JPH0998913A - 還流式及び吸引式掃除機 - Google Patents

還流式及び吸引式掃除機

Info

Publication number
JPH0998913A
JPH0998913A JP28530995A JP28530995A JPH0998913A JP H0998913 A JPH0998913 A JP H0998913A JP 28530995 A JP28530995 A JP 28530995A JP 28530995 A JP28530995 A JP 28530995A JP H0998913 A JPH0998913 A JP H0998913A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cleaning
head
jet
suction
vacuum cleaner
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP28530995A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3343183B2 (ja
Inventor
Hirohide Miwa
博秀 三輪
Nobuo Amano
信夫 天野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Cosmos Electric Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Cosmos Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Cosmos Electric Co Ltd filed Critical Tokyo Cosmos Electric Co Ltd
Priority to JP28530995A priority Critical patent/JP3343183B2/ja
Publication of JPH0998913A publication Critical patent/JPH0998913A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3343183B2 publication Critical patent/JP3343183B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Nozzles For Electric Vacuum Cleaners (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型化、省電力化、溝砂除去、還流温度を低
下する。 【解決手段】 還流式横長ヘッド上部及び下部に分け、
夫々を更に左・右・及び中央に分割し、上部左・右端近
くから還流が供給され、ジェット前室となり、下部左右
に設けられたジェット部から還流を放出する。上部及び
下部の中央部に吸引前室とされ、吸引管に接続される。
ジェット部下端は、ヘッド周辺部下端より床に近く位置
され、床凸部との接触によってジェット部は上方、又は
前後に逃げる。回転ブラシは外筒とほぼ気密とされ、上
半分翼間は吸引前室に連通せず、下半分翼間のみが吸引
前室に連通される。全システムは、還流モードと純吸引
モードに切換可能とされる。交換ノズル用ホースは1端
を本体流路に挿入するのみで、使用可となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はファンモータを用
いた電気掃除機の分野に属し、特にファンモータ後流エ
ネルギーを再利用する還流式掃除機に関する。
【0002】
【従来の技術】電気掃除機においてファンモータ後流エ
ネルギーを再利用する方法は従来多数提案され本発明者
も特公平7−44911、特公平7−24643、その
他で提案して来た。しかし何れも原理的な提案にとどま
っているものが多く、実験的実証を伴なったものは本発
明者による上記特公平7−24643に述べられたJI
S溝砂除去試験以外に見あたらない。
【0003】一方に於て掃除機には実用上多数の項目に
わたる必要性能があり、その全てを満足せねばならな
い。その項目を列挙すると、小型・軽量・省電力・ノズ
ル巾・溝砂除去・じゅうたん砂除去・薄物非吸着・静音
・糸ゴミ−壁際砂除去・豆−米−コイン−小金物の除去
・走行性・大型ゴミ・畳表下ダスト・昇温・フィルタの
ゴミ集積による劣化・各種交換ノズル・還流ジェットに
よる砂の吹き出しのなきこと・低排気・段差乗り越等々
である。還流式掃除機が溝砂除去以外においても此等必
要性能を全て満足し得ることを実証した例はない。此等
性能は相互に相反する技術対策を必要とする場合もあ
る。したがって適切なバランス点を見出し得るか否かも
一つの問題点である。
【0004】本発明者は入力電力500Wのファンモー
タでジェット還流式掃除機を試作し、入力1000Wの
ファンモータの吸引式掃除機と比較し、全ての項目で同
等以上の成果が得られることを実証した。本発明はその
時に行われた創意工夫に基づくものである。以下在来技
術の問題点とその解決法を述べる。
【0005】
【課題を解決するための手段】
1.具体的な実証機の試作において、先ず還流によるフ
ァンモータ冷却が不足する危険性であった。これに対し
ては、特公平7−44911に示す還流率の低下が有効
であった。ヘッド周辺を吸込モードに保つためと、冷却
のためとに還流率は80〜70%程度とすることが適当
であった。しかしこのことは掃除に利用される還流ジェ
ットの力をその分低下するので対策として請求項1が創
案され有効性を実証した。在来還流式ヘッドでジェット
噴出口下端のヘッド側壁下端基準面との相対位置を明記
した例はないが、図で判断する限りジェット下端は外囲
下端とほぼ同じか、より上にある。下方に突出したジェ
ット下端と床の凸部との接触の問題が発生し、請求項
2,3が工夫された。じゅうたんとジェット下端との接
触に対し請求項4が工夫され、ダストのヘッド外への吹
き出し対策として請求項5が工夫された。 2.ファンモータ以外のABS等構造材や、人間の触れ
る外皮の温度は、IECやJISの安全規格を満足して
いても低温であればあるほど望ましく、請求項18,1
9,20が工夫された。 3.横長還流式ヘッドの構造で在来発表されているもの
の中、エネルギー利用方法はジェット噴出がその効率と
簡便性ですぐれており、ヘッド周辺への吹き出しを防止
する観点からは、吹き出しジェットが中央にあり、その
周囲が吸引になる前後対称配列図10・11が最善であ
り、時として片側に吹き出し口、他側に吸引口のある片
吹片吸型が次善である。
【0006】吸引気管と還流気管とは分離した夫々独立
気管である図10A・11Aと、一管を他の気管の内部
に設ける2重気管図10B・11Bとの例がある。寸法
の大きなゴミを吸引する場合を考えると、内部が吸引
管、外部が還流管であることが望ましい。しかし実用的
な製作技術を考慮すると、2重気管よりも独立した双気
管(TWIN HORSE)の方が望ましい。
【0007】内吹外吸の前後対称配列ヘッドにあって
は、ジェット部前の掃除空間の吸引管への連結にあたり
大別して図10に示す2法が提示されている。第1は図
10Aに示すもので、還流気管2は左右(紙面に垂直)
に長いジェット前室6に接続され、ジェット前室に噴出
口4を有するジェット部7が接続される。ジェット部前
方の掃除空間5Fはジェット前室前方、更にはジェット
前室上方の空間よりなる吸引前室19を経由して吸引管
1に連通する。二重気管と結合すると図10B図の如く
内吹外吸となり望ましくない。10Aの形式は前述の特
公平7−24643号等に例示される。
【0008】第2は図11に示すもので、図11・Aは
左右に長い前方吸引前室5F、及び後方吸引前室5Bの
左右ほぼ中央に吸引管1F,1Bが夫々付設され、ヘッ
ド外で合流して1本の吸引管1となる。二重管方式とす
ると図11・Bの如くなるが、やはり二重管は内吹外吸
とせざるを得ず望ましくない。即ち図10・B,図11
・Bでは体積の大きなゴミが吸引管を通過し得ない欠点
をもつ。次に図10Aの問題点は、前方掃除室で吸引さ
れた高密度ゴミ(貨幣・金属小物・豆等)が吸引気流で
上昇して、ジェット前室の上部を通過することが実際上
困難である点にある。
【0009】又、図11・Aの問題点は2本に別れた吸
引管の径が夫々の必要流速を保つには小となり、大寸法
ゴミの吸引に適しないこと、2本に分れた吸引管を1本
に合流する連結部の必要なことと、それ等吸引管の実用
的な設置法が見当らないことである。此等の問題点を解
決したものが請求項6〜10である。 4.又、図10や図11の構造は商品化に於て、大量生
産性や低価格化に必要なプラスチック射出成形法を用い
るのに不適当(型抜きが困難)で、部品を数多くに分割
せねばならず高価格となる欠点がある。此の問題点を解
決したものが請求項9,10である。 5.左右に長いジェット部をヘッド前後巾のほぼ中間に
有する横長還流式ヘッドは、その左右端において、構造
上ジェット部を端まで延伸することは困難である。その
ため、ヘッド左右端付近における掃除力が低下する問題
があった。これを解決するものが請求項11である。 6.還流式ではジェットの正圧と、吸引の負圧とが相殺
し、紙・布・ビニールシート等薄物シートの吸着力が少
ない特徴がある。しかしヘッドの掃除面上での圧力分布
は局所的に正の部分と負の部分がある。負の部分による
局所的な吸着をさけるためにヘッド下端面にマイクロチ
ャンネルを設け、吸着時、マイクロチャンネルを通して
内・外気流が流通し正圧部と負圧部とを短絡する方式が
発明者による特公平7−24643号で提案された。種
々の試作の結果、マイクロチャンネルは吸着力を低減す
るのに有効であった。しかし薄物シート上をヘッドを動
作させ乍ら走査・走行させるに当り、走行抵抗力は必ら
ずしも吸着力にのみ比例せず、マイクロチャンネルの下
方凸出部(壁)の摩擦係数にも大きく依存することが判
明した。種々のテストにより適当なマイクロチャンネル
壁を発見したものが請求項12である。
【0010】ここにマイクロチャンネルとは、掃除ヘッ
ドが薄物を吸着した時、外気と掃除室とを通気するため
の微小な複数の流路であり、その流路を構成するために
フランジより下方に突出し、吸着物を分離して支える突
出部分をチャンネル壁と言う。 7.試作の機種も比較用機種も、掃除ヘッドは回転ブラ
シを有しない木床・たたみ用であったため、じゅうたん
に対しては何れも不十分な性能であったので、還流式で
も還流ジェットと回転ブラシの複合が必要と判断され
る。在来吸引式掃除機の回転ブラシは、回転する翼片の
先端と、外套との間が2〜5mm程度の間隙があり、し
かも翼片が捻じれているために、広すぎる吸引空間の中
で翼片が回転しており、吸引気流は翼片の左右方向でな
く、回転円周方向に流れ易い。このために、翼片がじゅ
うたんの毛を叩いて遊離したダストは直ちに吸引気流に
乗らず、少し翼片が回転してじゅうたんの毛との間に円
周方向通気流路が形成された時に吸引気流で運ばれる。
このため砂等の比重の重いものは十分吸引気流に乗り切
れない欠点があった。また吸引空間が広すぎて、気流速
度が低く、溝砂テスト等では性能が悪く、且つ翼片が左
右に連続しているため、体積の大きな大型ゴミ等は吸引
管結合口に到達できない欠点があった。これ等の問題点
を解決したのが請求項13乃至16である。請求項13
は在来吸引式にも適用される。 8.還流式では、ヘッドと本体との間を吸引管と還流管
の2本で接続する必要があり、双ホース又は二重ホース
の何れで連結するにしても、そのホースの取扱は不便な
ものとなる。一方に於て本体は還流式の高効率性のた
め、小型・軽量化が可能となるので、ヘッドと本体を一
体化し、連結ホースを不要、又は最短化することが可能
となり、掃除時の前後走査に重さを意識せず、ホースレ
スの簡便性を享受することができる。この様な構造に
は、在来ではアプライト型がある。しかしアプライト型
では本体の重量が把手にかかり、重い欠点がある。発明
者は、還流式の本体の小型・軽量性に着目し、ヘッドと
本体を一体として床面に車で支え、手は軽量のハンドル
のみを支えれば良い構造を提案し、CRAWL型と命名
した。
【0011】還流式UP−RIGHT型・CRAWL型
は、本体が小型軽量であると雖も、キャニスタ型の掃除
ヘッドに対し唯一劣る点は、大(寸法)ゴミを吸引する
時や、敷居等の段差を超える時に、キャニスタではヘッ
ドのみの重量であるから容易に空中に持ち上げて大ゴミ
に覆せたり、敷居を越えたりできるのに対し、ヘッドと
本体を一体のまま空中に持ち上げることは、その重さか
ら不適当なことである。この問題は何も還流式に限定さ
れたものでなく、本体の重い在来吸引式のUP−RIG
HT型でも大きな問題点である。この対策は本体重量を
床で支えたまま、ヘッド前縁を軽いハンドルで上方にリ
フトすることで解決できる。発明者は既に本体重量を床
で支える車輪、又は滑動部を支点としてハンドルを後方
に傾けることによってヘッド前縁をリフトする方式につ
いて出願中(特願平6−76108)であるが、この場
合、ハンドルをリフト開始点以上に傾けられず、低い棚
の下等へヘッドを入れる時、ハンドルが邪魔になる場合
があった。この問題を解決したヘッド前縁リフト機構が
請求項21である。 9.還流式掃除機は、正常な還流モードでの運転の他
に、時として純吸引モードに切替える必要があることは
発明者の特公平7−24643にてヘッドが床から離れ
たら、還流率を低下して強吸込モードとするか、ヘッド
の流量をOFFとするかの方式を提案している例からも
明らかである。試作の結果、実用上この切替えが必要な
主な場合は、(イ).大寸法ゴミをヘッド内に誘引する
大ゴミモード時にヘッド前縁をリフトする時、(ロ).
床面用ヘッドからの流路を外して、隙間ノズル・棚用ノ
ズル等の非床用ノズルを吸引ホースに接続した時、
(ハ).敷居等の段差を、本体を持上げることなくノズ
ル前縁をリフトして押して越える時、(ニ)・本体と共
にノズルを空中に持ち上げて運搬する時であって、掃除
面種類に対応した細かな還流率の最適化はそれほど重要
でないことが判明した。(イ)と(ロ)は純吸引モード
とし、吸引力最大とすることが望ましく、夫々床面セン
サー、吸引ホースセンサーで自動的に切換えられるのが
望ましい。(ハ)・(ニ)はジェット噴出停止モードで
あればよく、必らずしもヘッドを純吸引モードとする必
要はないが、純吸引モードであってもかまわない。モー
ド種類の増加による複雑化と高価格化の問題を解決した
のが請求項22で、還流モードと純吸引モードの2種と
した。 10.一般に電磁アクチュエータとしてはモータやソレ
ノイドが用いられる。即応性が必要な時はソレノイドが
広く用いられる。ソレノイドは直流駆動型が一般的で、
コイル抵抗Ωのジュール熱による温度上昇を安全値に留
めるための連続通電電流Io (連続印加電圧Vo =Io
Ω)と、又起動時に大きな力を発生するために短時間
(例えば5秒間)のみ通電可能なIo より十分大きな短
時間電流Is(短時間印加電圧Vs =Is ×Ω)とが規
定される。この定格を利用した駆動法で最も安価なもの
として一般に連続通電電流をIo に限流する限流抵抗R
を経由して直流電源電圧Vs に接続された大容量コンデ
ンサCを用い、そのCの両端に制御スイッチ(SF ,S
H 等)を経由してアクチュエータ(コイル抵抗Ω)が接
続される。制御スイッチがOFFの時は、CはVs に充
電されているので、スイッチがONになった瞬時はIs
=Vs /Ωの起動電流が流され、CとΩで定まる時定数
の短時間の間、ほぼIs に近い電流が流れるが、Rを通
してのCへの充動が追いつかず、指数函数的に電流は減
少し、やがて定常連続流Io =Vs /(R+Ω)に落着
く。このような回路は、最初制御スイッチ(床面センサ
ーSF ,ホースセンサーSH )がOFFの状態で全系の
電源スイッチSM がONとされ、予じめCをR経由で充
電した後に制御スイッチがONとされた場合は正しく動
作する。しかし、最初制御スイッチがONの状態(例え
ばノズルが床面をはなれて掃除機が保管され、SF がO
Nとなっている)で全系の電源スイッチSM がONとさ
れた場合は、CはVs ×Ω・(R+Ω)の電圧にしか充
電されず、ソレノイドには連続通電電流Io しか流れな
く、ソレノイドを起動するに必要な短時間電流Is に比
べ、はるかに低いので、SF がONであるにかかわらず
ソレノイドは起動しないという問題がある。これを解決
し、制御スイッチのどの様な状態で全系の電源がONに
されても、正しく制御スイッチのON,OFF通りにソ
レノイドが動作する方式が請求項23である。その作用
は全系電源スイッチSM を2回路とし、その1回路SM2
で、全系電源スイッチSM がOFF時にはCに負荷され
る回路を切り離しておき、一方Cの充電回路は全系電源
スイッチSM のON・OFFに関せず常にVs に充電さ
れるように回路を構成(図8)することによって、SF
又はSH がONのままSM 即ちSM2がONされた時でも
アクチュエータが作動可能となる。 11.床面以外の隙間掃除等の交換ノズル用として、電
池式小型吸引掃除機を用いることを、発明者は特願平6
−76108で提案したが、実証機に適用すると、電池
式小型掃除機が以外に重く、クロール型のハンドル軽量
化の利点が生かせなかった。そこでホースを利用する方
式(特公平7−44911号に若干例示されている)の
最も簡便な方式を考案したのが請求項24である。任意
の長さの交換ノズル用ホースの結合端(プラグ)をヘッ
ドとフィルタ間に設けられた被結合部穴(ソケット)へ
単純に挿入することで床用ヘッドから交換ノズルへ自動
的に切り換え可能としたものが請求項24である。還流
式及び吸引式の双方に適用される。
【0012】以上の説明で横長還流式について、全て、
Y方向に同様な断面をもつ直方体の例で説明したが、前
縁がほぼ直線状で、後縁の左右端の前後巾や高さがやや
狭く、中央の吸引前室付近で前後巾や高さがやや広い、
テーパ状のヘッド、又角を適宜丸めた形状のヘッド等、
及び本発明の概念による各種の変形も本発明に含まれる
ものである。
【0013】
【発明の実施の形態】各請求項に対応した実施例を図を
用いて説明すると共に、その作用と利点をも明らかにす
る。図1は、請求項1乃至11及び17の各発明が同時
に実施された例を示している横長還流式ヘッドの構造を
示す図である。図1・Aは上面図で、右端は図1・Cの
3 レベルでの水平断面図となっている。図1・Cは図
1・AのY1 における垂直断面図で、図1・Bは図1・
Cの上部構造体16を除いた下部の上面図で、ゴム質体
18(ジェット部7、水平弾性部8、衝突緩和バンパー
9よりなる)の上面が見えている。17は下部15及び
ゴム18の開口で、上部吸引前室19に連通する。
【0014】右端はZ2 レベルでゴム質層18を切断し
た下部15の上面を示している。左端はZ1 レベルでの
水平断面図で、ジェット部7の断面、前輪13Lの断
面、下部フランジ11が見えている。1は吸引管、2
(2R,2L)は還流管3F,3Bは夫々前方及び後方
吸引口、4はジェット噴出口、7はスリット状ジェット
部、8はジェット部7(7R,7L)の上下変位や下端
の前後傾動を許しつつ弾性的に且つ気密を保ちつつジェ
ット部を支持する水平弾性部、9はバンパー、図示例の
18は請求項17の実施例で、7,8,9は全て一体的
にゴム質層18として作られている。構造簡単で、安価
に請求項2,3を実現できる。勿論、7,8,9は分離
されていて、7は硬質材であってもよく、8は板バネ等
であってもよい。図示例ではジェット前室の正圧によ
り、常に8は下方に15の天井に押されており、8自体
の弾性保持力を補佐している。ジェット部下端のジェッ
ト噴出口4は左右に細長いスリット状開口であるが、勿
論円形・矩形等の左右に短かい開口の列であってもよ
い。7がゴム質の場合は、スリット巾を一定に保つた
め、スリットの左右方向の数ケ所に左右に短かいスペー
サー204(図2D)を設けるとよい。ヘッド外囲側壁
の下端、即ち図1・Cで、下部15の下端にはフランジ
11が請求項5に従って内側に設けられ、ジェットの噴
出口4からの噴出気流が、ヘッド外に吹き出すのを防止
する。フランジ11の先端の床面Fからの高さは通常
0.5〜2mm位とされる。ジェット流の中、この部分
に向う流れは11の先端で上下に振り分けられるので、
11が内向の時、11の先端曲率を小にできるので吹き
出しに向うジェット流が低下し、外気からのフランジ下
面での吸引流で打ち消される。フランジ11の下面は請
求項1の外囲下端基準面で、床面Fからの高さが図示h
p である。ジェット噴出口4の下端は図中10に示す如
く請求項4によるフランジを前後に有している。このフ
ランジのゆるやかなスロープはじゅうたんの掃除時にジ
ェット部下端がじゅうたんの毛の中にメリ込むのを防
ぎ、ヘッドを前後に移動走査して掃除する時に、じゅう
たんの毛を徐々に倒してジェット部の下を容易に通過さ
せることにより、移動抵抗を減少することができる。さ
て図3・Cでは請求項1に示す如くジェット噴出口4の
下端は、外囲下端基準面レベルhp よりも下に床面Fに
ほとんど接する位突出している。4の下端の床上高hj
について、在来の概念を超えて、床との接触を恐れずに
ほとんど床面に接する低さまで種々のhj に対する掃除
能力のデータをとった所、大部分hpより下でほとんど
床面に近い所に最適のhj があった。特にJIS溝砂試
験ではその効果が顕著であった。これが請求項1の背景
である。
【0015】一方において請求項1の配列はジェット噴
出口4の下端が、床面の凸部に接触する危険性を生じ、
床、又はジェット下端が損傷する危険がある。この接触
において、4の下端が上方に変位又は前後に傾動して、
接触圧を下げるものが請求項2,3である。図1はその
1実施例であるが、その他の例を図2に示す。基本構造
は請求項9の図1でもよく、在来の図10・11でもよ
いが、図1の場合について例示する。図2A・Bは何れ
もジェット部7が硬質のプラスチック等で作られた場合
で、図2Aでは7が板バネ201とネジ202により下
部15の天井に押しつけられており4の床面接触で、7
全体が矢印で示すように上に押し上られる。図2・B
は、硬質の7と15の天井が、円筒状摺動面203で結
合されており、4の床面接触で先端4が円筒軸を中心と
して矢印で示すように前後に傾動される。図2C・Dは
ジェット部7の一部がゴム質弾性体(図中、点々部)よ
りなり、その弾性部が変形することにより、先端4の接
床時、Cでは硬質の7が矢印で示すように上下に変位
し、Dでは弾性材の7の先端4が矢印で示すように前後
・上下に傾動する。Dでは先端が容易に変形するので、
特定スリット巾を確保するために7の左右方向数ケ所
に、前後方向に短かいスペーサ204が設けられる。勿
論Dの7の下部を硬質材とすることもできる。
【0016】請求項2は7が一体として上下変位、又は
傾動するのみでなく、図2Eに示すように7を左右方向
に複数ケのブロック7−1〜7−4に分割して、床に接
したブロックのみが局所的に上下変位・又は傾動するこ
とを提案した。これは図1及び図2・A,B,C,Dそ
の他に対し適用できる。簡単のために、図2・Aに適用
し、左右方向に4ケのブロックに分割した場合を図2E
に例示する。7−1,7−2,7−3,7−4は7を左
右方向に4ケに分割したものである。7−2,7−3の
ブロックでは、スリット巾を保つため、適宜スペーサで
夫々の前側と後側とを結合する。夫々のブロックは各ブ
ロック毎に板バネ201−1,201−2,201−
3,201−4と、ネジ202−1,202−2,20
2−3,202−4とで下部15の天井に押しつけられ
る。
【0017】請求項6は図1(請求項9方式)や、図1
0,11等の横長還流ヘッドに適用できるが、以下図1
への適用例について説明する。図1では上部16と下部
15に大別され、その中間にゴム質層18が挟さまれ、
×印で示すネジで一体に緊締される。上部16とゴム質
層18とはジェット前室6を形成している。下部15の
天井の前後巾のほぼ中間に左右に長い開口が設けられ、
その開口部に18に一体的に設けられたジェット部7が
下方へ突出的に挿入されている。ジェット前室6へはヘ
ッド左右端に近い場所で図1・Aの如く還流管2R・2
Lが接続され、ファン後流が導入され一時貯溜された
後、7を経由してその噴出口4からジェットとして噴出
される。その噴出流とフランジ11の下面より吸引した
外気とは掃除空間5F,5Bを形成し、吸引管1に導び
かれる。請求項6は、この掃除空間5F,5Bと吸引管
1との連通方式に関するもので、掃除空間内での速い流
速と、ヘッド前縁高hp 、更には下部天井高を超える大
型ゴミを吸引前室部で吸引可能とすることが主目的であ
る。
【0018】ジェット前室6は左6L,右6Rに2分割
され、中央に吸引管1に連通する吸引前室19が設けら
れ、6Lと19、6Rと19とは隔壁により気流的に遮
断される(図1A)。図1・Bに示す如くゴム質層18
のジェット部7は同じく左右に分割され、7L,7Rに
2分割される。ゴム質層18及び15の天井の左右ほぼ
中央に、上記吸引前室と連通する大面積の開孔17が設
けられる。7R,7Lに対応する夫々の前後の掃除室5
F・5Bの気流は何等の妨害なくこの開孔17より吸引
予備室19へ、更に吸引管1へと直結的に吸引される。
このようにして掃除室5F・5Bの気流速度を大きな値
とすることができ、掃除力を高め、且つ開口17、吸引
管1を通過可能な大型ゴミは、ヘッドをリフトして17
の下に誘引できれば吸引除去することができる。17及
び19の気流断面積は吸引管1の断面積の0.5〜2.
0倍程度、できればほぼ等しいことが望ましい。
【0019】請求項7,8は図1の12F,12Bによ
り実現される。12F,12Bは下部15の前側壁、及
び後側壁が図1・Bの如く内側に張出するようにされ、
吸引前室19に連通する下部吸引前室の前後巾が狭くさ
れ、望ましくはその狭くされた量が、ジェット部の前後
巾にほぼ等しくされ(請求項8)、夫々の掃除室から流
入した気流が下部吸引前室に入った時、その流速が低下
しないようにされる。これは掃除室の高速気流に運ばれ
たダストが下部吸引前室で脱落しないようにするためで
ある。12Fには床面センサーを、12Bには車輪を組
みこむことができる。請求項9の構造は既に述べた説明
で判るように、図1により実現されている。図1に示す
構造の主要部材15,16,18は何れも射出成型・圧
縮成型等で上部、下部別々に作ることができることはそ
の構造図面から自明のことで、量産性に優れ、安価とす
ることができる。15のフランジは若干型を複雑化する
が、場合によっては更に15を更に2層に分割し、天井
・側壁部とフランジ・側壁部とに分割し、型抜を容易と
することもできる。
【0020】請求項11を請求項9の基本構造に適用し
た例を図1に示す。勿論中央で左右分割されない構造、
図10・11等でも同様に適用できる。還流管2L,2
Rが図示の如くジェット前室6L,6Rの夫々左右端に
近い部分に接続される。このようにすると、還流管2よ
り導入された気流は、一時的にジェット前室に貯えられ
ほぼ均一圧となってジェット部7に印加され噴出口4を
でるジェット流速分布は、左右方向でほぼ均一となる
が、還流管接続部付近では若干圧力が高く噴出流速を高
くすることができる。ヘッド両端では吸引も弱く、掃除
効率が低いが、その両端での効率低下を補償することが
できる。
【0021】請求項12を図1に実施した例を図3に示
す。図3Aは正面図、図3Bは図3AのY4 垂直断面
図、301はマイクロチャンネル壁の機能を果す、一般
に洋服用系ゴミを除去するために用いられる所謂エチケ
ットブラシ又はこれと同等のものの切片である。フラン
ジ11に図示の如く接着される。エチケットブラシの毛
先はヘッド内側に向けられ、じゅうたん上の糸ゴミや、
毛髪等が走査時に掃除空間側に梳きとられるように又ゴ
ミが内側に入るようにされる。紙や、薄ビニール等が吸
着で浮上り、フランジに設けられたマイクロチャンネル
壁(請求項13で説明の下方突出部)に接した時、その
壁がエチケットブラシであれば、薄シートには多数の毛
先が接触し、実験ではプラスチックや金属よりも薄ビニ
ールに対する摩擦係数が低く、良好な走行性を示す。貼
付ピッチa.壁ブラシ巾bとするとb/aは貼付率とな
る。bの絶対値、及びb/aには最適値がある。b及び
b/aが大きすぎると、じゅうたん上の走行抵抗が増大
する。b/aが小さすぎると、壁の間に薄シートが入り
こみ吸着力を増し、走行性を下げる。この場合には壁間
にも図3・C−4の如く床面よりの高さが、壁部よりも
上になるようにエチケットブラシ302を貼り付けるこ
とができる。エチケットブラシの毛先のブラシ壁部と壁
間の相対高さは、毛の長さ、毛の倒れ剛性その他を考慮
して図3・C−1,C−2,C−3の如く適宜調整され
る。
【0022】請求項14の実施例を図4に示す。基本的
には図1と同様、請求項9に基づいた構造で上部16、
ゴム質層18(ジェット部7、気密弾性部8、バンパー
9)及び下部15(外円筒25L,25Rを含む)より
なり、更に図1のジェット部7より後半が回転ブラシ部
により置換されている。なおジェット部前半をも置換し
てよいことは勿論である。この回転ブラシ部のみを独立
させ、吸引管をつければ、吸引式回転ブラシ付掃除機と
なり請求項13の1実施例となるので請求項13の説明
と作用・利点等について図4で併せて説明する。
【0023】図4Aは図1Bに対応する図で、同様に上
部16が除かれており、ゴム質層18(7,8,9)の
上面が見えている。左端付近は18を除いた下部15の
上面が見えている。図4B、図4Cは、夫々図4AのY
2 及びY0 における垂直断面図であり、見やすいように
上部16を若干浮上らせて図示している。図1と異なる
部分を説明する。下部15の天井は、前半分は平面であ
るが、後半分は半円筒状の隆起を持ち、その半円筒は下
へ延伸して、請求項14の外円筒を形成している。20
は回転ブラシ軸で請求項14の内円筒である。20の表
面に、図示例では4ケの翼片21,22,23,24が
植込まれている。翼片の材質は、在来吸引式掃除機に使
用されている軟弾性体や植毛列とされる。翼片先端は外
円筒内面にすれすれに接するか、僅か離れているように
されて、翼片先端と外円筒内面間の円周方向通気性を極
力小とする。内円筒と翼片は一体として図4・B矢印の
方向に回転される。簡単の為、回軸機構は図示を省略し
てあるが、在来と同様小型モータ、又は気流(吸引・又
は還流)で駆動されるタービン等によりゴムベルト等を
経由して回転される。回転ブラシ部は左・中・右の3部
に分割され、夫々の間は隔壁26で仕切られ、その隔壁
は下・前方に扇形に拡がる(5Bで図示)開口を有し、
この開口で左と中、中と右とが連通している。中央部は
下部吸引前室の後半であり、図1の場合と同様な下部吸
引前室と一体となり、開口17を経由して上部吸引室1
9に連通し、更に吸引管1に連通する。図示例では翼片
はm=4ケで、夫々大約θO =360/4=90°で離
隔し、夫々の翼片は円周方向に捻られている。例えば左
側回転ブラシ部では断面Y2 での翼片21Lは図4Aの
点線21で示す如く内筒20の下側を捻れて、中央部に
近い端では図4Cに示す21Rと同じ位置となる。即ち
請求項15が実現されている。これは翼片21とジェッ
ト部7とで形成される掃除室空間が左(又は右)端より
中央に近づくにつれて広くなる構造で、断面積がジェッ
ト流や吸引流の流量に比例することとなり、流速がほぼ
一定に保たれて、スムーズに掃除室を通過し吸引前室に
連通される。外円筒25の下面ではほぼθO (n=1)
に対応する開口3Bが設けられる。この開口は内筒20
とほぼ平行に左右に長いが、翼片21と同様に捻ること
ができる。図示翼片位置では、翼片21L,22L,内
筒20外面と掃除面とが形成する第1の空間、及び翼片
24L・21L,内筒20,外筒25L及び掃除面とが
形成する第4の空間との2つが、左側回転ブラシ掃引空
間を形成し、隔壁26の開口(5Bに相当)から中央の
下部吸引前室に連通する。他の翼片22Lと23Lと、
内筒外面と外筒内面とで形成される第2空間、及び翼片
23Lと24Lと内筒外面と外筒内面とで形成される第
3空間とは隔壁26に開口がなく、中央の下部吸引前室
に連通せず、内部気流はほとんど動かない。この様にし
て掃除室として高速気流の存在する第1空間と第4空間
の合計断面積は、在来の回転ブラシ気流流路を断面に比
して狭いので十分な高速が得られ、翼片で掃除面から遊
離したダストを損失なく運搬吸引することができる。こ
れが請求項13の主目的で、この方式を還流式に適用し
たのが請求項14である。またこの合計断面積は請求項
16の如く、前部掃除室5Fの断面とほぼ等しく(0.
5〜3倍)されることが望ましい。中央下部吸引前室で
は、気流を妨害しないように翼片が除かれた軸20が露
出している。この部分の軸20の外径は必要に応じて小
とし、気流妨害を低減することができる。又、下部吸引
前室の断面積が必要以上に過大となるのを避けるために
同室の軸20より後方は充実部27とされる。この部分
を利用して図示例では車輪14が設けられている。
【0024】請求項18について説明する。発明者によ
る前記特公平7−44911では還流率を98%〜60
%とした。その目的はヘッド周辺を吸引モードに保ち、
且つファンモータを冷却するためであるとした。即ち放
出率2%〜40%に相当する放出流量QE は外気に放出
されるが、同じ流量QE の新しい外気がヘッド周辺から
新たに吸引されることがその原理である。
【0025】今回の実証機試作において、放出率2%で
はヘッド周辺を弱吸引モードにすることは可能である
が、困難な技術的制約を伴なうことが判明した。即ち、
ジェット噴出の不均一性や、ジェット部の端付近の不均
一性、ヘッド外周側壁の不均一性(車輪・マイクロチャ
ネル壁・等)、及び掃除室内のジェット気流と吸引気流
との混合状況・混合比、等により、局所的にジェット気
流の外部吹き出し力が異なるため、この局所的バラツキ
を十分カバーして、ヘッド全周を吸込モードとするには
放出率10%(還流率90%)程度が必要であることが
判明した。
【0026】又、ヘッド周辺の綿ゴミ・紙ゴミ等で、ヘ
ッド外周(特に前縁)下端の床面上高hf よりも寸法的
に大きいが、変形可能なため、吸引によってhf を通過
し得るようなゴミを、大ゴミモードとして前縁をリフト
することなく、正規モード(還流)のままヘッド内に吸
引掃除するためには、更にヘッド周辺の吸引力を高め中
吸引モードとする必要性が見出された。又、ファンモー
タ捲線温度を、入力電圧110V,ゴミ袋のゴミ集積量
満杯、且つ外囲温度が夏季35℃の最悪条件に於て、安
全規格値(E種絶縁にて115℃)以下に若干の余裕を
もって保ち、且つなるべく還流エネルギーを有効に利用
するためには、放出率は15〜40%(還流率85〜6
0%)程度が適当なことが判明した。請求項18はこの
結果で更に還流率の数値限定をするものである。
【0027】請求項19について、バイパス型ファンモ
ータの代表的構造を図5・Aに例示して説明する。50
2はモータ回転子・503はモーター固定子で、夫々に
は図示を省略した捲線が捲かれている。一般にその回転
軸に直結して仕事用ファン501と冷却用ファン517
が設けられ高速で回転する。仕事用ファン501は渦巻
翼遠心型のものが多く、吸込口505から吸引された空
気は翼片と遠心力とで加速・加圧されて周辺から半径方
向に放出され、周辺に設けられた流路504を経由して
出流口506から出力される。この流量QO が仕事流で
ある。一方この仕事流の流路とは気流的に遮断されてモ
ータ冷却流路(流量qc )が設けられる。qc は冷却用
ファン517によって外気をモータの他端の穴509か
ら吸入し、回転子502・固定子503の隙間を通過
し、捲線や鉄芯を冷却し放出口510から放出される。
この様にQO がqc から分離されているため、QO の温
度上昇は自らの断熱圧縮によるもののみとなり僅かとな
る。
【0028】このバイパス型ファンモータを還流方式掃
除機に用い、吸引及び還流用にこの仕事流QO を用いる
と、在来のダイレクト型ファンモータが吸引流QO を1
00%冷却に用いているため、ファン後流が著しく温度
上昇され、更に還流により繰り返し加熱される問題点を
解決することができる。しかしバイパス型は、構造複雑
で部品が多く、高価・大型となり、又、仕事流出力管の
方向が使用に不便、等の欠点がある。
【0029】試作実証機では、ファン後流の放出率20
〜30%で温度上昇は前述の最悪条件で許容安全範囲内
であったが、機器外皮の温度はなるべく低い方が使用者
の体感上望ましく、且つ還流の有効利用のためにも低い
放出率(高い還流率)でも温度の上昇の少ないことが望
ましいので、若干の欠点にかかわらずバイパス型の使用
を正当化する理由となっている。
【0030】請求項20は、在来のダイレクト型ファン
モータの僅かな改良で、バイパス型に近づけることによ
り、両者の利点を併存し、両者の欠点を除くものであ
る。この実施例を図5・Bに示す。図5Aとの差は、冷
却ファン517がなく、冷却流路は別系統とされていな
い。渦巻翼遠心ファンの周辺からの半径方向出力流はq
1 とq2 とに分流され、複数の穴507からはファン直
接出流q1 が出力され、残りはモータを冷却して冷却出
力流q2 が出力される。(以下分流ダイレクト型と呼
ぶ。)一方在来の吸引型掃除機に用いられているものは
所謂ダイレクト型で、図5・Bの穴507が塞がれてい
る場合に相当し、全量QO がモータを冷却して出力され
る。このため出力流はモータ発熱により加熱される。分
流ダイレクト型のq2 は、q2 <QO 故、当然乍らダイ
レクト型出力流より温度が高く、逆にq1 はほとんど温
度上昇がない。
【0031】さてこの分流ダイレクトファンモータを還
流式掃除機に使用するには図5・Bの点線で示す流路と
する。q2 はq1 と分離した流路512を流れ分岐翼5
15を有する分流部で、放出流路514(流量QE )と
還流路513(流量q2R)に分かれる。q2Rはq1 と合
流混合されて流量QR となり還流出力路516から出力
される。QO =q1 +q2 ,q2 =QE +q2R,QR
1 +q2Rである。
【0032】この方式の在来ダイレクト型と比較した利
点は、同一のQO ,QE ,に対してこの方式の方がQE
の温度が高く、外部へ放出する熱エネルギーが多く、還
流Q R の温度がより低く、還流で繰返し循環されると、
入力流QO の温度が低く、よりモータからの熱除去が多
くなり、長時間平衡後のモータ捲線温度・循環流温度・
機器外皮温度がより低いことである。又分流ダイレクト
ファンモータは、在来のダイレクトファンモータに図5
・Bで507に示す複数ケの穴を設けるだけであるか
ら、構造の簡易性・安価性は全く変らない。穴507の
寸法・ケ数・弁翼515の開度は最適に調整することが
できる。
【0033】請求項21の実施例を図6に示す。601
はヘッドとフィルタ・ファンモータ等を含む主体であ
る。主体は還流式であってもよいし吸引式であってもよ
い。ヘッドと主体とが一体とされたアプライト型・クロ
ール型において本請求項は適用されるが、実施例はクロ
ール型で説明する。602はハンドルであり、603は
ハンドルと主体の結合具である。ハンドルは605を摺
動面として左・右に回動可能であり、同時に603の主
体との結合軸604の回りに上・下に傾動可能である。
このハンドル(クロール型)、又はハンドル+主体(ア
プライト型)の上下傾動及び左右回動を含む結合方式
は、在来の吸引式には具体的設計に差はあっても全機種
に見られるもので、還流式でも必要な方式である。図6
・A,Bはハンドルの回動が中正位で、傾動が正常中正
位(点線で示す)の時、及び正常中正位の下限位(実線
で示す)の時が併せ図示してある。θ1 は正常な傾動角
の範囲である。Aは側面図、Bは上面図である。図6
C,Dはハンドルの傾動が正常中正位のまま、ハンドル
が左へ90°水平になるまで回動された(捻じられた)
時が図示されている。
【0034】本請求項によれば、ハンドルが中正回動角
の時(図6・B)に、結合部の若干後方で下方に突出す
る床との摺動面を有する突起、又は下方に突出する車輪
(図示例は車輪)606が設けられる。ハンドルが下へ
傾動され、606が床に接した角度が、正常傾動角θ1
の下限である。これ以上ハンドルを下方にθ2 の範囲に
傾動すると、接床した606下端を支点として601全
体が、又は601のヘッド前縁が浮上る(リフト)。こ
のリフトは、正常傾動角ではヘッド前縁の下を通過し得
ない大型ゴミのヘッド内取りこみや、前縁に衝突して乗
り越えられない高い段差を僅かハンドルを下傾して押す
ことで軽く乗り越えることを可能とする。又、図6C,
Dの如くハンドルを左(右)に回動すると、突起606
はハンドル根元の右(左)側に向くので床に接床しな
い。この回動位ではハンドルは任意の角度に傾けること
ができ、図示の姿勢では低い机や棚の下へ、ハンドルが
邪魔することなく601を奥深くまで挿入し、床面の掃
除を行うことができる。図12A,Bに同様原理による
他の実施例(請求項21)を示す。アプライト型ではヘ
ッド部に、クロール型では主体に、何れも結合部傾動軸
604より後方にハンドルの突起606との接触部60
7が設けられ、ハンドルが後下方に傾動され、その角度
が下限θ1 になると突起606は接触部607に接触
し、その接触点と傾動軸604間の距離をアームとする
回転モーメントにより、ヘッド又は主体が回転され、ヘ
ッド前縁は後車輪軸を支点として(図12A)又は車輪
を有しない時は、ヘッド又は主体の後下端608を支点
として浮上がる(図12B)。後車輪を有する時は、後
方車輪が支点を支えており、前縁をリフトしたままで容
易に走行できるので、突起606は車輪を必要としな
い。ハンドルが回動され捻られていると、突起606が
接触部607に接触せず、ハンドルを水平にまで傾動し
得ることは突起606が直接接床する場合と同様であ
る。
【0035】請求項22は還流式掃除機の動作モードを
正規還流モードと純吸引モードとの2モードに単純化
し、操作の簡易化と、構造制御の簡易化、結果としての
低価格化を目的とする。純吸引モードは次の条件、 1.掃除ヘッド(又はその前縁)が床から離れ床面セン
サーSF が作動(ON)した時、即ち大ゴミ吸引時や高
い段差乗り越えでヘッドリフト時及び掃除全体を持ち上
げて運搬時等、又は 2.交換ノズル使用時、吸引ホース着脱をホースセンサ
ーSH で検出し交換ノズルモードを検出した時、にて、
自動的に実行される。条件が解除されれば自動的に還流
モードに復帰される。
【0036】上記のモード切換は切換弁709(図7)
によって行われる。図7により説明する。701は横長
還流式ヘッドで、床面センサーSF が設けられている。
F はリフトした時ONを出力する。702は一端にヘ
ッド吸引管が結合され、他端には吸引管704のノズル
側端部703の着脱可能な被結合部で、703の着脱を
検出するマイクロスイッチがホースセンサーSH として
設けられ、SH は703が脱の時ONを出力する。70
3には任意の交換ノズルが装着可能である。706はフ
ィルタ、707はファンモータ、708は還流率調整用
放出口、709はモード切換弁の弁翼で、図示実線の位
置では還流は外気と遮断され、還流管710を経由して
ヘッドに供給される。もしSF 又はSH の何れか(O
R)のON出力で、図示されない電磁ソレノイド等のア
クチエータにより、弁翼が点線の位置に回転されると、
ヘッドへの還流路は閉塞され、全還流は711の穴から
外気に放出され、純吸引モードとなる。クロール型等、
吸引管704が短小な時は、図9の如き別の交換ノズル
用ホース904を用い、結合端905を、本体の流路に
挿入して使用するとよく、請求項24の実施例で詳述す
る。この場合、ホースセンサーSH は、挿入された時O
Nを出力する。
【0037】次に請求項23の実施例を図8により説明
する。図8は図7の還流式掃除機の全電気回路を示して
いる。Lは電磁アクチエータで、具体的にはコイル抵抗
Ωの直流ソレノイドである。交流100VACはコード
・リール801を経由し、フューズ802を経由して整
流回路803により直流出力が得られる。電源スイッチ
M は2回路SM1 及び、SM2 のスイッチを有し、手
動により連動して開閉される。SH はホースセンサース
イッチで、ホースが交換ノズル使用状態にされるとON
になる。SF は床面センサースイッチで、ヘッドがリフ
トした時ONとなる。804はファンモータでSM1
よりON−OFFされる。
【0038】SH ,SF のON−OFFの如何にかかわ
らず、SM2 がOFFの時は、整流直流出力は限流抵抗
Rを経由して大容量Cを交流100Vの最大値約140
Vに充電する。SM2 がONにされた時、SH ,SF
OFFの時即ち床面ヘッドが正規還流モードにある時は
ソレノイドは動作せず、モード切換弁は還流モードにあ
る。しかし、ヘッドが浮いている時、掃除機が横に倒さ
れている時等(SF =ON)、又は交換ノズルにされて
いる時、(SH =ON),に電源スイッチを入れた時
(SM2 =ON)は、ソレノイドには140Vの直流が
印加され、起動電流IS =140/ΩがCから供給され
る。140Vで規定IS となるΩのソレノイドが選ばれ
る。しかし限流抵抗RのためにCの充電が不足するの
で、Cの電圧は指数函数的に急速に低下し、やがてAC
100Vの実効値100Vを(Ω+R)で除した定常電
流となる。この定常電流が、ソレノイドの連続通電可能
値IOになるようにRの値が選ばれる。このようにして
ソレノイドLは強い初期力で駆動され、その後は駆動後
状態を安全に保持する。このようにして問題点10が解
決される。
【0039】請求項24の実施例を図9に示す。図7の
ようなアプライト型では、吸引管704が十分な長さを
有するので、704のヘッド側703を702から引抜
いて、交換ノズルを703に結合して使用することがで
きる。しかし図6に示すクロール型では、ヘッドとフィ
ルタ室とを連結するホースは短かく、交換ノズルを図7
のように接続しても、ホースが短かすぎて使用に適しな
い。又、ホースでなく剛な配管でヘッドとフィルタ室が
結合される場合も多い。この問題点を解決するものが請
求項24である。
【0040】図9の901はヘッドが902側に、フィ
ルタ室が903側に接続される剛なる流路配管の1部
で、扉907で図9・Aの如く外気と遮断された穴(ソ
ケット)を有する。904は交換ノズル用ホースで一端
906には交換ノズル例えば隙間用ノズル909等が結
合され、他端905は上記本体の流路への結合端(プラ
グ)である。プラグ905は図示の如く左側は側面を残
存するが、右側は側壁が除かれホースに連通する開口が
設けられている。プラグ905をソケットに挿入するに
は、扉907を905の下端で押すことにより908を
軸として図9・Aの矢印に示す方向に扉を回転して開
き、905を図9・Bの如く挿入する。プラグの残存側
壁及び回転した扉907は、ノズル側流路902を閉塞
し、プラグの開口はフィルタ側流路903に連通する。
すなわち単純なプラグ905のソケットへの挿入動作の
みで、床面ヘッドと交換ノズルとの流路切換が行われ、
使用者の取扱簡便で、安価な構造となる。プラグを抜去
すれば、扉は図示されないスプリングで図9・Aの状態
に戻される。プラグ及びソケットの断面は円形でも矩形
でもよい。又、フィルタ側流路が909側に902とほ
ぼ直角であり、903が閉じられている構造とすると、
プラグ905は端面のみが開口し、側壁は全周残存して
いる構造とすることができる。
【0041】交換ノズルを使用するためにプラグがソケ
ットに挿入されると、ホースセンサーSH (マイクロス
イッチ)が作動し、ONを出力する。
【0042】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば、小
型化、軽量化、省電力化でき、溝砂除去、じゅうたん砂
除去、糸ゴミ、壁隙砂除去、薄物非吸着を防止し、昇温
を防止し、フィルタのゴミ集積による劣化を防止するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1〜11、17を実施した横長還流式ヘ
ッドの構造を示し、Aは1部断面とした平面図、BはC
のZ1 ,Z2 ,Z3 の各断面の各一部を示す図、CはA
のY1 線断面図である。
【図2】A乃至Dは請求項7,8を実施した横長還流式
ヘッドの断面図、Eはその一部の斜視図である。
【図3】Aは請求項12を実施したヘッド下部の正面
図、BはそのY4 線断面図、Cはそのフランジ部の構造
図である。
【図4】請求項13の回転ブラシ部を還流式ヘッドに適
用した請求項14乃至17の構造を示し、Aは一部断面
とした平面図、BはAのY2 線断面図、CはAのY0
断面図である。
【図5】Aは、請求項19のバイパス型ファンモータの
原理図、Bは請求項20を実施した分流式ダイレクトフ
ァンモータと、それを用いた還流式の流路図である。
【図6】請求項21を実施した動作原理を示し、Aはハ
ンドル602の上下傾動状態の側面図、Bはその平面
図、Cはハンドル602の左右回動状態の側面図、Bは
平面図である。
【図7】請求項22を実施したアプライト式還流掃除機
の構成図。
【図8】請求項23の原理を示す回路図。
【図9】請求項24を実施した交換ノズル用プラグと、
本体流路に設けられたソケットの一実施例の構造を示
し、Aはホースを抜いた状態の断面図、Bはホース挿入
状態の断面図である。
【図10】従来の還流式ヘッドの断面図。
【図11】従来の他の還流式ヘッドの断面図。
【図12】請求項21の他の実施例を示す側面図。

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 還流式掃除機において、その掃除ヘッド
    の走査方向をX(前方が+X),Xに垂直で掃除面に平
    行な方向をY(前方を向き左側を+Y),XYに直交し
    上方を+Z方向とした時、その掃除ヘッドが下記a〜d
    の構造を有するヘッド(以下横長還流ヘッドと呼ぶ)で
    あり、 a.掃除ヘッドはほぼX方向に短かい前後巾Aと、Y方
    向に長い左右巾Bと、高さCの直方体状であり、その掃
    除面に対向する下面にはほぼ前後巾a,左右巾bの矩形
    状の掃除用開口が設けられ、 b.掃除ヘッド外囲の上面及び/又は側面の一部に、吸
    引管及び還流管の結合口が設けられ、 c.掃除ヘッド外囲の側壁の下端は、車輪・植毛等の付
    加物や、部分的な凹入・突出等を有するが、概ね掃除面
    に平行な基準的平面上にあり、その基準下面は車輪や突
    出部等により掃除面より特定の高さhp に保持され、 d.掃除用開口の前後巾aのほぼ中央に、ほぼY方向に
    長いスリット状、小孔の列状、等のジェット噴出口を有
    するジェット部が設けられ、その噴出口下端は、一部の
    凹凸は別としてほぼ掃除面に平行な仮想面上にあり、 且つ、その横長還流ヘッドが特に下記e.の構造を有す
    ることを特徴とする還流式掃除機、 e.上記ジェット噴出口下端面が、上記ヘッド外囲下端
    基準面より下方、即ち掃除面に近く設置される。
  2. 【請求項2】 請求項1の掃除機において、左右に長い
    ジェット部が、その下端が掃除面の凸部に接触した場
    合、ジェット部が一体として全体的に、又は予めジェッ
    ト部を左右方向に複数に分割しておくことにより、接触
    した部分のみが局所的に、上方へ変位、及び/又は変形
    するか、その接触下端が走査方向と逆方向に変位及び/
    又は変形されて傾く構造を有することを特徴とする。
  3. 【請求項3】 請求項2の掃除機に於てジェット部又は
    その少くとも一部がゴム質の如き易変形弾性体で形成さ
    れ、ジェット部自体が変位・変形機能を兼有することを
    特徴とする。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3の何れかの掃除機におい
    て、ジェット噴出口下端が、噴出口より離れるにつれて
    ゆるやかに上方に曲がるフランジ部を有し、ヘッド走査
    時じゅうたんの毛をゆるやかに順次傾斜させて下端を通
    過させる構造を特徴とする。
  5. 【請求項5】 請求項1の掃除機において、ヘッド外囲
    側壁下端に、ヘッド内側に延伸するフランジ(一部は外
    側へ延伸していてもよい)を有することを特徴とする。
  6. 【請求項6】 掃除ヘッドが横長還流式であり、そのジ
    ェット部が左右方向に少くとも2分割され、その分割部
    は空間の吸引前室とされ、その吸引前室付近のヘッド外
    囲に吸引管結合口が設けられていることを特徴とする還
    流式掃除機。
  7. 【請求項7】 請求項6の掃除機に於て、前述の吸引前
    室近傍の掃除ヘッド前後壁間巾が、ジェット部のある掃
    除ヘッド前後壁間巾より狭くされていることを特徴とす
    る還流式掃除機。
  8. 【請求項8】 請求項7の掃除機に於て、その狭くされ
    ている巾がジェット部の前後方向巾にほぼ等しいことを
    特徴とする還流式掃除機。
  9. 【請求項9】 横長還流式ヘッドを有する還流式掃除機
    に於て、その横長還流式ヘッドが下記の構造を有するこ
    とを特徴とする還流式掃除機。 a.掃除ヘッドが下記の上部及び下部の2層に構成さ
    れ、両者はほぼ気密に機械的に結合され、かつ分離し得
    る構造とされ、 b.上部は天井・側壁を有し、その下面はジェット部へ
    の給気用に大部分開口されて、ジェット前室を構成し、
    そのジェット前室のほぼ左右端付近夫々の天井及び/又
    は側壁に還流管結合口が設けられ、ファン後流が還流さ
    れてジェット前室に給気され、一時貯溜されて更にジェ
    ット部に給気され、 又、そのジェット前室はほぼ左右の中間に於て2分さ
    れ、その分割部に隔壁によりジェット前室と通気遮断さ
    れた吸引前室用空間が設けられ、その空間の天井及び/
    又は側壁に吸引管結合口が設けられ、 c.下部は天井・側壁を有し、下面は掃除面に対向して
    開口され、上部の左右に2分されたジェット前室に対応
    する天井は、その前後巾のほぼ中央に左右に長いジェッ
    ト部が夫々設置され、ジェット部は上下に通気する開口
    を有し、下端にジェット噴出口を形成し、 d.下部側壁内面と、左・右のジェット部外面と、左・
    右のジェット前室に対応する天井と、掃除面とで形成さ
    れる左・右の空間は、噴出ジェット気流と、側壁下面か
    らの吸引気流とが流れ、掃除作用を有する掃除空間であ
    り、 上部の吸引前室に対応する下部の天井は、広い開口を有
    し、上部吸引前室と連通して下部吸引前室を左右の掃除
    空間の間に形成し、下部吸引前室は、左・右の掃除空間
    とほぼ無隔壁で通気される。
  10. 【請求項10】 請求項9の掃除機において、掃除ヘッ
    ドの上部及び/又は下部は、金型成形上、型抜のために
    必要に応じ更に層状に分割されたことを特徴とする。
  11. 【請求項11】 還流をほぼ2分し、ジェット前室のほ
    ぼ左右両端付近に給気することによりジェット噴出口で
    のジェット気流の流速の左右方向分布が、噴出口の左右
    両端部でその他の部分よりも速くなる如く構成されたこ
    とを特徴とする還流式掃除機。
  12. 【請求項12】 掃除ヘッドが横長還流式であり、その
    外囲の少くなくとも前・後の側壁が下端にほぼ水平なフ
    ランジを有し、そのフランジに薄物吸着防止用マイクロ
    チャンネルが設けられ、そのマイクロチャンネル壁下面
    としてヘッド内側方向に先端が傾斜した植毛を有する布
    を用いたことを特徴とする還流式掃除機。
  13. 【請求項13】 掃除ヘッドが回転ブラシを有し、且つ
    下記の構造を有することを特徴とする還流式又は吸引式
    掃除機。 a.Y方向の軸を中心に回転する左右に長い円筒状体
    (以下内円筒と呼ぶ)と、その中心軸を共有する左右に
    長い外部固定円筒殻(以下外円筒と呼ぶ)と、その両者
    の間にあって回転内円筒に植えられたmケの、半径方向
    に突出する左右に長い弾性板・植毛列等で形成された翼
    片(ブレード)とを有し、その翼片の半径方向先端が、
    外円筒内面に僅か接するか、微少間隔を有する様にさ
    れ、 b.上記mケの翼片は、中心軸回りの全周角360°を
    ほぼ均等にmケに分割する角度θo (≒360/m°)
    で相互に離隔し、内円筒上にほぼ中心軸と平行に、必要
    に応じて適宜円周方向に捻られて付設され、 c.固定外部円筒殻は、その下部にほぼθo の整数n
    倍、即ちnθo の中心角に対応する前後巾で、且つ左右
    に長い掃除面に対向する開口を有し、その開口は必要に
    応じ翼片と同じ方向と角度に捻られ、 その開口部では、掃除ヘッドがじゅうたん上に置かれた
    場合、翼片先端がじゅうたんの毛に接触され、 d.内円筒及び/又は翼片は、左右方向に少なくとも2
    分されて左右の回転ブラシ部を形成し、その分割部分間
    は吸引前室とされ、吸引前室内では回転ブラシ翼片を無
    くするか、又は翼片先端までの中心軸からの半径を少と
    するか、外径を少とされた内円筒かの回転ブラシ部を有
    する構造とされ、 e.回転ブラシ部の翼片により分割されたmケの内・外
    円筒間空間の中、相隣る翼片と内円筒外面と外円筒内面
    とで形成される空間は上記吸引前室に連通されず、外円
    筒下面開口部で相隣る翼片と内円筒外面と外円筒内面
    と、更に掃除面とで形成される空間は、上記吸引前室に
    連通され、回転ブラシ部の掃除空間を形成する如く、上
    記左右回転ブラシ部と吸引前室との境界に設けられた隔
    壁が開口される。
  14. 【請求項14】 横長還流式ヘッドに於いて、前後巾の
    ほぼ中央に位置するジェット部の、前方掃除室・又は後
    方掃除室の少くとも一方が、請求項13の回転ブラシに
    よって置換されたことを特徴とする還流式掃除機。
  15. 【請求項15】 請求項14の掃除機において、請求項
    13のb.に述べた翼片の捻りの方向が、翼片が掃除面
    に接触した時、掃除面上でジェット部と該翼片との間隔
    が、ヘッド両端で狭く、中央の吸引前室で広くなる方向
    であることを特徴とする。
  16. 【請求項16】 請求項14の掃除機において、翼片の
    回転位置によって、ジェット噴出気流及び/又は吸引気
    流が、吸引前室に連通する掃除空間は、ジェット部と翼
    片と内円筒外面と掃除面で形成される空間と、相隣る翼
    片と内円筒外面と外円筒内面と掃除面とで形成される空
    間とよりなり、(此等を総合して回転ブラシ部掃除空間
    と呼ぶ)ジェット部前方及び後方の掃除空間のY軸に垂
    直な断面積が互にほぼ等しく(0.5〜3倍)されたこ
    とを特徴とする。
  17. 【請求項17】 請求項9,11又は14の掃除機に於
    て、上部及び下部の間にゴム質等の弾性層を設け、該弾
    性層にジェット部が一体的に付設され、請求項2,3の
    弾性変位・変形の機能を果すと共に、その前後左右外端
    が上部及び下部の外壁より外部に延伸し、掃除ヘッドの
    走査時に、種々物体に接触した場合の緩衝機能を有する
    バンパーを形成すると共に、上部及び下部を一体に緊締
    した時に、ジェット前室、吸引前室、掃除室、回転ブラ
    シ室、ヘッド外気等間の気密パッキングの機能を持つよ
    うにした構造を有することを特徴とする還流式掃除機。
  18. 【請求項18】 還流率を85%以下60%以上とする
    ことを特徴とする還流式掃除機。
  19. 【請求項19】 ファンモータとして仕事気流の流路
    と、モータ冷却用気流の流路とが相互に遮断されたバイ
    パス型ファンモータを使用し、その仕事気流を還流に用
    いたことを特徴とする還流式掃除機。
  20. 【請求項20】 ファンモータとして吸込口から吸込ま
    れた仕事流が直列的にモータ内部を通過してモータを冷
    却するダイレクト型ファンモータを使用し、そのファン
    出力流量を2分する如く、ファン出力よりモータ部入口
    への中間にファン出力孔を設けて得られるファン直接出
    力流とモータ経由のモータ冷却に利用した冷却出力流と
    を設け、還流放出気流は該冷却出力流から採られ、還流
    利用流は主としてファン直接出力流及び必要に応じ冷却
    出力流の一部を加えて利用される如くされた還流式掃除
    機及びそのファンモータ。
  21. 【請求項21】 掃除ヘッドが床上に、フィルタ・ファ
    ンモータよりなる主体と主体に連結されるハンドル(以
    下総称してハンドル部と呼ぶ)とが床に直立的に支持さ
    れ、掃除ヘッドと主体とは、主体を上下に傾動可能な、
    且つ主体を捻ることで左・右に回動可能な結合部で結合
    されるアプライト型還流及び吸引式掃除機において、及
    び、掃除ヘッドと主体とが結合されて床上にあり、同じ
    く傾動・回動可能に主体に結合された床に直立的なハン
    ドル部を有するクロール型還流及び吸引式掃除機におい
    て、下記a及び/又はbの構造のヘッドのリフト構造を
    有することを特徴とする還流式又は吸引式掃除機。 a.上記結合部の若干後方に、ハンドル部が捻られてい
    ない中正回動角にある時に下方に突出する滑動面又は車
    輪の突起を設け、ハンドル部を中正回動角のまま後下方
    へ傾動すると、先ずその突起(滑動面又は車輪)が床に
    接し、更にハンドル部を後下方に傾動すると、掃除ヘッ
    ド(前縁)がその接床点(滑動面又は車輪)を支点とし
    て浮上るようにされるか、又は先ずそのハンドルに設け
    られた突起が結合部傾動軸より後方のヘッド(アプライ
    ト型)又は主体(クロール型)の一部に接した時に、更
    にハンドルを後下方に傾動すると、掃除ヘッド(前縁)
    が、後方車輪軸を支点として、又後方車輪を有しない時
    は、ヘッド又は主体の後方下部端を支点として浮上がる
    ようにされる。 b.ハンドルの上記下方突出部支点は、ハンドルを捻る
    と左右方向に回転し、横に捻った状態でハンドルを後下
    方へ傾動すると、その突出支点は床に接しないので、ハ
    ンドルを十分に倒すことができる。
  22. 【請求項22】 還流式掃除機において、下記の構造を
    有することを特徴とする。 a.掃除ヘッドのリフトを検出しONを出力する床面セ
    ンサースイッチSF 、 b.電磁アクチュエータにより駆動される還流切換弁
    で、アクチュエータ非通電時還流は掃除ヘッドに主とし
    て供給され、アクチュエータ通電時、還流は主として外
    気へ放出される切換弁。 c.フィルタ室と、掃除ヘッド吸引管結合口を連結する
    流路に設けられ、交換ノズル使用のために、該流路を形
    成する吸引ホースのヘッド側の端を抜き出すか、又は別
    の交換ノズル用ホースの一端を本体に挿入結合すること
    によって、フィルタ室への吸引路が、ヘッドから切離さ
    れて交換用ホースに連通するようにされ、その交換用ホ
    ース一端の挿入で起動されて、“交換ノズル使用モー
    ド”でONを出力するホースセンサースイッチSH 、 d.上記SF 又はSH の少くとも1つのON出力によっ
    て上記切換弁が作動し自動的に純吸引モードとされる。
  23. 【請求項23】 請求項22の掃除機において、更に下
    記のアクチュエータ駆動手段が用いられていることを特
    徴とする。 e.電磁アクチュエータが直流駆動型であり、連続通電
    電流Io 、短時間起動時電流Is ,(Is >>Io )の定
    格を有するものとし、 f.電磁アクチュエータ駆動電源が、直流電源(交流整
    流回路を含む)と、連続通電時Io に限流する素子Rを
    経由して接続された大容量コンデンサCとよりなり、C
    の両端が出力端子とされ、無負荷の時直流電源電圧に充
    電され、 g.主電源スイッチSM は2回路連動型とし、第1回路
    M1はファンモータへの電源接続のON−OFFに用い
    られ、第2回路SM2は、上記SF とSH のOR回路に直
    列に接続された電磁アクチュエータ回路をファンモータ
    の主電源ON−OFFに連動して上記直流出力端子への
    接続をON−OFFされる。
  24. 【請求項24】 床面用ヘッド以外の交換ノズル用ホー
    スが備えられ、その交換ノズル用ホースの一端は各種交
    換ノズルが脱着可能であり、他端は掃除機流路へ着脱可
    能な結合端となっており、その結合端及び上記流路着脱
    部が下記a.bの構造を有することにより単純な上記結
    合端の挿入・抜去により、掃除機の動作が交換ノズルモ
    ードと、床用ヘッドモードとに容易に切換えられること
    を特徴とする還流式又は吸引式の掃除機。 a.上記結合端のホース中心軸に垂直な断面、又はホー
    ス中心軸を通り、軸に平行な仮想平面で2分されるホー
    ス側面の片側に(両者の中間的な斜状を含む)主として
    開口が設けられ、他の側は主として側面のままとされ、 b.床用掃除ヘッドとフィルタ室とを結ぶ流路の一部
    に、上記結合端を挿入できる穴(ソケット)を有し、非
    挿入時は外気を遮断する扉が、スプリング等で自動的
    に、又は手動によってその穴を閉じている。手動でこの
    扉を開けるか、又はスプリング等に抗して上記結合端で
    押し開けることで上記結合端が穴(ソケット)に挿入さ
    れると、上記結合端の側面のままとされた非開口側面
    が、又は扉がヘッド側からの流路を遮断し、開口側がフ
    ィルタ室への流路に連通される。
JP28530995A 1995-07-31 1995-11-01 還流式及び吸引式掃除機 Expired - Fee Related JP3343183B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28530995A JP3343183B2 (ja) 1995-07-31 1995-11-01 還流式及び吸引式掃除機

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19516895 1995-07-31
JP7-195168 1995-07-31
JP28530995A JP3343183B2 (ja) 1995-07-31 1995-11-01 還流式及び吸引式掃除機

Related Child Applications (3)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000396677A Division JP3343244B2 (ja) 1995-07-31 2000-12-27 還流式電気掃除機
JP2000396676A Division JP3343243B2 (ja) 1995-07-31 2000-12-27 還流式又は吸引式掃除機
JP2000396675A Division JP2001204665A (ja) 1995-07-31 2000-12-27 還流式及び吸引式掃除機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0998913A true JPH0998913A (ja) 1997-04-15
JP3343183B2 JP3343183B2 (ja) 2002-11-11

Family

ID=26508963

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28530995A Expired - Fee Related JP3343183B2 (ja) 1995-07-31 1995-11-01 還流式及び吸引式掃除機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3343183B2 (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11155771A (ja) * 1997-11-27 1999-06-15 Toshiba Tec Corp 電気掃除機
JPH11178761A (ja) * 1997-12-24 1999-07-06 Toshiba Tec Corp 電気掃除機
JP2001037683A (ja) * 1999-07-27 2001-02-13 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電気掃除機
JP2002045315A (ja) * 2000-08-02 2002-02-12 Toshiba Tec Corp 電気掃除機
JP2006225705A (ja) * 2005-02-16 2006-08-31 Laserfront Technologies Inc ガスウィンドウ及び化学気相成長装置
JP2016202865A (ja) * 2015-07-30 2016-12-08 日立アプライアンス株式会社 電気掃除機
JP2017144036A (ja) * 2016-02-17 2017-08-24 東芝ライフスタイル株式会社 電気掃除装置
JP2017166330A (ja) * 2016-03-14 2017-09-21 株式会社Ihi 遠心流体機械及び遠心送風機及び遠心圧縮機
JP2017217546A (ja) * 2017-09-25 2017-12-14 日立アプライアンス株式会社 電気掃除機
US11261879B2 (en) 2017-09-05 2022-03-01 Ihi Corporation Fluid machine
CN115038275A (zh) * 2022-06-14 2022-09-09 徐州工业职业技术学院 一种遮蔽式光伏面板故障检测装置
EP4286692A1 (en) * 2022-06-03 2023-12-06 Bloom Energy Corporation Centrifugal blower including shrouded mixed flow impeller for enhanced cooling
CN117962205A (zh) * 2024-04-01 2024-05-03 江苏长禾胶囊有限公司 一种胶囊制作用蘸胶机机头用的清扫机构

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11155771A (ja) * 1997-11-27 1999-06-15 Toshiba Tec Corp 電気掃除機
JPH11178761A (ja) * 1997-12-24 1999-07-06 Toshiba Tec Corp 電気掃除機
JP2001037683A (ja) * 1999-07-27 2001-02-13 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電気掃除機
JP2002045315A (ja) * 2000-08-02 2002-02-12 Toshiba Tec Corp 電気掃除機
JP2006225705A (ja) * 2005-02-16 2006-08-31 Laserfront Technologies Inc ガスウィンドウ及び化学気相成長装置
JP2016202865A (ja) * 2015-07-30 2016-12-08 日立アプライアンス株式会社 電気掃除機
JP2017144036A (ja) * 2016-02-17 2017-08-24 東芝ライフスタイル株式会社 電気掃除装置
JP2017166330A (ja) * 2016-03-14 2017-09-21 株式会社Ihi 遠心流体機械及び遠心送風機及び遠心圧縮機
US11261879B2 (en) 2017-09-05 2022-03-01 Ihi Corporation Fluid machine
JP2017217546A (ja) * 2017-09-25 2017-12-14 日立アプライアンス株式会社 電気掃除機
EP4286692A1 (en) * 2022-06-03 2023-12-06 Bloom Energy Corporation Centrifugal blower including shrouded mixed flow impeller for enhanced cooling
CN115038275A (zh) * 2022-06-14 2022-09-09 徐州工业职业技术学院 一种遮蔽式光伏面板故障检测装置
CN117962205A (zh) * 2024-04-01 2024-05-03 江苏长禾胶囊有限公司 一种胶囊制作用蘸胶机机头用的清扫机构

Also Published As

Publication number Publication date
JP3343183B2 (ja) 2002-11-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0998913A (ja) 還流式及び吸引式掃除機
US8347521B2 (en) Drying apparatus
WO1999033386A1 (fr) Corps d'orifice d'aspiration d'aspirateur et aspirateur comprenant celui-ci
TWI639406B (zh) Electric sweeper
WO2014050614A1 (ja) 電気掃除機
JP6093662B2 (ja) 電気掃除機の吸口体およびそれを用いた電気掃除機
CN215937242U (zh) 清洁系统及清洁设备
JP6078427B2 (ja) 電気掃除機の吸口体およびそれを用いた電気掃除機
JP2018068457A (ja) 電気掃除機の吸込具およびそれを用いた電気掃除機
CN113413098B (zh) 清洁系统
JP6660604B2 (ja) 送風装置
JPH1014830A (ja) 電気掃除機
US20190374081A1 (en) Vacuum cleaner with air agitation assistence
JP2015019771A (ja) 電気掃除機の吸口体およびそれを用いた電気掃除機
WO2023000932A1 (zh) 清洁系统及清洁设备
WO2017056417A1 (ja) 収納装置
JP3238611B2 (ja) 電気掃除機の吸込口体
JP2002272650A (ja) 電気掃除機
JP2833528B2 (ja) 電気掃除機の吸口体及びこれを備えた電気掃除機
JP3300574B2 (ja) 電気掃除機の吸口体及びこれを備えた電気掃除機
JP2003299599A (ja) 噴きだし口付掃除機
JP6216501B2 (ja) 電気掃除機
JPH1057285A (ja) 電気掃除機
JP3300573B2 (ja) 電気掃除機の吸口体及びこれを備えた電気掃除機
JP4070456B2 (ja) 電気掃除機

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20020402

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20020806

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080823

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees