JPH0976997A - 舵取機のハイドロロック検出装置 - Google Patents

舵取機のハイドロロック検出装置

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JPH0976997A
JPH0976997A JP23275595A JP23275595A JPH0976997A JP H0976997 A JPH0976997 A JP H0976997A JP 23275595 A JP23275595 A JP 23275595A JP 23275595 A JP23275595 A JP 23275595A JP H0976997 A JPH0976997 A JP H0976997A
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rudder
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和男 池上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】舵取機の油圧回路の2系統並列運転時における
油圧切換弁の故障の有無を即時に検出して、ハイドロロ
ック現象発生の警報を行なう。 【解決手段】第1及び第2油圧系統11,12の並列運
転時、船橋操縦装置31より面舵側へ転舵指令を出す
と、各系統の電磁弁6a,6bの面舵側の電磁コイルが
励磁される。このとき油圧系統11の油圧切換弁7aが
故障でスプールが中立位置のままであると、面舵側の磁
気センサー23aは作動せずOFFとなっている。異常
判断回路33は、電磁弁6aの指令信号ONに対して磁
気センサー23aがOFFであれば、油圧系統11にハ
イドロロック現象が発生していると判断して警報ランプ
34aを点灯する。操舵者は、警報ランプ34aが点灯
すると、モータ停止スイッチSW1を操作して油圧系統
11の電動モータを停止し、他の正常な第2油圧系統1
2での単独運転による操舵制御を続行可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、船舶の舵取機の油
圧回路に適用される舵取機のハイドロロック検出装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】船舶の舵取機には、通常、複数系統の油
圧回路が採用されている。船舶の航海中は、1系統又は
2系統の油圧回路が同時に使用され、船橋操縦装置から
の指令に従い、舵取機が操作されている。
【0003】以下、図6を参照して舵取機の構成及び作
動について簡単に説明する。図6は、2系統の油圧回路
を備えた舵取機の構成を示したものである。同図におい
て、1は舵柄、2は舵柄1を作動させる油圧シリンダー
で、第1油圧系統11及び第2油圧系統12の2系統の
油圧回路により駆動される。上記第1油圧系統11及び
第2油圧系統12には、それぞれ電動モータ3a,3
b、油圧ポンプ4a,4b、作動油タンク5a,5b、
電磁弁6a,6b、油圧切換弁7a,7b、パイロット
圧設定用チェック弁8a,8b、絞り弁9a,9b、バ
ックアップバルブ10a,10b、ラインフィルター1
3a,13b等が設けられる。また、舵柄1には、舵角
発信器(図示せず)が機械的に連結されており、実際舵
角の信号が船橋に設けられている操縦装置へ電気的フィ
ードバックされる。
【0004】上記の構成において、各油圧系統11,1
2の電動モータ3a,3bがモータスタータにより起動
されると、電動モータ3a,3bに直結された油圧ポン
プ4a,4bが駆動され、作動油タンク5a,5bに溜
められている作動油が吸上げられる。この油圧ポンプ4
a,4bにより吸上げられた圧力油は、パイロット圧設
定用チェック弁8a,8bを通過後、油圧切換弁7a,
7bの中立位置1′−Nにおけるバイパスポート、絞り
弁9a,9b、バックアップバルブ10a,10b及び
ラインフィルター13a,13bを経て作動油タンク5
a,5bへ戻る。従って、圧力油は、油圧シリンダー2
へは送られない。一方、パイロット圧設定用チェック弁
8a,8bによって、ある圧力に設定されたパイロット
圧油は、電磁弁6a,6bの中立位置1−Nでブロック
されている。
【0005】この初期状態において、船橋操縦装置より
転舵指令が出される。今、仮に舵中央から面舵側へ転舵
指令が出された場合、その電気信号が電磁弁6a,6b
の電磁コイル14を励磁し、電磁弁6a,6bは1−S
の位置に切換わる。この結果、ある圧力に設定されたパ
イロット圧油が油圧切換弁7a,7bの油室1′Sに作
用し、油圧切換弁7a,7bを1′−Sの位置に切換え
る。従って、油圧ポンプ4a,4bからの吐出油は、油
圧切換弁7a,7bの1′−S位置を通って油圧シリン
ダー2に送油され、舵柄1を矢印の方向(面舵方向)に
回動させる。
【0006】そして、油圧シリンダー2からの戻り油
は、同じく油圧切換弁7a,7bの1′−S位置、絞り
弁9a,9b、バックアップバルブ10a,10b及び
ラインフィルター13a,13bを経て作動油タンク5
a,5bへ戻る。そして、実際舵角と指令舵角が一致す
ると、舵柄1に機械的に連結された舵角発信器より発信
される電気的フィードバック信号と指令信号とが一致
し、この信号の一致が検出されることにより電磁弁6
a,6bの電磁コイル14に作用する電流が無くなり、
電磁コイル14は無励磁となる。これにより電磁弁6
a,6bは、復帰スプリングによって直ちに中立位置1
−Nに戻る。この結果、油圧切換弁7a,7bの油室
1′Sに作用していたパイロット圧油は、電磁弁6a,
6bの中立位置1−Nによってブロックされると同時
に、油圧切換弁7a,7bの油室1′Sに通じる通路は
同様に電磁弁6a,6bの中立位置1−Nによってタン
クポートへ接続される。この結果、油圧切換弁7a,7
bは、復帰スプリングによって直ちに中立位置1′−N
に復帰する。従って、今まで油圧シリンダー2へ送油さ
れていた油圧ポンプ4a,4bの吐出油は、油圧切換弁
7a,7bの中立位置1′−Nでバイパスされ、絞り弁
9a,9b、バックアップバルブ10a,10b及びラ
インフィルター13a,13b等を経て作動油タンク5
a,5bへ戻る。同時に油圧シリンダー2に通じる各主
油路も油圧切換弁7a,7bの中立位置1′−Nでブロ
ックされ、舵柄1はその位置で停止する。また、船橋操
縦装置から取舵側へ転舵指令が出された場合も、上記面
舵の場合と同様の制御が行なわれる。
【0007】このように操舵上重要な機能を持つ油圧切
換弁7a,7bであるが、何等かの原因により内部でス
テック等が発生し、船橋操縦装置からの転舵指令に対し
て正確な動きができなくなった場合、操船不能となって
大変危険である。特に2系統で運転している場合、第1
系統、第2系統の何れでトラブルが発生したかを即時に
表示し、悪い方の系統を停止させ、正常な方の系統で操
船することは安全航行上大変重要である。しかし、油圧
切換弁7a,7bの内部で発生するステック等のトラブ
ルは外観からは判断できない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】油圧回路の中で重要な
働きをする油圧切換弁の内部で微細な異物等の混入によ
りスプールがステックした場合、船橋操縦装置からの転
舵指令に対し、油圧切換弁が作動せず、操船不能とな
る。また、2系統の油圧回路を運転している場合には、
トラブルが発生した油圧切換弁が第1系統側か第2系統
側か外観から判断することができず、正常な系統を使用
しての操舵が即時にできない。この時の油圧回路におけ
る状況を図7により説明する。第2油圧系統12におけ
る油圧切換弁7bが1′−P位置でステックした場合、
電磁弁6a,6bが作動すると、油圧切換弁7aは1′
−Sの位置に切換わるが、油圧切換弁7bは1′−P位
置のままとなる。このため作動油は、図7に矢印で示す
ように作動油タンク5a(吸込)→油圧ポンプ4a(吐
出)→油圧切換弁7a→油圧シリンダー2→油圧切換弁
7b→作動油タンク5b(吸込)→油圧ポンプ4b(吐
出)→油圧切換弁7b→油圧シリンダー2→油圧切換弁
7a→作動油タンク5aの順でバイパスしてしまい、舵
柄1の制御、すなわち操船ができなくなる。この状態を
ハイドロロック現象という。
【0009】本発明は上記の課題を解決するためになさ
れたもので、舵取機の油圧回路の2系統並列運転時にお
ける油圧切換弁の故障の有無を即時に検出して、ハイド
ロロック現象発生の警報を行なうことができる舵取機の
ハイドロロック検出装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る舵取機のハ
イドロロック検出装置は、並列運転により舵取機を制御
する2系統の油圧回路と、この各油圧系統に設けられ、
操舵指令により作動する電磁弁及びこの電磁弁の作動に
より油圧回路を切換えて舵柄を作動させる油圧切換弁
と、この油圧切換弁のスプールの位置を検出して該油圧
切換弁の動作状態を検出する油圧切換弁動作検出手段
と、この検出手段による検出信号と上記電磁弁への指令
信号とから各油圧系統におけるハイドロロック現象発生
の有無を判断する異常判断手段と、上記各油圧系統に対
応して設けられ、上記異常判断手段の判断結果に従って
ハイドロロック現象発生を報知する報知手段とを具備し
たことを特徴とする。
【0011】(作用)操舵指令が出力されると、電磁弁
への動作指令と油圧切換弁動作検出手段による検出信号
とから油圧系統にハイドロロック現象が発生しているか
否かを判断する。そして、異常が発生していると判断す
ると、各油圧系統に対応して設けられている報知手段例
えば警報ランプを駆動し、ハイドロロック現象が発生し
ていることを操舵者に報知する。操舵者は、警報ランプ
により異常が報知されると、その油圧系統を直ちに停止
する。この異常を生じている油圧系統の動作を停止する
ことにより、正常な油圧系統を使用しての単独運転が継
続可能となり、操舵不能状態を回避することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態に係
る舵取機の油圧回路における電磁弁6(6a,6b)及
び油圧切換弁7(7a,7b)の内部構成を示したもの
である。電磁弁6は、面舵の転舵指令により作動する電
磁コイル14及び取舵の転舵指令により作動する電磁コ
イル15を備えている。上記電磁コイル14あるいは1
5が励磁されると、ある圧力に設定されたパイロット圧
油が油圧切換弁7の油室1′Sあるいは1′Pに導か
れ、スプール21が面舵(取舵)方向へ駆動されて油圧
弁の切換えが行なわれる。そして、上記スプール21の
左右の先端部には、スプール埋込み磁石22a,22b
が設けられる。更に、油圧切換弁7のケース24には、
上記磁石22a,22bに所定の間隔を保って対向する
ように磁気センサー23a,23bが設けられる。上記
磁気センサー23a,23bは、電磁弁6の作動により
スプール21が駆動されたときにスプール埋込み磁石2
2a,22bの磁気を検出する近接スイッチであり、ス
プール21が中立位置にあるときには作動しないように
スプール埋込み磁石22a,22bとの間隔が設定され
ている。上記磁気センサー23aは、例えば油圧切換弁
7が面舵側に作動したことを検出し、磁気センサー23
bは油圧切換弁7が取舵側に作動したことを検出する。
そして、上記磁気センサー23a,23bの検出信号
は、図3における異常判断回路33へ送られる。この異
常判断回路33は、電磁弁6への指令信号と上記磁気セ
ンサー23a,23bの検出信号から各油圧系統11,
12における動作状態を診断し、異常発生を検出した時
に警報ランプ34a,34b、更にはブザー等により異
常発生を報知する。
【0013】図2は、第1油圧系統11及び第2油圧系
統12に対する制御系の概略的な構成を示したものであ
る。図2において、31は船橋に設置される船橋操縦装
置で、舵操作に応じて面舵あるいは取舵側への転舵指令
32が出力される。上記船橋操縦装置31には、油圧系
統11,12に故障が発生したときに電動モータ3a,
3bを停止させるモータ停止スイッチ(プッシュスイッ
チ)SW1,SW2を備えている。上記船橋操縦装置3
1から出力される転舵指令32により、第1油圧系統1
1の電磁弁6a及び第2油圧系統12の電磁弁6bが駆
動され、この電磁弁6a,6bの作動により油圧切換弁
7a,7bが切り換えられる。この油圧切換弁7a,7
bの動作状態は、上記したように磁気センサー23a,
23bにより検出され、その検出信号が異常診断回路3
3へ送られる。この異常判断回路33は、電磁弁6a,
6bへの転舵指令32と上記磁気センサー23a,23
bの検出信号から各油圧系統11,12における動作状
態、すなわちハイドロロック現象発生の有無を判断し、
異常発生を検出した場合に第1系統の警報ランプ34
a,あるいは第2系統の警報ランプ34bを点灯する。
この警報ランプ34a,34bは、船橋の表示盤35に
設けられる。操舵者は、警報ランプ34a(34b)が
点灯した場合に、対応する系統のモータ停止スイッチS
W1(SW2)を直ちに操作して電動モータ3a(3
b)を停止させる。すなわち、ハイドロロック現象が発
生した油圧系統の動作を停止させ、正常な油圧系統を使
用して操船を継続する。
【0014】次にハイドロロック現象検出の全体的な動
作を図3及び図4に示すフローチャートを参照して説明
する。図6に示した第1油圧系統11及び第2油圧系統
12に対する電源をONし(ステップA1a,A1
b)、各系統の電動モータ3a,3bを起動する(ステ
ップA2a,A2b)。この電動モータ3a,3bの起
動により、油圧ポンプ4a,4bが駆動されて油圧が発
生する(ステップA3a,A3b)。この状態におい
て、船橋操縦装置31により面舵(取舵)操作すると、
面舵(取舵)の転舵指令が出力され(ステップA4)、
電磁弁6a,6bが面舵(取舵)方向に励磁される(ス
テップA5)。この電磁弁6a,6bの作動により、各
油圧系統11,12の油圧切換弁7a,7bが駆動され
る(ステップA6a,A6b)。
【0015】上記電磁弁6a,6bの作動により油圧切
換弁7a,7bが面舵(取舵)方向へ正常に切換った場
合には(ステップA7a,A7b)、舵柄1が正常に指
令位置まで回動される(ステップA8a,A8b)。上
記のように油圧切換弁7a,7bが正常動作した場合に
は、磁気センサー23a(23b)がスプール埋込み磁
石22a(22b)を検出し、ON信号を異常判断回路
33に出力する。しかし、油圧切換弁7aが正常に動作
しなかった場合には、磁気センサー23a(23b)の
出力は、OFF信号のままである(ステップA9a,A
9b)。
【0016】異常判断回路33は、図4に詳細を示すよ
うに上記ステップA4で出される電磁弁6aへの転舵指
令(ON/OFF)と、第1油圧系統11の磁気センサ
ー23a,23bのON,OFF信号とを一致比較する
ステップA10を備え、このステップA10で一致が検
出された場合は正常動作であると判断して警報ランプ3
4aを消灯状態に保持し、不一致が検出された場合は第
1油圧系統11でハイドロロック現象が発生したものと
判断して警報ランプ34aを点灯する(ステップA1
1)。また、異常判断回路33は、第1油圧系統11の
場合と同様に、ステップA4で出される転舵指令(ON
/OFF)と第2油圧系統12の磁気センサー23a,
23bのON,OFF信号とを一致比較するステップA
12を備え、このステップA12で一致が検出された場
合は正常動作であると判断して警報ランプ34bを消灯
状態に保持し、不一致が検出された場合は第2油圧系統
12でハイドロロック現象が発生したものと判断して警
報ランプ34bを点灯する(ステップA13)。なお、
上記異常判断回路33は、船橋操縦装置31からの指令
が中立位置指示の場合は、電磁弁6a(6b)への指令
信号OFFであり、このとき油圧切換弁7a(7b)が
中立位置にあれば、面舵、取舵側の磁気センサー23
a,23bの検出信号がOFFであるので、正常と判断
する。
【0017】以下、具体的な故障例について動作を説明
する。 A.油圧切換弁7aが中立位置で固着した場合 第1油圧系統11及び第2油圧系統12の並列運転時、
船橋操縦装置31の操作により例えば舵中央から面舵側
へ転舵指令を出した際、第1油圧系統11の油圧切換弁
7aが故障して面舵側に作動しなかった場合、次の順序
で船橋の表示盤35にハイドロロック現象の警報が出さ
れる。
【0018】(1)船橋操縦装置31より面舵側へ転舵
指令を出すと、各系統の電磁弁6a,6bの面舵側の電
磁コイル14が励磁される。 (2)このとき第1油圧系統11の油圧切換弁7aのス
プール21は、故障のため中立位置のままであり、面舵
方向に移動しない。従って、面舵側の磁気センサー23
aは作動せず、その検出信号はOFFである。 このように電磁弁6aに対する指令信号ONに対して油
圧切換弁7aが作動せず、磁気センサー23aがOFF
であれば、両信号が不一致となるので、異常判断回路3
3は両信号の不一致をステップA10で検出し、ステッ
プA11で第1油圧系統11にハイドロロック現象が発
生していると判断してハイドロロック現象の発生を示す
警報ランプ34aを点灯し、操舵者に警報を発する。
【0019】一方、第2油圧系統12の油圧切換弁7b
は正常であるので、スプール21は面舵方向に移動す
る。従って、面舵側の磁気センサー23aは作動し、そ
の検出信号がONとなる。異常判断回路33は指令信号
ONと磁気センサー23aからのON信号の一致をステ
ップA12で検出し、ハイドロロック現象は発生してい
ないと判断して警報ランプ34bを消灯状態に保持す
る。
【0020】(3)操舵者は、上記のように第1油圧系
統11にハイドロロック現象が生じたことを警報ランプ
34aの点灯により確認すると(ステップA14)、第
1油圧系統11のモータ停止スイッチSW1を操作する
(ステップA15)。これにより第1油圧系統11に対
するモータ停止命令が出され(ステップA16)、電動
モータ3aが停止する(ステップA17)。この電動モ
ータ3aの停止により、他の正常な系統、この場合には
第2油圧系統12での単独運転による操舵制御が続行可
能となり(ステップA18)、危険を回避することがで
きる。
【0021】B.舵作動中、油圧切換弁7aが中立位置
に復帰しない場合 第1油圧系統11及び第2油圧系統12の並列運転時、
例えば舵中央から面舵側へ操舵中、第1油圧系統11の
油圧切換弁7aが故障し、舵柄1が指定角度に達したに
もかかわらず、油圧切換弁7aが中立位置に復帰しなか
った場合、次の順序で船橋の表示盤35にハイドロロッ
ク現象の警報が出される。 (1)船橋操縦装置31より面舵側へ転舵指令を出す
と、各系統の電磁弁6a,6bの面舵側の電磁コイル1
4が励磁される。この結果、油圧切換弁7a,7bのス
プール21がそれぞれ面舵方向に作動し、舵が面舵方向
に回動する。 (2)一方、舵柄1に設けられた舵角発信器が実際舵角
の信号を船橋操縦装置31へフィードバックする。そし
て、舵が指定角に達すると、上記フィードバック信号に
より、両系統の電磁弁6a,6bは無励磁となる。 (3)このとき第2油圧系統12の油圧切換弁7bは正
常であるため、直ちに中立位置に復帰し、作動油の流れ
を停止する。しかし、第1油圧系統11の油圧切換弁7
aは、故障のためスプール21が面舵方向で固着したま
ま中立位置に復帰せず、作動油を送り続ける。 (4)この結果、舵は指令舵角に達したにもかかわら
ず、油圧切換弁7aによって指令角以上に面舵方向へ行
きすぎようとする。 (5)しかし、実際舵角が指令角に対し許容値を越えた
場合、上記したフィードバック信号により、指令舵角に
戻すために自動的に取舵方向に戻す指令が出される。 (6)このように第1油圧系統11では、電磁弁6aが
無励磁となっているのに油圧切換弁7aのスプール21
が面舵側で固着しているため、面舵側の磁気センサー2
3aが作動し、ON信号を異常判断回路33へ出力す
る。すなわち、電磁弁6aへの指令信号がOFFとなっ
ているのに磁気センサー23aからON信号が出力され
る。この結果、両信号が不一致となり、警報ランプ34
aが点灯され、「第1油圧系統11にハイドロロック現
象発生」の警報が出される。操舵者は、上記警報ランプ
34aの点灯を確認し、第1油圧系統11のモータ停止
スイッチSW1を操作して電動モータ3aを停止させ
る。これにより正常な第2油圧系統12での単独運転に
よる操舵制御が続行可能となる。
【0022】C.第2油圧系統12の油圧切換弁7bが
故障の場合 2系統による並列運転時、第2油圧系統12の油圧切換
弁7bが故障した場合は、上記A.Bの場合と同様にし
て警報ランプ34bが点灯し、「第2油圧系統12にハ
イドロロック現象発生」の警報が出される。この警報に
より操舵者が第2油圧系統12のモータ停止スイッチS
W2を操作して電動モータ3bを停止させることによ
り、正常な第1油圧系統11での単独運転により操舵制
御を続行することができる。
【0023】なお、上記動作例では、油圧切換弁7a,
7bが故障した場合について示したが、電磁弁6a,6
bの故障により油圧切換弁7a,7bが動作せず、この
結果、ハイドロロック現象が生じた場合においても、上
記の場合と同様にして油圧切換弁7a,7bの動作状態
からハイドロロック現象の発生を検出することができ
る。
【0024】また、上記実施形態では、図1に示したよ
うにスプール埋込み磁石22a,22b及び磁気センサ
ー23a,23bからなる近接スイッチにより、油圧切
換弁7の異常を検出するように構成した場合について示
したが、その他の方法を用いて油圧切換弁7の異常を検
出するようにしてもよい。図5は、油圧切換弁7の異常
をリミットスイッチ方式を用いて検出するようにした場
合の構成例を示したものである。すなわち、油圧切換弁
7のスプール21の両端に、それぞれ検出棒41a,4
1bを同軸的に設け、この検出棒41a,41を油圧切
換弁7のケース24より外側に突出させる。そして、検
出棒41a,41bの先端に所定間隔を保って対向する
ようにリミットスイッチ42a,42bを配置する。こ
の場合、リミットスイッチ42a,42bの位置は、油
圧切換弁7が作動してスプール21が移動したときに、
検出棒41a,41bの先端がリミットスイッチ42
a,42bの作動レバー43a,43bに選択的に圧接
してスイッチ動作するように設定される。
【0025】また、上記図5では、リミットスイッチ4
2a,42bをケース外に設けた場合について示した
が、ケース24の内部にリミットスイッチ42a,42
bを設け、スプール21が移動した時にスプール21の
先端あるいは検出棒により作動レバー43a,43bが
押されてリミットスイッチ42a,42bが作動するよ
うにしてもよい。
【0026】
【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、舵
取機の各油圧系統における油圧切換弁の動作状態を検出
し、電磁弁への動作指令と上記油圧切換弁の動作状態と
から油圧系統にハイドロロック現象が発生しているか否
かを判断して警報ランプを駆動するようにしたので、油
圧切換弁の故障の有無を即時に検出して警報を発するこ
とができる。従って、ハイドロロック現象が発生した油
圧系統を直ちに停止することにより、正常な油圧系統を
使用しての運転が継続可能となり、操舵不能状態を回避
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る舵取機の油圧回路に
おける電磁弁及び油圧切換弁部分の構成図。
【図2】同実施形態における2系統並列運転時における
制御系の概略的な構成を示すブロック図。
【図3】同実施形態におけるハイドロロック現象検出の
処理動作を示すフローチャート。
【図4】同実施形態における異常判断回路の処理動作を
示すフローチャート。
【図5】本発明における油圧切換弁の動作検出方法の他
の例を示す図。
【図6】本発明の対象とする舵取機の油圧回路を示す構
成図。
【図7】油圧回路の2系統並列運転時におけるハイドロ
ロック現象の発生状態を説明するための図。
【符号の説明】
1 舵柄 2 油圧シリンダー 3a,3b 電動モータ 4a,4b 油圧ポンプ 5a,5b 作動油タンク 6a,6b 電磁弁 7a,7b 油圧切換弁 8a,8b パイロット圧設定用チェック弁 9a,9b 絞り弁 10a,10b バックアップバルブ 11 第1油圧系統 12 第2油圧系統 21 スプール 22a,22b スプール埋込み磁石 23a,23b 磁気センサー 24 ケース 31 船橋操縦装置 32 転舵指令 33 異常判断回路 34a,34b 警報ランプ 35 表示盤

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 並列運転により舵取機を制御する2系統
    の油圧回路と、 この各油圧系統に設けられ、操舵指令により作動する電
    磁弁及びこの電磁弁の作動により油圧回路を切換えて舵
    柄を作動させる油圧切換弁と、 この油圧切換弁のスプールの位置を検出して該油圧切換
    弁の動作状態を検出する油圧切換弁動作検出手段と、 この検出手段による検出信号と上記電磁弁への指令信号
    とから各油圧系統におけるハイドロロック現象発生の有
    無を判断する異常判断手段と、 上記各油圧系統に対応して設けられ、上記異常判断手段
    の判断結果に従ってハイドロロック現象発生を報知する
    報知手段と、 を具備したことを特徴とする舵取機のハイドロロック検
    出装置。
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