JPH0991660A - 磁気記録媒体およびこれを応用した磁気記録装置 - Google Patents
磁気記録媒体およびこれを応用した磁気記録装置Info
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Abstract
する。 【解決手段】非磁性基板101上に、直接もしくは非磁
性下地層を介して積層された磁性膜および保護膜104
からなる磁気記録媒体であって、上記磁性膜が、互いに
異なる垂直磁化膜102および103の積層膜から形成
されている。 【効果】媒体ノイズが低く、しかも、再生出力の大きい
磁気記録媒体が得られる。
Description
これを用いた磁気記憶装置に関し、特に磁気記録媒体か
ら発生するノイズを著しく低減できるとともに、大きな
再生出力を得ることができる、改良された垂直磁気記録
媒体およびこれを用いた磁気記録装置に関する。
対して垂直方向に情報の記録を行うものであって、高密
度記録の際の各ビット間の反磁界が小さいので、記録密
度を上げるのに適した方式である。垂直磁気記録に使用
できる磁気記録媒体としては、Co−Cr、Co−V、
Co−Mo、Co−W、Co−Re、Co−Cr−T
a、Co−Cr−Pt、Co−Cr−Ta−Ptおよび
Co−Cr−Pt−Bなど、Co基合金膜が用いられ
た。これらのCo基合金膜は六方最密(hcp)構造を
持ち、薄膜を構成する結晶粒のc軸が垂直に配向しやす
い性質を持っている。また、IEEE Trans. Magnetics, M
AG-15,1456(1979)において論じられているように、磁気
記録の感度を高くするためには、上記Co基合金膜の下
に、パ−マロイなどの高透磁率を持った軟磁性材料から
なる薄膜を設けることが有効とされている。Co膜とC
r膜からなる多層膜(特開平1−298519)、Co
膜とPdもしくはPt膜の交互積層膜(特開平2−03
102、特開平3−80421)およびCo−CoO膜
(特開昭63−281215)からなる垂直磁化膜など
が、それぞれ提案されており、さらに、従来は光磁気記
録膜として検討されてきたTbなど稀土類金属にFeな
どの遷移金属を添加した非晶質合金膜も、磁気記録用の
垂直磁化膜として検討され始めている。
材料からなる薄膜を設けた垂直磁気記録媒体は、単磁極
ヘッドからなる自己録再兼用型ヘッドもしくは単磁極ヘ
ッドと磁気抵抗効果(MR)型の再生ヘッドからなる録
再分離型ヘッドと組み合わせて用いられる。一方、単層
垂直磁化膜からなる磁気記録媒体の場合は、自己録音再
生兼用型のリングヘッドもしくはリングヘッドとMR再
生ヘッドを組み合わせた録音再生分離型ヘッドと組み合
わせて用いられる。
上させるためには、磁気記録の分解能を向上するととも
に充分な再生出力を確保し、かつ磁気記録媒体から発生
するノイズを低減し、再生信号のS/Nを向上させるこ
とが必要である。従来の垂直磁気記録技術では、磁気記
録の面記録密度が2Gb/in2以上になると、従来の
媒体では媒体のノイズ低減が困難になるとともに高密度
記録時の再生出力が低下し、充分なエラ−レ−トが得難
くなるという問題が生じていた。
の有する問題を解決し、高密度磁気記録を行なうことの
できる磁気記録媒体およびこれ用いた磁気記録装置を提
供することである。
め、本発明は、磁気記録媒体を構成する磁性膜を、複数
の層の積層膜とし、それぞれの層に機能分担させること
により、高出力、高分解能、低ノイズ特性を実現するも
のである。例えば、第1の磁性膜に低ノイズおよび高分
解能特性を有する磁性膜を用い、第2層の磁性膜として
高出力特性を有する磁性膜を用いて積層することによ
り、上記目的が達成される。
Co合金系の多結晶垂直磁化膜は、高分解能で低ノイズ
であるが、膜面垂直方向で測定した磁化曲線の残留磁化
が小さいため、磁気ヘッドとして用いたときの再生出力
が低いという問題点がある。これに対し、例えばCo膜
とPt膜を交互に積層して形成された多層膜からなる垂
直磁化膜は、記録再生を行ったときの媒体ノイズは大き
いが、磁化曲線の残留磁化が大きく、再生出力が大きい
という特徴がある。このような異なる種類の垂直磁化膜
を、直接もしくは薄い非磁性層を介して基板上に積層す
ることにより、両者の特長を引き出すことができ、高分
解能、低ノイズ、高出力の垂直磁気記録媒体を実現する
ことができる。
は垂直性の向上に有効で、一方、多結晶構造を有する垂
直磁化膜をノイズを低減して記録再生特性の向上に有効
であり、両者を組合わせて使用することによって極めて
優れた磁気記録媒体が得られることが確認された。
膜を介在させることにより、磁性膜間の磁気的な結合力
を調整することができるので磁気媒体ノイズが低減され
る。この非磁性膜の望ましい膜厚は0.1〜10nm、
特に望ましい範囲は0.5〜5nmである。
Co−Cr、Co−V、Co−Mo、Co−W、Co−
Re、Co−Cr−Ta、Co−Cr−Pt、Co−C
r−Pt−Ta、Co−Cr−Pt−Bなどを用いるこ
とができ、これにCr、Ta、Pt、B、Re、Ru、
V、Nb、W、Mo、Ti、Zr、Hf、Fe、Ni、
Si、B、O、Nから選ばれてなる少なくとも1種の元
素を含む六方最密構造のCo合金が最適である。
混合物、あるいはCo−CoOのように、六方最密構造
のCoに他の結晶構造を持った材料が混じった混合物で
あってもよい。これらCo合金系多結晶膜の望ましい膜
厚は、10−100nmである。多層構造を有する垂直
磁化膜としては、CoもしくはCo合金とPt、Pt合
金、Pd、Pd合金のいずれかの膜からなる多層膜が適
当である。この多層膜の望ましい膜厚は、5〜50nm
である。
磁性膜102、103を積層して形成した本発明による
磁気記録媒体の断面構造を示した。基板101と多結晶
磁性膜102の間に、必要に応じて、多結晶磁性膜10
3と基板101の間の接着力強化あるいは磁性膜の構造
制御のための非磁性の下地膜(図示せず)を介在させて
もよい。
すように、基板101と磁性膜102との間に軟磁性膜
205を介在させても良い。さらに、図1、図2に示し
た多層膜からなる垂直磁化膜103の代わりに、光磁気
記録膜として検討されているTbなどの稀土類金属にF
eなどの遷移金属が添加された非晶質合金膜を用いても
同様の望ましい効果が得られる。さらに、媒体ノイズを
低減するためには、図3、4に示したように、2枚の磁
性膜102、103の間に、非磁性膜305を介在させ
ることが有効であることが認められた。
て、上記2枚の磁性膜102、103の積層順を逆にし
ても、同等の望ましい効果が得られる。また、上記2枚
の垂直磁化膜102、103を複数回繰り返して積層し
ても良い。
気記録媒体は、自己録音再生兼用のリングヘッドもしく
は記録用にリングヘッド再生用にMRヘッドを用いた録
音再生分離ヘッドと組み合わせて用いられる。図2、4
に示した軟磁性膜を有する磁気記録媒体は、単磁極ヘッ
ドからなる自己録音再生兼用型ヘッドもしくは単磁極ヘ
ッドとMR再生ヘッドを組み合わせた録音再生分離ヘッ
ドを組み合わせて用いることができる。磁気記録の面記
録密度が2Gb/in2以上の場合、磁気記録媒体表面
と磁気ヘッド先端とのスペ−シングを0.1μm以下、
望ましくは0.08μm以下0.02μm以上に設定し
なければならない。0.1μm以上になると2Gb/i
n2以上の面記録密度を実現するのに必要な線記録密度
が100kFCI以上の磁気信号が有効に記録できなく
なり、また、0.02μm以下では磁気記録媒体表面に
設ける耐摺動保護膜や潤滑膜の厚さが不十分となり、耐
久性が極端に劣化するので望ましくない。
幅の望ましい範囲は2μm以下、0.3μm以上であ
る。2μm以上であると、2Gb/in2以上の面記録
密度を実現するための線記録密度を大きくしなければな
らいため、磁気記録系の設計上望ましくない。一方、
0.3μm以下になると磁気ヘッドの加工精度を保つこ
とが困難になり、実用上望ましくない。
合わせて磁気記録装置を構成する場合、数Gb/in2
以上の面記録密度を実現するためには、磁気ヘッドと磁
気記録媒体を接触状態で相対運動させるコンタクト磁気
記録方式を用いるのが望ましい。さらに、再生用の磁気
ヘッド素子としては、巨大磁気抵抗効果(G−MR)を
用いた高感度な再生素子を用いる方が、高い面記録密度
を実現するには有利である。
するノイズが低減され、かつ高分解能、高出力で高密度
磁気記録に適することのできる改良された垂直磁気記録
媒体が実現され、面記録密度を2Gb/in2以上の磁
気記録装置の実現が容易になった。
の磁気記録媒体の断面構造を示す図である。直径2.5
インチのガラスからなる基板101を300Cの温度に
保って、周知の高周波DCマグネトロンスパッタ法を用
いて、Cr−5at%Tiからなる厚さ30nmの下地
膜502を形成した。こ膜は、磁性膜の結晶配向性を磁
化容易軸が基板と垂直になるように制御するための膜で
あり、圧力10mTorrのArガスをスパッタガスに
用いて形成した。
晶構造を持ったCo−16at%Cr−4at%Taか
らなる厚さ40nmの多結晶の垂直磁化膜102を形成
しタ後、厚さ2nmのPt膜と厚さ3nmのCo膜を交
互に10層積層して、積層垂直磁化膜103を形成し
た。これら多結晶の垂直磁化膜102および積層垂直磁
化膜103の形成時のAr圧力は、いずれも5mTor
rとした。
04および有機材料からなる厚さ5nmの潤滑膜(図示
せず)を形成して、磁気記録媒体を作製し、得られた磁
気記録媒体の、膜面垂直方向で測定した保磁力の値は、
1.5kOeであった。
−Cr−Taの代わりに(b)Co−15at%Cr−
12at%Pt、(c)Co−13at%Cr−8at
%Pt−4at%Ta、(d)Co−13at%Cr−
10at%Pt−3at%Bおよび(e)Co−Co
O、Co−10at%Cr−13at%Pt−3at%
Zr−6at%Oの多結晶膜を、それぞれ上記多結晶垂
直磁化膜102として用いて、第5図に示したのと同様
な構造の磁気記録媒体を作成した。
のCr−5at%Ti膜、厚さ90nmのCo−16a
t%Cr−4at%Ta、厚さ10nmのカ−ボン膜お
よび厚さ5nmの潤滑膜をガラス基板上に順次積層して
形成した垂直磁気記録媒体を作成した。同様に、比較例
(2)として、厚さ2nmのPt膜と厚さ3nmのCo
膜を交互に20層積層して形成した積層垂直磁化膜、厚
さ10nmのカ−ボン膜および厚さ5nmの潤滑膜をガ
ラス基板上に順次積層して、垂直磁気記録媒体を作成し
た。
記録用にリングヘッド、再生用にMRヘッドからなる録
再分離型の磁気ヘッドを用い、磁気ヘッドと磁気記録媒
体間の距離を0.04μmとして測定した。リングヘッ
ドのトラック幅は1.2μm、ギャップ間隔は0.18
μm、MRヘッドのトラック幅は0.9μm、磁気シ−
ルド間隔は0.25μmであった。
ように、本発明の磁気記録媒体は、比較例1、2より
も、記録分解能、再生信号および媒体ノイズ比(S/
N)のバランスが良く、10~6以下の良好なエラ−レ−
トが得られることが確認された。
構造を有する磁気記録媒体を形成した例である。図2に
示したように、直径2.5インチのSi基板101の上
に、周知のDCマグネトロンスパッタ法を用いて、厚さ
100nmのNi−Feパ−マロイ膜からなる軟磁性膜
205を形成した。この際の基板温度は350Cとし、
スパッタガスとしては圧力3mTorrのArガスを使
用した。
%Cr−10at%Pt−3at%Taからなる厚さ2
5nmの多結晶垂直磁化膜102を、同様に、DCマグ
ネトロンスパッタ法で形成し、厚さ2nmのPd膜と厚
さ3nmのCo−10at%Cr膜を、高周波スパッタ
法を用いて交互に10層積層して形成された積層垂直磁
化膜103および、厚さ7nmのカ−ボンからなる保護
膜205をDCマグネトロンスパッタ法で形成した。さ
らに成膜装置から試料をとりだして、有機材料からなる
厚さ5nmの潤滑膜(図示せず)を形成して磁気記録媒
体を作成した。得られた磁気記録媒体の媒体保磁力は
2.7kOeであった。この磁気記録媒体を試料(a)
とする。
膜102として、Co−Cr−Pt−Ta膜の代わり
に、Co−21at%Cr、Co−23at%V、Co
−18at%MoおよびCo−16at%Reをそれぞ
れ用いた以外は、試料(a)と同じである試料(b)、
(c)、(d)および(e)を作成した。さらに上記積
層垂直磁化膜14として、試料(a)において、Pdと
Co−Cr交互積層膜の代わりに光磁気記録媒体として
検討されている非晶質のTb−Fe−Co膜を用いた以
外は試料(a)と同じである試料(f)を作成した。
なる自己録再兼用型ヘッドを用いてヘッドと記録媒体の
間の平均スペ−シングが0.03μmとなるコンタクト
磁気記録方式を用いて記録再生特性を調べた。磁気ヘッ
ドのトラック幅は1μmとした。得られた結果を表2に
示す。表2から明らかなように、いずれの磁気記録媒体
においても、5Gb/in2の条件で10~6以下のエラ
−レ−トが得らた。
構造を有する磁気記録媒体を形成した例である。図6に
示したように、直径1.8インチのSiディスクからな
る基板101の上に、周知DCマグネトロンスパッタ法
を用いて、hcp構造を持ったCo−15at%Cr−
8at%Pt−4at%Taからなる厚さ30nmの多
結晶垂直磁化膜102を、基板温度200Cとして形成
した。
Tb−76at%Fe−3at%Coからなる厚さ25
nmの非晶質垂直磁化膜603およびカ−ボンからなる
厚さ5nmの保護膜104を連続して形成して、磁気記
録媒体を作成した。上記Tb−Fe−Coからなる非晶
質垂直磁化膜603の構造をX線回折法で調べ、非晶質
であることを確認した。
Fe−Co膜の代わりに、Tb−81at%Fe、Gd
−81at%Co、Sm−87at%Co、Sm−58
at%Co−15at%Bを用いて作成した磁気記録媒
体をそれぞれ作成した。Tb−Fe、Gd−Co、Sm
−Co、Sm−Co−B膜は、いずれも非晶質構造をも
つ垂直磁化膜であることが確認された。
実施例1と同様な条件で調べたところ、3Gb/in2
の条件で10~6以下のエラ−レ−トが得られた。
構造を有する磁気記録媒体を形成した例である。図7に
示したように、直径1.8インチのガラスからなる基板
101上に、この基板101の温度を1000Cに保っ
て、周知の高周波マグネトロンスパッタ法を用いてで厚
さ25nmのTb−78at%Fe−3at%Co膜か
らなる非晶質垂直磁化膜603、DCマグネトロンスパ
ッタ法を用いてhcp構造を持った厚さ30nmのCo
−15at%Cr−8at%Pt−4at%Ta膜から
なる多結晶垂直磁化膜102および厚さ7nmのカ−ボ
ン膜からなる保護膜104を、順次形成して磁気記録媒
体を作成した。
つ垂直磁化膜であることが確認された。これらの磁気記
録媒体を実施例1と同様な磁気ヘッドを用いてコンタク
ト条件で記録再生特性を調べたところ、4Gb/in2
の条件で10~6以下のエラ−レ−トが得られることが分
かった。
晶垂直磁化膜102と積層垂直磁化膜103の間に厚さ
2nmのTi−5at%Cr膜を挿入した以外は、実施
例1と同じ構成を有する磁気記録媒体を作成した。これ
らの磁気記録媒体を、実施例1と同様な磁気ヘッドを用
いて、コンタクト条件で記録再生特性を調べたところ、
4Gb/in2の条件で2x10~7以下のエラ−レ−ト
が得られた。
晶垂直磁化膜102と非晶質垂直磁化膜603の間に、
厚さ2nmの非磁性のRe膜を導入した以外は、実施例
3と同じ構成を有する磁気記録媒体を作成した。これら
の磁気記録媒体を、実施例1と同様な磁気ヘッドを用い
てコンタクト条件で記録再生特性を調べたところ、4G
b/in2の条件で10~7以下のエラ−レ−トが得られ
た。
晶垂直磁化膜102と非晶質垂直磁化膜103の間に、
厚さ2nmの非磁性のRe膜を導入した以外は、実施例
2と同じ構成を有する磁気記録媒体を作成した。これら
の磁気記録媒体を、実施例2と同様な磁気ヘッドを用い
てコンタクト条件で記録再生特性を調べたところ、4G
b/in2の条件で10~7以下のエラ−レ−トが得られ
た。
示す断面図である。図8に示したように、直径2.5イ
ンチのガラスからなる基板101の上に、周知のDCマ
グネトロンスパッタ法を用いて、基板温度350C、A
rガス圧力3mTorrという条件で、厚さ100nm
のNi−Feパ−マロイからなる軟磁性膜205を形成
した。
e−Coからなる非晶質垂直磁化膜603、厚さ25n
mのCo−17at%Cr−10at%Pt−3at%
Taからなる多結晶垂直磁化膜102おおび厚さ7nm
のカ−ボン膜からなる保護膜104を、いずれもDCマ
グネトロンスパッタ法で順次形成した。さらに、成膜装
置から試料を取り出し、厚さ5nmの潤滑膜806を形
成して、図8に示した磁気記録媒体を作成した。
た。この磁気記録媒体を試料(a)とする。試料(a)
において、上記Co−Cr−Pt−Ta膜804の代わ
りに、Co−21at%Cr−4at%Ta膜、Co−
20at%Cr−5at%Pt膜、Co−CoO膜およ
びCo−18at%Cr−8at%Pt−3at%Si
膜をそれぞれ用いた以外は、上記(a)と同じ試料
(b)、(c)、(d)および(e)を作成した。さら
に、上記試料(a)において、非晶質垂直磁化膜のTb
−Fe−Co膜803とCo−Cr−Pt−Ta多結晶
垂直磁化膜804の積層順を逆にした以外は上記試料
(a)と同じ試料(f)を作成した。
なる記録ヘッドとMRヘッドからなる再生ヘッドから構
成された録再分離ヘッドを用い、記録媒体と磁気ヘッド
の間の平均スペ−シングが0.035μmとなるコンタ
クト磁気記録方式を用いて記録再生特性を調べた。記録
磁気ヘッドのトラック幅は0.8μm、再生磁気ヘッド
のトラック幅は0.6μmとした。得られた結果を表3
に示す。表3から明らかなように、低周波再生出力が半
減する記録密度(D50)はいずれも200kFCI以上
であり、利用線記録密度が100kFCI以上の高密度
磁気記録に適することが確認された。いずれの磁気記録
媒体においても5Gb/in2の条件で10~6以下のエ
ラ−レ−トが得られることが認められた。
類の上記垂直磁化膜603、205の間に、厚さ3nm
のCo−28at%Cr膜を介在させた以外は、実施例
8と同じ磁気記録媒体を作成した。上記Co−28at
%Cr膜は、非磁性であった。得られた磁気記録媒体
を、トラック幅が0.8μmの単磁極リングヘッドとG
−MR膜を用いた高感度再生ヘッドからなる録再分離ヘ
ッドを、コンタクト条件で摺動させて記録再生特性を測
定した。磁気ヘッドと媒体磁性膜表面との距離は0.0
3μmとした。その結果、8Gb/in2の条件で10~
6以下のエラ−レ−トが得られることが確認された。
れ、しかも再生出力が大きい垂直磁気記録媒体が得られ
たので、2Gb/in2以上の高い記録密度を持つ磁気
ディスク装置を容易に実現することができ、装置の小型
化と大容量化が容易になった。
面図、
断面図、
……多層垂直磁化膜、104……保護膜、205……軟
磁性膜、305……非磁性膜、603……非晶質垂直磁
化膜、806……潤滑膜。
Claims (17)
- 【請求項1】非磁性基板の表面上に、順次積層して形成
された磁性膜および保護膜を少なくとも具備し、上記磁
性膜は、特性が互いに異なる第1の垂直磁化膜および第
2の垂直磁化膜が積層されてなる膜であることを特徴と
する磁気記録媒体。 - 【請求項2】上記第1の垂直磁化膜は多結晶構造を有す
る単層の垂直磁化膜であり、上記第2の垂直磁化膜は多
層構造を有する垂直磁化膜若しくは非晶質構造を有する
垂直磁化膜であることを特徴とする請求項1に記載の磁
気記録媒体。 - 【請求項3】上記多結晶構造を有する垂直磁化膜と上記
非磁性基板の間には軟磁性体膜が介在していることを特
徴とする請求項2に記載の磁気記録媒体。 - 【請求項4】上記多結晶構造を有する垂直磁化膜と上記
多層構造を有する垂直磁化膜の間には非磁性体膜が介在
していることを特徴とする請求項2に記載の磁気記録媒
体。 - 【請求項5】上記多結晶構造を有する垂直磁化膜と上記
基板の間には軟磁性体膜が介在し、上記多結晶構造を有
する垂直磁性膜と、上記多層構造を有する垂直磁化膜の
間には、非磁性体膜が介在していいることを特徴とする
請求項4に記載の磁気記録媒体。 - 【請求項6】上記多結晶構造を有する垂直磁化膜と上記
非磁性基板の間には非磁性の下地膜が形成されているこ
とを特徴とする請求項2に記載の磁気記録媒体。 - 【請求項7】上記第1の磁性膜は非晶質構造を有する垂
直磁化膜であることを特徴とする請求項1に記載の磁気
記録媒体。 - 【請求項8】上記第2の磁性膜は多結晶構造を有する垂
直磁化膜であることを特徴とする請求項7に記載の磁気
記録媒体。 - 【請求項9】上記多結晶構造を有する垂直磁化膜は上記
非晶質構造を有する垂直磁化膜の上側に配置されている
ことを特徴とする請求項8に記載の磁気記録媒体。 - 【請求項10】上記非晶質構造を有する垂直磁化膜と上
記基板の間には、軟磁性体膜が介在していることを特徴
とする請求項9にに記載の磁気記録媒体。 - 【請求項11】上記保護膜の上には潤滑層が形成されて
いることを特徴とする請求項10に記載の磁気記録媒
体。 - 【請求項12】上記多結晶構造を有する垂直磁化膜は、
Cr、Ta、Pt、B、Re、Ru、V、Nb、W、M
o、Ti、Zr、Hf、Fe、Ni、Si、P、Oおよ
びNからなる群から選択された少なくとも1種の元素を
含む六方最密構造を有するCo合金遷移金属を基体とす
る膜であることを特徴とする請求項2から11のいずれ
か一に記載の磁気記録媒体。 - 【請求項13】上記多層構造を有する垂直磁化膜は、C
oおよびCo合金から選択された材料からなる膜とP
t、Pt合金、PdおよびPd合金から選択された材料
からなる膜が、交互に積層された膜であることを特徴と
する請求項2から6のいずれか一にに記載の磁気記録媒
体。 - 【請求項14】上記非晶質の垂直磁化膜は、遷移金属を
含む稀土類を基体とする膜であることを特徴とする請求
項2から11のいずれか一にに記載の磁気記録媒体。 - 【請求項15】磁気記録媒体、誘導リング型の記録用の
薄膜磁気ヘッド素子および磁気抵抗効果を応用した再生
用のヘッド素子を組み合わしてなる記録再生分離型ヘッ
ドを具備し、上記記録媒体は請求項1から14のいずれ
か一に記載された磁気記録媒体であることを特徴とする
磁気記録装置。 - 【請求項16】上記磁気記録媒体の上記磁性膜の表面と
上記磁気ヘッド素子の先端の間の距離を、0.02〜
0.08μmの範囲に保って磁気記録再生が行なわれる
ことを特長とする請求項15に記載の磁気記録装置。 - 【請求項17】上記磁気ヘッド素子のトラック幅は0.
3μm〜2μmであり、利用線記録密度の最大値は少な
くとも100kFCIであることを特徴とする請求項1
5若しくは16に記載の磁気記録装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP24594095A JP3670728B2 (ja) | 1995-09-25 | 1995-09-25 | 磁気記録媒体およびこれを応用した磁気記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP24594095A JP3670728B2 (ja) | 1995-09-25 | 1995-09-25 | 磁気記録媒体およびこれを応用した磁気記録装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0991660A true JPH0991660A (ja) | 1997-04-04 |
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JP24594095A Expired - Fee Related JP3670728B2 (ja) | 1995-09-25 | 1995-09-25 | 磁気記録媒体およびこれを応用した磁気記録装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3670728B2 (ja) |
Cited By (13)
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