JPWO2015147321A1 - 電気化学デバイス用電解質、電解液および電気化学デバイス - Google Patents

電気化学デバイス用電解質、電解液および電気化学デバイス Download PDF

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哲也 里村
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Abstract

下記一般式(1):〔一般式(1)中、Gは、置換基を有していてもよい炭素数2〜36の(n+1)価の炭化水素基、R1〜R4は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基及び水酸基から選ばれ、nは、1〜10の整数、Ra+は、水素イオン、アンモニウムイオンおよび有機アミンイオンから選ばれ、一般式(1)で表される化合物の炭素数は、8以上70以下である。〕で表されるエーテル基を有する多価カルボン酸化合物を含有する、電気化学デバイス用電解質が開示される。この化合物を使用した電解コンデンサ電解液は、電解質化合物の析出がなく安定であり、高耐電圧を示す。

Description

本発明は、例えば、アルミニウム電解コンデンサのような電気化学デバイス用電解液に関し、より詳細には新規なエーテル基を有する多価カルボン酸化合物を含有する電解質に関する。
分子内にカルボキシル基を多数有する多価カルボン酸化合物のうち、例えば、2つのカルボキシル基を有するジカルボン酸については、既に電解コンデンサ電解液の電解質やポリアミドの原料等として、その有用性が知られている(例えば、特許文献1〜特許文献5参照)。
特開2005−072182号公報 特開平6−61103号公報 米国特許3994959号公報 特開平6−104144号公報 特開平3−145713号公報
しかしながら、これらの多価カルボン酸化合物のうち、電解コンデンサ用電解液の電解質成分として報告されている化合物の多くは、例えば、アルミニウム電解コンデンサ用電解液成分として使用した場合に高い火花開始電圧や高い電気伝導度、電解液への溶解度など、電解質として必要な物性を十分満足しているとは言い難かった。
そこで、本発明は、特にアルミニウム電解コンデンサ用電解液成分として要求される物性である、高い火花開始電圧、高い電気伝導度を有し、さらに低温での動作中においても結晶(固体)が析出しにくいという特徴を有する、電気化学デバイス用電解液の電解質を提供することを課題とする。
本発明者は、上記の課題を解決するために鋭意検討を行った結果、前記課題が下記で示す多価カルボン酸化合物を含有する電解質によって解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。
[1] 下記一般式(1)で表されるエーテル基を有する多価カルボン酸化合物を含有する、電気化学デバイス用電解質。
Figure 2015147321
〔一般式(1)中、Gは、置換基を有していてもよい炭素数2〜36の(n+1)価の炭化水素基を表し、但し、芳香族基を有するときヘテロ原子を含んでいてもよく;
〜Rは、それぞれ、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルキルオキシ基、及び水酸基からなる群より選ばれる一つの置換基を表し、R〜Rは、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ複数の出現ごと同一でも異なる基を表してもよく、但し、RとRは、共にアルキル基およびアルキルオキシを表すことは無く;
nは、1〜10の整数であり、nが2以上の場合、分子末端にカルボン酸部位を有するオキシ基は、同一炭素上に存在せず;
a+は、水素イオン、アンモニウムイオンおよび有機アミンイオンからなる群より選択されるイオンを表し、また、点線の結合はイオン性結合を示し;
一般式(1)で表される化合物の炭素数は、8以上70以下である。〕
[2] Gが、炭素数2〜36の飽和炭化水素基、炭素数4〜36の不飽和脂肪族炭化水素基、ヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数6〜36の芳香族基、および芳香族部分および脂肪族部分を有するヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数7〜36の炭化水素基からなる群より選ばれる、置換基を有していてもよい炭化水素基を表すことを特徴とする上記1に記載の電解質。
[3] nが1〜3である一般式(1)で表される化合物を含有する、上記1または2記載の電解質。
[4] R〜Rがすべて水素である一般式(1)で表される化合物を含有する、上記1〜3のいずれか1項に記載の電解質。
[5] Gが、炭素数3〜12の直鎖状アルキレン基、主鎖の炭素数が3以上でかつ側鎖の炭素数が1以上の炭素数4〜12の分岐鎖アルカン−ジ、トリまたはテトラ−イル基、式(2):
Figure 2015147321
(式中、v、w、xおよびzは、それぞれ0〜6の数を表し、v+w+x+zは2〜6である。但し、vが0の場合およびzが0の場合は、環員炭素が結合部位であることを示し、xが0の場合およびwが0の場合は、単結合であることを示す。)
で表されるアルキレン基、および炭素数4〜8の直鎖状のアルケニレン基からなる群より選ばれる基である一般式(1)の化合物を含有する、上記1〜4のいずれか1項に記載の電解質。
[6] 炭素数4〜16のカルボン酸およびカルボン酸の塩からなる群より選ばれる少なくとも1つの化合物をさらに含有する上記1〜5のいずれか1項に記載の電解質。
[7] 炭素数4〜10のニトリル化合物および炭素数4〜10のエーテル化合物からなる群より選ばれる少なくとも1つの化合物をさらに含有する上記1〜6のいずれか1項に記載の電解質。
[8] 上記1〜7のいずれか1項に記載の電解質、および
水と、エチレングリコール及びγ−ブチロラクトンから選ばれる一種以上の有機溶媒との混合溶媒
を含有する電気化学デバイス用電解液。
[9] 前記混合溶液中の水の含有量が30質量%以下である、上記8に記載の電解液。
[10] 上記1〜7のいずれか1項に記載の電解質を0.01〜50質量%の量で含有する、上記8または9に記載の電解液。
[11] アルミニウム電気化学デバイス用電解液である、上記8〜10のいずれか1項に記載の電解液。
[12] 上記8〜11のいずれか1項に記載の電解液を含有する電解コンデンサ。
[13] アルミニウム電解コンデンサである、上記12に記載の電解コンデンサ。
[14] 式(3):
Figure 2015147321
(式中、Aは、COOH、CNおよびCOORからなる群より選ばれる基であり、Rは炭素数1〜6のアルキル基を示す。)
で表される化合物。
[15] 式(4):
Figure 2015147321
(式中、Bは、COOHまたはCNを示す。)
で表される化合物。
本発明によれば、高い火花開始電圧、高い電気伝導度を有し、さらに低温での動作中においても結晶(固体)が析出しにくいという特徴を有する、電気化学デバイス用電解液の電解質を提供することができる。
本発明で使用されるエーテル基を有する多価カルボン酸化合物は、良好な伝導性および火花電圧を有するとともに、水及び多くの有機溶媒に良好な溶解性を示し、低温下での特性に優れることが期待される。そこで、この多価カルボン酸化合物は、このような溶解性、特に、水溶液からの析出が少ない特徴を利用して、アルミニウム電解コンデンサ用電解液の電解質成分としての利用が期待されているほか、例えば、洗剤、クリーニング剤のビルダー;潤滑油;水垢防止剤;エポキシ樹脂硬化剤;ポリマー用原料等として新たな有用性が期待されている。
まず、エーテル基を有する多価カルボン酸化合物について説明する。
<電気化学デバイス用電解液の電解質として有用なエーテル基を有する多価カルボン酸化合物:一般式(1)>
本発明で使用される多価カルボン酸化合物は、分子内に2つのカルボキシル基以上を有し、炭素数が8以上70以下であり、下記一般式(1)で表される。
Figure 2015147321
〔一般式(1)中、Gは、置換基を有していてもよい炭素数2〜36の(n+1)価の炭化水素基を表し、但し、芳香族基を有するときヘテロ原子を含んでいてもよく;
〜Rは、それぞれ、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルキルオキシ基、及び水酸基からなる群より選ばれる一つの置換基を表し、R〜Rは、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ複数の出現ごと同一でも異なる基を表してもよく、但し、RとRは、共にアルキル基およびアルキルオキシを表すことは無く;
nは、1〜10の整数であり、nが2以上の場合、分子末端にカルボン酸部位を有するオキシ基は、同一炭素上に存在せず;
a+は、水素イオン、アンモニウムイオンおよび有機アミンイオンからなる群より選択されるイオンを表し、また、点線の結合はイオン性結合を示し;
一般式(1)で表される化合物の炭素数は、8以上70以下である。〕
(Gについて)
一般式(1)の定義中、Gは、好ましくは、炭素数2〜36の飽和炭化水素基、炭素数4〜36の不飽和脂肪族炭化水素基、ヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数6〜36の芳香族基、および芳香族部分および脂肪族部分を有するヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数7〜36の炭化水素基からなる群より選ばれる。これらの基は置換基を有していてもよい。
[G:炭素数2〜36の飽和炭化水素基]
本発明の1態様において、Gは(n+1)価の炭素数2〜36の飽和炭化水素基が好ましく、これは飽和炭化水素(即ちアルカン)から、(n+1)個の水素原子を除いた残基を示す。飽和炭化水素基は、直鎖状炭化水素基でも、また分岐鎖炭化水素基(炭素数3以上)でもよく、飽和環を分子内に含む炭化水素基(炭素数3以上)であってもよい。具体的にはアルキレン基(アルカンジイル基)、アルカントリイル基、アルカンテトライル基が好ましい。また、飽和環を分子内に含む炭化水素基の場合、結合部位は環員炭素であっても、鎖状炭素であってもどちらでもよい。飽和環は好ましくは3〜8員環、より好ましくは4〜6員環、最も好ましくは6員環(シクロヘキサン環)である。
さらに、これらの飽和炭化水素基中の炭素原子に結合した水素原子の一部又はすべては、例えば、炭素数1〜6のアルキル基(直鎖状、分岐鎖状、環状)、炭素数1〜6のアルキルオキシ基(なお、アルキルは、直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルキル)、炭素数6〜24のアリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基など)、炭素数7〜25のアラルキル基(例えば、ベンジル基、フェネチル基など)で置換されていてもよい。また、同一炭素上の水素原子2個が、オキソ基(=O)、チオオキソ基(=S)で置換されてもよい。置換基の個数は特に制限されないが、一般式(1)の化合物の炭素数は8以上70以下である。
[G:炭素数4〜36の不飽和脂肪族炭化水素基]
本発明の1態様において、Gは(n+1)価の炭素数4〜36の不飽和脂肪族炭化水素基が好ましく、これは不飽和脂肪族炭化水素から、(n+1)個の水素原子を除いた残基を示す。不飽和脂肪族炭化水素基は、直鎖状でも、また分岐鎖状でもよい。好ましくは、アルケンから誘導される残基であり、炭素数4〜12の直鎖状のアルケニレン基、炭素数4〜18の分岐鎖状のアルケニレン基が好ましい。更に好ましくは、炭素数4〜8の直鎖状のアルケニレン基、分岐鎖状のアルケニレン基である。
さらに、これらのアルキレン基中の炭素原子に結合した水素原子の一部又はすべてが、例えば、炭素数1〜6のアルキル基(直鎖状、分岐鎖状、環状)、炭素数1〜6のアルキルオキシ基(アルキル部分は、直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれでもよい)、炭素数6〜24のアリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基など)、炭素数7〜25のアラルキル基(例えば、ベンジル基、フェネチル基など)で置換されていてもよい。また、同一炭素上の水素原子2個が、オキソ基(=O)、チオオキソ基(=S)で置換されてもよい。なお、これらの置換基の個数は特に制限されないが、一般式(1)の化合物の炭素数は8以上70以下である。
[G:ヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数6〜36の芳香族基]
本発明の1態様において、Gは(n+1)価のヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数6〜36の芳香族基から選ばれ、これは芳香族化合物から(n+1)個の水素原子を除いた残基を示す。好ましくは、例えば、フェニレン基、ナフチレン基又はビフェニレン基などの炭素数6〜36の2価のアリーレン基である。さらに、これらの芳香族基において、芳香族基中の炭素原子が、例えば、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルキルオキシ基、フェニル基で置換されていてもよい。なお、これらの置換基の個数は特に制限されないが、一般式(1)の化合物の炭素数は8以上70以下である。
ここで、ヘテロ原子を含む芳香族基とはヘテロ芳香族化合物から(n+1)個の水素を除いた残基を示す。ヘテロ芳香族化合物とはフラン、ベンゾフラン、チオフェン、ベンゾチオフェン、ピロール、インドール、ピリジン、ピリミジンなどである。
[G:芳香族部分および脂肪族部分を有するヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数7〜36の炭化水素基]
本発明の1態様において、Gは、芳香族部分および脂肪族部分を有する(n+1)価の炭化水素基であってよく、これは芳香族部分と脂肪族部分を有する炭化水素化合物から、(n+1)個の水素原子を除いた残基を示す。基G中の結合部位(水素原子が除かれた部位)は、芳香族部分のみにあってもよいし、脂肪族部分のみにあってもよいし、芳香族部分と脂肪族部分の両方にあってもよい。
この「芳香族部分および脂肪族部分を有する基」の説明として、2価(n+1=2)のアラルキレン基、アリーレンジアルキレン基およびアルキレンジアリーレン基について説明する。
[アラルキレン基]
アラルキレン基とは、例えば、トリレン基、ナフチルメチレン基、ビフェニルメチレン基などの、結合部位(エーテル基との結合部位)を芳香族環部分とアルキレン部分の両方に有する炭素数7〜36の基である。また、これらの基は、芳香族環部分中の炭素原子が、例えば、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルキルオキシ基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数7〜12のアラルキル基で置換されていてもよい。なお、これらの置換基の個数は特に制限されないが、一般式(1)の化合物の炭素数は8以上70以下である。
[アリーレンジアルキレン基]
アリールジアルキレン基とは、例えば、キシリレン基、ナフチルジメチレン基、ビフェニルジメチレン基などの、結合部位(エーテル基との結合部位)をアルキレン基部分に有する、炭素数8〜36のアルキレン−アリーレン−アルキレン構造で表される基である。また、これらの基は、芳香族環部分中の炭素原子が、例えば、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルキルオキシ基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数7〜12のアラルキル基で置換されていてもよい。なお、これらの置換基の個数は特に制限されないが、一般式(1)の化合物の炭素数は8以上70以下である。
[アルキレンジアリーレン基]
アルキレンジアリーレン基とは、例えば、メチレンジフェニレン基(−C−CH−C−)、ジメチルメチレンジフェニレン基(−C−C(Me)−C−)、ジフェニルメチレンジフェニレン基(−C−CF−C−)などの2つのエーテル基との結合をアリーレン基部分に有する、炭素数13〜36のアリーレン−アルキレン−アリーレン構造で表される基である。また、これらの基は、芳香族環部分中の炭素原子が、例えば、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルキルオキシ基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数7〜12のアラルキル基で置換されていてもよい。なお、これらの置換基の個数は特に制限されないが、一般式(1)の化合物の炭素数は8以上70以下である。
上記一般式(1)中、Gとして、好ましくは炭素数2〜12の直鎖状飽和炭化水素基、主鎖の炭素数が3以上で、かつ側鎖の炭素数が1以上の炭素数4〜18の分岐鎖飽和炭化水素基、飽和環を有する炭素数3〜18の飽和炭化水素基、炭素数4〜12の直鎖状のアルケニレン基、前記置換基を有してもよいアリーレン基;前記置換基を有してもよいアルキレンジアリーレン基であり、より好ましくは炭素数3〜12の直鎖状アルキレン基、主鎖の炭素数が3以上でかつ側鎖の炭素数が1以上の炭素数4〜12の分岐鎖アルカン−ジ、トリまたはテトラ−イル基、炭素数3〜8の飽和環を有する炭素数3〜18のアルキレン基(アルカンジイル基)、炭素数4〜12の直鎖状のアルケニレン基、フェニレン基、キシリレン基、メチレンジフェニレン基(−C−CH−C−)、ジメチルメチレンジフェニレン基(−C−C(Me)−C−)である。
特に好ましくは、炭素数3〜12の直鎖状アルキレン基、主鎖の炭素数が3以上でかつ側鎖の炭素数が1以上の炭素数4〜12の分岐鎖アルカン−ジ、トリまたはテトラ−イル基、式(2):
Figure 2015147321
(式中、v、w、xおよびzは、それぞれ0〜6の数を表し、v+w+x+zは2〜6である。但し、vが0の場合およびzが0の場合は、環員炭素が結合部位であることを示し、xが0の場合およびwが0の場合は、単結合であることを示す。)
で表されるアルキレン基(アルカンジイル基)、および炭素数4〜8の直鎖状のアルケニレン基であり、最も好ましくは、炭素数5〜12の直鎖状アルキレン基、主鎖の炭素数が3以上でかつ側鎖の炭素数が1〜3の炭素数6〜12の分岐鎖アルカン−ジ、トリまたはテトラ−イル基、式(2)においてxおよびwが共に1であるアルキレン基、および炭素数4〜6の直鎖状のアルケニレン基である。
(置換基R〜R
一般式(1)中、置換基R〜Rは、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルキルオキシ基又は水酸基からなる群より選ばれる一つの置換基である。アルキル基および、アルキルオキシ基中のアルキル基は、直鎖状、分岐鎖状および環状のいずれであってもよい。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、sec−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、sec−シクロヘキシル基が挙げられ、好ましくはメチル基、エチル基である。R〜Rは、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ複数の出現ごとに同一でも異なる基を表してもよい。但し、RとRは、共にアルキル基およびアルキルオキシを表すことは無い。最も好ましくは、置換基R〜Rのすべてが水素原子である。
(n:エーテル基の個数)
nは、分子末端にカルボン酸部位を有するオキシ基の数であり、1〜10の整数である。nが2以上の場合、分子末端にカルボン酸部位を有するオキシ基は、同一炭素上に存在しない。また、R〜Rは、出現ごとにそれぞれ異なっていても又は互いに同一でもいずれでもあってもよい。nは、好ましくは1〜3である。
(Ra+:水素イオン、アンモニウムイオン又は有機アンモニウムイオン)
本発明の一般式(1)で表されるエーテル基を有する多価カルボン酸化合物において、Ra+は、水素イオン、アンモニウムイオン又は有機アンモニウムイオンのいずれかを表す。
一般式(1)中、Ra+としては、例えば、アンモニウムイオン;メチルアミン、エチルアミン、t−ブチルアミン等の第一級アミンのイオン(第一級アミンイオン);ジメチルアミン、エチルメチルアミン、ジエチルアミン、モルホリン、ピペリジン、ピペラジン等の第二級アミンのイオン(第二級アミンイオン);トリメチルアミン、ジエチルメチルアミン、エチルジメチルアミン、トリエチルアミン、N−メチルモルホリン等の第三級アミン塩のイオン(第三級アミンイオン);テトラメチルアンモニウムイオン、トリエチルメチルアンモニウムイオン、テトラエチルアンモニウムイオン等の第四級アンモニウムイオン;1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム、1,3,4−トリメチル−2−エチルイミダゾリニウム、1,3−ジメチル−2,4−ジエチルイミダゾリニウム、1,2−ジメチル−3,4−ジエチルイミダゾリニウム、1−メチル−2,3,4−トリエチルイミダゾリニウム、1,2,3,4−テトラエチルイミダゾリニウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、1,3−ジメチル−2−エチルイミダゾリニウム、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム、1,2,3−トリエチルイミダゾリニウム、4−シアノ−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、3−シアノメチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウム、2−シアノメチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、4−アセチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、3−アセチルメチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウム、4−メチルカルボオキシメチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、3−メチルカルボオキシメチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウム、4−メトキシ−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、3−メトキシメチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウム、4−ホルミル−1,2,−トリメチルイミダゾリニウム、3−ホルミルメチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウム、3−ヒドロキシエチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウム、4−ヒドロキシメチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、2−ヒドロキシエチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム等のイミダゾリニウムイオン等が挙げられるが、好ましくは、アンモニウムイオン(アンモニウム塩)である。
<電気化学デバイス用電解質>
一般式(1)で表される多価カルボン酸化合物は、電気化学デバイス用、例えば電解コンデンサ用の電解質成分として使用される。本発明の電気化学デバイス用電解質は、一般式(1)で表される多価カルボン酸化合物のみで構成されてもよいし、その他の成分を含んでいてもよい。電解液の成分として後述する「その他添加物」は、実施態様により、本発明の「電気化学デバイス用電解質」の構成成分であってもよいし、「電気化学デバイス用電解質」とは別の「その他添加物」であってもよい。但し、電解液としたときは、両者は区別されない。
電気化学デバイス用、特に電解コンデンサ用電解液において、式(1)の多価カルボン酸化合物の使用量は、電解コンデンサ用電解液の性能に悪影響を与えない量であれば、特に制限されないが、その含有量としては、好ましくは、0.01〜50質量%、更に好ましくは、0.05〜40質量%、特に好ましくは、0.05〜30質量%である。
<電気化学デバイス用電解液>
次に、電気化学デバイス、特に電解コンデンサ用電解液について説明する。
[溶媒]
本発明の電解液に使用する溶媒は、本発明の溶質であるエーテル基を有する多価カルボン酸及び/又はその塩を溶解できるものであれば、特に制限されない。そこで、本発明の電解液に使用することができる溶媒としては、例えば、水;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、1,4−ブタンジオール、メチルセルソルブ、エチルセルソルブなどのアルコール類;γ−ブチロラクトン、β−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトンなどのラクトン類;ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどのカーボネート類;ホルムアミド、メチルホルムアミド、ジメチルホルムアミド、エチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、メチルアセトアミド、ジメチルアセトアミド、エチルアセトアミド、ジエチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどのアミド類;アセトニトリル、プロピオニトリル、スクシノニトリル、グルタロニトリル、2−メチルグルタロニトリル、アジポニトリル、ベンズニトリルなどのニトリル類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類;ジメチルスルホン、スルホランなどのスルホン類等を挙げることができる。なお、これらの溶媒は、単独で使用しても、複数種類を混合した混合溶媒として使用してもよい。また、本発明の電解コンデンサ用電解液に使用する溶媒として、好ましくは水、エチレングリコール、又はγ−ブチロラクトンが使用される。更に、本発明の電解コンデンサ用電解液に水を使用する場合、電解液中の水の含有量は特に制限されないが、好ましくは90質量%以下、特に好ましくは30質量%以下になるようにする。
[その他添加物]
電解液中には式(1)の多価カルボン酸化合物、及び上記の溶媒の他、漏れ電流の低減、耐電圧向上、ガス吸収等の目的で種々の添加剤を加えることができる。ここで、添加剤として、例えば、リン酸化合物、リン酸エステル化合物、ニトロ化合物、ニトリル化合物、エーテル化合物、ホウ酸化合物、スルホン酸化合物、フェノール類、多価アルコール類、ポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンランダム共重合体、及びブロック共重合体に代表される高分子化合物が挙げられる。
上記リン酸化合物およびリン酸エステル化合物としては、例えば、オルトリン酸、ピロリン酸、次亜リン酸、次二リン酸、亜リン酸、二亜リン酸、ピロ亜リン酸、イソ次リン酸、次リン酸、リン酸ブチル、リン酸イソブチル、リン酸オクチル、リン酸ドデシル等があげられ、更には、これらの化合物のアンモニウム塩、アルミニウム塩等が挙げられる。
ニトロ化合物としては、例えば、ニトロメタン、ニトロエタン、ニトロプロパン、ニトロブタン、ニトロベンゼン、ニトロアニソール、ニトロアニリン、ニトロ安息香酸、ニトロトルエン、ニトロフェノール、ニトロベンジルアルコール、ニトロアセトフェノン等が挙げられる。
ニトリル化合物としては、ニトリル基を有するものであれば特に限定はなく、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、ピバロニトリル、バレロニトリル、ヘキサンニトリル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、スクシノニトリル、グルタロニトリル、2−メチルグルタロニトリル、アジポニトリル、1,5−ジシアノペンタン、1,6−ジシアノヘキサン、1,7−ジシアノヘプタン、1,8−ジシアノオクタン、1,9−ジシアノノナン、1,10−ジシアノデカン、1,12−ジシアノドデカン、2,4−ジメチルグルタロニトリル、1,6−ジシアノデカン、プロピレンジニトリル、1,3−ブタジエンジニトリル、1,2,3−ペンタトリエンジニトリル、1,2,3,4−ヘプタテトラエンジニトリル、1,2,3,4,5−オクタペンタエンジニトリル、ベンゾニトリル等が挙げられる。
好ましくは、ブチロニトリル、ピバロニトリル、バレロニトリル、ヘキサンニトリル、スクシノニトリル、グルタロニトリル、2−メチルグルタロニトリル、アジポニトリル、1,5−ジシアノペンタン、1,6−ジシアノヘキサン、1,7−ジシアノヘプタン、1,8−ジシアノオクタン、1,9−ジシアノノナン、1,10−ジシアノデカン、1,12−ジシアノドデカン、2,4−ジメチルグルタロニトリル、1,6−ジシアノデカン、プロピレンジニトリル、1,3−ブタジエンジニトリル、1,2,3−ペンタトリエンジニトリル、1,2,3,4−ヘプタテトラエンジニトリル、1,2,3,4,5−オクタペンタエンジニトリル、ベンゾニトリルが挙げられる。
更に好ましくは、ブチロニトリル、ピバロニトリル、バレロニトリル、ヘキサンニトリル、スクシノニトリル、グルタロニトリル、2−メチルグルタロニトリル、アジポニトリル、1,5−ジシアノペンタン、1,6−ジシアノヘキサン、1,7−ジシアノヘプタン、1,8−ジシアノオクタン、2,4−ジメチルグルタロニトリル、ベンゾニトリルが挙げられる。
エーテル化合物としては、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ペンタエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラプロピレングリコール、ペンタプロピレングリコールのジアルキルエーテルが挙げられ、ジアルキルエーテルのアルキル基としては、炭素原子数1〜4の直鎖、もしくは分岐アルキル基が挙げられる。
好ましくは、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ペンタエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラプロピレングリコール、ペンタプロピレングリコールのジアルキルエーテルが挙げられ、ジアルキルエーテルのアルキル基としては、炭素原子数1〜4の直鎖アルキル基が挙げられる。更に好ましくは、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテルが挙げられる。
ホウ酸化合物としては、ホウ酸、ホウ酸エステル、環状ホウ酸等が挙げられる。
さらに、本発明の電解コンデンサ用電解液では、必要に応じて、電解液の電導度の増加および特性向上等を目的として、一般式(1)で表される多価カルボン酸及び/又はその塩以外に、さらに他のカルボン酸またはカルボン酸の塩を添加することができる。そこで、カルボン酸としては、例えば、ギ酸、酢酸、ピバリン酸、3,3−ジメチルブタン酸、2,2−ジイソプロピルプロパン酸、ヘキサン酸、2−エチルヘキサン酸、2−エチルブタン酸、2,2−ジメチルヘキサン酸、シクロヘキサンカルボン酸、ソルビン酸、桂皮酸、シアノ酢酸、シアノプロピオン酸、4−シアノブタン酸、5−シアノ吉草酸、11−シアノウンデカン酸、7−シアノウンデカン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、デカン酸、安息香酸等のモノカルボン酸;マレイン酸、フタル酸、フマル酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、1,7−オクタンジカルボン酸、セバシン酸、1,10−デカンジカルボン酸、2−メチルアゼライン酸、1,6−デカンジカルボン酸、5,6−デカンジカルボン酸、7−ビニルヘキサデセン−1,16−ジカルボン酸等のジカルボン酸;1,3,6−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジメチル−1,3,9−ノナントリカルボン酸等のトリカルボン酸などのほか、テトラカルボン酸以上の多価カルボン酸が挙げられる。また、カルボン酸の塩としては、例えば、前記カルボン酸の塩などが挙げられる。
好ましくは、ピバリン酸、3,3−ジメチルブタン酸、2,2−ジイソプロピルプロパン酸、ヘキサン酸、2−エチルヘキサン酸、2−エチルブタン酸、2,2−ジメチルヘキサン酸、シクロヘキサンカルボン酸、ソルビン酸、桂皮酸、11−シアノウンデカン酸、7−シアノウンデカン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、デカン酸、安息香酸、マレイン酸、フタル酸、フマル酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、1,7−オクタンジカルボン酸、セバシン酸、1,10−デカンジカルボン酸、2−メチルアゼライン酸、1,6−デカンジカルボン酸、5,6−デカンジカルボン酸、7−ビニルヘキサデセン−1,16−ジカルボン酸、1,3,6−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジメチル−1,3,9−ノナントリカルボン、ヘプタン−1,3,7−トリカルボン酸、オクタン−1,5,7−トリカルボン酸、ヘプタン−1,4,6−トリカルボン酸、オクタン−1,3,6,8−テトラカルボン酸、デカン−2,4,7,9−テトラカルボン酸が挙げられる。更に好ましくは、ピバリン酸、3,3−ジメチルブタン酸、ヘキサン酸、2−エチルヘキサン酸、2−エチルブタン酸、2,2−ジメチルヘキサン酸、シクロヘキサンカルボン酸、ソルビン酸、桂皮酸、安息香酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、1,7−オクタンジカルボン酸、セバシン酸、1,10−デカンジカルボン酸、2−メチルアゼライン酸、1,6−デカンジカルボン酸、5,6−デカンジカルボン酸、1,3,6−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジメチル−1,3,9−ノナントリカルボン、ヘプタン−1,3,7−トリカルボン酸、オクタン−1,5,7−トリカルボン酸、ヘプタン−1,4,6−トリカルボン酸、オクタン−1,3,6,8−テトラカルボン酸、デカン−2,4,7,9−テトラカルボン酸が挙げられる。
これらの添加物は、単独で使用しても、複数種類を混合して使用しても良い。例えば、本発明の多価カルボン酸とカルボン酸、本発明の多価カルボン酸とニトリル化合物、本発明の多価カルボン酸とエーテル化合物、本発明の多価カルボン酸とカルボン酸とニトリル化合物などである。具体的には、本発明の多価カルボン酸とピバリン酸や2-エチルヘキサン酸、ソルビン酸、桂皮酸などの飽和及び不飽和モノカルボン酸やアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,6−デカンジカルボン酸、1,3,6−ヘキサントリカルボン酸などの多価カルボン酸との混合や更にアジポニトリル、ベンズニトリルなどのニトリル化合物、ジグライムなどのエーテル化合物を組み合わせて添加することができる。
本発明の電解コンデンサ用電解液において、当該電解液の溶媒量と溶質量は電解コンデンサの用途および定格電圧等により異なるため、特に制限されないが、溶媒量は50.0〜99.5質量%、溶質量は0.5〜50.0質量%が好ましい。
本発明の電解コンデンサ用電解液において、当該電解液の溶媒量と溶質量は電解コンデンサの用途および定格電圧等により異なるため、特に制限されないが、電導度は0.5mS/cm以上が好ましく、1.0mS/cm以上が更に好ましい。
<電気化学デバイス>
本発明の電解液は、電気化学デバイス、特に電解コンデンサ用として好適に使用される。電解コンデンサは特に限定されず、例えば、捲き取り形のアルミニウム電解コンデンサであって、陽極表面に酸化アルミニウムが形成された陽極(酸化アルミニウム箔)と陰極アルミニウム箔との間に、セパレーターを介在させて巻回することにより構成されたコンデンサ等が挙げられる。この電解コンデンサに、本発明の電解液を駆動用電解液としてセパレーターに含浸し、陽陰極と共に、例えば、有底筒状のアルミニウムケースに収納した後、アルミニウムケースの開口部を封口材で密封することで、アルミニウム電解コンデンサを製造することができる。
電解液において、ハロゲン化物イオンの量(ハロゲン化物イオン許容量)は、当該電解液の総質量に対して、500ppm(0.05質量%)以下であることが好ましく、200ppm(0.02質量%)以下であることがより好ましく、150ppm(0.015質量%)以下であることがさらに好ましく、50ppm(0.005質量%)以下であることが特に好ましい。この範囲内の許容量であれば、電極の腐食問題だけではなく、電解コンデンサ用電解液としても性能上に影響を与えないことが、本発明者の検討により、既に確認されている。
<式(3)の化合物>
下式(3):
Figure 2015147321
(式中、Aは、COOH、CNおよびCOORからなる群より選ばれる基であり、Rは炭素数1〜6のアルキル基を示す。)
で表される化合物は、いずれも新規化合物である。AがCOOHである化合物(実施例の式(k))は、電解質成分として有用な化合物であり、AがCNである化合物(参考例の式(i))およびAがCOORである化合物(例えば、参考例の式(j))は、その合成中間体として有用な化合物である。Rは、直鎖状、分岐鎖状および環状のいずれであってもよい。具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、sec−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、sec−シクロヘキシル基が挙げられ、好ましくはメチル基、エチル基である。
<式(4)の化合物>
下式(4):
Figure 2015147321
(式中、Bは、COOHまたはCNを示す。)
で表される化合物は、いずれも新規化合物である。BがCOOHである化合物(実施例の式(m))は、電解質成分として有用な化合物であり、BがCNである化合物(参考例の式(l))は、その合成中間体として有用な化合物である。
次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。なお、実施例に示す材料、使用量、割合、操作等は、本発明の精神から逸脱しない限り、適宜変更することができる。即ち、本発明の範囲は以下に示す具体例に制限されるものではない。なお、クロロイオン濃度は、イオンクロマトグラフィー(東ソー イオンクロマトグラフ IC−2001)によって測定した。
<参考例1:3,3’−(ヘキサン−1,6−ジイルビス(オキシ))ジプロパンニトリルの合成:式(a)>
1,6−ヘキサンジオール490.6g(4.15mol)、50質量%水酸化カリウム水溶液32.9g(0.29mol)及びテトラヒドロフラン587mLを混合した溶液にアクリロニトリル495.6g(9.34mol)を内温25〜31℃に保ち、約1時間15分かけて滴下した。滴下後、引き続き、室温下にて20時間攪拌を行った。
反応終了後、得られた反応液に5M塩酸水溶液74mLを加えて反応液を酸性にした。得られた反応液中のテトラヒドロフランを減圧下で留去し、水(670mL)を加え、酢酸エチル745mLとメタノール30mLの混合液で3回抽出を行なった。有機相を混合し、0.63M炭酸水素ナトリウム水溶液1116mLで洗い、硫酸ナトリウム(乾燥剤)を添加して有機相を処理した後、得られた濾液を濃縮して褐色の粗生成物939.7gを得た。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル:313g、展開液:酢酸エチル:ノルマルヘキサン=1:4から2:3)により精製し、下記式(a)で表される3,3’−(ヘキサン−1,6−ジイルビス(オキシ))ジプロパンニトリル798.4gを得た(収率:84%、純度:98%(H−NHR定量値))。また、得られた3,3’−(ヘキサン−1,6−ジイルビス(オキシ))ジプロパンニトリルの分析データは、下記のとおりである。
Figure 2015147321
(分析データ:式(a))
1H-NMR(CDCl3,δppm):1.28〜1.44(m,4H),1.46〜1.66(m,4H),2.52〜2.68(tr,4H),3.40〜3.58(tr,4H),3.62〜3.82(tr,4H)
IR(neat,cm-1):2140,1120
<実施例1:3,3’−(ヘキサン−1,6−ジイルビス(オキシ))ジプロピオン酸の合成:式(b)>
3,3’−(ヘキサン−1,6−ジイルビス(オキシ))ジプロパンニトリル783.2g(3.42mol)を37質量%塩酸水溶液(1200mL)に溶解させ、60℃に加温し、22時間反応させた。反応終了後、得られた反応液を放冷し、次いで反応液中で析出した無機塩を固体として濾別し、無機塩をアセトン2.4Lで洗浄し、濃縮した。濃縮後、水1.5Lと酢酸エチル2Lを加え分液し、飽和食塩水(300mL)を添加して酢酸エチル2.5Lで2回抽出した。得られた有機相を混合し、硫酸ナトリウム(乾燥剤)で乾燥し、これを濾別した後、得られた濾液をエバポレーターで濃縮し、濃縮物として3,3’−(ヘキサン−1,6−ジイルビス(オキシ))ジプロピオン酸の粗体1254.8g(ウエット晶)を得た。得られた粗体に酢酸エチル1.6Lを加え、50℃で溶解させた。この溶液にヘキサン2Lを加え1晩冷蔵庫に静置した。析出した固体を濾取し、白色固体972.5g(ウエット晶)を得た。この白色固体に酢酸エチル1.5Lを加え、50℃で溶解させた。この溶液にヘキサン1.5Lを加え、3時間冷蔵庫に静置した。
次いで、析出した固体を濾別し、白色固体701.0g(ウェット晶)を得た。得られた白色固体に酢酸エチル1.5Lを加えて50℃で溶解させた後、この溶液にヘキサン1.5Lを加え3時間冷蔵庫に静置して再結晶を行なった。再結晶にて析出した結晶は、酢酸エチル/ヘキサン(容量割合v/v=30/1)の混合溶媒2Lを用いて洗浄しながら濾取した。得られた固体330g(ウェット晶)は、さらに酢酸エチル3Lに溶解し、超純水500mLで4回洗浄し、得られた有機相を濃縮し、析出した白色固体を45〜60℃で10日間真空乾燥させることで、下記式(b)で表される3,3’−(ヘキサン−1,6−ジイルビス(オキシ))ジプロピオン酸147.3g(取得収率:16%、ガスクロマトグラフィー純度(面積%):98%)を得た。なお、得られた化合物の分析データは、以下のとおりである。
Figure 2015147321
1H-NMR(DMSO-d6,δppm):1.22-1.38(m,4H),1.39-1.50(m,4H),2.38-2.48(tr,4H),3.20-3.50(tr,4H),2.52-3.64(tr,4H),12.1(brs,2H)
IR(KBr,cm-1):1710,1120
クロロイオン(Cl)含有量:<10ppm
硫酸イオン(SO 2−)含有量:<10ppm
<参考例2:3,3’−(ペンタン−1,5−ジイルビス(オキシ))ジプロパンニトリルの合成:式(c)>
参考例1と同様な操作により3,3’−(ペンタン−1,5−ジイルビス(オキシ))ジプロパンニトリルを得た(GCarea%:96.0%、収率:78%)。
蒸留操作を以下に示す。
バス温 :230℃
圧力 :0.3kPa
留出温度 :193−194℃
また、得られた化合物の分析データは、下記のとおりである。
Figure 2015147321
(分析データ:式(c))
1H-NMR(CDCl3,δppm):1.40〜1.48(m,2H),1.58〜1.65(dtr,4H),2.59〜2.62(tr,4H),3.48〜3.51(tr,4H),3.62〜3.65(tr,4H)
IR(neat,cm−1):2251,1116
<参考例3:3,3’−(ペンタン−1,5−ジイルビス(オキシ))ジプロピオン酸メチルの合成:式(d)>
アルゴン雰囲気下メタノール(75.38g、2.353mol)と90%硫酸(97.03g、0.890mol)から調製した溶液を参考例2で得られた3,3’−(ペンタン−1,5−ジイルビス(オキシ))ジプロパンニトリル(65.01g、0.297mol、GCarea%:96.0%)に20分かけて滴下した。滴下終了後、内温を90℃まで昇温し18時間攪拌した後、内温を40℃まで冷却させ、析出した硫酸アンモニウムをろ過により取り除き、ろ物をトルエン(400mL)で洗浄した。得られたろ液を水(100mL)で洗浄した後、有機相中のメタノールを除去するためトルエン置換を行った。具体的には、有機相をエバポレータで半分程度まで濃縮し、これにトルエン(100g)を加え再度濃縮を行いトルエン添加量分だけ留去させる操作を2回繰り返した。濃縮後GC分析をしたところ、溶液中のメタノールの含有量は1wt%以下であった。濃縮残渣を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)で2回洗浄し、次いで水(100mL)で洗浄した。得られた有機相は硫酸マグネシウム(10g)で約30分間乾燥させろ過を行った後、エバポレータで濃縮を行い茶色いオイル状の粗生成物(77.81g)を得た。この粗生成物を減圧蒸留(バス温:205℃、圧力:0.2kPa、トップ温度:158−159℃)により精製し、無色の液体として3,3’−(ペンタン−1,5−ジイルビス(オキシ))ジプロピオン酸メチル(40.86g、0.145mol、GCarea%:98.2%、収率:49%)を得た。得られた化合物の分析データは下記の通りである。
Figure 2015147321
(分析データ:式(d))
1H-NMR(CDCl3,δppm):1.32〜1.40(m,2H),1.53〜1.61(dtr,4H),2.56〜2.60(tr,4H),3.41〜3.45(tr,4H),3.67〜3.70(tr,4H),3.69(s,6H)
IR(neat,cm−1):1742,1115
<実施例2:3,3’−(ペンタン−1,5−ジイルビス(オキシ))ジプロピオン酸の合成:式(e)>
参考例3で得られた3,3’−(ペンタン−1,5−ジイルビス(オキシ))ジプロピオン酸メチル(38.11g、0.135mol、GCarea%:98.2%)に10.1wt%水酸化ナトリウム水溶液(117.91g、0.298mol、2.2eq.)を加えた後、室温で8時間攪拌した。HPLC分析で原料が消失したことを確認し、トルエン(50mL)で2回洗浄した。分離した水相は氷浴で15℃まで冷却させ、45wt%硫酸水溶液(38.9g)を添加したところ、結晶が析出した(pH=2)。析出した固体はMTBE(メチルtert-ブチルエーテル)(200mL)で溶解させ、水相を分離させた後、水(30mL)で5回洗浄した。5回目の水相をイオンクロマトグラフィーで分析したところ、イオン(Cl、SO 2−)は検出限界以下であった。イオンが含有していないことを確認した有機相を硫酸マグネシウム(10g)で乾燥後ろ過を行った。カールフィッシャー分析において、溶液中の水分量は0.5wt%であった。引き続き、エバポレータにより目的化合物の理論収量の約2倍重量(60.15g)になるまでMTBEを濃縮した。これにヘプタン(78.78g)を滴下し結晶を析出させ、ろ過を行い、ヘプタンで洗浄した。ろ取した固体は室温で8時間真空乾燥を行い、白色の固体として3,3’−(ペンタン−1,5−ジイルビス(オキシ))ジプロピオン酸(19.62g、0.077mol、GCarea%:98.0%、収率:57%)を得た。得られ化合物の分析データは下記の通りである。
Figure 2015147321
(分析データ:式(e))
1H-NMR(DMSO-d6,δppm):1.24〜1.32(m,2H),1.43〜1.50(dtr,4H),2.41〜2.44(tr,4H),3.32〜3.36(tr,4H),3.53〜3.56(tr,4H),12.14(brs,2H)
IR(KBr,cm−1):1693,1112
クロロイオン(Cl)含有量:<10ppm
硫酸イオン(SO 2−)含有量:18ppm
ナトリウムイオン(Na)含有量:<5ppm
カリウムイオン(K)含有量:<5ppm
<参考例4:3,3’−(ブタン−1,4−ジイルビス(オキシ))ジプロパンニトリルの合成:式(f)>
参考例1と同様な操作により3,3’−(ブタン−1,4−ジイルビス(オキシ))ジプロパンニトリルを得た(GCarea%:96.7%、収率:81%)。
蒸留条件を以下に示す。
バス温 :215℃
圧力 :0.2kPa
留出温度 :176−180℃
また、得られた化合物の分析データは、下記のとおりである。
Figure 2015147321
(分析データ:式(f))
1H-NMR(CDCl3,δppm):1.64〜1.71(m,4H),2.59〜2.62(tr,4H),3.50〜3.54(m,4H),3.63〜3.66(tr,4H)
IR(neat,cm−1):2251,1115
<参考例5:3,3’−(ブタン−1,4−ジイルビス(オキシ))ジプロピオン酸メチルの合成:式(g)>
参考例3と同様な操作により3,3’−(ブタン−1,4−ジイルビス(オキシ))ジプロピオン酸メチルを得た(GCarea%:91.3%、収率:27%)。
蒸留条件を以下に示す。
バス温 :170℃
圧力 :0.2kPa
留出温度 :144−151℃
また、得られた化合物の分析データは、下記のとおりである。
Figure 2015147321
(分析データ:式(g))
1H-NMR(CDCl3,δppm):1.59〜1.62(m,4H),2.56〜2.59(tr,4H),3.43〜3.46(m,4H),3.67〜3.70(tr,4H),3.69(s,6H)
IR(neat,cm−1):1742,1114
<実施例3:3,3’−(ブタン−1,4−ジイルビス(オキシ))ジプロピオン酸の合成:式(h)>
実施例2と同様な操作により3,3’−(ブタン−1,4−ジイルビス(オキシ))ジプロピオン酸を得た(GCarea%:87.2%、収率:70%)。
また、得られた化合物の分析データは、下記のとおりである。
Figure 2015147321
(分析データ:式(h))
1H-NMR(DMSO-d6,δppm):1.47〜1.50(m,4H),2.41〜2.44(tr,4H),3.34〜3.37(m,4H),3.53〜3.56(tr,4H),12.14(brs,2H)
IR(KBr,cm−1):1706,1110
クロロイオン(Cl)含有量:<10ppm
硫酸イオン(SO 2−)含有量:50ppm
ナトリウムイオン(Na)含有量:30ppm
カリウムイオン(K)含有量:<10ppm
<参考例6:3,3’−(ノナン−1,9−ジイルビス(オキシ))ジプロパンニトリルの合成:式(i)>
参考例1と同様な操作により3,3’−(ノナン−1,9−ジイルビス(オキシ))ジプロパンニトリルを得た(GCarea%:95.2%、収率:87%)。
但し、精製はカラムクロマトグラフィーを実施した(展開溶媒:35%酢酸エチル/65%n‐ヘキサン)。
また、得られた化合物の分析データは、下記のとおりである。
Figure 2015147321
(分析データ:式(i))
1H-NMR(CDCl3,δppm):1.30〜1.38(m,10H),1.55〜1.62(dtr,4H),2.58〜2.61(tr,4H),3.46〜3.49(tr,4H),3.63〜3.66(tr,4H)
IR(neat,cm−1):2251,1117
<参考例7:3,3’−(ノナン−1,9−ジイルビス(オキシ))ジプロピオン酸メチルの合成:式(j)>
参考例6で得られた化合物を用い、参考例3と同様な操作により3,3’−(ノナン−1,9−ジイルビス(オキシ))ジプロピオン酸メチルを得た(GCarea%:84.3%、収率:63%)。
また、得られた化合物の分析データは、下記のとおりである。
Figure 2015147321
(分析データ:式(j))
1H-NMR(CDCl3,δppm):1.24〜1.34(m,10H),1.50〜1.69(m,4H),2.58(tr,4H),3.33〜3.52(m,4H),3.58〜3.76(m,10H)
IR(neat,cm−1):1742,1115
<実施例4:3,3’−(ノナン−1,9−ジイルビス(オキシ))ジプロピオン酸の合成:式(k)>
参考例7で得られた化合物を用い、実施例2と同様な操作により3,3’−(ノナン−1,9−ジイルビス(オキシ))ジプロピオン酸を得た(GCarea%:91.5%、収率:85%)。
また、得られた化合物の分析データは、下記のとおりである。
Figure 2015147321
(分析データ:式(k))
1H-NMR(DMSO-d6,δppm):1.21〜1.30(m,10H),1.38〜1.50(m,4H),2.42(tr,4H),3.34(tr,4H),3.54(tr,4H),12.1(brs,2H)
IR(KBr,cm−1):1694,1117
クロロイオン(Cl)含有量:<10ppm
硫酸イオン(SO 2−)含有量:<10ppm
ナトリウムイオン(Na)含有量:<10ppm
カリウムイオン(K)含有量:<10ppm
<参考例8:3,3’−((2,4−ジエチルペンタン−1,5−ジイル)ビス(オキシ))ジプロパンニトリルの合成:式(l)>
減圧蒸留を実施しなかった以外は参考例1と同様な操作を行い、3,3’−((2,4−ジエチルペンタン−1,5−ジイル)ビス(オキシ))ジプロパンニトリルを得た(GCarea%:80.7%、収率:70%)。
また、得られた化合物の分析データは、下記のとおりである。
Figure 2015147321
(分析データ:式(l))
1H-NMR(DMSO-d6,δppm):0.86〜0.92(m,6H),1.15〜1.25(m,4H),1.32〜1.44(m,2H),1.56〜1.68(m,2H),2.56〜2.62(tr,4H),3.32〜3.40(m,4H),3.62〜3.74(tr,4H)
IR(KBr,cm−1):2251,1113
<実施例5:3,3’−((2,4−ジエチルペンタン−1,5−ジイル)ビス(オキシ))ジプロピオン酸の合成:式(m)>
参考例8で合成した3,3’−((2,4−ジエチルペンタン−1,5−ジイル)ビス(オキシ))ジプロパンニトリル8.0g(24.3mmol)に37質量%塩酸水溶液(20mL)を加え80〜85℃に加温し、24時間反応させた。反応液を冷却し、MTBE(100ml)と水(50ml)を添加し、分液操作を行った。MTBE層を分離し、水層へMTBE(100ml)を加えて分液操作を行った。MTBE層を分離し、先のMTBE層と合わせて水(20ml)加えて分液操作を行った。MTBE層を分離し、無水硫酸マグネシウム(10g)で脱水操作を実施した後、MTBE層を減圧濃縮して淡黄色油状物9.3gを得た(GCarea%:58.6%、収率:73.6%)。
また、得られた化合物の分析データは、下記のとおりである。
Figure 2015147321
(分析データ:式(m))
1H-NMR(DMSO-d6,δppm):0.82〜0.90(m,6H),1.20〜1.40(m,6H),1.52〜1.62(m,2H),2.56〜2.62(tr,4H),3.32〜3.38(m,4H),3.64〜3.72(tr,4H),9.80〜11.20(brs,2H)
IR(neat,cm−1):1716,1112
クロロイオン(Cl)含有量:<20ppm
硫酸イオン(SO 2−)含有量:<20ppm
ナトリウムイオン(Na)含有量:<20ppm
カリウムイオン(K)含有量:<20ppm
<参考例9:3,3’−((シクロヘキサン−1,4−ジイルビス(メチレン))ビス(オキシ))ジプロパンニトリルの合成:式(o)>
減圧蒸留を実施しなかった以外は参考例1と同様な操作を行い、3,3’−((シクロヘキサン−1,4−ジイルビス(メチレン))ビス(オキシ))ジプロパンニトリルを得た(GCarea%:79.4%、収率:67.8%)。
また、得られた化合物の分析データは、下記のとおりである。
Figure 2015147321
(分析データ:式(o))
1H-NMR(DMSO-d6,δppm):1.24〜1.46(m,8H),1.72〜1.88(m,2H),2.60〜2.68(tr,4H),3.28〜3.42(m,4H),3.60〜3.68(tr,4H)
IR(KBr,cm−1):2252,1114
<実施例6:3,3’−((シクロヘキサン−1,4−ジイルビス(メチレン))ビス(オキシ))ジプロピオン酸の合成:式(p)>
実施例5と同様な操作により3,3’−((シクロヘキサン−1,4−ジイルビス(メチレン))ビス(オキシ))ジプロピオン酸を得た(GCarea%:56.6%、収率:76.7%)。
また、得られた化合物の分析データは、下記のとおりである。
Figure 2015147321
(分析データ:式(p))
1H-NMR(DMSO-d6,δppm):1.20〜1.48(m,8H),1.65〜1.80(m,2H),2.40〜2.57(tr,4H),3.25〜3.40(m,4H),3.55〜3.65(tr,4H),9.94〜11.82(brs,2H)
IR(KBr,cm−1):1735,1116
クロロイオン(Cl)含有量:<20ppm
硫酸イオン(SO 2−)含有量:<20ppm
ナトリウムイオン(Na)含有量:<20ppm
カリウムイオン(K)含有量:<20ppm
<参考例10:3,3’−(cis−2−ブテン−1,4−ジイルビス(オキシ))ジプロピオン酸t−ブチルの合成:式(q)>
アルゴン雰囲気下cis−2−ブテン−1,4−ジオール(50.00g、0.533mol、純度:94%)、50wt%水酸化カリウム水溶液(4.22g、0.038mol、7mol%)およびTHF(80mL)を室温で混合した。この溶液にアクリル酸t−ブチル(153.8g、1.20mol、2.25eq.)を40分かけて滴下した。38時間室温で攪拌した後、47wt%硫酸水溶液(4.70g)を添加し反応液を酸性(pH=4)にすることで反応を停止した。反応液中のTHFはエバポレータにより留去し、これに水(100mL)を加えMTBE(200mL)で抽出を行った。分離させた有機相は水(100mL)で4回洗浄し、得られた有機相は硫酸マグネシウム(15g)で約30分間乾燥させろ過を行った後、エバポレータで濃縮することで薄い黄色いオイル状の粗生成物(108.59g)を得た。この粗生成物をカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:10%酢酸エチル/ヘキサン)により精製し、3,3’−(cis−2−ブテン−1,4−ジイルビス(オキシ))ジプロピオン酸t−ブチル(29.44g、0.084mol、GCarea%:98.2%、収率:16%)を得た。得られた化合物の分析データは下記の通りである。
Figure 2015147321
(分析データ:式(q))
1H-NMR(CDCl3,δppm):1.45(s,18H),2.47〜2.51(tr,4H),3.64〜3.67(tr,4H),4.05〜4.06(d,4H),5.69〜5.71(m,2H)
IR(neat,cm−1):1732,1160
<実施例7:3,3’−(cis−2−ブテン−1,4−ジイルビス(オキシ))ジプロピオン酸の合成:式(r)>
アルゴン雰囲気下、参考例10で合成した3,3’−(cis−2−ブテン−1,4−ジイルビス(オキシ))ジプロピオン酸t−ブチル(27.01g、0.077mol、GCarea%:98.2%)と塩化メチレン(81.0mL)を室温で混合した。この溶液にトリフルオロ酢酸(81.0mL、1.058mol、13.7eq.)を20分かけて滴下した。22時間室温で攪拌しHPLC分析において3,3’−(cis−2−ブテン−1,4−ジイルビス(オキシ))ジプロピオン酸t−ブチルが消失したことを確認した後、エバポレータにより塩化メチレン及び過剰量のトリフルオロ酢酸を留去した。濃縮残渣にMTBE(250mL)を添加し水(20mL)で8回逆抽出を行った。水相はエバポレータにより濃縮乾固しトルエン(100mL)で3回共沸させた後、真空乾燥を行うことで黄色い固体として3,3’−(cis−2−ブテン−1,4−ジイルビス(オキシ))ジプロピオン酸(12.95g、0.054mol、GCarea%:96.4%、収率:70%)を得た。得られた化合物の分析データは下記の通りである。
Figure 2015147321
(分析データ:式(r))
1H-NMR(DMSO-d6,δppm):2.43〜2.46(tr,4H),3.55〜3.58(tr,4H),3.98〜3.99(d,4H),5.58〜5.60(d,2H),11.95(brs,2H)
IR(KBr,cm−1):1712,1107
クロロイオン(Cl)含有量:<10ppm
硫酸イオン(SO 2−)含有量:<10ppm
ナトリウムイオン(Na)含有量:<10ppm
カリウムイオン(K)含有量:<10ppm
<参考例11:3,3’−((2,2−ビス((2−シアノエトキシ)メチル)プロパン−1,3−ジイルビス(オキシ))ジプロパンニトリルの合成:式(s)>
アルゴン雰囲気下、ペンタエリトリトール(80.26g、0.578mol、純度:98%)、50wt%水酸化カリウム水溶液(4.57g、0.041mol、7mol%)およびTHF(100mL)を室温で混合した。この溶液にアクリロニトリル(137.72g、2.596mol、4.5eq.)を40分かけて滴下した。26時間室温で攪拌した後、47wt%硫酸水溶液(5.10g)を添加し反応液を酸性(pH3)にすることで反応を停止した。析出した無機塩はセライト濾過により除去し、反応液中のTHFはエバポレータにより留去した。濃縮溶液に飽和食塩水(150mL)とトルエン(250mL)を加え、不溶物をろ過により取り除いた後抽出を行った。分離させた有機相は硫酸マグネシウム(5g)で約30分間乾燥させろ過を行った後、エバポレータで濃縮することで薄い黄色いオイル状の粗生成物(136.67g、純度:89.4%(NMR定量値)、収率:61%)として3,3’−((2,2−ビス((2−シアノエトキシ)メチル)プロパン−1,3−ジイルビス(オキシ))ジプロパンニトリルを得た。得られた化合物の分析データは下記の通りである。
Figure 2015147321
(分析データ:式(s))
1H-NMR(CDCl3,δppm):2.59〜2.62(tr,8H),3.50(s,8H),3.66〜3.69(tr,8H)
IR(neat,cm−1):2251,1108
<実施例8:3,3’−((2,2−ビス((2−カルボエトキシ)メチル)プロパン−1,3−ジイルビス(オキシ))ジプロピオン酸の合成:式(t)>
アルゴン雰囲気下、参考例11で合成した化合物(50.16g、0.129mol、NMR純度:89.4%)を水(20.0mL)に懸濁させ、これに37%塩酸水溶液(80.0mL、0.966mol、7.5eq.)を25分かけて滴下した。10時間90℃で攪拌した後、水(60mL)を添加しMTBE(300mL)で抽出を行い、有機相はエバポレータにより濃縮乾固した。次に濃縮残渣を酢酸エチル(300mL)に溶解させ、水(30mL)で7回洗浄した。7回目の水相をイオンクロマトグラフィーで分析したところ、イオン(Cl、SO 2−)は検出限界以下であった。イオンが含有していないことを確認した有機相を硫酸マグネシウム(20g)で乾燥させろ過を行った後、エバポレータにより濃縮乾固することで、薄黄色いオイルとして3,3’−((2,2−ビス((2−カルボエトキシ)メチル)プロパン−1,3−ジイルビス(オキシ))ジプロピオン酸(33.87g、0.043mol、純度:53.5%(NMR定量値)、収率:33%)を得た。得られた化合物の分析データは下記の通りである。
Figure 2015147321
(分析データ:式(t))
1H-NMR(DMSO-d6,δppm):2.39〜2.42(tr,8H),3.24(s,8H),3.51〜3.54(tr,8H),12.20(brs,4H)
IR(neat,cm−1):1745,1125
クロロイオン(Cl)含有量:<20ppm
硫酸イオン(SO 2−)含有量:<20ppm
ナトリウムイオン(Na)含有量:<20ppm
カリウムイオン(K)含有量:<20ppm
[物性評価]
<電解液例1>
次に、実施例1で合成した式(b)で表されるジカルボン酸、エチレングリコール及び水を、下記表1の質量比の欄に示す割合で混合液を調製し、この調製液にアンモニアを加えて、pH6に調整して電解コンデンサ用電解液を得た。得られた電解コンデンサ用電解液は、アルミニウム箔を用いて10mA/cmの電流密度の定電流で化成した際の耐電圧(火花電圧)を測定した。化成性は、火花電圧に到達するまでの時間(分)あたりの電圧上昇率を示す。電導度は、30℃における値を示す。さらに、各電解液の−25℃での溶解性を目視で評価した。これらの結果を表1に示す。
<電解液例2〜19>
実施例で合成した化合物を用いて、表1中、電解液成分の欄および質量比の欄に示す組成で混合液を調製し、電解液例1と同様にして電解液を調製し、同様にして各物性を測定した。
<比較電解液例1>
対照化合物として、アゼライン酸(比較例1)を使用し、表1中、電解液成分の欄および質量比の欄に示す組成で混合液を調製し、電解液例1と同様にして電解液を調製し、各種物性測定を行った。
Figure 2015147321
Figure 2015147321
*1:溶解せず、測定不能。
*2:−25℃での溶解性の評価; ○:溶解, ×:固体析出 −:未検討
表中、1,6-DDA: 2−ブチルオクタン二酸
表中、テトラカルボン酸: デカン−2,4,7,9−テトラカルボン酸
本発明のエーテル基を有する多価カルボン酸化合物を含有する電解液は、ハロゲン化物イオンの含有量が500ppm(0.05質量%)以下であり、また、その物性は、上記の表1から明らかなように、比較例の電解液と比較して、耐電圧、化成性、溶解性等の点で優れている。実施例から明らかなように、本発明の電解液は、高い耐電圧と適度な化成性と良好な溶解性を有しており、従って、中高電圧用の電解コンデンサ用電解液として有用である。
本発明で開示されたエーテル基を有する多価カルボン酸化合物は、電気化学デバイス用電解液の電解質として、電解コンデンサ用電解液の電解質として有用であるほか、例えば、洗剤、クリーニング剤のビルダー;潤滑油;水垢防止剤;エポキシ樹脂硬化剤;ポリマー用原料等として新たな有用性が期待される。

Claims (15)

  1. 下記一般式(1)で表されるエーテル基を有する多価カルボン酸化合物を含有する、電気化学デバイス用電解質。
    Figure 2015147321
    〔一般式(1)中、Gは、置換基を有していてもよい炭素数2〜36の(n+1)価の炭化水素基を表し、但し、芳香族基を有するときヘテロ原子を含んでいてもよく;
    〜Rは、それぞれ、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルキルオキシ基、及び水酸基からなる群より選ばれる一つの置換基を表し、R〜Rは、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ複数の出現ごと同一でも異なる基を表してもよく、但し、RとRは、共にアルキル基およびアルキルオキシを表すことは無く;
    nは、1〜10の整数であり、nが2以上の場合、分子末端にカルボン酸部位を有するオキシ基は、同一炭素上に存在せず;
    a+は、水素イオン、アンモニウムイオンおよび有機アミンイオンからなる群より選択されるイオンを表し、また、点線の結合はイオン性結合を示し;
    一般式(1)で表される化合物の炭素数は、8以上70以下である。〕
  2. Gが、炭素数2〜36の飽和炭化水素基、炭素数4〜36の不飽和脂肪族炭化水素基、ヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数6〜36の芳香族基、および芳香族部分および脂肪族部分を有するヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数7〜36の炭化水素基からなる群より選ばれる、置換基を有していてもよい炭化水素基を表すことを特徴とする請求項1に記載の電解質。
  3. nが1〜3である一般式(1)で表される化合物を含有する、請求項1または2記載の電解質。
  4. 〜Rがすべて水素である一般式(1)で表される化合物を含有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の電解質。
  5. Gが、炭素数3〜12の直鎖状アルキレン基、主鎖の炭素数が3以上でかつ側鎖の炭素数が1以上の炭素数4〜12の分岐鎖アルカン−ジ、トリまたはテトラ−イル基、式(2):
    Figure 2015147321
    (式中、v、w、xおよびzは、それぞれ0〜6の数を表し、v+w+x+zは2〜6である。但し、vが0の場合およびzが0の場合は、環員炭素が結合部位であることを示し、xが0の場合およびwが0の場合は、単結合であることを示す。)
    で表されるアルキレン基、および炭素数4〜8の直鎖状のアルケニレン基からなる群より選ばれる基である一般式(1)の化合物を含有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の電解質。
  6. 炭素数4〜16のカルボン酸およびカルボン酸の塩からなる群より選ばれる少なくとも1つの化合物をさらに含有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の電解質。
  7. 炭素数4〜10のニトリル化合物および炭素数4〜10のエーテル化合物からなる群より選ばれる少なくとも1つの化合物をさらに含有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の電解質。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の電解質、および
    水と、エチレングリコール及びγ−ブチロラクトンから選ばれる一種以上の有機溶媒との混合溶媒
    を含有する電気化学デバイス用電解液。
  9. 前記混合溶液中の水の含有量が30質量%以下である、請求項8に記載の電解液。
  10. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の電解質を0.01〜50質量%の量で含有する、請求項8または9に記載の電解液。
  11. アルミニウム電気化学デバイス用電解液である、請求項8〜10のいずれか1項に記載の電解液。
  12. 請求項8〜11のいずれか1項に記載の電解液を含有する電解コンデンサ。
  13. アルミニウム電解コンデンサである、請求項12に記載の電解コンデンサ。
  14. 式(3):
    Figure 2015147321
    (式中、Aは、COOH、CNおよびCOORからなる群より選ばれる基であり、Rは炭素数1〜6のアルキル基を示す。)
    で表される化合物。
  15. 式(4):
    Figure 2015147321
    (式中、Bは、COOHまたはCNを示す。)
    で表される化合物。
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