JPH05153852A - カンキツの果汁搾汁粕を主材料とした培地によるオオヒラタケ及びヒラタケの栽培法 - Google Patents
カンキツの果汁搾汁粕を主材料とした培地によるオオヒラタケ及びヒラタケの栽培法Info
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- JPH05153852A JPH05153852A JP3316574A JP31657491A JPH05153852A JP H05153852 A JPH05153852 A JP H05153852A JP 3316574 A JP3316574 A JP 3316574A JP 31657491 A JP31657491 A JP 31657491A JP H05153852 A JPH05153852 A JP H05153852A
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- oohiratake
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 従来のようにおが屑を使用することなく、処
分されていたカンキツの果汁搾汁粕を利用したオオヒラ
タケ及びヒラタケの生産技術を確立する。 【構成】 カンキツの果汁搾汁粕１００重量部に、甘蔗
搾汁粕１０〜１００重量部及び米糠１〜５重量部を混合
して培地とし、この培地にオオヒラタケ又はヒラタケの
種菌を移植して増殖させる。
分されていたカンキツの果汁搾汁粕を利用したオオヒラ
タケ及びヒラタケの生産技術を確立する。 【構成】 カンキツの果汁搾汁粕１００重量部に、甘蔗
搾汁粕１０〜１００重量部及び米糠１〜５重量部を混合
して培地とし、この培地にオオヒラタケ又はヒラタケの
種菌を移植して増殖させる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、カンキツの果汁搾汁粕
を培地の主材料としたオオヒラタケ及びヒラタケの栽培
方法に関する。
を培地の主材料としたオオヒラタケ及びヒラタケの栽培
方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来よりオオヒラタケ及びヒラタケの栽
培は、おが屑，米糠，大豆粕等を利用して行われてい
る。この栽培方法は、例えばブナ，ナラ類のおが屑を素
材とし、このおが屑に米糠，消石灰を混和した後、所定
の湿度を与えて殺菌し、これに種菌を移植して所定の温
度及び湿度で培養するものである。
培は、おが屑，米糠，大豆粕等を利用して行われてい
る。この栽培方法は、例えばブナ，ナラ類のおが屑を素
材とし、このおが屑に米糠，消石灰を混和した後、所定
の湿度を与えて殺菌し、これに種菌を移植して所定の温
度及び湿度で培養するものである。
【０００３】このように、従来のオオヒラタケ及びヒラ
タケの栽培用培地はすべておが屑を主原料としたもので
あり、これ以外の材料を利用した栽培方法は確立されて
いない。
タケの栽培用培地はすべておが屑を主原料としたもので
あり、これ以外の材料を利用した栽培方法は確立されて
いない。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】一方、カンキツの果汁
生産では、搾汁粕が大量に発生しており、この処理方法
に苦慮しているところである。
生産では、搾汁粕が大量に発生しており、この処理方法
に苦慮しているところである。
【０００５】この処理方法として、搾汁粕の一部は家畜
飼料として利用し、他は産業廃棄物として処分している
のが現状である。そこで、この搾汁粕を利用したオオヒ
ラタケ及びヒラタケの栽培方法が考えられるところであ
るが、カンキツの果汁搾汁粕を利用したオオヒラタケ及
びヒラタケの栽培方法は確立されていない。
飼料として利用し、他は産業廃棄物として処分している
のが現状である。そこで、この搾汁粕を利用したオオヒ
ラタケ及びヒラタケの栽培方法が考えられるところであ
るが、カンキツの果汁搾汁粕を利用したオオヒラタケ及
びヒラタケの栽培方法は確立されていない。
【０００６】そこで本発明は、おが屑を使用することな
く、従来処分されていたカンキツの果汁搾汁粕を利用し
たオオヒラタケ及びヒラタケの生産技術を確立すること
を目的とする。
く、従来処分されていたカンキツの果汁搾汁粕を利用し
たオオヒラタケ及びヒラタケの生産技術を確立すること
を目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明者は、カンキツの
果汁搾汁粕を利用したオオヒラタケ及びヒラタケの栽培
方法について鋭意研究を行った結果、果汁搾汁粕に一定
量の甘蔗の搾汁粕及び米糠を配合することにより、オオ
ヒラタケ及びヒラタケの栽培が可能になるという知見に
基づき本発明を完成したものである。
果汁搾汁粕を利用したオオヒラタケ及びヒラタケの栽培
方法について鋭意研究を行った結果、果汁搾汁粕に一定
量の甘蔗の搾汁粕及び米糠を配合することにより、オオ
ヒラタケ及びヒラタケの栽培が可能になるという知見に
基づき本発明を完成したものである。
【０００８】すなわち、本発明のオオヒラタケ及びヒラ
タケの栽培方法は、カンキツの果汁搾汁粕１００重量部
に、甘蔗搾汁粕１０〜１００重量部及び米糠１〜５重量
部を混合して培地とし、この培地にオオヒラタケ又はヒ
ラタケの種菌を移植して増殖させることによってオオヒ
ラタケ及びヒラタケの栽培を可能にしたものである。
タケの栽培方法は、カンキツの果汁搾汁粕１００重量部
に、甘蔗搾汁粕１０〜１００重量部及び米糠１〜５重量
部を混合して培地とし、この培地にオオヒラタケ又はヒ
ラタケの種菌を移植して増殖させることによってオオヒ
ラタケ及びヒラタケの栽培を可能にしたものである。
【０００９】
【作用】ここで、甘蔗搾汁粕は、培地における好適な通
気条件を確保するために使用し、米糠は、旺盛な成育に
必要なキノコ菌の栄養要求を満たすために使用するもの
で、また、本発明の栽培方法に使用する果汁搾汁粕とし
ては、温州ミカンや中晩カンキツ類等カンキツ類であれ
ばどのようなものでも利用することが可能である。
気条件を確保するために使用し、米糠は、旺盛な成育に
必要なキノコ菌の栄養要求を満たすために使用するもの
で、また、本発明の栽培方法に使用する果汁搾汁粕とし
ては、温州ミカンや中晩カンキツ類等カンキツ類であれ
ばどのようなものでも利用することが可能である。
【００１０】本発明の培地は、カンキツの果汁搾汁粕１
００重量部に、甘蔗搾汁粕１０〜１００重量部及び米糠
１〜５重量部を混合したために、キノコ菌の急速な進展
に必要な栄養要求が満たされ、さらに、培地内部の通気
が良好となることにより、高収量性のキノコ栽培が可能
となった。
００重量部に、甘蔗搾汁粕１０〜１００重量部及び米糠
１〜５重量部を混合したために、キノコ菌の急速な進展
に必要な栄養要求が満たされ、さらに、培地内部の通気
が良好となることにより、高収量性のキノコ栽培が可能
となった。
【００１１】
【実施例】次いで、本発明の実施例について説明する。
【００１２】主原料となるカンキツの果汁搾汁粕は、貯
蔵，運搬の便宜のため乾燥させ、含水比を１６％前後と
した。ここで、乾燥にあたっては、効率を上げるために
石灰処理を行なった。そして、この乾燥搾汁粕に、甘蔗
の搾汁粕を乾燥した「バカス」と米糠を所定割合で混合
し、これに水分含量が約７０％となるように水を加え培
地とした。また加える水には、培地の水素イオン濃度を
ｐＨ５付近とするために、５Ｎ硫酸を搾汁粕１００ｇ当
たり２ｍｌになるよう添加した。次いで上記培地を１１
００ｍｌ容のポリスチレン製培養瓶に４７０〜６７０ｇ
ずつ充填し、キャップ（ウレタンキャップ）を被せてオ
ートクレーブを用いて１２０°Ｃで３時間殺菌した。
蔵，運搬の便宜のため乾燥させ、含水比を１６％前後と
した。ここで、乾燥にあたっては、効率を上げるために
石灰処理を行なった。そして、この乾燥搾汁粕に、甘蔗
の搾汁粕を乾燥した「バカス」と米糠を所定割合で混合
し、これに水分含量が約７０％となるように水を加え培
地とした。また加える水には、培地の水素イオン濃度を
ｐＨ５付近とするために、５Ｎ硫酸を搾汁粕１００ｇ当
たり２ｍｌになるよう添加した。次いで上記培地を１１
００ｍｌ容のポリスチレン製培養瓶に４７０〜６７０ｇ
ずつ充填し、キャップ（ウレタンキャップ）を被せてオ
ートクレーブを用いて１２０°Ｃで３時間殺菌した。
【００１３】次に殺菌後の培地に無菌室内でオオヒラタ
ケ及びヒラタケの種菌を移植し、移植後は２５°Ｃ下で
培養した。そして、菌糸が培養地内全面に伸展後（約４
０日後）培養瓶の蓋を取り、オオヒラタケは２５°Ｃの
湿室（湿度９０〜９５％）において発茸させた。また、
ヒラタケは１８°Ｃの湿室（湿度９０〜９５％）に約２
週間置き、その後２５°Ｃの湿室（湿度９０〜９５％）
で発茸させた。
ケ及びヒラタケの種菌を移植し、移植後は２５°Ｃ下で
培養した。そして、菌糸が培養地内全面に伸展後（約４
０日後）培養瓶の蓋を取り、オオヒラタケは２５°Ｃの
湿室（湿度９０〜９５％）において発茸させた。また、
ヒラタケは１８°Ｃの湿室（湿度９０〜９５％）に約２
週間置き、その後２５°Ｃの湿室（湿度９０〜９５％）
で発茸させた。
【００１４】なお、比較例として搾汁粕のみの場合及び
搾汁粕を入れずに甘蔗搾汁粕と米糠のみとした場合につ
いて同様に実験を行った。
搾汁粕を入れずに甘蔗搾汁粕と米糠のみとした場合につ
いて同様に実験を行った。
【００１５】
【表１】 結果は、表１に示すように、カンキツの果汁搾汁粕に甘
蔗搾汁粕と米糠の混合物を７：１で加えて培地とし、こ
の培地でオオヒラタケ及びヒラタケを栽培したものが、
茸の発生時期は遅いものの培地での菌糸の成育も良好で
あり、菌移植後約３ケ月から４ケ月に亘って茸の発生が
みられた。また、オオヒラタケでは培地材料（水分を除
く）の２０〜３０％の生茸量が生産され、ヒラタケの場
合で培地材料の約５０％が生産された。この結果から、
これらの培地が両茸の栽培用地として優れていることが
示された。また、比較例として示したカンキツの果汁搾
汁粕のみの場合及びカンキツの果実搾汁粕を含まない培
地の場合では菌糸の成育、茸の発生とも劣ることが示さ
れた。
蔗搾汁粕と米糠の混合物を７：１で加えて培地とし、こ
の培地でオオヒラタケ及びヒラタケを栽培したものが、
茸の発生時期は遅いものの培地での菌糸の成育も良好で
あり、菌移植後約３ケ月から４ケ月に亘って茸の発生が
みられた。また、オオヒラタケでは培地材料（水分を除
く）の２０〜３０％の生茸量が生産され、ヒラタケの場
合で培地材料の約５０％が生産された。この結果から、
これらの培地が両茸の栽培用地として優れていることが
示された。また、比較例として示したカンキツの果汁搾
汁粕のみの場合及びカンキツの果実搾汁粕を含まない培
地の場合では菌糸の成育、茸の発生とも劣ることが示さ
れた。
【００１６】このように、本発明の栽培方法によると、
カンキツの果汁搾汁粕にふくまれる優れた栄養分を利用
して菌が速やかに伸展し、培地調製から生産までのサイ
クルが短いという特徴を有する。
カンキツの果汁搾汁粕にふくまれる優れた栄養分を利用
して菌が速やかに伸展し、培地調製から生産までのサイ
クルが短いという特徴を有する。
【００１７】
【発明の効果】本発明により、おが屑を使用することな
く、従来処分されていたカンキツの果汁搾汁粕を培地材
料としてオオヒラタケ及びヒラタケを生産することが可
能となった。
く、従来処分されていたカンキツの果汁搾汁粕を培地材
料としてオオヒラタケ及びヒラタケを生産することが可
能となった。
【００１８】また収穫された培地残渣は、そのまま、あ
るいは堆肥として熟成させてから、微生物による分解有
機物として農地に施用することができる。
るいは堆肥として熟成させてから、微生物による分解有
機物として農地に施用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柴田 萬 佐賀県小城郡小城町寺浦91 佐賀県果樹試 験場内 (72)発明者 久原 重松 佐賀県小城郡小城町寺浦91 佐賀県果樹試 験場内
Claims (1)
- 【請求項１】 カンキツの果汁搾汁粕１００重量部に、
甘蔗搾汁粕１０〜１００重量部及び米糠１〜５重量部を
混合して培地とし、この培地にオオヒラタケ又はヒラタ
ケの種菌を移植して増殖させることを特徴とするカンキ
ツの果汁搾汁粕を主材料とした培地によるオオヒラタケ
及びヒラタケの栽培法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3316574A JPH05153852A (ja) | 1991-11-29 | 1991-11-29 | カンキツの果汁搾汁粕を主材料とした培地によるオオヒラタケ及びヒラタケの栽培法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3316574A JPH05153852A (ja) | 1991-11-29 | 1991-11-29 | カンキツの果汁搾汁粕を主材料とした培地によるオオヒラタケ及びヒラタケの栽培法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05153852A true JPH05153852A (ja) | 1993-06-22 |
Family
ID=18078613
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3316574A Pending JPH05153852A (ja) | 1991-11-29 | 1991-11-29 | カンキツの果汁搾汁粕を主材料とした培地によるオオヒラタケ及びヒラタケの栽培法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05153852A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100398677B1 (ko) * | 2001-08-16 | 2003-09-19 | 김택 | 감귤농축액을 이용한 버섯균사체의 배양방법 및 그버섯균사체 |
| KR100432472B1 (ko) * | 2002-03-22 | 2004-05-20 | 이광현 | 동충하초속균의 자실체 및 균사체의 대량 생산방법 |
| JP2006340655A (ja) * | 2005-06-09 | 2006-12-21 | Kuritaz Co Ltd | きのこ栽培用培地材料及びその製造方法並びにきのこ栽培用培地 |
| KR100772941B1 (ko) * | 2006-11-30 | 2007-11-05 | 오병권 | 대나무추출물과 감귤과즙을 이용한 식물배양배지와 이를이용한 사포닌 함유 부정근의 대량증식방법 |
| JP2014226138A (ja) * | 2013-05-20 | 2014-12-08 | ユソン キム | 新菌株大王きのこの栽培方法 |
-
1991
- 1991-11-29 JP JP3316574A patent/JPH05153852A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100398677B1 (ko) * | 2001-08-16 | 2003-09-19 | 김택 | 감귤농축액을 이용한 버섯균사체의 배양방법 및 그버섯균사체 |
| KR100432472B1 (ko) * | 2002-03-22 | 2004-05-20 | 이광현 | 동충하초속균의 자실체 및 균사체의 대량 생산방법 |
| JP2006340655A (ja) * | 2005-06-09 | 2006-12-21 | Kuritaz Co Ltd | きのこ栽培用培地材料及びその製造方法並びにきのこ栽培用培地 |
| JP4711749B2 (ja) * | 2005-06-09 | 2011-06-29 | 株式会社クリタス | きのこ栽培用培地材料の製造方法 |
| KR100772941B1 (ko) * | 2006-11-30 | 2007-11-05 | 오병권 | 대나무추출물과 감귤과즙을 이용한 식물배양배지와 이를이용한 사포닌 함유 부정근의 대량증식방법 |
| JP2014226138A (ja) * | 2013-05-20 | 2014-12-08 | ユソン キム | 新菌株大王きのこの栽培方法 |
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