JP2013525440A - 男性の治療のための2−ヒドロキシ−5−フェニルアゾ安息香酸誘導体の製剤および使用 - Google Patents

男性の治療のための2−ヒドロキシ−5−フェニルアゾ安息香酸誘導体の製剤および使用 Download PDF

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Abstract

本出願は、潰瘍性大腸炎を有する男性対象を治療するための方法および組成物を提供する。

Description

関連出願
本出願は、2010年4月26日に出願された米国特許仮出願第61/328,151号に対する優先権を主張し、この仮特許出願は全体として本明細書に組み入れられる。
発明の背景
バルサラジド二ナトリウムは、胃腸疾患、例えば、軽度から中程度の活動性潰瘍性大腸炎、放射線性直腸S状結腸炎、憩室炎、過敏性腸症候群(IBS)、および結腸癌の治療に適応される(WO 95/18622を参照されたい)。バルサラジドは、結腸特異的な非ステロイド性抗炎症性アミノサリチル酸誘導体である。バルサラジドはまた、ジアゾ結合によって4-アミノベンゾイル-β-アラニン(「4-ABA」)に結合している5-ASAを含むプロドラッグである。
本発明は、男性対象における胃腸障害、例えば軽度から中程度の活動性潰瘍性大腸炎を治療する、予防する、または回復させるためのバルサラジドの使用に関する(例えば、Schroeder et al. (1987) N Engl J Med. 24;317(26):1625-9を参照されたい)。
より具体的には、本発明は、潰瘍性大腸炎、過敏性腸症候群、ならびにメサラミンおよびバルサラジドに反応するその他の非炎症性胃腸(GI)病態を有する男性対象を治療するためのバルサラジドの使用に関する(例えば、参照により本明細書に組み入れられる米国特許第326,364号;第6,551,632号;第6,475,518号;第6,426,338号;第6,277,836号;第5,519,014号;第5,476,669号;第5,196,205号;および第6,645,530を参照されたい)。本発明はまた、単独であるかまたはその他の治療と併用した、男性対象における胃腸疾患を治療するためのバルサラジドの使用に関する。
本発明は、一つには、バルサラジドの投与が、女性対象と比較して男性対象を治療するのにより効果的であるという予期せぬ発見によるものである。
1つの態様において、バルサラジドの生物学的利用能は、食物なしでバルサラジドを投与する場合と比較して増加する。
1つの局面において、治療を必要とする男性対象にバルサラジドの治療有効量を投与する段階を含む、胃腸障害を治療するための方法を本明細書に提供する。1つの態様において、治療有効量は約6.5〜約6.8 g/日を含む。1つの態様において、治療有効量は約6.6 g/日を含む。1つの態様において、治療有効量は約6.75 g/日を含む。1つの態様において、治療有効量は、1日当たり2回の製剤3錠の投与計画であり、各錠剤は約1100 mgのバルサラジドを含む。1つの態様において、バルサラジド錠はフィルムコート錠である。1つの態様において、治療有効量は、1日当たり3回の製剤3カプセルの投与計画であり、各カプセル剤は約750 mgのバルサラジドを含む。1つの態様において、対象への投与は、食物摂取の約30分前〜約1時間後に行われる。1つの態様において、胃腸障害は潰瘍性大腸炎を含む。1つの態様において、潰瘍性大腸炎は軽度から中程度の活動性潰瘍性大腸炎である。
1つの局面において、対象にバルサラジドの治療有効量を投与し、それによってMMDAIスコアを減少させる段階を含む、潰瘍性大腸炎を有する男性対象においてMMDAIスコアを減少させる方法を本明細書に提供する。1つの態様において、治療有効量は約6.5〜約6.8 g/日を含む。1つの態様において、治療有効量は約6.6 g/日を含む。1つの態様において、治療有効量は約6.75 g/日を含む。1つの態様において、治療有効量は、1日当たり2回の製剤3錠の投与計画であり、各錠剤は約1100 mgのバルサラジドを含む。1つの態様において、バルサラジド錠はフィルムコート錠である。1つの態様において、治療有効量は、1日当たり3回の製剤3カプセルの投与計画であり、各カプセル剤は約750 mgのバルサラジドを含む。1つの態様において、MMDAIスコアは3ポイントまたはそれ以上減少する。1つの態様において、MMDAIスコアの直腸出血に関する構成要素は1ポイントまたはそれ以上減少する。
1つの局面において、対象にバルサラジドの治療有効量を投与し、それによって該対象において寛解を誘導する段階を含む、男性対象において潰瘍性大腸炎の臨床的寛解を誘導する方法を本明細書に提供する。1つの態様において、治療有効量は約6.5〜約6.8 g/日を含む。1つの態様において、治療有効量は約6.6 g/日を含む。1つの態様において、治療有効量は約6.75 g/日を含む。1つの態様において、治療有効量は、1日当たり2回の製剤3錠の投与計画であり、各錠剤は約1100 mgのバルサラジドを含む。1つの態様において、バルサラジド錠はフィルムコート錠である。1つの態様において、治療有効量は、1日当たり3回の製剤3カプセルの投与計画であり、各カプセル剤は約750 mgのバルサラジドを含む。1つの態様において、寛解は、直腸出血に関してMMDAIの構成要素スコアがゼロであること、ならびに排便および医師の評価に関して合算スコアが2またはそれ未満であることにより定義される。
1つの局面において、対象にバルサラジドの治療有効量を投与し、それによって該対象において粘膜治癒を誘導する段階を含む、潰瘍性大腸炎を有する男性対象において粘膜治癒を誘導する方法を本明細書に提供する。1つの態様において、治療有効量は約6.5〜約6.8 g/日を含む。1つの態様において、治療有効量は約6.6 g/日を含む。1つの態様において、治療有効量は約6.75 g/日を含む。1つの態様において、治療有効量は、1日当たり2回の製剤3錠の投与計画であり、各錠剤は約1100 mgのバルサラジドを含む。1つの態様において、バルサラジド錠はフィルムコート錠である。1つの態様において、治療有効量は、1日当たり3回の製剤3カプセルの投与計画であり、各カプセル剤は約750 mgのバルサラジドを含む。1つの態様において、粘膜治癒は、内視鏡検査/S状結腸鏡検査スコアにおける0または1までの改善と定義される。
本発明のその他の態様を以下に開示する。
摂食状態および絶食状態におけるバルサラジドおよび代謝物の血漿レベルを示す。 摂食状態および絶食状態における、バルサラジドのカプセル剤および錠剤のNASA/5-ASAの比を示す。 男性レベルで除した女性レベルの比として、バルサラジド、5-ASA、およびNASAの血漿レベルを示す。グラフ中の1.0という値は、両性における等しい吸収を示す。
詳細な説明
バルサラジドを投与することによって、男性対象における胃腸障害を治療する組成物および方法を、本明細書に開示する。1つの態様において、バルサラジドは、1.1 gバルサラジドを含むフィルムコート錠の形態で、または例えば750 mgカプセル剤として投与することができる。例えば、成人男性用量は、8週間にわたり、食物と共にまたは食物なしで1日に3回投与される、バルサラジドの750 mgカプセル剤3個(6.75 g/日)である。
本発明がより容易に理解され得るように、さらなる説明の前に、特定の用語を最初に定義し、便宜のためにここに収集する。
本明細書で用いられる共通の薬理学的用語は、以下の通りである:Tmax(最大濃度までの時間);Cmax(観察される最大濃度);kel(濃度/時間曲線の終末直線部分の勾配);T1/2(以下のように算出されるバルサラジドの半減期:0.693/Kel);AUC(last)(台形法則によって測定される最終定量化可能濃度までの曲線下面積);およびAUC(inf)(以下のように算出される無限まで外挿されたAUC値:AUC(inf)=AUC(last)+C(t)last/Kel、式中、C(t)lastは最終測定可能濃度である)。
「投与」または「投与すること」という用語は、その意図される機能を果たすために対象にバルサラジドを導入する経路を含む。薬学的調製物は、各投与経路に適した形態で与えられ得る。経口投与が好ましい。投与経路に応じて、バルサラジドを選択された材料でコーティングするかまたは該材料中に配置して、その意図される機能を果たすその能力に悪影響を及ぼし得る自然状態からこれを保護することができる。バルサラジドは単独で投与することができ、または本明細書に記載される別の1つもしくは複数の薬剤と、もしくは薬学的に許容される担体と、またはその両方と組み合わせて投与することもできる。バルサラジドは、他の薬剤の投与の前に、その薬剤と同時に、またはその薬剤の投与後に投与することができる。
本明細書で用いられる「化学療法」は、新生物疾患経過(一般には癌)の治療のために全身投与される治療剤を含み、例えば、小分子阻害剤、モノクローナル抗体(例えば、Iressa、Tarceva、Erbitux)、または類似の目的で投与されるその他の生物学的薬剤などの生物学的治療剤を含んでよく、これらは、本明細書に記載される症状、例えば、腸の炎症、下痢の不均衡な発生または下痢のリスクの増大を引き起こす症状などの症状をもたらす場合がある。
「有効量」という用語は、所望の結果を達成するのに、例えば炎症性腸疾患を治療または予防するのに十分な、必要とされる投与量および期間で有効な量を含む。バルサラジドの有効量は、対象の疾患状態、年齢、および体重、ならびにバルサラジドが対象において所望の反応を誘発する能力などの要因に応じて異なり得る。投与計画は、最適な治療反応を提供するよう調整され得る。有効量とはまた、バルサラジドの任意の副作用を治療上有益な効果が上回る量である。
「回復させる」、「回復」、「改善」などは、例えば、対象において、または対象のうちの少なくとも少数において、例えば少なくとも約2%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%、100%において、もしくはこれらの値のうちの任意の2つあたりの間の範囲で起こる改善と一致する、検出可能な改善または検出可能な変化を指す。このような改善または変化は、バルサラジドによる治療を受けていない対象と比較して、治療を受けた対象で観察され得、未治療の対象は、同じもしくは類似の疾患、病態、症状などを有するか、またはそれらを発症しやすい。疾患、病態、症状、またはアッセイパラメータの回復は、例えば、対象による自己評価により、臨床医の評価により、または例えば生活の質評価、疾患もしくは病態の進行の遅延、疾患もしくは病態の重症度の軽減、もしくは生体分子、細胞のレベルもしくは活性に関する適切なアッセイを含む適切なアッセイもしくは測定を実施することにより、または対象内の腸炎もしくは下痢の検出により、主観的または客観的に判定され得る。回復は、一過性であっても、長期的であっても、もしくは永続的であってもよいし、または回復は、バルサラジドが対象に投与されるか、もしくは本明細書もしくは引用文献に記載されるアッセイもしくはその他の方法で使用される間もしくはその後の関連時点で、例えば以下に記載される時間枠内に、もしくはバルサラジドの投与もしくは使用の約1時間後から、対象がバルサラジドの投与を受けた後約3、6、9カ月もしくはそれ以上までに変化してもよい。
本明細書で用いられる「食物と共に投与される」とは、例えば、カロリー含量を有する、固形または液体の任意の食品を指す。好ましくは、食物は、胃において急速に溶解および吸収されない、十分な容積および脂肪含量を伴う固形食物である。より好ましくは、食物は、朝食、昼食、または夕食などの食事である。バルサラジドの投与量は、例えば食事の約30分前〜約2時間後に対象に投与されてよく、最も有利には、この投与量は食事の15分以内に投与される。「食物なし」、「絶食」、および「空腹」という用語は、例えば、このような摂取の約1時間前から約2時間後までの間、固形食物を摂取していない状態を指す。
例えば、症状、分子のレベルまたは生物活性などの「調節」とは、例えば、症状または活性などが、検出可能な程度に増加または減少することを指す。このような増加または減少は、バルサラジドによる治療を受けていない対象と比較して、治療を受けた対象で観察され得、未治療の対象は、同じもしくは類似の疾患、病態、症状などを有するか、またはそれらを発症しやすい。このような増加または減少は、少なくとも約2%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%、100%、150%、200%、250%、300%、400%、500%、1000%、もしくはそれ以上、またはこれらの値のうちの任意の2つの間の任意の範囲内であってよい。調節は、例えば、対象の自己評価により、臨床医の評価により、または例えば生活の質評価、もしくは対象内の分子、細胞、もしくは細胞遊走のレベルもしくは活性に関する適切なアッセイを含む適切なアッセイもしくは測定を実施することにより、主観的または客観的に判定され得る。調節は、一過性であっても、長期的であっても、もしくは永続的であってもよいし、または調節は、バルサラジドが対象に投与されるか、もしくは本明細書もしくは引用文献に記載されるアッセイもしくはその他の方法で使用される間もしくはその後の関連時点で、例えば以下に記載される時間内に、もしくはバルサラジドの投与もしくは使用の約1時間から、対象がバルサラジドの投与を受けた後約3、6、9カ月後もしくはそれ以上までに変化してもよい。「調節する」という用語はまた、バルサラジドへの曝露に反応して起こる細胞の活性の増加または減少、例えば、所望の最終結果が達成されるような、動物内の細胞の少なくとも亜集団の増殖および/または分化の誘導の阻害を指してよく、例えば、治療に用いられたバルサラジドの治療結果は、特定の治療の経過を通じて増加する場合もあれば、減少する場合もある。
「バルサラジドを得ること」という場合の「得ること」という用語は、バルサラジドを購入するか、合成するか、またはその他の方法で取得することを含むことが意図される。
本明細書において用いられる「予防的に有効な量」という用語は、腸炎および/もしくは下痢、もしくはそれらの1つもしくは複数の症状の発症、再発、もしくは発生の予防をもたらすか、または別の治療の予防効果を増強もしくは改善するのに十分な、治療剤(例えば、バルサラジドを含む組成物)の量を指す。1つの態様において、化合物の「予防的に有効な量」という語は、例えば大腸炎、クローン病、憩室炎、過敏性腸症候群(IBS)、腸炎、および/または下痢の予防または治療において、対象への単回投与または複数回投与により有効であるバルサラジドの量を指す。
本明細書において用いられる「全身投与」、「全身投与される」、「末梢投与」、および「末梢投与される」という語句は、対象の体系に入り、ひいては代謝などの過程を受けやすくなるような、バルサラジド、薬物、またはその他の物質の投与、例えば皮下投与を意味する。
バルサラジドの「治療有効量」という語は、細菌の増殖および/もしくは侵入の阻害において、または対象における細菌感染の症状の減少において、対象への単回投与または複数回投与により有効であるバルサラジドの量を指し、このような細菌感染はこのような治療の非存在下において予想よりも早い。「治療有効量」とはまた、腸炎および/もしくは下痢の重症度を軽減する、腸炎および/もしくは下痢の期間を短縮する、腸炎および/もしくは下痢の進行を予防する、腸炎および/もしくは下痢の退行を引き起こす、腸炎および/もしくは下痢に付随する1つもしくは複数の症状を回復させる、または別の治療の治療効果を増強、促進、もしくは改善するのに十分な、治療剤(例えば、バルサラジドを含む組成物)の量を指す。
本明細書において用いられる「予防する」、「予防すること」、および「予防」という用語は、腹骨盤治療の施行または旅行によって生じる、対象における大腸炎(潰瘍性、活動性、中程度、軽度、または重度の大腸炎を含む)、腸炎、および/もしくは下痢、またはそれらの1つもしくは複数の症状の再発、発生、または発症の予防を指す。予防することには、放射線誘発性腸炎を防ぐこと、結腸の粘膜に対する放射線誘発性損傷を防ぐこと、放射線誘発性結腸直腸炎症、および/または消化管の他の部分の放射線誘発性炎症もしくは細菌侵入を防ぐことが含まれる。例えば、バルサラジドは、放射線誘発性食道炎またはその他の放射線誘発性粘膜炎を治療するまたは回復させるための口腔洗浄液として製剤化され得る。例えば、バルサラジドは、腸炎または下痢を軽減または予防するために、旅行の前に旅行者に投与され得る。
本明細書において用いられる「対象(subject)」および「対象(subjects)」という用語は、胃腸疾患、例えば大腸炎、例えば、例えば軽度、中程度、もしくは重度の潰瘍性大腸炎に罹患し得るか、またはさもなくばバルサラジドの投与から恩恵を受け得る男性生物体を含み、動物、好ましくは、非霊長類(例えば、ウシ、ブタ、ウマ、ネコ、またはイヌ)、霊長類(例えば、サル、チンパンジー、またはヒト)を含む哺乳動物、およびより好ましくはヒト男性を指す。
胃腸疾患、例えば、腸炎、下痢、結腸癌、潰瘍性大腸炎にかかりやすいとは、胃腸疾患などを発症するリスクがある対象、および過去に大腸炎に罹患したことがある対象、大腸炎または癌などの家族歴を有する対象を含むことが意図される。
本明細書において用いられる「治療する」、「治療」、および「治療すること」という用語は、大腸炎、腸炎、および/もしくは下痢の進行、重症度、および/もしくは期間の軽減、またはそれらの1つもしくは複数の症状の回復を指し、このような軽減および/または回復は、1つまたは複数の治療剤(例えば、バルサラジドを含む組成物)の投与によって生じる。
いくつかの態様において、「臨床的改善」は、MMDAIスコアにおけるベースラインからの≧3ポイントの改善、および直腸出血サブスコアにおけるベースラインからの≧1ポイントの改善の両方を有することと定義される。いくつかの態様において、「臨床的寛解」は、MMDAIサブスケールを用いて、直腸出血に関してスコアがゼロであること、ならびに排便および医師の評価に関して合算スコアが≦2であることと定義される。いくつかの態様において、「粘膜治癒」は、内視鏡検査/S状結腸鏡検査スコアが0または1と定義され、スコア1は、紅斑の形跡または血管パターンの減少を含み;定義により、脆弱性の存在はスコア2または3を示す。
「薬学的に許容される」という語句は、過度の毒性、炎症、アレルギー反応、またはその他の問題もしくは合併症を起こさずにヒトおよび動物の組織と接触して使用するのに適しており、合理的な利益/リスク比にふさわしい、健全な医学的判断の範囲内にある、このような化合物を含む組成物および/または剤形を指す。
それを必要とする対象を決定することは、大腸内視鏡検査、症状解析、または医学的評価、および以下に記載されるその他の方法のうちの1つまたは複数によるものであってよい。
バルサラジドおよび薬学的組成物
バルサラジドは、メサラミン(5-アミノサリチル酸、5-ASA)のプロドラッグである。5-ASAの作用機序は不明であるが、全身性ではなく結腸粘膜に局所的であるようである。シクロオキシゲナーゼ経路を介するアラキドン酸代謝物、すなわちプロスタノイド、ならびにリポキシゲナーゼ経路を介するアラキドン酸代謝物、すなわちロイコトリエンおよびヒドロキシエイコサテトラエン酸の粘膜産生は、潰瘍性大腸炎患者で増加しており、5-ASAが、結腸におけるアラキドン酸代謝物の産生を阻止することによって炎症を弱める可能性がある。
バルサラジド二ナトリウムは、酵素により切断されて、抗炎症薬であるメサラミン(5-アミノサリチル酸、5-ASA)を生成するプロドラッグである。これは、安定的で無臭の橙色〜黄色の微結晶粉末である。これは、水および等張生理食塩水に溶けやすく、メタノールおよびエタノールにやや溶けにくく、かつその他のすべての有機溶媒にはほとんど溶けない。バルサラジド二ナトリウムは、化学名(E)-5-[[-4-[[(2-カルボキシエチル)アミノ]カルボニル]フェニル]アゾ]-2-ヒドロキシ安息香酸、二ナトリウム塩、二水和物(分子量:437.32;分子式:C17H13N3O6Na2・2H2O)を有する。
バルサラジドは、GIAZO(登録商標)の一般名である。バルサラジドの使用および製造の例は、米国特許第6,197,341号;第5,905,073号;第5,498,608号;および第6,326,364号に見出すことができ;これらは全体として参照により本明細書に組み入れられる。バルサラジドは、その生物学的利用能および有効性を高めるための、本明細書に記載される方法において有用である。
各GIAZO錠は、経口送達のためにフィルムコーティングされている1.1 gのバルサラジド二ナトリウムを含む。バルサラジド二ナトリウムは酸性では不溶性であるが、少なくとも4.5のpHにおいて可溶性である。不活性成分は、ヒプロメロース、ステアリン酸マグネシウム、およびOpadry II Yellowを含む。各錠剤のナトリウム含有量は、およそ126 mgである。
経口投与後、バルサラジドは、腸内に見られる嫌気性細菌によって産生されるアゾ還元酵素により切断されて、当モル量の、活性部分である5-ASA、および担体部分である4-アミノベンゾイル-β-アラニン(4-ABA)を放出する。これらの部分はいずれもN-アセチル化されて、それぞれN-Ac-5-ASAおよびN-Ac-4-ABAを形成する。
放出された4-ABA担体成分は吸収されにくく、大部分は糞便中に排出される(Ragunath K and Williams JG. Aliment Pharmcol. Ther. 2001;15:1549-1554)。5-ASAの局所的存在は、このクラスの薬物の有効性の基礎であり、粘膜の5-ASA濃度は、UC疾患活動性と逆相関する(Frieri G, Giacomelli R, Pimpo M. et al. Gut 2000;47:410-414)。5-ASAの正確な作用機序は完全には理解されていないが、5-ASAの全身曝露は、治療に付随する副作用に関与すると考えられている。バルサラジドでの研究において最も一般的であるのは頭痛であり(Green JB Gastroenterology 1999;117:1513-1514)、いくつかの治験で観察されるように、5-ASAの全身レベルが低いほど、頭痛の発生率の低さに寄与し得る(Levine DS, Riff DS, Pruitt R et al. Am. J. Gastroenterol. 2002;9:1398-1407)。したがって、活性治療部分の局所的粘膜濃度を上昇させ、かつ5-ASAの全身的吸収を減少させる投与計画が好ましい。
5-ASAはバルサラジドの活性治療部分であるが、これは粘膜において迅速に代謝物N-アセチル-5-ASA(5-Ac-5-ASA;NASA)に変換される(Allgayer H, Ahnfelt NO, Kruis W et al Gastroenterology. 1989;97:38-41)。経口用量の<2%の5-ASAが全身に吸収されるのと比較して、経口用量のうちおよそ12%がこの代謝物として血中で測定され得る(van Hogezand RA, van Hees PA, van Gorp JP, van Lier HJ, Bakker JH, Double-blind comparison of 5-aminosalicylic acid and acetyl-5-aminosalicylic acid suppositories in subjects with idiopathic proctitis. Aliment Pharmacol Ther. 1988 Feb; 2(l):33-40)。
驚くべきことに、潰瘍性大腸炎、例えば軽度から中程度の活動性潰瘍性大腸炎を呈する男性対象にバルサラジドを投与すると、該病態の症状が軽減することが見出された。バルサラジドは2-ヒロドキシ-5-フェニルアゾ安息香酸誘導体の一般名であり、この誘導体において、アミノサリチル酸部分である5-アミノサリチル酸(5-ASA)(メサラミン)は、アゾ結合によって担体部分である4-アミノベンゾイル-β-アラニン(4-ABA)に結合している。バルサラジド二ナトリウムは水溶性が高く、結腸において切断されて、この分子の治療活性部分であるメサラミン、および担体部分である4-アミノベンゾイル-β-アラニンを放出する。メサラミンは5-アミノサリチル酸であり、局所的に作用するようである。
男性ではバルサラジドに対する有効性が増加するという驚くべき観察の1つの機構は、女性対象が、血中へのバルサラジドならびにその代謝物である5-ASAおよびN-アセチル-5-ASA(NASA)の吸収、例えば全身性生物学的利用能をより多く示すという知見である。バルサラジドおよびその代謝物は結腸において局所的に働き、例えば結腸生物学的利用能を示して、基礎病態を治療し、血液区画中により多く吸収されることは、結腸においてそれらのレベルが低下すること、および結腸生物学的利用能がより低いことを意味する。この観察を図3に示し、ここでは、バルサラジド、5-ASA、およびNASAの血漿レベルを、男性レベルで除した女性レベルの比として示す。したがって、グラフ中の1.0という値は、両性における等しい吸収を示す。図3から明白であるように、女性対象は一貫して、男性対象と比べてより高い血漿レベルを示す。これらは、絶食状態における10〜60%増〜摂食状態における25〜120%増の範囲である。
バルサラジドは、腸内微生物叢によって活性型の5-ASAに代謝され、これにより、腸管へのより近位な吸収を介して、損失のない活性薬物の腸への送達が確実になるため、胃腸障害を治療するためのバルサラジドの使用は特に有益である。
バルサラジドはまた、他の5-ASAプロドラッグよりも副作用が少なく、サルファ剤アレルギーを有する対象にも投与され得る。バルサラジドはまた、活性成分がフリーラジカルを直接除去することが実証されており、これがその後の炎症反応を軽減し得るという理由で、有益である。特定の好ましい態様による投与量は、毎日投与される約6.0 mg〜約14000 mgのバルサラジドの範囲である。例えば、1.1 gバルサラジド錠3個という用量を1日に2回服用して、1日当たり合計6.6 gとすることができる。本発明による方法のためのその他の適切な投与量は、医療専門家によってまたは対象によって決定され得る。毎日投与されるバルサラジドの量は、対象の体重、年齢、健康状態、性別、または医学的状態に基づいて、増加または減少され得る。当業者は、本開示に基づいて、対象の適切な用量を決定することができる。
治療方法
対象にバルサラジドを投与することにより、胃腸障害に罹患しているか、またはこれにかかりやすい男性対象を治療する方法を、本明細書に記載する。
1つの局面に従って、バルサラジドの治療有効量を男性対象に投与する段階を含む、胃腸障害、例えば潰瘍性大腸炎を有するか、またはそれを発症しやすい男性対象を治療するための方法を、本明細書に提供する。
本明細書に記載される方法による治療有効量は、例えば錠剤またはカプセル剤として、約6.0 g/日〜約7 g/日の用量を含む。治療有効量および投与計画は、1日当たり1回、2回、または3回、製剤3錠または3カプセルを投与することを含み、各錠剤またはカプセル剤は約750 mg〜約1100 mgのバルサラジドを含む。例えば、バルサラジドの治療有効量は、1日に3回の750 mgカプセル剤3個の投与(6.75 g/日)であってよい。男性へのより好ましい投与は、1日に2回の1.1 g錠剤3個の投与を含む。
対象への投与は、例えば、食物摂取の約30分前〜約2時間後に行うことができる。食物との投与はまた、食物摂取と同時であってもよい。また、対象への投与は、例えば、食物摂取の直後から摂取の約1時間後までであってもよい。食物は、例えばアップルソースまたは高脂肪食を含み得る。
1つの局面に従って、対象にバルサラジドの治療有効量を投与することにより、潰瘍性大腸炎を有する男性対象の修正Mayo疾患活動性指数(MMDAI)スコアを減少させる方法を、本明細書に提供する。1つの態様においては、MMDAIスコアが3ポイントもしくはそれ以上減少するか、またはMMDAIスコアの直腸出血に関する構成要素が1ポイントもしくはそれ以上減少する。修正Mayo疾患活動性指数(modified Mayo Disease Activity Index:MMDAI)は4つのサブスコア(排便、直腸出血、内視鏡的所見、および医師の包括的評価)の合計であり、各々は0〜3の範囲であり、高いスコアほど悪い疾患を示す。例えば、Schroeder et al. (1987) N Engl J Med. 24;317(26):1625-9を参照されたい。
1つの局面に従って、男性対象において潰瘍性大腸炎の臨床的寛解を誘導する方法を、本明細書に提供する。1つの態様において、寛解は、直腸出血に関してMMDAIの構成要素スコアがゼロであること、ならびに排便および医師の評価のMMDAIの構成要素スコアに関して合算スコアが2またはそれ未満であることと定義される。
1つの局面に従って、潰瘍性大腸炎を有する男性対象において粘膜治癒を誘導する方法を、本明細書に提供する。1つの態様において、粘膜治癒は、0〜1という内視鏡検査/S状結腸鏡検査スコアにおける改善によって判定される。
1つの態様において、バルサラジドは、バルサラジドを食物と共に投与すべきことを通知するラベルを含む容器に由来する。
1つの局面に従って、胃腸疾患、例えば軽度から中程度の活動性潰瘍性大腸炎に罹患している対象を治療する方法は、バルサラジドの治療有効量を対象に投与する段階を含む。1つの態様において、バルサラジドはバルサラジドナトリウム二水和物である。1つの態様において、薬学的組成物は、胃腸障害に罹患しているか、またはこれを発症するリスクがある個体に、1日当たり約6〜約7グラムの1日投与量範囲、例えば6.6 gで経口投与される。
別の態様において、胃腸疾患は軽度から中程度の活動性潰瘍性大腸炎である。
本発明のさらに別の局面は、バルサラジドでそれを必要とする男性対象を治療する方法に関する。そのような治療を必要とする対象を同定することは、対象または医療専門家の判断によるものであってよく、主観的(例えば、見解)または客観的(例えば、試験または診断方法によって測定可能)であってよい。
バルサラジドは、治療または旅行またはその他のリスク状態への曝露の前、間、および/または後に投与され得る。バルサラジドは、例えば、1日1回、1日2回、1日3回、または1日4回投与され得る。バルサラジドは、例えば約6.6 g/日の用量で投与され得る。バルサラジドは、例えば、錠剤形態、粉末形態、液体形態、またはカプセル剤で投与され得る。バルサラジド錠は、商品名GIAZO(登録商標)で販売されているフィルムカバー錠であってよい。
特定の態様において、バルサラジドは、約2週間〜約6週間の期間、約8週間〜約12週間の期間、または1日〜約7日間、男性対象に投与される。バルサラジドは、治療の過程において、断続的にまたは連続して投与され得る。
態様のいずれについても、バルサラジドは、例えば、対象に1日1回、1日2回、1日3回、または1日4回投与され得る。本発明のいくつかの特に好ましい方法は、バルサラジドを対象に1日2回投与する段階を含むが、これにより、例えば、副作用が最小限に抑えられ、かつ対象の服薬遵守が向上し得るという理由からである。
特定の好ましい態様による投与量は、毎日投与される約6.6 gのバルサラジドである。本発明による方法のためのその他の適切な投与量は、医療専門家によってまたは対象によって決定され得る。毎日投与されるバルサラジドの量は、対象の体重、年齢、健康状態、性別、または医学的状態に基づいて、増加または減少され得る。当業者は、本開示に基づいて、対象の適切な用量を決定することができる。
特定の態様では、1つまたは複数の製剤および1つまたは複数その他の治療剤(例えば、予防薬または治療薬)が周期的に投与される。サイクル療法は、ある期間にわたって第1治療剤(例えば、第1予防薬または治療薬)を投与した後に、ある期間にわたって第2治療剤(例えば、第2予防薬または治療薬)を投与し、任意に、その後に、ある期間にわたって第3治療剤(例えば、予防薬または治療薬)などを投与し、この順次的投与、例えば、治療剤のうちの1つに対する抵抗性の発生を軽減するため、治療剤のうちの1つの副作用を回避もしくは軽減するため、および/または治療剤の有効性を改善するためのサイクルを反復することを含む。
特定の態様では、本発明の同じ製剤の投与が反復されてよく、投与は、少なくとも1日、2日、3日、5日、10日、15日、30日、45日、2カ月、75日、3カ月、または少なくとも6カ月離れていてよい。他の態様では、胃耐性バルサラジド製剤以外の同じ治療剤(例えば、予防薬または治療薬)の投与が反復されてよく、投与は、少なくとも1日、2日、3日、5日、10日、15日、30日、45日、2カ月、75日、3カ月、または少なくとも6カ月離れていてよい。
特定の適応症は、より長い治療期間を必要とする場合がある。短期治療には、例えば1〜約7日間の治療が含まれる。バルサラジドによる長期治療には、例えば、15日間、3カ月間、9カ月間、3カ月間にわたる7日/月、3〜12カ月間にわたる7日/月、またはその間もしくはより長い任意の期間が含まれる。本開示の恩典を有する当業者は、特定の対象または意図される結果のために投与量を変更する方法を理解する。投与計画は、対象の年齢、大きさ、および状態に応じて変化する。例えば、疾患の重症度、または損傷が新しい疾患状態であるか、もしくは再燃であるか、もしくは再発であるかなどに依存する。
本発明の予防的および/または治療的プロトコールの毒性および有効性は、例えば、LD50(集団の50%に致死的な用量)およびED50(集団の50%に治療上有効な用量)を決定するための、細胞培養物または実験動物における標準的な薬学的手順によって決定され得る。毒性効果と治療効果との用量比が治療指数であり、LD50/ED50比として表され得る。高い治療指数を示す予防薬および/または治療薬が好ましい。毒性副作用を示す予防薬および/または治療薬が用いられる場合もあるが、非感染細胞に対する潜在的損傷を最小限にして、それによって副作用を軽減するために、罹患組織の部位にこのような薬剤を標的化する送達系を設計するように注意が払われるべきである。
バルサラジド製剤の、例えばバルサラジドの総1日投与量は、約6.6 gであってよい。例えば、一般的には、本発明の製剤中のバルサラジドの総1日成体投与量は、約6000 mg〜約7000 mg、約6200〜約6800 mg、またはその間の任意の整数または分数量の範囲である。1つの態様において、単一用量は約1100 mgのバルサラジドを含む。
バルサラジドは、フィルムコート錠製剤として提供され得る。
バルサラジド製剤は、任意の多形または非晶質形態のバルサラジドであってよい。
1つの態様において、バルサラジドは、薬学的に許容される製剤、例えば、薬学的に許容される製剤が対象に投与された後、少なくとも12時間、24時間、36時間、48時間、1週間、2週間、3週間、または4週間の間、対象にバルサラジドの持続的送達を提供する薬学的に許容される製剤を用いて、対象に投与される。
いくつかの態様では、本発明の薬学的組成物を、治療の必要な部位に局所的に投与することが望ましいと考えられる。これは、例えば、手術中の局所注入、もしくは例えば手術後の創傷被覆材と組み合わせた局所適用により、注射により、カテーテルにより、坐剤により、または植込錠(植込錠は、シラスティック膜などの膜または繊維を含む多孔性の、非多孔性の、またはゼラチン状の物質である)により達成され得る。1つの態様において、投与は、その部位における直接注射、例えば注腸によるものであってよい。別の態様において、バルサラジドは、経口投与のために粘性または非粘性溶液中に製剤化され得る。別の態様において、バルサラジドは、鎮痛剤、例えばリドカインを含む粘性または非粘性混合物中に製剤化され得る。
特定の態様において、バルサラジドのこれらの薬学的組成物は、対象への局所または経口投与に適している。他の態様においては、以下に詳細に記載されるように、本発明の薬学的組成物は、以下のものに適合化されたものを含め、固体または液体形態での投与のために特別に製剤化され得る:(1)経口投与、例えば、
水薬(水性または非水性の溶液または懸濁液)、錠剤、ボーラス剤、粉末剤、顆粒剤、ペースト剤;局所適用、例えば、胃腸管に適用されるクリーム剤、軟膏剤、もしくは噴霧剤として;直腸内に、例えば、ペッサリー、クリーム剤、もしくはフォーム剤として;またはエアロゾル、例えば、化合物を含む水性エアロゾル、リポソーム調製物、もしくは固形粒子として。
「薬学的に許容される」という語句は、過度の毒性、炎症、アレルギー反応、またはその他の問題もしくは合併症を起こさずにヒトおよび動物の組織と接触して使用するのに適しており、合理的な利益/リスク比にふさわしい、健全な医学的判断の範囲内にある、このような化合物を含む組成物および/または剤形を指す。
バルサラジドを男性に投与することが有利であるが、それはこの分子および代謝物がより少なく全身に吸収され、結腸により多く残り、局所的結腸生物学的利用能が得られるためである。例えば図3を参照されたいが、この図は、食物と共にまたは食物なしで、バルサラジドおよび代謝物が、この化合物を摂取した男性においてより少なく全身に吸収されることを示す。これは以前は、バルサラジド投与の真価を認められない局面であり、男性への投与が、女性と比較して増大した有効性を有することが判明したことは、驚くべきことであった。
製品
製品は、例えば、バルサラジドの経口投与に適したフィルムコート薬学的組成物もしくはカプセル剤またはその2つの組み合わせを保持する容器を、特定の剤形を男性対象に投与すべき時の説明を提供する、印刷されたラベル説明書と組み合わせて備える。例示的な剤形および投与プロトコールを以下に記載する。組成物は、剤形を保持および分配することができ、組成物と有意に相互作用せず、さらに適切なラベルと物理的に関連している任意の適切な容器中に含まれる。ラベル説明書は、本明細書に上記した治療方法と一致している。ラベルは、2つの物理的近接性を維持する任意の手段によって容器と結びついてよく、非限定的な例として、それらは、両方が箱もしくはプラスチック収縮包装などの包装材料中に含まれてもよいし、またはラベル説明書を不明瞭にしない接着剤または他の結合もしくは保持手段を用いるなどして、説明書が容器に結合している状態で結びついてもよい。
本発明の別の局面は、バルサラジドを含む薬学的組成物を含む容器を備える製品であって、容器は、好ましくは単位剤形でバルサラジド組成物を保持し、男性対象に投与された場合の該薬学的組成物の有効性を通知する印刷されたラベル説明書と結びついている。
「薬学的に許容される担体」という語句は、ある器官または身体の一部から別の器官または身体の一部に本化学物質を運搬または輸送することに関与する、液体または固体の増量剤、希釈剤、賦形剤、溶媒、または封入材料などの、薬学的に許容される材料、組成物、または媒体を含む。各担体は、製剤の他の成分と適合し、かつ対象に有害ではないという意味で「許容される」。薬学的に許容される担体として役立ち得る材料のいくつかの例には、(1)糖、例えば、ラクトース、グルコース、およびスクロースなど;(2)デンプン、例えばトウモロコシデンプンおよびジャガイモデンプンなど;(3)セルロースおよびその誘導体、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、および酢酸セルロースなど;(4)粉末トラガカントゴム;(5)麦芽;(6)ゼラチン;(7)タルク;(8)賦形剤、例えばカカオ脂および坐剤ろうなど;(9)油、例えば、ピーナッツ油、綿実油、ベニバナ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油、およびダイズ油など;(10)グリコール、例えばプロピレングリコールなど;(11)ポリオール、例えば、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、およびポリエチレングリコールなど;(12)エステル、例えばオレイン酸エチルおよびラウリン酸エチルなど;(13)寒天;(14)緩衝剤、例えば水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムなど;(15)アルギン酸;(16)発熱物質を含まない水;(17)等張生理食塩水;(18)リンゲル液;(19)エチルアルコール;(20)リン酸緩衝液;ならびに(21)薬学的製剤において使用されるその他の非毒性適合性物質が含まれる。
湿潤剤、乳化剤、ならびにラウリル硫酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤に加え、着色剤、放出剤、コーティング剤、甘味剤、香味剤、および香料剤、保存剤、ならびに抗酸化剤もまた、組成物中に存在し得る。
薬学的に許容される抗酸化剤の例には、(1)水溶性抗酸化剤、例えば、アスコルビン酸、塩酸システイン、重硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウムなど;(2)油溶性抗酸化剤、例えば、パルミチン酸アスコルビル、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、レシチン、没食子酸プロピル、α-トコフェロールなど;および(3)金属キレート剤、例えば、クエン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ソルビトール、酒石酸、リン酸などが含まれる。
バルサラジドを含む組成物には、例えば、経口、経鼻、局所(頬側および舌下を含む)、直腸、腟内、エアロゾル経皮、および/または非経口投与に適した組成物が含まれる。例えば、感染した外部胆管ドレーンを処置するために、そのドレーンを介してバルサラジドを経皮投与して、これによって「胆管内」投与をもたらすことができる。組成物は、都合よく単位剤形で提供されてよく、薬学分野において周知の任意の方法によって調製され得る。単一剤形を生成するために担体材料と組み合わせることができる有効成分の量は、治療を受けている宿主、特定の投与様式に応じて異なる。単一剤形を生成するために担体材料と組み合わせることができる有効成分の量は、一般的に、治療的効果を生じる化合物の量である。一般的に、100%のうち、この量は、有効成分の約1%〜約99%、好ましくは有効成分の約5%〜約70%、より好ましくは約10%〜約30%に及ぶ。
これらのバルサラジド組成物を調製する方法は、バルサラジドと担体、および任意に1つまたは複数の補助成分とを結びつける段階を含む。一般的に、製剤は、バルサラジドと液体担体、もしくは微粉化された固体担体、またはその両方と均一かつ密接に結びつけ、次に、必要に応じて生成物を成形およびコーティングすることによって調製される。
経口投与に適したバルサラジド組成物は、カプセル剤、カシェ剤、丸剤、錠剤、ロゼンジ剤(香味基材、通常はスクロースおよびアラビアゴムまたはトラガカントゴムを使用)、粉末剤、顆粒剤、あるいは水性もしくは非水性液体中の溶液もしくは懸濁液として、または水中油型もしくは油中水型乳濁液として、またはエリキシル剤もしくはシロップ剤として、またはトローチ剤(ゼラチンおよびグリセリンまたはスクロースおよびアラビアゴムなどの不活性基材を使用)として、および/または洗口剤などとしての形態であってよく、それぞれ所定量のバルサラジドを有効成分として含む。化合物はまた、ボーラス剤、舐剤、またはペースト剤として投与され得る。
錠剤は、任意に1つまたは複数の補助成分と共に、圧縮または成型によって作製され得る。圧縮錠は、結合剤(例えば、ゼラチンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース)、潤滑剤、不活性希釈剤、保存剤、崩壊剤(例えば、デンプングリコール酸ナトリウムまたは架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム)、界面活性剤、または分散剤を用いて調製され得る。湿製錠は、不活性液体希釈剤で湿らせた粉末有効成分の混合物を適切な機械で成型することによって作製され得る。
糖衣錠、カプセル剤、丸薬、および顆粒剤などの本発明の薬学的組成物の錠剤およびその他の固体剤形は、任意に、フィルムコーティングおよび製薬分野において周知のその他のコーティングなどのコーティングおよびシェルを用いて、獲得または調製され得る。これらはまた、それらの中の有効成分の持続放出または制御放出を提供するように、例えば、所望の放出プロファイルを提供するための様々な割合のヒドロキシプロピルメチルセルロース、その他のポリマーマトリックス、リポソーム、および/またはミクロスフェアを用いて製剤化され得る。これらは、例えば、細菌保持フィルターを通した濾過によって、または使用直前に滅菌水もしくはいくつかの他の無菌注射用媒体に溶解し得る無菌固体組成物の形態で滅菌剤を組み込むことによって、滅菌され得る。これらの組成物はまた、任意に乳白剤を含んでもよく、任意に遅延様式で、胃腸管のある特定の部位でのみ、またはそこで優先的に有効成分を放出する組成物であってよい。使用され得る包埋組成物の例には、ポリマー物質およびろうが含まれる。有効成分はまた、適宜、上記の賦形剤の1つまたは複数を含む、マイクロカプセル形態であってもよい。
バルサラジドの経口投与のための液体剤形には、薬学的に許容される乳剤、マイクロエマルジョン、溶液、懸濁液、シロップ剤、およびエリキシル剤が含まれる。液体剤形は、有効成分に加えて、例えば水またはその他の溶媒などの当技術分野で通常用いられる不活性希釈剤、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、油(特に、綿実油、ラッカセイ油、トウモロコシ油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油、およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフリルアルコール、ポリエチレングリコール、およびソルビタンの脂肪酸エステルなどの可溶化剤および乳化剤、ならびにそれらの混合物を含み得る。
直腸投与のための本発明の薬学的組成物は坐剤として提供されてもよく、これは、バルサラジドを、例えば、カカオ脂、ポリエチレングリコール、坐剤ろう、またはサリチル酸塩を含む1つまたは複数の適切な非刺激性の賦形剤または担体と混合することによって調製することができ、また坐剤は、室温では固体であるが体温では液体であるため、直腸内で融解して活性薬剤を放出する。
バルサラジドの局所または経皮投与のための剤形には、粉末剤、噴霧剤、軟膏剤、ペースト剤、クリーム剤、ローション剤、ゲル剤、溶液、貼付剤、および吸入剤が含まれる。バルサラジドは、薬学的に許容される担体、および必要とされ得る任意の保存剤、緩衝液、または推進剤と無菌条件下で混合され得る。
本発明の薬学的組成物中で使用され得る適切な水性および非水性担体の例には、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなど)、およびそれらの適切な混合物、オリーブ油などの植物油、ならびにオレイン酸エチルなどの注射可能な有機エステルが含まれる。適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティング材料の使用により、分散液の場合には必要な粒径の維持により、および界面活性剤の使用により維持することができる。
これらの組成物はまた、保存剤、湿潤剤、乳化剤、および分散剤などの補助剤を含み得る。様々な抗菌剤および抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、ソルビン酸フェノールなどを含めることにより、微生物作用の予防を確実にすることが可能である。糖、塩化ナトリウムなどの等張剤を組成物中に含めることもまた望ましいと考えられる。加えて、モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンなどの、吸収を遅延させる薬剤を含めることにより、注射用調合薬形態の吸収を延長することも可能である。
場合によっては、薬物の効果を延長するために、皮下または筋肉内注射からの薬物の吸収を遅らせることが望ましい。これは、水様性の低い結晶物質または非晶質物質の液体懸濁液を用いて達成することができる。その結果、薬物の吸収速度はその溶解速度に依存し、次に溶解速度は結晶の大きさおよび結晶形態に依存し得る。あるいは、非経口投与される薬物形態の遅延吸収は、その薬物を油媒体中に溶解または懸濁することにより達成される。
注射用デポー形態は、バルサラジドのマイクロカプセルマトリックスを、ポリラクチド-ポリグリコリドなどの生分解性ポリマー中で形成することによって作製される。薬物とポリマーの比および使用される特定のポリマーの性質に応じて、薬物放出速度を調節することができる。その他の生分解性ポリマーの例には、ポリ(オルトエステル)およびポリ(無水物)が含まれる。デポー注射用製剤はまた、生体組織と適合するリポソームまたはマイクロエマルジョン内に薬物を捕捉することによって調製される。
バルサラジドが調合薬としてヒトおよび動物に投与される場合、それらは、それ自体で、または薬学的に許容される担体と組み合わせて例えば0.1〜99.5%(より好ましくは、0.5〜90%)の有効成分を含む薬学的組成物として与えられ得る。
場合によっては、例えば、疼痛、カンジダ、嚥下障害、嚥下痛、粘膜炎、食道炎、肺炎、胃炎、または口内乾燥などの、バルサラジドが投与される病態に関連した状態を同時に回復させるために、ナイスタチン、ケトコナゾール、フルコナゾール、リドカイン、ベンゾカイン、ジフェンヒドラミン、ジメンヒドリナート、アゼラスチン、セチリジン、ヒドロコルチゾン、プレドニゾン、プレドニゾロン、デキサメタゾン、トリアムシノロン、ベクロメタゾン、ブデソニド、モメタゾン、もしくはその他のステロイド剤、局所麻酔薬、抗真菌剤、または抗ヒスタミン剤を含むがこれらに限定されないその他の適切な薬剤との組み合わせとして、バルサラジドを製剤化することができる。この製剤は、粘性もしくは非粘性液体、局所適用化合物、エアロゾル、または注射剤の形態をとってよい。
選択される投与経路にかかわらず、適切な水和形態で使用され得るバルサラジド、および/または本発明の薬学的組成物は、当業者に公知の従来の方法によって薬学的に許容される剤形に製剤化される。
本発明の薬学的組成物中の有効成分の実際の投与量レベルおよび投与の時間経過は、対象に毒性をもたらすことなく、特定の対象、組成物、および投与様式に対し所望の治療反応を達成するのに効果的な有効成分の量が得られるように変動し得る。例示的な剤形を以下に開示する。
包装された組成物も提供され、これはバルサラジドの治療有効量を含み得る。バルサラジドおよび薬学的に許容される担体または希釈剤について、組成物は、腸障害に罹患しているか、またはこれにかかりやすい対象を治療するために製剤化され、腸障害に罹患しているか、またはこれにかかりやすい対象を治療するための説明書と共に包装される。
処方情報
バルサラジドの投与を受けている対象は、以下のうちの1つまたは複数について通知され得る:
1.1 gバルサラジドを含むGIAZO、フィルムコート錠は、18歳以上の男性患者における軽度から中程度の活動性潰瘍性大腸炎の治療に適応される;女性患者における有効性は、臨床試験で実証されなかった。8週を超えるGIAZO療法の安全性および有効性は、証明されていない。
成人男性患者における活動性潰瘍性大腸炎の治療に関して、通常用量は、最長8週間までの間、食物と共に1日に2回服用される1.1 g GIAZO錠3個(6.6 g/日)である。
GIAZOは、1.1 gバルサラジド二ナトリウムを含む黄色で楕円形のフィルムコート錠として入手でき、錠剤の片側にはBZTとデボス加工されている。
GIAZOは、サリチル酸塩、バルサラジド、もしくはそれらの代謝物、またはGIAZO錠の成分のいずれかに対する過敏性を有する患者には禁忌である。過敏性反応は、以下のもの:アナフィラキシー、気管支痙攣、および皮膚反応を含み得るが、これらに限定されない。
メサラミンは、潰瘍性大腸炎の増悪との区別が難しいと考えられる急性不耐性症候群と関連している。潰瘍性大腸炎を有する成人におけるGIAZOを用いた対照臨床試験において、男性患者の7%が潰瘍性大腸炎の症状の増悪を報告した。症状には、痙攣、急性腹痛、および血性下痢、場合によっては発熱、頭痛、および発疹が含まれる。治療中は、これらの症状の悪化について患者を厳重に観察する。急性不耐性症候群が疑われる場合には、GIAZOによる治療を迅速に中止する。
胃腸管内でメサラミンを放出する生成物を与えられた患者において、微小変化型ネフローゼ、急性および慢性間質性腎炎、ならびに稀に腎不全を含む腎機能障害が報告された。GIAZO療法を開始する前、および治療中には定期的に、患者は腎機能の評価を受けることが推奨される。腎障害患者または腎疾患の病歴がある患者にGIAZOを使用する場合には、注意する。
メサラミンの投与を受けている、既存の肝疾患を有する患者において、肝不全の報告がある。バルサラジドはメサラミンに変換されるため、肝疾患患者にGIAZOを投与する場合には、注意が必要である。
幽門狭窄を有する患者では、GIAZO錠の胃貯留が長くなる可能性があり、これは結腸へのGIAZOの送達を遅らせる場合がある。
臨床試験は非常に様々な条件下で行われるため、薬物の臨床試験において観察される有害反応率は、別の薬物の臨床試験における率と直接比較することはできず、実際に観察される率を反映しない場合がある。
ヒト肝ミクロソームを使用するインビトロ試験において、バルサラジドおよびその代謝物[5-アミノサリチル酸(5-ASA)、N-アセチル-5-アミノサリチル酸(N-Ac-5-ASA)、4-アミノベンゾイル-β-アラニン(4-ABA)、およびN-アセチル-4-アミノベンゾイル-β-アラニン(N-Ac-4-ABA)]は、評価がなされた主要なCYP酵素(CYP1A2、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6、およびCYP3A4/5)を阻害することが示されなかった。したがって、バルサラジドおよびその代謝物は、CYP1A2、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6、またはCYP3A4/5の基質である他の薬物の代謝を阻害しないと予測される。
妊娠カテゴリーB。ラットおよびウサギにおいて、それぞれラットおよびウサギの体表面積に基づいて、推奨されるヒト用量の2.5倍および4.9倍である、最大2 g/kg/日までの経口用量で繁殖試験を実施したが、バルサラジド二ナトリウムに起因する繁殖障害または胎児に対する害の証拠は認められなかった。しかしながら、妊婦における適切でかつ十分に管理された試験は存在しない。動物繁殖試験は必ずしもヒト反応を予測するとは限らないため、この薬物は、明らかに必要である場合にのみ、妊娠中に使用されるべきである。
メサラミンは、胎盤関門を通過することが知られている。
バルサラジド二ナトリウムまたはその代謝物は、ヒト乳汁中に排出されるかどうか判明していない。多くの薬物がヒト乳汁中に排出されるため、GIAZOを授乳婦に投与する場合には注意が必要である。
本発明を以下の実施例によってさらに例証するが、実施例は限定と解釈されるべきではない。本出願を通じて引用したすべての参考文献、特許、および公開済み特許出願の内容は、参照により本明細書に組み入れられる。
実施例1:臨床試験
以下に記載されるデータは、軽度から中程度の活動性疾患を有する潰瘍性大腸炎患者565名におけるGIAZOの曝露を示す。GIAZOは、1件のプラセボ対照試験(168名をGIAZOで治療)、1件の実薬対照試験(210名をGIAZOで治療)において評価し;これらの患者の一部は、非対照非盲検延長試験にも参加した(さらなる187名をGIAZOで治療)。試験した集団は、平均年齢43.1(範囲:18〜80)歳であり;患者のおよそ94%が<65歳であり、49%が男性であり、かつ84%が白人であった。
有害反応/禁忌
プラセボ対照試験において、プラセボ群(68%)ではGIAZO群(55%)と比較して、患者のより多くの割合が有害反応を呈した。男性患者におけるGIAZOによる最も一般的な有害反応は、頭痛、上咽頭炎、貧血、下痢、倦怠感、咽喉頭痛、および尿路感染症であった。プラセボ群(13%)と比較して、より低い割合のGIAZO(10%)患者が、有害反応のために治療を中止した。有害反応の大部分は、軽度から中程度の重症度であった。重篤な有害反応を呈した患者の割合は、GIAZO群(2.4%)よりもプラセボ群(5.1%)において高かった。最も一般的な重篤な有害反応は胃腸管障害であり、これは主に潰瘍性大腸炎の症状に関連していた。
プラセボ対照試験において男性患者の少なくとも2%に起こる有害反応を、表1に列挙する。
(表1)プラセボ対照第3相試験において、プラセボよりも高い率で、GIAZO治療を受けた男性患者の少なくとも2%が呈した有害反応
Figure 2013525440
全3件の試験(プラセボ対照、実薬対照、および非盲検)から収集されたデータにより、女性患者は、男性患者よりも高い頻度で有害反応を報告した(それぞれ、76%および66%)ことが示された。
対照試験において、GIAZO治療を受けた潰瘍性大腸炎患者により、体系によって示される以下の有害反応が稀に(1%未満)報告された。
心血管および血管:血圧の上昇、心拍数の増加
皮膚化学:結節性紅斑、発疹
胃腸管障害:腹痛、便秘、便意切迫、下痢、口渇、硬い便、鼓腸、胃食道逆流症、嘔吐
肝胆道障害:アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼの上昇
感染症および体内侵入:胃腸炎、上気道感染症
筋骨格および結合組織障害:関節痛、背部痛、筋肉痛
神経系障害:眩暈、嗜眠
呼吸、胸部、および横隔障害:呼吸困難
全身性障害および投与部位障害:顔面浮腫、倦怠感、不快感、疼痛、発熱、腫脹
これらの反応は大きさ不明の集団から自発的に報告されるため、それらの頻度を確実に推定すること、または薬物曝露との因果関係を証明することは、常に可能とは限らない。これらの有害反応は、重篤度、報告頻度、またはメサラミンとの潜在的因果関係の組み合わせを理由として、組み入れるために選択された。
以下の有害反応は、臨床診療においてバルサラジド含有生成物の使用中に同定された。
心血管および血管:心筋炎、心膜炎、血管炎
皮膚化学:脱毛症、掻痒症
胃腸管:膵炎
呼吸:肺胞炎、胸水、肺炎(好酸球増加症を伴うおよび伴わない)
腎臓:間質性腎炎、腎不全
次のさらなる有害反応は、メサラミンを含む(またはこれに代謝される)生成物の臨床診療における認可後使用中に同定された:肝胆道障害:肝臓酵素(AST、ALT、GGT、LDH、アルカリホスファターゼ)の上昇、ビリルビンの上昇、黄疸、胆汁鬱滞性黄疸、肝硬変、肝壊死および肝不全を含む肝細胞傷害、肝障害を含む川崎様症候群(Kawasaki-like syndrome)。これらの症例のうちのいくつかは致死的である。
吸収
健常対象18名における3.3 g GIAZOの単回投与後、バルサラジドについてはピーク血清濃度までの時間(Tmax)中央値は0.5時間であったのに対し、5-ASAおよびN-Ac-5-ASAの両者についてはTmax中央値は12時間であった(表2)。薬物動態パラメータは高いばらつきを示し、%CVは、AUCについては31%〜67%に及び、Cmaxについては27%〜68%に及んだ。
12時間ごとの3.3 g GIAZO錠の反復投与後、バルサラジドおよびすべての代謝物について、約3日後に定常状態が達成された。AUCおよびCmaxはN-Ac-5-ASAで最も高く、これに5-ASAおよびバルサラジドが続いた。AUCの1.2倍の増加によって示唆されるように、バルサラジドの蓄積は最小であった。対照的に、定常状態において、代謝物に対する全身曝露の大きな増加が認められた。代謝物のAUCに基づいた蓄積比は、5-ASAでは6.1、N-Ac-5-ASAでは3.6、4-ABAでは4.8、およびN-Ac-4-ABAでは3.6であった。
(表2)GIAZOとしての3.3 gバルサラジド二ナトリウムの単回投与および反復投与(Q12)後のバルサラジドおよび代謝物(5-ASAおよびN-Ac-5-ASA)の薬物動態パラメータ(N=18)
Figure 2013525440
a 中央値および範囲として表示。
b N=17。
食物の影響
高脂肪食と共に3.3 g(3×1.1 g錠剤)のGIAZOを単回投与した後、バルサラジドのAUCは絶食投与と比較して影響を受けなかったが、食物の存在により、代謝物5-ASAおよびN-Ac-5-ASAのピーク濃度およびAUCはいずれも低下した。高脂肪食により、Tmax中央値は、バルサラジドでは0.5時間から2時間に;5-ASAでは12時間から24時間に;およびN-Ac-5-ASAでも12時間から24時間に延長した。摂食条件下では、平均Cmaxは、バルサラジドでは44%、5-ASAでは65%、およびN-Ac-5-ASAでは48%低下した。バルサラジドでは、AUC0-∞に有意な変化は認められなかったが;AUC0-∞は、5-ASAでは46%およびN-Ac-5-ASAでは17%減少した。
バルサラジドのヒト血漿タンパク質への結合は≧99%であり;5-ASAおよびN-Ac-5-ASAは、血漿タンパク質にそれぞれ43%および78%結合した。
経口投与後、バルサラジドは細菌のアゾ還元により切断されて、当モル量の、活性部分である5-ASA、および担体部分である4-ABAを放出する。メサラミン(5-ASA)および4-ABAは、腸粘膜および肝臓においてさらにアセチル化されて、それぞれN-Ac-5-ASAおよびN-Ac-4-ABAになる。終末相半減期は、バルサラジドでは1.9時間、5-ASAでは9.5時間、およびN-Ac-5-ASAでは10.5時間であった。
健常ボランティアにおける12時間ごとに3.3 g GIAZOを反復投与した後の定常状態では、12時間にわたってバルサラジドおよびその代謝物が尿中に排出される用量の合算%は、23%であった。12時間にわたり尿中に排出される用量の平均%は、バルサラジドでは0.16%、5-ASAでは4.6%、N-Ac-5-ASAでは15.6%、4-ABAでは0.40%、およびN-Ac-4-ABAでは1.8%であった。
実施例2:発癌性試験
24カ月齢ラット(Sparague Dawley)発癌性試験において、最大で2 g/kg/日までの用量の経口(食餌性)バルサラジド二ナトリウムは腫瘍原性がなかった。平均身長の50 kgの人の場合、この用量は、体表面積によると、推奨されるヒト用量の2.5倍である。バルサラジド二ナトリウムは、以下のインビトロ試験またはインビボ試験において遺伝毒性がなかった:エイムス試験、ヒトリンパ球染色体異常試験、およびマウスリンパ球(L5178Y/TK+/-)正突然変異試験、またはマウス小核試験。しかしながら、これは、インビトロチャイニーズハムスター肺細胞(CH V79/HGRPT)正突然変異試験において遺伝毒性があった。
バルサラジド二ナトリウムの代謝物である化合物4-アミノベンゾイル-β-アラニンは、エイムス試験およびマウスリンパ球(L5178Y/TK+/-)正突然変異試験では遺伝毒性がなかったが、ヒトリンパ球染色体異常試験では陽性であった。バルサラジド二ナトリウムの結合型代謝物であるN-アセチル-4-アミノベンゾイル-β-アラニンは、エイムス試験、マウスリンパ球(L5178Y/TK+/-)正突然変異試験、またはヒトリンパ球染色体異常試験において遺伝毒性がなかった。体表面積によると推奨されるヒト用量の2.5倍である、最大で2 g/kg/日までの経口用量のバルサラジド二ナトリウムは、ラットにおいて生殖および繁殖成績に影響を及ぼさないことが判明した。
実施例3:プラセボ対照試験
軽度から中程度の活動性潰瘍性大腸炎を有する成人患者250名において、二重盲検プラセボ対照多施設試験を実施した。試験集団は主に白人であり(84%)、平均年齢は44歳(7%が65歳以上)で、49%が男性であった。疾患活動性は修正Mayo疾患活動性指数1(MMDAI)を用いて評価したが、これは4つのサブスコア(排便、直腸出血、内視鏡的所見、および医師の包括的評価)の合計であり、各々は0〜3の範囲であり、高いスコアほど悪い疾患を示す。ベースラインMMDAIスコア中央値は8であった。患者を2:1に無作為に分類し、1日に2回のGIAZO 3.3 gまたはプラセボのいずれかによる治療を8週間受けてもらった。
主要有効性エンドポイントは、GIAZO対プラセボについて、8週間の治療の終点において、臨床的改善およびMMDAIの直腸出血サブスケールの改善を達成した患者の割合を比較することであった。臨床的改善は、MMDAIスコアにおけるベースラインからの≧3ポイントの改善、および直腸出血サブスコアにおけるベースラインからの≧1ポイントの改善の両方を有することと定義された。2つの重要な2次有効性エンドポイントは、GIAZO対プラセボについて、8週間の治療の終点において、臨床的寛解および粘膜治癒を有する患者の割合を比較した。臨床的寛解は、MMDAIサブスケールを用いて、直腸出血に関してスコアがゼロであること、ならびに排便および医師の評価に関して合算スコアが≦2であることと定義され;この定義において、内視鏡サブスコアは考慮されなかった。粘膜治癒は、内視鏡検査/S状結腸鏡検査スコアが0または1と定義され、スコア1は、紅斑の形跡または血管パターンの減少を含み;定義により、脆弱性の存在はスコア2または3を示した。
8週間の治療後、臨床的改善を示す患者の割合は、プラセボ群と比較してGIAZO治療群でより高かった(表3)。
(表3)全集団および性別サブグループの、8週時で臨床的改善*を有する患者の割合
Figure 2013525440
*臨床的改善:MMDAIスコアにおける≧3の改善、かつ直腸出血における≧1ポイントの改善。
これらの差は、全集団において統計的に有意であったが;これらの効果は、完全に男性亜集団における結果によって促進された。多重性について調整すると、統計的有意差はまた、男性患者において臨床的寛解(GIAZOで35% 対 プラセボで13%)および粘膜治癒(GIAZOで52% 対 プラセボで20%)についても認められた。この臨床治験において、GIAZOの有効性は女性亜集団では実証されなかった。
結論
患者がサリチル酸塩(例えば、アスピリン)に対して過敏性を有する場合には、患者にGIAZOを服用しないように指示する。
患者にGIAZOを食物と共に服用するように指示する。
患者が潰瘍性大腸炎症状の悪化を呈している場合には、それがGIAZOに対する反応による可能性があるため、患者に医療提供者に連絡するように指示する。
患者に、以下のことを医療提供者に知らせることを確認するように指示する:
患者が腎障害を有するかどうか、または後に腎障害と診断されるかどうか。GIAZOに類似した医薬品の投与を受けた一部の人では、腎臓への損傷が観察されている。
患者が肝疾患を有するかどうか、または後に肝疾患と診断されるかどうか。GIAZOに類似した医薬品の投与を受けた一部の人では、肝疾患の悪化が観察されている。
患者が幽門狭窄を有するかどうか、または後に幽門狭窄と診断されるかどうか。GIAZO錠はそのような患者の消化管をゆっくりと通過する可能性があるためである。
参照による組込み
本出願を通じて引用したすべての参考文献、特許、係属中の特許出願、および公開済み特許の内容は、参照により本明細書に明白に組み入れられる。
均等物
当業者は、本明細書に記載されている本発明の特定の態様に対する多くの均等物を認識するか、または日常的な実験のみを用いて確認することができるであろう。このような均等物は、以下の特許請求の範囲に包含されることが意図される。

Claims (35)

  1. 治療を必要とする男性対象にバルサラジドの治療有効量を投与する段階を含む、胃腸障害を治療する方法。
  2. 治療有効量が約6.5〜約6.8 g/日を含む、請求項1記載の方法。
  3. 治療有効量が約6.6 g/日を含む、請求項1記載の方法。
  4. 治療有効量が約6.75 g/日を含む、請求項1記載の方法。
  5. 治療有効量が、1日当たり2回の製剤3錠の投与計画であり、各錠剤が約1100 mgのバルサラジドを含む、請求項1記載の方法。
  6. バルサラジド錠がフィルムコート錠である、請求項5記載の方法。
  7. 治療有効量が、1日当たり3回の製剤3カプセルの投与計画であり、各カプセル剤が約750 mgのバルサラジドを含む、請求項1記載の方法。
  8. 対象への投与が、食物摂取の約30分前〜約1時間後に行われる、請求項1記載の方法。
  9. 胃腸障害が潰瘍性大腸炎を含む、請求項1記載の方法。
  10. 潰瘍性大腸炎が軽度から中程度の活動性潰瘍性大腸炎である、請求項9記載の方法。
  11. 対象にバルサラジドの治療有効量を投与し、それによってMMDAIスコアを減少させる段階を含む、潰瘍性大腸炎を有する男性対象においてMMDAIスコアを減少させる方法。
  12. 治療有効量が約6.5〜約6.8 g/日を含む、請求項11記載の方法。
  13. 治療有効量が約6.6 g/日を含む、請求項11記載の方法。
  14. 治療有効量が約6.75 g/日を含む、請求項11記載の方法。
  15. 治療有効量が、1日当たり2回の製剤3錠の投与計画であり、各錠剤が約1100 mgのバルサラジドを含む、請求項12記載の方法。
  16. バルサラジド錠がフィルムコート錠である、請求項15記載の方法。
  17. 治療有効量が、1日当たり3回の製剤3カプセルの投与計画であり、各カプセル剤が約750 mgのバルサラジドを含む、請求項11記載の方法。
  18. MMDAIスコアが3ポイントまたはそれ以上減少する、請求項11記載の方法。
  19. MMDAIスコアの直腸出血に関する構成要素が1ポイントまたはそれ以上減少する、請求項11記載の方法。
  20. 対象にバルサラジドの治療有効量を投与し、それによって該対象において寛解を誘導する段階を含む、男性対象において潰瘍性大腸炎の臨床的寛解を誘導する方法。
  21. 治療有効量が約6.5〜約6.8 g/日を含む、請求項20記載の方法。
  22. 治療有効量が約6.6 g/日を含む、請求項20記載の方法。
  23. 治療有効量が約6.75 g/日を含む、請求項20記載の方法。
  24. 治療有効量が、1日当たり2回の製剤3錠の投与計画であり、各錠剤が約1100 mgのバルサラジドを含む、請求項21記載の方法。
  25. バルサラジド錠がフィルムコート錠である、請求項24記載の方法。
  26. 治療有効量が、1日当たり3回の製剤3カプセルの投与計画であり、各カプセル剤が約750 mgのバルサラジドを含む、請求項20記載の方法。
  27. 寛解が、直腸出血に関してMMDAIの構成要素スコアがゼロであること、ならびに排便および医師の評価に関して合算スコアが2またはそれ未満であることにより定義される、請求項20記載の方法。
  28. 対象にバルサラジドの治療有効量を投与し、それによって該対象において粘膜治癒を誘導する段階を含む、潰瘍性大腸炎を有する男性対象において粘膜治癒を誘導する方法。
  29. 治療有効量が約6.5〜約6.8 g/日を含む、請求項28記載の方法。
  30. 治療有効量が約6.6 g/日を含む、請求項28記載の方法。
  31. 治療有効量が約6.75 g/日を含む、請求項28記載の方法。
  32. 治療有効量が、1日当たり2回の製剤3錠の投与計画であり、各錠剤が約1100 mgのバルサラジドを含む、請求項29記載の方法。
  33. バルサラジド錠がフィルムコート錠である、請求項32記載の方法。
  34. 治療有効量が、1日当たり3回の製剤3カプセルの投与計画であり、各カプセル剤が約750 mgのバルサラジドを含む、請求項28記載の方法。
  35. 粘膜治癒が、内視鏡検査/S状結腸鏡検査スコアにおける0または1までの改善と定義される、請求項28記載の方法。
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