JP2007126611A - 長鎖二塩基酸 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】次の一般式(I)で示される長鎖二塩基酸:
HOOC−X1−CO−(OA)n−OCO−X2−COOH (I)
ここで、X1およびX2は、各々独立して、分岐鎖を有する炭素数2〜30の飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基;OAは炭素数2〜4のオキシアルキレン基であり;そして、nは1〜70である。
【選択図】なし
Description
本発明の長鎖二塩基酸は、次の式(I)で示される:
本発明の長鎖二塩基酸は、種々の用途に用いられる。例えば、この長鎖二塩基酸またはそのアミン塩、特にアンモニウム塩、アルキルアミン塩、または四級アンモニウム塩は、電解液の溶質として好適であり、電解コンデンサ駆動用電解液に好適に用いられる。アミン塩のうちアルカノールアミン塩は、防錆剤として有用である。さらに本発明の長鎖二塩基酸は、種々の化合物、樹脂などの原料として利用することができる。例えば、本発明の長鎖二塩基酸を原料として、後述のように、ポリエステル、ポリアミド、エポキシ樹脂モノマーなどを調製することが可能である。さらに、本発明の長鎖二塩基酸の金属塩もまた、種々の工業用材料に用いられ得る。
2−ブチルコハク酸無水物2モル、ポリエチレングリコール(PEG200;オキシエチレン基の平均数4.1)1モル、および触媒として酸化カルシウム3.0gを混合し、窒素気流下、130℃で3時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却した後、溶剤としてトルエンを加え、水洗を3回行った。溶剤のトルエンを除去し、乾燥後、得られた長鎖二塩基酸(これを二塩基酸1とする)の酸価を測定したところ210.4KOHmg/gであり、収量は486.4gであった。
ポリエチレングリコールとしてPEG400(オキシエチレン基の平均数8.7)を用いたこと以外は、実施例1.1と同様にして、長鎖二塩基酸(これを二塩基酸2とする)を得た。この二塩基酸2の酸価は155.8KOHmg/g、そして収量は676.4gであった。
ポリエチレングリコールとしてPEG1000(オキシエチレン基の平均数22.3)を用いたこと以外は、実施例1.1と同様にして、長鎖二塩基酸(これを二塩基酸3とする)を得た。この二塩基酸3の酸価は88.3KOHmg/g、そして収量は1246.4gであった。
2−ブチルコハク酸無水物の代わりに2,3−ジメチルグルタル酸無水物を用い、ポリエチレングリコールとしてPEG600(オキシエチレン基の平均数14.0)を用いて、140℃で5時間反応を行ったこと以外は、実施例1.1と同様にして、長鎖二塩基酸(これを二塩基酸4とする)を得た。この二塩基酸4の酸価は124.5KOHmg/g、そして収量は839.8gであった。
2−ブチルコハク酸無水物の代わりに2,3−ジエチルグルタル酸無水物を用い、ポリエチレングリコールとしてPEG600(オキシエチレン基の平均数14.0)を用いて、140℃で5時間反応を行ったこと以外は、実施例1.1と同様にして、長鎖二塩基酸(これを二塩基酸5とする)を得た。この二塩基酸5の酸価は121.1KOHmg/g、そして収量は893.2gであった。
2−ブチルコハク酸無水物の代わりに2,3−ジプロピルグルタル酸無水物を用い、ポリエチレングリコールとしてPEG600(オキシエチレン基の平均数14.0)を用いて、140℃で5時間反応を行ったこと以外は、実施例1.1と同様にして、長鎖二塩基酸(これを二塩基酸6とする)を得た。この二塩基酸6の酸価は110.2KOHmg/g、そして収量は946.4gであった。
2−ブチルコハク酸無水物の代わりに2−ブチル−3−メチルグルタル酸無水物を用い、ポリエチレングリコールとしてPEG600(オキシエチレン基の平均数14.0)を用いて、140℃で5時間反応を行ったこと以外は、実施例1.1と同様にして、長鎖二塩基酸(これを二塩基酸7とする)を得た。この二塩基酸7の酸価は112.3KOHmg/g、そして収量は919.8gであった。
2−ブチルコハク酸無水物の代わりに2,2,4,4−テトラエチルグルタル酸無水物を用い、ポリエチレングリコールとしてPEG400(オキシエチレン基の平均数8.7)を用いたこと以外は、実施例1.1と同様にして、長鎖二塩基酸(これを二塩基酸8とする)を得た。この二塩基酸8の酸価は130.1KOHmg/g、そして収量は782.3gであった。
2−ブチルコハク酸無水物の代わりに3,3,5−トリメチルアジピン酸無水物を用い、ポリエチレングリコールとしてPEG400(オキシエチレン基の平均数8.7)を用いたこと以外は、実施例1.1と同様にして、長鎖二塩基酸(これを二塩基酸9とする)を得た。この二塩基酸9の酸価は154.5KOHmg/g、そして収量は703.4gであった。
セバシン酸の10%エチレングリコール溶液を調製し、これを電解液とした。この電解液の電気電導度、火花発生電圧、および2000時間後の電気電導度を測定した。
2−メチルアゼライン酸の10%エチレングリコール溶液を調製し、これを電解液とした。この電解液の電気電導度、火花発生電圧、および2000時間後の電気電導度を測定した。
1,6−デカンジカルボン酸の10%エチレングリコール溶液を調製し、これを電解液とした。この電解液の電気電導度、火花発生電圧、および2000時間後の電気電導度を測定した。
テトラメチレングリコール(99.0g)、実施例1.1で得られた二塩基酸1(25.6g)、チタンテトラn−ブトキシド(0.025g)、およびブチルヒドロキシスズオキシド(0.012g)を混合し、窒素気流下、170℃で2時間加熱した。次いで、徐々に減圧して220℃に昇温し、5mmHg以下の高真空下で4時間加熱した。これを冷却してポリエステル(98.3g)を取り出した。得られたポリエステルの融点は45℃であった。
1,4−ジアミノブタン(88.1g)、実施例1.1で得られた二塩基酸1(25.6g)、亜リン酸トリフェニル(31.0g)、および塩化リチウム(5.0g)を、N−メチルピロリドン100mlおよびピリジン25mlの混合液に溶解し、窒素雰囲気下100℃で3時間反応させた。反応溶液を1000mlのメタノールに投入し、析出したポリマーをろ過した。得られたポリマーをさらに沸騰メタノール中で30分間処理し、減圧下で乾燥させた。このようにして得られたポリアミドは89.3gで融点は150℃であった。
実施例1.1で得られた二塩基酸1(51.2g)およびエピクロロヒドリン(189.0g)に水50mlを加え、これに触媒としてベンジルトリエチルアンモニムクロリド(0.3g)を加えて70℃に昇温した。温度を70℃に保ちながら50%苛性ソーダ(32.0g)をゆっくりと加え、90℃で2時間反応させた。室温まで冷却し、水を加えて水洗を5回行い、濃縮した。得られたエポキシ樹脂モノマーは64.8gであり、エポキシ当量(WPE)は322.0であった。
実施例1.1で得られた二塩基酸1(51.2g)をメタノール(100g)に溶解させ、50℃を保ちながら50%苛性ソーダ(32.0g)をゆっくりと加えた。これを室温に冷却し、析出したナトリウム塩をろ取した。メタノールで洗浄し、乾燥を行った。得られたナトリウム塩は白色粉末であり、収量は54.8gであった。
実施例1.1で得られた二塩基酸1(51.2g)に水(81.0g)を加え、室温でトリエタノールアミン(29.8g)をゆっくりと加えた。攪拌して完全に溶解させ、アルカノールアミン塩の50%水溶液を得た。
Claims (9)
- 次の一般式(I)で示される長鎖二塩基酸:
HOOC−X1−CO−(OA)n−OCO−X2−COOH (I)
ここで、X1およびX2は、各々独立して、分岐鎖を有する炭素数2〜30の飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基;OAは炭素数2〜4のオキシアルキレン基であり;そして、nは1〜70である。 - 請求項1に記載の長鎖二塩基酸のアミン塩。
- 前記アミン塩がアンモニウム塩、アルキルアミン塩、および四級アンモニウム塩でなる群から選択される少なくとも1種である、請求項2に記載の長鎖二塩基酸のアミン塩。
- 前記アミン塩がアルカノールアミン塩である、請求項2に記載の長鎖二塩基酸のアミン塩。
- 請求項1に記載の長鎖二塩基酸またはそのアミン塩を含有する電解液。
- 請求項1に記載の長鎖二塩基酸を構成成分として含有するポリエステル。
- 請求項1に記載の長鎖二塩基酸を構成成分として含有するポリアミド。
- 請求項1に記載の長鎖二塩基酸を構成成分として含有するエポキシ樹脂モノマー。
- 請求項1に記載の長鎖二塩基酸の金属塩。
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