JP3742956B2 - 複写機等におけるトナ−送り用パイプの再生加工方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、複写機等において使用されるトナー送り用パイプの表面加工方法及び同再生加工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
複写機やプリンター等においては、トナー箱に充填されているトナーを、トナー送り用ローラによって印字部に供給することが行われている。このトナー送り用ローラは、アルミニウム製薄肉管の外面に黒色塗料を被着して形成されている。
【0003】
上記のトナー送り用ローラを製造するには、従来、引抜き成形されたアルミニウム素管を、切削加工等により外面を切削仕上げ加工した光沢管とし、その外面をショットブラスト加工により梨地(エンボス)面として洗浄処理した後、黒色塗装を施すようにしている。
【0004】
また、上記トナー送り用ローラは、所定の使用量ごとに新たなものと交換する必要があるが、このローラはアルミニウム素管を切削仕上げ加工した光沢管が相当に割高であるため、使用済みとなったトナー送り用ローラは、これを再生して使用するようにしている。その再生方法は、まず、黒色塗装を刃物によって剥離して洗浄した後、再ショットブラスト加工及び洗浄処理を行い、再び黒色塗装を施すのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、従来のトナー送り用パイプの製造においては、黒色塗装を施す梨地面をショットブラスト加工により形成するため、その加工環境が劣悪であるとともに、品質にバラツキが生じ歩留りが悪いばかりでなく、ショットブラストにより付着した砂、硝子等を除去するための洗浄工程が不可欠となり、また、発生した粉じんや洗浄排液は産業廃棄物として処理しなければならない等の問題を有している。
【0006】
また、トナー送り用パイプ再生加工においては、黒色塗装を刃物により削り落すことをするため、その作業に熟練と多くの手間を要するばかりでなく、削り落しを行うたびに管がやせて行くため、再生は数回しか行うことができないとともに、削り落した塗料やその洗浄排液もまた産業廃棄物として処理する必要がある等の問題がある。
【0007】
本発明は、上記のようなショットブラストによる梨地加工や刃物により黒色塗装を剥離している、トナー送り用パイプの加工の問題点を解決するためになされたもので、トナー送り用パイプの梨地形成と黒色塗装の除去をレーザー照射方式により行うようにし、加工が容易で高能率に精度よくでき、大巾なコスト低減が図れるとともに、梨地加工においては粉じんの発生がなく排液処理を必要としない新規な加工方法を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための本発明の構成について、実施例に対応する図面を参照して説明すると、請求項1の加工方法は、トナー送り用パイプ4に使用するアルミニウム製の本体管1に対向して、レーザービーム照射器10を配設し、上記本体管を回転させながら、レーザービーム照射器10を本体管1の一端側から他端側に移動させ、レーザー光を本体管1の表面に照射して梨地面2を形成し、該梨地面2に、黒色塗装3を施すことを特徴とするものである。
【0009】
また、請求項2の加工方法は、表面に黒色塗装3の施されているトナー送り用パイプ4に対向して、レ−ザービーム照射器10を配設し、上記パイプ4を回転させながら、レーザービーム照射器を該パイプ4の長さ方向に移動させ、レーザー光を該パイプ4の表面に照射して、黒色塗装3を剥離するとともに、該パイプ4の表面に梨地面2を形成し、該梨地面2に再度黒色塗装3を施すことを特徴とするものである。
【0010】
【作用】
本発明は上記のように構成されており、本体管1への梨地面2の形成にあたっては、本体管1を回転軸2の駆動により回転させながら、レーザービーム照射器10を走行体11の進行によって、本体管1の一端側から他端側に向けて移動させつつ、本体管1の表面にレーザー光を照射して行く。それによって、本体管1の表面には、微小な円錐状の凹みが連続状態で密に形成された梨地面2が現出されることになる。
【0011】
また、黒色塗装の施されているトナー送り用パイプ4の再生加工にあたっては、黒色塗装面3に、上記同様にレーザー光を照射することにより、その黒色塗装3が剥離され、剥離後の本体管1の表面に新たに凹凸の梨地面が形成されることになる。このとき本体管の外径寸法は非接触加工により変化しない。
【0012】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1は、本発明によるトナー送り用パイプの加工順序の説明図、図2は本発明によるトナー送り用パイプの再生加工順序の説明図、図3は梨地形成及び黒色塗装除去工程の一実施例を示し、図4は同他の実施例を示したものである。
【0013】
まず、トナー送り用パイプの加工の実施例について説明する。この加工方法は、図1に示すように、加工を施すアルミニウム製のパイプ(素管)を本体管1とし、その両端部を除く表面にレーザー光の照射により梨地面2を形成し、ついで、この梨地面2上に黒色塗装3を施し、トナー送り用パイプ4とされる。本体管1は、アルミニウム製の薄肉な引抜管により所定の径と長さに形成されており、一般には素管と称されている。この本体管1に対して梨地加工が施される。
【0014】
上記梨地加工にあたっては、図3に示すように、本体管1は、これを把持して回転させる回転装置に取り付けられる。回転装置には、軸線上に対向して一対の回転軸5,6が設けられており、一方の回転軸5は駆動軸とされ、他方の回転軸6は受け軸とされ、矢印のように軸方向に移動可能となっている。また、回転軸5,6には、本体管1の端部に挿入されて本体管1を把持するチャック装置7が設けられている。そして、本体管1は、図示のように、その両端部を挿入されたチャック装置7,7により把持され、回転軸5の駆動により回転されるようになっている。
【0015】
回転軸5,6に取り付けられた本体管1の上方には、レール8が架設されており、このレール8にはレーザー発振器(図示を略す)に光ファイバー9または照射レンズにより接続されたレーザービーム照射器10が走行体11を介し本体管1に対向して載設され、図示を略した動力装置により矢印のように往復移動されるようになっている。
【0016】
本体管1に対する梨地加工は、本体管1を300 〜4、000 rpm の割合で回転させながら、レーザービーム照射器10を1秒間に2〜4mmの速度で移動させて、本体管1の両端部を除く全長にわたりレーザー光を照射するレーザー加工によって行われる。この場合、レーザー光の出力は、本体管1の表面に微細な凹凸を形成する程度のものとすることが必要である。このレーザー光の照射は、往動のみで行っても、また往動、復動の両方で行ってもよい。レーザー光照射結果の梨地面の凹凸面積はφ0.3 〜φ1.0 mmの範囲が適当である。このレーザー加工によって、本体管1の表面には、全面にわたり微細な凹凸が連続状態で均一に形成された梨地面2となる。
【0017】
上記梨地加工の終了後は、本体管1を回転装置より取り外し、その梨地面2の上に黒色塗装3を従来公知の方法により施し、トナー送り用パイプ4とされるのである。
【0018】
次に、トナー送り用パイプの再生加工の実施例について説明する。トナー送り用パイプは、使用による黒色塗装部分の劣化等にともない、その再生加工を施す。この再生加工は、図2に示すように、再生を要するトナー送り用パイプ4を使用し、それに施されている黒色塗装部分3を、レーザー光の照射により剥離し、併せて新たに梨地面2を形成する。そして、この梨地面に新たに黒色塗装3を施して、再生されたトナー送り用パイプ4とするのである。
【0019】
黒色塗装3の剥離及び新たな梨地面2の形成加工は、さきの実施例におけると同様にして、レーザー光の照射により行われる。この場合、レーザービーム照射器10を1回直動させてレーザー光を照射(1次照射)することにより、黒色塗装3が剥離される。ついで、同剥離された表面部分にさらにレーザー光を照射し(2次照射)、それによって梨地面2が新たに形成される。
【0020】
レーザー光の照射による梨地形成は、本体管1表面を凹凸に変形させるものであるから、上記2次照射においては、さきに形成されている梨地の凹凸面に対して、別の凹凸が新たに形成される。したがって、本体管1の径を減少させることなく梨地形成ができる。この新たに形成された梨地面2の上には、従来公知の方法により新たに黒色塗装3を施すことにより、再生されたトナー送り用パイプ4が得られることになる。
【0021】
上記の実施例は、単一のレーザービーム照射器10を用いて行うものであるが、本発明では、複数個のレーザービーム照射器を用いてレーザー加工を行うこともできる。図4は、走行体11に2個のレーザービーム照射器10a,10bを列設した例を示したものである。レーザービーム照射器の使用数及びその配列は、上記のほか適宜変更できる。
【0022】
上記のように、複数個のレーザービーム照射体10a,10bを用いれば、レーザー光の照射効率は数倍化するので、レーザービーム照射器の移動速度をそれだけ早めることができ高能率な加工ができることになる。また、この場合は、レーザー光の照射は一方に移動するときのみで足りることになる。なお、複数個のレーザービーム照射器10a,10bは同一性能のものであってもよく、或はそのレーザー光の先端面積を順次大から小へと異ならせ、粗加工から仕上加工へと続いて行えるようにすることもできる。
【0023】
上記レーザー光照射による加工について行った実験例について次に示す。なお、実験例1は梨地形成のみの加工、実験例2は黒色塗装の剥離及び梨地形成の加工である。
【0024】
【0025】
上記実験例1により加工した本体管1の梨地面2に対して黒色塗装を施して検査を行ったが、塗着がむらなく付着状態も良好で、実用できることが確認された。また、実験例2においては、まず、黒色塗装の剥離を行い、ついで梨地面の形成を行ったが、黒色塗装の剥離状態も良好であり、その後の梨地の形成状態も良好で、その梨地面2に対して新たに黒色塗装を施して検査した結果も、実験例1におけると同様に良好であった。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のトナー送り用パイプの加工方法によれば、本体管を回転させながらレーザービーム照射器を移動させ、本体管の表面にレーザー光を照射して行くようにしたので、微小な凹凸が密に連なった梨地面2の形成が簡易で精度よく能率的で行えることになる。また、レーザー光の照射による凹凸形成であるから、従来のショットブラストにおけるような粉じんの発生やその処理及び及び洗浄廃液の処理が環境に悪影響を与えないこととなり、コストの低減が図れる。
【0027】
また、本発明のトナー送り用パイプの再生加工方法によれば、黒色塗装の部分がレーザー光の照射により剥離され,続いてその剥離された面に新たな梨地面が形成されるので、従来のような刃物による黒色塗装の除去とその後の洗浄及びショットブラストによる梨地形成とその後の洗浄廃液処理という繁雑で非衛生的な多くの工程が排除でき、コストの大巾な低減が図れることになる。しかも、レーザー光の照射により凹凸が形成されるので、再生加工を幾度行っても本体管の径が細ることなく、したがって、一度製作した本体管を長く再利用(リサイクル)することができ、その点でもコストは低減化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の加工順序説明図である。
【図2】同他の実施例の加工順序説明図である。
【図3】同レーザー光照射の一実施例の態様を示す正面図である。
【図4】同他の実施例の態様を示す正面図である。
【符号の説明】
1 本体管
2 梨地面
3 黒色塗装
4 トナー送り用パイプ
5,6 回転軸
7 チャック装置
8 レール
9 光ファイバー
10,10a,10b レーザービーム照射器
11 走行体
Claims (1)
- 表面に黒色塗装の施されているトナー送り用パイプに対向して、レーザービーム照射器を配設し、上記パイプを回転させながら、レーザービーム照射器を該パイプの長さ方向に移動させ、レーザー光を該パイプの表面に照射して、黒色塗装を剥離するとともに、該パイプの表面に梨地面を形成し、該梨地面に再度黒色塗装を施すことを特徴とする、複写機等におけるトナー送り用パイプの再生加工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12728095A JP3742956B2 (ja) | 1995-04-27 | 1995-04-27 | 複写機等におけるトナ−送り用パイプの再生加工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12728095A JP3742956B2 (ja) | 1995-04-27 | 1995-04-27 | 複写機等におけるトナ−送り用パイプの再生加工方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08300170A JPH08300170A (ja) | 1996-11-19 |
JP3742956B2 true JP3742956B2 (ja) | 2006-02-08 |
Family
ID=14956077
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12728095A Expired - Lifetime JP3742956B2 (ja) | 1995-04-27 | 1995-04-27 | 複写機等におけるトナ−送り用パイプの再生加工方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3742956B2 (ja) |
-
1995
- 1995-04-27 JP JP12728095A patent/JP3742956B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08300170A (ja) | 1996-11-19 |
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