JPH0969571A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JPH0969571A
JPH0969571A JP7224327A JP22432795A JPH0969571A JP H0969571 A JPH0969571 A JP H0969571A JP 7224327 A JP7224327 A JP 7224327A JP 22432795 A JP22432795 A JP 22432795A JP H0969571 A JPH0969571 A JP H0969571A
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insulating film
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Abstract

(57)【要約】 【目的】耐湿性に優れたヒューズ素子を具備する半導体
装置を提供する。 【構成】半導体基板1上に、フィ−ルド酸化膜2と、二
酸化シリコン膜4に形成されたコンタクトホール5を介
して多結晶シリコン配線層3に接続された多結晶シリコ
ンからなるヒューズ素子6を具備する。ヒューズ素子6
上の層間絶縁膜をなすBPSG膜8の被溶断領域の外周
部には開孔部12がガードリング状に設けられている。
この絶縁膜の開孔部端の表面および側面が、チップ内の
配線をなすアルミ配線層9と同一の層で形成されたアル
ミ配線層13と、前記アルミ配線層13の直上に配設さ
れたパッシベ−ション膜10で覆われ、さらにパッシベ
ーション膜10には開孔部11が設けられている。 【効果】耐湿性がある構造となっているため、高信頼性
と高溶断成功確率を有し、素子占有面積が小さい高集積
化に適したヒューズ素子を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はヒューズ素子を備えた半
導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体記憶装置においては、記憶
容量の拡大に伴い、冗長(Redundancy)回路
を備えることにより数ビットの不良を救済し、歩留まり
の向上を図ることが一般に行われている。この冗長回路
への切り換え方法は多種報告されているが、特開昭60
−176250に開示されているように、レーザ照射法
により冗長回路の一部であるヒューズを溶断する方法が
多く採用されている。
【0003】また、この種の半導体装置においては、高
集積、高性能化に伴い、表面段差の低減のために、半導
体基板上の層間絶縁膜として、高濃度リンガラス(PS
G)膜やボロン・リンガラス(BPSG)膜が採用さ
れ、グラスフロー(リフロー)をすることにより表面段
差の平坦化が行われている。
【0004】図3は、このような冗長回路を備えた従来
の半導体装置の断面図を示す。
【0005】図において、半導体基板1上には、フィ−
ルド酸化膜2と二酸化シリコン膜4を介して多結晶シリ
コンからなる所定パターンのヒューズ素子6が形成され
ている。ヒューズ素子6は、層間絶縁膜をなす二酸化シ
リコン膜4に形成された開孔部5を介して多結晶シリコ
ン配線層3に接続され、内部回路につながっている。ま
た、ヒューズ素子6上には、層間絶縁膜をなす二酸化シ
リコン膜7とBPSG膜8を介しアルミ配線9とパッシ
ベーション膜10が形成されている。さらに、ヒューズ
素子6の被溶断領域に対応してパッシベーション膜10
には開孔部11が設けられている。なお、図中、30
は、前記開孔部11とアルミ配線9との距離を示す。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この種
の半導体装置においては、ヒューズ素子6の被溶断領域
に対応しパッシベーション膜10に設けられた開孔部1
1において、前記BPSG膜8を含む層間絶縁膜が露出
する。既知のように高濃度PSG膜もしくはBPSG膜
には吸湿性があり、水分を吸うとリン酸が生成され、こ
れが近傍のアルミ配線9を侵食し、断線の問題が発生し
ていた。また、ヒューズ素子の溶断後に保護用の樹脂層
を形成した場合においても、樹脂層は充分な耐湿性がな
いため、前記の信頼性上の問題があった。そこで、従来
の半導体装置においては、前記開孔部11と近傍のアル
ミ配線9との距離30を20μm以上と充分にとり、こ
の問題を回避していた。しかし、この場合、素子占有面
積が大きくなり、半導体装置の高集積化の障害となって
いた。また、被溶断領域において、ヒューズ素子6上の
二酸化シリコン膜7とBPSG膜8からなる層間絶縁膜
の膜厚は約5000〜10000Å程度と厚く、膜厚ば
らつきが大きいため、ヒューズ溶断条件がばらつき、冗
長歩留まりの低下を招いていた。
【0007】そこで、本発明はこのような問題点を解決
するものであり、その目的とするところは、高信頼性と
高溶断成功確率を有し、素子占有面積が小さい高集積化
に適したヒューズ素子を具備する半導体装置を提供する
ところにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体装置は、
エネルギービーム照射法により溶断可能なヒューズ素子
を具備する半導体装置において、前記ヒューズ素子の被
溶断領域に対応した領域において、前記ヒューズ素子を
覆う層間絶縁膜の一部には開孔部が設けられ、また前記
層間絶縁膜には、前記被溶断領域を囲むように周上の開
孔部が設けられ、前記開孔部端の少なくとも表面および
側面が金属層および前記金属層上のパッシベ−ション膜
で覆われていることを特徴とする。
【0009】また、本発明の半導体装置は、半導体基板
の一主面上に複数の層間絶縁膜と少なくとも2層以上の
金属配線層とを備え、エネルギービーム照射法により溶
断可能なヒューズ素子を具備する半導体装置において、
前記ヒューズ素子の被溶断領域に対応した領域におい
て、前記ヒューズ素子を覆う前記第1層間絶縁膜の一部
には開孔部が設けられ、また前記第1層間絶縁膜には、
前記被溶断領域を囲むように周上の開孔部が設けられ、
前記開孔部端の少なくとも表面および側面が前記第1金
属層および前記第1金属層直上の第2層間絶縁膜で覆わ
れ、さらに、前記第1金属層直上の前記第2層間絶縁膜
には、前記被溶断領域を囲むように周上の開孔部が設け
られ、前記開孔部の少なくとも表面および側面が前記第
2金属層および前記第2金属層直上の第3層間絶縁膜で
覆われる構造が順次繰り返され、最上層の金属層がパッ
シベ−ション膜で覆われていることを特徴とする。
【0010】また、この場合、前記ヒューズ素子を覆う
層間絶縁膜の開孔部のの直下には、前記ヒューズ素子よ
り上層に位置する、少なくとも1層以上の配線層が配設
されていることが好ましい。
【0011】また、この場合、前記層間絶縁膜膜の開孔
部の開孔幅サイズが、チップ内に同時に形成された内部
回路素子の開孔部の開孔サイズと同一であることが好ま
しい。
【0012】また、この場合、前記層間絶縁膜膜の開孔
部内に金属層が埋め込まれていることであることが好ま
しい。
【0013】また、この場合、前記金属層が、一定電位
を有するチップ内の金属配線層に接続されてなることが
好ましい。
【0014】また、この場合、前記ヒューズ素子の被溶
断領域に対応した領域において、前記ヒューズ素子を覆
う層間絶縁膜の膜厚が、500〜3000Åであること
が好ましい。
【0015】また、この場合、前記パッシベ−ション膜
が、シリコン窒化膜、オキシナイトライド膜もしくは、
少なくともシリコン窒化膜を含む積層膜から選ばれてな
ることが好ましい。
【0016】また、この場合、前記層間絶縁膜膜が、少
なくとも高濃度リンガラス膜もしくは、ボロン・リンガ
ラス膜を含むことが好ましい。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて具体的
に説明する。
【0018】図1は、本発明の一実施例を示す半導体装
置の平面図、図2は同じく断面図を示す。なお、図中、
1〜11、30は上記図3の従来の半導体装置と全く同
一のものである。
【0019】図1および図2において、この半導体装置
は、半導体基板1の一主面上に、フィ−ルド酸化膜2と
二酸化シリコン膜4を介して多結晶シリコンからなる所
定パターンのヒューズ素子6が形成されている。このヒ
ューズ素子6は、層間絶縁膜をなす二酸化シリコン膜4
に形成された開孔部5を介して多結晶シリコン配線層3
に接続され二酸化シリコン膜7とBPSG膜8、内部回
路につながっている。また、ヒューズ素子6上には、二
酸化シリコン膜7とBPSG膜8からなる層間絶縁膜を
介しアルミ配線9とパッシベーッション膜10が形成さ
れている。さらに、ヒューズ素子6の被溶断領域に対応
して、パッシベーション膜10には開孔部11が設けら
れている。また、前記開孔部11の外周のBPSG膜8
には開孔部12がガードリング状に設けられ、このBP
SG膜の開孔部12端の表面および側面がアルミ層13
と前記アルミ層13の直上に配設されたパッシベ−ショ
ン膜10で覆われている。なお、図中、前記アルミ層1
3は、内部回路素子の配線をなすアルミ配線層9と同一
の層で構成され、アルミ配線層9と同時に形成される。
もちろん工程数が増加するが、別途形成しても良い。
【0020】ここで、二酸化シリコン膜4、ヒューズ素
子をなす多結晶シリコン6、二酸化シリコン膜7、BP
SG膜8、アルミ配線層9、13およびシリコン窒化膜
10の膜厚はそれぞれ1000〜2000Å程度、50
0〜2000Å程度、500〜3000Å程度、500
0〜8000Å程度、5000〜10000Å程度およ
び5000〜10000Å程度、BPSG膜8中のB2
3およびP25濃度は、それぞれ2〜10モル%程度
および2〜10モル%程度に設定される。
【0021】上記実施例の構造によれば、ヒューズ素子
6の被溶断領域に対応しパッシベーション膜10に設け
られた開孔部11において、BPSG膜8の一部には開
孔部12が設けられているが、この絶縁膜の開孔部端の
表面および側面は、アルミ層13とこの直上に配設され
たシリコン窒化膜10により外気に直接接する部分が全
くないように被覆されて、BPSG膜8の吸湿性がシリ
コン窒化膜10の耐湿性で阻止される構造となってい
る。したがって、この実施例の構造においては、前記開
孔部11と近傍のアルミ配線9との距離30を約5μm
程度と縮小化できる。また、被溶断領域において、ヒュ
ーズ素子6上の層間絶縁膜は二酸化シリコン膜7のみか
らなり、その膜厚は500〜3000Å程度と従来に比
べ薄くなり、膜厚ばらつきも小さくなり、ヒューズ溶断
条件のばらつきも小さくなり、冗長歩留まり向上が図れ
る。その結果、高信頼性と高溶断成功確率を有し、素子
占有面積が小さい高集積化に適したヒューズ素子を具備
する半導体装置が実現できる。
【0022】次に、図4は、本発明の他の一実施例を示
す半導体装置の平面図、図5は同じく断面図を示す。図
中、1〜10は上記図1および図2の実施例の半導体装
置と全く同一のものである。
【0023】図4および図5において、この半導体装置
におけるヒューズ素子6の被溶断領域には、パッシベー
ション膜10、BPSG膜8および二酸化シリコン膜7
に開孔部19が設けられている。さらに、前記開孔部1
9の外周のBPSG膜8と二酸化シリコン膜7には、エ
ッチング・ストッパーをなす多結晶シリコン層15まで
達するスリット状の開孔部17が、内部回路素子のコン
タクトホールと同時に形成され、前記開孔部19の周囲
を囲っている。さらに、この開孔部17の表面および側
面がアルミ層18と前記アルミ層18の直上に配設され
たシリコン窒化膜10で覆われている。なお、図中、前
記アルミ層18は、内部回路素子の配線をなすアルミ配
線層9と同一の層で形成される。
【0024】ここで、二酸化シリコン膜4、ヒューズ素
子をなす多結晶シリコン6、二酸化シリコン膜7、多結
晶シリコン層15、二酸化シリコン膜16、BPSG膜
8、アルミ配線層9、13およびシリコン窒化膜10の
膜厚はそれぞれ1000〜2000Å程度、500〜2
000Å程度、500〜3000Å程度、1000〜2
000Å程度、1000〜3000Å程度、5000〜
8000Å程度、5000〜10000Å程度および5
000〜10000Å程度、BPSG膜8中のB23
よびP25濃度は、それぞれ2〜10モル%程度および
2〜10モル%程度に設定される。
【0025】次に、図4および図5に示す半導体装置の
製造方法の一実施例を図4および図5を用いて説明す
る。
【0026】従来法により、半導体基板1の一主面上に
フィ−ルド酸化膜2、多結晶シリコン配線層3、二酸化
シリコン膜4、開孔部5および多結晶シリコンからなる
所定パターンのヒューズ素子6を形成する。さらに、二
酸化シリコン膜16を介し多結晶シリコン層15を形成
する。次に、二酸化シリコン膜7とBPSG膜8をCV
D法により堆積後、この層間絶縁膜に内部回路素子のコ
ンタクトホ−ル(図1に図示せず。)形成と同時に、ヒ
ューズ素子6の被溶断領域の外周を囲むようににスリッ
ト状の開孔部17を形成する。この際、多結晶シリコン
層15は、エッチング・ストッパーの役目を果たす。一
見エッチングストッパを形成するために工程が増加する
が、複数層の多結晶シリコン層を用いる場合は、ヒュー
ズ形成後の多結晶シリコン層配線を形成する際に、多結
晶シリコン層をエッチングストッパとして利用すること
ができ、エッチングストッパを形成する工程が増加する
ということはない。次に、内部回路素子のアルミ配線層
9形成と同時に、前記スリット状の開孔部17の表面お
よび側面にアルミ層18を形成後、前記アルミ層18を
覆うようにシリコン窒化膜10を形成する。さらに、パ
ッド部(図示せず)の開孔と同時にヒューズ素子6の被
溶断領域上の前記二酸化シリコン膜7、BPSG膜8と
シリコン窒化膜6を選択的に除去し、図4に示す半導体
装置が得られる。
【0027】上記実施例の構造および製造方法によれ
ば、開孔部19ではBPSG膜8が露出しているが、B
PSG膜はスリット状の開孔部17とアルミ配線層18
により、内部回路素子側とヒューズ素子開孔部側とに分
離されている。よって、BPSG膜を通しての水分の侵
入を防止でき、上記図1および図2の実施例の半導体装
置と同一の効果を有するとともに、開孔部17の下部に
はエッチング・ストッパーをなす多結晶シリコン層15
があるため、コンタクトホ−ル形成時の加工制御性を向
上し、高歩留まりの半導体装置が実現できる。
【0028】なお、上記実施例いおいては、1層の多結
晶シリコン層15をエッチングストッパーとして用いた
が、それに変えて、2層以上の多結晶シリコン層を配設
することにより、その効果をより向上することができ
る。
【0029】図6および図7は、本発明をアルミ2層配
線を有する半導体装置に適用した場合の一実施例を示す
半導体装置の断面図である。なお、図中、1〜10、は
上記図4および図5の実施例の半導体装置と全く同一の
ものである。
【0030】図6および図7において、この半導体装置
は、図4および図5の実施例の半導体装置とほぼ同様の
構造であり、半導体基板1の一主面上に、フィ−ルド酸
化膜2、多結晶シリコン配線層3、二酸化シリコン膜
4、開孔部5、ヒューズ素子6、二酸化シリコン膜1
6、多結晶シリコン配線層15、第1の層間絶縁膜をな
す二酸化シリコン膜7、BPSG膜8、1層目のアルミ
配線層9、1層目のアルミ配線層9と2層目のアルミ配
線層27との層間絶縁膜をなす二酸化シリコン酸化膜2
1、2層目のアルミ配線層27およびをシリコン窒化膜
からなるパッシベーション膜10を具備する。また、ヒ
ューズ素子6の被溶断領域において、パッシベーション
膜10、二酸化シリコン酸化膜21、BPSG膜8およ
び二酸化シリコン膜7に開孔部24が設けられている。
さらに、前記開孔部24の外周において、BPSG膜8
と二酸化シリコン膜7には、エッチング・ストッパーを
なす多結晶シリコン層15まで達するスリット状の開孔
部17が、内部回路素子のコンタクトホール(図示せ
ず)と同時に形成され、この開孔部17の表面および側
面がアルミ層20と、前記1層目のアルミ配線層9上の
前記層間絶縁膜をなすシリコン酸化膜21で覆われてい
る。また、前記1層目のアルミ層20上の前記シリコン
酸化膜21には、前記1層目のアルミ層20まで達する
スリット状の開孔部22が、内部回路素子のビアホ−ル
と(図示せず)同時に形成され、さらに2層目のアルミ
層23および前記2層目のアルミ層23直上のシリコン
窒化膜6で覆われている。なお、図中、前記アルミ層2
0および23はそれぞれ、内部回路素子の配線をなす1
層目および2層目のアルミ配線層9、27と同一の層で
形成される。
【0031】上記実施例の構造によれば、本発明は、ア
ルミ2層配線を有する半導体装置においても、上記図
1、図2、図4および図5の実施例の半導体装置と同一
の効果を有する。
【0032】図8および図9は、本発明をアルミ2層配
線を有する半導体装置に適用した場合の他の一実施例を
示す半導体装置の断面図である。なお、図中、1〜27
は上記図6および図7の実施例の半導体装置と同一のも
のである。
【0033】図8および図9において、この半導体装置
は、図6および図7の実施例の半導体装置とほぼ同様の
構造であり、ヒューズ素子6の被溶断領域の前記開孔部
24の外周において、BPSG膜8と二酸化シリコン膜
7に設けられたスリット状の開孔部17の直上に、前記
1層目のアルミ層20を介し、前記シリコン酸化膜21
にに設けられたスリット状の開孔部22が配設されてい
る。また、前記開孔部17および開孔部22の開孔幅
は、チップ内の内部回路素子の開孔部すなわちコンタク
トホ−ルおよびビアホ−ル(図示せず)と開孔サイズが
同一であり、同時に形成され、前記開孔部17および開
孔部22内には窒化チタン膜もしくは窒化タングステン
膜等から選ばれてなるバリヤメタル膜とタングステン膜
からなる金属層25が埋め込まれている。
【0034】ここで、配線特性の改善のために、バリヤ
メタル膜として、チタン膜等と窒化チタン膜もしくは窒
化タングステン膜の積層構造としても良い。
【0035】上記実施例の構造および製造方法によれ
ば、本発明は、上記図1、図2、図4図5、図6および
図7の実施例の半導体装置と同一の効果を有するととも
に、図6および図7の実施例に比較し、ヒューズ素子の
占有面積を低減することができるため、半導体装置の縮
小化が実現可能となる。また、チップ内の開孔部は、す
べて開孔サイズが同一であるため、加工性が良く、高歩
留まりの半導体装置が得られる。
【0036】ところで、上述の実施例において、前記金
属配線層13、18もしくは23を、例えば電源電位も
しくは接地電位等の一定電位を有するチップ内の金属配
線層に接続されてなる半導体装置においては以下の効果
がある。
【0037】上記の構造によれば、前述の半導体装置と
同一の効果に加え、ヒューズ素子の被溶断領域の外周を
一定電位に保持することができるため、外部ノイズ等の
外乱からチップ内回路素子を遮蔽することができ、その
チップ内素子への影響やナトルウムイオン等の妨害不純
物のチップ内への侵入等を防止することができるため、
高信頼性を有する半導体装置が実現できる。
【0038】なお、上記実施例は、パッシベ−ション膜
としてシリコン窒化膜を用いた場合について述べたが、
それに代えてオキシナイトライドや少なくともシリコン
窒化膜を含む積層膜から選ばれてなるパッシベ−ション
膜を用いた場合についても本発明は効果を発揮する。
【0039】また、上記実施例は、層間絶縁膜膜が、B
PSG膜を用いた場合について述べたが、それに代えて
少なくとも高濃度PSG膜もしくは、BPSG膜を含む
層間絶縁膜を用いた場合についても本発明は効果があ
る。
【0040】また、上記実施例は、ヒューズ素子に、多
結晶シリコン層を用いた場合について述べたが、それに
代えてタングステンシリサイドやモリブデンシリサイド
等からなる金属シリサイドもしくは、金属ポリサイドを
用いた場合についても本発明は効果がある。
【0041】さらに、上記実施例は、アルミ1層配線層
およびアルミ2層を有する半導体装置の場合について述
べたが、それに代えて3層配線層以上もしくは2層以上
の金属配線層を有する半導体装置の場合についても本発
明は効果を発揮する。
【0042】なお、本発明は、エネルギー照射法により
ヒューズ素子を溶断し、冗長回路へ接続切り換え可能と
する機能を具備する半導体記憶装置等へ応用することが
できる。
【0043】以上、本発明を実施例に基いて説明した
が、本発明は上記実施例に限定されることなく、その要
旨を逸しない範囲で種々変更が可能であることは言うま
でもない。
【0044】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の半導体装置
によれば、ヒューズ素子の被溶断領域に対応しパッシベ
ーション膜に設けられた開孔部において、層間絶縁膜の
一部には開孔部が設けられているが、この絶縁膜の開孔
部端の表面および側面は、アルミ層と前記アルミ層の上
に配設されたパッシベ−ション膜より外気に直接接する
部分が全くないように被覆され、耐湿性がある構造とな
っているため、前記開孔部と近傍のアルミ配線との距離
を縮小化できる。また、ヒューズ素子上の層間絶縁膜の
膜厚は500〜3000Å程度であり膜厚ばらつきを均
一に制御できる。その結果、高信頼性と高溶断成功確率
を有し、素子占有面積が小さい高集積化に適したヒュー
ズ素子を具備する半導体装置が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体装置の一実施例を示す平面図で
ある。
【図2】本発明の半導体装置の一実施例を示す断面図で
ある。
【図3】従来の半導体装置を示す断面図である。
【図4】本発明の半導体装置の他の一実施例を示す平面
図である。
【図5】本発明の半導体装置の他の一実施例を示す断面
図である。
【図6】本発明の半導体装置の一実施例を示す平面図で
ある。
【図7】本発明の半導体装置の他の一実施例を示す断面
図である。
【図8】本発明の半導体装置の一実施例を示す平面図で
ある。
【図9】本発明の半導体装置の他の一実施例を示す断面
図である。
【符号の説明】
1 半導体基板 2 フィ−ルド酸化膜 3 多結晶シリコン配線層 4、7 二酸化シリコン膜 5 開孔部 6 ヒューズ素子 8 BPSG膜 9 アルミ配線層 10 パッシベーション膜 11 パッシベーション膜の開孔部 12 BPSG膜の開孔部 13 アルミ層 15 多結晶シリコン配線層 16、21 二酸化シリコン膜 17 二酸化シリコン膜とBPSG膜の開孔部 18、20 1層目アルミ層 19、24 パッシベーション膜の開孔部 22 二酸化シリコン膜の開孔部 23 2層目アルミ層 25、26 タングステン膜 27 2層目アルミ配線層 30 開孔部とアルミ配線層との距離

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エネルギービーム照射法により溶断可能な
    ヒューズ素子を具備する半導体装置において、 前記ヒューズ素子を覆うように形成された第1の層間絶
    縁膜と、前記第1の層間絶縁膜上で前記ヒューズ素子の
    上方に形成されかつ前記ヒューズ素子の被溶断領域に対
    応した領域に第1の開孔部が設けられた第2の層間絶縁
    膜と、前記第1の開孔部端の前記第2の層間絶縁膜の表
    面および側面が金属層または(および)前記金属層上の
    パッシベ−ション膜で覆われていることを特徴とする半
    導体装置。
  2. 【請求項2】エネルギービーム照射法により溶断可能な
    ヒューズ素子を具備する半導体装置において、 前記ヒューズ素子を覆うように形成された第1の層間絶
    縁膜と、前記ヒューズ素子の被溶断領域に対応した領域
    に第1の開孔部と前記第1の開孔部を囲むようにリング
    状の第2の開孔部が設けられ前記ヒューズ素子の少なく
    とも一部を覆うように形成された第2の層間絶縁膜と、
    前記第2の開孔部内に形成された金属層と前記第2の層
    間絶縁膜と前記金属層を覆うように形成されたパッシベ
    ーション膜とを備えたことを特徴とする半導体装置。
  3. 【請求項3】前記第1の層間絶縁膜上の前記第2の開孔
    部の直下には、前記ヒューズ素子より上層に位置する、
    少なくとも1層以上の配線層が配設されていることを特
    徴とする請求項2記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】前記第2の層間絶縁膜に形成された前記第
    2の開孔部の開孔幅サイズが、チップ内に同時に形成さ
    れた内部回路素子の開孔部の開孔サイズと同一であるこ
    とを特徴とする請求項2または3記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】前記金属層が、一定電位を有するチップ内
    の金属配線層に接続されてなることを特徴とする請求項
    1〜4いずれか記載の半導体装置。
  6. 【請求項6】前記ヒューズ素子の被溶断領域に対応した
    領域において、前記ヒューズ素子を覆う層間絶縁膜の膜
    厚が、500〜3000Åであることを特徴とする請求
    項1〜5いずれか記載の半導体装置。
  7. 【請求項7】前記パッシベ−ション膜が、シリコン窒化
    膜、オキシナイトライド膜もしくは、少なくともシリコ
    ン窒化膜を含む積層膜から選ばれてなることを特徴とす
    る請求項1〜6いずれか記載の半導体装置。
  8. 【請求項8】前記層間絶縁膜膜が、少なくとも高濃度リ
    ンガラス膜もしくは、ボロン・リンガラス膜を含むこと
    を特徴とする請求項1〜7いずれか記載の半導体装置。
  9. 【請求項9】半導体基板上に絶縁膜を介してヒューズを
    形成する工程と、前記ヒューズを覆うように第1の層間
    絶縁膜を形成する工程と、前記第1の層間絶縁膜上に第
    2の層間絶縁膜を形成する工程と、前記第2の層間絶縁
    膜のヒューズに対応する箇所に第1の開孔部を形成する
    工程と、前記第2の層間絶縁膜上と前記第1の開孔部を
    覆うように金属配線層を形成する工程と、少なくとも前
    記金属配線層の前記第1の開孔部に対応する領域に前記
    第1の開孔部より小さな第2の開孔部を形成する工程
    と、前記第2の層間絶縁膜と前記金属層配線を覆うよう
    にパッシベーション膜を形成する工程と、少なくとも前
    記パッシベーション膜の前記第2の開孔部に対応する領
    域に前記第2の開孔部より小さな第3の開孔部を形成す
    る工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方
    法。
  10. 【請求項10】半導体基板上に絶縁膜を介してヒューズ
    を形成するヒューズ形成工程と、前記ヒューズを覆うよ
    うに第1の層間絶縁膜を形成する第1層間絶縁膜形成工
    程と、前記第1の層間絶縁膜上に第2の層間絶縁膜を形
    成する第2層間絶縁膜形成工程と、前記第1及び第2の
    層間絶縁膜にリング状に第1の開孔部を形成する第1開
    孔部形成工程と、金属膜を少なくとも前記第1の開孔部
    内に形成する金属膜形成工程と、前記第2の絶縁膜と前
    記金属膜を覆うようにパッシベーション膜を形成するパ
    ッシベーション膜形成工程と、リング状に構成された前
    記第1の開孔部の内周側に、少なくとも前記第2の絶縁
    膜と前記パッシベーション膜に第2の開孔部を設ける第
    2開孔部形成工程とを有することを特徴とする半導体装
    置の製造方法。
  11. 【請求項11】前記第1層間絶縁膜形成工程後、前記第
    1の層間絶縁膜上の前記第1の開孔部に対応する領域に
    ポリシリコン層を形成する工程を有することを特徴とす
    る請求項10記載の半導体装置の製造方法。
  12. 【請求項12】前記第1の層間絶縁膜は燐を含むガラス
    であることを特徴とする請求項9〜11いずれか記載の
    半導体装置の製造方法。
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