JPH10140485A - シリコーン系ブロック交互共重合体を含有する濃色化剤 - Google Patents
シリコーン系ブロック交互共重合体を含有する濃色化剤Info
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- JPH10140485A JPH10140485A JP8313130A JP31313096A JPH10140485A JP H10140485 A JPH10140485 A JP H10140485A JP 8313130 A JP8313130 A JP 8313130A JP 31313096 A JP31313096 A JP 31313096A JP H10140485 A JPH10140485 A JP H10140485A
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Abstract
の深み,鮮明性)を改善する濃色化剤の提供。 【解決手段】下式1のシリコーン系ブロック交互共重合
体および所望により下式2の加水分解性シラン化合物を
含有する濃色化剤。該濃色化剤による繊維の濃色化法お
よび該方法で濃色加工された繊維。 【化1】 (式中、R1 =メチル基等、R2 ,Y2 =エチレン基
等、Y1 =イソブチレン基等、Z1 =アミノ基含有基、
a≧2、b≧0、c≧4、d≧1、n=2〜4、各シロ
キサンブロックの平均分子量(MW)=150〜200
00、各ポリオキシアルキレンブロックのMW=200
〜10000、シロキサンブロック/共重合体=0.1
5〜0.95、共重合体のMW≧約700)
Description
ク交互共重合体を含有する濃色化剤に関し、より詳しく
は繊維製品の濃色化剤並びに濃色加工方法および濃色加
工された繊維に関する。さらに詳しくは、本発明は、吸
水性を損ねることなく染色物の柔軟性と色の深みおよび
鮮明性を改善する濃色化剤並びに濃色加工方法および濃
色加工された繊維に関するものである。
することにより、染色布の色の深みおよび鮮明性を改善
する濃色化剤が多数提案されてきた。しかし、それら従
来の濃色化剤の多くは、濃色加工により、染色布の柔軟
性が損なわれるという欠点があった。また、シリコーン
類、特にアミノ変性シリコーンを含有する濃色化剤は、
柔軟性の点は改善されているものの、繊維表面の吸水性
が低下する等の欠点があった。
び吸水性のいずれをも損ねることなく染色物の発色性を
改良し、色の深みおよび鮮明性を改善する濃色化剤、該
濃色化剤を用いる濃色加工方法および該方法により濃色
加工された繊維の提供を課題とする。
解決するため鋭意研究した結果、従来濃色化剤の成分と
して提案されたことのなかった特定のシリコーン系ブロ
ック交互共重合体により、染色物の柔軟性と色の深みお
よび鮮明性が改善でき、しかも吸水性を損ねることのな
い濃色化剤が得られることを見出し、さらに検討を加え
本発明を完成させた。
基を表し、Y1 は炭素−ケイ素結合を介して隣接ケイ素
原子に、そして酸素原子を介してポリオキシアルキレン
ブロックに結合している2価の有機基を表し、Y2 は直
接結合または炭素原子数1ないし20の2価の炭化水素
基を表し、Z1 は反応性を有する官能基を表し、R2 は
Y2 Z1 またはR1 と同じ意味を表し、aは少なくとも
2の整数を表し、bは0または1以上の整数を表し、c
は4以上の整数を表し、dは少なくとも1の整数を表
し、nは2ないし4の整数を表し、各シロキサンブロッ
クの平均分子量は150〜20000であり、各ポリオ
キシアルキレンブロックの平均分子量は200〜100
00であり、シロキサンブロックは共重合体の15〜9
5重量%を構成し、そしてブロック共重合体は少なくと
も約700の平均分子量を有する)で表されるシリコー
ン系ブロック交互共重合体を含有する濃色化剤に関す
る。
し、Y3 は直接結合または炭素原子数1ないし20の2
価の炭化水素基を表し、Z2 は反応性を有する官能基を
表し、Xは加水分解性基を表し、xおよびyは0、1ま
たは2を表すが、ただしx+yは3以下である)で表さ
れる加水分解性シラン化合物またはその加水分解縮合物
の中から選択される少なくとも1種の化合物と、請求項
1記載のシリコーン系ブロック交互共重合体を含有する
濃色化剤に関する。
価の炭化水素基の例は、次式:−R2 −、−R2 −CO
−、−R2 −NHCO−、−R2 −NHCONHR3 −
NHCO−または−R2 −OOCNH−R3 −NHCO
−(式中、R2 は2価のアルキレン基、例えばエチレン
基、プロピレン基、ブチレン基等を表し、R3 は2価の
アルキレン基、例えばR2 に対して例示した上記の基ま
たは2価のアリーレン基、例えば−C6 H4 −、−C6
H4 −C6 H4 −、−C6 H4 −CH2 −C6H4 −、
−C6 H4 −CH(CH3 )−C6 H4 −等を表す)で
表される基である。基Y1 の好適な例は以下のものであ
る:−CH2 CH2 −,−CH2 CH2CH2 −,−C
H2 CH(CH3 )CH2 −,−CH2 CH2 CH2 C
H2 −,−(CH2 )2 CO−,−(CH2 )3 NHC
O−,−(CH2 )3 NHCONHC6 H4 NHCO−
または−(CH2 )3 OOCNHC6 H4 NHCO−。
特に好ましい基Y1 は2価のアルキレン基、−CH2 C
H2 −、−CH2 CH2 CH2 −、−CH2 CH(CH
3 )CH2 −等であり、中でも−CH2 CH(CH3 )
CH2 −が最も好ましい。
を含まない1価の炭化水素基、例えばメチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、オクチル基、ドデシル基、
フェニル基、フェネチル基等であり、メチル基、エチル
基およびフェニル基が好ましく、特にメチル基が好まし
い。Y2 は直接結合または炭素原子数1ないし20の2
価の炭化水素基であり、Y1 に対して挙げたものと同じ
ものが例示でき、−CH2 CH2 −、−CH2 CH2 C
H2 −等が好ましい。
ノ基、アンモニウム基、エポキシ基、水酸基、カルボキ
シル基、アシル基、メルカプト基、メタクリロ基、イソ
シアネート基、ウレイド基、ビニル基、アミド基、イミ
ド基、イミノ基、アルデヒド基、ニトロ基、ニトリル
基、オキシム基、アゾ基、ヒドラゾン基、アルコキシ基
(例えばメトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等)、ト
リアルコキシシリルアルキル基(例えばトリメトキシシ
リルプロピル基、トリエトキシシリルプロピル基等)等
を有する基が挙げられ、特にアミノ基含有基、アンモニ
ウム基含有基またはエポキシ基含有基等が繊維の柔軟性
改善の効果の点で好ましく、また、該効果の洗濯等に対
する耐久性の向上の点でも好ましい。−Y2 Z1 基の具
体例として例えば
のではない。また、アミノ基は黄変防止のため、酸無水
物、エポキシ化合物、イソシアネート化合物等で予め封
鎖しておいてもよい。
たは1以上の整数であるが、それらの好ましい範囲は5
0≦a≦1000、0≦b≦100である。nは2ない
し4であり、2または3が好ましく。また、同一分子中
に異なるnの値が混在、すなわちnの値が異なるポリオ
キシアルキレン基が混在していてもよい。本発明のシリ
コーン系ブロック交互共重合体において、各シロキサン
ブロックの平均分子量は150〜20000であり、各
ポリオキシアルキレンブロックの平均分子量は200〜
10000であり、シロキサンブロックは共重合体の1
5〜95重量%を構成し、そしてブロック共重合体は少
なくとも約700の平均分子量を有することが、本発明
の効果を奏する上で必須であり、a、b、c、dおよび
nはこれらの条件を満たす数値である。
ック交互共重合体は1種類で用いても、または2種類以
上を同時に用いてもよい。
ック交互共重合体は従来公知の方法により製造すること
ができる。例えば、次式(3):
のと同じ意味を表し、αはCH2 =CH−CH2 −、C
H2 =C(CH3 )−CH2 −、OCNC6 H4NHC
O−または水素原子等の反応性基を表す)で表される両
末端反応性ポリオキシアルキレンと、次式(4):
(1)に対して定義したものと同じ意味を表し、βは基
αと反応性を有する基を表す)で表される両末端反応性
ジオルガノポリシロキサンとの反応により製造可能であ
る。特に、αがCH2 =C(CH3 )−CH2 −である
上記式(3)の化合物と、βが−Hである上記式(4)
の化合物とを塩化白金酸等の触媒存在下で反応させる方
法が好ましい。また、そのような反応は、各種溶剤中で
行うのが一般的である。
ロック交互共重合体の末端封鎖基は特に限定されない
が、上記方法により製造した場合は、次式(5):
(1)に対して定義したものと同じ意味を表す)で表さ
れる基または次式(6):
したものと同じ意味を表し、R4 は不飽和基を一つ含む
1価の炭化水素基を表す)で表される基のいずれか、ま
たはこれらの両方が混在した化合物が得られる。また、
これらの末端未反応基にさらに他の化合物を付加させて
もよい。例えば、上記式(5)で表される末端基に、ア
リルグリシジルエーテルやアリルアミンを白金触媒存在
下で付加させてもよい。
価の炭化水素基である。1価の炭化水素基としては、R
1 に対して挙げたものと同じものが例示できる。Y3 の
例としてはY2 に対して挙げたものと同じものを挙げる
ことができる。Z2 はアミノ基、アンモニウム基、エポ
キシ基、水酸基、カルボキシル基、アシル基、メルカプ
ト基、メタクリロ基、イソシアネート基、ウレイド基、
ビニル基、アミド基、イミド基、イミノ基、アルデヒド
基、ニトロ基、ニトリル基、オキシム基、アゾ基、ヒド
ラゾン基等の反応性を有する官能基である。また、Xは
加水分解性基、例えば炭素原子数1ないし8のアルコキ
シ基、例としてメトキシ基、エトキシ基等、アルコキシ
カルボニル基、例としてアセトキシ基、またはハロゲン
原子、例として塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等であ
る。
して0、1または2であるが、ただしx+yは3以下で
ある。好ましくはxおよびyは0または1である。
化合物の具体的な例としては、テトラメトキシシラン、
テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メ
チルトリエトキシシラン、メチルトリアセトキシシラ
ン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシ
ラン、エチルトリアセトキシシラン、ジメチルジメトキ
シシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジアセ
トキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジ
エトキシシラン、ジエチルジアセトキシシラン、トリメ
チルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、トリ
メチルアセトキシシラン、トリエチルメトキシシラン、
トリエチルエトキシシラン、トリエチルアセトキシシラ
ン、N−γ−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルト
リエトキシシラン、N−γ−(アミノエチル)−γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピル
トリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシ
シラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、
γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミ
ノプロピルフェニルジエトキシシラン、2−アミノ−1
−メチルエチルトリエトキシシラン、N−メチル−γ−
アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ
−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−ブチル−γ
−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−β−
(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシ
ラン、N−β−(アミノエチル)−N−β−(アミノエ
チル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−
ウレイドプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキ
シプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロ
ピルメチルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシ
シクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−メル
カプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプ
ロピルメチルジメトキシシラン、γ−イソシアナートプ
ロピルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラ
ン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリス(2−メ
トキシエトキシ)シラン、メタクリロキシプロピルトリ
メトキシシラン、γ−ポリオキシエチレンプロピルトリ
メトキシシラン等が挙げられる。また、これらの化合物
は単独で用いても、2種類以上を組み合わせて同時に用
いてもよく、予め加水分解縮合させてもよい。本発明の
濃色化剤として上記式(2)で表される加水分解性シラ
ン化合物またはその加水分解縮合物を上記式(1)で表
されるシリコーン系ブロック交互共重合体と併用するこ
とにより、濃色効果の向上および繊維上での乾燥皮膜の
耐久性の向上等を図ることができる。なお、本発明で使
用される上記式(2)で表される加水分解性シラン化合
物またはその加水分解縮合物は公知であるか、または公
知化合物と同様の方法で製造され得る。
されるシリコーン系ブロック交互共重合体の配合が必須
であり、必要に応じて式(2)で表される加水分解性シ
ラン化合物またはその加水分解縮合物の中から選択され
る少なくとも1種の化合物が併用される。その配合重量
比は、式(1)の化合物/式(2)の化合物=100/
0ないし1/99、好ましくは100/0ないし10/
90である。これらの主成分を水中に分散または乳化す
るか、または各種有機溶剤、例えばアルコール類(メタ
ノール,エタノール,イソプロパノール等)、炭化水素
類等に溶解または分散させて用いることができる。水中
に分散させる場合には、各種界面活性剤(例えばアルキ
ルベンゼンスルホン酸塩,ポリオキシアルキレンアルキ
ル硫酸エステル,アルキル硫酸エステル,アルカンスル
ホン酸塩,アルキルエトキシカルボン酸塩,コハク酸誘
導体,アルキルアミンオキサイド,イミダゾリン型化合
物,ポリオキシエチレンアルキルまたはアルケニルエー
テル,ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル,
高級脂肪酸アルカノールアミドまたはそのアルキレンオ
キサイド付加物等)を用いて乳化してもよい。
1.50以下であるものが好ましく、1.45以下であ
るものが特に好ましい。本発明において乾燥皮膜の屈折
率はアッペ屈折率計を用い、JIS K0062の方法
で測定した値を意味する。
(1)の化合物および式(2)の化合物〕の他に、濃色
化剤の成分として公知の物質を本発明の効果が損なわれ
ない程度に配合することができる。例えば、各種形状
(例えばオイル,樹脂,ガム,ゴム,粉末等)のシリコ
ーン化合物(例えばジメチルポリシロキサン,ジメチル
フェニルポリシロキサン,アミノ変性ジメチルポリシロ
キサン,エポキシ変性ジメチルポリシロキサン,ポリエ
ーテル変性ジメチルポリシロキサン,ポリカプロラクト
ンジメチルポリシロキサン,α−オレフィン変性ジメチ
ルポリシロキサン等)、シリコーン以外の樹脂(例えば
ウレタン樹脂,メラミン樹脂,フッ素樹脂,アクリル樹
脂,アクリルアミド樹脂,グリオキザール樹脂,ポリエ
ステル樹脂等)等を配合することができる。
より繊維表面に皮膜を形成することからなる繊維の濃色
加工方法に関する。そして発明はまた、上記の方法によ
り 濃色加工された繊維にも関する。
しては、材質的には天然繊維(例えば木綿,麻,羊毛,
絹,木材パルプ,皮革等)、再生繊維(例えばレーヨ
ン,アセテート,キュプラ,スフ等)、有機合成繊維
(例えばポリエステル,ポリアミド,ビニロン,ポリア
クリロニトリル,ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリ
エステルエーテル,ビニロン,ポリ塩化ビニリデン,ポ
リ塩化ビニル,ポリウレタン繊維等)、無機合成繊維
(例えばガラス繊維,炭素繊維,シリコンカーバイト繊
維等)等が挙げられる。また、形状的にはステープル、
フィラメント、トウ、糸、織物、編物、不織布、樹脂加
工布帛、紙、合成皮革等が挙げられる。
は、上記の繊維素材に該濃色化剤を浸漬、スプレー等に
より付着させ、次いで乾燥させて過剰の水や有機溶剤を
繊維素材から除去し、さらに加熱して皮膜を硬化形成さ
せることにより行われる。乾燥工程と加熱工程は同時に
行ってもよい。加熱工程は通常、80℃〜225℃で3
0秒〜20分間、好ましくは100℃〜180℃で1分
〜10分間である。この範囲でより高温で、より長時間
加熱すれば、柔軟性付与効果および効果の耐久性がより
向上する点で好ましいが、コストが増加したり、繊維素
材が着色したりする等の欠点があるので、条件は処理装
置、繊維の用途等に応じて適宜設定される。また、さら
に上記処理の後、従来公知の方法で低温プラズマ処理す
ることにより、濃色化効果をより一層高めることができ
る。
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
部をイソプロピルアルコール10重量部に溶解させた
後、水80重量部で希釈して固形分10重量%に調整
し、濃色化剤1を得た。濃色化剤1の乾燥皮膜の屈折率
は1.42であった。
部を用いて調製例1と同様の方法で濃色化剤2を得た。
濃色化剤2の乾燥皮膜の屈折率は1.42であった。
重量部、テトラメトキシシランの加水分解縮合物(テト
ラメトキシシラン1モルあたり水2モルの割合による反
応生成物)2重量部およびイソプロピルアルコール90
重量部を均一に混合して濃色化剤3を得た。濃色化剤3
の乾燥皮膜の屈折率は1.41であった。
重量部、テトラメトキシシランの加水分解縮合物(テト
ラメトキシシラン1モルあたり水2モルの割合による反
応生成物)2重量部およびイソプロピルアルコール90
重量部を均一に混合して濃色化剤4を得た。濃色化剤4
の乾燥皮膜の屈折率は1.41であった。
重量部、テトラメトキシシランの加水分解縮合物(テト
ラメトキシシラン1モルあたり水2モルの割合による反
応生成物)1重量部、γ−アミノプロピルトリエトキシ
シラン1重量部およびイソプロピルアルコール90重量
部を均一に混合して濃色化剤5を得た。濃色化剤5の乾
燥皮膜の屈折率は1.41であった。
90重量部に分散させ、濃色化剤6を得た。濃色化剤6
の乾燥皮膜の屈折率は1.43であった。
エチレン(EO10)トリデシルエーテル2重量部を混
合して均一にした後、攪拌しながら水90重量部を徐々
に添加して乳化物を得た。これを濃色化剤7とする。濃
色化剤7の乾燥皮膜の屈折率は1.41であった。
等の処理剤を用いて下記の処理条件で処理した。これら
の処理布および未処理の布について、濃色効果、柔軟性
および吸水性を下記の方法で評価した。結果を表1に示
す。さらに、処理布を家庭用洗濯機で、市販の洗剤10
gを溶かした36リットルの水を利用して10分間洗濯
し、よくすすいだ後、乾燥させ、上記と同様の評価を行
った。これらの結果も表1にまとめて示す。
(日本電色工業株式会社製)を使用して、処理布の明度
を測定した。表1中のL値は明度を表し、この数値が小
さい程、濃い色であることを示す。 柔軟性:実際に手で触る官能試験により、好ましいもの
から順に◎、○、△、×と評価した。 吸水性:処理布に口径1mmのスポイトで水を1滴静か
に置き、その滴が完全に染み込むまでの時間を測定し
た。
剤を用いて下記の処理条件で処理し、処理例1と同様の
評価を行った。結果を表2にまとめて示す。 〔加工条件〕 処理浴濃度:3%(固形分) ピックアップ:110重量% 乾燥工程:105℃,5分 加熱工程:180℃,30分
2の結果から明らかなように、本発明の濃色化剤は、各
種繊維素材に好ましい柔軟性と濃色効果を付与し、吸水
性の低下が少ない。
(1)で表されるシリコーン系ブロック交互共重合体を
含有する本発明の濃色化剤は、各種繊維素材からなる染
色物の色の深みおよび鮮明性を改善すると共に、好まし
い柔軟性を付与し、従来の濃色化剤のような吸水性の低
下を防止することができ、それらの効果は洗濯等によっ
ても保持される。また、上記共重合体の他に、式(2)
で表される加水分解性シラン化合物またはその誘導体を
含有する本発明の濃色化剤は、濃色化効果をより一層向
上させ、かつ皮膜の耐久性をより向上させる効果を示
す。上記本発明の濃色化剤において、乾燥皮膜の屈折率
が1.50以下のものは色の深みおよび鮮明性の改善の
点で、特に優れている。このように、本発明の濃色化剤
は、各種繊維の表面に皮膜を形成させることからなる繊
維の濃色加工方法に適用され、上記の優れた効果を繊維
に対して付与するものである。また、本発明は、発色性
のみならず、柔軟性および吸水性が共に改善された各種
繊維の提供を可能とした。
Claims (5)
- 【請求項1】 次式(1): 【化1】 (式中、R1 は脂肪族不飽和を含まない1価の炭化水素
基を表し、Y1 は炭素−ケイ素結合を介して隣接ケイ素
原子に、そして酸素原子を介してポリオキシアルキレン
ブロックに結合している2価の有機基を表し、Y2 は直
接結合または炭素原子数1ないし20の2価の炭化水素
基を表し、Z1 は反応性を有する官能基を表し、R2 は
Y2 Z1 またはR1 と同じ意味を表し、aは少なくとも
2の整数を表し、bは0または1以上の整数を表し、c
は4以上の整数を表し、dは少なくとも1の整数を表
し、nは2ないし4の整数を表し、各シロキサンブロッ
クの平均分子量は150〜20000であり、各ポリオ
キシアルキレンブロックの平均分子量は200〜100
00であり、シロキサンブロックは共重合体の15〜9
5重量%を構成し、そして共重合体は少なくとも約70
0の平均分子量を有する)で表されるシリコーン系ブロ
ック交互共重合体を含有する濃色化剤。 - 【請求項2】 次式(2): 【化2】 (式中、R3 は水素原子または1価の炭化水素基を表
し、Y3 は直接結合または炭素原子数1ないし20の2
価の炭化水素基を表し、Z2 は反応性を有する官能基を
表し、Xは加水分解性基を表し、xおよびyは0、1ま
たは2を表すが、ただしx+yは3以下である)で表さ
れる加水分解性シラン化合物またはその加水分解縮合物
の中から選択される少なくとも1種の化合物と、請求項
1記載のシリコーン系ブロック交互共重合体を含有する
濃色化剤。 - 【請求項3】 乾燥皮膜の屈折率が1.50以下である
請求項1または2記載の濃色化剤。 - 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項に記載
の濃色化剤により繊維表面に皮膜を形成することからな
る繊維の濃色加工方法。 - 【請求項5】 請求項4記載の方法により濃色加工され
た繊維。
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