JPH09501826A - 新規な弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株 - Google Patents

新規な弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株

Info

Publication number
JPH09501826A
JPH09501826A JP7501593A JP50159395A JPH09501826A JP H09501826 A JPH09501826 A JP H09501826A JP 7501593 A JP7501593 A JP 7501593A JP 50159395 A JP50159395 A JP 50159395A JP H09501826 A JPH09501826 A JP H09501826A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cfcpa
pseudomonas aeruginosa
kccm
strain
culture collection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP7501593A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2911603B2 (ja
Inventor
ス キム,ヒョン
ジェ パク,ワン
サン ムン,ム
ドン ユ,ワン
ス ノ,カプ
オク イ,ドン
フン ハ,ソク
アン ユ,リ
ジュン イ,ナム
ジェ チョ,ヤン
ピョ ホン,ソン
ハク キム,ジェ
ヒョン キム,ダル
ギ キム,ヨン
Original Assignee
チェイル フーズ アンド ケミカルズ インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from KR1019930010281A external-priority patent/KR970001710B1/ko
Priority claimed from KR1019930010273A external-priority patent/KR960014620B1/ko
Application filed by チェイル フーズ アンド ケミカルズ インコーポレイテッド filed Critical チェイル フーズ アンド ケミカルズ インコーポレイテッド
Publication of JPH09501826A publication Critical patent/JPH09501826A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2911603B2 publication Critical patent/JP2911603B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/195Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from bacteria
    • C07K14/21Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from bacteria from Pseudomonadaceae (F)
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies
    • A61K39/02Bacterial antigens
    • A61K39/104Pseudomonadales, e.g. Pseudomonas
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/04Antibacterial agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K16/00Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies
    • C07K16/12Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from bacteria
    • C07K16/1203Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from bacteria from Gram-negative bacteria
    • C07K16/1214Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from bacteria from Gram-negative bacteria from Pseudomonadaceae (F)
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Oncology (AREA)
  • Communicable Diseases (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Mycology (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 本発明は、Fisher-Devlin免疫タイプに従って、純粋状態においてシュードモナス・エルギノーザを単離し、次いで単離した株(特に、CFCPA 10142(KCCM 10029)株、CFCPA 20215(KCCM 10030)株、CFCPA 30720(KCCM 10031)株、CFCPA 40057(KCCM 10032)株、CFCPA 50243(KCCM 10033)株、CFCPA 60534(KCCM 10034)株、およびCFCPA 70018(KCCM 10035)株)を繰り返し精製することにより入手した新規の安全な弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株に関する。さらに、本発明は弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株から得られた10,000〜100,000の範囲の分子量を有する細胞壁タンパク質を含有する、シュードモナス・エルギノーザ感染症に対する免疫化のためのワクチン、実験動物中で細胞壁タンパク質により誘発された免疫グロブリンを含有するシュードモナス・エルギノーザ感染症を治療するための治療剤、およびそれらの調製方法に関する。弱毒化株の細胞壁タンパク質成分は、非病原性で安全であり、そして優れた抗体の形成を示し、そしてワクチンおよび治療剤の調製に有用である。細胞壁タンパク質は、種々のシュードモナス・エルギノーザ株についての、優れた交差防衛能力および優れた抗体誘発特性を呈する。

Description

【発明の詳細な説明】 新規な弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株 発明の背景 発明の分野 本発明は、新規な弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株、シュードモナス・ エルギノーザ感染症の予防ワクチンおよび治療剤、ならびにそれらの調製方法に 関する。さらに具体的には、本発明は、Fisher-Devlin免疫タイプ(immunotype) に従って、純粋状態においてシュードモナス・エルギノーザを単離し、次いでマ ウスを継代させて単離した株を繰り返し精製することにより入手した新規な弱毒 化シュードモナス・エルギノーザ株、それらから調製した予防ワクチン、および 弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株から分離した細胞壁タンパク質により誘 発された治療用免疫グロブリン、ならびにそれらの調製方法に関する。 先行技術の説明 シュードモナス・エルギノーザは、運動性のグラム陰性桿菌で、約0.5μm×1. 5〜3.0μmであり、一本の鞭毛を有し、そして土壌、水中、下水中、およびヒト 腸中に広く分布する(Mol.Microbiol.4,1069-1075,1990)。シュードモナス・ エルギノーザは、敗血症、一般的な感染症、慢性気道感染症、膵嚢胞性線維症な どの難治性の感染症の原因となる病原性株である。シュードモナス・エルギノー ザによって引き起こされる敗 血症は、微生物自体の侵入、または手術、裂傷、外傷などのせいで抵抗力が低く なった患者の血液中への微生物の毒素成分の分泌のどちらかの原因によって起こ る疾患である。毒素の存在は、高熱、血圧の低下、そして最後には死に至る他の 症状を伴うショックを引き起こす。さらに、シュードモナス・エルギノーザは尿 道感染症において検出されたので、シュードモナス・エルギノーザに対する関心 は著しく増加した。従って、シュードモナス・エルギノーザにより生じる敗血症 および尿道感染症などの難治性の化膿性疾患を効果的に予防または治療し得る医 薬の開発が、緊急に要求される。しかし、シュードモナス・エルギノーザ株は、 大部分の抗生物質に耐性であり、そしてシュードモナス・エルギノーザ感染症の 効果的な予防剤または治療剤は、現在まで開発されていない。従って、シュード モナス・エルギノーザ感染症の毒力は、時間の経過につれて増加した。 シュードモナス・エルギノーザ株は、種々の方法で分類され得る。ある分類系 では、Fisher免疫タイプに従って株を7つのタイプに分類する。他の系は、Tera daにより提唱されたO-抗原群に基づいている。さらに他の系は、国際抗原分類表 (International Antigenic Typing Scheme)(IATS)分類系である。分類系の観点 では、シュードモナス・エルギノーザに感染した患者中に、最も頻繁に見られる シュードモナス・エルギノーザ株は:Fisher免疫タイプ/O-血清タイプに従う5/2 a、2c、3、7/3a、3c、1/4a、4b、6/5a、5b、4/6、2/7a、7b、7c、/10a、 /13、/12、/11および3、7/3d、3eタイプ、および、Fisher免疫タイプの3、7 、2および1タイプ(O-血清タイプの3a、3c、3d、3e、7a、7b、7c、4aおよび4b に相当)が主に存在する。 シュードモナス・エルギノーザ感染症の治療方法の一つは、抗毒素でシュード モナス・エルギノーザ毒素を中和する。しかし、抗毒素は、敗血症をすでに患っ ている患者にのみ有益な治療剤であり、予防的な効果はない。さらに、現在入手 可能な抗毒素は、非常に高価であり、そしてその使用が制限されている。その上 、抗毒素の使用に伴う最も重大な欠点は、比較的低い治癒率および危険な副作用 を伴うことである。 抗毒素に伴う欠点を避ける研究下での1つの方法は、シュードモナス・エルギ ノーザ感染症の予防および治療に共通の抗原を使用する。共通の抗原を入手する ための研究下での方法は、一般的に2つの群に分類され得る。第1の方法は、シ ュードモナス・エルギノーザ感染症に対する予防ワクチン抗原として、異なった 免疫タイプを有するシュードモナス・エルギノーザ株から分離し、そして精製し た共通抗原の使用に関する[Japan,J.Exp.Med.45,355-359,1975]。2番目 の方法は、遺伝子工学技術を利用して生産される共通抗原塊の使用に関し、ここ で、所望の抗原をコードしている遺伝子を単離し、そして組換えベクターを入手 するために好適なベクターに挿入し、次いで好適な宿主を得られた組換えベクタ ーで形質転換し、そして所望の抗原が発現するようにインキュベートする。 共通抗原を使用する予防ワクチンの開発は、理論上非常に効果的な方法である が、この方法に関する研究の現在の進行は、依然未解決な多くの問題を抱えてい る。主要な欠点は、共通の抗原が、異なった免疫タイプを有するシュードモナス ・エルギノーザの全ての種類を妨害し得ず、従ってその効果が極端に低いことで ある。このような低い効果は、この共通抗原に加えて、他の未知の主要な抗原の 存在が、効果的な予防効果を誘発することを示唆している。 シュードモナス・エルギノーザ感染症を治療するための他の方法は、または抗 生物質、シュードモナス・エルギノーザ株に対して広範囲スペクトル選択性を有 する化学療法薬の投与である。しかし、おびただしいシュードモナス・エルギノ ーザ株が存在し、そしてそれらは一般的に非常に程度の高い薬剤耐性を有するの で、多くの患者は、抗生物質では効果的に治療され得ないシュードモナス・エル ギノーザ株のために倒れるのである。 さらに、治療用免疫グロブリンを用いる方法が開発された。しかし、このよう な免疫グロブリンは、全てのシュードモナス・エルギノーザ感染症に全く治療効 果が見られないかまたはほとんど見られず、従って、シュードモナス・エルギノ ーザ感染症のほんの限られたタイプに対してのみ用いられた。これは、特定の微 生物に対するポリクローナル抗体の調製方法に従って調製した免疫グロブリンに 負うところが大きく、従っておびただしいシュードモナス・エルギノーザ株に対 しては一 般的に作用し得ない。 シュードモナス・エルギノーザに対してマウスモノクローナル抗体[J.Inf.D is.152,1290-1299,1985]またはヒトモノクローナル抗体[FEMS Microbiol.Im munol.64,263-268,1990]を用いる安価な治療剤の開発を試みた。ここで、細 胞融合技術を用いて細胞バンクから最も効果的な中和抗体を産生する細胞が選択 され得、次いで、細胞系は、工業規模で所望の抗体を産生する出発物質として使 用され得る。しかし、この方法は、抗体産生を介するシュードモナス・エルギノ ーザ感染症の治療を目的とし、予防用ワクチンを目的とはしていない。さらに、 この方法は、全ての感染症が血清学的および免疫学的に異なったタイプである異 なったシュードモナス・エルギノーザ株により引き起こされるので、それらの全 てがただ一つの種類のモノクローナル抗体では治療され得ないという欠点を有す る。すなわち、モノクローナル抗体治療は、シュードモナス・エルギノーザに感 染した患者の全てを治療するためには効果的に利用され得ない。 この方法による広範囲に効果的な治療をするために、試験された交差反応に基 づく数種の抗体の同時投与が開発された。ここで、血液をシュードモナス・エル ギノーザ感染患者から採取し、そして罹患しているシュードモナス・エルギノー ザ株の血清学的および/または免疫学的タイプを同定するために試験した。次い で、同定されたタイプに適切なモノクローナル抗体を患者に投与する。しかし、 この方法には長い時間が必要 であり、従って緊急の治療を必要とする状態にある患者には利用できない。 先行技術において、ワクチン用に抗原としてシュードモナス・エルギノーザ株 から分離された細胞壁タンパク質を用いることは提唱されている[Vaccine,Vol .7,「シュードモナス・エルギノーザワクチンの防御効果に関する実験的研究 」、1989を参照のこと]。しかし、上記参考文献において提唱された方法は、弱 毒化されていない4種の普通のシュードモナス・エルギノーザ株(すなわち、NN 170041、NN 170015、NN 868、およびNN 170046)を用いており、従ってシュード モナス・エルギノーザ株自体の毒性に関する問題が存在する。さらに、このよう なシュードモナス・エルギノーザ株由来のタンパク質成分ワクチンを調製する時 から、細胞は破壊され得、細胞質に存在する異質の核酸および毒性の高分子量物 質、リポ多糖(LPS)が培地中に放出される。次いで、これらの物質は、ワクチン 投与において必要な注意を増加させ、そしてそれらの使用を制限すると思われる 不純物として、得られたワクチン中に混入している。 発明の開示 従って、本願の発明者たちは、シュードモナス・エルギノーザに対する抗体を 効果的に誘発し得る方法で、シュードモナス・エルギノーザ株自体の固有の毒性 に負う危険が極端に少ない、良好な免疫原性(すなわち抗原性)活性を発現する方 法を 発見するために、広範囲にわたる調査を行った。その結果、本願の発明者たちは 、シュードモナス・エルギノーザ感染患者から単離したシュードモナス・エルギ ノーザ株を、それらの免疫タイプに基づいて7種に分類し、次いで、各純粋株を 、好適な動物宿主に数回生物を継代させることより弱毒化する場合、新規で安全 な、そして弱毒化されたシュードモナス・エルギノーザ株が得られ得る。これら の株は、シュードモナス・エルギノーザ感染症に対する予防用のワクチンの調製 に有用であるのみならず、動物体内におけるシュードモナス・エルギノーザ感染 症に対する免疫グロブリンを産生する抗体誘発物質としても用いられ得る細胞壁 タンパク質を有する。本発明に従って得られた免疫グロブリンは、危険な場合を 包含する種々のシュードモナス・エルギノーザ感染症に、優れた治療効果を呈す る。 従って、本発明の目的は、シュードモナス・エルギノーザ株自体の毒性を欠く 抗原性を呈する細胞壁タンパク質を有する、新規で安全な弱毒化シュードモナス ・エルギノーザ株を提供することである。 本発明のさらなる目的は、ワクチンが与えられた後に、患者においてシュード モナス・エルギノーザにより引き起こされる疾患を予防するための免疫応答を誘 発するワクチンを提供することである。 本発明のさらなる目的は、ワクチンの調製方法を提供することである。 本発明の他の目的は、シュードモナス・エルギノーザ株に対する少なくとも1 つの免疫グロブリンを含む、シュードモナス・エルギノーザ感染症を治療するた めの治療剤を提供することである。 本発明のさらなる目的は、免疫グロブリンの調製方法を提供することである。 本発明のさらに適切な目的のいくつかの大要を前述した。これらの目的は、本 発明のさらに適切な特徴および適用を単に説明しているにすぎないと解釈される べきである。多くの他の有益な結果が、開示された発明を異なる方法で適用する ことにより、または本発明を開示の範囲内で改変することにより得られ得る。従 って、本発明の他の目的、および本発明をもっと完全に理解することは、添付の 図面に関連する請求の範囲によって定義される本発明の範囲に加えて、本発明の 要旨および好ましい実施態様を記載している詳細な説明を参照することにより行 われる。 発明の要旨 本発明の1つの実施態様は、シュードモナス・エルギノーザ株自体の毒性を欠 く抗原性を発現する細胞壁タンパク質を有する、新規で安全な、そして効果的に 弱毒化されたシュードモナス・エルギノーザ株に関する。具体的には、本発明は 、シュードモナス・エルギノーザに感染した患者からシュードモナス・エルギノ ーザ株を単離し、単離した微生物株を、Fisher- Devlin免疫タイプに従って7タイプの種に分類し、各免疫タイプに対して1つの 代表株を選択し、選択した株を実験動物に対して、注入/単離/再注入を繰り返す ことをで精製し、そしてシュードモナス・エルギノーザ株の7タイプのそれぞれ について最も弱毒化された株を選択することによって得られる、安全な弱毒化シ ュードモナス・エルギノーザ株に関する。 本発明のさらなる実施態様には、新規なワクチンおよびシュードモナス・エル ギノーザ感染症に対する予防用のワクチンの調製工程が述べられている。ワクチ ンは、以下に記載のように安全な弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株の7タ イプのそれぞれから実質的に純粋な状態において細胞壁タンパク質を分離し、そ してさらに分離した細胞壁タンパク質を精製し、次いで、好ましくは、少なくと も3タイプの弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株由来の精製細胞壁タンパク 質を組み合わせて一つにすることにより調製される。好ましくは、等量の3タイ プのそれぞれ由来の細胞壁タンパク質が、本発明のワクチンを調製するのに用い られる。 本発明の他の実施態様は、少なくとも1つの安全な弱毒化シュードモナス・エ ルギノーザ株を培養し、細胞壁タンパク質を分離し、分離した細胞壁タンパク質 を精製し、次いで純粋な細胞壁タンパク質を抗体誘発物質として実験動物に注入 して免疫グロブリンを誘発させることにより生成される少なくとも1つの免疫グ ロブリンを含有するシュードモナス・エルギノーザ感染症に対する治療剤、およ びその治療剤の調製方法 に関する。 以下に続く本発明の詳細な説明がさらに良く理解され、そして当該分野への本 発明の寄与が十分に認められ得るように、上記に本発明のさらに適切で重要な特 徴をまとめた。さらに以下に記載の本発明の特徴は、本発明の請求の範囲の主旨 を形成している。当業者は、本明細書中に開示された概念および特定の実施態様 が、本発明と同様の目的を行うために他の構成を改変または設計するための基礎 として、容易に利用され得ることを理解し得る。さらに、当業者は、このような 同意義の構成は、請求の範囲で説明している本発明の意図および範囲から逸脱さ れないことを理解し得る。 図面の簡単な説明 本発明の本質および目的を完全に理解するために、添付の図面に関与する以下 の詳細な説明を参考とすべきである: 図1は、本発明の弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株から分離した精製細 胞壁タンパク質のSDS-PAGEの結果を示す; および 図2は、本発明の弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株の細胞壁タンパク質 を静脈内注射した雄マウスの体重変化を表すグラフである。 発明を実施するための最良の形態 シュードモナス・エルギノーザのFisher-Devlin免疫タイプ は、タイプ1からタイプ7までの7タイプに分類される。本発明において、Fish er免疫タイプの1〜7を有するシュードモナス・エルギノーザ株が、シュードモ ナス・エルギノーザ感染患者の大部分(すなわち90〜95%以上)の血液中でそれら が検出されているという事実に基づいて、弱毒化のための株として選択される。 特に、シュードモナス・エルギノーザの7タイプの中で、タイプ1およびタイプ 3が、シュードモナス・エルギノーザ感染患者中で最も頻繁に検出される株であ る。しかし、本発明の教示は、予防または治療を提供するためにシュードモナス ・エルギノーザのあらゆる株に対して使用され得る。 本発明の安全な弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株は、シュードモナス・ エルギノーザ株の7タイプをそれぞれ、シュードモナス・エルギノーザ感染症で あると決定される患者の血液から純粋状態で単離し、次いで、単離した株を精製 手順を繰り返して弱毒化することにより入手され得る。このようにして入手した 安全な弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株は、全部で7タイプであり、そし てそれぞれ、CFCPA 10142(Fisherタイプ1)、CFCPA 20215(Fisherタイプ2)、CF CPA 30720(Fisherタイプ3)、CFCPA 40057(Fisherタイプ4)、CFCPA 50243(Fish erタイプ5)、CFCPA 60534(Fisherタイプ6)、CFCPA 70018(Fisherタイプ7)と 命名した。ここで、CFCPAは、「Cheil Food and Chemical Pseudomonas aerugin osa」の頭文字であり、それは発明者が本発明を行ったCheil Food and C hemicals Inc.、およびもととなる株の名前のシュードモナス・エルギノーザか ら構成されている。 上記の精製手順を繰り返すことにより入手した弱毒化シュードモナス・エルギ ノーザ株は、相当する親株と実質的に同一の表現型および微生物学的特性を有す るが、弱毒化前の親株に存在するどんな病原性よりも、むしろシュードモナス・ エルギノーザ感染症に対する予防用のワクチン抗原の調製において、有用な新規 の特性を示す。従って、本発明の弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株は、新 規な微生物株とみなされる。故に、これらの株は、1993年5月12日にブダペスト 条約における国際寄託機関であるKorean Federation of Culture Collectionsの the Korean Culture Center of Mioroorganisms(以下KCCM)に、CFCPA 10142に対 するKCCM 10029、CFCPA 20215に対するKCCM 10030、CFCPA 30720に対するKCCM 1 0031、CFCPA 40057に対するKCCM 10032、CFCPA 50243に対するKCCM10033、CFCPA 60534に対するKCCM 10034、およびCFCPA 70018に対するKCCM 10035の受託番号 で寄託された。 弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株を生成するための精製手順は、一般的 に株が所望のLD50値を示すまで繰り返し行われる。精製手順または工程の回数は 、技術者の熟練のレベル、親株の毒性などに依存して変わるが、精製工程は、好 ましくは3〜7回行われる。例えば、シュードモナス・エルギノーザのLD50が、 少なくとも2×107細胞になるまで行われる。本発明に従って、このようにして 得られた新規の弱毒化シュ ードモナス・エルギノーザ株のマウス中のLD50のレベルは、好ましくは2.0×107 細胞以上である。 本発明は、シュードモナス・エルギノーザ感染症に対する免疫化のためのワク チンも提供し、それは上記のようにして得られた本発明の新規な弱毒化シュード モナス・エルギノーザ株のそれぞれから純粋状態で細胞壁タンパク質を分離し、 次いで、分離した細胞壁タンパク質をさらに精製し、そしてこのようにして得ら れた精製細胞壁タンパク質を、特定の混合比で、好ましくは免疫化が求められる 所望のシュードモナス・エルギノーザ株それぞれに由来の細胞壁タンパク質の等 量を、配合することにより調製される。すなわち、それぞれの株に対する使用量 は、特定の宿主タイプ中の株に対して免疫化を誘発するのに十分である。 さらに、本発明は、弱毒化シュードモナス・エルギノーザが、あるシュードモ ナス・エルギノーザ株塊を得るために最適生育条件を維持しながら発酵槽中でイ ンキュベートされることで特徴づけられる、シュードモナス・エルギノーザに対 する免疫化のためのワクチンの調製方法を提供する。得られた微生物塊は、所望 の細胞壁タンパク質を得るために、有機溶媒で処理することによる細胞壁タンパ ク質の抽出、分子量に基づく分画、超遠心分離を包含する一連の手順に従って処 理される。7タイプの弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株に由来する得られ た細胞壁タンパク質は、所望の比における適切な構成、好ましくは等量で、互い に配合される。 上記の本発明のワクチンの調製方法は、以下のように要約され得る。 以下に、本発明のワクチン組成物を、それらの調製方法を参照してより具体的 に説明する。 本発明のシュードモナス・エルギノーザに対する予防用のワクチンを調製する ために、第1の工程において7タイプの弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株 、すなわちCFCPA 10142、CFCPA 20215、CFCPA 30720、CFCPA 40057、CFCPA 5024 3、CFCPA 60534、およびCFCPA 70018のそれぞれが、適切な大きさの発酵槽中で インキュベートされる。この目的のための培養培地としては、ダイズトリプシン ブロス(tryptic soy broth)、または、好ましくは以下に記載の特別の培地が、 上記のシュードモナス・エルギノーザのインキュベーションには適切である。 特別な培地は、グルコース(30g/l)、ペプトン(15g/l)、MgSO4(0.5g/l)、CaCO3 (5g/l)、KH2PO4(1g/l)、FeSO4(5mg/l)、CuSO4(5mg/l)、およびZnSO4(5mg/l)を含 有する。この特別の培地は、シュードモナス・エルギノーザ株を培養するために 本発明の発明者らによって独自に設計されており、新規な培地である。従って、 この特別な培地は、本発明の範囲内に含まれる。シュードモナス・エルギノーザ 株を、この特別な培地で培養する場合、乾燥した細菌塊の重さに基づくと、細菌 塊の収率はダイズトリプシンブロス中で培養した細菌量より少なくとも30%高い 。従って、このような特別の培地の使用は、好ましい実施態様である。 このような細菌塊インキュベーション工程において、最適 化培養条件は:温度37℃、通気率1vvm(体積/体積.分)および接種体積は培養 培地溶液の5%v/v、そしてインキュベーションは最初の2時間は100rpm、次い で10〜20時間、好ましくは12〜16時間は600rpmの速度での撹拌下で行う。 インキュベーションが完了すると、第2工程において、沈殿した細菌細胞が、 遠心分離などの方法により培養液から分離される。分離された細菌細胞は、第3 工程において、微生物を不活性化するために、そして同時に細胞壁脂質成分を除 去するために有機溶媒で処理される。第3工程において、有機溶媒は、好ましく はアセトン、クロロホルム、エタノール、ブタノールなどからなる群から選択さ れ、最も好ましくはアセトンである。 引き続き、第4工程には、細胞壁タンパク質の抽出の反復、すなわち5〜6回 の抽出が含まれるが、細胞含有物が失われるような細胞自体の破壊は含まれない 。この目的のために微生物細胞は、溶液(リン酸緩衝溶液、トリス緩衝溶液など) 中、好ましくはリン酸緩衝溶液中に保持され、そして細胞壁タンパク質を抽出す るために、ミキサー、またはホモジナイザーにかけられる。抽出は、好ましくは 4℃で、100〜2000rpmでの撹拌により行われる。さらに、所望の細胞壁タンパク 質が細胞質中に存在する毒性タンパク質から分離された状態であり得るために、 第4工程では細胞の破壊を防ぐように特別注意しなければならない。従って、抽 出手順中ずっと、細胞質マーカー酵素として乳酸デヒドロゲナーゼまたはヘキソ キナ ーゼの存在を測定することにより、細胞が破壊されているか否かを継続的に測定 する必要がある。 その後、上記手順に従って上清中に得られた弱毒化シュードモナス・エルギノ ーザ株の細胞壁タンパク質は、それらを1回目および2回目の限外濾過にかける ことにより分画され、10,000と100,000との間の分子量を有するタンパク質のみ が得られる。この工程において、得られた細胞壁タンパク質の分子量が、10,000 〜100,000の範囲内であることが、非常に重要である。この理由は、10,000より 小さい分子量の細胞壁タンパク質は、動物実験で決定された所望の予防効果を提 供せず、一方100,000より大きい分子量は、高分子リポ多糖(LPS)の存在により毒 性効果の原因となり得るからである。 10,000と100,000との間の分子量を有する弱毒化シュードモナス・エルギノー ザの7タイプのそれぞれから分離した細胞壁タンパク質は、それぞれ超遠心分離 によりさらに精製され、存在し得る考えられる微量なリポ多糖も全て除去される 。次いで、全ての細菌性物質を除去する工程が行われ、非病原性で、シュードモ ナス・エルギノーザ感染症に対する予防用ワクチンとして使用するのに十分に純 粋な弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株の細胞壁タンパク質が最終的に得ら れる。 7タイプの弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株から得た細胞壁タンパク質 は、次いで特定比で配合してワクチンを処方する。弱毒化より前にシュードモナ ス・エルギノーザ親株の病気が現れる頻度を考慮すると、細胞壁タンパク質の配 合は、 シュードモナス・エルギノーザ株の少なくとも3タイプ、さらに好ましくは4タ イプ以上、そして最も好ましくは7タイプ全てから得た細胞壁タンパク質が混合 されなければならない。混合比は、配合すべき細胞壁タンパク質が得られるシュ ードモナス・エルギノーザ株のタイプにより変わるが、細胞壁タンパク質は、好 ましくは等量比で混合される。 例えば、本発明の好ましいワクチン組成物は、CFCPA 10142、CFCPA 20215、CF CPA 30720、およびCFCPA 60543から得た細胞壁タンパク質を、1:1:1.5:0.5;1 :1:1:1または0.5:1.5:1.5:0.5の混合比で含有しているか、または、CFCPA 10 142、CFCPA 20215、CFCPA 30720、CFCPA 40057、CFCPA 50243、CFCPA 60534、CF CPA 70018から得た全ての細胞壁タンパク質を実質的に等量の混合比で含有して いるワクチンである。ワクチン中に存在するそれぞれのシュードモナス・エルギ ノーザ株由来の細胞壁タンパク質混合物の最小量は、計画的な宿主/患者におい て、免疫化を誘発するのに十分量の最小量である。 所望であれば、本発明のシュードモナス・エルギノーザ感染症に対する予防用 ワクチンは、上記のように得られた細胞壁タンパク質成分に加えて、薬学的受容 可能な賦形剤(例えば、水酸化カルシウム、リン酸カルシウム、ISCOM(免疫刺激 複合体)、SAF-1(Syntex Adjuvant Formulation-1)、SAFm(改変Syntex Adjuvant Formulation))および当業者に公知の類似の賦形剤を包含し得る。 シュードモナス・エルギノーザ感染症に対する予防ワクチンとして使用するた めには、投与すべき量は、シュードモナス・エルギノーザにさらされ得る被験体 の性別、年齢、体重、健康状態などにより変わるが、一般的には各弱毒化株由来 の細胞壁タンパク質混合物が0.5〜2.5mgである。この量は、一般的に乾燥重量で 0.1g〜0.5g(湿重量の0.5〜2.5gに相当)の細菌塊から得られる。投与の好まし い経路は、筋肉内注射によるものである。 本発明の他の局面によると、本発明の弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株 から純粋状態で入手した細胞壁タンパク質もまた、実験動物中で免疫グロブリン を誘発するための抗体誘発物質として使用され得る。従って、本発明は、シュー ドモナス・エルギノーザ感染症を治療するための治療剤を提供する。治療剤には 、上記のような分離および精製により得られる純粋状態の細胞壁タンパク質を、 シュードモナス・エルギノーザに対する免疫グロブリンの産生を誘発するために 実験動物中に注入することにより生成した免疫グロブリンが含有される。 具体的には、本発明の弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株から上記で具体 的に説明した手順に従って得られた、分離され精製された細胞壁タンパク質は、 相関的な抗体の形成を誘発するために、実験動物(ヒツジ、ウサギなど)に接種す るのに使用される抗原である。実験動物から血液を集め、次いで血清を分離する 。分離された血清を公知の方法で処理し、 所望の免疫グロブリンが、精製された状態で得られる。この目的のために、分離 された血清からの免疫グロブリンの分離および精製は、関連した技術分野で周知 の方法[Practical Immunology第3版、(1989),292-294を参照のこと]に従って 行われ、それは、例えば分離した血清を蒸留水と混合し、混合液をDEAE-セルロ ース(ジエチルアミノエチル-セルロース)に加えて免疫グロブリンを吸着させ、 上清を除去し、次いで免疫グロブリンを吸着したDEAE-セルロースをリン酸緩衝 溶液で数回洗浄することによって、精製免疫グロブリンが得られる。 シュードモナス・エルギノーザ感染症を治療する治療剤として用いられる免疫 グロブリンは、種々の弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株から分離される細 胞壁タンパク質をある特定の比で含有する混合物で、実験動物を免疫することに より得られる。この目的のために、7タイプの弱毒化シュードモナス・エルギノ ーザ株のそれぞれから得た各細胞壁タンパク質のある特定の比、好ましくは等量 の比からなる混合物で、実験動物を免疫することにより得られた、混合免疫グロ ブリンが用いられ得る。しかし、それぞれの免疫グロブリンの交差反応性を考慮 すると、以下の4タイプの弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株:CFCPA 1014 2、CFCPA 20215、CFCPA 30720、およびCFCPA 60534のそれぞれから分離した細胞 壁タンパク質の1:1:1:1の比からなる混合物で実験動物を免疫することによ り得た免疫グロブリンが、Fisherタイプの1、2、 3、4、5、6、および7を有するシュードモナス・エルギノーザ株の全てによ り引き起こされる感染症にかなりの治療効果を提供する。これはシュードモナス ・エルギノーザにより引き起こされる疾患を治療するために、好ましい混合免疫 グロブリン治療剤である。 本発明のシュードモナス・エルギノーザに対する免疫グロブリンは、凍結乾燥 形態または液状の薬学的組成物に処方され得、そして必要であれば薬学的に受容 可能な担体(例えば、安定剤、保存剤、等張剤など)を含有させる。使用され得る 薬学的に受容可能な担体には、好ましくは、凍結乾燥調製物の場合ではマンニト ール、ラクトース、サッカロース、ヒトアルブミンなどが包含され、液体調製物 の場合は、生理食塩水、注射用の水、リン酸緩衝溶液、水酸化アルミニウムなど が包含される。 免疫グロブリンの投与量は、被験体の年齢、体重、性別および一般的な健康状 態、シュードモナス・エルギノーザ感染症の重篤性、および投与される混合免疫 グロブリンの成分に依存して変わる。免疫グロブリンは、成人に対して静脈に、 1日当たり体重1kg当たり0.1mg〜1000mgの量、好ましくは1mg〜100mgの量が一 般的に投与される。 本発明は、以下の実施例によりさらに具体的に説明されるが、いかなるように も実施例に限定されない。実施例1 :シュードモナス・エルギノーザ感染患者からのシュ ードモナス・エルギノーザ株の単離およびその同定 シュードモナス・エルギノーザ感染患者から採った260の異なる各血液試料か ら、約1〜5mlのアリコートを無菌的に集め、室温で1時間静置した。この血液 を冷蔵庫に4℃で一晩貯蔵した後、1500×g(g:重力)で4℃で10分間遠心分離し 、固体物質を除去し、そして上清血清を得た。上述で得た血清をリン酸緩衝溶液 (1リットルにつきNaH2PO4 1.15g、KCl 0.2g、KH2PO4 0.2g、NaCl 8.766g)で1:1 0(血清:溶液)の比に希釈し、次いで予め調製しておいた1.0〜1.5%の寒天を加 えたダイズトリプシンブロス培養プレート上に塗抹した。培養プレートを、好気 的条件下で37℃の定常温度に維持したインキュベーター中で12時間またはそれ以 上インキュベートした。このようにして得た培養物を新鮮な培養プレートに移し 、次いで所望の微生物を公知の微生物純粋単離法によって純粋状態で単離した[ Thomas D.BrockおよびMichael T.Madigan,Biology of Microorganisms(1988) ,第5版、32〜33頁,Prentice Hall,Englewood Cliffs,New Jerseyを参照の こと]。 単離したシュードモナス・エルギノーザ株について、それらの血清学的特徴付 けおよび免疫学的特徴付けは既に開示されており(Bergey's Manualを参照のこと )、それらの同定はJ.Gen.Microbiol,130,631-644,1984に記載の分析法に従 って市販の分析キットを用いて決定され得る。各シュードモナス・エルギノーザ 株を5mlのダイズトリプシンブロスを含む試 験管に接種し、次いで好気的条件下て37℃でインキュベートし、細菌量を650nm の可視光下で約2.0以上の吸光度が維持されるように調整した。 1mlのアリコートをこの培養液から無菌的に採取し、6000×gで4℃で10分間 遠心分離した。上清培養液を除去し、沈殿した微生物を同じ量の滅菌食塩水を加 えることにより懸濁した。キットに含まれる試験血清およびコントロール血清( 正常ウサギ血清)の各15μlを96ウエルマイクロプレートの各ウエルに加え、上述 で得た微生物懸濁液15μlと混合し、10〜30分以内で凝集が起こるかどうかを測 定した。この研究では、凝集陽性のウエル中の微生物株がそこに加えられた血清 と同一の血清タイプを有するので、単離した微生物の同定は容易に達成され得た 。実施例2 :各々の単離したシュードモナス・エルギノーザ株か らの弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株の選択 ワクチンの調製に用いる安全な微生物を得るのにシュードモナス・エルギノー ザ株を弱毒化するために、異なる免疫タイプを有する各々のシュードモナス・エ ルギノーザ株に対し1つの株を選択し、次いで繰り返し精製することにより弱毒 化した。 この手順では、毒性シュードモナス・エルギノーザ GN 11189株(Episome Inst itute,Japan)に対するコントロールを選択した。これは、体重20〜25gの雄ICR マウスにGN 11189の2. 0×106細胞を静脈内(または腹腔内)注射した後3日以内に100%の致死率を示す 。 上述で選択した異なる免疫タイプを有するシュードモナス・エルギノーザ株を 、実施例1と同じ条件下で液体ダイズトリプシンブロスで培養し、次いで6000× gで4℃で10分間遠心分離した。得られた細胞沈殿物を10mlの生理食塩水に懸濁 し、上記と同じ条件下で再び遠心分離し、次いで新鮮な生理食塩水で希釈して細 胞含量を1ml当たり5×105、5×106、5×107、および5×108に調整した。各 細胞希釈液を10匹のICRマウスからなる1グループに静脈内(または腹腔内)経路 を通して投与した。コントロールグループには、GN 11189株を、コントロール動 物当たり2.0×106細胞の量で投与した。コントロールグループにおいて3日以内 の致死率が100である時点で、シュードモナス・エルギノーザ株を、最も高い細 胞濃度で生存していたICRマウスから無菌的に単離した。単離したシュードモナ ス・エルギノーザ株をダイズトリプシン寒天プレート培地上に再び塗抹した。上 述のような微生物純粋単離法に従って、各微生物株を純粋状態に単離した。 最初に弱毒化した微生物の7種全部を、少なくとも2.0×107細胞となる所望の LD50が各微生物株に対して得られるまで、上記の方法に従ってICRマウスに約3 〜7回繰り返し投与した。各々の最終的に弱毒化されたシュードモナス・エルギ ノーザ株の安全価(LD50として表される)を以下の表2に挙げる。 上述のような7種の微生物すべてが少なくとも2.0×107細胞のLD50値を示した 。従って、弱毒化微生物が選択されることが確認され得た。実施例3 :弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株の同定 減菌セトリミド10%(w/v)を液体栄養培地(pH7.2-7.4)に加え、これをオートク レーブで121℃で15分間蒸気滅菌することにより、最終濃度0.3%(v/v)にまで調 製した。このようにして得た培地の10mlアリコートを無菌的に採取し、次いで試 験管中に入れ、上記実施例2に従って純粋状態で単離した弱毒化化シュードモナ ス・エルギノーザ株をそれぞれ一滴ずつ接種 し、次いで30〜37℃で12〜16時間接種培養した。微生物の増殖が生じる試験管か ら、培養液0.5mlを採取し、シュードモナス・エルギノーザ単離培地としてセト リミド寒天培地のプレート上に塗抹し、次いでこのプレートをインキュベートし た。色素形成によりシュードモナス・エルギノーザとして最初に同定したコロニ ーを、フルオレセイン検出用のシュードモナス・エルギノーザ寒天培地(プロテ オースペプトンNo.3(オキソイド)2%、グリセロール(2回蒸留)1%、K2HPO4( 無水)0.15%、MgSO4・7H2O 0.15%、寒天1.5%(w/v)、pH7.2)、次いでピオシアニ ン検出用のシュードモナス・エルギノーザ寒天培地(ペプトン(Difco)2%、グ リセロール(2回蒸留)1%、K2SO4(無水)1%、MgCl2(無水)0.14%、寒天1.5 %(w/v)、pH7.2)上に移してインキュベートし、そして次いでシュードモナス・ エルギノーザ株の存在を決定するために形態的試験、栄養要求性、およびオキシ ダーゼ試験のために再び試験した。選択したシュードモナス・エルギノーザ株の タイプは、IATS分類システムに従ってシュードモナス・エルギノーザ抗原キット (Difco Laboratories,Detroit,Michigan,USAにより製造)を用いることにより 決定し、次いでFisher免疫−血清タイプにより分類した。これらの結果を以下の 表3に記載する。 実施例4:弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株の生理学的特性 (1)実施例2に従って弱毒化した7種類のシュードモナス・エルギノーザ株の それぞれについて、異なるpH値に依存する増殖速度を決定した。各微生物株を、 pH値7.2で50mlのダイズトリプシンブロスへ接種し、次いで好気的条件下37℃で1 2〜16時間、200rpmの撹拌速度でプレインキュベートした。プレインキュベート した各細菌塊株を、pH3.0、pH5.0、pH7.0、およびpH9.0の新鮮なダイズトリプシ ンブロスの各500mlに、最終濃度が1%(v/v)となるように接種し、次いで上記と 同様の条件下37℃で発酵槽中でインキュベートした。この間、2時間の間隔で、 各培養から試料を得、次いで分光光度計を用いて試料の吸光度を600nmで測定す ることによって、細菌塊の濃度を決定した。これらの結果を以下の表4に記載す る。 表4から理解され得るように、本発明の弱毒化シュードモナス・エルギノーザ 株は、過度に酸性の条件下(例えば、pH3.0)では増殖しなかったが、pH5.0〜pH9. 0の培地条件では、実質的に同一または類似の増殖速度を示した。従って、本発 明では、7種類全ての微生物が、pHの広い範囲内で非常に良好に増殖し得る。 (2)上記の(1)と同様の方法に従って、シュードモナス・エルギノーザ株の増殖 速度を温度変化に対して決定した。7種類の各弱毒化シュードモナス・エルギノ ーザ株を、pH値7.0で50mlのダイズトリプシンブロスへ接種し、次いで好気的条 件下37℃で12〜16時間、200rpmの撹拌速度でプレインキュベートした。プレイン キュベートした各株を、pH値7.0で500mlのダイズトリプシンブロスに接種し、次 いで上記と同様の条件下、25℃、30℃、37℃、および42℃の異なる温度で維持し た発酵槽中でインキュベートした。この間、分光光度計を用いて培養液の吸光度 を600nmで測定することによって、各発酵槽中の増殖速度を決定した。結果を表 5に記載する。 表5から理解され得るように、7種類全ての弱毒化シュードモナス・エルギノ ーザ株は、37℃で最大の増殖を示し、そして30℃、25℃でもまた良好な増殖を示 した。しかしながら、42℃では、7種類の各シュードモナス・エルギノーザ株は 、他の温度での増殖速度と比較すると、相対的にゆっくりとした増殖速度を示し た。 (3)弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株の増殖速度に対する炭素源の効果 を、以下の実験により決定した。7種類の各弱毒化シュードモナス・エルギノー ザ株を、pH値7.0で50mlのダイズトリプシンブロスへ接種し、次いで好気的条件 下37℃で12〜16時間、200rpmの撹拌速度でインキュベートした。次いで、無菌条 件下4℃で10分間、6000×gで培地を遠心分離して細菌塊を得、次いでこれを10m lの生理食塩水に再懸濁し た。上記で得た微生物懸濁液各50μlを、(以下に示すような)異なる炭素源を含 む5mlのM9培地(Na2HPO4 7H2O 12.8g、KH2PO4 3g、NaCl 0.5g、NH4Cl 1g)にそれ ぞれ接種し、次いで12時間インキュベートした。次いで、各培養液に対して600n mで吸光度を測定することによって、微生物の増殖の程度を決定した。 弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株の炭素源に依存する 増殖特性は、一般のシュードモナス・エルギノーザ株の炭素源に依存する増殖特 性(Bergey's Manualを参照のこと)と実質的に類似したパターンを示した。しか しながら、シュードモナス・エルギノーザは一般にマンノースを用いないと報告 されているが、本発明の弱毒シュードモナス・エルギノーザは、マンノース含有 培地でいくらかの増殖を示した。 上記から理解され得るように、本発明の弱毒化シュードモナス・エルギノーザ 株を、炭素源、窒素源、無機化合物、アミノ酸、ビタミン類、および他の栄養源 を含有する従来の培地中で、好気的条件下、選択された温度、pHなどでインキュ ベートすることにより、細菌塊が得られ得る。得られた細菌塊に由来の細胞壁タ ンパク質は、シュードモナス・エルギノーザワクチンの調製のために用いられる 。 弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株をインキュベートするための炭素源と しては、種々の炭水化物(例えば、グルコース、マンニトール、フルクトースな ど)、種々の有機酸(例えば、酢酸、ピルビン酸、乳酸など)が用いられ得る。窒 素源としては、種々の有機および無機アンモニウム塩、ペプトン、酵母エキス、 カゼイン加水分解産物、および他の窒素含有物質が用いられ得る。無機化合物と しては、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、硫酸鉄(II)、硫酸銅(I)、硫酸亜 鉛、リン酸水素カリウムおよびリン酸二水素カリウムなどが用いられ得る。好ま しくは、例えば、平板培養または液体培養(例えば、振盪培養または通気撹拌培 養)によって、好気的条件下25〜3 7℃でインキュベートする。培地のpH値は、好ましくは、インキュベートしてい る間pH5〜9に維持される。好ましくは、12〜16時間インキュベートした培養液 の遠心分離により得られる細胞塊が、本明細書中に今後記載するようなワクチン を調製するための出発材料として用いられる。実施例5 :弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株のインキュベーション (1)以下のように、5Lの発酵槽中で、実施例2に従って得られるシュードモナ ス・エルギノーザの細菌塊を塊生成のためにインキュベートした。蒸留水1Lあ たり30gのダイズトリプシンブロスを溶解して得られる培地溶液2.5LをpH7.2に 調節し、滅菌し、次いで5Lの発酵槽に入れる。インキュベーションの条件は以 下のようであった:インキュベートする温度は37℃であった;通気率は1vvmで あった;接種量は、培養液に対し、実施例2から得られる弱毒シュードモナス・ エルギノーザ細菌塊5%(v/v)であった;そして撹拌速度を最初の2時間は100rp mに維持し、この後600rpmの一定の撹拌速度で12〜16時間インキュベーションを 続けた。得られた細菌塊の量は、シュードモナス・エルギノーザ株のタイプに依 存していくぶん異なっていたが、平均の収量は、培養液1リットルあたり細菌塊 が約8g(乾燥重量)であった。 (2)弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株の各7タイプを、上記の(1)と同様 のインキュベーション条件下でインキュベー トした。ただし、グルコース(30g/l)、ペプトン(15g/l)、MgSO4(0.5g/l)、Ca CO3(5g/l)、KH2PO4(1g/l)、FeSO4(5mg/l)、CuSO4(5mg/l)、およびZnSO4(5m g/l)からなる、シュードモナス・エルギノーザを培養するための特別な培地を培 地として用いた。この特別培地を用いると、約10.4g〜10.5g(乾燥重量)の細菌 塊が、各微生物株に対して得られた。従って、この特別培地を用いることによっ て、ダイズトリプシンブロスを用いるときの量よりも少なくとも30%(乾燥重量 基準)多い収量の細菌塊が提供され得る。実施例6 :弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株に由来の細 胞壁タンパク質の部分精製 シュードモナス・エルギノーザに対するワクチンを調製するために、7種類の 各弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株に由来の細胞壁タンパク質を部分的に 精製した。本明細書中では今後、タイプ3の株(すなわち、CFCPA 30720(KCCM 10 031))を代表例として用いる。しかしながら、他の弱毒化シュードモナス・エル ギノーザ株もまた、部分的に精製した細胞壁タンパク質を得るために、以下の精 製法と同様の方法が適用され得る。 上記の実施例4(2)に用いたような特別培地2.5Lを5Lの発酵槽に入れ、次いで 上記と同様のインキュベーション条件を維持しながら12〜16時間インキュベート した。インキュベーションが完結すると、2.5Lの培養液を4℃で20分間6000×g で 遠心分離し、上清を除去した。沈殿した細胞をリン酸緩衝溶液(1リットルあた り、Na2HPO4 1.15g、KCl 0.2g、KH2PO4 0.2g、NaCl 8.766g、pH7.2)中、4 ℃で再懸濁し、再度円心分離し、次いで同じリン酸緩衝溶液で洗浄した。こうし て得られた細胞130gに、元の湿潤細胞容積に関して3倍容量(約390ml)のアセト ンを加え、そしてこの混合物を4℃で12時間またはそれ以上静置した。沈殿細胞 からアセトンを除去し、そして元の湿潤細胞容積に関して2倍容量(約260ml)の 新鮮なアセトンを残渣に再び加えた。得られた混合物を5〜10分間撹拌し、次い で4℃で20分間8000×gで遠心分離した。上清のアセトンを除去し、そして同量 のアセトンを残渣に加えた。混合物を撹拌し、そして上記と同様に遠心分離し、 上清を除去した。沈殿細胞を室温でプレート上で乾燥し、アセトンを除去した。 上記と同様のリン酸緩衝溶液250mlを加えることにより乾燥した微生物を再懸濁 し、最終濃度を10%(v/v)に調節し得る。得られた混合物を、4℃の温度を維持 しながら10分間500〜1500rpmの速度のホモジナイザーで処理し、細胞壁タンパク 質を抽出した。得られた懸濁液を8000〜10000×gで30分間遠心分離し、上清を得 た。沈殿細胞を分離し、同量のリン酸緩衝溶液を加えることにより再び懸濁し、 次いで上記の1回目の抽出と同様の条件下で2回目の抽出を行い、上清を得た。 1回目の抽出法と同様の条件を用いることによって、細胞壁タンパク質を5〜 6回繰り返し抽出し、このとき、いかな る細胞も破壊(溶解)しないように注意した。細胞の破壊は、細胞質マーカーとし ての特定タンパク質(すなわち、乳酸デヒドロゲナーゼまたはヘキソキナーゼ)を 測定することにより決定され得る。抽出した上清(その各々は、細胞壁タンパク 質が細胞質タンパク質である乳酸デヒドロゲナーゼおよびヘキソキナーゼを混入 せずに抽出されているかを確認するために試験される)を集め、撹拌し、次いで 最後に4℃で30分間10000×gで再度遠心分離し、透明な上清を得た。このように して得られたタンパク質溶液は、実質的に純粋な細胞壁タンパク質からのみ構成 されており、そしてこれをタンパク質定量アッセイでタンパク質濃度が1mg/ml 〜2mg/mlのレベルに維持されるように調整した。さらに、タンパク質溶液の純 度を10〜15%濃度の勾配電気泳動法により決定した。結果として、10,000〜100, 000の範囲の分子量を有する所望の細胞壁タンパク質が存在することが同定され 得た(図1を参照のこと)。実施例7 :粗タンパク質の純精製 1〜2mg/mlの濃度の粗細胞壁タンパク質溶液が有効成分のみを含有して精製 されるように、以下のプロセスを行った。 まず、2〜2.5Lの粗細胞壁タンパク質溶液を、Pellicon Cassette Systemにお いて分子量100,000遮断膜フィルターに通し、100,000を超える分子量を有するタ ンパク質分子を除去した。このプロセスに従えば、100,000以下の分子量を有す るタンパク質は濾液として回収され、そして100,000より大きい分 子量を有するタンパク質は、100,000以下の分子量を有する少量の分子から分離 されるように絶えず循環された。 結果として、タンパク質溶液を最初の容積の10〜20%まで濃縮し、そして20〜 25L(タンパク質溶液の最初の容積の10倍量)の滅菌したリン酸緩衝溶液(1リット ルあたり、Na2HPO41.15g、KCl 0.2g、KH2PO4 0.2g、NaCl 8.766g)で首尾よ く洗浄し、100,000以下の分子量を有するタンパク質の90%以上を回収した。濾 液として分離した100,000以下の分子量を有するタンパク質を、上記と同じ系(sy stem)において分子量10,000遮断膜フィルターに通し、10,000未満の分子量を有 するタンパク質および他の不純物を除去し、そして同時に、10,000〜100,000の 分子量を有するタンパク質を1mg/mlの濃度になるまで濃縮した。 最後に、上清を超遠心分離し、上記で得た上清中におそらく微量存在するであ ろうリポ多糖(LPS)および細胞壁関連フラグメントを除去した。超遠心分離を4 ℃で3時間180,000×g〜200,000×gで行う。沈殿物を除去した後、得られた上清 を0.2μmのフィルターで濾過して滅菌し、250〜260mgのタンパク質組成物を得た 。この組成物は、シュードモナス・エルギノーザの感染に対する予防用ワクチン に使用される。実施例8 :異なる免疫タイプを有する弱毒化シュードモナス ・エルギノーザ株に由来の細胞壁タンパク質の精製 本発明の残りの6種類の弱毒化シュードモナス・エルギノー ザ株(すなわち、CFCPA 10142、CFCPA 20215、CFCPA 40057、CFCPA 50243、CFCPA 60534、およびCFCPA 70018)を、微生物のインキュベーションおよび精製に関し て、実施例5、実施例6および実施例7に記載されるような、CFCPA 30720シュ ードモナス・エルギノーザ株に対するワクチン組成物を調製する方法と同様の方 法に従って処理した。こうして得られた最終的なシュードモナス・エルギノーザ ワクチン組成物は、10〜15%濃度勾配のSDS-PAGEで、CFCPA 30720ワクチン組成 物と同様のバンドパターンを示した。さらに、標準分子量マーカーと比較するこ とによって、ワクチン組成物中に含まれる全てのタンパク質は10,000〜100,000 の範囲の分子量を有することが決定され得た(図1)。実施例9 :混合抗原による交差防御能試験 実施例7および実施例8に記載される方法に従った分離および精製工程後、各 弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株由来の細胞壁タンパク質を、体重23〜25 gの6週齢ICR雄マウスに0.2mg/kgの量で腹腔内投与し、この動物を免疫した。 各グループは10〜15匹の試験動物からなっていた。免疫してから1週間後、ELIS A(酵素結合免疫吸着検定法)を行うために、1グループあたり2〜3匹のマウス から血液を採取した。残りのICRマウスに対しては、各免疫タイプに相当する野 生型のシュードモナス・エルギノーザ株を、実施例2の表2に挙げる各微生物株 の初期LD50値の10〜50倍量で注入した。各シュード モナス・エルギノーザ株に対する防御効力を1週間継続的に試験した。結果とし て、全ての試験グループは、相当するシュードモナス・エルギノーザ株に対して 防御効果を示し、そして集めた血液全てに対するELISAもまた良好な陽性の値を 示した。これらのことは、免疫学的応答が向上したことを意味する。 本発明において、任意のタイプのシュードモナス・エルギノーザ株により引き 起こされる感染に対して共通の防御効果を示し得るワクチンを調製するために、 4タイプの弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株(人体の感染が最も頻繁に検 出される3タイプのシュードモナス・エルギノーザ株および感染すると克服する のが困難な1タイプのシュードモナス・エルギノーザ株、すなわち、CFCPA 1014 2、CFCPA 20215、CFCPA 30720、およびCFCPA 60534)を処理して細胞壁タンパク 質を得、これらを等量の割合で配合し、次いで各免疫タイプのシュードモナス・ エルギノーザ株に対する交差防御能を試験した。 上記のように、4タイプの弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株から分離し た細胞壁タンパク質を、重量基準で等量(1:1:1:1)の割合で配合した。配合した 細胞壁タンパク質をICR雄マウスに腹腔内投与し、試験動物を免疫した。コント ロールグループには0.3mlのリン酸緩衝溶液(1リットルあたり、Na2HPO4 1.15g 、KCl 0.2g、KH2PO4 0.2g、NaCl 8.766g)を与えた。免疫してから1週間後、 シュードモナス・エルギノーザワクチンで免疫した試験グループおよびリン酸緩 衝溶液で免疫したコントロールグループの各々に、シュードモナス ・エルギノーザを、1×108個の細胞から1×104個の細胞まで10倍ごとに希釈し た5種類の異なる濃度で腹腔内投与した。1週間後、試験動物の生存数を数え、 効力指数(EI)を計算した。これらの結果を以下の表7に示し、効力指数は、試験 グループのLD50をコントロールグループのLD50で割った値として定義される。表 7から理解され得るように、4種類の弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株( すなわち、CFCPA 10142、CFCPA 20215、CFCPA 30720、およびCFCPA 60534)から 得た細胞壁タンパク質からなるワクチンは、各免疫タイプのシュードモナス・エ ルギノーザ株に対して3.0〜18以上のEI値を有する。従って、少なくとも2のEI 値を有するワクチン類が良好な免疫学的効果を有するとみなされることを考慮し たとき、本発明のワクチンは、7種類の任意のタイプのシュードモナス・エルギ ノーザ株により引き起こされる感染に対して良好な防御効果を示すことが理解さ れ得る。 4種類のタンパク質の混合物の代わりに、調製した細胞壁タンパク質の混合物 を3タイプの弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株(CFCPA 10142、CFCPA 3072 0およびCFCPA 20215)から得(グループI)、そして7タイプ全ての弱毒化シュー ドモナス・エルギノーザ株から調製される細胞壁タンパク質の混合物(グループI I)(全ての細胞壁タンパク質は等量の割合で存在する)を用いたこと以外は、上述 の手法に従って、各シュードモナス・エルギノーザの感染に対するこれら2種類 のワクチンの交差防御能を試験した。これらの結果を表8に示す。 上記の実験結果から理解され得るように、本発明のタンパク質成分混合ワクチ ンは、互いに異なる免疫タイプを示す少なくとも3種類の異なる弱毒化シュード モナス・エルギノーザ株から調製される細胞壁タンパク質から構成されるので、 このワクチンは、1種類のみの共通の抗原と比較すると、任意の免疫タイプのシ ュードモナス・エルギノーザに対して優れた防御効果を示す。すなわち、本発明 のワクチンの効力指数は、弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株から選択され る微生物の種類および数、それに由来する細胞壁タンパク質の混合比、 免疫学的な計画および方法などにより変化するが、本発明のワクチンは、病院お よび患者に現在見い出されている全てのシュードモナス・エルギノーザ株に対し て有効であることが確認され得る。実施例10 :細胞壁タンパク質の毒性試験 シュードモナス・エルギノーザにより引き起こされる感染に対する予防のため のワクチン成分を調製するために、ワクチン成分として用いられる細胞壁タンパ ク質自身の安全性、および実施例2に記載されるような微生物株自身の安全性が 確保されるべきである。本実施例では、細胞壁タンパク質を部分的に精製し、次 いで実験動物(すなわち、マウス)におけるそれらの安全性を試験した。詳細には 、各々の弱毒化微生物を、5Lの発酵槽中で培養培地としてダイズトリプシンブロ スとインキュベートし、次いで実施例5、6、および7に記載の手順に従って処 理した。弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株から抽出した細胞壁タンパク質 の上清を一緒に集め、4℃で10000×gで30分間再び遠心分離し、溶液中に存在し ていると思われる微細粒子を除去した。得られた細胞壁タンパク質をAmicon膜フ ィルターに通して濾過し、10,000から100,000までの範囲の分子量を有する細胞 壁タンパク質の混合物を得た。これを1mg/mlのタンパク質濃度に濃縮し、次いで 0.2μmフィルターで滅菌し、毒性試験のためのタンパク質源(source)を得た。 毒性試験において、用いた実験動物は、体重20〜22gのICR雄マウスであった。 試験グループには、タンパク質源を20mg/kgおよび100mg/kgの量で静脈内注射し た。コントロールグループには、25ml/kgの量で生理食塩水を与えた。表9およ び添付の図2から理解され得るように、試験グループは、投与後第1日目は体重 の増加にわずかな抑制を示したが、投与後第2日目およびそれ以後は正常な成長 を示し、特定の症状は示さなかった。さらに、7日目およびそれ以後でさえも、 各器官において特定の変化または症状は見出され得なかった。 実施例11:細胞壁タンパク質の抗原性の決定 実施例10と同様にして弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株の部分精製によ り得られた細胞壁タンパク質を抗原として用い、0.1mg/kgまたは0.2mg/kgの量で ICRマウスに静脈内注射して実験動物を免疫した。免疫化から1週間、マウスグ ループの各マウスから一定量の血液を採り、集めた血液から血清を分離し、ELIS A法[J.Clin.Microbiol.15,1054-1058,1982]に従って抗体の形成を決定した 。 最初に、実施例10で調製した100μlの抗原(コーティング緩衝液(NaHCO3 2.85g 、Na2CO3 1.70g、H2O 1からなる0.05M炭酸緩衝溶液、pH9.6)中で0.1mg/mlの濃度 に調整した)を、96ウエルマイクロプレートの各ウエルに加え、次いで室温で2 時間または4℃で12〜14時間のいずれかで反応させ、タンパク質をプレートに付 着させた。 水溶液を除去した後、200μlの1%ウシ血清アルブミン(BSA)を各プレートウ エルに加え、次いで室温で1時間反応させ、タンパク質に結合していないウエル 中の残りの部分をブロックした。 この試験では、非免疫マウスの血清をコントロールグループの抗体として用い た。反応が完了すると、プレートを再びリン酸緩衝溶液(pH7.0-7.2)で5〜6回 洗浄し、100μlの第二抗体(すなわちウサギ抗マウスIg−ペルオキシダーゼ複合 体)を各ウエルに加え、通常温度で1時間反応させた。 その後、プレートを、同じリン酸緩衝洗浄溶液(pH7.0-7.2)で7回以上激しく 洗浄した。基質として50μlのオルト−フェニレンジアミンジヒドロクロライド( クエン酸−リン酸緩衝溶液(0.1Mクエン酸−リン酸緩衝液、pH5.0)中に0.3〜0.4m g/mlの濃度に調整した)をプレートの各ウエルに加え、光のないところで20分間 反応させた。次いで、50μlの1N硫酸を、それぞれ各ウエルでの反応を停止さ せるために加えた。次いで、各反応溶液に対し、490nmでの吸光度を分光光度計 によって測定した。 表10から理解され得るように、試験グループでは、0.1また は0.2mg/kgの抗原を投与することにより生じる免疫は、コントロールグループよ りも2〜5倍高い。実施例12 :シュードモナス・エルギノーザの免疫グリブリンの産生 実施例7から得たタンパク質溶液をウサギに投与し、相当する免疫グロブリン を産生させた。弱毒化シュードモナス・エルギノーザCFCPA 30720株から得た細 胞壁タンパク質を代表例として用いたが、同様の方法が他の弱毒化シュードモナ ス・エルギノーザ株に適用され得る。 実施例7においてCFCPA 30720株から得た細胞壁タンパク質溶液0.5〜1ml(100 〜200μgの細胞壁タンパク質を含む)を用い、アルビノ(albino)ウサギを7日の 間隔をおいて3回接種した。次いで、各ウサギから決まった間隔をあけて採血し 、血清を分離した。100mlの分離ウサギ血清を300mlの蒸留水と混合し、その混合 物を500g(湿重量)のDEAE-セルロースに4℃で加えた。得られた混合物を4℃で 1時間徹底的に振盪し、静置し、次いで上清を分離し除去した。残っている残渣 を、それぞれ200mlの0.01Mリン酸緩衝溶液(1リットルにつきNa2HPO4 1.15g、KH2 PO4 0.2g、KCl 0.2g、NaCl 8.766g、pH8.0)で3回洗浄し、96%以上の純度を有 する免疫グロブリンIgG 600mgを得た。実施例13 :シュードモナス・エルギノーザ感染に対する免疫グ ロブリンの治療効果 上記実施例12において得られたシュードモナス・エルギノーザ株に対する免疫 グロブリンについて、シュードモナス・エルギノーザ感染に対するそれらの治療 効果を以下のようにして試験した。その後、10匹のマウスを各グループに用いた 。 1.0〜3.0×106細胞のFisher免疫タイプ1、2、3、4、5、6、および7の 各病原性シュードモナス・エルギノーザ株を、各マウスに腹腔内注射して、シュ ードモナス・エルギノーザ感染を引き起こした。感染後2〜6時間以内に、各株 について精製した免疫グロブリンを、マウスあたり0.1〜2mgの量で各マウスに 静脈内注射し、それらの治療効果を試験した。 コントロールグループでは、注射については0.5mlの生理食塩水を、免疫グリ ブリンの代わりに静脈内注射した。この試験では、用いた免疫グロブリンは、CF CPA 10142、CFCPA 20215、CFCPA 30720、およびCFCPA 60534、またはこれらの4 種の免疫グロブリンの等量比での混合物であった。 結果として、生理食塩水のみを与えたコントロールグループは、48時間以内で 50%以上、そして72時間後では100%の致死率を示した。これに対して、相当す る免疫グロブリンを与えた試験グループは、72時間後に80%以上の生存率を示し た。従って、免疫グロブリンは、相当するFisher免疫タイプを有する病原性シュ ードモナス・エルギノーザ株により引き起こされる感染の治療に有効であること が証明され得た。しかし、 単一の免疫グロブリンが、Fisher免疫タイプ4および5を有する病原性シュード モナス・エルギノーザ株により引き起こされる感染に対する多くの効果を有する わけてはなかった。 他方で、4種の免疫グロブリンの1:1:1:1の重量比の組み合わせを与えたマウ スグループは、Fisher4タイプおよび5タイプのシュードモナス・エルギノーザ 株に対してさえも、それらの交差反応性のために優れた治療効果を示した。従っ て、本発明の混合免疫グロブリン組成物は、すべてのFisher免疫タイプのシュー ドモナス・エルギノーザ株により引き起こされる感染に有効な治療剤として用い られ得る。本実験の結果を表11および12にまとめる。 実施例14:シュードモナス・エルギノーザ感染に対する混合免 疫グロブリンの治療効果 実施例13で選択した4種の弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株、すなわち 、CFCPA 10142、CFCPA 20215、CFCPA 30720、およびCFCPA 60534を、実施例5、 6、および7と同様の手順に従ってインキュベートし、そして抽出して、細胞壁 タンパク質の混合組成物を得た。次いでこれを、実施例13と同様にして、1.5〜2 mgの量で1週間の間隔をあけて3回ヤギに接種し、混合シュードモナス・エルギ ノーザ免疫グロブリンを大量に得た。これを公知の方法に従って精製した[Prac tical Immunology,第3版,(1989),292〜294頁を参照のこと]。 種々のFisher免疫タイプの病原性シュードモナス・エルギノーザに対する上述 で得た精製混合免疫グロブリンの免疫学的防御効果および治療効果を測定するた めに、各免疫タイプを有する病原性シュードモナス・エルギノーザ株を、マウス 当たり1.0×106から3.0×106細胞の量で、混合免疫グロブリン組成物を既に3回 注射したマウスグループ(6グループ:1グループ当たりマウス20匹)、および別 のマウスグループ(6グループ:1グループ当たりマウス10匹、免疫グロブリン 組成物を投与していない)に接種し、混合免疫グロブリンの免疫学的防御効果を 観察した。さらに、別のマウスグループ(6グループ:1グループ当たりマウス1 0匹)に、病原性シュードモナス・エルギノーザ株を最初に接種し、2〜6時間後 に、上述で得た混合免疫グロブリン組成物を体重約20〜25gのマウス当たり 0.1〜5mgの量で静脈内注射し、本発明の免疫グロブリン組成物の治療効果を観察 した。 これらの結果として、本発明の混合免疫グロブリン組成物は、80%以上の免疫 学的防御効果、および75%以上の治療効果を示し(7日後の生存率(%)から決定 した)、一方、コントロールグループでは3日以内にすべて死亡することが証明 され得た。 従って、本発明の混合免疫グロブリン組成物は、優れた治療効果および免疫学 的防御効果の両方を示す有用な医薬として用いられ得ることが証明され得る。実施例15 :免疫グロブリンの処方 実施例13で選択した4種の弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株、すなわち 、CFCPA 10142、CFCPA 20215、CFCPA 30720、およびCFCPA 60534を、実施例5、 6、および7と同様にしてインキュベートおよび抽出することにより、細胞壁タ ンパク質の組み合わせを得、これを実施例14と同様にして雄ヤギに投与して、混 合シュードモナス・エルギノーザ免疫グロブリンを得た。これを分離および精製 し、次いで種々の薬学的に受容可能な担体を用いて、体重1kg当たり1〜100mg の抗体免疫グロブリンが投与され得るように処方した。処方した免疫グロブリン を、シュードモナス・エルギノーザに感染したマウスに投与し、免疫グロブリン を用いた担体の種類によって免疫グロブリンの効力を決定した。この結果として 、液体処 方の場合では、担体として注射用の生理食塩水またはリン酸緩衝溶液での免疫グ ロブリン調製物は高い効力を示し、そして凍結乾燥処方の場合では、担体として マンニトール、サッカロース、またはラクトースを用いることにより、高効力の 免疫グロブリン調製物が提供される。他方で、凍結乾燥処方では、本発明のシュ ードモナス・エルギノーザ免疫グロブリンと共にヒトアルブミンを用いると免疫 グロブリンの効力を下げ、そして液体処方の場合では、薬学的担体として水酸化 アルミニウムを用いると低い効力を示す。試験結果を表13にまとめる。 実施例16:処方した免疫グロブリン組成物の効力 実施例15の試験結果から高い効力を提供することが確認されたリン酸緩衝溶液 で処方した免疫グロブリンを、裂傷、火傷、外傷などにおける二次皮膚感染に対 する予防および治療剤としての効力を決定するために試験した。火傷試験法[J .Infect.Dis.131,688-691,1975を参照のこと]に従って、マウスを火傷さ せた。1mlのリン酸緩衝溶液当たり0.5〜1mgの混合シュードモナス・エルギノ ーザ免疫グロブリンを含む液体調製物をスプレーに処方し、次いでこれを試験グ ループのマウスの火傷部分に適用し、免疫グロブリンスプレーでの処理を行わな いコントロールグループと比較して、その効果を決定した。この実験の結果とし て、免疫グロブリン−リン酸緩衝溶液スプレーで処理したマウスグループは、未 処理グループよりも顕著に高い生存率を示す。従って、本発明のシュードモナス ・エルギノーザ免疫グロブリン含有調製物は、シュードモナス・エルギノーザ感 染に対する優れた防御効果および優れた治療効果を示すことが証明され得る。本 実験の結果を以下の表14に記載する。 上述のように、本発明の各々の弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株は、野 生種または病原性種に比較してかなり安全である。さらに、それらの細胞壁タン パク質は、優れた安全性および交差防御特性、ならびにさらに優れた中和抗体形 成能力をも示すので、この細胞壁タンパク質は、シュードモナス・エルギノーザ 感染に対する予防用ワクチンとしてだけでなく、シュードモナス・エルギノーザ 感染のための治療剤として 用いられ得る免疫グロブリンを産生するための実験動物への抗体誘導物質として も用いられ得る。従って、本発明の弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株は、 シュードモナス・エルギノーザ感染に対する予防ワクチンおよび治療剤として非 常に有用な微生物であることが理解され得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),AT,AU,CA,CH,C N,DE,ES,GB,JP,NL,NO,PT,RU ,SE (72)発明者 パク,ワン ジェ 大韓民国 キョンギ―ド,スーウォン―シ 441―370,パルダル―グ,メタン 2− ドン,ハンクック エイピーティ.105− 808 (72)発明者 ムン,ム サン 大韓民国 ソウル 138―160,ソンパ― グ,カラク―ドン,183―9,テーウォン ビラ 101 (72)発明者 ユ,ワン ドン 大韓民国 ソウル 156―020,トンジャク ―ク,テバン―ドン,テーリム エイピー ティ.551 (72)発明者 ノ,カプ ス 大韓民国 ソウル 156―034,トンジャク ―ク,サンド 4―ドン,242―101 (72)発明者 イ,ドン オク 大韓民国 ソウル 131―022,トムデムン ―グ,チョンノン 2―ドン,127―50 (72)発明者 ハ,ソク フン 大韓民国 ソウル 135―092,カンナム― グ,サムソン 2―ドン,エイアイディー エイピーティ. 16―103 (72)発明者 ユ,リ アン 大韓民国 キョンギ―ド,クワチョン―シ 427―040,ピョルヤン―ドン,チュゴン エイピーティ. 405―905 (72)発明者 イ,ナム ジュン 大韓民国 ソウル 136―103,ソンブク― ク,チョンヌン 3―ドン,314―10 (72)発明者 チョ,ヤン ジェ 大韓民国 ソウル 156―090,トンジャク ―ク,サダン―ドン,1029―43 (72)発明者 ホン,ソン ピョ 大韓民国 ソウル 136―071,ソンブク― ク,アナム―ドン 1―ガ,359―75 (72)発明者 キム,ジェ ハク 大韓民国 キョンギ―ド,クワチョン―シ 427―050,プリム―ドン,41,チュゴン エイピーティ.,804―1003 (72)発明者 キム,ダル ヒョン 大韓民国 キョンギ―ド,スーウォン―シ 440―240,チャンアン―グ,ヨンム―ド ン,263―30 (72)発明者 キム,ヨン ギ 大韓民国 ソウル 131―202,チュンナン ―グ,ミョンモク 2―ドン,137―52

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.マウスでのLD50が少なくとも2.0×107細胞である弱毒化シュードモナス・ エルギノーザ株であって、シュードモナス・エルギノーザに感染している患者か ら免疫タイプに従って純粋状態でシュードモナス・エルギノーザを単離する工程 、そして該単離した株を繰り返し精製して該株を弱毒化する工程により得られる 弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株。 2.Korean Federation of Culture Collection 受託番号KCCM 10029(CFCPA 1 0142)を有する、請求項1に記載のシュードモナス・エルギノーザ株。 3.Korean Federation of Culture Collection 受託番号KCCM 10030(CFCPA 2 0215)を有する、請求項1に記載のシュードモナス・エルギノーザ株。 4.Korean Federation of Culture Collection 受託番号KCCM 10031(CFCPA 3 0720)を有する、請求項1に記載のシュードモナス・エルギノーザ株。 5.Korean Federation of Culture Collection 受託番号KCCM 10032(CFCPA 4 0057)を有する、請求項1に記載のシュードモナス・エルギノーザ株。 6.Korean Federation of Culture Collection 受託番号KCCM 10033(CFCPA 5 0243)を有する、請求項1に記載のシュードモナス・エルギノーザ株。 7.Korean Federation of Culture Collection 受託番号KCCM 10034(CFCPA 6 0534)を有する、請求項1に記載のシュードモナス・エルギノーザ株。 8.Korean Federation of Culture Collection 受託番号KCCM 10035(CFCPA 7 0018)を有する、請求項1に記載のシュードモナス・エルギノーザ株。 9.シュードモナス・エルギノーザ感染に対する免疫化のためのワクチンの調 製のための、以下の: Korean Federation of Culture Collection 受託番号KCCM 10029(CFCPA 10142 )、 Korean Federation of Culture Collection 受託番号KCCM 10030(CFCPA 20215 )、 Korean Federation of Culture Collection 受託番号KCCM 10031(CFCPA 30720 )、 Korean Federation of Culture Collection 受託番号KCCM 10032(CFCPA 40057 )、 Korean Federation of Culture Collection 受託番号KCCM 10033(CFCPA 50243)、 Korean Federation of Culture Collection 受託番号KCCM 10034(CFCPA 60534 )、および Korean Federation of Culture Collection 受託番号KCCM 10035(CFCPA 70018 ) からなる群から選択される、少なくとも1株のシュードモナス・エルギノーザ株 の使用。 10.シュードモナス・エルギノーザにより引き起こされる疾患に対して免疫 化する方法であって、該方法は、 Korean Federation of Culture Collection 受託番号KCCM 10029(CFCPA 10142 )、 Korean Federation of Culture Collection 受託番号KCCM 10030(CFCPA 20215 )、 Korean Federation of Culture Collection 受託番号KCCM 10031(CFCPA 30720 )、 Korean Federation of Culture Collection 受託番号KCCM 10032(CFCPA 40057 )、 Korean Federation of Culture Collection 受託番号KCCM 10033(CFCPA 50243 )、 Korean Federation of Culture Collection 受託番号KCCM 10034(CFCPA 60534 )、および Korean Federation of Culture Collection 受託番号KCCM 10035(CFCPA 70018 ) からなる群から選択される、少なくとも1つの弱毒化非病原性シュードモナス・ エルギノーザ由来の細胞壁タンパク質の混合物を含有する非病原性抗原を、シュ ードモナス・エルギノーザにより引き起こされる疾患を防ぐように免疫応答をヒ ト中で誘発するのに十分な量で免疫化を必要とする該ヒトに注入する方法。 11.弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株由来の前記細胞壁タンパク質が 、10,000〜100,000の範囲の分子量を有する、請求項10に記載の方法。 12.前記細胞壁タンパク質が筋肉内注射により投与される、請求項10に記 載の方法。 13.シュードモナス・エルギノーザにより引き起こされる疾患に対して免疫 応答を誘発するための非病原性ワクチンであって、該ワクチンは、シュードモナ ス・エルギノーザにより引き起こされる疾患を防ぐために免疫応答を誘発し、以 下の Korean Federation of Culture Collection 受託番号KCCM 10029(CFCPA 10142 )、 Korean Federation of Culture Collection 受託番号KCCM 10030(CFCPA 20215 )、 Korean Federation of Culture Collection 受託番号KCCM 10031(CFCPA 30720 )、 Korean Federation of Culture Collection 受託番号KCCM 10032(CFCPA 40057 )、 Korean Federation of Culture Collection 受託番号KCCM 10033(CFCPA 50243 )、 Korean Federation of Culture Collection 受託番号KCCM 10034(CFCPA 60534 )、および Korean Federation of Culture Collection 受託番号KCCM 10035(CFCPA 70018 ) からなる群から選択される、少なくとも1つの弱毒化シュードモナス・エルギノ ーザ株由来の細胞壁タンパク質の混合物を包含する、ワクチン。 14.前記弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株が、CFCPA 10142、CFCPA 2O215、CFCPA 30720、CFCPA 40057、CFCPA 50243、CFCPA 60534、およびCFCPA 7 0018からなる群から選択される少なくとも3つの株を包含する、請求項13に記 載のワクチン。 15.前記弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株が、CFCPA 10142、CFCPA 2 0215、およびCFCPA 30720からなる、請求項14に記載のワクチン。 16.前記弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株が、CFCPA 10142、CFCPA 2 0215、CFCPA 30720、および、CFCPA 6053 4からなる群から選択される、請求項14に記載のワクチン。 17.前記弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株が、CFCPA 10142、CFCPA 2 0215、CFCPA 30720、CFCPA 40057、CFCPA 50243、CFCPA 60534、およびCFCPA 70 018の7タイプである、請求項14に記載のワクチン。 18.前記弱毒化シュードモナス・エルギノーザのそれぞれ由来の前記細胞壁 タンパク質が、等量で存在する、請求項13〜17のいずれかに記載のワクチン 。 19.薬学的受容可能賦形剤をさらに含有する、請求項13に記載のワクチン 。 20.シュードモナス・エルギノーザ感染症に対する免疫化のための非病原性 ワクチンの調製方法であって、以下の工程: a)シュードモナス・エルギノーザに感染している患者からシュードモナス・ エルギノーザを集める工程; b)純粋状態において少なくとも1種のシュードモナス・エルギノーザを選択 し単離する工程; c)純粋な単離されたそれぞれのシュードモナス・エルギノーザを、第1培養 培地中でインキュベートする工程; d)それぞれの純粋なインキュベートした株を実験動物中 に注入することにより弱毒化し、そしてそれぞれの弱毒化シュードモナス・エル ギノーザ株から最も弱毒化された株を選択する工程; e)それぞれの弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株を、第2培養培地中で インキュベートする工程; f)該培養培地から該弱毒化シュードモナス・エルギノーザを分離する工程; g)該分離したシュードモナス・エルギノーザを、有機溶媒で処理して細胞壁 脂質成分を不活性化し除去する工程; h)該シュードモナス・エルギノーザの細胞が破壊されているか否かを、細胞 質マーカー酵素である乳酸デヒドロゲナーゼ、またはヘキソキナーゼの存在を確 認することにより同時に測定しながら、該処理したシュードモナス・エルギノー ザから該細胞壁タンパク質を抽出する工程; i)該抽出した細胞壁タンパク質を限外濾過して、10,000〜100,000の範囲の 分子量を有する細胞壁タンパク質のみを選択する工程; j)該細胞壁タンパク質を超遠心分離して、あらゆるリポ多糖およびあらゆる 細菌性物質をさらに除去する工程; k)該選択した細胞壁タンパク質を、純粋状態で回収する工程;および l)該選択した細胞壁タンパク質を抗原性物質として使用して免疫化を誘発し 、ワクチンを調製する工程、 を包含する、方法。 21.前記抽出が、前記処理したシュードモナス・エルギノーザ細胞を緩衝溶 液に入れることにより行われる、請求項20に記載の方法。 22.前記緩衝溶液が、リン酸緩衝溶液およびトリス緩衝溶液からなる群から 選択される、請求項21に記載の方法。 23.前記細胞壁タンパク質の抽出を、細菌塊を、または前記処理したシュー ドモナス・エルギノーザ細胞を、ミキサーまたはホモジナイザーにかけて行う、 請求項20に記載の方法。 24.前記ミキサーが、4℃で、100〜2000rpmで行われる、請求項23に記載 の方法。 25.前記抽出が5〜6回行われる、請求項20に記載の方法。 26.前記有機溶媒が、アセトン、クロロホルム、エタノール、ブタノールか らなる群から選択され、そして最も好ましくは、有機溶媒がアセトンである、請 求項20に記載の方法。 27.前記単離されたシュードモナス・エルギノーザ株が、 CFCPA 10142、CFCPA 20215、CFCPA 30720、CFCPA 40057、CFCPA 50243、CFCPA 6 0534、およびCFCPA 70018を包含する、請求項20に記載の方法。 28.前記第2の培養培地が、ダイズトリプシンブロス、およびグルコース(3 0g/l)、ペプトン(15g/l)、MgSO4(0.5g/l)、CaCO3(5g/l)、KH2PO4(1g/l)、FeSO4 (5mg/l)、CuSO4(5mg/l)、およびZnSO4(5mg/l)を含有する培養培地からなる 群から選択される、請求項20に記載の方法。 29.前記弱毒化シュードモナス・エルギノーザのインキュベーション条件が 、37℃の温度、通気率1vvm(体積/体積・分)、および培養培地溶液の5%v/vの 接種体積を包含し、インキュベーションが、最初の2時間は100rpm、続く10〜20 時間、好ましくは12〜16時間は600rpmのの撹拌速度下で行われる、請求項20に 記載の方法。 30.1リットル当たりグルコース30g、ペプトン15g,MgSO4 0.5g、CaCO3 5g、KH2PO4 1g、FeSO4 5mg、CuSO4 5mg、およびZnSO4 5mgを含有する、 弱毒化シュードモナス・エルギノーザをインキュベートするためのインキュベー ション培地であって、該シュードモナス・エルギノーザは、 Korean Federation of Culture Collection 受託番号KCCM 10029(CFCPA 10142 )、 Korean Federation of Culture Collection 受託番号KCCM 10030(CFCPA 20215 )、 Korean Federation of Culture Collection 受託番号KCCM 10031(CFCPA 30720 )、 Korean Federation of Culture Collection 受託番号KCCM 10032(CFCPA 40057 )、 Korean Federation of Culture Collection 受託番号KCCM 10033(CFCPA 50243 )、 Korean Federation of Culture Collection 受託番号KCCM 10034(CFCPA 60534 )、および Korean Federation of Culture Collection 受託番号KCCM 10035(CFCPA 70018 ) からなる群から選択される、インキュベーション培地。 31.感染症を発現している患者におけるシュードモナス・エルギノーザ感染 症を治療するための治療剤であって、該治療剤が少なくとも1つのシュードモナ ス・エルギノーザ株に対して特異的な少なくとも1つの免疫グロブリンを含有し 、ここで、該免疫グロブリンは、 Korean Federation of Culture Collection 受託番号KCCM 10029(CFCPA 10142 )、 Korean Federation of Culture Collection 受託番号KCCM 10030(CFCPA 20215 )、 Korean Federation of Culture Collection 受託番号KCCM 10031(CFCPA 30720)、 Korean Federation of Culture Collection 受託番号KCCM 10032(CFCPA 40057 )、 Korean Federation of Culture Collection 受託番号KCCM 10033(CFCPA 50243 )、 Korean Federation of Culture Collection 受託番号KCCM 10034(CFCPA 60534 )、および Korean Federation of Culture Collection 受託番号KCCM 10035(CFCPA 70018 ) からなる群から選択される少なくとも1つの弱毒化シュードモナス・エルギノー ザ株由来の細胞壁タンパク質を、該免疫グロブリンの産生を引き起こし、次いで シュードモナス・エルギノーザにより引き起こされる疾患の不利な影響が減少す るような免疫応答を該宿主中に誘発するのに十分な量を、好適な宿主に注入する ことにより誘発された、免疫グロブリンである、治療剤。 32.それぞれFisher免疫タイプ1、2、3、4、5、6、および7に相当す るシュードモナス・エルギノーザ株に対する免疫グロブリンを含有する、請求項 31に記載の治療剤。 33.Fisher免疫タイプ1、2、3、4、5、6、および7に相当するいずれ か4つのシュードモナス・エルギノーザ株に対する免疫グロブリンを含有する、 請求項31に記載の治 療剤。 34.Fisher免疫タイプ1、2、3、4、5、6、および7に相当するいずれ か3つのシュードモナス・エルギノーザ株に対する免疫グロブリンを含有する、 請求項31に記載の治療剤。 35.凍結乾燥形態である、請求項31に記載の治療剤。 36.マンニトール、ラクトース、サッカロース、およびヒトアルブミンから なる群から選択される、適切な薬学的受容可能な担体をさらに包含する、請求項 35に記載の治療剤。 37.適切な薬学的に受容可能な担体をさらに包含する、請求項31に記載の 液状の治療剤。 38.注射、錠剤、カプセル、点眼薬、噴霧薬、または軟膏の形態で薬学的に 投与される形に調製された、請求項31に記載の治療剤。
JP7501593A 1993-06-07 1994-06-02 新規な弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株 Expired - Fee Related JP2911603B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
KR1019930010281A KR970001710B1 (ko) 1993-06-07 1993-06-07 녹농균 감염증 치료제 및 그의 제조방법
KR1993/10281 1993-06-07
KR1019930010273A KR960014620B1 (ko) 1993-06-07 1993-06-07 신규한 약독화 녹농균 및 그를 이용한 녹농균 감염 예방 백신
KR1993/10273 1993-06-07
PCT/KR1994/000062 WO1994028928A1 (en) 1993-06-07 1994-06-02 Novel attenuated pseudomonas aeruginosa strains

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09501826A true JPH09501826A (ja) 1997-02-25
JP2911603B2 JP2911603B2 (ja) 1999-06-23

Family

ID=26629705

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7501593A Expired - Fee Related JP2911603B2 (ja) 1993-06-07 1994-06-02 新規な弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株

Country Status (16)

Country Link
EP (1) EP0702564B1 (ja)
JP (1) JP2911603B2 (ja)
CN (1) CN1112356A (ja)
AT (1) AT408445B (ja)
AU (1) AU676575B2 (ja)
CA (1) CA2141871C (ja)
CH (1) CH687233A5 (ja)
DE (3) DE4493997C2 (ja)
ES (1) ES2074968B1 (ja)
GB (1) GB2285925B (ja)
NL (1) NL194910C (ja)
NO (1) NO317148B1 (ja)
RU (1) RU2155226C2 (ja)
SE (1) SE507114C2 (ja)
TW (1) TW403655B (ja)
WO (1) WO1994028928A1 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1086588C (zh) * 1995-12-07 2002-06-26 余国华 假单胞菌活性蛋白及其生产方法
CN1328371C (zh) * 2005-09-01 2007-07-25 北京未名凯拓农业生物技术有限公司 一株铜绿假单胞菌及其培养方法与应用
CN102534029A (zh) * 2012-02-14 2012-07-04 上海中优医药高科技有限公司 MRSA中QacB基因的检测引物及其检测方法
CN102534027A (zh) * 2012-02-14 2012-07-04 上海中优医药高科技有限公司 MDRPA中QacEΔ1基因的检测引物及其检测方法
IT201600091033A1 (it) * 2016-09-08 2018-03-08 Bioimmunizer Sagl Ceppi di batteri probiotici appartenenti al genere Bifidobacterium e loro estratti di cellule probiotiche (ECP) aventi proprietà immunostimolanti.
CN109401992B (zh) * 2017-08-18 2021-07-23 黑龙江省科学院微生物研究所 一株高产内毒素蛋白的铜绿假单胞菌及其应用
CN110724647B (zh) * 2018-07-17 2022-11-04 黑龙江省科学院微生物研究所 一株所产内毒素蛋白对7种血清型菌株具有免疫保护作用的铜绿假单胞菌及其应用
US20220378902A1 (en) * 2019-08-22 2022-12-01 Sichuan University Bacterial membrane vesicles, and separation and preparation system and method therefor
CN114763544A (zh) * 2021-01-15 2022-07-19 黑龙江省科学院微生物研究所 一种铜绿假单胞菌高产蛋白菌株的生物诱变方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3987164A (en) * 1970-10-20 1976-10-19 Yuzuru Homma Method for prevention of pseudomonas aeruginosa infections
US3928565A (en) * 1971-10-19 1975-12-23 Yuzuru Homma Pharmaceutical preparation of pseudomonas aeruginosa bacterial component possessing anti-tumor and anti-infection properties
JPS5612435B1 (ja) * 1971-03-29 1981-03-20
DE3829616C2 (de) * 1988-09-01 1996-08-29 Behringwerke Ag Lipoprotein I (OMPI) von Pseudomonas aeruginosa

Also Published As

Publication number Publication date
GB9502373D0 (en) 1995-03-29
NL194910B (nl) 2003-03-03
WO1994028928A1 (en) 1994-12-22
JP2911603B2 (ja) 1999-06-23
GB2285925A (en) 1995-08-02
DE4447677C2 (de) 1998-07-23
ES2074968B1 (es) 1996-05-01
AT408445B (de) 2001-11-26
NO950421D0 (no) 1995-02-06
CH687233A5 (de) 1996-10-31
CN1112356A (zh) 1995-11-22
SE9500418D0 (sv) 1995-02-06
NO950421L (no) 1995-04-07
NL9420005A (nl) 1995-06-01
ATA900694A (de) 2001-04-15
EP0702564B1 (en) 2000-03-01
CA2141871A1 (en) 1994-12-22
NL194910C (nl) 2003-07-04
SE507114C2 (sv) 1998-03-30
TW403655B (en) 2000-09-01
DE4493997C2 (de) 1997-07-17
AU676575B2 (en) 1997-03-13
GB2285925B (en) 1997-04-09
NO317148B1 (no) 2004-08-30
EP0702564A1 (en) 1996-03-27
AU6857194A (en) 1995-01-03
DE4493997T1 (de) 1995-10-05
RU2155226C2 (ru) 2000-08-27
CA2141871C (en) 1999-05-11
SE9500418L (sv) 1995-04-07
ES2074968A1 (es) 1995-09-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
ES2198405T3 (es) Antigenos de superficie de tipo i asociados a staphylococcus epidermis.
Une et al. Roles of V antigen in promoting virulence and immunity in yersiniae.
Kyd et al. Enhanced respiratory clearance of nontypeable Haemophilus influenzae following mucosal immunization with P6 in a rat model
BRPI0316018B1 (pt) vacina polissacarídica para infecções estafilocócicas
US5468484A (en) Method of prevention of pseudomonas infection
JP4785014B2 (ja) 蛋白質
JPH09501826A (ja) 新規な弱毒化シュードモナス・エルギノーザ株
WO1998006432A1 (en) Outer membrane protein b1 of moraxella catarrhalis
WO1992018162A1 (en) Anti-idiotypic monoclonal antibodies for mucoid pseudomonas aeruginosa, their preparation and use
US5861163A (en) Process for preparing a vaccine against pseudomonas aeruginosa using attenuated strains
KR970001704B1 (ko) 약독화 녹농균주 cfcpa 20215를 이용한 녹농균 감염 예방 백신
Boroff STUDY ON TOXINS AND ANTIGENS OF SHIGELLA DYSENTERIAE I: Toxicity and Antigenicity of Whole Organisms and Various Fractions of Shigella dysenteriae
KR970001703B1 (ko) 약독화 녹농균주 cfcpa 10142를 이용한 녹농균 감염 예방 백신
KR960014620B1 (ko) 신규한 약독화 녹농균 및 그를 이용한 녹농균 감염 예방 백신
KR970001707B1 (ko) 약독화 녹농균주 cfcpa 50243을 이용한 녹농균 감염 예방 백신
KR970001709B1 (ko) 약독화 녹농균주 cfcpa 70018을 이용한 녹농균 감염 예방 백신
JP2000509961A (ja) 共通のブドウ球菌抗原と広範に反応するオプソニン作用性抗体
KR970001706B1 (ko) 약독화 녹농균주 cfcpa 40057을 이용한 녹농균 감염 예방 백신
KR970001708B1 (ko) 약독화 녹농균주 cfcpa 60534를 이용한 녹농균 감염 예방 백신
KR970001705B1 (ko) 약독화 녹농균주 cfcpa 30720을 이용한 녹농균 감염 예방 백신
US5223255A (en) Bordetella pertussis variants
KR0180991B1 (ko) 합성 펩티드를 함유하는 녹농균 백신 및 이것으로부터 생산된 치료제
KR100250714B1 (ko) 녹농균 감염증 치료제
WO2004056851A1 (en) Peptides mimicking vibrio cholerae o139 capsular polysaccharide and their use to elicit protective immune response
Cunningham Molecular mimicry between streptococcal M protein and cardiac myosin and the immunopathogenesis of rheumatic fever

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090409

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090409

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100409

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110409

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120409

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130409

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140409

Year of fee payment: 15

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees