JPH09510958A - 大腸ガンの化学的予防薬剤および化学的治療薬剤としての2−ヒドロキシ−5−フェニルアゾ安息香酸誘導体の使用 - Google Patents

大腸ガンの化学的予防薬剤および化学的治療薬剤としての2−ヒドロキシ−5−フェニルアゾ安息香酸誘導体の使用

Info

Publication number
JPH09510958A
JPH09510958A JP7518558A JP51855895A JPH09510958A JP H09510958 A JPH09510958 A JP H09510958A JP 7518558 A JP7518558 A JP 7518558A JP 51855895 A JP51855895 A JP 51855895A JP H09510958 A JPH09510958 A JP H09510958A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hydroxy
active metabolite
asa
group
oxidation product
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP7518558A
Other languages
English (en)
Inventor
ロリン ケイ. ジョンソン,
マービン エイチ. スレイセンガー,
Original Assignee
サリックス ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by サリックス ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド filed Critical サリックス ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド
Publication of JPH09510958A publication Critical patent/JPH09510958A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/655Azo (—N=N—), diazo (=N2), azoxy (>N—O—N< or N(=O)—N<), azido (—N3) or diazoamino (—N=N—N<) compounds
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • A61P35/04Antineoplastic agents specific for metastasis
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Oncology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 本発明は、大腸ガンの化学的予防または化学的治療の方法であって、大腸ガンを患う、または大腸ガンを発症する危険にある個体に、2-ヒドロキシ-5-フェニルアゾ安息香酸誘導体またはその活性代謝物のエステルまたは活性代謝物の酸化生成物、あるいは2-ヒドロキシ-5-フェニルアゾ安息香酸誘導体またはそれらのエステルまたは活性代謝物または活性化代謝物の酸化生成物の薬理学的に受容可能な塩の有効量を含む薬学的組成物を投与する工程を包含する方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 大腸ガンの化学的予防薬剤および化学的治療薬剤としての 2-ヒドロキシ-5-フェニルアゾ安息香酸誘導体の使用 説明 技術分野 本発明は、大腸ガンの化学的予防および化学的治療に関する。背景技術 大腸ガンは現在、アメリカ合衆国において悪性腫瘍に起因する年間の全死亡数 の11%を占める。100,000人あたり62人の発症率、および100,000人あたり300人 の有病率で、この疾患は現在、男性の死亡原因の第3位であり、そして女性の死 亡原因の第4位である。大腸ガンは、5年生存率が50%未満と特に悪く、これは 一般に、診断が後期になされることに起因する。現行の好ましい処置(化学療法 と併用される外科手術)では、この生存率は増加していない。必要とされている のは、大腸ガンを発症する危険性が大きいことが知られている患者集団において 、初期に開始され得る安全かつ効果的な予防的治療である。 エイコサノイドおよび胃腸細胞の分化型機能。 エイコサノイドは、胃腸上皮 性細胞の成長、分化、および機能の重要な調節因子である。プロスタグランジン 系列のエイコサノイド産物は、粘液分泌(BeckelおよびKauffman(1981)Gastro enterology 80:770-776)ならびに電解質および流体の分泌(Miller(1983)Am. J.Physiol. 245:G601-G623)を誘導することが知られている。それらはまた、能 動輸送を誘導し(BukhaveおよびRask-Madsen(1980)Gastroenterology 78:32-3 7)、そして上皮の複製能を増大する(Konturekら(1981)Gastroenterology 80 :1196-1201)。これらの反応により、緊密に結び付いた上皮細胞の分化型の、保 護的障壁システムの維持を生じ、その上皮細胞の頂端表面は高密度の複合糖質の 化学的緩衝物で覆われる。胃および上部の十二指腸において、このような障壁は 、消化のために精巧に造られる酸性およびタンパク質分解の環境から保護し、 一方大腸においては、このような障壁は、細菌および毒素の侵入から保護する。 それゆえ、外因性の合成プロスタグランジンが、細胞保護的に活性であり(Whit tleおよびVane(1987)In: Johnson(編)PHYSIOLOGY OF THE GASTRCINTESTINAL TRACT,第1巻、第2版、New York: Raven Press,143-180頁)、そして第2の 抗腫瘍処置として治療上の有用性が見い出されていることは驚くべきことではな い。それゆえ胃腸「GI」システムは、局所性の環境に存在するエイコサノイド産 物の特異的な分化型補体を活発に産生し、そしてこれに依存するするように発達 している。全てのエイコサノイドは、共通の前駆物質であるアラキドン酸(膜リ ン脂質からそれ自身遊離している)から誘導されるので、GI粘膜細胞は、酵素ホ スホリパーゼA2(PLA2)により開始される比較的高い基底レベルのアラキドン酸 代謝回転を有する。 GIシステムはまた、環境内の細菌、抗原、および毒素に対する主な防衛機構で あり、それゆえ攻撃的かつ迅速な炎症反応を実施する能力をも所有しなければな らない。この反応はまた、プロスタグランジン(PG)系列および化学走性のロイ コトリエン系列(LT)の両方のエイコサノイド産物に依存し、そして活性化因子 に反応して血液由来好中球、マクロファージ、および免疫細胞の流入を生じる。 これら浸入する細胞のそれぞれもまた、炎症性の(分泌された)PLA2を放出する ことにより、自身のリン脂質、および粘膜ならびに管腔のリン脂質を代謝する能 力をもそれに加えてもたらし、アラキドン酸の放出を増幅し、次いでアラキドン 酸は、PGおよびLTの両方に代謝される。 炎症細胞の浸潤は、不快な刺激を制限し、そして破壊するが、炎症性細胞の放 出産物に起因する損傷の程度は重要である。好中球およびマクロファージは、ス ーパーオキシド(O2 -)(Kitahoraら(1988)Dig.Dis.Sci. 33:951-955)、ならび に過酸化水素(H2O2)(TauberおよびBabior(1985)Free Radic. Biol. Med. 1:2 65-307)、およびプロテアーゼ(Ohlssonら(1977)Hoppe Seylers Z.Physiol.C hem 358:361-366)を放出する。結果として生じる浸潤が広範囲である場合、上 皮層の顕著な剥落が、引き続く障壁機能の衰弱とともに生じる。次いで炎症反応 の消散が、最終的に最適な上皮障壁の適用範囲を回復するために必要とされる。 慢性GI炎症およびGIガン誘導。 慢性の胃腸炎症性疾患(例えば、潰瘍性大腸 炎(Lennard-Jonesら(1977)Gastroenterology 73:1280-1285)、クローン病(Far merら(1971)Cancer 28:289-295)、および慢性萎縮性胃炎(Sipponenら(1983)Cancer 52:1062-1067))は、続いて起こる胃腸ガンの増加した危険性に関与する 。この機構は、まだ証明されていないが、続いて起こるトランスフォーメーショ ン、増殖の増大、および悪性腫瘍の浸潤を導き得る3つの重要な交差する経路は 、多数の急性炎症エピソードの間に生じる。下記に考察されるように、(1)増 加した大腸のフリーラジカルおよび発ガン物質負荷、(2)栄養性エイコサノイ ド調節の変化、および(3)細胞浸潤を仲介する遺伝子産物の誘導が存在する。 炎症エピソードに起因する変質した発ガン物質負荷。 大腸は、食物中の化合 物の代謝および内因性の分泌物(例えば、大腸内細菌による胆汁酸)から生じる 遺伝毒性の発ガン物質および腫瘍促進物質のかなり主要な基本的負荷に唯一曝さ れ得る。糞便中の発ガン物質と大腸ガン誘導との間に関係があることは、高リス ク個体の糞便中における変異原の増加が、低リスク集団のそれに対して認められ ることにより支持される(Reddyら(1980)Mut.Res. 72:511-515)。この相関は また、食物繊維の摂取と大腸ガンの発症率との間の負の関係が繰り返し認められ ることに一致する(ArmstrongおよびDoll(1975)Int.J.Cancer 15:617-623)。 繊維の保護効果は、糞便容積の増加によって生じると推論されており、その結果 糞便中発ガン物質の希釈および輸送時間の短縮を生じ、より迅速な発ガン物質の 排出をもたらす。これらの結果は、糞便発ガン物質負荷の濃度の減少が、ガンの 危険性の減少を導き得るならば、発ガン物質負荷の増加は、危険性の増加を導き 得るという可能性を高める。大腸の発ガン物質のこのような増加の1つは、連続 的な炎症事象に由来し得る。 特に関連する例は、酸化窒素としての窒素酸化物のL-アルギニン依存形成を経 由する発ガン性物質ニトロソアミンの炎症性好中性の産生デある(Grisham(199 3)Gastroenterology 104:A243)。炎症細胞により放出される他の酸化的な産物 は、スーパーオキシドおよび過酸化水素を含み、これらは、鉄(Fe)のような所 定の遷移金属の存在下で高反応性かつ細胞傷害性のヒドロキシルラジカル(O H:)を産生し得る(Grisham(1990)Biochem Pharmacol 39:2060-2063)。炎症 細胞の流入により精巧に造られる発ガン物質およびフリーラジカル負荷の増加に 加えて、アラキドン酸カスケードが、変異原性代謝産物を産出し得ることも公知 である。プロスタグランジンH2(PGH2)の代謝産物、マロンジアルデヒド(MDA )は、インビボで直接的に作用する変異原であり(MukaiおよびGoldstein(1976 )Science 191:868-869)、そして動物における発ガン物質であり(BasuおよびM arnett(1983)Carcinogenesis 4:331-333)、そしてトロンボキサンシンテター ゼにより細胞中に高い収量で、活性シクロオキシゲナーゼ経路で酵素的に産生さ れ得る。MDAは、ヒト大腸p53遺伝子と関連する変異に類似したフレームシフト変 異を生産することが示されている(Marnettら(1985)Mutat.Res. 129:39-46) 。PGHシンテターゼ自体は、強力なペルオキシダーゼであり、そして変異原への 広範な範囲のポリサイクリック炭化水素の活性化を触媒することが示されている (Marnett(1981)Life Sci. 29:531-546)。 これらの知見は、胃腸管におけるアラキドン酸カスケードの慢性的および異常 な(炎症細胞作動性の)活性化が、最大DNA合成の時間の間にDNA変異の潜在的な 誘導とともに発ガン物質負荷の増加をもたらす1つの経路であることを示唆する 。細胞増殖の増加(炎症細胞に浸潤するこにより誘導される上皮性剥落に続く) は、このような発ガン物質の作用に影響されやすい細胞数の増加を招く。あるい は、増殖の増加は、発ガン物質により以前に誘導された変異を増幅する(クロー ンの拡大を通して)ように働き得る。 エイコサノイド調節の変化は、炎症エピソードに起因する増殖を駆動し得る。 GI炎症に関連するさらなる機構およびGIガンの進行は、正常なエイコサノイド 調節の崩壊であり得る。上記で考察されるように、GI粘膜の上皮の正常な分化型 機能は、内因性エイコサノイドにより影響を受ける生物学的活性の多種多様な範 囲に密接に連接する。これらの薬剤は、局所的に作用し、そして一般に、活発な 代謝不活性化に起因する短い半減期を有するので、急性炎症事象の期間は、エイ コサノイドホメオスタシスの正常な調節を劇的に変える。 炎症部位への好中球およびマクロファージの侵入において、これらの正常な動 態は、劇的に変化する。第一に、炎症細胞は、それらで広範な範囲のさらなるア ゴニスト(例えば、サイトカイン、プロテアーゼ、および成長因子をもたらし(Ad amsおよびHamilton(1984)Ann.Rev.Immunol. 2:283-318,Ohlssonら(1977)Ph ysiol.Chem. 365:361-366、Kellyら(編)、Textbook of Rheumatology,New Yo rk: W.B. Saunders,pp.186-215のNathanおよびCohn(1980)))これらのアゴニスト は単独で、アラキドン酸を放出するように細胞性PLA2(cPLA2)を慢性的に活性 化する。第二に、炎症細胞は、分泌物(secretory)として知られるPLA2のさら なる形態またはsPLA2の豊富な供給源である(Seilhamerら(1989)J.Biol.Chem. 264:5335-5338)。GI炎症疾患におけるその活性が、最近報告されている(Mina miら(1992)Gut 33:914-921)。 cPLA2と異なり、sPLA2は、サイトカイン(Pfeilscifterら(1989)Biophys.Re s.Commun. 159:385-394)、および特に、エンドトキシン(OkaおよびArita(199 1)J.Biol.Chem. 266:9956-9960)により、炎症細胞(Wrightら(1990)J.Biol. Chem. 265:6675-6681)、血小板(Hayakawaら(1990)J.B1ol.Chem. 104:767-77 2)、軟骨細胞(Lyons-Goirdanoら(1989)Biochem.Biopys.Res.Commun. 164:48 8-495)、および平滑筋細胞(Nakanoら(1990)FEBS Lett. 261:171-174)から 放出される。さらに、細胞外環境は、最高のカルシウム濃度を含有するので、sP LA2は、一旦放出されると調節されない。それゆえ放出において、それは、細胞 膜および細菌の膜で見い出されるリン脂質のsn-2位置からならびに食物およびリ ポタンパク質供給源からアラキドン酸、および他の脂肪酸を活発に加水分解する 。多くのこのようなリン脂質に由来するsn-2脂肪酸の除去した結果生じるリゾリ ン脂質は、周辺細胞に対して強力に溶原性である(OkadaおよびCyong(1975)Jp n.J.Exp.Med. 45:533-534)。従って、この反応はまた、上皮細胞の溶解および 濾過されていない領域(unfiltered area)における剥落をも導き得、最終的に は、障壁の機能を維持するために増殖の増大を必要とする。 細胞の侵入に関する炎症反応および遺伝子の活性化。 炎症反応は、正常なエ イコサノイド調節を破壊するだけでなく、細胞の浸入に必要とされる遺伝子産物 の活性化をも導く。1つのこのような産物、ウロキナーゼプラスミノーゲンアク チベーターレセプター(uPAR)は、腸管内の上皮細胞により正常に発現される。 細胞表面に対するその足場は、正常な陰窩細胞遊走および細胞表面のタンパク質 分解による落屑の重要な決定因子であり得る(Kristensenら(1991)J.Cell.Bio l. 115:1763-1771)。炎症細胞において、uPAR遺伝子発現は、プロテインキナー ゼCの活性化因子により、ホルボールエステルTPAのような腫瘍促進因子(Lundら (1991)J.Biol.Chem. 266:5177-5181)により、そして組織浸潤(Stoppelliら (1985)Natl.Acad.Sci.USA 82:4939-4943)に必要とされる浸潤性の表現型を誘 導する種々のサイトカイン(Lundら(1991)EMBO J. 10:3399-3401)により誘導 される。従って、高レベルのuPAR発現がまた、転移能を有するいくつかの腫瘍細 胞株(大腸ガン由来細胞を含有する)において検出されていることは驚くべきこ とではない(Pykeら(1991)Am.J.Pathol. 138:1059-1067)。特に重要なことは 、共培養実験が、浸潤能はそのリガンドプラスミノーゲン活性化因子よりもuPAR の発現により高度に相関していたことを示していることである(Ossowskiら(19 91)J.Cell.Biol. 115:1107-1112)。従って、炎症反応の多数のサイクルはまた 、大腸粘膜の細胞におけるuPAR過剰発現に寄与し得、これは以前の良性腫瘍にお ける浸潤性表現型の獲得を生じる。 それゆえGI粘膜の細胞は、以下の3つの重要な経路のために、慢性炎症エピソ ードに唯一感受性であり得る:(1)上皮細胞は、炎症エピソードの間にさらに 増加し得る高度な発ガン性物質負荷とともに環境中に位置される;(2)内因性 および浸潤されたエイコサノイドカスケードの両方の産物は栄養性因子である; そして(3)炎症因子に対するそれら自体の分化した反応は、浸潤性表現型の獲 得に必要とされる遺伝子産物の発現を包含する。これらの3つの経路とともに、 トランスフォーメーション事象、ならびに結果として生じる腫瘍の誘導、進行、 および浸潤を導き得る。それゆえ、エイコサノイドカスケードの所定のアームを ブロックする因子は、大腸ガンの化学的予防において有用である。 大腸ガンの前駆体としてのポリープおよび異常陰窩の病巣。 腺腫のポリープ が、結腸直腸ガンの前駆体であり、そしてそれらの外観、サイズ、および多重度 が、発達中の大腸ガンの関連した危険性の前兆であることが現在広範に支持され ている(Lotfiら(1986)Mayo Clinic Proc. 61:337-343を参照のこと)。腺腫 のポリープは、大腸ガンの前駆体の病変であるが、異常陰窩病巣と呼ばれる所定 の初期の病理学的病変は、腺腫ポリープに対する前駆体病変である。異常陰窩病 巣(ACF)は、正常な外観のヒト大腸粘膜において同定可能であり、そして散発 性大腸ガン患者、または一般に家族性腺腫ポリープ症を遺伝する患者由来の検体 においてより大きな数およびサイズで存在することが示されている(Ronucucci ら(1991)Human Pathol. 22(3):287-294; Pretlowら(1991)Cancer Res. 51:1 564-1567)。 NSAIDおよび大腸ガンの化学的予防。 いくつかの非ステロイド系抗炎症性薬 物(NSAID)が、ラットの大腸発ガンモデルにおける腫瘍保有動物の数および動 物あたりの腫瘍発症率を減少することにおいて効果的であるという証拠がある。 (Narisawaら(1981)Cancer Res. 41:1954-1957)、(Pollardら(1983)Cance r Lett. 21:57-61)(Moorghenら(1988)J.Pathol. 156:341-347)(Reddyら(19 93)Gastroenterology 104:A443)ここで腫瘍罹患率の70%までの減少は、最大 許容用量の80%の用量で認められている。ジメチルヒドラジン誘導性大腸発ガン の研究において、スリンダクが、発ガン物質投与の間に存在する場合にのみ腫瘍 の発症率を減少することが観察され、発ガン物質投与後17週間に与えられた場合 には観察されなかった(Moorghenら(1988)J.Pathol. 156:341-347)。 いくつかの回顧的な研究において、アスピリン摂取が、大腸ガン発症後におけ る化学的予防治療として評価されている。これらの研究の結果は、大腸ガン発症 の危険性の半減(Kuneら(1988)Cancer Res. 48:4399-4404)から危険性の50% 増加(Paganini-Hillら(1991)J.Natl.Cancer Inst. 83:1182-1183)の範囲で ある。しかし、アスピリンおよび他のNSAIDを用いるいずれのヒトの研究、特に 回顧的な研究は、潜血スクリーニングおよびS状結腸鏡検査を通してNSAID群に おけるポリープまたは腫瘍のより早期の検出を可能にし得るGI出血の誘導された 頻度により否定され得ることに注目すべきである。 回顧的なアスピリン研究は、不明確な結果を提供したが、動物研究において見 い出された所定のNSAIDについての最初の結果(上記で要約した)は、予期ヒト 治験において反復されている。このNSAID、スリンダクは、プラセボコントロー ルを用いる無作為二重盲検クロスオーバー試験において、4ヶ月未満内に9名の 家族性ポリープ症患者にポリープの退行を引き起こしたことが示されている(La bayleら(1991)Gastroenterology 101:635-639)。さらに、ポリープの成長は 、 スリンダク中止後に再開した。インドメタシンを用いた同様の研究ではポリープ の退行に対する影響は認められなかったので(Kleinら(1987)Cancer 60:2863- 2868)、この知見は重要である。これらのNSAIDは、両方とも抗炎症活性がシク ロオキシゲナーゼの阻害に由来しているが、スリンダクは、大腸内細菌により、 その活性代謝物、スリンダクスルフィドに変換されるプロドラッグである(Shen およびWinter(1975)Adv.Drug.Res. 12:89-245)。対照的に、インドメタシン は、全身への送達のために、上部GI管から主として吸収される場合、その活性形 態で経口摂取される(Huckerら(1966)J.Pharmacol.Exp.Ther. 153:237-249) 。それゆえ、大腸へスリンダクにより送達される活性代謝物の濃度は、インドメ タシン由来の濃度よりも有意に高いようである。この結果は、観測されたNSAID の化学的予防効果の有意な部分が、粘膜−管腔界面での薬物の局所的な作用に由 来することを示唆する。 動物モデルにおける大腸腫瘍発生のNSAID誘導性阻害のこの証拠は、腫瘍細胞 のシクロオキシゲナーゼによる阻害の機構を示唆するが、このような機構の確認 は成されていない。NSAID処置動物から摘出した腫瘍組織は、劇的に減少したレ ベルのPGE2を分泌することが示され、この仮説に一致する(Reddyら(1992)Car cinogenesis 13:1019-1023)。しかし、ほとんどの大腸腫瘍は、常在性の細胞タ イプに関して異種であり、そしていくつかの報告は、結腸直腸の腺ガンから産生 された上皮細胞株が、PGE2または他のプロスタノイドの高生産者ではないことを 報告している(Hubbardら(1988)Cancer Res. 48:4770-4775)。しかし、ヒト 大腸組織から分画された細胞のエイコサノイド産生に関する報告は、腫瘍上皮細 胞が単純な組織と同様のPGE2レベルを産生し、一方腫瘍由来単核細胞がそれらの 正常な対応物よりも有意に多いエイコサノイド合成を示した(Maxwellら(1990 )Digestion 47:160-166)。それゆえ、NSAID阻害に対して感受性の標的細胞は 、腫瘍上皮細胞であり得ないが、上皮細胞が反応性であるような高いPGレベルを 産生する他のいくつかの他の常在物であり得る。 好ましい化学的予防治療のプロフィール 全てのNSAIDは、有意な副作用プロ フィールを保有する。NSAIDは、シクロオキシゲナーゼ産物のNSAIDの阻害におい て組織特異的ではなく、そして腎臓および胃腸の両システムは、特に感受性であ る。NSAIDは、腎臓の灌流を減少し、腎毒性を生じ(CliveおよびStoff(1984)N .Engl.J.Med. 310:563-572)、そしてプロスタグランジンは、GI上皮の通常の分 化型機能に必要であるので、NSAID誘導性胃潰瘍形成は、このクラスの薬物に関 連した罹病率および死亡率に対する有意な寄与物である(Langman(1989)Gastr oenterology 96:640-646,Bjarnasonら(1992)Gastroenterology 104:1832-184 7)。より下位の腸において、長期のNSAID治療は、直腸炎から汎大腸炎(pancol itis)の範囲の大腸炎を生じることが報告されている(TannerおよびRaghunat( 1988)Digestion 41:116-120)。ある回顧的研究では、大小の腸穿孔および出血 を示す患者のうち25%にNSAID摂取が見い出されることを推定した(Langmanら( 1985)Br.Med.J. 290:347-349)。最後に、すでに結腸直腸のガンを発症する高 い危険性のある、現存する慢性炎症性腸疾患の患者において、5-ASAを含まないN SAIDおよびアスピリン治療は、現存する病態の悪化のため禁忌である(Rampton およびSladen(1981)Prostaglandins 21:417-425)。それゆえ、大腸ガンの化 学的予防について理想的な薬物は、以下のプロフィールを有する薬物である: 1)大腸特異的−上部GI管において作成される活性を有しないプロドラッグで あるが、大腸への到達時には活性な形態に変換されるべきである(スリンダク様 ); 2)限定された吸収−親および代謝物の吸収が(特にその活性形態に一旦変換 されると)最小である; 3)全身的な活性がないこと−一旦吸収されると、代謝性の不活性化により、 薬物を不活性な形態に変換すべきであり、それにより腎臓およびGIシステムに対 する全身的な効果を制限する; 4)抗酸化特性−大腸特異的抗酸化活性は、発ガン物質負荷を軽減するように さらに働く;および 5)NSAID様抗炎症機構−活性代謝物は、炎症誘導性エイコサノイド経路を阻 害するべきであるが、基底の維持経路を損なわないエイコサノイド阻害が好まし い。 要約すると、所定のNSAIDは、発ガン物質誘導性動物モデルにおける大腸腫瘍 の発生を阻害し、そしてヒトのポリープの成長を阻害することが示されている。 NSAIDによる腫瘍阻害に関する機構は、証明されていないが、これらの薬物は、 胃腸のエイコサノイド産生および代謝を調節し得る。不幸なことに、NSAIDはま た、それらの長期使用を妨げ得る妨害性の、および重大な胃腸の副作用のプロフ ィールを有する。それゆえ、化学的予防薬剤として効果的であるがこれらの副作 用を欠失しているNSAIDを同定することが、極めて望ましい。Chan,米国特許第4 ,412,992号は、2-ハイドロキシ-5-フェニルアゾ安息香酸誘導体、および潰瘍性 大腸炎の処置におけるそれらの使用について記載している。発明の開示 本発明のある実施態様に従い、大腸ガンを患うまたは大腸ガンを発症する危険 にある個体を処置する方法であって、以下の一般式の2-ヒドロキシ-5-フェニル アゾ安息香酸誘導体を含む薬学的組成物の有効量をヒトに投与する工程を包含す る方法が提供される: ここでXは、-SO2-または-CO-基であり、そしてRは、フェニルまたはカルボキシ メチルフェニル基のいすれかであるか、または式-(CH2)n-Yで示される基であり 、ここでYは、水酸基、アミノ基、モノアルキル-あるいはジアルキル-アミノ基 、6個までの炭素原子を含有するアルキル部分、あるいはカルボン酸基あるいは スルホン酸基であり、そしてnは、1〜6の全ての数であり、そしてここでアル キレン基の1個またはそれ以上の水素原子が、アミノ基、モノアルキル-あるい はジアルキル-アミノ基により置換され得、このアルキル部分は、6個までの炭 素原子またはアルキル基を含み、そしてここで-(CH2)n-Y基は、窒素原子に直接 またはベンゼン環を介してのいずれかにより結合する(但し、R-NH-X-は、-CO-N H-CH2-COOH基以外である);あるいはそれらのエステルまたは活性代謝物または 活性 代謝物の酸化生成物、あるいは2-ヒドロキシ-5-フェニルアゾ安息香酸誘導体ま たはそれらのエステルまたは活性代謝物または活性代謝物の酸化生成物の非毒性 の薬学的に受容可能な塩である。 本発明の別の実施態様に従い、本方法の薬学的組成物は、固体または液体の薬 学的希釈剤またはキャリアとの混合物中に、2-ヒドロキシ-5-フェニルアゾ安息 香酸誘導体またはそれらのエステルまたは活性代謝物または活性代謝物の酸化生 成物、あるいは2-ヒドロキシ-5-フェニルアゾ安息香酸誘導体またはそれらのエ ステルまたは活性代謝物の塩から本質的になる。 本発明のさらに別の実施態様において、2-ヒドロキシ-5-フェニルアゾ安息香 酸誘導体は、バルサラジドである。 本発明のさらなる実施態様において、活性代謝物は5-ASAである。 本発明のさらなる実施態様において、活性代謝物の酸化生成物は、5-ASAの酸 化生成物である。 本発明のさらなる実施態様において、5-ASAの酸化生成物は、ゲンチジン酸ま たは5-ニトロ-サリチル酸である。 本発明のさらなる実施態様において、薬学的組成物は、2-ヒドロキシ-5-フェ ニルアゾ安息香酸誘導体またはそれらのエステルまたは活性代謝物または活性代 謝物の酸化生成物、あるいは2-ヒドロキシ-5-フェニルアゾ安息香酸誘導体また はそれらのエステルまたは活性代謝物または活性代謝物の酸化生成物の塩の1〜 14g/70kg体重/日の範囲の1日用量を、大腸ガンを患うまたは大腸ガンを発症す る危険にある個体に経口投与される。 本発明の別の実施態様において、薬学的組成物は、2-ヒドロキシ-5-フェニル アゾ安息香酸誘導体またはそれらのエステルまたは活性代謝物または活性代謝物 の酸化生成物、あるいは2-ヒドロキシ-5-フェニルアゾ安息香酸誘導体またはそ れらのエステルまたは活性代謝物または活性代謝物の酸化生成物の塩の1〜14g/ 70kg体重/日の範囲の1日用量を、大腸ガンを患うまたは大腸ガンを発症する危 険にある個体に直腸から投与される。図面の簡単な説明 図1は、2-ヒドロキシ-5-フェニルアゾ安息香酸誘導体(ここで、一般名は、 バルサラジドである)の化学構造を示す。アミノサリチレート部分、5-アミノサ リチル酸(5-ASA)は、キャリア分子である4-アミノベンゾイル-β-アラニン(4-AB A)にアゾ結合を介して結合している。 図2は、腺ガン細胞株HT-29の増殖への0、0.1、1.0、および10mMの用量にお ける5-ASAの効果を示す。示した細胞数は、3回の実験の平均である。 図3は、腺ガン細胞株LS174Tの増殖への0、0.1、1.0、および10mMの用量にお ける5-ASAの効果を示す。示した細胞数は、3回の実験の平均である。 図4は、飲料水中に投与したバルサラジドの存在下または非存在下での発ガン 物質アゾキシメタンでのラット群の処理により誘導された異常大腸陰窩数の分析 を示す。 図5は、低濃度でのバルサラジドおよび5-ASAにより生成される相対的な阻害 応答を示す。 図6Aおよび6Bは、それぞれコントロール動物および第2回の注射の6週間後の AOM(20mg/kg)注射動物の大腸全体の異常陰窩病巣の分布を示す。1、2、3、4 、または5あるいはそれ以上の数を含む病巣数を示す(それぞれパネルの低い曲 線から高い曲線)。 図7は、細胞に曝す4日前に培地に溶解した種々の濃度の5-ASA(黒)、また は、細胞に曝す直前に培地に10mMで溶解した5-ASA(白)によるLS174T細胞の増 殖の阻害を示す。細胞は、定量前にさらに4日間増殖させた。 図8Aおよび8Bは、それぞれ、種々の濃度の5-ASAの2つの酸化生成物、ゲンチ ジン酸塩および5-ニトロサリチル酸塩による大腸ガンの細胞増殖の阻害を示す。発明の実施態様 2-ヒドロキシ-5-フェニル安息香酸誘導体、特にバルサラジドおよびその活性 な代謝産物は、大腸ガンの化学的予防に有効であることが見出されている。これ らの2-ヒドロキシ-5-フェニル安息香酸誘導体は、以下の一般式を有する: ここで、Xは-SO2-または-CO-基であり;そしてRはフェニルまたはカルボキシ メチルフェニル基のいずれか、または式-(CH2)n-Yで示される基であり、ここで 、Yは水酸基、アミノ基、モノアルキルアミノ基、またはジアルキルアミノ基で あり、このアルキル部分は6個までの炭素原子、またはカルボン酸基またはスル ホン酸基を含み、そしてnは1〜6の全ての数であり、そしてここでアルキレン 基中の1個またはそれ以上の水素原子が、アミノ基、モノアルキル-あるいはジ アルキル-アミノ基により置換され得、このアルキル部分は、6個までの炭素原 子またはアルキル基を含み、そしてここで、-(CH2)n-Y基は、窒素原子に直接ま たはベンゼン環を介してのいずれかにより結合する(但し、R-NH-X-は、-CO-NH- CH2-COOH基以外である)。 本明細書中で使用されるように、用語「2-ヒドロキシ-5-フェニル安息香酸誘 導体」はまた、この化合物のエステルまたは活性な代謝産物、あるいはこの化合 物またはそのエステルまたは活性な代謝産物の非毒性の薬理学的に受容可能な塩 を包含する。 用語「活性な代謝産物」は、例えば、大腸細菌の作用を経ての、ヒト体内での 2-ヒドロキシ-5-フェニル安息香酸誘導体の代謝の産物をいい、これは、大腸ガ ン細胞の増殖を阻害する。例えば、以下で議論するように、5-ASAは、バルサラ ジドの活性な代謝産物である。 用語「酸化生成物」は、2-ヒドロキシ-5-フェニル安息香酸誘導体の活性な代 謝産物(例えば、5-ASA)を酸化条件(例えば、次亜塩素酸塩または過酸化水素) に曝すことにより生成する産物である。 バルサラジドナトリウムは、大腸特異的であり、非ステロイド性の抗炎症アミ ノサリチル酸塩である。進行中の潰瘍性大腸炎の処置に有用である。バルサラジ ドおよびその1次代謝産物は、培養ヒト大腸ガン細胞の増殖を阻害する。そして バルサラジドは、発ガン物質であるアゾキシメタンで処置した動物の異常陰窩形 成を阻害する。他のNSAIDのように、バルサラジドはヒト大腸ガンの化学的予防 に有用である。しかし、バルサラジドは3つの重要な安全性の利点を有する:(1 )薬剤の送達が大腸特異的である:(2)胃潰瘍または十二指腸潰瘍の徴候は全く観 察されなかった;そして(3)腎毒性の徴候は、今日までに処置された500人にわた る患者の間に、何人かについては3年間もの期間において、全く報告されていな い。従って、バルサラジドは、大腸ガンの化学的予防に対して、効力と安全性と の理想的な組み合わせを有する。 大腸特異的送達。バルサラジドは、スリンダクのようなその不活性な形態が、 大腸細菌の作用により活性な抗炎症薬に変換されるプロドラックである。図1に 示すように、バルサラジドは、アミノサリチレートである5-アミノサリチル酸(5 -ASA)と不活性のキャリア分子である4-アミノベンゾイル-β-アラニン(4-ABA)と をアゾ結合を介して結合する。細菌のアゾリダクターゼは、この結合を加水分解 し、局所作用のために5-ASAを放出する。 限局性全身的吸収。バルサラジドを経口投与した場合、上部GI管で分解されず 、そして実質的に吸収されずに通過する。プロドラックの摂取用量の0.3%程度 しか血漿または尿中に見出されない。薬物の99%が完全なまま大腸に到達する。 大腸で、この薬物は加水分解されて5-ASAおよび4-ABAを形成し、これが大腸粘膜 と相互作用し、そしてそれらのN-アセチル形態に変換される。1回の用量のバル サラジドから生じる5-ASAの大部分は、96時間にわたってN-アセチル-5-ASA(Nac5 ASA)に変換され、そして尿中に排出される。一方、4-ABAおよびそのN-アセチル 代謝産物は、ほとんど吸収されない。5-ASAのN-アセチル代謝産物は不活性であ るため、送達された5-ASAの全身的な活性もまた減少する(Chanら(1983)Dig.Di s.Sci. 28: 609-615)。 抗酸化的特性。前で論じたように、有効な抗酸化的特性を有する化学的予防剤 はまた、大腸発ガン物質荷重の減少、ならびに浸潤炎症細胞からのフリーラジカ ル放出により誘導される損傷を減少させるのに寄与し得る。5-ASAは、アルギニ ン依存性の五酸化二窒素からのニトロソアミン形成を阻害する(Grisham(1993)G astroenterology 104 :A243)。さらに、完全なバルサラジドおよび5-ASAの両方 が、O2-およびOH:に対する効果的なフリーラジカル捕獲剤である。バルサラジ ドおよび5-ASAは、潰瘍性大腸炎を有する患者由来の直腸バイオプシーとともに インキュベートした場合、直腸粘膜の反応性酸素代謝物産生を90%以上減少させ る。両方の薬剤はまた、同様の濃度で使用された場合、抗酸化剤であるタウリン 、アスコルベート、またはN-アセチルシステインよりも効果的である(Simmonds ら(1992)Gastroenterology 102 :A696)。 上部胃腸効果を有しない大腸抗炎症活性。バルサラジドは、いくつかの大腸炎 症の動物モデルならびに進行中の潰瘍性大腸炎(Greenら(1993)Gastroenterolo gy 104 :A709)および鎮静期の潰瘍性大腸炎(Gaifferら(1992)Ailment.Pharmac ol.Ther. :479-485)において抗炎症活性を有する。重要なことは、この薬物が 優れた胃腸耐性を示すことである。 バルサラジドおよび5-ASAは、インビトロにおいて大腸ガン細胞の増殖を阻害 する 。5-ASAならびにバルサラジドは、ヒトの大腸ガン細胞に有意な増殖阻害活 性を示す。 5-ASAの酸化生成物は、インビトロにおいて大腸ガン細胞の増殖を阻害する。5 -ASAの酸化生成物は、5-ASAと比較した場合、ヒト大腸ガン細胞に対して驚異的 な予期せぬ増殖阻害活性を示す。大腸ガンの化学的防止および/または化学的治療の方法 従って、本発明の2-ヒドロキシ-5-フェニル安息香酸誘導体、特にバルサラジ ドおよびその代謝産物は、大腸ガンの化学的治療に有用である。これらは好まし くは、大腸ガンを患っている、または大腸ガンを発症する危険性のあるヒト個体 に、2-ヒドロキシ-5-フェニル安息香酸誘導体を含有する薬学的組成物の形態で 投与される。薬学的組成物はまた、1またはそれ以上の非毒性の薬学的に受容可 能なキャリア、賦形剤、および/または希釈剤を含み得る。経口投与が好ましい 。標準的な薬学的処方技術が用いられる(例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences ,Mack Publishing Co.,Easton,PA,最新版に開示されている)。 組成物は、錠剤、カプセル剤、粉剤、顆粒剤、舐剤、液体、またはゲル投与物 の形態であり得る。経口投与のための錠剤およびカプセルは、単位用量投与に適 切な形態であり得、従来の賦形剤を含有し得る。これらの例は、結合剤(例えば 、シロップ、アラビアゴム、ゼラチン、ソルビトール、トラガカントゴム、およ びポリビニルピロリドン);増量剤(例えば、ラクトース、しょ糖、トウモロコ シデンプン、リン酸カルシウム、ソルビトール、またはグリシン);錠剤化潤滑 剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、二酸化ケイ素、タルク、ポリエチレン グリコール、またはシリカ);崩壊剤(例えば、ジャガイモデンプン);または 受容可能な湿潤剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)である。錠剤は、通常の 薬学的実践で周知の方法に従ってコーティングされ得る。経口用液体調製物は、 例えば、水性または油性の懸濁物、溶液、乳剤、シロップ、またはエリキシルの 形態であり得、あるいは、使用前に水または他の適切な媒体で再構成するための 乾燥産物として与えられ得る。このような液体調製物は、従来の添加物、例えば 、懸濁剤(例えば、ソルビトール、シロップ、メチルセルロース、グルコースシ ロップ、ゼラチン、水素化食用脂肪)、乳化剤(例えば、レシチン、ソルビタン モノオレアート、またはアラビアゴム;非水性媒体(食用油を含む)(例えば、 アーモンド油、分留ヤシ油、グリセリンのような油性エステル、プロピレングリ コール、またはエチルアルコール);防腐剤(例えば、メチル-p-ヒドロキシベ ンゾエート、プロピル-p-ヒドロキシベンゾエート、またはソルビン酸)および 、所望であれば従来の香料または着色料を含有し得る。 本発明の薬学的組成物の活性物質の割合は変化し得、それは、所望の治療効果 についての適切な用量が得られるように、比率を構築すべきであることが必要と される。一般に、本発明の調製物は、1日・70kg体重あたり1〜14gの活性物質 を与えるように、ヒトに経口投与または直腸投与されるべきである。 以下の実施例は、例示のためであり、そして限定するためのものではない。 実施例 実施例1:バルサラジドおよび5-ASAは、インビトロで大腸ガン細胞の増殖を阻 害する バルサラジドおよびその代謝産物である5-ASAのヒト大腸ガン細胞の増殖に対 する活性を、ヒト腺腫細胞HT-29およびLS174Tを使用してインビトロで実証した 。細胞は、10%仔ウシ血清を添加したダルベッコの改変Eagle培地で、5%CO2雰 囲気中で37℃にて増殖させた。増殖試験のために、細胞を24ウェル組織培養皿( 2cm2/ウェル)に、20,000細胞/ウェルの密度で播き、そして12時間接着させた 。次いで、増殖培地を交換し、そして試験薬物を含有する新鮮培地で置き換えた 。 試験薬物を、所望の濃度で組織培養培地に溶解し、そして個々のウェルに添加 した。ウェルあたりの細胞数を決定するために、培地を除去し、そして細胞をリ ン酸緩衝生理食塩水で洗浄した。次いで、細胞をトリプシン−EDTA溶液で15分間 、分離するまでインキュベートした。次いで、分離した細胞をウェルから取り出 し、そしてCoulter Counter(Model ZBI)を使用して計数した。図2および3に示 されるように、ヒト大腸ガン細胞株HT-29およびLS174Tの両方が、漸増濃度の5-A SAにより増殖阻害された。10mM 5-ASAの用量では、阻害はそれぞれ82%および85 %に達した。 比較研究もまた、バルサラジドとその2つの代謝物5-ASAおよび4−ABAならび にアセチルサリチル酸(アスピリン)とのガン細胞の増殖への有効性を試験する ために実行した。表Iに示したように、アセチルサリチル酸(これは、共有結合 的にシクロキシゲナーゼを阻害する)は、親薬物のバルサラジドが阻害したよう に、このアッセイで強力に阻害性であった。しかし、4-ABA(バルサラジドのキ ャリア分子)は不活性であった。表Iに示した細胞数は、3つの培養ウェルの平 均である。 バルサラジドおよび5-ASAで見られる増殖阻害効果の用量応答関係を調べるた めに設計されたさらなる研究は、HT-29細胞またはLS174T細胞のいずれかを使用 して試験した場合、両方の化合物が同様の結果を生じることを示した。用量応答 研究のために、96ウェルプレートにおいて多数の薬剤および用量を同時にアッセ イすることを可能にするように、敏感な色素結合アッセイを適合させた。細胞を プレートし、そして試験薬物を添加する前に24時間接着させた。次いで、4日後 に細胞密度を、ウェルを固定し、そしてスルホロダミンB色素で染色することに より測定した。次いで、染色培養物の光学密度を、96ウェルプレートリーダーを 495nmで使用して測定した(Skehanら(1990)J.Natl.Cancer Inst. 82:1107-1112 )。 図5に示したように、バルサラジドは、低濃度で5-ASAより大きな阻害応答を 一貫して生成する。HT-29細胞を使用する場合、IC50値は、それぞれ5.7mMおよび 11.8mMであるか、一方LS174T細胞を使用する場合、それぞれのIC50値は5.2mMお よび11.5mMである。試験した5-ASAの最低の濃度(LS174Tは0.1〜1.0mM、HT-29は0 .1〜4mM)では、約20%の細胞数の再現性があり、そして統計学的に有意な増大が 、両方の細胞タイプで観察された。これは、他者により以前に出版された結果と 一致する(彼らは、低濃度の他のNSAIDにより誘導されるタンパク質合成の増大 に続き、より高い濃度での阻害を観察した(Hialら(1977)J.Pharm.Exp.Therap. 202:446-452))。実施例2:ラットの異常陰窩形成におけるバルサラジドおよび代謝産物の影響 異常陰窩は、発ガン物質に誘導される大腸粘膜中の「大きさ、厚さの増大した 上皮内層および増大した周陰窩帯」の陰窩として最初に記載された(Birdら(198 9)Cancer Surv. :189-200)。NSAIDは、ラットにおいて発ガン物質のアゾキ シメタン(AOM)により誘導される異常陰窩形成の最も強力なインヒビターのうち の一つである(Wargovichら(1992)J.Cell.Biochem. 16G:51-54)。これらの薬 剤のいくつかの抗腫瘍活性は、より長期なAOM動物研究で確証されている。従っ て、異常陰窩モデルは、バルサラジドおよび代謝産物の効力についての理想的な インビボアッセイである。 異常陰窩誘導の阻害。異常陰窩形成の阻害に対するバルサラジド(BSZ)および その代謝産物の5-アミノサリチル酸(5-ASA)および4-アミノベンゾイル-β-アラ ニン(4-ABA)の効力を、ラットのアゾキシメタン(AOM)により誘導される大腸ガン のモデルで測定した。 4群の5匹の雄F344ラットを使用した。動物は、全体の平均の+/-20%以内の 出発体重範囲であり、投薬開始時に6〜8週齢であった。公開された研究から予 測されるAOM処理に対する応答は、動物あたり100〜140の異常陰窩形成である(Wa rgovichら(1992)J.Cell.Biochem. 16G:51-54)。これらの応答率および95%信 頼限界のχ2検定を使用すると、動物あたり50〜75の異常陰窩が観察された場合 、群あたり5動物のサンプルサイズで、試験薬物による統計的に有意な(p<0.05 のレベルで)阻害の検出を可能にする。 動物を、体重のクラスにより試験群に無作為化する前に、10日間馴化させた。 試験薬物を、動物・1日あたり50mlの平均水消費に基づいて、動物・1日あたり 所望の用量を与える濃度で飲料水に溶解した。2つの群に、AOM注射の前に1週 間の薬物処理を受けさせた。発ガンは、2週目および3週目のはじめに与えた20 mg/kgのAOMの2回の皮下注射により誘導された。次いで、試験品目の投薬を、5 週目の終わりまで続けた。 バルサラジドの用量レベルの選択は、大腸モデルでの効力についての他の臨床 前研究の概説により行われる。500gのラットでの200mg/kg/日の用量は、70kgの ヒトでの1日あたり14gの用量、進行中の潰瘍性大腸炎の処置における治療用量 の約2倍、および緩解を維持するための用量の4倍以上に匹敵する。この用量レ ベルにより、5-ASAの大腸での濃度が5〜20mMとなる。ラットのバルサラジドの 最大許容用量は、12,000mg/kg/日を越える。 体重を週2回記録し、そして動物の各ケージの水消費を週2回測定した。消費 は、平均ml/動物/ケージとして計算する。 異常陰窩分析のために、動物を投薬の3週目または5週目のいずれかの終わり にCO2安楽死により屠殺した。大腸を盲腸および肛門で切除し、摘出し、縦方向 に切開した。組織から内容物を除き、生理食塩水ですすぎ、そして2%パラホル ムアルデヒド中で4℃にて2時間固定し、そして0.2%メチレンブルーで3〜5 分間染色した。生理食塩水ですすいだ後、異常陰窩の病巣の数を40〜100×の倍 率の顕微鏡下で数えることにより得点を付けた。大腸組織の長さもまた測定した 。大ざっぱに同定された病変の代表的サンプルを、グリコールメタクリレートに 4℃にて包埋した;それぞれの病巣の3〜4μmの切片を、組織学的評価のため にヘマトキシリン、エオシン、およびアズール(HEA)で染色する。 胃十二指腸のびらん分析のために、底部、洞、および十二指腸を摘出し、そし て上記のように別々に処理した。胃のびらんは、記載されたように長さおよび重 篤度の胃のびらん指数を使用して得点を付けた(Peskarら(1986)Prostaglandin s 31:283-287)。 結果を図4に示す。これは、2回のアゾキシメタンの皮下注射後1週または3 週間目のいずれかで試験した動物について、大腸組織の縦方向の1cmあたりの平 均異常陰窩数をしめす。両時点とも、バルサラジドで処理した動物は、コントロ ール動物よりも非常に少ない平均異常陰窩数を有した。平均異常陰窩数は、1週 目では61.8%阻害であり、そして5週目では58.1%阻害であった。 異常陰窩進行の阻害。図4に示すデータは、大腸組織の末端7〜8cmから収集 した。これらの初期の時点では、この領域は80%以上の総異常陰窩病巣を含んで いた。従って、別の研究を、より長期の時点を試験するため、大腸全長25cmでの 全体の分布を評価するため、そして薬物処理を2回目のAOM注射後に開始し得る か否かを決定するために設計した。この後の目的は、特に興味深い。なぜなら、 化学的予防剤が、発ガン物質による初期のトランスフォーメーション事象に続く 異常陰窩増殖の進行を阻害することを実証するために重要であるからである。 第2の研究では、8動物の群に、1週間の間隔をあけて2回のアゾキシメタン の注射を受けさせた。次いで、2回目の注射の24時間後に1つの群でバルサラジ ド処理を開始した。6週間後、動物を異常陰窩分析について処理した。陰窩を安 楽死下での15分間の0.2%メチレンブルー溶液の直腸点滴注入によりインサイチ ュで染色した。次いで、動物から放血し、肛門から盲腸までの大腸組織を切除し 、清浄し、そして2%パラホルムアルデヒド中で2時間固定した。陰窩を40×の 倍率で見ることにより数えた。病巣数のデータ収集に加えて、データをまた病巣 あたりの異常陰窩の多重度についても収集した。これらのデータを、図6に示す 。 図から明らかなように、バルサラジドを2回目のAOM注射の24時間後に与えた場 合ですら、異常陰窩病巣の劇的な阻害(これは、図4に示した以前の実験(全体 として約60%阻害)に匹敵する)が観察されたことである。 Pretlowら(Pretlowら(1992)Carcinogenesis 13:1509-1512)による以前の研 究は、同一の発ガンモデルを使用する異常陰窩多重度と最終的な腫瘍発達との関 係を報告している。これらの研究では、4またはそれより多い異常陰窩を含む異 常陰窩数が、腫瘍形成と強く相関していた。これは、これらのより大きな病巣が 、より腫瘍に進行し易いことを示唆する。上記の実験のデータを、異常陰窩多重 度に対するバルサラジドの効果を決定するために分析した。これらのデータを以 下の表IIに示し、そしてこのデータにより、バルサラジドは、4未満の異常陰窩 を含む病巣数よりも、4またはそれより多い異常陰窩を含む病巣数のより大きな 阻害を発揮することが明らかとなる。1〜3の陰窩を有する病巣では、平均阻害 は、57〜61%の範囲である(p<0.003、Fischerの精密度試験)が、4またはそれよ り多い陰窩を含む病巣数は平均72〜76%減少した(p<0.001)。4またはそれより 多い陰窩を含む病巣数についての結果を3またはそれより少ない陰窩を含む病巣 数と比較した場合、この差異は、Fischerの精密度試験を用いてp<0.022レベルで 統計学的に有意である。 これらの結果は、最も多くの異常陰窩を含む病巣が、2〜3の異常陰窩を含む 病巣の約2倍減少したことを示す。Pretlowらの結果に関連して解釈すると、こ の阻害は、動物がより後の時点で試験される場合の腫瘍形成の阻害と言い替え得 るであろう。実施例3:インビトロでの大腸ガン細胞の増殖における5-ASAの酸化生成物の影 上記の実施例でバルサラジドで見られた阻害は、両方の細胞タイプの間で同一 であったが、LS174T細胞は、常にHT-29細胞よりも5-ASAの作用に対してより感受 性であった。さらに、5-ASAに対する両方の細胞タイプでの阻害応答は、個々の 実験間で最大70%から最低10%まで変化した。この可変性の原因を決定するため の実験の設計において、細胞に添加する最小3日前に作製された5-ASA貯蔵溶液 は、一貫してより大きな阻害効果を生じることが決定された。この差異を、図7 に示す。 この実験では、溶解直後の10mM 5-ASAに曝したLS174T細胞の増殖は、4日間に わたって、コントロール細胞により示される増殖応答の82.7%の増殖応答を示し た。対照的に、実験開始4日前に培養培地に溶解した10mM 5-ASAに曝した平行培 養物の増殖は、4日間にわたって、コントロール培養により示される増殖応答の わずか22.9%の増殖応答を示した。この著しい差異は、5-ASAが特定の培地成分 の存在している間に、より活性な代謝産物に変換されつつあることを示唆した。 5-ASAに関連する重要な活性の1つは、抗酸化性である。実際、胃の炎症の処 置における治療上の利点のいくらかは、炎症細胞から放出されたO2 -を含むフリ ーラジカルを捕獲する能力に由来し、従って、酸化による損傷を減少させると考 えられる。これは、組織培養培地中でプレインキュベートする場合に5-ASAに関 係する阻害活性で観察される変化が、酸化事象と一致し得ることを示唆した。こ の可能性を試験するために、5-ASAを種々の比の次亜塩素酸ナトリウムを使用し て酸化させ、次いで、続いて起こる細胞増殖阻害活性を評価した。以下の表III に示されるように、次亜塩素酸塩の量が増加するにつれて5-ASAの阻害活性が増 大した。 他者による以前の研究は、次亜塩素酸塩または過酸化水素への曝露のような酸 化条件が数種の異なる5-ASA代謝産物を生じ得ることを示している。このような 酸化生成物の2つ、ゲンチシン酸(Dullら(1987)Biochem.Pharmacol. 36:2467 -2472)および5-ニトロ-サリチレート(Laffafianら(1991)Biochem.Pharmacol. 42 :1869-1874)が解明されている。上記の結果を考慮して、5-ASAのこれらの酸 化生成物の両方を、大腸ガン細胞の増殖阻害活性について試験した。4つの異な るヒト大腸ガン細胞株を使用して以下の表IVに示されるように、5-ニトロ誘導体 がより強力であるようであるが、両代謝産物とも細胞増殖を阻害した。各細胞株 の増殖阻害における、バルサラジド、その1次代謝産物の5-ASA、および2つの 可能な5-ASA酸化生成物の相対有効性を、以下の表IVにまとめて示す。 本明細書中に引用されている全ての刊行物および特許出願は、参考として援用 されているそれぞれの個々の出版物または特許出願が詳細におよび個々に示され ると同程度に、本明細書中に参考として援用されている。 本発明は今や十分に記載されているが、添付の請求の範囲の意図および範囲か ら逸脱することなく、多くの変更および改変が行われ得ることは当業者には明ら かである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ),AM, AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE ,HU,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK, LR,LT,LU,LV,MD,MG,MN,MW,M X,NL,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SI,SK,TJ,TT,UA,US,UZ, VN (72)発明者 スレイセンガー, マービン エイチ. アメリカ合衆国 カリフォルニア 94904, ケントフィールド,クラウン ロード 415

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.以下の一般式の2-ヒドロキシ-5-フェニルアゾ安息香酸誘導体を含む薬学 的組成物の使用であって: ここでXは、-SO2-または-CO-基であり、そしてRは、フェニルまたはカルボキシ メチルフェニル基のいずれかであるか、または式-(CH2)n-Yので示される基であ り、ここでYは、水酸基、アミノ基、モノアルキル-あるいはジアルキル-アミノ 基、6個までの炭素原子を含有するアルキル部分、またはカルボン酸基あるいは スルホン酸基であり、そしてnは、1〜6の全ての数であり、そしてここでアル キレン基の1個またはそれ以上の水素原子が、アミノ基、モノアルキル-あるい はジアルキル-アミノ基により置換され得、このアルキル部分は、6個までの炭 素原子またはアルキル基を含み、そしてここで-(CH2)n-Y基は、窒素原子に直接 またはベンゼン環を介してのいずれかにより結合する(但し、R-NH-Xは、-CO-NH -CH2-COOH基以外である);あるいは該組成物はそれらのエステルまたは活性代 謝物または活性代謝物の酸化生成物、あるいは2-ヒドロキシ-5-フェニルアゾ安 息香酸誘導体またはそれらのエステルまたは活性誘導体または活性代謝物の酸化 生成物の非毒性のな薬学的に受容可能な塩を含み、該組成物は大腸ガンを患う、 または大腸ガンを発症する危険性にある個体を処置する方法に使用するための薬 剤の製造用であり、該方法が、有効量の該薬学的組成物を、該組成物を必要とす るヒトに投与する工程を包含する、使用。 2.前記薬剤が、固体または液体の薬学的希釈剤またはキャリアとの混合物中 に、2-ヒドロキシ-5-フェニルアゾ安息香酸誘導体またはそれらのエステルまた は活性代謝物または活性代謝物の酸化生成物、あるいは2-ヒドロキシ-5-フェニ ルアゾ安息香酸誘導体またはそれらのエステルまたは活性代謝物または活性代謝 物の酸化生成物の塩から本質的になる、請求項1に記載の使用。 3.前記2-ヒドロキシ-5-フェニルアゾ安息香酸誘導体が、バルサラジドであ る、請求項1に記載の使用。 4.前記活性代謝物が5-ASAである、請求項1に記載の使用。 5.前記活性代謝物の酸化生成物が5-ASAの酸化生成物である、請求項1に記 載の使用。 6.前記5-ASAの酸化生成物がゲンチジン酸である、請求項5に記載の使用。 7.前記5-ASAの酸化生成物が5-ニトロ-サリチル酸である、請求項5に記載の 使用。 8.前記薬学的組成物が、2-ヒドロキシ-5-フェニルアゾ安息香酸誘導体また はそれらのエステルまたは活性代謝物または活性代謝物の酸化生成物あるいは2- ヒドロキシ-5-フェニルアゾ安息香酸誘導体またはそれらのエステルまたは活性 誘導体または活性代謝物の酸化生成物の塩の1〜14g/70kg体重/日の範囲の1日 用量において、該組成物を必要とするヒトに経口投与される、請求項1に記載の 使用。 9.前記薬学的組成物が、2-ヒドロキシ-5-フェニルアゾ安息香酸誘導体また はそれらのエステルまたは活性代謝物または活性代謝物の酸化生成物あるいは2- ヒドロキシ-5-フェニルアゾ安息香酸誘導体またはそれらのエステルまたは活性 誘導体または活性代謝物の酸化生成物の塩の1〜14g/70kg体重/日の範囲の1日 用量において、該組成物を必要とするヒトに直腸から投与される、請求項1に記 載の使用。
JP7518558A 1994-01-07 1995-01-06 大腸ガンの化学的予防薬剤および化学的治療薬剤としての2−ヒドロキシ−5−フェニルアゾ安息香酸誘導体の使用 Withdrawn JPH09510958A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/178,578 US5498608A (en) 1994-01-07 1994-01-07 Use of 2-hydroxy-5-phenylazobenzoic acid derivatives as colon cancer chemopreventative and chemotherapeutic agents
US08/178,578 1994-01-07
PCT/US1995/000055 WO1995018622A1 (en) 1994-01-07 1995-01-06 Use of 2-hydroxy-5-phenylazobenzoic acid derivatives as colon cancer chemopreventative and chemotherapeutic agents

Related Child Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005115075A Division JP2005320326A (ja) 1994-01-07 2005-03-14 大腸ガンの化学的予防薬剤および化学的治療薬剤としての2−ヒドロキシ−5−フェニルアゾ安息香酸誘導体の使用
JP2005072111A Division JP4601466B2 (ja) 1994-01-07 2005-03-14 大腸ガンの化学的予防薬剤および化学的治療薬剤としての2−ヒドロキシ−5−フェニルアゾ安息香酸誘導体の使用

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09510958A true JPH09510958A (ja) 1997-11-04

Family

ID=22653104

Family Applications (4)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7518558A Withdrawn JPH09510958A (ja) 1994-01-07 1995-01-06 大腸ガンの化学的予防薬剤および化学的治療薬剤としての2−ヒドロキシ−5−フェニルアゾ安息香酸誘導体の使用
JP2005072111A Expired - Lifetime JP4601466B2 (ja) 1994-01-07 2005-03-14 大腸ガンの化学的予防薬剤および化学的治療薬剤としての2−ヒドロキシ−5−フェニルアゾ安息香酸誘導体の使用
JP2005115075A Withdrawn JP2005320326A (ja) 1994-01-07 2005-03-14 大腸ガンの化学的予防薬剤および化学的治療薬剤としての2−ヒドロキシ−5−フェニルアゾ安息香酸誘導体の使用
JP2010157537A Pending JP2010235629A (ja) 1994-01-07 2010-07-12 大腸ガンの化学的予防薬剤および化学的治療薬剤としての2−ヒドロキシ−5−フェニルアゾ安息香酸誘導体の使用

Family Applications After (3)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005072111A Expired - Lifetime JP4601466B2 (ja) 1994-01-07 2005-03-14 大腸ガンの化学的予防薬剤および化学的治療薬剤としての2−ヒドロキシ−5−フェニルアゾ安息香酸誘導体の使用
JP2005115075A Withdrawn JP2005320326A (ja) 1994-01-07 2005-03-14 大腸ガンの化学的予防薬剤および化学的治療薬剤としての2−ヒドロキシ−5−フェニルアゾ安息香酸誘導体の使用
JP2010157537A Pending JP2010235629A (ja) 1994-01-07 2010-07-12 大腸ガンの化学的予防薬剤および化学的治療薬剤としての2−ヒドロキシ−5−フェニルアゾ安息香酸誘導体の使用

Country Status (18)

Country Link
US (1) US5498608A (ja)
EP (1) EP0738152B1 (ja)
JP (4) JPH09510958A (ja)
CN (1) CN1140994A (ja)
AT (1) ATE308327T1 (ja)
AU (1) AU691869B2 (ja)
CA (1) CA2180571C (ja)
CZ (1) CZ286460B6 (ja)
DE (1) DE69534564T2 (ja)
DK (1) DK0738152T3 (ja)
ES (1) ES2248796T3 (ja)
FI (1) FI962735A (ja)
HU (1) HUT74512A (ja)
NO (1) NO962841L (ja)
NZ (1) NZ279062A (ja)
RO (1) RO116525B1 (ja)
RU (1) RU2161487C2 (ja)
WO (1) WO1995018622A1 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006096738A (ja) * 1994-01-07 2006-04-13 Gurishikkusu Pharmaceuticals Ltd 大腸ガンの化学的予防薬剤および化学的治療薬剤としての2−ヒドロキシ−5−フェニルアゾ安息香酸誘導体の使用
JP2010509326A (ja) * 2006-11-03 2010-03-25 サリックス ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド 2−ヒドロキシ−5−フェニル安息香酸誘導体の処方および使用
JP2012102112A (ja) * 2004-02-06 2012-05-31 Pharmatel (R&D) Pty Ltd As Trustee Of The Pharmatel (R&D) Trust 下痢型過敏性腸症候群におけるアミノサリチル酸の使用法
JP2014037428A (ja) * 2002-11-13 2014-02-27 Novartis Vaccines & Diagnostics Inc 癌の処置方法およびその関連方法
US9192616B2 (en) 2005-08-24 2015-11-24 Salix Pharmaceuticals, Inc. Formulations and uses of 2-hydroxy-5-phenylazobenzoic acid derivatives

Families Citing this family (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6166024A (en) 1995-03-30 2000-12-26 Mayo Foundation For Medical Education And Research Use of topical azathioprine and thioguanine to treat colorectal adenomas
US6231888B1 (en) 1996-01-18 2001-05-15 Perio Products Ltd. Local delivery of non steroidal anti inflammatory drugs (NSAIDS) to the colon as a treatment for colonic polyps
SE9700934D0 (sv) * 1997-03-14 1997-03-14 Astra Ab New formulation
US5858694A (en) * 1997-05-30 1999-01-12 Cell Pathways, Inc. Method for identifying compounds for inhibition of cancerous lesions
DE19732903A1 (de) 1997-07-30 1999-02-04 Falk Pharma Gmbh Pellet-Formulierung zur Behandlung des Intestinaltraktes
DK1105141T3 (da) 1998-08-06 2004-03-08 Wolfgang Stremmel Phosphatidylcholin som et medikament med slimhindebeskyttende virkning
US6531152B1 (en) 1998-09-30 2003-03-11 Dexcel Pharma Technologies Ltd. Immediate release gastrointestinal drug delivery system
US6632451B2 (en) 1999-06-04 2003-10-14 Dexcel Pharma Technologies Ltd. Delayed total release two pulse gastrointestinal drug delivery system
AU2001267823A1 (en) * 2000-06-29 2002-01-08 Shionogi And Co., Ltd. Compounds exhibiting x-type spla2 inhibiting effect
TWI249519B (en) 2000-08-29 2006-02-21 Nobex Corp Immunoregulatory compounds and derivatives and methods of treating diseases therewith
TWI314457B (ja) * 2001-03-19 2009-09-11 Shionogi & Co
US8048924B2 (en) * 2001-08-29 2011-11-01 Biocon Limited Methods and compositions employing 4-aminophenylacetic acid compounds
US7825132B2 (en) 2002-08-23 2010-11-02 Novartis Vaccines And Diagnostics, Inc. Inhibition of FGFR3 and treatment of multiple myeloma
BRPI0507891A (pt) 2004-02-20 2007-07-24 Chiron Corp modulação dos processos inflamatório e metastático
FR2867981B1 (fr) 2004-03-24 2008-10-31 Genevrier Sa Lab Utilisation des chondroitine mono-et disulfates en therapeutique
BRPI0511618A (pt) * 2004-05-28 2008-01-02 Salix Pharmaceuticals Inc métodos de tratar enterite induzida por radiação e de proteger contra enterite induzida por radiação, contra dano induzido por radiação a mucosa do cólon, e contra inflamação colo-retal induzida por radiação
US20080306029A1 (en) * 2004-05-28 2008-12-11 Salix Pharmaceuticals, Inc. Prevention, Treatment, and Amelioration of Radiation Induced Enteritis
EP1773767B1 (en) 2004-07-07 2016-03-09 Biocon Limited Synthesis of azo bonded immunoregulatory compounds
ES2440799T3 (es) 2005-05-13 2014-01-30 Novartis Ag Métodos para tratar cáncer resistente a los fármacos
CN103948609A (zh) 2005-08-24 2014-07-30 萨利克斯药品公司 巴柳氮制剂及其生产和应用
RU2354384C1 (ru) * 2007-12-28 2009-05-10 Михаил Владимирович Кутушов Применение органических красителей в качестве средства для лечения онкологических заболеваний
WO2010030781A2 (en) * 2008-09-10 2010-03-18 Numed International, Inc. Aromatic carboxylic acid derivatives for treatment and prophylaxis of gastrointestinal diseases including colon cancer
EP2298321A1 (en) 2009-08-26 2011-03-23 Nordic Pharma Novel pharmaceutical compositions for treating IBD
JP2013525440A (ja) 2010-04-26 2013-06-20 サリックス ファーマシューティカルズ リミテッド 男性の治療のための2−ヒドロキシ−5−フェニルアゾ安息香酸誘導体の製剤および使用
CN116173220A (zh) * 2022-03-02 2023-05-30 上海赛金生物医药有限公司 Ctla-4抑制剂和非类固醇抗炎药的抗癌联合治疗方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4412992A (en) * 1980-07-21 1983-11-01 Biorex Laboratories Limited 2-Hydroxy-5-phenylazobenzoic acid derivatives and method of treating ulcerative colitis therewith
GB2080796B (en) * 1980-07-21 1983-10-12 Biorex Laboratories Ltd 2-hydroxy-5-phenylazobenzoic acid derivatives
NZ212419A (en) * 1984-06-25 1988-08-30 Mucan Diagnostics Pty Ltd In vitro diagnostic test for detecting cancer cells producing mucin antigens
US5162202A (en) * 1989-12-12 1992-11-10 Shamsuddin Abulkalam M Rectal mucus test and kit for detecting cancerous and precancerous conditions
US5498608A (en) * 1994-01-07 1996-03-12 Salix Pharmaceuticals Use of 2-hydroxy-5-phenylazobenzoic acid derivatives as colon cancer chemopreventative and chemotherapeutic agents

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006096738A (ja) * 1994-01-07 2006-04-13 Gurishikkusu Pharmaceuticals Ltd 大腸ガンの化学的予防薬剤および化学的治療薬剤としての2−ヒドロキシ−5−フェニルアゾ安息香酸誘導体の使用
JP4601466B2 (ja) * 1994-01-07 2010-12-22 グリシックス ファーマシューティカルズ, リミテッド 大腸ガンの化学的予防薬剤および化学的治療薬剤としての2−ヒドロキシ−5−フェニルアゾ安息香酸誘導体の使用
JP2014037428A (ja) * 2002-11-13 2014-02-27 Novartis Vaccines & Diagnostics Inc 癌の処置方法およびその関連方法
JP2012102112A (ja) * 2004-02-06 2012-05-31 Pharmatel (R&D) Pty Ltd As Trustee Of The Pharmatel (R&D) Trust 下痢型過敏性腸症候群におけるアミノサリチル酸の使用法
US9192616B2 (en) 2005-08-24 2015-11-24 Salix Pharmaceuticals, Inc. Formulations and uses of 2-hydroxy-5-phenylazobenzoic acid derivatives
JP2010509326A (ja) * 2006-11-03 2010-03-25 サリックス ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド 2−ヒドロキシ−5−フェニル安息香酸誘導体の処方および使用
JP2013032395A (ja) * 2006-11-03 2013-02-14 Salix Pharmaceuticals Inc 2−ヒドロキシ−5−フェニル安息香酸誘導体の処方および使用
US8921344B2 (en) 2006-11-03 2014-12-30 Salix Pharmaceuticals, Inc. Formulations and uses of 2-hydroxy-5-phenylazobenzoic acid derivatives

Also Published As

Publication number Publication date
HUT74512A (en) 1997-01-28
CA2180571C (en) 2001-03-20
CA2180571A1 (en) 1995-07-13
DK0738152T3 (da) 2006-01-30
US5498608A (en) 1996-03-12
HU9601846D0 (en) 1996-09-30
EP0738152A4 (en) 2000-12-13
JP4601466B2 (ja) 2010-12-22
FI962735A0 (fi) 1996-07-03
NZ279062A (en) 1999-11-29
JP2005320326A (ja) 2005-11-17
JP2010235629A (ja) 2010-10-21
RU2161487C2 (ru) 2001-01-10
JP2006096738A (ja) 2006-04-13
ATE308327T1 (de) 2005-11-15
FI962735A (fi) 1996-08-26
AU1557595A (en) 1995-08-01
EP0738152B1 (en) 2005-11-02
CZ196796A3 (en) 1996-12-11
CZ286460B6 (en) 2000-04-12
EP0738152A1 (en) 1996-10-23
NO962841L (no) 1996-08-29
ES2248796T3 (es) 2006-03-16
CN1140994A (zh) 1997-01-22
WO1995018622A1 (en) 1995-07-13
DE69534564T2 (de) 2006-07-27
RO116525B1 (ro) 2001-03-30
NO962841D0 (no) 1996-07-05
AU691869B2 (en) 1998-05-28
DE69534564D1 (de) 2005-12-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4601466B2 (ja) 大腸ガンの化学的予防薬剤および化学的治療薬剤としての2−ヒドロキシ−5−フェニルアゾ安息香酸誘導体の使用
Kısmet et al. Celecoxib: a potent cyclooxygenase-2 inhibitor in cancer prevention
Whittle Mechanisms underlying intestinal injury induced by anti-inflammatory COX inhibitors
Lanas et al. Clinical implications of COX-1 and/or COX-2 inhibition for the distal gastrointestinal tract
US6231888B1 (en) Local delivery of non steroidal anti inflammatory drugs (NSAIDS) to the colon as a treatment for colonic polyps
KR100884493B1 (ko) 위장관을 보호하고 개선된 치료학적 활성을 제공하기위한, 레시틴 오일과 nsaid의 제형을 사용하는 방법및 조성물
NAKADA et al. Selective cyclooxygenase-2 inhibitors reduce ureteral contraction in vitro: a better alternative for renal colic?
JP2002509884A (ja) 癌の化学防御におけるdfmo及びスリンダクの組合せ
JP2002544229A (ja) 癌の化学的予防および治療のために組み合わせたdfmoおよびセレコキシブ
Ding et al. A novel anti-pancreatic cancer agent, LY293111
US5905073A (en) Use of 2-hydroxy-5-phenylazobenzoic acid derivatives as colon cancer chemopreventative and chemotherapeutic agents
WO2000035867A1 (fr) Nouveaux ligands d&#39;un recepteur nucleaire
JP5850518B2 (ja) 高分子化環状ニトロキシドラジカル化合物の潰瘍性消化管の炎症の処置剤
CA2344438A1 (en) Method and composition for treatment of inflammatory bowel disease
KR20230005185A (ko) 할로겐화 잔텐의 경구 투여에 의한 고형 암성 종양의 치료
Adrian et al. The role of PPARγ receptors and leukotriene B4 receptors in mediating the effects of LY293111 in pancreatic cancer
MORGAN Non-steroidal anti-inflammatory drugs and the chemoprevention of gastrointestinal cancers
CN113712960A (zh) R-酮咯酸在防治主动脉夹层和主动脉瘤中的应用
JPS6388137A (ja) 非ステロイド系抗炎症剤を含む医薬製剤
PT1505964E (pt) Compostos de pirrole anelados como inibidores da bomba de protão para o tratamento da úlcera
MXPA96002640A (en) Use of derivatives of the 2-hydroxy-5-fenilazobenzoico acid as chemiopreventive and chemotherapeutic agents against cancer of co
JP2005247807A (ja) Nsaidを利用した癌治療用組成物
JP3587247B2 (ja) 炎症性腸疾患の予防・治療剤
EP1656147B1 (en) Diflunisal for the treatment of cancer
US6077842A (en) Method of inhibiting neoplastic cells with pyrazolopyridylpyridazinone derivatives

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041214

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050314

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20050314

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070605

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070828

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071204

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20080110

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20080731

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20090212

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20090219

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20090312

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20090317

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20090410

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20090415

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20090513