JPH0984457A - ハタケシメジの室内栽培法 - Google Patents

ハタケシメジの室内栽培法

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JPH0984457A
JPH0984457A JP7247976A JP24797695A JPH0984457A JP H0984457 A JPH0984457 A JP H0984457A JP 7247976 A JP7247976 A JP 7247976A JP 24797695 A JP24797695 A JP 24797695A JP H0984457 A JPH0984457 A JP H0984457A
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hyphae
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hatake shimeji
sawdust
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Tsutomu Ota
勉 太田
Hiroshi Hara
弘 原
Tazuko Suezaki
たづ子 末崎
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Abstract

(57)【要約】 【課 題】ハタケシメジの人工栽培において有効な被覆
素材を提供する。 【解決手段】ハタケシメジの室内栽培において、栽培容
器内に培養基を充填し、接種した種菌の菌糸が栽培容器
内に蔓延し、さらに菌糸に褐色の変化が見られるように
なって菌糸が熟成した時期で、かつ子実体の原基が形成
される前の時期に、栽培容器の開口部を粒径0.5〜5mmの
広葉樹オガクズと粒径0.02〜0.2mmの軽石質の火山砂礫
またはその風化物との混合物で被覆して栽培を継続させ
てハタケシメジを発生させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハタケシメジの栽
培法に関するもので、さらに詳しくは接種した種菌の菌
糸が栽培容器内に蔓延した後に菌掻きおよび水分補給を
行い、さらに栽培容器の開口部を粒径0.5〜5mmの広葉樹
オガクズと粒径0.02〜0.2 mmの軽石質の火山砂礫または
その風化物との混合物で被覆して栽培を継続して高品質
のハタケシメジを安定的に、さらに多量に収穫すること
を可能にするハタケシメジの室内栽栽培法に関する。
【0002】
【従来の技術】ハタケシメジはシメジ属のきのこで、子
実体の形態がホンシメジと類似しており、ホンシメジの
腐生型といわれるほど美味であり、香りや歯ざわりの良
い食用きのこである。本きのこは腐生性きのこの一種で
あり、秋には林内や庭園、畑地、道端等の他、ときには
家屋等の床下にも多数群がって発生する(今関六也・本
郷次雄:原色日本新菌類図鑑(1)、保育社、1987) 。
一般のきのこ栽培においては、工業的スケールで大量に
生産することが可能な「菌床人工栽培法」が定着し、こ
の方法で栽培したヒラタケ、ブナシメジ、エノキタケ等
の商品が市場に出回っている。
【0003】一方、ハタケシメジの人工栽培方法として
は、野外栽培法と室内栽培法があるが、野外栽培法は収
穫が1年に1〜2回であり、また、栽培期間が長いため
に室内栽培に関心が集まっている。そして、室内栽培法
には培養基を充填した栽培容器で栽培する方法と、栽培
袋等で培養した菌床を鉱物質を詰めたバット状の容器の
中に移植して栽培する方法とがある。
【0004】栽培容器で栽培する方法は、バーク堆肥あ
るいはオガクズ等の支持体に米ヌカその他の栄養素ある
いは添加物を混合して栽培容器に充填して殺菌する。こ
こへハタケシメジの種菌を接種して一定温度と湿度に調
整した室内で栽培して、菌糸が栽培容器内に蔓延した後
に菌掻きおよび水分補給を行い、次いで栽培容器の開口
部を被覆素材で被覆した後に栽培を継続して子実体を発
生させるものである。本方法において、被覆素材で栽培
容器の開口部を被覆することは子実体を短期間に、また
安定的に、かつ多量に発生させ、収穫するためには極め
て重要な方法である(特公平5-15404 号公報)。
【0005】このような被覆素材で栽培容器の開口部を
被覆する方法においては、被覆を行う時期が極めて重要
で、栽培容器内で成長した菌糸が容器内に蔓延し、さら
に菌糸に褐色の変化が見られるようになって菌糸が熟成
し、かつ子実体の原基が形成される前の時期に行うこと
が必要である(特公平5-15404 号公報)。さらに被覆を
行う素材についても、微細粒子からなる鉱物質(特公平
5-15404 号公報)でもよいが、さらには寒天製造工程中
に得られる熱水不溶性濾過副産物を醗酵分解した「寒天
残渣」(特開平5-168343号公報)、スギオガクズと軽石
質の火山砂礫との混合物(特願平6-121420号明細書)、
あるいはスギオガクズとケイ酸アルミニウム、ケイ酸カ
ルシウム、酸化第一鉄、酸化第二鉄、四三酸化鉄との混
合物(特願平6-121421号明細書)、また、下部をバーク
堆肥、上部をオガクズと軽石質の火山砂礫の混合物(特
願平7-169882号明細書)等がさらに有効である。
【0006】従来の栽培法おいてはこれらの被覆素材に
改良を加えたものの、これらの物質が子実体に付着して
商品価値を低下させる等の問題点があった。その改良法
として本発明者等は、被覆素材で栽培容器の開口部を被
覆した後に、温度ならびに湿度を一定の条件にした室内
に1〜7日間置いた後に栽培を継続した(特開平7−4
4号公報) 後に、菌糸が侵入していない表層部の被覆素
材を除去してさらに栽培を継続する方法(特開平7−4
5号公報) も提案している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ハタケシメジの人工栽
培法において、屋外栽培法は、1年に1回、場合によっ
ては2回の収穫が可能ではあるが栽培期間が長く、ま
た、天候等に左右され収穫量が不安定であり産業上大き
な支障になっている。また室内栽培法は通年栽培が可能
であるが、室内の温度ならびに湿度を人工的に調整する
必要があり、このためのエネルギーを考慮して栽培期間
をできるだけ短縮することが望まれている。さらに、栽
培過程で処理する被覆素材が収穫時に子実体に付着した
り、子実体の発生、ひいては収穫の同調性が悪い等が産
業化を進める上で大きな支障になっていた。本発明は、
これらの欠点を改良して、高品質のハタケシメジを安定
的に、さらに多収穫を可能にするハタケシメジの室内栽
培法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等はハタケシメ
ジの室内栽培法において、これまで行われてきた方法よ
りもさらに高品質のハタケシメジを安定的にかつ短期間
で多量に収穫できる方法を検討した結果、栽培ビンまた
は栽培袋等の栽培容器で培養した菌糸が容器内に蔓延
し、さらに菌糸に褐色の変化が見られるようになって菌
糸が熟成し、かつ子実体の原基が形成される前の時期
に、菌掻きと水分補給を行った後に、栽培容器の開口部
を広葉樹オガクズと軽石質の火山砂礫またはその風化物
との混合物で被覆して栽培を継続することにより、高品
質のハタケシメジを従来よりも安定的に多く発生させ、
さらに収穫した子実体の柄、傘、石突き部等に被覆素材
が付着しない栽培方法を見出して本発明を完成した。
【0009】本発明は栽培容器内に培養基を充填し、こ
れを加熱殺菌したのち種菌を接種し、次いで室内で栽培
するハタケシメジの室内栽培において、接種した種菌の
菌糸が栽培容器内に蔓延し、さらに菌糸に褐色の変化が
見られるようになって菌糸が熟成し、かつ子実体の原基
が形成される前の時期に、菌掻きと水分補給を行った
後、栽培容器の開口部を粒径0.5〜5mmの広葉樹オガクズ
と粒径0.02〜0.2 mmの軽石質の火山砂礫またはその風化
物との混合物で被覆して栽培を継続することを特徴とす
るハタケシメジの室内栽培法である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明において使用する材
料および栽培方法を詳細に説明する。栽培容器 本発明において使用する栽培容器は、一般にきのこの人
工栽培に使用されているものであればいずれも使用でき
る。通常、ポリプロピレン製のビンまたは直方体型の袋
で、その容量は800 〜1,000mlのものを使用するのが好
ましい。
【0011】培養基 支持体としてのバーク堆肥もしくはオガクズに、乾燥ビ
ール粕を絶乾重量比100:5〜50、米ヌカを35〜150 の範
囲で混合し、含水率を50〜80%に調節したものを培養基
として用いる。最も好ましい配合割合は、バーク堆肥も
しくはオガクズに対して乾燥ビール粕と米ヌカを絶乾重
量比100:15:50に混合した後、含水率を67%に調整した
ものである。さらに、必要に応じて栄養源としてフスマ
等の有機質成分、カルシウム、カリウム、アルミニウム
等の無機質成分を配合したものを用いることができる。
【0012】加熱殺菌 培養基の加熱殺菌は、一般に行われているようにオート
クレーブにより行うことができる。通常120 〜130 ℃の
温度で2〜3時間殺菌を行えばよいが、場合によって
は、一度加熱殺菌したのち一定時間経過後に再度加熱す
る、いわゆる間欠殺菌により培養基の殺菌を強化しても
よい。
【0013】被覆素材および被覆方法 栽培容器に培養基を充填し、種菌を接種して一定の温度
および湿度に調整した室内で栽培し、種菌の菌糸が成長
して栽培容器内に蔓延し、さらに菌糸に褐色の変化が見
られるようになって菌糸が熟成し、かつ子実体の原基が
形成される前の時期に菌掻きと水分補給を行う。そし
て、容器の開口部を、水分を保持することが可能で、さ
らに、通気性が優れ、かつ発生した子実体への付着が少
ない、あるいは付着した場合の除去が容易な無機あるい
は有機物質からなる被覆素材で被覆する。
【0014】被覆素材としては、広葉樹オガクズと軽石
質の火山砂礫の混合物を使用する。広葉樹オガクズとし
ては、ブナ、コナラ、ミズナラ、クヌギ、ポプラ等のオ
ガクズが使用できるが、特に好ましいのは、ブナオガク
ズ、コナラオガクズである。また軽石質の火山砂礫また
はその風化物としては、火山活動によつて噴出して出来
た火山軽石層から採掘されるもので、地域によって粟
砂、味噌土、ボラ、シラスあるいは鹿沼土等と呼ばれる
ものである。これらのうち被覆素材として特に好ましい
のは赤城山からの噴出物で鹿沼軽石層を形成している鹿
沼土である(「土のはなし III」、第196〜201
ページ、土質工学会 土のはなし編集グループ編、技報
堂出版株式会社、1979年)。具体的には栽培容器の
開口部に、粒径0.5 〜5mmのブナオガクズもしくはコナ
ラオガクズと0.02〜0.5 mmの鹿沼土を絶乾重量比1:1
〜3の範囲で混合し、含水率を45〜55%に調整したもの
を、1〜3cmの厚さで被覆する。最も好ましい条件は粒径
0.5 〜3mmのブナオガクズもしくはコナラオガクズと粒
径0.02〜0.2mmの鹿沼土を絶乾重量比1:2の割合で混
合して、含水率50%に調整後、2cmの厚さに被覆する。
【0015】組織培養および継代培養培地 本発明においてハタケシメジ菌糸の培養に用いる培地と
しては、一般に担子菌が生育する培地であればいずれも
使用可能である。例えば、「菌類研究法」(青島清雄、
椿啓介、三浦宏一朗編:第393 〜408ページ、昭和58年6
月1日発行、共立出版)に記載されている培地はいずれ
も使用できるが、特に好ましい例は、表1または表2に
示す組成の培地である。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】種菌の作製 人工栽培したハタケシメジ、あるいは野生のハタケシメ
ジを採取して組織の一部を切り取り、例えば表1または
表2に示した寒天培地を用いて組織培養を行う。得られ
た菌糸の継代培養を繰り返して得た無菌菌糸を、バーク
堆肥100 重量部(絶乾)に対して乾燥ビール粕を5〜50
重量部(絶乾)の割合で混合し、水分を50〜80%に調整
した培地に接種して、20〜25℃で約30日培養して種菌を
作製する。必要に応じて米ヌカを35〜150 重量部(絶
乾)添加してもよい。
【0019】栽培方法 バーク堆肥またはオガクズと乾燥ビール粕および米ヌカ
を絶乾重量比100:5〜50:35〜150 に混合した培養基
を、ポリプロピレン製の800〜1,000mlの栽培ビンあるい
は約1リットル容の栽培袋に充填し、120〜130℃で2〜
3時間程度殺菌し、これを冷却した後、先に作製した種
菌を無菌的に接種する。その後、栽培ビンで栽培する場
合は、室温20〜25℃および湿度60〜80%に調整した室内
で30〜90日間培養し、種菌の菌糸が成長して栽培容器内
に蔓延し、さらに菌糸に褐色の変化が見られるようにな
って菌糸が熟成し、かつ子実体の原基が形成される前の
時期に菌掻きを行うとともに、栽培ビンの口部分の上端
まで水を加えて1〜5時間放置する。次いで余剰水を捨
て、前記の被覆素材であるブナオガクズもしくはコナラ
オガクズと鹿沼土を絶乾重量比1:2の割合で混合した
後、含水率50%に調整して2cmの厚さに被覆する。これ
を室温20〜25℃、湿度90〜100%(RH) の条件に調節した
室内で1〜10日間培養した後、菌糸が侵入していない表
層部の被覆素材を除去し、室温10〜20℃、湿度90〜95%
(RH)、照度50〜300ルックスの条件に調整した室内で栽
培を継続すると、被覆後20〜35日には子実体の収穫が可
能になる。
【0020】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0021】実施例1 スギオガクズ(支持体)に乾燥ビール粕と米ヌカを絶乾
重量比100:15:50の割合で混合し、含水率を67%に調整し
た培養基を850ml容のポリプロピレン製栽培ビンに620g
充填した。そして、ビン内の培養基全体に空気を補給
し、菌糸の生育を良好にするために、ビンの口部分から
底部近くに達するまで、培養基に直径10mmの大きさの穴
をあけた。このビンを120℃で3時間オートクレーブして
殺菌した。培養基の温度が25℃以下に冷却した後、クリ
ーンベンチ内でハタケシメジの種菌を15g接種して、室
温23℃、湿度70%(RH)に調整した室内で60日間培養し
た。そして、接種した種菌の菌糸が栽培容器内に蔓延
し、さらに、菌糸に褐色の変化が見られるようになって
菌糸が熟成し、かつ子実体の原基形成がまだ見られない
時期に菌掻きを行った。さらに水分補給のため水40mlを
加え2時間放置した後に、開口部を下にして余分な水を
除去した。次いで開口部に粒径0.5〜3mmのブナオガクズ
と粒径0.02〜0.2 mmの鹿沼土を絶乾重量比1:2に混合
した後、含水率を50%に調整した被覆素材を2cmの厚さ
で被覆した。これを室温23℃、湿度95%(RH)の条件に調
節した室内で7日間培養を継続した後、菌糸が侵入して
いない表層部の被覆素材を除去した後に、室内温度17
℃、湿度95%、照度200 ルックスに調節した室内で栽培
を継続した。この結果、種菌接種から45日で菌糸がビン
全体に蔓延し、100 日目に113gの子実体に被覆素材等が
付着しておらず、しかも傘の径の良く揃ったハタケシメ
ジが収穫された。
【0022】実施例2 培養基の支持体をスギオガクズの代わりにバーク堆肥
(住友林業社製、商品名:スミリンユーキ) にした以外
は実施例1と同様に栽培した結果、種菌接種から40日で
菌糸がビン全体に蔓延し、95日目に125gの子実体が収穫
された。
【0023】実施例3 被覆素材をブナオガクズの代わりにコナラオガクズにし
た以外は実施例1および2と同様に栽培した結果、支持
体にスギオガクズを用いた場合は種菌接種から45日で培
養基全体に菌糸が蔓延し、100 日目に115gの子実体が収
穫された。また、支持体にバーク堆肥を用いた場合は種
菌接種から40日で菌糸がビン全体に蔓延し、95日目に12
8gのハタケシメジの子実体が収穫された。
【0024】実施例4 支持体のバーク堆肥またはスギオガクズにそれぞれ乾燥
ビール粕と米ヌカを実施例1と同じ割合で混合して、含
水率を67%に調整した培養基を、1L容の栽培袋に800g
充填し、120 ℃で3時間オートクレーブして殺菌した。
培養基の温度が25℃以下にまで下がった後、クリーンベ
ンチ内で種菌を20g接種して、室温23℃、湿度70%(RH)
に調整した室内で培養した。そして菌糸が袋全体に蔓延
し、さらに菌糸に褐色の変化が見られるようになって菌
糸が熟成し、かつ子実体の原基形成がまだ認められない
時期に栽培袋の上部を切り開いて、粒径0.5〜3mmのブナ
オガクズと粒径0.02〜0.2 mmの鹿沼土を絶乾重量比1:
2に混合した後、含水率を50%に調整したものを2cmの
厚さで被覆した。その結果、支持体としてバーク堆肥を
使用した場合は、種菌を接種してから40日目で培養基全
体に菌糸が蔓延し、95日目に175gの子実体が収穫され
た。また、スギオガクズの場合は、45日目で培養基全体
に菌糸が蔓延し、100 日目に158gのハタケシメジの子
実体が収穫された。
【0025】実施例5 被覆素材をブナオガクズの代わりにコナラオガクズにし
た以外は実施例4と同様に栽培した結果、支持体がバー
ク堆肥の場合は95日目に181 g、スギオガクズの場合は
100日目に162gの子実体が収穫された。
【0026】比較例1 被覆素材をブナオガクズの代わりにスギオガクズにした
以外は実施例1と同様に栽培した結果、種菌接種から45
日で菌糸がビン全体に蔓延し、100 日目に102gのハタケ
シメジの子実体が収穫されたが、同調性が悪く、傘の揃
いのない商品価値が劣るものであった。
【0027】比較例2 被覆素材をブナオガクズの代わりにスギオガクズにした
以外は実施例2と同様に栽培した結果、種菌接種から40
日で菌糸がビン全体に蔓延し、95日目に110gのハタケシ
メジの子実体が収穫されたが、上記と同様に商品価値が
劣るものであった。
【0028】比較例3 被覆素材をブナオガクズの代わりにスギオガクズにした
以外は実施例4と同様に栽培した結果、支持体をバーク
堆肥にした場合は、種菌接種から40日で菌糸がビン全体
に蔓延し、95日目に170gのハタケシメジの子実体が収穫
され、支持体をスギオガコにした場合は、種菌接種から
45日で菌糸がビン全体に蔓延し、100 日目に150gのハタ
ケシメジの子実体が収穫されたが、上記と同様に商品価
値が劣るものであった。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、室内において栽培
ビンまたは栽培袋を用いて行うハタケシメジの人工栽培
法において、菌糸が栽培容器内に蔓延し、さらに菌糸に
褐色の変化が見られるようになって菌糸が熟成し、かつ
子実体の原基が形成される前の時期に、開口部を粒径0.
5〜5mmの広葉樹オガクズと粒径0.02〜0.2 mmの軽石質の
火山砂礫またはその風化物との混合物で被覆をすること
によって、子実体に被覆素材の付着がなく、同調性の良
い傘の径が揃っている商品価値の高い子実体を安定的
に、かつ多量に収穫することが可能になった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 栽培容器内に培養基を充填し、これを加
    熱殺菌したのち種菌を接種し、次いで室内で栽培するハ
    タケシメジの室内栽培において、接種した種菌の菌糸が
    栽培容器内に蔓延し、さらに菌糸に褐色の変化が見られ
    るようになって菌糸が熟成し、かつ子実体の原基が形成
    される前の時期に、菌掻きと水分補給を行った後、栽培
    容器の開口部に粒径0.5〜5mmの広葉樹オガクズと粒径0.
    02〜0.2mmの軽石質の火山砂礫またはその風化物との混
    合物で被覆して栽培を継続することを特徴とするハタケ
    シメジの室内栽培法。
  2. 【請求項2】 軽石質の火山砂礫またはその風化物が鹿
    沼土であることを特徴とする請求項1記載のハタケシメ
    ジの室内栽培方法。
JP7247976A 1995-09-26 1995-09-26 ハタケシメジの室内栽培法 Pending JPH0984457A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103539566A (zh) * 2013-10-30 2014-01-29 红云红河烟草(集团)有限责任公司 一种火山石砾型烤烟育苗基质及其制备方法

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CN103539566A (zh) * 2013-10-30 2014-01-29 红云红河烟草(集团)有限责任公司 一种火山石砾型烤烟育苗基质及其制备方法

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