JPH0963898A - 長鎖二塩基酸及び電解コンデンサ駆動用電解液 - Google Patents
長鎖二塩基酸及び電解コンデンサ駆動用電解液Info
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Abstract
難く、また高温においても電導度の劣化等の生じない電
解コンデンサ駆動用電解液を提供することを課題とす
る。 【解決手段】 本発明の電解コンデンサ駆動用電解液
は、一般式 HOOC−A−B−A−COOH 〔式中、Aは炭素数7〜10の分枝鎖状アルキレン基を
示す。Bは 【化1】 等を示す。〕で表される長鎖二塩基酸又はそのアンモニ
ウム塩等を溶質とし、これをエチレングリコ―ルを主溶
剤とする溶剤に溶解してなるものである。
Description
酸及び電解コンデンサ駆動用電解液に関する。
駆動用電解液において、特に中高圧用電解液としては、
エチレングリコールを溶剤として用い、硼酸又は硼酸ア
ンモニウム塩が電解質として添加されたものが使用され
ている。しかしながら、このような電解液は、硼酸から
発生する結晶水と、エチレングリコールと硼酸との間の
エステル化反応により多量の縮合水が生成し、電解液系
内の水分含有量が高くなり、その結果100℃を越える
温度条件下で該電解液を使用すると、電解液中の水が水
蒸気となって蒸発し、それに伴って電解コンデンサのパ
ッケージ内の内圧が上昇し、破壊が生じるのを避け得な
いという問題点を有している。
してアゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸等
の直鎖飽和ジカルボン酸又はその塩を含有する電解液が
用いられることもあるが、該直鎖飽和ジカルボン酸はエ
チレングリコ―ル等の溶媒に対する溶解度が低いため、
低温で該ジカルボン酸が結晶として析出し易く、それ故
コンデンサの低温特性を劣化させるという欠点を免れ得
なかった。
1,7−オクタンジカルボン酸、8−ビニル−10−オ
クタデセン二酸等の二塩基酸やその塩を溶質として使用
する試みもなされている(特開昭60−13293号公
報、特開平2−224217号公報、特開平4−186
713号公報)。しかしながら、これらの二塩基酸又は
その塩を溶質として用いた電解液は、硼酸に比べてエス
テル化反応の速度が遅く、電解液中に生成する水分も少
量となり得る利点を有する反面、次のような重大な欠点
を有している。即ち、上記二塩基酸又はその塩を溶質と
して用いた電解液を高温で使用すると、エステル化を大
幅に抑制することができず、その結果電導度の劣化が不
可避となる。一方、逆に該電解液を低温で使用した場合
には、微細な結晶の析出と同時に、過大電流が生じる虞
れがある。このように2−ブチルオクタン二酸、1,7
−オクタンジカルボン酸、8−ビニル−10−オクタデ
セン二酸やこれらの塩を溶質とした電解液でさえも、溶
媒であるエチレングリコールへの溶解性及び電導度の点
で満足できるものではなく、殊に高温で使用する場合に
徐々にエステル化が進行し、電導度の劣化を生じると共
に、電解液内の水分含有量が高くなり、電解コンデンサ
のパッケージ内の内圧が上昇するのが避けられなくな
る。従って、最悪の場合、電解コンデンサ製品の開弁を
も引き起こすため、長寿命で信頼性の高い電解コンデン
サを提供できるものではなかった。
鑑み、上記欠点のない電解コンデンサ駆動用電解液を開
発すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明者が新たに見い
出した下記一般式(1)もしくは(2)で表わされる二
塩基酸及び/又はその塩を溶質として使用した場合に、
低温においても結晶として析出し難く、また高温におい
ても電導度の劣化等の生じない所望の電解コンデンサ駆
動用電解液になり得ることを見い出し、ここに本発明を
完成するに至った。
示す。Bは
般式
は6〜10の整数を示す。〕で表される長鎖二塩基酸な
る群より選ばれた二塩基酸又はそのアンモニウム塩、並
びに上記二塩基酸及び/又はそのアンモニウム塩を溶質
とし、これをエチレングリコ―ルを主溶剤とする溶剤に
溶解してなることを特徴とする電解コンデンサ駆動用電
解液に係る。
(2)の二塩基酸及び/又はこれらのアンモニウム塩
は、本発明者が初めて見い出した文献未記載の新規化合
物である。これらの化合物は、エチレングリコールに対
して高い溶解性を有する。その結果、本発明によれば、
低温から高温までの広い温度範囲で安定に動作し、且つ
火花開始電圧の高い中高圧電解コンデンサ用電解液を提
供できる。本発明の電解コンデンサ駆動用電解液は、低
温においても結晶として析出し難く、また高温において
も電導度の劣化等の生じないものである。従って、本発
明の電解液は、低温及び高温での劣化が極めて小さく、
ガスの発生も抑制され、特に高温での長寿命の電解コン
デンサを得ることができる。
示される炭素数7〜10の分枝鎖状アルキレン基は、具
体的には次の通りである。
基酸の具体例を表1〜表5に示す。
る低級アルキル基としては、例えばメチル、エチル、n
−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、
tert−ブチル基等の直鎖又は分枝鎖状の炭素数1〜4の
アルキル基を挙げることができる。
基酸の具体例を表6に示す。
鎖二塩基酸は、例えば次に示す方法により製造される。
化合物(1−13)は、酸触媒の存在下、低級アルコー
ル中で一般式
1又は2を示す。〕で表されるアルキル置換シクロヘキ
サノン類と過酸化水素とを反応させ、次いで得られる反
応液にイソプレンを金属塩の存在下に反応させ、更に得
られる二塩基酸エステルを加水分解することにより製造
される。
般式(3)のアルキル置換シクロヘキサノン類と過酸化
水素とを酸触媒の存在下に反応させて低級アルコキシシ
クロヘキシルパーオキサイドとする。ここで低級アルコ
ールとしては、例えば無水のメタノール、エタノール、
イソプロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノール
等を挙げることができる。また酸触媒としては、例えば
硫酸、塩酸、リン酸、トリフルオロ酢酸等を挙げること
ができ、これらの中でも硫酸及びリン酸が特に好適であ
る。アルキル置換シクロヘキサノン類と過酸化水素との
反応において、両者の使用割合としては、特に限定され
るものではないが、通常前者100重量部(以下単に
「部」と記す)当り、80〜130部程度、好ましくは
100〜110部程度とするのがよい。上記低級アルコ
ールは、アルキル置換シクロヘキサノン類100部当
り、通常200〜700部程度、好ましくは250〜3
50部程度用いるのがよい。また酸触媒は、アルキル置
換シクロヘキサノン類100部当り、通常5〜10部程
度、好ましくは6〜8部程度用いるのがよい。該反応
は、通常冷却下、好ましくは−20〜10℃付近にて好
適に進行し、短時間で該反応は終了する。
パーオキサイドが生成するが、本発明ではこれを単離す
ることなく、反応液のまま次の反応に供するのがよい。
際しては、金属塩が触媒として用いられる。ここで金属
塩としては、例えば鉄、銅、コバルト、チタン、錫等の
金属の硫酸塩、塩化物、アンモニウム塩等の塩やこれら
の水和物等が挙げられる。この中でも第一鉄塩が好適で
ある。第一鉄塩としては、例えば硫酸第一鉄、塩化第一
鉄、硫酸第一鉄アンモニウム塩等やこれらの水和物等が
挙げられる。これらの中で特に硫酸第一鉄が好ましく、
硫酸第一鉄は反応後にこれを硫酸と鉄で還元して硫酸第
一鉄を回収し、再使用を有利に行なうことができる。上
記金属塩は、1種単独で、又は2種以上混合して用いら
れる。上記反応液とイソプレンとは、アルキル置換シク
ロヘキサノン類100部当り、イソプレンを通常100
〜270部程度、好ましくは120〜250部程度とな
るように、使用されるのがよい。該反応を実施するに当
っては、上記反応液にイソプレンを加えて、攪拌下、金
属塩をそのまま用いるか又は予め低級アルコールにでき
るだけ溶解して得た懸濁液乃至均一溶液を徐々に滴下す
る。ここで低級アルコールは、上記シクロヘキサノン類
と過酸化水素との反応で用いられる低級アルコールと同
種のものとするのがよい。上記金属塩の低級アルコール
懸濁液乃至均一溶液は、窒素ガス中金属塩に対して2〜
4倍量の低級アルコール中に金属塩を懸濁乃至溶解させ
て調製するのがよい。金属塩の懸濁乃至溶解に当り、窒
素ガスを存在させると、上記反応を効率よく行なうこと
ができる。上記反応は、冷却下、通常−20〜10℃付
近、好ましくは−10〜5℃付近にて好適に進行し、一
般に0.3〜2時間程度で該反応は完結する。
水分解は、常法に従い行われ得る。
び化合物(1−14)〜化合物(1−15)は、イソプ
レンに代えてブタジエンを用い、上記と同様の処理を行
なうことにより製造される。
は、上記化合物(1−1)〜化合物(1−15)を製造
する過程で得られる二塩基酸エステルを水素化還元した
後、加水分解することにより製造される。水素化還元
は、常法に従い行い得る。水素化還元の際に用いられる
触媒としては、例えばラネーニッケル、銅−クロム触
媒、パラジウム等を挙げることができる。これらの中で
もラネーニッケルが特に好適である。斯かる触媒の使用
量としては、特に制限されるものではないが、還元すべ
き化合物100部当たり0.1〜0.2部程度とするの
がよい。水素圧は10〜50kg/cm2程度がよい。
水素化還元の際の温度は通常120〜140℃がよく、
一般に2〜5時間程度で反応は完結する。
ドデカン二酸ジメチルエステルを出発原料として用い、
この化合物の両末端のカルボキシル基のα,α’位を選
択的にリチウム化し、次いで一般式 R1X 〔式中R1
は前記に同じ。Xはハロゲン原子を示す。〕で表される
アルキルハライドを作用させた後、加水分解することに
より製造される。
ピルリチウムアミドが好適に使用される。該リチウム化
剤の使用量は、ドデカン二酸ジメチルエステルに対して
1〜2当量程度とするのがよい。使用される溶媒として
は、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等やこれら
とn−ヘキサンとの混合溶媒が好ましい。リチウム化の
際の温度は通常−70〜−20℃程度がよく、一般に2
〜5時間程度で反応は終了する。
ブロマイド、メチルアイオダイド、エチルブロマイド、
n−プロピルブロマイド等が挙げられる。リチウム化物
とアルキルハライドとの使用割合としては、特に限定さ
れるものではないが、通常前者に対して後者を1〜2当
量使用するのがよい。溶媒は、上記リチウム化の際に使
用される溶媒をそのまま使用することができる。この反
応の反応温度は通常−70〜−20℃程度がよく、一般
に2〜5時間程度で反応は完了する。
は(2)の二塩基酸は、慣用の分離精製手段、例えば蒸
留等により反応混合物から容易に単離、精製される。
酸の塩としては、例えばアンモニウム塩を挙げることが
できる。
(2)の二塩基酸又はこれらの塩が、電解コンデンサ駆
動用電解液の溶質として使用される。
酸又はこれらの塩とエチレングリコールとの使用割合と
しては、特に限定がなく広い範囲内で適宜選択すること
ができるが、通常前者:後者を5〜30:95〜70
(W/W)なる割合で使用するのがよい。本発明では、
溶媒としてエチレングリコールに、例えばメチルセロソ
ルブ等の他の溶媒を適宜添加してもよく、また溶質とし
て上記一般式(1)もしくは(2)の二塩基酸又はこれ
らの塩に硼酸、アジピン酸等の有機酸を適宜添加するこ
ともできる。
らかにする。
かにする。
れを5℃に冷却し、3,5−ジメチルシクロヘキサノン
102g及び濃硫酸10gを加えて攪拌しながら更に3
5%過酸化水素水80gを徐々に加えて5℃を保ちなが
ら10分間攪拌を続けて反応させた。この反応液にイソ
プレン66gを溶解し、別に窒素ガス中で硫酸第一鉄
(7水塩)240gを反応温度を−20〜−5℃に保ち
ながら徐々に添加して反応させた。反応後、静置分液
し、上層のエステル層と下層の第二鉄塩溶液を分離し
た。エステル層を水洗、乾燥し、次いで130〜150
℃/1mmHgで蒸留して、化合物(1−1)のジメチ
ルエステル体137gを得た(収率74%)。
S);0.89(d,J=6Hz,6H),0.90
(d,J=6Hz,6H),1.96(t,J=6.8
Hz,4H),1.56(s,6H),2.30(t,
J=7.3Hz,4H),3.66(s,6H),5.
09(t,J=8.1Hz,2H),1.33−1.5
0(br,16H) マススペクトル(m/e):450(MH+) IRスペクトル(ニート,cm-1):2960,292
0,2870,2740,1725,1460,143
5,1380,1305,1260,1170,100
513 C−NMR(CDCl3,270MHz,ppm/T
MS) 51.41,124.50,135.26,174.2
9。
ルエステル体100gを加水分解し、化合物(1−1)
84gを得た。
点は64〜67℃であった。
エチレングリコール200gに溶解し、これにアンモニ
アを吹き込んで化合物(1−1)のアンモニウム塩のエ
チレングリコール溶液を得た。そのpHは7.3であっ
た。
レングリコール20重量%溶液は、無色透明であり、こ
れにエチレングリコールを追加して所定濃度に希釈し、
電解液に供した。
れを5℃に冷却し、4−メチルシクロヘキサノン91g
及び濃硫酸10gを加えて攪拌しながら更に35%過酸
化水素水80gを徐々に加えて5℃を保ちながら10分
間攪拌を続けて反応させた。この反応液にイソプレン6
6gを溶解し、別に窒素ガス中で硫酸第一鉄(7水塩)
240gを反応温度を−20〜−5℃に保ちながら徐々
に添加して反応させた。反応後、静置分液し、上層のエ
ステル層と下層の第二鉄塩溶液を分離した。エステル層
を水洗、乾燥し、次いで125〜140℃/1mmHg
で蒸留して、化合物(1−2)のジメチルエステル体1
14gを得た(収率66%)。
S);0.91(d,J=6Hz,6H),1.96
(t,J=6.8Hz,4H),1.56(s,6
H),2.31(t,J=7.3Hz,4H),3.6
4(s,6H),5.10(t,J=8.1Hz,2
H),1.20−1.45(br,18H) マススペクトル(m/e):422(MH+) IRスペクトル(ニート,cm-1):2960,292
0,2850,1729,1460,1435,138
0,1320,1260,1195,1170,110
013 C−NMR(CDCl3,270MHz,ppm/T
MS) 51.34,124.50,135.26,174.2
1。
ルエステル体100gを加水分解し、化合物(1−2)
81gを得た。
あった。
エチレングリコール200gに溶解し、これにアンモニ
アを吹き込んで化合物(1−2)のアンモニウム塩のエ
チレングリコール溶液を得た。そのpHは7.6であっ
た。
レングリコール20重量%溶液は、無色透明であり、こ
れにエチレングリコールを追加して所定濃度に希釈し、
電解液に供した。
得られた化合物(1−2)のジメチルエステル50gと
ラネーニッケル触媒0.1gを入れ、水素圧10kg/
cm2を充填し、反応温度120℃を保持し5時間反応
させた。反応終了後、触媒を濾去し、蒸留して化合物
(1−16)のジメチルエステル体38gを得た(収率
76%)。
S);0.91(d,J=6Hz,6H),1.00
(d,J=6Hz,6H),2.31(t,J=7.3
Hz,4H),3.64(s,6H),1.20−1.
45(br,28H) マススペクトル(m/e):426(MH+) IRスペクトル(ニート,cm-1):2960,292
0,2850,1729,1460,1435,138
0,1320,1260,1170,110013 C−NMR(CDCl3,270MHz,ppm/T
MS) 51.34,174.21。
チルエステル体106gを加水分解し、化合物(1−1
6)87gを得た。
であった。
をエチレングリコール200gに溶解し、これにアンモ
ニアを吹き込んで化合物(1−16)のアンモニウム塩
のエチレングリコール溶液を得た。そのpHは7.7で
あった。
チレングリコール20重量%溶液にエチレングリコール
を追加して所定濃度に希釈し、電解液に供した。
行った。即ち、ジイソプロピルアミン22.2g(0.
22モル)をテトラヒドロフラン100mlに溶解し、
−50℃に深冷した。次いでn−ブチルリチウムのヘキ
サン溶液(0.5M溶液)400mlを徐々に滴下し
た。滴下終了後撹拌下、同温度に保持しておいた。
ン二酸ジメチルエステル25.8g(0.1モル)及び
テトラヒドロフラン(500ml)を加え、−50℃下
上記で調製したジイソプロピルリチウムアミド(0.2
2モル)を滴下し、2時間撹拌後、n−ブチルブロマイ
ド(0.22モル)を加えた。反応液を室温に戻し、塩
化アンモニウム飽和水溶液を加え、反応を停止させた。
その後蒸留により化合物(2−4)のジメチルエステル
体28gを得た(収率76%)。
S);0.91(d,J=7.8Hz,6H),1.4
5(q,2H),3.67(s,6H),1.20−
1.45(br,28H) マススペクトル(m/e):370(MH+) IRスペクトル(ニート,cm-1):2950,285
0,1740,1430,1380,117013 C−NMR(CDCl3,270MHz,ppm/T
MS) 51.30,174.20。
ルエステル体25gを加水分解し、化合物(2−4)2
0gを得た。
あった。
エチレングリコール80gに溶解し、これにアンモニア
を吹き込んで化合物(2−4)のアンモニウム塩のエチ
レングリコール溶液を得た。そのpHは8.0であっ
た。
レングリコール20重量%溶液は、無色透明であり、こ
れにエチレングリコールを追加して所定濃度に希釈し、
電解液に供した。
き、電導度(ms/cm)、火花開始電圧(Vsp)及
び含水率を調べた。結果を下記表7に示す。
の火花発生電圧は、比較例3の電解液のそれに比し高
い。これは一般式(1)におけるAの分枝鎖状アルキレ
ン基が寄与しているものと考えられる。Aを構成するア
ルキレン基の側鎖にアルキル基が導入される(即ちAが
分枝鎖状アルキレン基になる)と、エチレングリコール
への溶解性が高まることが認められた。上記実施例の電
解液は、本発明二塩基酸アンモニウム塩濃度が5重量%
前後のものであり、この組成で優れた電気特性を有して
いるが、本発明二塩基酸濃度を高めることにより電導度
を調節することが可能である。
無負荷での熱劣化試験に供した。即ち、各電解液を10
5℃の条件下に2000時間保持し、2000時間後の
電導度(ms/cm)、含水量(%)及びpHを調べ
た。結果を表8に示す。
端のカルボキシル基のα,α’位にアルキル基を導入す
ることにより、電導度の劣化を大幅に抑制することがで
きた。α,α’位に導入されるアルキル基は、メチル基
より大きな基が導入されるとその効果が大きなことも判
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 一般式 HOOC−A−B−A−COOH 〔式中、Aは炭素数7〜10の分枝鎖状アルキレン基を
示す。Bは 【化1】 を示す。〕で表される長鎖二塩基酸及び一般式 【化2】 〔式中、R1は低級アルキル基を示す。nは6〜10の
整数を示す。〕で表される長鎖二塩基酸なる群より選ば
れた二塩基酸又はそのアンモニウム塩。 - 【請求項2】 請求項1に記載の二塩基酸及び/又はそ
のアンモニウム塩を溶質とし、これをエチレングリコ―
ルを主溶剤とする溶剤に溶解してなることを特徴とする
電解コンデンサ駆動用電解液。
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