータの外側から貫通孔82を介して一見して確認
できる。よって、モータを分解しなくてもサージ吸収器
22aの組込み忘れ等の組立て不良の発見が容易にでき
る。さらに、第1実施例では、こて76を押し当てて係
止片74a,75aを形成する作業が必要であるが、本
第2実施例では金型により当初から柱部材81が一体的
に成型されるのでこて76を使う前記作業が省略でき、
製造工程が簡略化される。
【0050】(第3実施例)図16は本発明の第3実施
例を示す蓋部材10bを含む内部構造図で、外部端子1
2を装着する前の状態を示している。本第3実施例は、
第2実施例の蓋部材10aに、回転子4の電機子巻線1
6に対する電流を制御する正特性サーミスタ90を内蔵
したものである。正特性サーミスタ90は「正温度係数
サーミスタ」又は「PTC( positivetemperature coe
fficient ) サーミスタ」とも呼ばれているもので、温
度上昇で抵抗値が大きくなる性質を有しており、チタン
酸バリウム(BaTiO3 )に微量の希土類元素などを
添加して半導体化したものである。このように正特性サ
ーミスタ90は、ある温度(例えば100℃)を超える
と急激に内部抵抗値が上昇する特性を有している。した
がって、モータに過負荷が持続的にかかった場合または
モータの回転が強制的にロックされた場合等に流れる過
電流によりモータの内部温度が上昇すると、正特性サー
ミスタ90の内部抵抗値も急増する。これにより、モー
タに供給される電流が急速に低下してモータの回転数を
低下させて過熱を防止している。
【0051】本第3実施例では、一方(図中右方)の内
部端子34bとブラシベース21との間に正特性サーミ
スタ90を装着している。そして、一方の内部端子34
bの弾性力により正特性サーミスタ90の両極を一方の
内部端子34b及びブラシベース21にそれぞれ圧接さ
せて電気的に直列に接続している。正特性サーミスタ9
0の裏面部は、蓋本体53aに形成された窪み部62の
内部に嵌入している。
【0052】図示するように正特性サーミスタ90は厚
み寸法が大きい。そのため、他方(図中左側)の内部端
子34cと比べて一方の内部端子34bを大きく変形さ
せる必要がある。したがって、この一方の内部端子34
bは他方の内部端子34cに対して別の形状を有するも
のを用い、弾性変形量を他方の内部端子34cとほぼ同
じにして、左右の外部端子12に圧接する内部端子34
c,34bの各S字状部38及び挟持部39bの押圧力
を左右略均等にすることが好ましい。
【0053】収納部73aに収納されるサージ吸収器2
2aは、左右一対の内部端子34c,34bに挟まれて
並列に接続されており、各挟持部39bの先端面により
ばね力をもって挟持されている。また、S字状部38を
切り起こして一体的に形成された挟持部39bは、L字
状又は逆L字状に形成されている。したがって、S字状
部38を保持する保持部37bの支持面64bを縦方向
のみに形成して、傾斜面を形成する必要がないので、保
持部37bの構造が第2実施例の保持部37aより簡略
化される。
【0054】本第3実施例によれば、サージ吸収器22
aにより有害なサージ電圧を吸収するとともに、正特性
サーミスタ90によりモータの過熱防止を実現してい
る。しかも、両部品22a,90をモータに内蔵したの
で、モータ外部に両部品22a,90のための余分な取
付けスペースをとる必要がなくなり、モータが取付けら
れるアクチュエータなどの機器を小型化することができ
る。
【0055】なお、前記各実施例の蓋部材10,10
a,10bの蓋本体は前述のように合せ金型により蓋本
体全体を一体的に射出成型している。そのため、各保持
部37,37a,37bの突出縁部65に段部66(図
8)を一体成型するためには、一方の金型には成型用突
出片を設ける必要がある。その結果、蓋本体53aの裏
面壁部32,32aには、例えば断面矩形状の貫通孔8
3が必然的に形成される。したがって、モータを組立て
た後でも内部端子34,34a,34b又は34cを内
蔵しているか否かを、貫通孔83を介してモータの外側
から一見して確認できる。よって、モータを分解しなく
ても内部端子の組込み忘れ等の発見が容易にできる。
【0056】以上説明したように本発明では、チップ形
電子部品の組込み作業の際に半田付け作業やカシメ作業
などが不要となるので、結線作業を別途行わなくとも極
めて簡単かつ正確に電子部品の組込みができる。よっ
て、電気ノイズやサージ電圧等の有効な除去又は低減が
でき、組込み作業の自動化も容易である。また、半田を
使用しないので、接続部分の半田付けによる短絡も生じ
ず、半田付けを原因とするモータの不良品の発生を防止
できる。また、半田付け作業中に半田や半田ペーストが
モータ内部に飛び散って他のモータ部品が損傷すること
がなくなり、製品の歩留りが向上する。更に、半田付け
作業による有害ガスや臭気の発生がなくなり、作業環境
が改善される。
【0057】なお、外部端子12の挿入前は、電子部品
は内部端子により押圧されないで収納位置に遊嵌されて
いてもよい。また、電子部品を一対の内部端子間にしっ
かりと挟持できれば、脱落防止手段を省略してもよい。
ところで、前記各実施例は小型直流モータの場合につい
て説明したが、本発明は交流モータやその他のタイプの
小型モータにも適用することができる。なお、各図中同
一符号は同一または相当部分を示す。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、結線作業を行わなくと
もチップ形電子部品をモータ内部に取付けて電気ノイズ
やサージ電圧等の有効な除去又は低減ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1乃至図11は本発明の第1実施例を示す図
で、図1はモータの外観図である。
【図2】図1のモータの側面断面図である。
【図3】図1のモータの片側断面正面図である。
【図4】図1に示す蓋部材を含む内部構造図である。
【図5】内部端子の正面図である。
【図6】一対の内部端子によりコンデンサを挟む状態を
示す斜視図である。
【図7】図4の部分拡大構造図である。
【図8】図7のVIII−VIII線断面図である。
【図9】電子部品の脱落を防止する手段を形成する方法
を示す断面図である。
【図10】電子部品の脱落を防止する手段を形成する方
法を示す断面図で、図4のX−X線断面図である。
【図11】蓋部材を含む内部構造図である。
【図12】図12乃至図15は本発明の第2実施例を示
しており、図12は蓋部材を含む内部構造図である。
【図13】図12のXIII−XIII線断面図である。
【図14】図12のXIV−XIV線断面図である。
【図15】図12のXV−XV線断面図である。
【図16】本発明の第3実施例を示す蓋部材を含む内部
構造図である。
【符号の説明】
1 小型直流モータ(小型モータ) 2 固定子 4 回転子 8 ハウジング 10,10a,10b 蓋部材 11 端子接続部 12 外部端子 13 モータ内部 16 電機子巻線 19 ブラシ 20 ブラシアーム 21 ブラシベース 22 コンデンサ(チップ形電子部品) 22a サージ吸収器(チップ形電子部品) 23,24,23a,24a 電極 34,34a,34b,34c 内部端子 74a,75a 突出片(脱落防止手段) 81 柱部材(脱落防止手段) 90 正特性サーミスタ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電流供給用の外部端子に係脱可能に係合
    する端子接続部を有する小型モータにおいて、 内部に固定子(2)が取付けられたハウジング(8)
    と、 このハウジングに嵌合し、前記端子接続部(11)が設
    けられた絶縁性の蓋部材(10,10a,10b)と、 この蓋部材及び前記ハウジングにより囲まれたモータ内
    部(13)に回転自在に配設された回転子(4)と、 前記蓋部材の内部に設けられたチップ形電子部品(2
    2,22a)と、 前記蓋部材の内部に設けられ、前記端子接続部に挿着さ
    れた前記外部端子(12)によって押圧されることによ
    り弾性変形して前記チップ形電子部品の電極(23,2
    4,23a,24a)に圧接する可撓性の導体からなる
    内部端子(34,34a,34b,34c)とを備えた
    ことを特徴とする小型モータ。
  2. 【請求項2】 前記チップ形電子部品は、コンデンサ
    (22)及びサージ吸収器(22a)のいずれかであ
    り、一対の前記内部端子に挟まれて並列に接続されてい
    ることを特徴とする請求項1に記載の小型モータ。
  3. 【請求項3】 前記チップ形電子部品の脱落を防止する
    脱落防止手段(74a,75a,81)を前記蓋部材に
    一体的に形成したことを特徴とする請求項1又は2に記
    載の小型モータ。
  4. 【請求項4】 一方の前記内部端子(34b)と、前記
    蓋部材(10b)に設けられ、ブラシ(19)が取付け
    られたブラシアーム(20)に接続されたブラシベース
    (21)との間に、前記回転子(4)の電機子巻線(1
    6)に対する電流を制御する正特性サーミスタ(90)
    を装着し、前記一方の内部端子(34b)の弾性力によ
    り前記正特性サーミスタを前記一方の内部端子(34
    b)及び前記ブラシベースに圧接させて電気的に直列に
    接続したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかの
    項に記載の小型モータ。
  5. 【請求項5】 ハウジングの内部に固定子が取付けら
    れ、電流供給用の外部端子に係脱可能に係合する端子接
    続部を有する絶縁性の蓋部材が前記ハウジングに嵌合
    し、前記ハウジング及び前記蓋部材により囲まれたモー
    タ内部に回転子が回転自在に配設された小型モータに内
    蔵されたチップ形電子部品の接続方法であって、 前記チップ形電子部品(22,22a)を前記蓋部材
    (10,10a,10b)の内部に設けるとともに、前
    記蓋部材内部に設けられた可撓性の導体からなる内部端
    子(34,34a,34b,34c)により前記チップ
    形電子部品を挟み、 前記端子接続部(11)に挿着された前記外部端子(1
    2)によって前記各内部端子を押圧することにより、こ
    の内部端子を弾性変形させて前記チップ形電子部品の電
    極(23,24,23a,24a)に圧接させることを
    特徴とするモータ内蔵の電子部品の接続方法。
JP6217891A 1994-08-19 1994-08-19 小型モータ及びモータ内蔵の電子部品の接続方法 Pending JPH0864405A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6217891A JPH0864405A (ja) 1994-08-19 1994-08-19 小型モータ及びモータ内蔵の電子部品の接続方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6217891A JPH0864405A (ja) 1994-08-19 1994-08-19 小型モータ及びモータ内蔵の電子部品の接続方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0864405A true JPH0864405A (ja) 1996-03-08

Family

ID=16711388

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6217891A Pending JPH0864405A (ja) 1994-08-19 1994-08-19 小型モータ及びモータ内蔵の電子部品の接続方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0864405A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001186712A (ja) * 1999-12-24 2001-07-06 Asmo Co Ltd モータ
US6300696B1 (en) 1999-03-09 2001-10-09 Johnson Electric S.A. Small electric motor
EP1193839A3 (en) * 2000-08-21 2003-11-12 Johnson Electric S.A. End cap assembly
JP2004208452A (ja) * 2002-12-26 2004-07-22 Denso Corp ピエゾアクチュエータ装置
JP2015180141A (ja) * 2014-03-19 2015-10-08 アスモ株式会社 ワイパモータ

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6300696B1 (en) 1999-03-09 2001-10-09 Johnson Electric S.A. Small electric motor
JP2001186712A (ja) * 1999-12-24 2001-07-06 Asmo Co Ltd モータ
EP1193839A3 (en) * 2000-08-21 2003-11-12 Johnson Electric S.A. End cap assembly
JP2004208452A (ja) * 2002-12-26 2004-07-22 Denso Corp ピエゾアクチュエータ装置
JP2015180141A (ja) * 2014-03-19 2015-10-08 アスモ株式会社 ワイパモータ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2911099B2 (ja) モータ
JP3421421B2 (ja) 小型モータ
US5066878A (en) Small-sized electric motor housing circuit breaker
EP1903588B1 (en) Trigger Switch
JPH07194063A (ja) 小型モータ及びモータ内蔵の電子部品の接続方法
JP2686038B2 (ja) 小型モータ
JP3187224B2 (ja) 小型モータ
JP2562736Y2 (ja) 小型モータ
JP2569689Y2 (ja) 小型モータ
JPH0864405A (ja) 小型モータ及びモータ内蔵の電子部品の接続方法
JPH083178Y2 (ja) 小型モータ
US10923990B2 (en) External unit and motor
US5218254A (en) Miniature motors end cap brush and terminal assembly
JP3720642B2 (ja) スイッチ装置
JP2501469B2 (ja) 電動機
US20210376689A1 (en) Motor
JP3351728B2 (ja) 直流モータ
JP2763493B2 (ja) 小型モータ
US7362020B2 (en) Commutator housing with an overcurrent protection device
JP3658872B2 (ja) 電池収納装置及び携帯用電子機器
JPS6110465Y2 (ja)
JPH07163096A (ja) ブラシ組立体
JP3035467U (ja) 小型モータ
JP3504959B2 (ja) 小型モータ
JP2949256B2 (ja) 高圧用可変抵抗器