JPH10114820A - ポリカーボネートの製造方法 - Google Patents

ポリカーボネートの製造方法

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JPH10114820A
JPH10114820A JP27042696A JP27042696A JPH10114820A JP H10114820 A JPH10114820 A JP H10114820A JP 27042696 A JP27042696 A JP 27042696A JP 27042696 A JP27042696 A JP 27042696A JP H10114820 A JPH10114820 A JP H10114820A
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弘明 茂木
Akihiro Shishikura
昭弘 宍倉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、固相重合に好適な性状を有する粉
粒体を安定して、造粒する方法を使用して固相重合し、
初期着色度(YI)の小さい高品質なポリカーボネート
を高い生産性で得る製造法の提供を目的とする。 【解決手段】ポリカーボネートのプレポリマーを、芳香
族系又はケトン系貧溶媒を1〜70重量%用いて凝集
し、湿式押出造粒又は圧縮成形造粒した粒状体を用いて
固相重合することを特徴とするポリカーボネートの製造
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリカーボネート
の製造方法に関するものであり、詳しくは界面法あるい
はエステル交換法等で製造されるポリカーボネートのプ
レポリマーを造粒して粒状体となし、これを用いて固相
重合する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネートを固相重合法で高分子
量化する製造法について、予め結晶化処理したプレポリ
マーの粉粒体を窒素ガス等の不活性ガスの流通下で15
0〜250℃で固相を維持しながら重合させる方法が提
案されている(特開昭63−223035号公報、特開
昭64−16826号公報、特開昭64−38433号
公報)。この製造方法は、主に次の3つの工程よりな
り、 1)プレポリマーを製造する工程 2)固相重合用粉粒体を製造する工程 3)固相重合工程 特に、固相重合用粉粒体を製造する工程は、得られた粉
粒体の性状によってその後の固相重合での高分子化速度
に大きな影響を与え、全体の生産性を左右する重要な工
程である。固相重合に好適な粉粒体、すなわち均一な粒
径で比表面積の大なるものを生産性よく造粒する必要が
ある。そのために、これまでに幾つかの提案がなされて
いる。
【0003】溶融プレポリマーを冷却固化後、粉砕し
て粉粒体を得る方法(特開平1−271426号公報) 溶融プレポリマーを結晶化溶媒(例えばアセトン)に
滴下し、高速攪拌により粉粒体を得る方法(特開平3−
223330号公報) 攪拌槽に種パウダーを仕込み、これに予め溶媒に溶か
したプレポリマー溶液を注ぎながら、瞬時に溶媒を加熱
蒸散させて粉粒体を得る方法(特開平6−228299
号公報) しかし、上記は粉砕品であるため粒径が不揃いで、比
表面積が小さく、固相重合に不適当な粉粒体である。上
記は多量の溶媒を必要とするなど生産性の面で不利で
ある。又上記はすぐれた粉粒体性状を有する粉粒体が
得られるが大型攪拌槽が必要であり初期設備コストが大
きくなる問題を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、固相重合に
好適な性状を有する粉粒体を安定して、造粒する方法を
使用して固相重合し、初期着色度(YI)の小さい高品
質なポリカーボネートを高い生産性で得る製造法の提供
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意検討した結果、以下を要旨とする本
発明を完成させた。 (1)界面法で重合したポリカーボネートのプレポリマ
ーの有機溶媒溶液を濃縮、析出させた一次粒子スラリー
溶液を湿式押出造粒又は圧縮成形造粒した粒状体を用い
て固相重合することを特徴とするポリカーボネートの製
造法。 (2)界面法で重合したポリカーボネートのプレポリマ
ーの有機溶媒溶液を濃縮、析出させた一次粒子スラリー
溶液から更に、濃縮、粉砕、乾燥させた一次粒子粉体に
溶解度0.1重量%以上の溶媒を全量の1〜70重量%
添加して凝集させ、次いで湿式押出造粒又は圧縮成形造
粒した粒状体を用いて固相重合することを特徴とするポ
リカーボネートの製造法。 (3)無溶媒系溶融エステル交換法で重合させたポリカ
ーボネートのプレポリマーに溶解度0.1重量%以上の
溶媒を全量の1〜70重量%添加して一次粒子のスラリ
ー溶液となし、次いで湿式押出造粒又は圧縮成形造粒し
た粒状体を用いて固相重合することを特徴とするポリカ
ーボネートの製造法。 (4)造粒用凝集剤として用いる溶媒が芳香族系又はケ
トン系貧溶媒である上記(2)又は(3)に記載のポリ
カーボネートの製造法。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。 〔ポリカーボネートのプレポリマーの合成〕本発明に用
いるポリカーボネートのプレポリマーは界面法又は溶融
エステル交換法等によって製造可能な芳香族ポリカーボ
ネートである。界面法では通常、芳香族ジヒドロキシ化
合物のアルカリ水溶液にホスゲンガスを注入し、クロロ
ホーメート化合物とし、第三級アミン等の触媒の存在
下、塩化メチレン等の溶媒との界面で縮合反応を進める
方法である。芳香族ジヒドロキシ化合物としては2,2
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(通称:ビ
スフェノールA)が好適に用いられる。また、分子量を
制御するため末端停止剤を用いるが、それには通常、一
価フェノール類で、具体的にはフェノール、p−t−ブ
チルフェノール、p−クミルフェノール、p−フェニル
フェノールなどが好適に用いられる。更に、分岐剤を用
いてもよく、それには例えば1,1,1−トリス(4−
ヒドキシフェニル)エタン、フロログリシン、トリメリ
ット酸などが好適に用いられる。一方、アルカリ水溶液
のアルカリ源はアルカリ金属の水酸化物、例えば水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化
セシウムなどが挙げられる。これらの中でも水酸化ナト
リウムと水酸化カリウムが好適である。
【0007】なお、反応装置としては回分式タイプの攪
拌機付き槽型反応器あるいは連続式タイプの管型反応器
・複数個直列配置した槽型反応器が用いられる。重合反
応が進むと、プレポリマーを含有する有機相とアルカリ
金属の水酸化物などを含有する水相とを含むエマルジョ
ンからなる反応液が得られる。この反応液を静置分離し
て有機相を取り出し、必要に応じてアルカリ洗浄・酸洗
浄・水洗浄することにより、本発明の固相重合用粒状体
を造粒するのに用いられるプレポリマー溶液を得る。
【0008】しかし、固相重合反応は、原料プレポリマ
ーの一方の末端を構成する炭酸エス7ル基と他方の末端
を構成するヒドロキシ基とのエステル交換反応を主反応
とする縮合反応であるため、原料プレポリマーの末端基
の構成割合すなわち前者と後者の割合(モル比)が通
常、0.1〜5:1で、好ましくは0.5〜2:1で、
更に好ましくは0.8〜1.4:1であるものが反応効
率の面でよい。 こうした末端基の構成割合が一定のプ
レポリマーを界面重合法で製造するとすれば例えばフェ
ノール末端のカーボネートプレポリマーと水酸基末端の
カーボネートプレポリマーとを別々に製造したものをブ
レンドして両末端基の割合を重合後調整して使用しなけ
ればならない。こうした重合後の調整が不要で、両末端
基の調整が容易な溶融エステル交換法が固相重合用プレ
ポリマーの製造に適した製造法である。
【0009】そこで、溶融エステル交換法によるプレポ
リマーの製造方法について以下、詳細に説明する。原料
としては芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステル化
合物との組み合わせが通常、最もよく用いられるもので
ある。このうち、芳香族ジヒドロキシ化合物としては例
えば、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン;ビス
(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン;1,
1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン;1,1−
ビス(2−t−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルフ
ェニル)エタン;1,1−ビス(2−t−ブチル−4−
ヒドロキシ−3−メチルフェニル)エタン;2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(通称ビスフェ
ノールA:BPA);2,2−ビス(3−メチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロパン;2,2−ビス(2−メ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン;2,2−ビ
ス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン;1,1−ビス(2−t−ブチル−4−ヒドロキシ
−5−メチルフェニル)プロパン;2,2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)ブタン;2,2−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)オクタン;2,2−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)フェニルメタン;2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシ−1−メチルフェニル)プロパン;1,1−ビ
ス(4−ヒドロキシ−t−ブチルフェニル)プロパン;
2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェ
ニル)プロパン;2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン;2,2−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)ブタン;2,2−ビス(3−メチル−
4−ヒドロキシフェニル)ブタン;1,1−ビス(2−
ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ブタ
ン;1,1−ビス(2−t−ブチル−4−ヒドロキシ−
5−メチルフェニル)ブタン;1,1−ビス(2−t−
ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)イソブ
タン;1,1−ビス(2−t−アミ1 −4−ヒドロキシ
−5−メチルフェニル)ブタン;1,1−ビス(2−t
−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ヘプ
タン;2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタ
ン;1,1−(4−ヒドロキシフェニル)エタンなどの
ビス(ヒドロキシアリール)アルカン類;1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン;1,1−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン;1,
1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)シク
ロヘキサン;1,1−ビス(3−シクロヘキシル−4−
ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン;1,1−ビス
(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキ
サン;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,
5,5−トリメチルシクロヘキサンなどのビス(ヒドロ
キシアリール)シクロアルカン類;ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)エーテル;ビス(4,−ヒドロキシ−3−
メチルフェニル)エーテルなどのビス(ヒドロキシアリ
ール)エーテル類;ビス(4−ヒドロキシフェニル)ス
ルフィド;ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)スルフィドなどのビス(ヒドロキシアリール)スル
フィド類;ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシ
ド;ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)スル
ホキシド;ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニ
ル)スルホキシドなどのビス(ヒドロキシアリール)ス
ルホキシド類;ビス(4ヒドロキシフェニル)スルホ
ン;ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)スル
ホン;ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)
スルホンなどのビス(ヒドロキシアリール)スルホン
類、4,4’−ジヒドロキシビフェニル;4,4’−ジ
ヒドロキシ−2、2’−ジメチルビフェニル;4,4’
−ジヒドロキシ−3、3’−ジメチルビフェニル;4,
4’−ジヒドロキシ−3、3’−ジシクロヘキシルビフ
ェニル;3、3’−ジフルオロ−4,4’−ジヒドロキ
シビフェニル等のジヒドロキシビフェニル類などが挙げ
られる。
【0010】本発明に用いる芳香族ジヒドロキシ化合物
としては、上記の化合物を適宜選択して用いるが、これ
らの中でも品質の安定性や供給の安定性に勝るビスフェ
ノールAを好適に用いることができる。一方、炭酸ジエ
ステル化合物としては炭酸ジアリール化合物、炭酸ジア
ルキル化合物、炭酸アルキルアリール化合物等がある。
炭酸ジアリール化合物としては、例えば、ジフェニルカ
ーボネート,ジトリルカーボネート,ビス(クロロフェ
ニル)カーボネート,ビス(m−クレジル)カーボネー
ト,ジナフチルカーボネート,ビス(ジフェニル)カー
ボネート,ビスフェノールAビスフェニルカーボネート
等が挙げられる。
【0011】また、炭酸ジアルキル化合物としては、例
えば、ジエチルカーボネート,ジメチルカーボネート,
ジブチルカーボネート,ジシクロヘキシルカーボネー
ト,ビスフェノールAビスメチルカーボネート等が挙げ
られる。そして、炭酸アルキルアリール化合物として
は、例えば、メチルフェニルカーボネート,エチルフェ
ニルカーボネート,ブチルフェニルカーボネート,シク
ロヘキシルフェニルカーボネート,ビスフェノールAメ
チルフェニルカーボネート等が挙げられる。
【0012】本発明において、炭酸ジエステル化合物と
しては、上記の化合物を適宜選択して用いるが、これら
の中でも特に反応性に優れた炭酸ジアリール化合物を、
具体的にはジフェニルカーボネートを好適に用いること
ができる。上記2種の原料芳香族ジヒドロキシ化合物と
炭酸ジエステル化合物を重合反応装置に供するにあた
り、それらを共に又はそれぞれ別個に溶融したものを用
いる。また、重合反応装置は公知の重合反応器のいずれ
でも良く、例えばジャケット付きで攪拌機のついた縦型
反応器や横型反応器が好適である。
【0013】反応工程は一段でもよいし、多段で進めて
もよく、その方式にあわせて反応器を一基以上、直列又
は並列に配置しておこなう。溶融エステル交換反応での
プレポリマー製造工程では反応条件として温度は100
〜300℃、好ましは150〜280℃で、圧力は1To
rr〜5Kg/cm2G 、好ましくは10Torr〜2Kg/cm2G に設
定する。
【0014】反応温度が低すぎるとエステル交換反応が
進行せず、反応温度が高いと原料のジフェニルカーボネ
ート等炭酸ジエステル化合物が副生するフェノール等と
共に反応系外に逃散するので好ましくない。また、反応
圧力が高いと副生フェノール等が系外に流出しがたくな
り、縮合反応が進行しなくなる。
【0015】逆に反応圧力が低すぎると原料であるジフ
ェニールカーボネート等炭酸ジエステル化合物が系外に
逃散し、反応系内の原料組成に変動が生じるので好まし
くない。さらに、製造はバッチ又は連続法、又はこれら
の併用した方法の何れでもよく、均一なプレポリマーを
作る上では連続法が好ましい。
【0016】必要により、重合触媒が用いられる。通
常、用いられるエステル交換触媒としては例えば、アル
カリ金属化合物(例えば、水酸化リチウム,水酸化ナト
リウム,水酸化カリウムなど)、アルカリ土類金属化合
物、アミン類,四級アンモニウム塩類等の含窒素塩基性
化合物あるいは硼素化合物等が挙げられる。
【0017】これらの中では、特に、含窒素塩基性化合
物が、塩基性を示し、反応系中に比較的残留しない特徴
を有するので好ましく用いられる。上記含窒素塩基性化
合物としては具体的にトリヘキシルアミン、テトラメチ
ルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウ
ムヒドロキシド、ジメチルピリジンが好ましく用いられ
る。
【0018】また、硼素化合物としては例えば、硼酸,
硼酸トリメチル,硼酸トリエチル,硼酸トリブチル,硼
酸トリヘプチル,硼酸トリフェニル,硼酸トリナフチル
等が挙げられる。前記触媒の添加量としては、原料芳香
族ジヒドロキシ化合物に対して、通常、1×10-1〜1
-8 モル/モル、好ましくは1×10-2 〜10-7
ル/モルである。
【0019】この触媒の添加量が1×10-8モル/モル
未満では、触媒効果が発現されない恐れがある。また、
1×10-1モル/モルを超えると、最終製品であるポリ
カーボネートの物性、特に、耐熱性, 耐加水分解性の低
下を招く恐れがあり、また、コストアップに繋がり、こ
れを超えてまで添加することはない。
【0020】本発明の固相重合に原料として使用するポ
リカーボネートプレポリマーは粘度平均分子量が通常1
000〜100000、好ましくは3000〜5000
0のものが用いられる。分子量が1000未満では融点
が低く、固相重合の重合温度の上限を低下させることに
なり、反応速度の低下をまねく結果となる。また一方、
分子量が100000以上ではポリカーボネートの一般
用途として充分な分子量であり、固相重合法で更に分子
量をあげる必要性に乏しい。
【0021】〔プレポリマーからの造粒〕前記に述べた
方法で合成されたプレポリマーから一次粒子粉体を得
て、更に本発明の湿式押出造粒又は圧縮成形造粒して二
次粒子粉粒体を造粒する。 (A)界面法で製造したプレポリマーを造粒原料に使用
する場合−1 界面法で製造したプレポリマー溶液から一次粒子粉体を
得るにはプレポリマーが塩化メチレン等の良溶媒に溶解
した状態となっているから、これに貧溶媒を加えるか、
溶媒を加熱等により蒸散させてポリマーの析出を図るか
等であり、具体的には 1)温水、スチームに投入する方法 2)加熱蒸散してニーダー(二軸混練粉砕機)等で粉砕
する方法 3)ポリマー溶液をスプレードライヤーで乾燥・微粉化
する方法 である。
【0022】この場合、前記のようにして得られるポリ
マーの有機溶媒溶液のポリマー濃度を通常、1〜50重
量%、好ましくは5〜45重量%に調整する。この濃度
が1重量%未満では、次の一次粒子造粒工程で蒸発させ
る有機溶媒の量が過大になり、好ましくない。このよう
な場合には、予めポリマーの有機溶媒溶液を所望濃度に
濃縮しておくのが望ましい。一方、50重量%を超える
と、ポリマーの有機溶媒溶液の粘度が高くなり過ぎ、次
の一次粒子造粒工程での造粒容器への供給が困難となり
好ましくない。
【0023】次いで、このポリマー溶液から一次粒子を
得るが一次粒子としては粒径が通常、1〜1000μ
m,より好ましくは10〜500μmのものが用いられ
る。1μm未満ではこの一次粒子を凝集・造粒した粉粒
体の乾燥性が充分ではない。又、1000μmを超える
と凝集体が脆く、粒子径の揃った粉粒体を形成しがた
い。また、一次粒子として嵩密度が通常、0.1g/c
c以上、より好ましくは0.15g/cc以上のものが
用いられる。0.1g/cc未満では取扱いが非常に困
難となるからである。
【0024】このような好ましい粉体性状を有する一次
粒子を得る方法は、例えば前記のニーダー等の二軸混練
粉砕機を用いて、ポリマー溶液を濃縮析出する方法が挙
げられる。塩化メチレンのポリマー溶液(濃度30重量
%)を調整し、二軸のブレード型の攪拌翼を有するニー
ダーに、温水(90℃)でジャケットより加熱して溶媒
を蒸発させ、ポリマー溶液を濃縮する。本発明では、こ
のポリマー濃縮過程で析出した一次粒子粉体を含むスラ
リー溶液をそのまま、次の湿式造粒又は圧縮造粒の工程
に用いることができる。
【0025】(B)界面法で製造したプレポリマーを造
粒原料に使用する場合−2 本発明では、前記造粒法のほか予め、塩化メチレン等重
合溶媒を除去した一次粒子を用いる方法も提案する。す
なわち、前記例として挙げたポリマー溶液をニーダー等
で濃縮する工程を更に、進め、固形化し、これを粉砕し
て微粉体を得る。更に、乾燥して平均粒径100〜50
0μm,嵩密度0.59の好ましい性状の一次粒子粉体
が得られる。又、他の例としては重合して得られた濃度
30重量%のポリマー溶液(塩化メチレン等溶媒にプレ
ポリマーが溶解している状態)に、ヘプタン等直鎖炭化
水素をポリマー溶液に対して30重量%以上の割合で投
入し、攪拌しながら150℃近辺まで加熱して熱溶液と
なし、更に室温まで冷却するとポリマーが析出してくる
ので、これを炉別し、乾燥することで5〜100μm、
嵩密度0.20g/ccの一次粒子を得ることが出来
る。
【0026】よく乾燥を行い、塩化メチレン等の残留溶
媒を1000wt−ppm以下とし、残留溶媒量を予め
低減させた一次粒子としておくことが乾燥性のすぐれた
良好な2次粒子造粒品を得る上でもより効果的である。
固相重合に用いる粉粒体中の塩化メチレン等の残留成分
が、通常の場合はポリマーの品質を損なう原因となるか
ら、比表面積の大きな粉粒体を造粒して造粒後の粉粒体
をよく乾燥させるか、残留溶媒量を予め低減させた一次
粒子を用いて造粒するかが必要であり、本発明では後者
の方法である。
【0027】しかし、膨潤溶媒ガスを用いた固相重合に
おいては、残留溶媒の影響を受けにくく、上記のような
塩素系残留溶媒量を予め低減させた一次粒子とする必要
性は低い。従って、上記(A)なる方法で調整した原料
で造粒した粒状体を固相重合原料とすることが可能であ
る。次いで、得られた一次粒子を溶媒を用いて凝集し、
造粒することにより粉粒体を得る。
【0028】この一次粒子を凝集するのに用いる溶媒と
してハロゲン系溶媒やテトラヒドロフラン(THF),
ジオキサン(1,4−ジオキサン)、トルエン、ジフェ
ニルエーテル,ジフェニルスルホン,アセトフェノン,
ベンゾフェノン,ポリフェニルエーテル,メチルナフタ
レン、シクロヘキサン、トリシクロ(5.2.10)−
デカン,シクロオクタン,シクロデカン等のシクロアル
カンなど比較的、ポリカーボネートに対する溶解性の高
い溶剤から次に述べる貧溶媒が挙げられる。
【0029】特に、貧溶媒を凝集剤に用いる方法が好ま
しく、貧溶媒としては、室温下でのポリカーボネートの
溶解度が5重量%以下の非ハロゲン系溶媒がより好まし
い。比表面積の大きな粉粒体を造粒するためには、凝集
体の構成粒子間を部分的に圧着させる必要があり、粒子
間に存在する溶媒に適度な溶解度があれば造粒機の温度
・圧力等の造粒条件を広くとれることから、安定した造
粒が可能である。
【0030】従って、溶解度が5重量%を超えると造粒
条件の調整が困難で、凝集体の構成粒子間に溶解が進
み、乾燥性の悪いものが得られる場合がある。又、水、
直鎖アルカン等の非溶媒とよばれる溶解度が室温下で
0.1重量%未満の溶媒は、凝集体の構成粒子間を部分
的に圧着させる機能、いわゆるバインダー機能を発揮し
ない点で不適当である。
【0031】芳香族系又はケトン系貧溶媒が最も適し、
具体的にはアセトフェノン、アニソール、ベンゾニトリ
ル、シクロヘキサノン、ジエチルホルムアミド、ニトロ
ベンゼン、ベンゼン、ナフタレン、テトラリン、ジフェ
ニルエーテル、エチレンカーボネート、他エステル化合
物、アセトン、エチルアセテート、トルエン、ニトロメ
タン、アセトニトリル、ジアルキルカーボネート類、O-
キシレン、P-キシレンが挙げられる。これらを単独又は
混合物として使用しても良い。
【0032】前記した一次粒子粉体にこれらの凝集用溶
媒を加え、一次粒子スラリー溶液となし、このスラリー
溶液の溶媒濃度は通常、1〜70重量%、好ましくは5
〜60重量%である。70重量%を超えれば、造粒機中
での凝集剤としての機能であるバインダーとして必要な
有効量を超えた量であり、造粒時に圧縮されて排出され
るだけである。一方、1重量%未満では脆い凝集体がで
きるため、微粉が発生しやすく取扱が困難になる。
【0033】(C)溶融エステル交換法で製造したプレ
ポリマーを造粒原料に使用する場合 溶融エステル交換法で製造した溶融プレポリマーから一
次粒子粉体を得るには通常、無溶媒系であるから貧溶媒
を溶融プレポリマーに注ぎ、加熱・攪拌・混合しつつ、
更に室温まで冷却して析出させる。本発明では、貧溶媒
としてパラキシレン等芳香族炭化水素を溶融プレポリマ
ー溶液に対して30重量%以上の割合で投入し、攪拌し
ながら150℃近辺まで加熱して熱溶液となし、更に室
温まで冷却するとポリマーが析出してくるので、これを
炉別し、乾燥することで5〜100μm、嵩密度0.2
0g/ccの一次粒子を得ることが出来る。この後、一
次粒子を凝集し、造粒することにより粉粒体を得る。な
お、この後の凝集方法は前記(B)と同じであるが、凝
集用溶媒とその前処理にあたる一次粒子析出用溶媒と同
じ溶媒を用いれば乾燥工程が省け合理的である。
【0034】(D)造粒工程 造粒方法は湿式押出造粒法、圧縮成形造粒法等が用いら
れるが特に湿式押出造粒法は量産性にすぐれ、好適に用
いられる。圧縮成形造粒法は、溶媒で凝集・湿潤された
一次粒子粉体を多数の錠剤型等の形状を有する金型に仕
込み、主にプレス機で圧縮成形する方法である。圧縮成
形造粒機としてはギヤ式ペレッター(新東工業
(株))、ツインダイス式ペレタイザー((株)垣
内)、ファーマコンパクター(ホソカワミクロン
(株))、ギアペレタイザー(ホソカワミクロン
(株))、ローラーコンパクター(フロイト産業
(株))、打錠器((株)畑鉄工所)、高速回転式錠剤
機((株)菊水製作所)が好適に用いることができる。
【0035】湿式押出造粒法は、溶媒で凝集・湿潤され
た一次粒子粉体をスクリュウ押出機にかけ、混練・圧縮
されて細孔を配したダイスより押し出される。湿式押出
造粒機としてはシリンダー式造粒機(Alexanderwerk
社) 、ペレットミル(California Pellet Mill社) 、ク
ッキングエクストルーダ( 栗本鉄工所(株))、ディスク
ペレッター(Kahl 社) 、エクストルードオーミックス
(ホソカワミクロン(株))、ミンチチョッパー
((株)平賀工作所)、ペレッターダブル(不二パウダ
ル(株))、ツインドームグラン、ファインリューザー
(不二パウダル(株))が好適に用いることが出来る。
【0036】以下、湿式押出造粒法および圧縮成形造粒
法における造粒条件について、述べる。いずれの方法も
温度条件としては溶媒で凝集・湿潤された粉体の温度が
通常、室温〜150℃で、より好ましくは30℃〜10
0℃である。温度条件は凝集体のバインダー効果に影響
を与え、室温より若干高めの40℃以上で造粒すれば、
溶媒の使用量が少なくてすみ、好ましい結果をもたら
す。
【0037】室温を下回る低温ではバインダー効果が不
充分となり、150℃を超えては凝集体の一次粒子が溶
融して、乾燥性の悪い粉粒体が得られることになる。圧
縮圧としては圧縮成形造粒法ではプレス圧力が、又湿式
押出造粒法ではダイヘッドの圧力が、通常、3〜100
kgf/cm2 で、より好ましくは5〜50kgf/c
2 である。3kgf/cm2 未満では充分な凝集効果
が得られず、100kgf/cm2 を超えては造粒機の
機器耐圧上、不利となる。
【0038】造粒された粉粒体の平均径は、通常、0.
1〜10mm、より好ましくは0.3〜5mmである。
0.1mm未満では取扱が難しく、10mmを超えると
造粒後の乾燥が不利となる。なお、粉粒体の形状は円盤
状・円柱状・真球状等が好ましいが通常、成形圧縮成形
造粒法では円盤状が、湿式押出造粒法では円柱状が採用
される。湿式押出造粒された円柱状粉粒体はダイスから
押し出された粉粒体をストランドカットして、円柱状に
成形された粉粒体になる。得られた粉粒体の比表面積は
1〜100m 2 /gである。
【0039】造粒された粉体は乾燥して、溶媒を除去す
る。乾燥方法として、気流乾燥、真空乾燥等が使用でき
る。また、使用機器としては、回転乾燥機、ホッパー乾
燥器、流動乾燥機等のいずれの形式も使用できる。この
ようにして得られた乾燥された粉粒体に可塑剤,顔料,
潤滑剤,離型剤,安定剤,無機充填剤などのような周知
の添加剤を配合して使用することができる。また、造粒
に影響の無い範囲で、一次粒子にこれら添加剤を混入し
ても良い。
【0040】〔固相重合〕本発明では、前記プレポリマ
ーの粉粒体を固相重合により高分子量化してポリカーボ
ネートを製造する。従来から知られた固相重合方法は不
活性ガスの流通下にプレポリマーをガラス転移点から融
点までの範囲で固相状態を保ったままで重合をすすめる
方法(特開昭63−223035号、公報特開昭64−
16826号公報、公報特開昭64−38433号公
報)である。本発明にもちいる固相重合方法には、この
公知の方法も採用できる。
【0041】なお、前記造粒された粉粒体の性状は通
常、結晶化度20〜50%、粘度平均分子量1000〜
10000で、ガラス転移点は100〜180℃であ
り、融点は200〜320℃である。 固相重合反応の温度圧力条件は 温度:80〜320℃、好ましくは180〜280℃ 圧力:10 Torr〜5 Kg/cm2ゲージ 好ましくは大気
圧 である。
【0042】反応温度がガラス転移点(下限100℃)
より低すぎると十分な重合速度は得られないし、逆に融
点(上限320℃)を超えると固相状態を維持できず、
溶融状態となり、従来の溶融エステル交換法の領域とな
るので好ましくない。本発明でいうプレポリマーの融点
とは、固相重合前の出発原料であるプレポリマー粉粒体
をPerkin−Elmer社のDSC−7型器を用
い、50℃で1分間維持し、その後毎分40℃の昇温速
度で50℃から290℃まで昇温させて測定した。
【0043】本発明では、固相重合中、プレポリマー粉
粒体を攪拌や振動等により流動状態にしておくことも効
果的であり、これによりプレポリマー粉粒体の融着を防
止し、安定した固相重合が可能となる。固相重合反応器
で攪拌や振動のための具体的装置は、何ら特別のものを
必要とせず、従来から知られた攪拌槽型反応器からパド
ルドライヤー型、スクリュウコンベヤー型、振動型、流
動床型、移動床型反応器等を単独又はこれの組み合わせ
で使用することが可能である。
【0044】本発明においては固相重合をガスの流通下
で行うことが効果的である。特に膨潤溶媒ガスを含むガ
ス雰囲気で、更には膨潤溶媒ガスとプレポリマーに対す
る貧溶媒ガスの混合ガス雰囲気で、あるいは膨潤溶媒ガ
スと不活性ガスの混合ガス雰囲気で、重合を進めると重
合速度を早める効果を有する。従来の固相重合法で用い
られていた不活性ガスを流通させながら、重合する方法
も本発明に有効に用いることができる。ここで用いるこ
とのできる不活性ガスには窒素、二酸化炭素、アルゴ
ン、ヘリウムなどが具体的に挙げられる。これらの一種
又は二種以上の組み合わせでもよい。
【0045】しかし、上記不活性ガスを用いる場合より
も、膨潤溶媒ガスを含むガス雰囲気で重合したほうが、
さらに重合速度を早める効果を有している。この膨潤固
相重合法は、膨潤溶媒ガスで高分子化合物(プレポリマ
ーおよびその高次重合物)を膨潤状態にし、副生するフ
ェノール類のような低分子化合物の脱気又は抽出除去を
促進し、分子間の結合チャンスを高めることにより、従
来の溶融法や固相重合法より反応を効率的に進めること
ができるという知見に基づくものである。
【0046】本発明で使用する膨潤溶媒はこれがガス化
したときに、プレポリマーおよびその高次重合物を重合
反応条件下で膨潤状態にすることが可能な溶媒を意味す
る。ここに上記「膨潤状態」とは重合反応条件下におい
てプレポリマーおよびその高次重合物が体積的に又は重
量的に増加した状態を意味する。膨潤溶媒は上記「膨潤
状態」を形成し得るとともに、重合反応条件下に完全に
気化する沸点又は相応の蒸気圧(50mmHg以上、好
ましくは200mmHg以上)を有し、かつ135℃で
粘度平均分子量22000のポリカーボネートを1.5
〜50重量%溶解し得るものが好ましい。
【0047】この溶解度の測定法は室温下で溶媒300
g中に300gの粘度平均分子量22000のポリカー
ボネートを試験管に入れ、密栓して135℃に2時間保
持して、ポリカーボネートの溶解量を測定する。このよ
うな膨潤溶媒としては例えば溶解度パラメータが4〜2
0(cal/cm3)1/ 2 ,好ましくは6〜12(cal/cm3)1/2
の芳香族化合物や含酸素化合物が該当する。芳香族化合
物としてはベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベン
ゼン、ジエチルベンゼン、プロピルベンゼン、ジプロピ
ルベンゼン、メチルスチレン、イソプロピルベンゼン、
イソブチルベンゼン、シメン、テトラメチルベンゼン、
テルフェニル等の炭素数6〜20の芳香族炭化水素類が
挙げられる。
【0048】含酸素化合物としてはテトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、アニソール、フェネトール、フラン等
エーテル類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トン、メチルイソプロピルケトン、ペンタノン等アセト
ンを除くケトン類が挙げられる。特に膨潤溶媒としては
炭素数6〜20の芳香族炭化水素を用いるのが好まし
い。これらの膨潤溶媒は単独でも二種以上混合して用い
てもよい。
【0049】前記造粒工程で用いた凝集剤と同じ溶媒で
あれば、造粒後の乾燥が不要となり合理的である。本発
明において膨潤状態をコントロールするために、上述の
膨潤溶媒に、プレポリマー又はその高次重合物に対する
貧溶媒(以下、単に「貧溶媒」という)を加えてもよ
い。
【0050】貧溶媒は135℃で粘度平均分子量220
00のポリカーボネートの溶解度が0.1重量%以下で
あり、かつ重合反応に関与しないものである。このよう
な貧溶媒としては例えば溶解度パラメーターが4〜20
(cal/cm3)1/ 2 、好ましくは6〜12(cal/cm3)
1/2 で、炭素数5〜20、より好ましくは5〜10の環
状炭化水素、炭素数4〜18、より好ましくは6〜12
の直鎖又は分岐鎖飽和炭化水素又は炭素数4〜18、よ
り好ましくは6〜10程度の不飽和炭化水素が挙げられ
る。貧溶媒も単独で用いてもよく、二種以上混合で用い
てもよい。具体的にはヘプタン、オクタン、ノナン、シ
ロキサンが挙げられる。
【0051】膨潤溶媒および貧溶媒ともに沸点が250
℃を超えると残留溶剤の除去が難しくなり、品質が低下
する可能性がある。膨潤溶媒と共に、貧溶媒を含む混合
溶媒を用いる場合にはその混合溶媒中の膨潤溶媒が1重
量%以上、好ましくは5重量%以上含有していればよ
く、反応速度を向上させることができる。
【0052】また、膨潤溶媒および貧溶媒ともに水酸
基、カルボキシル基、アミノ基、アミド基、シアノ基、
ニトロ基、スルホン基等の比較的水素結合性の高い官能
基を有した溶媒は150℃を超える重合温度ではエステ
ル交換反応に関与する可能性があることから使用すべき
でない。さらに、環境面からハロゲン系溶媒の使用も好
ましくない。
【0053】膨潤溶媒および不活性ガスの混合系も上
記、膨潤溶媒と貧溶媒の混合系に準じて使用することが
できる。すなわち、膨潤溶媒の種類と膨潤溶媒量比が上
記の条件を満たしていればよい。不活性ガスは単独でも
使用でき、具体的には窒素、二酸化炭素、アルゴン、ヘ
リウムが挙げられ、それらの単一成分又はそれらの混合
ガスが用いられる。
【0054】膨潤溶媒ガス等の固相重合器内での流通速
度は通常、0.001cm/秒以上、好ましくは0.0
1cm/秒以上である。ガス流通速度が一定速度以上あ
れば固相中のフェノール等副生物の濃度を下げることに
なり、反応速度を高いレベルで維持できるからである。
本発明の方法で高分子量化したポリカーボネートの乾燥
およびペレット化工程は、従来の方法が使用可能であ
り、特に制限はない。末端停止剤、酸化防止剤などの添
加剤を混合する場合には乾燥前後に直接、粉粒体に添加
剤粉末をまぶすか、液体を噴霧、気体を吸収させること
ができる。また、ペレット化時に押し出し機で混合する
こともできる。
【0055】なお、本発明では、必要に応じて、酸化防
止剤を使用することができる。例えば、リン系酸化防止
剤としては、具体的には、トリ(ノニルフェニル)ホス
ファイト,2−エチルヘキシジフェニルホスファイトの
他、トリメチルホスファイト,トリエチルホスファイ
ト,トリブチルホスファイト,トリオクチルホスファイ
ト,トリノニルホスファイト,トリデシルホスファイ
ト,トリオクタデシルホスファイト,ジステアリルペン
タエリスチルジホスファイト,トリス(2−クロロエチ
ル)ホスファイト,トリス(2,3−ジクロロプロピ
ル)ホスファイトなどのトリアルキルホスファイト;ト
リシクロヘキシルホスファイトなどのトリシクロアルキ
ルホスファイト;トリフェニルホスファイト,トリクレ
ジルホスファイト,トリス(エチルフェニル)ホスファ
イト,トリス(ブチルフェニル)ホスファイト,トリス
(ノニルフェニル)ホスファイト,トリス(ヒドロキシ
フェニル)ホスファイトなどのトリアリールホスファイ
ト;トリメチルホスフェート,トリエチルホスフェー
ト,トリブチルホスフェート,トリオクチルホスフェー
ト,トリデシルホスフェート,トリオクタデシルホスフ
ェート,ジステアリルペンタエリスリチルジホスフェー
ト,トリス(2−クロロエチル)ホスフェート,トリス
(2,3−ジクロロプロピル)ホスフェートなどのトリ
アルキルホスフェート;トリシクロヘキシルホスフェー
トなどのトリシクロアルキルホスフェート;トリフェニ
ルホスフェート,トリクレジルホスフェート,トリス
(ノニルフェニル)ホスフェート,2−エチルフェニル
ジフェニルホスフェートなどのトリアリールホスフェー
トなどが挙げられる。
【0056】
【実施例】さらに、本発明を製造例、実施例及び比較例
により詳しく説明する。 実施例1 ビスフェノールA(広島和光純薬、試薬特級) およびジ
フェニルカーボネート(DPC)(広島和光純薬、試薬特級)
を、それぞれ2.5 kg(11.0 mol),2.6 kg(12.1mol)、攪拌
翼付の10リットルのステンレス製オートクレーブに仕込
み、180 ℃,30分間、溶融混合した。さらに触媒としてT
MAH( トリメチルアンモニウムヒドロキシド)を、原料
のBPA に対し、5.0 ×10-4( mol/mol)を添加し、溶融法
によるエステル交換反応でポリカーボネートプレポリマ
ーを調製した。反応条件は、180 ℃で30分間、200 ℃で
30分間、220 ℃で1 時間と段階的に昇温した。
【0057】反応を開始して程無く、フェノールが留出
してきたので、コンデンサーにより液化し、回収した。
得られたポリカーボネートプレポリマーは、粘度平均分
子量Mv=6500 であり、NMR による末端構造分析をしたと
ころ、フェノール末端とOH末端の比が、45/55(mol/mol)
となっていた。
【0058】このポリカーボネートプレポリマーにパラ
キシレンを投入し、パラキシレン量比を60wt% とし、15
0 ℃に加熱し、攪拌下で熱溶液とした。さらにこの溶液
を室温にて放冷することで、濃厚なポリカーボネートプ
レポリマーのスラリー溶液を得た。このスラリー溶液の
沈澱物を取り出し乾燥して、その一部について性状を測
定したところ平均粒径15μm 、嵩密度0.16g/ccの粉体
(一次粉体)であった。
【0059】この粉体を、湿式押出造粒機であるドーム
グラン(登録商標)(不二パウダル(株)製、DG-L1,ス
クリュー径50mm) を使用して、造粒した。処理速度3
kg/hr 、圧縮圧力12kgf/cm2 、孔径1φのダイスで処理
したところ、ダイヘッドからポリマーのストランド状物
が得られ、これを適宜切断して整粒された粒状体が得ら
れた。この粒状体を80℃で、約 1時間の窒素ガス気流で
乾燥したところ、得られた粒状体の性状は、 平均径 0.9φ 平均長さ 3.8mm 比表面積 7.8m2/g 嵩密度 0.42g/cc 結晶化度 28% であった。
【0060】この粒状体をガラス管に仕込み、周囲を電
気ヒーターで加熱しつつ、窒素ガスを流通させ、固相重
合した。重合条件は、反応温度220 ℃、反応時間5時
間、窒素ガス流量10ml/min/gである。反応終了後、得ら
れた粉体を塩化メチレンに溶解し、粘度平均分子量を測
定したところ、Mv=38000まで分子量が増大していた。さ
らにこの粒状体を、厚さ3mm の50X50mm に成形した試験
片を用いて、初期YI(初期イエローインデックス)を評
価した。初期YIは1.1 で色調が優れており、優れた性能
を示した。その結果を表1〜3に示す。
【0061】実施例2 実施例1と同様に一次粉体を調整し、造粒方法として径
が1.5 φの多孔圧縮プレートを使用して、圧縮荷重を2
0kgf/cm2 かけて圧縮成形し、整粒された粒状体を得
た。得られた粒状体は、1.5 φx 2mm の円柱状の粒状体
であって、比表面積が4.1 (m2/g)、嵩密度が 0.48g/cc
、結晶化度が32% であった。実施例1と同様に固相重
合を実施・評価し、その結果を表1〜3に示す。到達分
子量は32000 と十分に大きく、良好な初期YI(1.2) を示
す。
【0062】実施例3 内容積50リットルの攪拌機付き容器に, 二価フェノール
としてビスフェノールA9.2モル,2.0 Nの水酸化ナトリウ
ム水溶液9.4 リットルおよび塩化メチレン8 リットルを
入れて攪拌し、ここにホスゲンを十分過剰量として、30
分間吹き込んだ。次いで、フェノール0.18モルを反応さ
せ、さらにビスフェノールA0.4モル,トリエチルアミン
0.022 モル,0.2N水酸化ナトリウム水溶液4.5 リットル
を加え、40分間反応させたのち、水相と有機相を分離し
た。このようにして得たポリカーボネートプレポリマー
溶液8リットルに、さらにビスフェノールA2.5モル, フ
ェノール0.18モル,7.25wt% の水酸化ナトリウム水溶液
400g, トリエチルアミン0.017 モル,塩化メチレン8リ
ットルを加えて500rpmで回転し、60分間反応させた。
【0063】また、上記製法で、フェノールの代わり
に、同モルのビスフェノールAを更に添加し、反応させ
たポリカーボネート溶液も調製した。これらポリカーボ
ネート溶液について、それぞれポリマーの末端分析を行
ない、水酸基とフェノール末端の比が等モルとなるよう
混合調製して、ポリカーボネート溶液を得た。その結
果、末端基の比が50/50(mol/mol)であり、平均分子量が
7800のポリカーボネートプレポリマーの塩化メチレン溶
液が得られた。
【0064】この溶液を、90℃の温水で加熱したジャケ
ットを有する二軸式ニーダーに仕込み、塩化メチレンを
蒸発除去すると共に、粉末化し、平均粒径0.7(mm) のポ
リカーボネート粉末を得た。さらにこの粉末を、120 ℃
の熱風乾燥機に仕込み、 24時間乾燥して、残留塩化メ
チレンが、20(wt-ppm)以下の粉末を得た。この粉末を実
施例1の方法にしたがい、パラキシレンを40wt% 添加
し、湿式押出造粒を行なったのち、流通ガスをパラキシ
レンガスに変更して固相重合を実施した。結果を表1〜
3に示す。到達分子量は36000 と十分に大きく、良好な
初期YI(1.2) を示す。
【0065】実施例4 〜5 実施例1において、湿式押出造粒時に添加するパラキシ
レンの量を変更した以外は、同様に実施した。結果を表
1 に示す。到達分子量は十分に大きく、良好な初期YIを
示す。
【0066】実施例7 〜8 実施例1において、湿式押出造粒または圧縮成形時に添
加する溶媒として、塩化メチレンを使用し、添加量を変
更した以外は、同様に実施した。結果を表1〜3に示
す。到達分子量は十分に大きく、良好な初期YIを示す。
【0067】実施例9 実施例1において、湿式押出造粒時に添加する溶媒とし
て、ジエチルケトンを使用し、添加量を変更した以外
は、同様に実施した。結果を表1〜3に示す。到達分子
量は27100 と十分に大きく、良好な初期YI(1.4) を示
す。
【0068】比較例1 実施例1の方法によって、エステル交換法によってプレ
ポリマーを調製した。このプレポリマーを塩化メチレン
に溶解し、濃度15wt% の溶液とした。この溶液を、80℃
の温水で加熱したジャケット付き二軸式ニーダーに仕込
み、塩化メチレンを蒸発除去すると共に、ポリマーを粉
末化し、平均粒径1.6(mm) のポリカーボネート粉末を得
た。さらにこの粉末を、120 ℃の熱風乾燥機に仕込み、
24 時間乾燥して、残留塩化メチレンが、20(wt-ppm)以
下の粉末を得た。この粉末について、比表面積を測定し
たところ、0.5(m2/g) であり、嵩密度は0.68(g/cc)であ
った。この粉体について特に造粒操作を行なわず、固相
重合した。その結果、分子量は17200 で、到達分子量が
低く、初期YIの大きなものであった。
【0069】比較例2 実施例1について、添加するパラキシレンの量を75(wt
%) とした以外は、同様に実施した。なお、得られた粉
粒体については、透明感があり、比表面積は大きく低下
していることが判る。また、到達分子量は、18400 と低
いものであり、重合性能が低下していることが判った。
結果を表1〜3に示す。
【0070】比較例3〜4 実施例1について、凝集剤としての溶媒を水,n-ヘプタ
ンに変更し、またパラキシレンの場合は、添加量を0.5w
t%とした以外は、同様に湿式造粒を実施した。しかし、
いずれの場合の造粒機出口のストランド状物は、非常に
脆い状態であり、容易に砕け,元の一次粒子となり造粒
は不能であった。結果を表1〜3に示す。
【0071】
【表1】
【0072】
【表2】
【0073】
【表3】
【0074】
【発明の効果】溶融法あるいは界面法のいずれの方法で
得たプレポリマーを湿式押出造粒又は圧縮成形造粒した
粒状体は固相重合に好適な原料で、到達分子量が大き
く、初期YIが小さく、品質のすぐれたポリカーボネー
トが得られる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】界面法で重合したポリカーボネートのプレ
    ポリマーの有機溶媒溶液を濃縮、析出させた一次粒子ス
    ラリー溶液を湿式押出造粒又は圧縮成形造粒した粒状体
    を用いて固相重合することを特徴とするポリカーボネー
    トの製造法。
  2. 【請求項2】界面法で重合したポリカーボネートのプレ
    ポリマーの有機溶媒溶液を濃縮、析出させた一次粒子ス
    ラリー溶液から更に、濃縮、粉砕、乾燥させた一次粒子
    粉体に溶解度0.1重量%以上の溶媒を全量の1〜70
    重量%添加して凝集させ、次いで湿式押出造粒又は圧縮
    成形造粒した粒状体を用いて固相重合することを特徴と
    するポリカーボネートの製造法。
  3. 【請求項3】無溶媒系溶融エステル交換法で重合させた
    ポリカーボネートのプレポリマーに溶解度0.1重量%
    以上の溶媒を全量の1〜70重量%添加して一次粒子の
    スラリー溶液となし、次いで湿式押出造粒又は圧縮成形
    造粒した粒状体を用いて固相重合することを特徴とする
    ポリカーボネートの製造法。
  4. 【請求項4】造粒用凝集剤として用いる溶媒が芳香族系
    又はケトン系貧溶媒である請求項2又は3に記載のポリ
    カーボネートの製造法。
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