JPH10142824A - 感光ドラム基体用アルミニウム管の製造方法 - Google Patents
感光ドラム基体用アルミニウム管の製造方法Info
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- JPH10142824A JPH10142824A JP30015796A JP30015796A JPH10142824A JP H10142824 A JPH10142824 A JP H10142824A JP 30015796 A JP30015796 A JP 30015796A JP 30015796 A JP30015796 A JP 30015796A JP H10142824 A JPH10142824 A JP H10142824A
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Abstract
法精度を損なうことなく、局部的な凸状欠陥を解消でき
る感光ドラム基体用アルミニウム管の製造方法法の提供
を目的とする。 【構成】 アルミニウム素管を、pH8〜13の弱アル
カリ性処理液に浸漬するとともに、該素管に周波数が2
0〜100kHz以上の超音波を10〜120秒照射す
ることにより、前記アルミニウム素管表面の凸状欠陥を
起上がらせて溶解除去する。
Description
タ、ファクシミリ等の電子写真装置の感光ドラム基体と
して用いられるアルミニウム管の製造方法に関する。
の語はアルミニウム及びアルミニウム合金の両方を含む
意味で用いる。
の製造方法として、切削により鏡面仕上げする方法が知
られている。また、最近では、押出・しごき工程により
製作されるEI管と称されるアルミニウム管や、押出・
引抜工程により製作されるED管と称されるアルミニウ
ム管や、しぼり・しごき工程により製作されるDI管と
称されるアルミニウム管のような無切削アルミニウム管
も提供されている。
表面に感光層を被覆して感光ドラムとなされるが、感光
層の被覆前にアルミニウム管の表面を洗浄して付着した
汚れを落とすことが行われている。この場合、簡易な工
程で高い洗浄効果を得るために、前記の洗浄を超音波洗
浄機を用いて行う場合がある。
ミニウム管を感光ドラムに用いた場合、感光ドラムを一
様帯電させる際にリーク(漏電)が発生し易いという欠
点があった。リークが発生すると、印刷時にトナーが付
着せず白抜けスポットとなり、印刷品質を低下させるも
のであった。特に、感光ドラム表面の一様帯電方式とし
て、従来からのコロナ帯電方式がオゾンの発生を伴うこ
とから、コロナ帯電方式に変えてローラー帯電、ブラシ
帯電等の直接帯電方式が多く採用されるようになってき
ているが、かかる直接帯電方式ではコロナ帯電の際に絶
縁層として機能していた空気層がなくなるため、感光ド
ラムへの負荷が大きくなり、益々リークし易いものであ
った。
いて調査したところ、次のようなことがわかった。即
ち、切削により鏡面仕上げしたアルミニウム管には、周
方向の切削目に沿ってワイヤー状またはバリ状の微細な
凸状欠陥が存在しており、また無切削アルミニウム管に
は、押出時のムシレやAlカスの付着等に起因して長さ
方向に沿って鱗片状やワイヤー状の微細な凸状欠陥が存
在していることがわかった。そして、このような凸状欠
陥が、図2(a)に示すように、浮き上がりを阻止され
てアルミニウム管(1)の基体と一体に存在している場
合はリークの原因とならないが、超音波洗浄によりたた
かれて凸状欠陥(2)がアルミニウム管の表面に起き上
がることがあり、これがリークの一因となっていること
が推測されるものであった。また、このような起上り状
の凸状欠陥が存在すると、感光層塗工の下処理として下
引層(3)を塗布しても、図2(c)のように凸状欠陥
(2)は下引層(3)内に封じ込まれるが、欠陥部分が
盛り上がるため完全にリークを解消するには至っていな
い。殊に、最近では、感光層を電荷発生層と電荷輸送層
を有するものに構成した積層型の有機感光体が提供され
るとともに、電荷発生層を0.2〜0.5μmの薄膜に
塗工することが行われており、起上り状の凸状欠陥の存
在による塗工欠陥を生じ易いものであった。
として、特開平3−192265号公報にはアルミニウ
ム管の表面をエッチング等により10μm以下の厚さに
侵蝕する方法が開示されている。そして、その実施例に
おいて、エッチング液として10%水酸化ナトリウム、
10%硝酸、75%リン酸−25%硫酸の混酸等の強ア
ルカリ液や強酸液が用いられている。
ような強アルカリや強酸の処理液を用いると、前記凸状
欠陥を溶解することができるものの、表面が過度にエッ
チングされて、表面平滑性が低下したり、さらには寸法
精度、特に外径の寸法精度が低下するという欠点があっ
た。
てなされたものであって、アルミニウム素管の全体的な
表面平滑性や寸法精度を損なうことなく、局部的な凸状
欠陥を解消できる感光ドラム基体用アルミニウム管の製
造方法法の提供を目的とする。
に、発明者は鋭意研究の結果、超音波照射の条件を一定
に規定することにより、全体的な表面平滑性や寸法精度
を損なうことなく、局部的な起上り状の凸状欠陥を解消
し得ることを見出し、この発明を完成した。
pH8〜13の弱アルカリ性処理液に浸漬するととも
に、該素管に周波数が20〜100kHzの超音波を1
0〜120秒照射することにより、前記アルミニウム素
管表面の凸状欠陥を起上がらせて溶解除去することを特
徴とするものである。
ニウム素管への超音波の照射方式は限定されることはな
い。例えば、図1(a)に示す投げ込み型、(b)の接
着型、(c)の振動伝達子型その他各種の照射機を用い
れば良い。なお、これらの図において、(10)は処理
槽、(20)は被処理物である複数個のアルミニウム素
管、(30)は振動子、(40)は振動伝達子、(50)は処
理液である。
炭酸カリウム、ケイ酸ナトリウム、アミン類等の水溶液
を例示でき、これらを所定pHとなるように適宜濃度調
整する。処理液は、pH8未満の中性域では汚れに対す
る洗浄効果はあっても凸状欠陥を溶解することができ
ず、一方pH13を超える強アルカリ性では過度に溶解
されて却って表面を荒らすこととなる。処理液のpHの
好ましい下限値は10であり上限値は12である。
音波は、凸状欠陥を十分に起き上がらせるとともに、欠
陥の溶解を促進するために、周波数を20〜100kH
z以上とする必要がある。20kHz未満では十分に凸
状欠陥を起き上がらせることはできないため、凸状欠陥
が選択的に溶解されない。一方、100kHzを超える
と製品表面の正常部分をも荒らすおそれがある。好まし
い周波数の下限値は、25kHzである。
間に行う必要がある。照射時間が10秒未満では欠陥が
十分に溶解されず、一方120秒を超えるとアルミニウ
ム素管表面の欠陥のない正常な部分まで過度に溶解さ
れ、却って表面粗さが悪くなるためである。超音波照射
時間の好ましい下限値は20秒、好ましい上限値は90
秒である。
脱脂効果も有する。そのため、従来脱脂や切り粉除去を
目的として中性液中でを行っていた洗浄作業は、この発
明の超音波照射による凸状欠陥の除去作業と兼ねて同時
に行うことができる。勿論、従来の洗浄作業後に、本発
明の方法を実施しても良い。
処理液中で周波数が20〜100kHzの超音波を照射
することにより、そのキャビテーション効果により起上
がる。そして、起上がったことにより、前記凸状欠陥は
素管本体よりも強くキャビテーション効果を受けるとと
もに、凸状欠陥に接触する洗浄液はより広い範囲で入れ
替わり、溶解したアルミニウムの高濃度状態が速やかに
解消されるため、凸状欠陥は素管本体よりも溶解されや
すい状態となっている。また、処理液がpH8〜13と
いう弱アルカリ性であるため溶解力が穏やかであり、か
つ超音波照射時間が10〜120秒の短時間であるため
に、管表面の欠陥のない正常部分は過度に溶解されな
い。従って、アルミニウム素管の全体的な表面平滑性や
寸法精度が損なわれることなく、起上がった凸状欠陥が
選択的に溶解除去される。
を用い、その処理槽に表1に示す成分およびpHの各処
理液を充填した。そして、振動子の上方に、感光ドラム
基体用アルミニウム素管が位置するように、各1本のア
ルミニウム素管を処理液中に浸漬した。前記素管として
は、いずれも無切削のED管を使用し、振動子とアルミ
ニウム素管との距離は5〜40cmに設定した。
時間照射した。。
ウム素管の表面状態を観察した。
のち、各アルミニウム素管に電荷発生層と電荷輸送層と
を有する感光層を以下のようにして被覆形成して、感光
ドラムを作製した。即ち、電荷発生層は、無金属フタロ
シアニンをテトラヒドロフランにて4%に希釈して、膜
厚が約0.3μmになるように塗工し乾燥して形成し
た。次に、CT剤(ヒドラゾン化合物)とCT樹脂(ポ
リカーボネート)を1:2の比率で塩化メチレンに溶解
して、膜厚が20μmになるように塗工し乾燥して電荷
輸送層とした。
器を用いた直接帯電方式によって−1000Vの電圧で
帯電させ、リークの発生状況を調べた。
ならびに総合的な判定を表1に示す。
実施品は、表面平滑性に優れ、リークの発生も少ないも
のであった。
ム素管を、pH8〜13の弱アルカリ性処理液に浸漬す
るとともに、該素管に周波数が20〜100kHzの超
音波を10〜120秒照射するものであるから、前記ア
ルミニウム素管表面の全体的な表面平滑性や寸法精度が
損なうことなく、凸状欠陥を選択的に溶解除去できる。
ひいては前記凸状欠陥に起因して生じていた感光ドラム
のリークを防止し、印刷品質を向上させることができ
る。
(b)は他の例を示す断面図、(c)はさらに他の例を
示す一部切り欠き斜視図である。
ルミニウム素管と一体に寝ている状態を示す断面図、
(b)は起上がった状態を示す断面図、(c)は下引層
を塗布した状態を示す断面図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 アルミニウム素管を、pH8〜13の弱
アルカリ性処理液に浸漬するとともに、該素管に周波数
が20〜100kHzの超音波を10〜120秒照射す
ることにより、前記アルミニウム素管表面の凸状欠陥を
起上がらせて溶解除去することを特徴とする感光ドラム
基体用アルミニウム管の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30015796A JP3638063B2 (ja) | 1996-11-12 | 1996-11-12 | 感光ドラム基体用アルミニウム管の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30015796A JP3638063B2 (ja) | 1996-11-12 | 1996-11-12 | 感光ドラム基体用アルミニウム管の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10142824A true JPH10142824A (ja) | 1998-05-29 |
JP3638063B2 JP3638063B2 (ja) | 2005-04-13 |
Family
ID=17881438
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30015796A Expired - Lifetime JP3638063B2 (ja) | 1996-11-12 | 1996-11-12 | 感光ドラム基体用アルミニウム管の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3638063B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001051437A (ja) * | 1998-11-27 | 2001-02-23 | Canon Inc | 電子写真感光体の製造方法 |
JP2003262964A (ja) * | 2002-03-08 | 2003-09-19 | Furukawa Electric Co Ltd:The | アルミニウム製感光ドラム基体の製造方法 |
WO2007055482A1 (en) * | 2005-11-09 | 2007-05-18 | Korea Institute Of Science And Technology | Method for treating nano-sized surface modification on aluminum for opc drum and aluminum tube for opc drum manufactured by the method |
JP2010256825A (ja) * | 2009-04-28 | 2010-11-11 | Showa Denko Kk | 感光ドラム基体用アルミニウム管の製造方法 |
-
1996
- 1996-11-12 JP JP30015796A patent/JP3638063B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2001051437A (ja) * | 1998-11-27 | 2001-02-23 | Canon Inc | 電子写真感光体の製造方法 |
JP2003262964A (ja) * | 2002-03-08 | 2003-09-19 | Furukawa Electric Co Ltd:The | アルミニウム製感光ドラム基体の製造方法 |
WO2007055482A1 (en) * | 2005-11-09 | 2007-05-18 | Korea Institute Of Science And Technology | Method for treating nano-sized surface modification on aluminum for opc drum and aluminum tube for opc drum manufactured by the method |
JP2010256825A (ja) * | 2009-04-28 | 2010-11-11 | Showa Denko Kk | 感光ドラム基体用アルミニウム管の製造方法 |
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JP3638063B2 (ja) | 2005-04-13 |
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