JPH0987109A - 養殖海苔の赤腐れ病駆除剤 - Google Patents

養殖海苔の赤腐れ病駆除剤

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JPH0987109A
JPH0987109A JP26788095A JP26788095A JPH0987109A JP H0987109 A JPH0987109 A JP H0987109A JP 26788095 A JP26788095 A JP 26788095A JP 26788095 A JP26788095 A JP 26788095A JP H0987109 A JPH0987109 A JP H0987109A
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Japan
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acid
methanesulfonic
seaweed
algae
aqueous solution
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JP26788095A
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Kazuhiko Okuzono
一彦 奥薗
Yoshio Inoue
義雄 井上
Shinichi Saruwatari
眞一 猿渡
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Daiichi Seimo Co Ltd
Original Assignee
Daiichi Seimo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 メタンスルホン酸を有効成分とする養殖海苔
の雑藻、病害駆除剤。又、メタンスルホン酸に、乳酸、
酢酸、リン酸等の他の酸を配合してなる養殖海苔の雑
藻、病害駆除剤及び駆除方法。 【効果】 メタンスルホン酸を用いることにより、海苔
を傷めず、雑藻、赤腐れ病等の病害菌を駆除することが
できる。さらに、乳酸、酢酸等の他の酸を併用すること
により、さらに殺菌力を高めることができ、短時間駆除
を可能にできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、養殖海苔網に付着混在
するアオノリ等の雑藻を駆除し、赤腐れ菌、壺状菌等の
付着細菌を駆除する雑藻、病害駆除剤に関する。
【0002】
【従来の技術】海苔養殖において、雑藻すなわちアオノ
リ、アオサ、ケイ藻を駆除するために酸処理を行う方法
が採用されている。アオノリ等が製品中に混在すると海
苔の価格が下がってしまう。これらの酸としては、塩
酸、リン酸、クエン酸、リンゴ酸、フィチン酸等種々の
ものが使用されている。食品添加物として認められ、価
格も安価であるために主としてクエン酸が使用されてい
る。
【0003】クエン酸の1〜2%(pH約2.0〜2.
2)で5〜10分の処理が行われている。又、赤腐れ病
に対する駆除効果も認められており、前記の濃度で処理
すると1〜2分の間で駆除することができるため、実際
には5〜6分の処理が行われている。
【0004】赤腐れ病といわれる病害は、海苔葉状体が
生長し、ようやく収穫が可能になった時点で急速に発生
し、数日にして全漁場に蔓延し、葉状体を枯死流出せし
めてしまうため、その被害は甚大である。この病害の元
凶はピチウム属乃至は類縁の水かび類の寄生であるとい
われ、これらの微生物は主として温度15℃前後で生育
し、生物もしくは生物の死滅分解によって生ずる有機物
によって繁殖するといわれ、おそらくはアマノリの葉状
体が多量に海面に存在することがその生育好適条件を満
足させるものと考えられる。
【0005】赤腐れ菌は寄生体内では菌糸状に増殖し、
その寄生細胞を食害生長するが、この際旺盛な菌糸は末
端に多数の遊走子嚢を形成し、嚢内に多数の遊走子を生
ずる。嚢は成熟すると割れて遊走子を放出するが、放出
された遊走子は水中を遊泳して新たな寄生体に付着し、
再び菌糸状になって直ちに寄生体細胞を食害する。食害
された葉状体は千切れて脱落流出するのが通常で、この
ため産業的には直接食害されるものの数百倍もの被害に
なるといわれている。
【0006】特公昭46−35873号公報では、P−
オキシ安息香酸又はそのエステルを施用するアマノリの
赤くされ病の防除方法が提案されている。これは、それ
までの抗生物質、逆性石鹸などの使用では、有用細菌類
を含めて、全体的に死滅させるが、カビ、酵母に対する
阻止能は低いばかりでなく、人間に対しても決して無害
なものでない事による。
【0007】特開昭50−121425号公報には炭素
数1〜4の飽和脂肪酸族カルボン酸、炭素数2〜4の飽
和または不飽和カルボン酸、グリコール酸、乳酸、酒石
酸、リンゴ酸、クエン酸から選ばれた有機カルボン酸の
1種又は2種以上を含有する殺雑藻剤が開示されてい
る。これには殺雑藻作用について専ら記載されている
が、赤腐れ菌に関する記載はない。
【0008】特公昭60−13647号公報には、クエ
ン酸0.3〜5.0重量%を含み、pHが1.0〜6.
0の処理液に浸漬させる雑藻、病害の駆除、予防による
海苔養殖法が記載されている。
【0009】特公昭60−13648号公報には、塩
酸、硝酸、硫酸、燐酸などの無機酸を添加してpH1.
0〜4.0とする雑藻、病害の駆除、予防による海苔養
殖法が記載されている。
【0010】特公昭60−21950号公報には、フィ
チン酸又はその塩を有効成分とする海苔養殖用肥料、赤
腐れ病に対する予防効果、珪藻駆除効果が開示されてい
る。
【0011】特開昭57−8722号公報には、リン酸
又はその塩を含む処理液で海苔網を処理して、雑藻、赤
腐れ病などの病害の除去、予防を行う海苔養殖法が開示
されている。
【0012】特開昭60−87202号公報には、アジ
ピン酸を有効成分とする食用海藻類の海水性細菌の殺菌
剤が開示されている。
【0013】特開昭60−244245号公報には、飽
和量以上のフマール酸を存在させる殺藻方法が開示され
ており、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、コハク酸の1種
以上を併用してもよい旨の記載もある。
【0014】特開昭60−248121号公報には、ハ
ロゲン化カルボン酸からなるクロル酢酸、ジクロル酢
酸、トリクロル酢酸などの一種又は二種以上を含む処理
液に浸漬することによる雑藻、ツボ状菌病、赤ぐされ病
等を駆除する海苔養殖法が開示されている。
【0015】特開昭62−21784号公報には希塩酸
を主成分とする酸性緩衝液と硝酸塩、アンモニウム塩及
び燐酸塩から構成されるノリ養殖用殺藻剤兼用液体肥料
が開示されている。
【0016】特開昭62−190103号公報には、グ
ルコン酸を有効成分とする赤ぐされ病及びツボ状菌病の
病原菌であるPythium属及びOlpidiopsis属の藻菌類の駆
除剤が開示されている。
【0017】特開平1−279805号公報には、フマ
ル酸モノナトリウム塩及び/又はフマル酸モノカリウム
塩を有効成分として含有する藻類および細菌類の駆除剤
が開示されている。
【0018】特開平2−25404号公報には、フマル
酸及び/又はフマル酸塩と炭酸ナトリウム、炭酸水素ナ
トリウム、炭酸カリウム、および炭酸水素カリウムより
なる群から選んだ少なくとも1種を含む駆除剤を水又は
海水に溶解させ、フマル酸モノナトリウム及び/又はフ
マル酸モノカリウムとする藻類および細菌類の駆除剤が
開示されている。
【0019】特開平2−291218号公報(特公平3
−47810号公報)には、飽和量をこえる量のフマー
ル酸を通水性を有する被覆手段で被覆した状態で存在さ
せ、この処理液中に被処理物を浸漬する殺藻方法が開示
されている。
【0020】海苔の生産者は平均して100〜200枚
の海苔網を採苗しており、現在の処理剤の効力では、最
低でも5分の処理時間がかかるため100枚を浸漬する
時間だけでも8時間以上かかるため、1日に処理できる
のは30〜40枚である。従って赤腐れの蔓延がひどく
なるにつれ、赤腐れ菌の駆除が間に合わなくなり、海苔
が腐れ生産皆無となって海苔の生産が終了するのが現状
である。従って、より短時間処理で雑藻や赤腐れ菌を駆
除できる薬剤の開発が切望されている。
【0021】
【本発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、海
苔自体に害を与えることなく、雑藻や赤腐れ菌等の付着
細菌を短時間に駆除できる製剤を提供することである。
【0022】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに鋭意研究を行った結果、メタンスルホン酸が赤腐れ
菌及び雑藻に対して効果的に作用し、極めて短時間にこ
れを駆除できることを見いだした。又、メタンスルホン
酸にアジピン酸、乳酸、リン酸、酢酸等とを併用すると
酸自体の殺菌力を大幅に高めた上に海苔に対する障害度
も小さくなることを見いだした。従って低濃度で短時間
処理でき、環境汚染をも低減できることを知見して本発
明を完成した。
【0023】すなわち本発明は、次の通りである。 (1)メタンスルホン酸を有効成分として含む養殖海苔
の雑藻、病害駆除剤。
【0024】(2)メタンスルホン酸を0.05W/V
%以上含む養殖海苔の雑藻、病害駆除剤。
【0025】(3)メタンスルホン酸の水溶液に、アジ
ピン酸、コハク酸、モノクロル酢酸、ジクロル酢酸、ト
リクロル酢酸、クエン酸、グルコン酸、フマル酸、ギ
酸、乳酸、イタコン酸、フィチン酸、リン酸、塩酸、酒
石酸、硫酸、硝酸、マレイン酸、リンゴ酸、プロピオン
酸、酢酸、グルタル酸、酪酸、ケトグルタル酸、アクリ
ル酸、マロン酸、クロトン酸よりなる群より選んだ少な
くとも1種を配合してなる養殖海苔の雑藻、病害駆除
剤。
【0026】(4)メタンスルホン酸水溶液(一部又は
全部海水である場合を含む)濃度0.3W/V%以下
に、アジピン酸、コハク酸、モノクロル酢酸、ジクロル
酢酸、トリクロル酢酸、クエン酸、グルコン酸、フマル
酸、ギ酸、乳酸、イタコン酸、フィチン酸、リン酸、塩
酸、酒石酸、硫酸、硝酸、マレイン酸、リンゴ酸、プロ
ピオン酸、酢酸、グルタル酸、酪酸、ケトグルタル酸、
アクリル酸、マロン酸、クロトン酸よりなる群より選ん
だ少なくとも1種の酸を水溶液中濃度0.01〜0.3
W/V%の範囲にそれぞれ必要処理時間に対応して設定
し、この混合液に、養殖海苔を浸漬するか、養殖海苔に
この溶液を散布することを特徴とする養殖海苔の雑藻、
病害駆除剤。
【0027】現在、もぐり船が開発され短時間処理(1
分以内の処理)を行っている漁場があり、メタンスルホ
ン酸とアジピン酸、乳酸、リン酸、酢酸等を併用するこ
とにより、低濃度で使用することができ、使用する酸の
量を減らすことができる。もぐり船で使用する場合、塩
酸、リン酸等の無機酸を使用すると2〜8%の濃度を必
要とする。従って、本発明を用いると酸の使用量をかな
り軽減することができ、海洋への環境汚染負荷を減らす
ことができる。
【0028】メタンスルホン酸を単独で使用する場合、
1分以内の処理で赤腐れ菌を駆除するには、0.2%以
上の濃度が必要である。実施例に示しているように、メ
タンスルホン酸0.1%以下になると2分以上で赤腐れ
菌を駆除するのが、乳酸、マレイン酸、フマル酸、アジ
ピン酸、酢酸等の他の酸と組み合わせることにより、さ
らに短時間で駆除することができ、1分以内の処理でも
十分に使用できる処理剤となる。
【0029】本発明の駆除剤は、窒素源として硝酸アン
モニウム、塩化アンモニウム、リン酸1アンモニウム、
尿素、硝酸ナトリウム、硝酸等、リン源として、リン酸
1カリウム、リン酸1ナトリウム、リン酸イノシトール
6−リン酸、リン酸を併用することができる。特にリン
酸、リン酸塩を併用すると海苔の障害をやわらげ、柔ら
かい品質の海苔を生産することができる。
【0030】本発明の駆除剤は、赤腐れ病に感染した海
苔養殖網を駆除剤中に浸漬するかもしくは、養殖網に駆
除剤を散布する方法で使用される。このように、病気に
感染している海苔葉体を駆除剤に接触させることによ
り、海苔を傷めず、病害菌・付着細菌・ケイソウ・雑藻
等を選択的に駆除するのである。病害の入っていない養
殖網にも予防として処理を行う。
【0031】(実施例1、比較例1〜4) 赤腐れ菌駆除試験 メタンスルホン酸・クエン酸・リンゴ酸・グルコン酸・
酒石酸の各0.5W/V%海水溶液を調整し、赤腐れ菌
に感染した海苔葉体を10秒、20秒、30秒、40
秒、50秒、1分、2分、3分・・・10分と浸漬処理
した後に取り出し、海水で洗浄後、静置培養し2日後の
状態を顕微鏡下で観察し、赤腐れ菌を駆除する時間を調
査した。処理水温は20℃にて行った。
【0032】アオノリ駆除試験 の各有機酸の0.5W/V%海水溶液にアオノリを浸
漬し1分から30分まで1分間隔で取り出し、海水で洗
浄後、静置培養した。2日後に変色・脱色した浸漬時間
を調査した。(処理は20℃にて行った) その結果を表1に示す。本発明の駆除剤は、実施例1よ
り明らかな通り、他の有機酸と比較して赤腐れ菌に対す
る殺菌力が非常に高く、しかもアオノリを駆除する時間
も極端に短い。
【0033】
【表1】
【0034】(実施例2〜8)メタンスルホン酸の0.
01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.5、
1.0W/V%の海水溶液を調製し、赤腐れ菌駆除試
験、アオノリ駆除試験、海苔に対する障害度試験を行っ
た。処理水温は20℃である。その結果を表2に示す。
【0035】・赤腐れ菌駆除試験 各濃度のメタンスルホン酸海水溶液に、各一定時間(1
0秒、20秒、30秒・・・60秒、2分、3分・・・
10分)浸漬処理した後、海水で洗浄し、静置培養2日
後の状態を顕微鏡下で観察し、赤腐れ菌を駆除できる時
間を調査した。
【0036】・アオノリ駆除試験 各濃度のメタンスルホン酸海水溶液に、各一定時間(1
分、2分、3分・・・・10分)浸漬処理した後、海水
で洗浄し、静置培養2日後の状態を調査した。変色・脱
色した浸漬時間がアオノリを駆除できる時間である。
【0037】・海苔に対する障害度試験 各濃度のメタンスルホン酸海水溶液に、各一定時間(1
分、2分、3分・・・・10分)浸漬処理した後、海水
で洗浄し、静置培養翌日の状態を顕微鏡下で観察し、海
苔の生死を調査し何分まで海苔が傷まないかを調査し
た。
【0038】
【表2】
【0039】(試験例1)メタンスルホン酸の0.01
W/V%海水溶液に、フィチン酸(50%)、リン酸
(75%)、塩酸(36%)、乳酸(90%)、ギ酸
(90%)、酒石酸、硫酸、硝酸、マレイン酸、リンゴ
酸、クエン酸、グルコン酸、フマル酸、ケトグルタル
酸、アジピン酸、コハク酸、モノクロル酢酸、ジクロル
酢酸、トリクロル酢酸、プロピオン酸、酢酸(80
%)、グルタル酸、酪酸、イタコン酸、アクリル酸、マ
ロン酸、クロトン酸をそれぞれ、0.01、0.05、
0.1、0.2、0.3W/V%になるように添加した
調整液に赤腐れ菌に感染した海苔葉体を一定時間浸漬し
た後、海水で洗浄し、静置培養2日後の状態を顕微鏡下
で観察し赤腐れ菌駆除効果を調査した。その評価を表3
に、又その結果を表4〜9に示す。
【0040】
【表3】
【0041】
【表4】
【0042】
【表5】
【0043】
【表6】
【0044】
【表7】
【0045】
【表8】
【0046】
【表9】
【0047】(試験例2)メタンスルホン酸の0.1W
/V%海水溶液に、フィチン酸(50%)、リン酸(7
5%)、塩酸(36%)、乳酸(90%)、ギ酸(90
%)、酒石酸、硫酸、硝酸、マレイン酸、リンゴ酸、ク
エン酸、グルコン酸、フマル酸、ケトグルタル酸、アジ
ピン酸、コハク酸、モノクロル酢酸、ジクロル酢酸、ト
リクロル酢酸、プロピオン酸、酢酸(80%)、グルタ
ル酸、酪酸、イタコン酸、アクリル酸、マロン酸、クロ
トン酸をそれぞれ、0.01、0.05、0.1、0.
2、0.3W/V%になるように添加した調整液に赤腐
れ菌に感染した海苔葉体を一定時間浸漬した後、海水で
洗浄し、静置培養2日後の状態を顕微鏡下で観察し、赤
腐れ菌駆除効果を調査した。その結果を表10〜表14
に示す。
【0048】
【表10】
【0049】
【表11】
【0050】
【表12】
【0051】
【表13】
【0052】
【表14】
【0053】(試験例3)メタンスルホン酸の0.3W
/V%海水溶液に、フィチン酸(50%)、リン酸(7
5%)、塩酸(36%)、乳酸(90%)、ギ酸(90
%)、酒石酸、硫酸、硝酸、マレイン酸、リンゴ酸、ク
エン酸、グルコン酸、フマル酸、ケトグルタル酸、アジ
ピン酸、コハク酸、モノクロル酢酸、ジクロル酢酸、ト
リクロル酢酸、プロピオン酸、酢酸(80%)、グルタ
ル酸、酪酸、イタコン酸、アクリル酸、マロン酸、クロ
トン酸をそれぞれ、0.01、0.05、0.1、0.
2、0.3W/V%になるように添加した調整液に、赤
腐れ菌に感染した海苔葉体を一定時間浸漬した後、海水
で洗浄し、静置培養2日後の状態を顕微鏡下で観察し赤
腐れ菌駆除効果を調査した。その結果を表15〜19に
示す。
【0054】
【表15】
【0055】
【表16】
【0056】
【表17】
【0057】
【表18】
【0058】
【表19】
【0059】(試験例4)(比較例) フィチン酸(50%)、リン酸(75%)、塩酸(36
%)、乳酸(90%)、ギ酸(90%)、酒石酸、硫
酸、硝酸、マレイン酸、リンゴ酸、クエン酸、グルコン
酸、フマル酸、ケトグルタル酸、アジピン酸、コハク
酸、モノクロル酢酸、ジクロル酢酸、トリクロル酢酸、
プロピオン酸、酢酸(80%)、グルタル酸、酪酸、イ
タコン酸、アクリル酸、マロン酸、クロトン酸0.0
1、0.05、0.1、0.2、0.3W/V%海水溶
液を調整し、赤腐れ菌に感染した海苔葉体を一定時間浸
漬処理した後、海水で洗浄し、静置培養2日後の状態を
顕微鏡下で観察し、赤腐れ菌駆除効果を調査した。その
結果を表20〜表24に示す。
【0060】
【表20】
【0061】
【表21】
【0062】
【表22】
【0063】
【表23】
【0064】
【表24】
【0065】(試験例5)メタンスルホン酸に2種以上
の酸を添加した下記の組み合わせの海水溶液に、赤腐れ
菌感染葉体を5秒、10秒、20秒・・・60秒、90
秒、120秒浸漬処理した後、海水で洗浄し静置培養2
日後の状態を顕微鏡下で観察し赤腐れ菌の駆除効果を調
査した。組み合わせ配合を次の表25に示している。赤
腐れ菌の駆除効果を表26に示す。
【0066】
【表25】
【0067】
【表26】
【0068】(試験例6)本試験で、メタンスルホン酸
との組み合わせに使用した各種の酸0%、0.01%、
0.05%、0.1%、0.2%、0.3%について、
メタンスルホン酸濃度を0%、0.01%、0.1%、
0.3%と変えた場合について、赤腐れ菌の駆除時間を
測定した結果を表27〜31に示す。各種の酸につい
て、メタンスルホン酸の存在しない場合に比較して、駆
除時間が大幅に短縮されていることが明らかである。
【0069】
【表27】
【0070】
【表28】
【0071】
【表29】
【0072】
【表30】
【0073】
【表31】
【0074】
【発明の効果】メタンスルホン酸を用いることにより、
海苔を傷めることなく、雑藻及び赤腐れ病等の病害を駆
除することができる。さらに、乳酸、酢酸等の他の酸を
併用することにより、酸自体の殺菌力を大幅に高め、極
めて短時間で赤腐れ菌を駆除することができた。酸の使
用量をかなり減らすことができ、海洋への環境汚染を大
幅に減らすことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (A01N 41/04 37:04) (A01N 41/04 37:06) (A01N 41/04 37:36) (A01N 41/04 37:42) (A01N 41/04 57:12) (A01N 41/04 59:00) (A01N 41/04 59:02) (A01N 41/04 59:26)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メタンスルホン酸を有効成分として含む
    養殖海苔の雑藻、病害駆除剤。
  2. 【請求項2】 メタンスルホン酸を0.05W/V%以
    上含む養殖海苔の雑藻、病害駆除剤。
  3. 【請求項3】 メタンスルホン酸の水溶液に、アジピン
    酸、コハク酸、モノクロル酢酸、ジクロル酢酸、トリク
    ロル酢酸、クエン酸、グルコン酸、フマル酸、ギ酸、乳
    酸、イタコン酸、フィチン酸、リン酸、塩酸、酒石酸、
    硫酸、硝酸、マレイン酸、リンゴ酸、プロピオン酸、酢
    酸、グルタル酸、酪酸、ケトグルタル酸、アクリル酸、
    マロン酸、クロトン酸よりなる群より選んだ少なくとも
    1種を配合してなる養殖海苔の雑藻、病害駆除剤。
  4. 【請求項4】 メタンスルホン酸水溶液(一部又は全部
    海水である場合を含む)濃度0.3W/V%以下に、ア
    ジピン酸、コハク酸、モノクロル酢酸、ジクロル酢酸、
    トリクロル酢酸、クエン酸、グルコン酸、フマル酸、ギ
    酸、乳酸、イタコン酸、フィチン酸、リン酸、塩酸、酒
    石酸、硫酸、硝酸、マレイン酸、リンゴ酸、プロピオン
    酸、酢酸、グルタル酸、酪酸、ケトグルタル酸、アクリ
    ル酸、マロン酸、クロトン酸よりなる群より選んだ少な
    くとも1種の酸を水溶液中濃度0.01〜0.3W/V
    %の範囲に夫々必要処理時間に対応して設定し、この混
    合液に、養殖海苔を浸漬するか、養殖海苔にこの溶液を
    散布することを特徴とする養殖海苔の雑藻、病害駆除
    剤。
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