JP2006070020A - 長鎖多塩基酸混合物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高い火花開始電圧と高い電気電導度を有する電解液用の電解質として、さらに種々の用途に利用され得る長鎖多塩基酸混合物を提供すること
【解決手段】 以下の一般式(I)で表される長鎖多塩基酸:
【化1】
Figure 2006070020

(式中、nは0〜4であり、Aは以下の一般式(II):
【化2】
Figure 2006070020

で表され、Rは、それぞれ独立して、炭素数が1〜4のアルキル基またはカルボキシル基である)を含む、長鎖多塩基酸混合物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、電解コンデンサ駆動用電解液、各種化合物の原料などに有用な長鎖多塩基酸混合物に関する。
中高圧用電解コンデンサ駆動用電解液としては、エチレングリコールを主成分とする溶媒に種々の溶質(電解質)を溶解した溶液が用いられている。中高圧用電解コンデンサ駆動用電解液には、火花開始電圧が高いこと、および電気電導度が高いことが要求される。一般に、電気電導度を向上させるために溶質の濃度を上げると、火花開始電圧が低下する。さらに、火花電圧を高めるためにマンニトールやソルビトールなどを用いる場合があるが、目的の火花電圧を得るためには、大量に添加する必要があり、電気電導度の低下を招く。そのため、溶解度に優れ、高い電気電導度を保持したまま、火花開始電圧を高く維持できる物質(電解質)およびその物質を含む電解液が求められている。
電解質として、安息香酸、ホウ酸またはこれらのアンモニウム塩を用いる場合、電解液の使用により水が生成し、この水が水蒸気となって電解コンデンサのパッケージ内の内圧を上昇させる。そのため、コンデンサが破壊されるという問題がある。
電解質として、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸などの飽和直鎖型二塩基酸、あるいは、1,6−デカンジカルボン酸、α−メチルアゼライン酸、11−ビニル−8−オクタデセン二酸などの分枝型二塩基酸、もしくはこれらのアンモニウム塩もまた、利用されている。しかし、飽和直鎖型二塩基酸は、エチレングリコール等の溶媒に対する溶解性が低いために、低温で析出し易い。そのため、過大電流が生じ、コンデンサの低温特性を劣化させる。また、分枝型二塩基酸を用いた場合、溶解性は改良されるが、高い火花開始電圧と高い電気電導度をともに得ることはできない。
特許文献1では、α−メチルアゼライン酸と、2,4−ジメチル−4−メトキシカルボニルウンデカン二酸、2,4,6−トリメチル−4,6−ジメトキシカルボニルトリデカン二酸、8,9−ジメチル−8,9−ジメトキシカルボニルヘキサデカン二酸などの側鎖を有する長鎖二塩基酸との混合物を主要な電解質として使用することが開示されている。この電解質は、低温において結晶が析出することがなく、高温においても電導度の劣化がなく、火花開始電圧も比較的高い電解質であり、実用化されている。
上記以外にも、さらに優れた電気電導度および火花開始電圧を有する電解質となり得る材料が望まれている。
特開2000−219653号公報
本発明の目的は、優れた電気電導度および火花開始電圧を有する電解液を調製することの可能な電解質となり得る材料を提供することである。本発明の他の目的は、上記優れた性質を有する電解質となり得、他の材料としても使用可能な長鎖多塩基酸混合物を提供することである。
本発明の長鎖多塩基酸混合物は、以下の一般式(I)で表される長鎖多塩基酸:
Figure 2006070020
(式中、nは0〜4であり、Aは以下の一般式(II):
Figure 2006070020
で表され、Rは、それぞれ独立して、炭素数が1〜4のアルキル基、カルボキシル基、またはCOOR’で示されるアルコキシカルボニル基であり、該R’は炭素数1〜10のアルキル基である)を含む。
本発明はまた、上記長鎖多塩基酸のアンモニウム塩を含有する長鎖多塩基酸アンモニウム塩混合物を包含する。
本発明の長鎖多塩基酸混合物の製造方法は、(1)酸触媒の存在下、ROH(Rは、炭素数が1〜4のアルキル基である)で表される低級アルコール中でシクロヘキサノンと過酸化水素とを反応させる工程;(2)工程(1)の反応生成物に、以下の一般式(III):
Figure 2006070020
(式中、Rはそれぞれ独立して、炭素数が1〜4のアルキル基、またはCOOR’で示されるアルコキシカルボニル基であり、該R’は炭素数が1〜10のアルキル基である)で表されるジエン誘導体を金属塩の存在下で反応させて、一般式(IV)で表される化合物:
Figure 2006070020
(式中、Rは前記と同じであり、nは0〜4であり、Aは以下の一般式(V):
Figure 2006070020
(式中、Rは前記と同じである)で表される)を得る工程;および(3)工程(2)で得られた一般式(IV)の化合物を加水分解する工程を包含する。
本発明は、上記長鎖多塩基酸混合物アンモニウム塩を含有する電解液を包含する。
本発明は、上記長鎖多塩基酸混合物を構成成分として含むポリエステルを包含する。
本発明は、上記長鎖多塩基酸混合物を構成成分として含むポリアミドを包含する。
本発明は、上記長鎖多塩基酸混合物を構成成分として含むエポキシ樹脂モノマーを包含する。
本発明は、上記長鎖多塩基酸混合物を金属塩形成反応に供して得られる、長鎖多塩基酸金属塩混合物を包含する。
本発明は、上記長鎖多塩基酸混合物をアルキルエステル化反応に供して得られる、長鎖多塩基酸アルキルエステル混合物を包含する。
本発明は、上記長鎖多塩基酸混合物をアルキルアミド化反応に供して得られる、長鎖多塩基酸アルキルアミド混合物を包含する。
本発明は、上記長鎖多塩基酸混合物をアルキルアミン塩形成反応に供して得られる、長鎖多塩基酸アルキルアミン塩混合物を包含する。
本発明による長鎖多塩基酸混合物は、多くの分野で利用され得る。例えば、この長鎖多塩基酸混合物から得られるアンモニウム塩混合物を含む電解液(例えば、このアンモニウム塩混合物を、エチレングリコールを主成分とする溶媒に溶解して得られる電解液)は、高い火花開始電圧および高い電気電導度を達成し得る。本発明の長鎖多塩基酸混合物はまた、種々の材料の原料となり得る。例えば、この長鎖多塩基酸混合物を用いて、ポリエステル、ポリアミド、エポキシ樹脂モノマー、金属塩、アルキルエステル、アルキルアミド、アルキルアミン塩などが製造され得る。
本発明の長鎖多塩基酸混合物は、以下の一般式(I):
Figure 2006070020
で表される長鎖多塩基酸を含む。式中、Aは以下の一般式(II):
Figure 2006070020
で表され、Rは、それぞれ独立して、炭素数が1〜4のアルキル基、カルボキシル基、またはCOOR’で示されるアルコキシカルボニル基であり、該R’は炭素数1〜10のアルキル基である。一般式(I)においてnは0〜4である。
本発明はまた、上記多塩基酸混合物から得られる多塩基酸アンモニウム塩混合物を包含する。
本発明の長鎖多塩基酸混合物には、両末端にカルボキシル基を有し、そして、両末端カルボキシル基の間に炭素数が10〜26の主鎖を有し、側鎖に低級アルキル基、カルボキシル基、またはアルコキシカルボニル基を有し、主鎖または分岐鎖に二重結合を有する化合物が混合して存在するので、長鎖多塩基酸の双極子が分極し、溶媒への溶解性が改善されると考えられる。従って、例えば、この多塩基酸混合物から得られるアンモニウム塩混合物を電解コンデンサ駆動用電解液に用いた場合には、電気電導度が向上すると考えられる。
溶解度と電気電導度を向上させ、火花開始電圧を高く維持する観点から、nが1〜2である化合物の含有量が高いことが好ましい。
本発明の長鎖多塩基酸混合物は、以下に述べる(1)〜(3)の工程で製造される。まず、工程(1)では、酸触媒の存在下、ROH(Rは、炭素数が1〜4のアルキル基である)で表される低級アルコール中でシクロヘキサノンと過酸化水素とを反応させる。
低級アルコールとしては、メチルアルコールおよびエチルアルコールが好ましく用いられ、メチルアルコールがより好ましい。低級アルコール(好ましくはメタノール)は、シクロヘキサノンの分解によって、カルボン酸エステルが生じるように、シクロヘキサノンに対して当モル以上用いればよい。アルコールの分子量を考慮して、シクロヘキサノン100質量部あたり、200〜700質量部、好ましくは250〜350質量部が用いられる。
酸触媒としては、硫酸、塩酸、燐酸、トリフルオロ酢酸などを挙げることができる。この中でも硫酸および燐酸が好ましい。酸触媒は、シクロヘキサノン100質量部当たり、通常、5〜10質量部、好ましくは6〜8質量部用いられる。
反応は、低級アルコール、シクロヘキサノンおよび酸触媒からなる反応液に、過酸化水素を徐々に加えながら行う。反応は、通常、冷却下で、好ましくは−20℃〜10℃付近で行われ、比較的短時間で終了する。
添加する過酸化水素の量は特に制限されないが、通常、シクロヘキサノン100質量部当たり、35質量%の過酸化水素水を80〜130質量部、好ましくは100〜110質量部の割合で添加される。
この工程(1)では、シクロヘキサンアルコキシペルオキシドが中間体として生成するが、本発明ではこれを単離することなく、次の工程(2)に進むことができる。
工程(2)では、工程(1)の反応生成物に、以下の一般式(III):
Figure 2006070020
(式中、Rはそれぞれ独立して、炭素数が1〜4のアルキル基、またはCOOR’(R’は炭素数が1〜10のアルキル基)を表す)で表されるジエン誘導体を金属塩の存在下で反応させて、一般式(IV)で表される化合物が得られる:
Figure 2006070020
(式中、Rは前記と同じであり、nは0〜4であり、Aは以下の一般式(V):
Figure 2006070020
(式中、Rは前記と同じ)で表される)。
このように、一般式(I)の化合物(長鎖多塩基酸)の側鎖は、一般式(III)のジエン誘導体に由来する。溶解性の観点から、長鎖多塩基酸の疎水性をあまり大きくしないために、ジエン誘導体(III)のRのアルキル基の炭素数は1〜4であり、アルコキシカルボニル基(−COOR’)のR’の炭素数は1〜4であることが好ましい。具体的なアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基またはイソプロピル基がが好ましい。このようなジエン誘導体としては、例えば、2,4−ヘキサジエン、3,5−オクタジエン、2,4−ヘプタジエン、ソルビン酸メチル、ソルビン酸エチル、ソルビン酸イソプロピル、ムコン酸ジメチル、ムコン酸ジエチル、ムコン酸ジイソプロピルなどを挙げることができる。
シクロヘキサノンに添加するジエン誘導体のモル数により、一般式(I)に含まれる化合物のnの数が変動し得る。ジエン誘導体は、シクロヘキサノン1モルに対し、0.7〜3モル当量使用される。ジエン誘導体を2モル当量反応させた場合は、ジエン誘導体は1〜4個導入される。nの数が1および2の化合物の含有量を多くしたい場合は、1〜1.6モル当量となるように、ジエン誘導体が使用される。さらに、2種以上のジエン誘導体を組合せて用いてもよい。
上記金属塩としては、鉄、銅、コバルト、チタン、錫などの金属の塩があり、塩の種類としては、硫酸塩、塩化物、アンモニウム塩などが挙げられる。金属塩の水和物もまた、用いられ得る。この中でも第一鉄塩が好適である。第一鉄塩としては、例えば、硫酸第一鉄、塩化第一鉄、硫酸第一鉄アンモニウム塩、およびこれらの水和物が挙げられる。これらの中でも特に硫酸第一鉄が好ましい。硫酸第一鉄は、再使用が可能である。
工程(2)の反応は、工程(1)の反応生成物にジエン誘導体を加えて、攪拌下、金属塩をそのまま添加するか、または、予めアルコール(好ましくはメタノール)に出来るだけ溶解して得た金属塩の懸濁液または均一溶液を徐々に滴下して行う。
この反応は、冷却下、通常−20℃〜10℃付近、好ましくは−10℃〜5℃付近にて好適に進行し、一般に0.3〜2時間程度で反応は完結し、一般式(IV)で示される化合物が生成する。
工程(3)は、工程(2)で得られた一般式(IV)で表される化合物のアルキルエステル部分(分子末端部分および(V)式のR(COOR’である場合))を加水分解する工程である。加水分解は、部分加水分解であってもよい。これにより、一般式(I)で示される多塩基酸が生成する。加水分解は、当該分野で一般に知られる方法により行なわれ得る。例えば、まず、アルカリを用いてケン化を行い、これを酸を用いて加水分解する。アルカリの量、加水分解の温度、反応時間などを適宜調整することにより、部分的に加水分解され、あるいは完全に加水分解された化合物が生成する。この多塩基酸は、通常、A部分およびnの数の異なる化合物の混合物として得られる。
上記工程において、例えば、原料のジエン誘導体としてソルビン酸メチルを用いて反応を行い、充分に加水分解を行って得られる反応混合物中に存在する化合物の例を以下の表1および2に示す。同様に、ムコン酸メチルを用いた場合に生成する化合物の例を表3に示す。表1〜3の化合物のうちnが1または2の化合物については、Rがアルキル基またはカルボキシル基である。さらに、原料のジエン誘導体としてソルビン酸メチルを用いて反応を行い、部分的に加水分解を行って得られる反応混合物中に存在する化合物の例を以下の表4および表5に示す。表4および表5の化合物のうちnが1または2の化合物については、Rがアルキル基またはエトキシカルボニル基である。
Figure 2006070020
Figure 2006070020
Figure 2006070020
Figure 2006070020
Figure 2006070020
好ましい多塩基酸混合物は、nが0の化合物を3〜10モル%、nが1の化合物を5〜25モル%、およびnが2の化合物を70〜95モル%含む。
上記長鎖多塩基酸混合物中の長鎖多塩基酸は、目的に応じてアンモニウム塩とされる。例えば、工程(3)で得られた化合物(一般式(I)の化合物)を、適切な溶媒(例えば、エチレングリコール、γ-ブチロラクトン、メチルセロソルブあるいはこれらの混合物)に適切な濃度となるように溶解し、アンモニアガス、アミン等を吹き込んで行なう。pHが約6〜8、好ましくは約6.5〜約7.5になったところで反応(アンモニアの吹き込みを)を停止する。これにより、一般式(I)の化合物のアンモニウム塩を含む、長鎖多塩基酸アンモニウム塩混合物が製造される。この混合物中には長鎖多塩基酸アンモニウム塩のみが含まれていてもよく、長鎖多塩基酸とそのアンモニウム塩との両者が含まれていてもよい。
得られた長鎖多塩基酸混合物は、種々の用途に用いられ得る。例えば、この多塩基酸アンモニウム塩混合物は、電解液の溶質として好適であり、電解コンデンサ駆動用電解液を調製することが可能である。さらにこの多塩基酸混合物は、種々の化合物、樹脂などの原料として利用することができる。例えば、この多塩基酸混合物を原料として、後述のように、ポリエステル、ポリアミド、エポキシ樹脂モノマーなどを調製することが可能である。さらに、長鎖多塩基酸混合物を金属塩形成反応に供して得られる、長鎖多塩基酸金属塩混合物;長鎖多塩基酸混合物をアルキルエステル化反応に供して得られる、長鎖多塩基酸アルキルエステル混合物;長鎖多塩基酸混合物をアルキルアミド化反応に供して得られる、長鎖多塩基酸アルキルアミド混合物;長鎖多塩基酸混合物をアルキルアミン塩形成反応に供して得られる、長鎖多塩基酸アルキルアミン塩混合物などが調製される。
本発明の電解コンデンサ駆動用電解液は、上記多塩基酸アンモニウム塩混合物を含有する。通常、該多塩基酸混合物に加えて溶媒および必要に応じて各種添加剤を含有する。この長鎖多塩基酸混合物は、例えば、約0.1質量%〜約15質量%となるように含まれる。好ましくは、約2質量%〜12質量%、より好ましくは、約5〜10質量%含まれる。従って、例えば、上記製造工程において得られる長鎖多塩基性酸アンモニウム塩混合物の濃度が適切であれば、そのまま、電解液用混合物として用いられる。長鎖多塩基酸混合物の濃度が高い場合、希釈して用いられる。上記溶媒としては、通常、エチレングリコールを主成分とし、水を含む溶媒が用いられる。添加剤としては、一般的な火花電圧向上剤、電導度向上剤などが用いられる。この電解コンデンサ駆動用電解液は、優れた電気電導度および火花開始電圧を有する。
上述のように、本発明の長鎖多塩基酸混合物を用いてポリエステルが得られる。このポリエステルは、この長鎖多塩基酸混合物と多価アルコール類とを縮合反応させることにより得られる。上記多価アルコール類としては、エチレングリコール、テトラメチレングリコール、ネオペンチルグリコールなどの脂肪族ジオール;およびビスフェノールA、ビスフェノールFなどの芳香族ジオールが挙げられる。得られるポリエステルは、各種樹脂成形体、繊維などに利用され得る。
上述のポリアミドは、長鎖多塩基酸混合物とジアミン類とを縮合反応させることにより得られる。上記ジアミン類としては、1,4−ジアミノブタン、4,4−ジアミノジフェニルエーテル、ジアミノジフェニルメタン、メタキシレンジアミン、イソホロンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンなどが挙げられる。得られるポリアミドは、各種樹脂成形体、化粧品原料などに利用される。
上述のエポキシ樹脂モノマーは、長鎖多塩基酸混合物とエポキシ化合物とを反応させることにより得られる。上記エポキシ化合物としてはエピクロロヒドリン、エピブロモヒドリンなどが挙げられる。得られるエポキシ樹脂モノマーは、エポキシ樹脂原料、エポキシアクリレートの材料などに利用される。
上述の長鎖多塩基酸金属塩混合物は、長鎖多塩基酸混合物を金属塩形成反応に供して得られる。例えば、長鎖多塩基酸混合物をアルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物などと反応させることにより得られる。アルカリ金属水酸化物およびアルカリ土類金属水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムなどが挙げられる。形成される金属塩は、疎水性であり撥水性を有する。このような金属塩混合物は、グリース、滑剤、キレート剤、金属イオン封止剤などに利用され得る。
上述の長鎖多塩基酸アルキルエステル混合物は、長鎖多塩基酸混合物をアルキルエステル化反応に供して得られる。例えば、長鎖多塩基酸混合物とアルキルアルコールとを縮合反応させることにより得られる。アルキルアルコールとしては、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、tert-ブチルアルコール、2−エチル−1−ヘキシルアルコールなどの炭素数1から22までのアルキルアルコールなどがある。得られたアルキルエステル混合物は、潤滑油、化粧品原料、可塑剤などに利用される。
上述の長鎖多塩基酸アルキルアミド混合物は、長鎖多塩基酸混合物をアルキルアミド化反応に供して得られる。例えば、長鎖多塩基酸混合物とアルキルアミンとを反応させることにより得られる。アルキルアミンとしては、ブチルアミン、プロピルアミンなどの炭素数1から6までのアルキルアミンが挙げられる。得られたアルキルアミド混合物は、乳化剤、化粧品原料などに利用される。
上述の長鎖多塩基酸アルキルアミン塩混合物は、長鎖多塩基酸混合物をアルキルアミン塩形成反応に供して得られる。例えば、長鎖多塩基酸混合物とアルカノールアミンとを反応させることにより得られる。アルカノールアミンとしては、トリエタノールアミン、トリシクロヘキサノールアミンなどがある。得られたアルキルアミン混合物は、金属防錆剤、金属加工油の潤滑防錆剤などに利用される。
以下に実施例を掲げて、本発明をより一層明らかにするが、本発明はこの実施例に限定されない。
(実施例1)
攪拌機付反応容器に無水メタノール460kgを入れ、これを5℃に冷却し、シクロヘキサノン160kg(1632モル)および濃硫酸10kgを加えた。攪拌しながら更に35%過酸化水素160kgを徐々に加えた。反応温度を5℃に保ちながら、さらに、10分間攪拌を続けて反応させた。この反応液にソルビン酸エチル240kg(1714モル)を溶解し、硫酸第一鉄(7水塩)480kgを、反応温度を−20〜−5℃に保ちながら、窒素ガス雰囲気下、徐々に添加して反応させた。反応後、静置分液し、上層のエステル層と下層の第二鉄塩水溶液を分離した。エステル層は水洗、乾燥し、未反応のシクロヘキサノンを減圧下(110℃/10mmHg)で留去し、360kgの長鎖多塩基酸エステルの混合物を得た。このエステル混合物は、以下の一般式(IV):
Figure 2006070020
で表される化合物を含有する。式中、nは0〜4の範囲であり、Aは次の一般式(V)で表される。
Figure 2006070020
この式(V)において、各単位中の2つのRは、任意の一方がメチル基であり、他方がカルボキシエチル基である。
このエステル混合物を、常法により水酸化ナトリウムを用いてケン化し、次いで酸加水分解を行い、一般式(I)でAがソルビン酸由来の残基である長鎖多塩基酸混合物を得た。
得られた長鎖多塩基酸混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、表1のn=0のドデカン二酸(化合物Ia:組成C1222、分子量230)、n=1の化合物(化合物Ib〜Id;組成C1830、分子量342)、およびn=2の化合物(化合物Ie〜Ik;組成C2438、分子量454)を含んでいた。
何回かの実験を平均すると、表1のn=0のドデカン二酸(化合物Ia)を3〜8モル%、n=1の化合物(化合物Ib〜Id)を5〜20モル%、n=2の化合物(化合物Ie〜Ik)を75〜95モル%含んでいることがわかった。n=1の化合物中、化合物Ibは35〜45モル%、化合物Icは30〜40モル%および化合物Idは25〜35モル%含まれていた。また、n=2の化合物中、化合物Ie〜Ikは、それぞれ、10〜20モル%の割合で含まれていた。
なお、ガスクロマトグラフィーは、得られた長鎖多塩基酸混合物をメチルエステル化して行なった。メチルエステル化は、酸触媒(p−トルエンスルホン酸)の存在下、長鎖多塩基酸混合物とメタノールとを混合して、10時間還流することにより行った。得られたメチルエステルをジエチルエーテルに分配した。有機層を水で数回洗い、有機層に分配してガスクロマトグラフィーで分析した。ガスクロマトグラフィーの条件は以下の通りであった。
機器: 島津製作所 GC17A
カラム: SE30、10m×0.25mm(内径)
キャリアーガス: ヘリウム、30ml/分
温度: 120−280℃、8℃/分
検出器: FID
上記化合物Ib〜Ikの融点およびスペクトルデータを以下に示す。
Figure 2006070020
Figure 2006070020
(実施例2)
実施例1のソルビン酸エチルに代えて、ムコン酸ジメチル280kg(1647モル)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、360kgの長鎖多塩基酸エステルの混合物を得た。このエステル混合物は、以下の一般式(IV’):
Figure 2006070020
で表される。式中、Aは次の式(V’)で表される。
Figure 2006070020
このエステル化合物を常法によって加水分解し、一般式(I)でAがムコン酸由来の残基である長鎖多塩基酸混合物を得た。
得られた長鎖多塩基酸混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、表3のn=0のドデカン二酸(化合物Ia)、n=1の化合物(化合物IlおよびIm;組成C1828、分子量372)、およびn=2の化合物(化合物InおよびIo;組成C243412、分子量514)を含んでいた。
何回かの実験を平均すると、表3のn=0のドデカン二酸(化合物Ia)を5〜10モル%、n=1の化合物(化合物IlおよびIm)を5〜25%、n=2の化合物(化合物化合物InおよびIo)を75〜85%含んでいることがわかった。n=1の化合物中、化合物IlおよびImは、それぞれ、40〜60モル%含まれていた。また、n=2の化合物中、化合物InおよびIoは、それぞれ、40〜60モル%の割合で含まれていた。
上記化合物Il〜Ioの融点およびスペクトルデータを以下に示す。
Figure 2006070020
(実施例3)
実施例1と同様に操作を行い、式(IV)で示される化合物を含むエステル混合物を得た。このエステル混合物について、水酸化ナトリウムを用いてケン化反応を行った。このときの水酸化ナトリウムの量は、実施例1で用いた量の半分とした。次いで酸加水分解を行い、一般式(I)でAがソルビン酸由来の残基である長鎖多塩基酸混合物を得た。
得られた長鎖多塩基酸混合物を実施例1と同様にガスクロマトグラフィーにより分析した結果、上述の表4または表5に示されるn=0のドデカン二酸(化合物Ia:組成C1222、分子量230)、n=1の化合物(化合物Ib’〜Id’;組成C2026、分子量370)、およびn=2の化合物(化合物Ie’〜Ik’;組成C2847、分子量510)を含んでいた。
何回かの実験を平均すると、上記n=0のドデカン二酸(化合物Ia)が3〜8モル%、n=1の化合物(化合物Ib’〜Id’)が5〜20モル%、n=2の化合物(化合物Ie’〜Ik’)が75〜90%モル%含まれていた。n=1の化合物中、化合物Ib’は35〜45モル%、化合物Ic’は30〜40モル%、そして化合物Id’は25〜35モル%含まれていることがわかった。n=2の化合物中、化合物Ie’〜Ik’はそれぞれ10〜20モル%の割合で含まれていた。
上記化合物Ib’〜 Ik’のスペクトルデータを以下に示す。
Figure 2006070020
Figure 2006070020
(実施例4.1)
実施例1得られた長鎖多塩基酸混合物を、それぞれエチレングリコールに20質量%となるように溶解し、アンモニアガスを吹き込んで、アンモニウム塩混合物とした。このアンモニウム塩溶液を25質量部(アンモニウム塩5質量部、エチレングリコール20質量部)とり、これに74質量部のエチレングリコールと水1質量部を加えて電解液を調製し、電気電導度(mS/cm)および火花開始電圧(V)を測定した。結果を表9に示す。なお、表9において、エチレングリコール(表9でEGと標記)の量は、電解液中のエチレングリコールの総量として記載されている。以下の実施例および比較例においても同じである。
(実施例4.2)
エチレングリコール74質量部を71質量部とし、さらに1,6−デカンジカルボン酸アンモニウムを3質量部添加したこと以外は実施例1と同様にして電解液を調製し、電気電導度および火花開始電圧を測定した。結果を表9に示す。
(実施例4.3)
エチレングリコール74質量部を71質量部とし、さらにα−メチルアゼライン酸アンモニウム3質量部添加したこと以外は実施例1と同様にして電解液を調製し、電気電導度および火花開始電圧を測定した。結果を表9に示す。
(実施例5.1〜5.3)
長鎖多塩基酸混合物を実施例2で得られた長鎖多塩基酸混合物に代えたこと以外は、それぞれ実施例4.1、4.2および4.3と同様にして、実施例5.1、5.2および5.3の電解液を調製し、電気電導度および火花開始電圧を測定した。結果を表9に示す。
(実施例6.1〜6.3)
長鎖多塩基酸混合物を実施例3で得られた長鎖多塩基酸混合物に代えたこと以外は、それぞれ実施例4.1、4.2および4.3と同様にして、実施例6.1、6.2および6.3の電解液を調製し、電気電導度および火花開始電圧を測定した。結果を表9に示す。
(比較例1〜3)
表9に示す配合で、従来用いられている添加剤を用いて電解液を調製し、実施例1と同様に電気電導度および火花開始電圧を測定した。結果を表9に示す。
Figure 2006070020
表9の結果が示すように、本発明の一般式(I)で表される化合物を含む長鎖多塩基酸アンモニウム塩混合物を含む電解液は、高い火花開始電圧を維持しつつ、高い電気電導度を発揮した。
(実施例7)ポリエステルの調製
テトラメチレングリコール(99.0g)、実施例1で得られた長鎖多塩基酸エステルの混合物(25.5g)、チタンテトラn−ブチルエステル(0.025g)、およびブチルヒドロキシスズオキシド(0.012g)を混合し、窒素気流下、170℃で2時間加熱した。次いで、徐々に減圧して220℃に昇温し、5mmHg以下の高真空下で4時間加熱した。これを冷却してポリエステル(98.3g)を取り出した。得られたポリエステルの融点は121℃であった。
(実施例8)ポリアミドの調製
1,4−ジアミノブタン(88.1g)、実施例1で得られた多塩基酸混合物(22.7g)、亜リン酸トリフェニル(31.0g)、および塩化リチウム(5.0g)を、N−メチルピロリドン100mlおよびピリジン25mlの混合液に溶解し、窒素雰囲気下100℃で3時間反応させた。反応溶液を1000mlのメタノールに投入し、析出したポリマーをろ過した。得られたポリマーをさらに沸騰メタノール中で30分間処理し、減圧下で乾燥させた。このようにして得られたポリアミドは89.3gで融点は220℃であった。
(実施例9)エポキシ樹脂モノマーの調製
実施例1で得られた多塩基酸混合物(45.4g)およびエピクロロヒドリン(189.0g)に水50mlを加え、これに触媒としてベンジルトリエチルアンモニムクロリド(0.3g)を加えて70℃に昇温した。温度を70℃に保ちながら50%苛性ソーダ(32.0g)をゆっくりと加え、90℃で2時間反応させた。室温まで冷却し、水を加えて水洗を5回行い、濃縮した。得られたエポキシ樹脂モノマーは70.4gであり、エポキシ当量(WPE)は175.2であった。
(実施例10)金属塩の調製
実施例1で得られた多塩基酸混合物(45.4g)をメタノール(100g)に溶解させ、50℃を保ちながら50%苛性ソーダ(32.0g)をゆっくりと加えたこれを室温に冷却し、析出したナトリウム塩をろ取した。メタノールで洗浄し、乾燥を行った。得られたナトリウム塩は白色粉末であり、収量は52.7gであった。
(実施例11)アルキルエステルの調製
分留管を備え付けた反応容器に、実施例1で得られた多塩基酸混合物45.4g、2−エチル−1−へキシルアルコール(260.4g)、およびp−トルエンスルホン酸(0.1g)を加え、加熱還流させた。この時、共沸する水を分留管で除去し、2−エチル−1−へキシルアルコールを系に戻した。さらに5時間反応させ、生成する水を完全に除去した。次いで、減圧下で2−エチル−1−ヘキシルアルコールを除去し、トルエン300mlおよび水150mlを加えて抽出を行った。有機相を回収し、水洗を5回繰り返した。トルエンを濃縮・除去し、液状のアルキルエステル(89.8g)を得た。
(実施例12)アルキルアミドの調製
実施例1で得られた多塩基酸混合物(45.4g)にブチルアミン(29.2g)を加えて加熱還流を2時間行い、その後徐々に減圧させて水を除去し、温度150℃になるまで続けた。温度150℃でさらに2時間反応させた後、冷却した。冷水を加えて有機層を分離し、5%塩酸で洗浄し、さらに水洗を行った。乾燥させて得られるアルキルアミド(53.2g)は白色固体であった。
(実施例13)アルキルアミン塩の調製および評価
実施例1で得られた多塩基酸混合物(45.4g)に水(105.0g)を加え、室温でトリエタノールアミン(59.6g)をゆっくりと加えた。攪拌して完全に溶解させ、アルキルアミン塩の50%水溶液を得た。
このアルキルアミン塩について、鋳物切粉法にて錆止め効果の検討を行った。
上記50%水溶液に水をさらに加えて2%水溶液とし、これに鋳物ドライカッティング切粉(FC−20:日本テストパネル株式会社製)5.0gを10分間浸漬した。次いで、この切粉を引き上げ、液を切ってシャーレに入れ、錆の発生状況を観察した。さらに比較として2%トリエタノールアミン水溶液および水を用いて各々同様の試験を行った。
その結果、多塩基酸混合物トリエタノールアミン塩2%水溶液を用いた場合には、72時間後に錆の発生がなかった。トリエタノールアミン2%水溶液の場合には、24時間後に、2点の錆の発生を確認した。水の場合は、1時間後に数点の錆の発生を確認した。
上記の結果から本実施例のアルキルアミン塩は金属防錆剤として優れた性能を示すことがわかる。
本発明によれば、種々の用途に用いられ得る長鎖多塩基酸混合物が得られる。例えば、この多塩基酸混合物から得られるアンモニウム塩混合物は、中高圧電解コンデンサ駆動用の電解液の溶質(電解質)として好適に用いられる。このような電解液は、高い火花開始電圧を維持しつつ、高い電気電導度を発揮することができる。さらに、この長鎖多塩基酸混合物は、種々の材料の原料として利用可能であり、この多塩基酸混合物を用いて、種々の分野で利用され得るポリエステル、ポリアミド、エポキシ樹脂モノマー、金属塩、アルキルエステル、アルキルアミド、アルキルアミン塩などが製造される。

Claims (11)

  1. 以下の一般式(I)で表される長鎖多塩基酸:
    Figure 2006070020
    (式中、nは0〜4であり、Aは以下の一般式(II):
    Figure 2006070020
    で表され、Rは、それぞれ独立して、炭素数が1〜4のアルキル基、カルボキシル基、またはCOOR’で示されるアルコキシカルボニル基であり、該R’は炭素数1〜10のアルキル基である)を含む、長鎖多塩基酸混合物。
  2. 請求項1に記載の長鎖多塩基酸のアンモニウム塩を含有する長鎖多塩基酸アンモニウム塩混合物。
  3. 長鎖多塩基酸混合物の製造方法であって、
    (1)酸触媒の存在下、ROH(Rは、炭素数が1〜4のアルキル基である)で表される低級アルコール中でシクロヘキサノンと過酸化水素とを反応させる工程;
    (2)工程(1)の反応生成物に、以下の一般式(III):
    Figure 2006070020
    (式中、Rはそれぞれ独立して、炭素数が1〜4のアルキル基、またはCOOR’で示されるアルコキシカルボニル基であり、該R’は炭素数が1〜10のアルキル基である)で表されるジエン誘導体を金属塩の存在下で反応させて、一般式(IV)で表される化合物:
    Figure 2006070020
    (式中、Rは前記と同じであり、nは0〜4であり、Aは以下の一般式(V):
    Figure 2006070020
    (式中、Rは前記と同じである)で表される)を得る工程;および
    (3)工程(2)で得られた一般式(IV)の化合物を加水分解する工程;
    を包含する、方法。
  4. 請求項2に記載の長鎖多塩基酸アンモニウム塩混合物を含有する、電解液。
  5. 請求項1に記載の長鎖多塩基酸混合物を構成成分として含むポリエステル。
  6. 請求項1に記載の長鎖多塩基酸混合物を構成成分として含むポリアミド。
  7. 請求項1に記載の長鎖多塩基酸混合物を構成成分として含むエポキシ樹脂モノマー。
  8. 請求項1に記載の長鎖多塩基酸混合物を金属塩形成反応に供して得られる、長鎖多塩基酸金属塩混合物。
  9. 請求項1に記載の長鎖多塩基酸混合物をアルキルエステル化反応に供して得られる、長鎖多塩基酸アルキルエステル混合物。
  10. 請求項1に記載の長鎖多塩基酸混合物をアルキルアミド化反応に供して得られる、長鎖多塩基酸アルキルアミド混合物。
  11. 請求項1に記載の長鎖多塩基酸混合物をアルキルアミン塩形成反応に供して得られる、長鎖多塩基酸アルキルアミン塩混合物。
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