JPH09506633A - 抗腫瘍活性を有する三核カチオン性プラチナ錯体、及びこれを含有する医薬組成物 - Google Patents

抗腫瘍活性を有する三核カチオン性プラチナ錯体、及びこれを含有する医薬組成物

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JPH09506633A JP7525386A JP52538695A JPH09506633A JP H09506633 A JPH09506633 A JP H09506633A JP 7525386 A JP7525386 A JP 7525386A JP 52538695 A JP52538695 A JP 52538695A JP H09506633 A JPH09506633 A JP H09506633A
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Abstract

(57)【要約】 式(I)[式中、nは、2〜7の整数であり;Z-mは、クロリドイオン、ブロミドイオン、ヨージドイオン、硝酸イオン、硫酸イオンから選択されるアニオンであり;mは、1又は2の整数である]で示される化合物。該化合物は、抗腫瘍活性を有する。

Description

【発明の詳細な説明】 抗腫瘍活性を有する三核カチオン性プラチナ錯体、及びこれを含有する医薬組 成物 本発明は、抗腫瘍活性を有するプラチナ錯体、その製造方法及びこれを含有す る医薬組成物に関する。技術的背景 ガンの化学療法におけるシスプラチンやカルボプラチンなどのプラチナ錯体の 使用は、当該分野で十分に確立されている。精巣、卵巣、頭部及び頚部のガン、 そして小細胞肺ガンを治療するために、シスプラチンなどの多数のプラチナ錯体 が使用されている。しかしシスプラチンによる治療は、重篤な腎毒性を引き起こ すことがある。更に臨床上不利な点は、この薬剤による治療に対して腫瘍が治り にくくなる薬剤耐性護得の問題である。 シスプラチンなどのプラチナ錯体は、DNAとの共有結合型相互作用によりそ の生物学的活性を呈すると一般には考えられている。特に、シスプラチンは、単 座性(monodentate)付加物、GG又はAGなどの二座性(bidentate)付加物、及び GNG鎖内架橋体を含むDNAへの各種付加物の形成を誘導する[Reedijkら,St ructure and Bonding,(1987)67,53-89]。頻度はそれほど高くないが、シス プラチンはまた鎖間GG架橋とDNA−タンパク質間の架橋も引き起こす[Rahmo uniら,Biochemistry,(1987)26,7229-7234]。これらのDNA障害は、DN Aの屈曲とDNAの部分的な巻戻しとして反映される構造変化を引き起こす。こ れらのDNA障害は、種々のDNAポリメラーゼの活性を阻害することが報告さ れている[Vallanら,Nucl.AcidRes.,(1988)16,4407-4418; Pintoら,Proc .Natl.Acads.Sci.,(1985)82,4616-4619; 及びGrallaら,Cancer Res.,(1987)47,5092-5096]。2つの隣接するグアニ ン塩基間の鎖間架橋が、RNAポリメラーゼ機能を阻害することも示されている [Lemaireら,Proc.Natl.Acad.Sci.,(1991)88,1982-1985]。したがって 、シスプラチンの細胞毒性作用は、どれか1つの特定の障害の発生の結果という よりは、これらのDNA障害を組み合わせた効果によるものであると考えられる 。 それぞれ1つ及び2つのプラチナ原子を含有するモノ(プラチナ)及びビス( プラチナ)錯体は、当該分野で公知である(米国特許第4,225,529号、第4,250,1 89号、第4,533,502号、第4,565,884号、第4,571,335号及び第4,797,393号)。例 えば、モノ(プラチナ)錯体は、四配位のモノマー性クロロアミン平面正方形(s quare-planar)Pt(II)化合物を含有する。このような化合物中のクロリドと アンモニア基の相対数は変わることができ、したがってこれらの化合物は、一般 式: [PtClm(NH34-m](2-m)+ により示すことができる。 即ち、これらの化合物の構造は、m=0の[Pt(NH3)4]2+からm=4のPt Cl4 2-まで変わることができる。Clはアンモニアに比較して置換されやすい ため、錯体[PtCl2(NH3)2]及び[PtCl(NH3)3]Clは、それぞれ二官 能性(bifunctional)及び単官能性(monofunctional)であると考えられる(こ こで「二(bi)」及び「単(mono)」という接頭辞は、脱離する配位子の数のこ とをいう)。この錯体の電荷は、Pt(II)カチオンが+2の形式電荷を有し、 このため電荷の中和のためには−2の負の電荷が必要であることを考慮して得ら れる。例えば、m=0の場合、配位圏の外側に2つのクロリドアニオンが存在す れば、中和が得られる。 プラチナと、中性配位子であるアンモニアの間の結合は、NH3からPt(II )原子の空の軌道への電子対の供与により形成されるということができる。即ち 、PtとNH3基の間に電子の共有は起こらない。このように電子共有が存在し ないため、中性配位子の数は、Pt配位圏の総電荷に影響を及ぼすことはない。 したがって、[Pt(NH3)4]2+は、形式的には、錯体の中和のためには2−の負 の正味の電荷を有する非配位アニオン又は対イオンを必要とする2+カチオンで ある。例えば、一価の負荷電アニオン(例えば、NO3 -、Cl−、PF6 -、BF4 - 、及び一般式RCOO-を有するモノカルボン酸イオン)2つ又は二価の負荷 電アニオン(例えば、SO4 2-、一般式[R(COO)22-を有するジカルボン 酸イオン)1つにより中和させることができる。したがって、同じ原理で[Pt Cl2(NH3)2]は、中性錯体である。 これらの考察は、アンモニアに適用することができるのみでなく、第一級アミ ンや第二級アミンなどの中性配位子にも適用することができる。 Cl-などのアニオン性配位子は、配位結合する(即ち、Pt−Cl結合を形 成する)か、又は共有結合形成を必要とせずに対アニオンとして作用することが できることが認められている。Cl-などのアニオンが所定のプラチナ錯体中に 含まれているその実際の形は、理論的考察(速度論的効果対熱力学的効果)と、 錯体を製造するのに利用した実際の合成方法(例えば、反応の程度、酸性度、反 応混合物に含有されているCl-濃度などの特定アニオンの濃度)の両方に依存 する。これらの考察は、他のアニオン性配位子や中性配位子にも同様に適用する ことができる。 モノプラチナ錯体の総電荷が、Pt(II)金属に結合している中性及び アニオン性配位子の相対数に依存するという事実は、多核(polynuclear)錯体 (2つ以上のPt(II)配位圏を含有する)、及びプラチナ部分の酸化状態が4 +であるPt(IV)含有錯体にも同等に適用可能である。例えば、2つの等価な Pt(II)配位圏がジアミン架橋剤により結合している二核(dinuclear)錯体は 、一般式: [(PtClm(NH3)3-m)2(ジアミン)]2(2-m)+ により示すことができる。 即ち、m=2でありかつ2つの二官能性配位圏が存在する場合、この化合物は 中性である。これに対してm=1である場合、単官能性である配位圏が存在し、 かつプラチナ部分が2+の形式電荷を有するため、2−の正味の電荷を有する、 1つ以上の対アニオンにより釣り合いをとる必要がある。 三核(trinuclear)プラチナ錯体(トリ−プラチナ錯体とも呼ばれる)の例が 最近の文献に報告されている[Yun Quら,Inorg.Chem.,32,2591-2593(1993) ]。配位子がcis立体配置を有するこの化合物は、中性か又は+2の総電荷を 有する錯体であり、これらは下記一般式: [式中、Xは、不安定な配位子(例えば塩素原子)を意味し;そしてRは、アル キレン鎖を意味する]により示すことができる。+2の総電荷を有する錯体の場 合には、この電荷は4つの中性配位子を有する中央のプラ チナ原子にあり、これに対して周りの2つのプラチナ原子は形式上中性であり、 そして上記で定義されたように二官能性であることは上記より明らかである。こ の錯体は抗腫瘍剤としての可能性が記載されているが、実験による証拠は示され ていない。発明の開示 本発明は、3つのプラチナ原子がジアミン鎖により結合しており、中央のプラ チナ原子に4つの中性配位子が配位結合しており、これに対して周りの2つのプ ラチナ原子にはいずれも3つの中性配位子と1つの−1の電荷を有する配位子が 配位結合している、トリ−プラチナ錯体に関する。 したがって、本発明の化合物は、+4の総電荷を有する点、特に+2の形式電 荷を持つ中央のプラチナ原子と、それぞれ+1の形式電荷を持つ周りの2つのプ ラチナ原子を有する点で、先行技術の化合物とは異なる。 更に上に論証したように、周りの2つのプラチナ原子は単官能性である。 先行技術に記載されたトリ−プラチナ錯体との更なる違いは、本発明の化合物 では、配位子がtrans立体配置をとることである。 特に本発明は、式(I): [式中、nは、2〜7の整数であり;Z-mは、クロリドイオン、ブロミドイオン 、ヨージドイオン、硝酸イオン、硫酸イオン(m=2)から選択されるアニオン であり;mは、1又は2の整数である]で示されるトリープ ラチナ錯体に関する。 式(I)の好適な化合物は、nが整数6である化合物である。 特に好適な式(I)の化合物は、nが整数6であり、Z-mがクロリドイオン又 は硝酸アニオンであり、そしてmが1である化合物である。 本発明はまた、式(I)の化合物の製造方法に関する。 式(I)の化合物の製造方法は、下記反応式: [式中、Pは、tert−ブトキシカルボニル又はp−メトキシベンジルオキシカル ボニルなどの通常の適切な保護基であり;nは、上記と同義である]に示される ように、前もってジメチルホルムアミドで1つの塩素原子を置換して活性化した trans−プラチナから出発して、式(II)のアミンと反応させることによる 中間体(III)の合成を含む。 式(III)の中間体を、保護基Pの脱離後、式(IV): [式中、nは、上記と同義であり;Q-mは、基Pの脱離の条件に依存する対イオ ンである。例えば、Pがtert−ブトキシカルボニル基であるならば、Q-mは、ク ロリドイオン又はトリフルオロ酢酸アニオンであることができる。]で示される 中間体にする。 次に中間体(IV)を、Q-mイオンと硝酸イオンの間の交換反応により、式(V ): [式中、nは、上記と同義である]で示される中間体に変換する。この交換反応 は、Q-mがクロリドアニオンである場合、水又はアルコール(メタノール、エタ ノール)などの溶媒中、硝酸銀の存在下で行うことができる。 次にこの中間体(V)を、前もって2分子のジメチルホルムアミドで 反応させて、式(I): [式中、Z-mは、硝酸アニオンである]で示される化合物を得る。次にこの化合 物を、文献に広く報告されている通常の交換反応(アルカリ金属ハロゲン化物又 はアルカリ土類金属ハロゲン化物、あるいはアルカリ金属硫酸塩又はアルカリ土 類金属硫酸塩による処理など)により、式(I)[式中、Z-mは、ハロゲン化物 イオン又は硫酸イオンである]の化合物に変換することができる。あるいは、式 (I)[式中、Z-mは、硫酸アニオ ンである]の化合物は、Z-m=ハロゲン化物イオンである式(I)の対応する化 合物から、硫酸銀での処理により得ることができる。 Z-m=硝酸イオンである化合物(I)からのZ-m=クロリドイオンである化合 物(I)の好適な製造方法は、0℃〜50℃の温度範囲でのモル過剰の塩酸との 反応である。 式(I)の化合物の別の製造方法は、最初に2モルの式(II)のアミンを、前 もって2分子のジメチルホルムアミドで両方の塩素原子を置換して活性化したt rans−プラチナと反応させて、式(VI): [式中、Pは、上記と同義を有する]で示される中間体を得ることよりなる。基 Pの脱離により、式(VII)[式中、Q-mは、上記と同義を有する]の中間体を 得、これを次に式(VIII): で示される中間体に変換する。 この変換は、Q-mイオンと硝酸イオンとの間の交換反応により行われる。この 交換反応は、Q-mがクロリドアニオンである場合、水又はアルコール(メタノー ル、エタノール)などの溶媒中、硝酸銀の存在下で行う ことができる。 次に中間体(VIII)を、前もってジメチルホルムアミドで1つの塩素原子を置 換して活性化した2モルのtrans−プラチナと反応させて、式(I): [式中、Z-mは、硝酸アニオンである]で示される化合物を得る。次にこの化合 物を、文献に広く報告されている通常の交換反応(アルカリ金属ハロゲン化物又 はアルカリ土類金属ハロゲン化物、あるいはアルカリ金属硫酸塩又はアルカリ土 類金属硫酸塩による処理など)により、式(I)の化合物[式中、Z-mは、ハロ ゲン化物イオン又は硫酸イオンである]に変換することができる。あるいは、式 (I)の化合物[式中、Z-mは、硫酸アニオンである]は、Z-m=ハロゲン化物 イオンである式(I)の対応する化合物から、硫酸銀での処理により得ることが できる。 Z-m=硝酸イオンである化合物(I)からのZ-m=クロリドイオンである化合 物(I)の好適な製造方法は、0℃〜50℃の温度範囲でのモル過剰の塩酸との 反応である。 基Pを脱離する可能な方法は、無機酸(塩酸水溶液又は塩酸のアルコール若し くはエーテル溶液など)又は有機酸(トリフルオロ酢酸など)での処理を含む。 Pがtert−ブトキシカルボニル基である場合、その脱離に好適な条件は、塩化水 素のアルコール性溶液の使用を考慮した条件である。この場合、上記したように 、対イオンQ-mは、クロリドイオンであろう。 本発明の化合物は、一般に、水、生理学的溶媒及び水混和性溶媒に 対する良好な溶解性を有する。 本発明の化合物は、顕著な抗腫瘍活性を有するだけでなく、毒性も低いため、 その治療指数は特に好ましい。 更には、本発明のトリ−プラチナ錯体は、高い水溶性を有するため、容易に非 経口及び経口投与用医薬製剤形を調製することができる。 本発明の化合物を、種々の腫瘍細胞株におけるin vitroでの細胞毒性作用につ いて試験した。これらの細胞株としては、マウス白血病L−1210、ヒト卵巣 ガンA2780又は各々のシスプラチン耐性亜株L−1210/CDDP及びA 2780/CDDPを用いた。細胞株A2780での試験は、抗腫瘍剤としての プラチナ錯体の評価のための確立された方法である。更に、本発明の化合物につ いて、L−1210腫瘍細胞をマウスに腹腔内接種して、腫瘍の接種の24、1 20及び216時間後に本化合物を腹腔内投与する、in vivo試験も行った。本 発明の化合物においては、上記実験モデルにおいて高い抗腫瘍作用が証明された 。 式(I)の化合物を、体表面積1m2当り0.1mg〜1.2gの範囲の用量の プラチナ錯体で治療することができる腫瘍を有するヒト及び動物に投与すると、 この腫瘍の寛解を誘導することができる。 したがって、本発明の別の目的は、腫瘍の治療に有用な薬剤の調製のための式 (I)の化合物の使用である。 本発明の化合物の有効用量は、専門医ならば従来法により決定することができ る。様々な種と大きさの動物で使用される用量とヒトでの用量(mg/m2体表面積 に基づく)の間の関係は、Freirech,E.J.らの「マウス、ラット、ハムスター、 イヌ、サル及びヒトにおける抗ガン剤の毒性の定量的比較(Quantitative Compa rison of Toxicity of Anticancer Agents in Mouse,Rat,Hamster,Dog,Monkey and Man)」、Cancer Chemother .Rep.,50,N.4,219-244(1966)に記載されている。 しかし通常は、体重1kg当り0.1〜1,200mgの用量の錯体を患者に投与 し、投薬法は、専門医には周知の種々の要因に応じて変えることができる。 時として、抗腫瘍活性を増強するか、又はプラチナ錯体の望ましくない副作用 を軽減する1つ以上の薬剤と共に、本発明のプラチナ錯体を投与することが有利 な場合もある。 例えば、英国特許第2174905号及び米国特許第4,871,528号に開示された、還元 型グルタチオンと共に、本発明のプラチナ錯体を投与することができる。 更には、抗腫瘍活性を有する他のプラチナ錯体と組み合わせて、本発明のプラ チナ錯体を投与することが有利な場合もある。 少なくとも1つの式(I)の化合物を抗腫瘍活性を有するプラチナ錯体と組み 合わせて含有する医薬組成物は、本発明の更なる目的である。 本発明のプラチナ錯体で治療することができる患者の腫瘍は、シス−プラチナ による治療に感受性であることが知られている腫瘍である。本発明の錯体はまた 、幾つかのシス−プラチナ耐性腫瘍に対しても活性である。 更に一般的には、本発明の化合物は、シス−プラチナが使用されるのと同じ種 類の疾患の治療に使用することができる。これらとしては、腫瘍の治療、放射線 療法の増感と増強[Doupleら,「シスプラチンの現状と開発(Cisplatin Current Statusand Developments)」,A.W.Prestaykら編,Academic Press,125(1980) ; Doupleら,Platinum Metals Res., 29,118(1985)]及びアフリカ眠り病などの寄生虫疾患の治療[Farrellら,Bioch em.Pharmacol.,33,961(1984)]が挙げられる。 治療法は、治療すべき腫瘍の型や患者の状態により、専門医には周知のように 適切に変えることができる。 本発明の更なる目的は、少なくとも1つの式(I)の化合物の治療有効量を通 常の担体及び賦形剤と混合して含有する医薬組成物である。 本発明の化合物は好適には、場合により適切な濃度(0.1〜0.9mg/ml)の 塩化ナトリウムを含有していてもよい無菌水溶液として投与する。この溶液は、 好適には静脈内又は動脈内経路により投与されるが、特定の場合には他の投与経 路を使用することができる。 非経口投与のための医薬組成物としては、上記と同義の無菌生理食塩水溶液、 又は溶液の用時調製のための無菌粉末、更には筋肉内又は腹腔内投与のための油 性製剤が挙げられる。 他の有用な医薬組成物は、シロップ剤、又は同様な液体剤型、更には錠剤、カ プセル剤などのような固体剤型であることができる。 本発明の医薬組成物は、「レミントンの製剤科学ハンドブック(Remington's Pharmaceutical Sciences Handbook)」(XVII版、Mack Pub.,ニューヨーク、米 国)に報告される方法のような、公知の方法により調製する。 以下の実施例により更に本発明を説明する。 調製例1 N−BOCヘキサンジアミンを、市販の製品であるその塩酸塩から出発して調 製した。 N−BOCヘキサンジアミン塩酸塩2.1gをジエチルエーテル(20ml)に 溶解し、撹拌しながら1N水酸化ナトリウム水溶液16mlで処理 した。 次に有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留 去して、理論収量でN−BOCヘキサンジアミン遊離塩基を得た。 実施例1 t−[PtCl(NH3)22N−(CH2)6−NH−BOC]+NO3 -の調製 trans−プラチナ2gを無水ジメチルホルムアミド(DMF)133mlに 溶解し、硝酸銀1.13gを一度に添加した。この反応混合物を、遮光して18 時間撹拌した。次に、沈殿した塩化銀を濾過し、清澄な瀘液を−20℃に冷却し 、無水DMF40mlにN−BOC−1,6−ヘキサンジアミン(1.36g)を 含む溶液を添加した。添加を30分間続けた。この溶液を撹拌しながら、−20 ℃で3時間、そして室温で1時間維持した。次に溶液の温度を40℃以上になら ないように維持しながら減圧下で溶媒を留去し、残渣をエチルエーテル200ml にとり、20分間撹拌し、次いで濾過した。生じた固体をメタノール200mlに 溶解し、15時間撹拌して、痕跡量のtrans−プラチナを沈殿させた。分離 したtrans−プラチナを濾去し、溶液を活性炭(1g)で処理し、再度濾過 し、最後に減圧下で溶媒を留去した。30分間撹拌しながらアセトン(100ml )に懸濁することにより、残渣を精製した。濾過後、生成物2.3gを得た。 元素分析(計算値/実測値 %):C 24.33/24.05;H 5.57/5.64;N 12.90/12.84; C l 6.53/6.40; Pt 35.93/36.06.195 Pt-NMR(DMF/d7-DMF): -2433ppm. 実施例2 t−[PtCl(NH3)22N−(CH2)6−NH3]2+2NO3 -の調製 メタノール150mlにt−[PtCl(NH3)22N−(CH2)6−NH−BO C]+NO3 -1.5gを含む溶液に、6.5M塩化水素のエタノール溶液21mlを 添加した。この反応混合物を室温で24時間撹拌し、次に固体を濾過し、フィル ター上でメタノールとエチルエーテルで洗浄し、最後に乾燥した。 生じた固体をメタノール180mlに溶解し、メタノール45mlに硝酸銀(0. 825g)を含む溶液を添加した。この反応混合物を室温で30分間撹拌し、塩 化銀を濾過し、清澄な濾液を蒸発乾固させた。残渣をアセトンにとり、15分間 撹拌し、濾過し、乾燥して、生成物0.925gを得た。 元素分析(計算値/実測値 %):C 14.65/14.19; H 4.71/4.66; N 14.24/16.62; Cl 7.21/6.91; Pt 39.67/36.10.195 Pt-NMR(DMF/d7-DMF): -2433ppm. 実施例3 t,t,t−[PtCl(NH3)22N−(CH2)6−NH2−Pt(NH3)22N− (CH2)6−NH2PtCl(NH3)2]4+4NO3 -の調製 trans−プラチナ61mgを無水ジメチルホルムアミド2mlに懸濁して、硝 酸銀69.1mgを添加した。この反応混合物を65℃で6時間撹拌し、次に室温 に冷却し、塩化銀沈殿物を濾去した。瀘濾液に、ジメチルホルムアミド2mlにt −[PtCl(NH3)22N−(CH2)6−NH3]2+2NO3 -(200mg)を含む溶液 と、1N水酸化ナトリウムのメタノール溶液0.4mlを添加した。生じた反応混 合物を室温で一夜維持し、次に固 体が分離するまでエチルエーテルで希釈し、この固体を濾過し、エチルエーテル 、次にアセトンで洗浄し、最後に乾燥して、生成物220mgを得た。 この生成物をDMF(5ml)に懸濁し、10分間撹拌し、次に濾過して回収し 、更に30分間撹拌しながらアセトン(10ml)に再懸濁した。濾過と乾燥後、 生成物150mgを得た。 元素分析(計算値/実測値 %):C 11.63/11.70; H 4.07/3.95; N 15.83/15.20; Cl 5.72/4.60; Pt 47.24/47.10.195 Pt-NMR(NaCl 0.3%水溶液): -2416ppm; -2667ppm.1 H-NMR(200MHz,D2O):1.35ppm(m,8H); 1.68ppm(m,8H); 2.65ppm(brm,8H). 実施例4 t−[BOC−NH−(CH2)6−NH2−Pt(NH3)22N−(CH2)6−NH− BOC]2+2NO3 -の調製 無水ジメチルホルムアミド35mlにtrans−プラチナ1.028gを含む 懸濁液に、硝酸銀1.16gを添加した。この反応混合物を遮光して60℃で5 時間加熱し、次に塩化銀沈殿物を濾去した。次に、ジメチルホルムアミド5mlに N−BOC−1,6−ヘキサンジアミン(1.48g)を含む溶液を添加し、生 じた反応混合物を室温で一夜維持した。エチルエーテル300mlで希釈すること により白色固体が分離し、これを濾過し、メタノールに再溶解し、0.2ミクロ ンのミレックスフィルター(Millex filter)で濾過して、痕跡量の銀塩を除去し た。次にこのメタノール溶液をエチルエーテルで希釈した。白色固体が結晶化し 、これを濾過し、乾燥して、生成物1.94gを得た。 元素分析(計算値/実測値 %):C 33.63/33.44; H 6.93/7.00; N 14.26/ 14.30; Pt 24.83/25.06.195 Pt-NMR(DMF/d7-DMF): -2687ppm. 実施例5 t−[NH3−(CH2)6−NH2−Pt(NH3)22N−(CH2)6−NH3]4+4Cl- の調製 t−[BOC−NH−(CH2)6−NH2−Pt(NH3)22N−(CH2)6−NH −BOC]2+2NO3 -500mgを、メタノール50mlに溶解し、6.5M塩化水 素のエタノール溶液5mlを添加した。この反応混合物を室温で42時間撹拌し、 次に固体を濾過し、エチルエーテルで洗浄して、生成物340mgを得た。 元素分析(計算値/実測値 %):C 23.81/23.14; H 6.66/6.73; N 13.88/13.51; C1 23.42/22.03; Pt 32.23/31.68.195 Pt-NMR(水): -2674ppm. 実施例6 t,t,t−[PtCl(NH322N−(CH2)6−NH2−Pt(NH3)22N −(CH2)6−NH2PtCl(NH3)2]4+4NO3 -の調製 t−[NH3−(CH2)6−NH2−Pt(NH3)22N−(CH2)6−NH3]4+4 Cl-200mgを蒸留水10mlに溶解し、硝酸銀224mgで処理した。生じた懸 濁液を室温で10分間撹拌し、次に塩化銀沈殿物を濾過により除去した。瀘液を ほぼ乾固するまで濃縮し、次にアセトンで希釈した。白色固体が分離し、これを 濾過し、アセトンで洗浄し、乾燥して、t−[NH3−(CH26−NH2−Pt( NH3)22N−(CH2)6−NH3]4+4NO3 -204mgを得た。 無水ジメチルホルムアミド21.5mlにtrans−プラチナ172mg を含む溶液を、硝酸銀98mgで処理した。生じた懸濁液を遮光して室温で一夜撹 拌し、次に塩化銀沈殿物を濾去した。ジメチルホルムアミド7mlにt−[NH3− (CH2)6−NH2−Pt(NH3)22N−(CH2)6−NH3]4+4NO3 -204mgを 含む溶液を、1N水酸化ナトリウムのメタノール溶液0.57mlで処理し、次に この溶液を、ジメチルホルムアミドで活性化したtrans−プラチナを含有す る前記瀘液に室温で添加した。6時間後、この溶液を0.2ミクロンのミレック スフィルターで濾過して、痕跡量の銀塩を除去し、次に瀘液をエチルエーテルで 希釈した。沈殿した固体を濾過により分離して、生成物326mgを得た。195 Pt-NMR(NaCl 0.3%水溶液): -2416ppm; -2667ppm.1 H-NMR(200MHz,D2O):1.35ppm(m,8H); 1.68ppm(m,8H); 2.65ppm(brm,8H). 実施例7 t,t,t−[PtCl(NH3)22N−(CH2)6−NH2−Pt(NH3)22N− (CH2)6−NH2PtCl(NH3)2]4+4Cl-の調製 t,t,t−[PtCl(NH3)22N−(CH2)6−NH2−Pt(NH3)22N −(CH2)6−NH2PtCl(NH3)2]4+4NO3 -326mgを生理食塩水(0.9 %塩化ナトリウム)に溶解し、次にこの溶液を0.2ミクロンのミレックスフィ ルターで濾過し、白色固体が分離するまで濃縮し、これを濾過して生成物187 mgを得た。 元素分析(計算値/実測値 %):C 12.73/12.60; H 4.45/4.45; N 12.37/12.85; Cl 18.78/14.77; Pt 51.68/48.33.195 Pt-NMR(NaCl 1 0.3%水溶液): -2416ppm; -2671ppm.1 H-NMR(200MHz,D2O):1.40ppm(m,8H); 1.70ppm(m,8H); 2.70ppm (br m,8H). 実施例8 実施例1、2及び3に記載された方法、又は代わりに実施例4、5及び6に記 載された方法により、適切なモノ保護ジアミンから出発して、下記のtrans トリ−プラチナ錯体を得た: [PtCl(NH3)22N−(CH2)5−NH2−Pt(NH3)22N−(CH2)5−N H2PtCl(NH3)2]4+4NO3 -; [PtCl(NH3)22N−(CH2)4−NH2−Pt(NH3)22N−(CH2)4−N H2PtCl(NH3)2]4+4NO3 -; [PtCl(NH3)22N−(CH2)3−NH2−Pt(NH3)22N−(CH2)3−N H2PtCl(NH3)2]4+4NO3 -; [PtCl(NH3)22N−(CH2)2−NH2−Pt(NH3)22N−(CH2)2−N H2PtCl(NH3)2]4+4NO3 -; [PtCl(NH3)22N−(CH2)7−NH2−Pt(NH3)22N−(CH2)7−N H2PtCl(NH3)2]4+4NO3 -195 Pt-NMR(NaCl 0.3%水溶液): -2422ppm; -2670ppm. 実施例9 実施例7に記載された方法により、実施例8で得られたtransトリ−プラ チナ錯体から出発して、下記の化合物を調製した: [PtCl(NH3)22N−(CH2)5−NH2−Pt(NH3)22N−(CH2)5−N H2PtCl(NH3)2]4+4Cl-; [PtCl(NH3)22N−(CH2)4−NH2−Pt(NH3)22N−(CH2)4−N H2PtCl(NH3)2]4+4Cl-; [PtCl(NH3)22N−(CH2)3−NH2−Pt(NH3)22N−(CH2)3−N H2PtCl(NH3)2]4+4Cl-; [PtCl(NH3)22N−(CH2)2−NH2−Pt(NH3)22N−(CH2)2−N H2PtCl(NH3)2]4+4Cl-; [PtCl(NH3)22N−(CH2)7−NH2−Pt(NH3)22N−(CH2)7−N H2PtCl(NH3)2]4+4Cl-1 H-NMR(200MHz,D2O):1.39ppm(s,12H); 1.68ppm(br m,8H);2.67ppm(brm,8H ). 実施例10 t,t,t−[PtCl(NH3)22N−(CH2)6−NH2−Pt(NH3)22N− (CH2)6−NH2−PtCl(NH3)2]4+4Cl-の調製 0.1N塩酸水溶液(65ml)にt,t,t−[PtCl(NH3)22N−(C H2)6−NH2−Pt(NH3)22N−(CH2)6−NH2−PtCl(NH3)2]4+4 NO3 -(1.3g)を含む懸濁液を窒素雰囲気下で調製し、次に54℃で可溶化 した。この温度で1時間後、この溶液を20℃に冷却し、ガラス繊維フィルター で濾過して、物理的な原因による(mechanical)不純物を除去した:この清澄な 溶液に4N塩酸水溶液7.8mlを添加して、数分間で沈殿が開始した。この懸濁 液を20℃で30分間撹拌し、次に10℃で更に30分間撹拌した。次いでこの 沈殿物をブフナーロートで濾過し、0.4N塩酸水溶液(0.5ml)とアセトン で洗浄した。集めた白色固体を真空下で40℃で一晩乾燥して、生成物1.03 gを得た。 元素分析(計算値/実測値 %)x 2 H2O: C 12.33/12.34; H 4.65/4.73; N 11.98 /12.05; Cl 18.21/17.55; Pt 50.07/49.97.
【手続補正書】 【提出日】1996年12月24日 【補正内容】 請求の範囲 1.一般式(I): [式中、nは、2〜7の整数であり;Z-mは、クロリドイオン、ブロミドイオン 、ヨージドイオン、硝酸イオン、硫酸イオンから選択されるアニオンであり;m は、1又は2の整数である]で示される化合物。 2.nが整数6である、請求項1記載の化合物。 3.Zがクロリドイオン又は硝酸イオンから選択され、かつmが1である、請求 項1又は2記載の化合物。 4.[PtCl(NH3)22N−(CH2)6−NH2−Pt(NH3)22N−(CH2)6 −NH2PtCl(NH3)2]4+4NO3 -; [PtCl(NH3)22N−(CH2)6−NH2−Pt(NH3)22N−(CH2)6−N H2PtCl(NH3)2]4+4Cl-; [PtCl(NH3)22N−(CH2)6−NH2−Pt(NH3)H2N−(CH2)6−N H2PtCl(NH3)2]4+2SO4 2-よりなる群から選択される、請求項記載の 化合物。 5.以下の工程: a) 硝酸銀の存在下でジメチルホルムアミドで1つの塩素原子を置換すること によって、trans−プラチナを活性化し; b) 活性化された中間体を、式(II): H2N−(CH2)n−NH−P (II) [式中、nは、2〜7の整数であり;Pは、通常の適切な保護基である]で示さ れるジアミンと反応させ、該保護基Pの脱離後、式(IV): [式中、nは、上記と同義であり;mは、1又は2の整数であり;そしてQ-m は、基Pの脱離のための条件に由来する対イオンである]で示される中間体を得 ; c) 水又はアルコールなどの溶媒中、Q-mアニオンとNO3 -アニオンとの間で 交換反応を行って、式(V): [式中、nは、上記と同義である]で示される中間体を得; d) 式(V)の中間体を、前もって硝酸銀の存在下で2分子のジメチルホルム アミドで2つの塩素原子を置換して活性化したtrans−プラチナと、モル比 1:0.5で反応させて、式(I)[式中、nは上記と同義であり;mは、1で あり;そしてZ-mは、硝酸アニオンである]の化合物を得;そして、必要であれ ば、 e) 該硝酸アニオンを別のZ-mアニオン[ここで、Z-mは、上記と同義である ]と交換反応させる工程、 を含んでなる、請求項1〜4のいずれか1項記載の化合物の製造方法。 6.該基Pが、tert−ブトキシカルボニルとp−メトキシベンジルオキシカルボ ニルから選択される、請求項5記載の方法。 7.該基Pが、tert−ブトキシカルボニルであり、かつ該基の脱離を、塩酸によ り行う、請求項5記載の方法。 8.工程e)において、該硝酸アニオンを最初にZ-mのクロリドアニオンと交換 し、次にこのクロリドアニオンを硫酸アニオンと交換する方法であって、この方 法中、該クロリドと該硫酸の間の交換を、硫酸銀による処理により行う、請求項 5記載の方法。 9.工程e)において、該硝酸アニオンを、0℃〜50℃の温度範囲でモル過剰 の塩酸水溶液との反応により、クロリドアニオンと交換する、請求項5記載の方 法。 10.以下の工程: a) 式(II): H2N−(CH2n−NH−P (II) [式中、nは、2〜7の整数であり;そしてPは、通常の適切な保護基である] で示されるアミンを、前もって硝酸銀の存在下で2分子のジメチルホルムアミド で2つの塩素原子を置換して活性化したtrans−プラチナと、モル比2:1 で反応させて、式(VI): [式中、n及びPは、上記と同義である]で示される中間体を得; b) 保護基Pを脱離させて、式(VII): [式中、nは、上記と同義であり;そしてQ-mは、脱離反応に由来するアニオン である]で示される中間体を得; c) Q-mアニオンとNO3 -アニオンとの間で交換反応を行って、式(VIII): で示される対応する硝酸塩を得; d) 式(VIII)の中間体を、前もって硝酸銀の存在下で1分子のジメチルホル ムアミドで1つの塩素原子を置換して活性化したtrans−プラチナと、モル 比1:2で反応させて、式(I): [式中、nは、上記と同義であり;mは、1であり;そしてZ-mは、硝酸アニオ ンである]で示される化合物を得;そして、必要であれば、 e) 該硝酸アニオンと別のZ-mアニオン[ここで、Z-mは、上記と同義であ る]との間で交換反応を行う工程、 を含んでなる、請求項1〜4のいずれか1項記載の化合物の製造方法。 11.該基Pが、tert−ブトキシカルボニルとp−メトキシベンジルオキシカル ボニルから選択される、請求項10記載の方法。 12.該基Pが、tert−ブトキシカルボニルであり、かつ該基の脱離を、塩酸に より行う、請求項10記載の方法。 13.工程e)において、該硝酸アニオンを最初にZ-mのクロリドアニオンと交 換し、次にこのクロリドアニオンを硫酸アニオンと交換する方法であって、この 方法中、該クロリドと該硫酸の間の交換を、硫酸銀による処理により行う、請求 項10記載の方法。 14.工程e)において、該硝酸アニオンを、0℃〜50℃の温度範囲でモル過 剰の塩酸水溶液との反応により、クロリドアニオンと交換する、請求項10記載 の方法。15.請求項1〜4のいずれか1項記載の化合物を活性成分として、通常の担体 及び賦形剤と共に含有する医薬組成物。 16.非経口投与のための、請求項15記載の医薬組成物。 17.医薬組成物が、腫瘍の治療に用いられるものである、請求項15記載の医 薬組成物。 18.請求項1〜4のいずれか1項記載の化合物を、抗腫瘍活性を有するプラチ ナ錯体と組み合わせて含有する、請求項15〜17のいずれか1項記載の医薬組 成物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG), AM,AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB ,GE,HU,JP,KG,KP,KR,KZ,LK, LR,LT,LU,LV,MD,MG,MN,MX,N L,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SE,SG ,SI,SK,TJ,TT,UA,US,UZ,VN (72)発明者 デル・グレコ,ルイザ イタリア国、イ−20052 モンツァ、ヴィ アレ・デラ・リベルタ、カッパエメ 0, 750 (72)発明者 ブガッティ,カルロ イタリア国、イ−20052 モンツァ、ヴィ アレ・デラ・リベルタ、カッパエメ 0, 750 (72)発明者 メンタ,エルネスト イタリア国、イ−20052 モンツァ、ヴィ アレ・デラ・リベルタ、カッパエメ 0, 750 (72)発明者 ジュリアーニ,フレデナンド・チ イタリア国、イ−20052 モンツァ、ヴィ アレ・デラ・リベルタ、カッパエメ 0, 750 (72)発明者 マンゾッティ,カルラ イタリア国、イ−20052 モンツァ、ヴィ アレ・デラ・リベルタ、カッパエメ 0, 750 (72)発明者 スピネリ,シルヴァノ イタリア国、イ−20052 モンツァ、ヴィ アレ・デラ・リベルタ、カッパエメ 0, 750 (72)発明者 ファレル,ニコラス アメリカ合衆国、バージニア 23284− 2006、リッチモンド、ウエスト・メイン・ ストリート 1001、ピーオーボックス 2006、バージニア・コモンウエルス・ユニ バーシティ、デパートメント・オブ・ケミ ストリー

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.一般式(I): [式中、nは、2〜7の整数であり;Z-mは、クロリドイオン、ブロミドイオン 、ヨージドイオン、硝酸イオン、硫酸イオンから選択されるアニオンであり;m は、1又は2の整数である]で示される化合物。 2.nが整数6である、請求項1記載の化合物。 3.Zがクロリドイオン又は硝酸イオンから選択され、かつmが1である、請求 項1又は2記載の化合物。 4.[PtCl(NH3)22N−(CH2)6−NH2−Pt(NH3)22N−(CH2)6 −NH2PtCl(NH3)2]4+4NO3 -; [PtCl(NH3)22N−(CH2)6−NH2−Pt(NH3)22N−(CH2)6−N H2PtCl(NH3)2]4+4Cl-; [PtCl(NH3)22N−(CH2)6−NH2−Pt(NH3)22N−(CH2)6−N H2PtCl(NH3)2]4+2SO4 2-よりなる群から選択される、上記請求項記載 の化合物。 5.以下の工程: a) 硝酸銀の存在下でジメチルホルムアミドで1つの塩素原子を置換すること によって、trans−プラチナを活性化し; b) 活性化された中間体を、式(II): H2N−(CH2)n−NH−P (II) [式中、nは、2〜7の整数であり;Pは、通常の適切な保護基である] で示されるジアミンと反応させ、該保護基Pの脱離後、式(IV): [式中、nは、上記と同義であり;mは、1又は2の整数であり;そしてQ-mは 、基Pの脱離のための条件に由来する対イオンである]で示される中間体を得; c) 水又はアルコールなどの溶媒中、Q-mアニオンとNO3 -アニオンとの間で 交換反応を行って、式(V): [式中、nは、上記と同義である]で示される中間体を得; d) 式(V)の中間体を、前もって硝酸銀の存在下で2分子のジメチルホルム アミドで2つの塩素原子を置換して活性化したtrans−プラチナと、モル比 1:0.5で反応させて、式(I)[式中、nは上記と同義であり;mは、1で あり;そしてZ-mは、硝酸アニオンである]の化合物を得;そして、必要であれ ば、 e) 該硝酸アニオンを別のZ-mアニオン[ここで、Z-mは、上記と同義である ]と交換反応させる工程、 を含んでなる、請求項1〜4記載の化合物の製造方法。 6.該基Pが、tert−ブトキシカルボニルとp−メトキシベンジルオキシカルボ ニルから選択される、請求項5記載の方法。 7.該基Pが、tert−ブトキシカルボニルであり、かつ該基の脱離を、塩酸によ り行う、請求項5記載の方法。 8.工程e)において、該硝酸アニオンを最初にZ-mのクロリドアニオン と交換し、次にこのクロリドアニオンを硫酸アニオンと交換する方法であって、 この方法中、該クロリドと該硫酸の間の交換を、硫酸銀による処理により行う、 請求項5記載の方法。 9.工程e)において、該硝酸アニオンを、0℃〜50℃の温度範囲でモル過剰 の塩酸水溶液との反応により、クロリドアニオンと交換する、請求項5記載の方 法。 10.以下の工程: a) 式(II): H2N−(CH2)n−NH−P (II) [式中、nは、2〜7の整数であり;そしてPは、通常の適切な保護基である] で示されるアミンを、前もって硝酸銀の存在下で2分子のジメチルホルムアミド で2つの塩素原子を置換して活性化したtrans−プラチナと、モル比2:1 で反応させて、式(VI): [式中、n及びPは、上記と同義である]で示される中間体を得; b) 保護基Pを脱離させて、式(VII): [式中、nは、上記と同義であり;そしてQ-mは、脱離反応に由来するアニオン である]で示される中間体を得; c) Q-mアニオンとNO3 -アニオンとの間で交換反応を行って、式(VIII): で示される対応する硝酸塩を得; d) 式(VIII)の中間体を、前もって硝酸銀の存在下で1分子のジメチルホル ムアミドで1つの塩素原子を置換して活性化したtrans−プラチナと、モル 比1:2で反応させて、式(I): [式中、nは、上記と同義であり;mは、1であり;そしてZ-mは、硝酸アニオ ンである]で示される化合物を得;そして、必要であれば、 e) 該硝酸アニオンと別のZ-mアニオン[ここで、Z-mは、上記と同義である ]との間で交換反応を行う工程、 を含んでなる、請求項1〜4記載の化合物の製造方法。 11.該基Pが、tert−ブトキシカルボニルとp−メトキシベンジルオキシカル ボニルから選択される、請求項10記載の方法。 12.該基Pが、tert−ブトキシカルボニルであり、かつ該基の脱離を、塩酸に より行う、請求項10記載の方法。 13.工程e)において、該硝酸アニオンを最初にZ-mのクロリドアニオンと交 換し、次にこのクロリドアニオンを硫酸アニオンと交換する方法であって、この 方法中、該クロリドと該硫酸の間の交換を、硫酸銀による処理により行う、請求 項10記載の方法。 14.工程e)において、該硝酸アニオンを、0℃〜50℃の温度範囲でモル過 剰の塩酸水溶液との反応により、クロリドアニオンと交換する、 請求項10記載の方法。 15.腫瘍の治療に有用な薬剤の調製のための、請求項1〜4記載の化合物の用 途。 16.少なくとも1つの請求項1〜4記載の化合物の治療有効量を活性成分とし て、通常の担体及び賦形剤と混合して含有する医薬組成物。 17.該有効量が、体重1kg当り0.1〜1,200mgの活性成分の用量を投与 するためのものである、請求項16記載の組成物。 18.非経口投与のための、請求項16〜17記載の組成物。 19.少なくとも1つの請求項1〜4記載の化合物を、抗腫瘍活性を有するプラ チナ錯体と組み合わせて含有する、請求項16〜18記載の医薬組成物。
JP7525386A 1994-03-31 1995-03-22 抗腫瘍活性を有する三核カチオン性プラチナ錯体、及びこれを含有する医薬組成物 Expired - Fee Related JP2761297B2 (ja)

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