JPH0948094A - 抗菌性素材及びその製造方法 - Google Patents

抗菌性素材及びその製造方法

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JPH0948094A
JPH0948094A JP7266156A JP26615695A JPH0948094A JP H0948094 A JPH0948094 A JP H0948094A JP 7266156 A JP7266156 A JP 7266156A JP 26615695 A JP26615695 A JP 26615695A JP H0948094 A JPH0948094 A JP H0948094A
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清剛 内藤
Seiji Nonami
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種印刷物、例えば、書籍、雑誌等の表紙及
び表紙カバー、絵本の本文(内部頁)、各種紙バッグ等
の袋状物、医療品、化粧品等の包装用紙器、下敷き、フ
ァイル、キャリングケース等の文房具、粘着ラベル、診
療券、クレジットカード等のカード類、紙皿、紙コッ
プ、紙製弁当箱等の食品用紙器、等のラミネート用材料
として、或いは成形用材料として、或いは製品として用
いられ、優れた抗菌性を有し、且つ透明性を維持する抗
菌性素材の製造方法を提供する。 【解決手段】 必要に応じて印刷等の表面加工を施した
紙製又はプラスチック製の基体と、天然或いは合成樹脂
からなる基剤に無機系抗菌剤を0.4〜3%含有させた
厚さ0.5〜10μmの抗菌性被覆層と、を積層させて
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、各種印刷物、例え
ば、書籍、雑誌等の表紙及び表紙カバー、絵本の本文
(内部頁)、各種紙バッグ等の袋状物、医療品、化粧品
等の包装用紙器、下敷き、ファイル、キャリングケース
等の文房具、粘着ラベル、診療券、クレジットカード等
のカード類、紙皿、紙コップ、紙製弁当箱等の食品用紙
器、等のラミネート用材料として、或いは成形用材料と
して、或いは製品として用いられる抗菌性素材及びその
製造方法に関するものであり、詳しくは優れた抗菌性を
有し、且つ透明性を維持する抗菌性素材及びその製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、出版、商業印刷業界において、各
種印刷物の高級化指向に伴い、印刷用紙、印刷物、及び
各種紙製品等に対してより優れた光沢、艶を備え、しか
も用途適性としての耐摩耗性や透明性等を兼ね備えたも
のが強く要望されており、更には、衛生上の問題からこ
れらの印刷用紙、印刷物、及び各種紙製品の抗菌加工を
施すことが商品価値を高める重要課題となっている。
【0003】従来、印刷物等にラミネートする抗菌剤を
含有するラミネート用フィルムは、ポリプロピレン又は
ポリ塩化ビニルの熱可塑性樹脂等によって形成されたプ
ラスチック製のフィルムの表面に、有機系抗菌剤を含有
した抗菌性コーティング剤を塗布し、乾燥させて、製造
している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
た有機系抗菌剤は溶解性及び透明性を有するため、各種
樹脂からなるコーティング剤に溶けやすく、透明性の低
下も殆どないが、多くの有機系抗菌剤は毒性を有してい
るものであり、使用中に溶出して効果が長期間継続しな
かったり、耐熱性が低いため厚み6〜50μmのフィル
ムに使用した場合、熱収縮が起きる等の問題点を有して
いる。
【0005】そのため、近年では、無機系抗菌剤をフィ
ルム成形用樹脂中に混入し、これをフィルム状に押出し
成形しているものであるが、上記無機系抗菌剤は溶解性
が殆どなく、多量に混入することにより透明性が損なわ
れるという問題があった。また、フィルム表面から無機
系抗菌材の一部が突出するため、ラミネート時に気泡を
介在させたりする等、美観を損なう問題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記に鑑み、
鋭意検討の末、見出されたもので、必要に応じて印刷等
の表面加工を施した紙製又はプラスチック製の基体と、
天然或いは合成樹脂からなる基剤に無機系抗菌剤を0.
4〜3%含有させた厚さ0.5〜10μmの抗菌性被覆
層と、を積層させてなることを特徴とする抗菌性素材に
関するものである。
【0007】前記本発明に用いる各材料について説明す
る。
【0008】「必要に応じて印刷等の加工を施した紙製
又はプラスチック製の基体」とは、無処理の白紙、アー
ト紙、コート紙、上質紙、片艶晒クラフト紙、晒クラフ
ト紙、板紙、各種印刷を施した印刷紙、裏面に粘着剤層
を形成した粘着加工紙、ホログラム加工紙、アルミ転写
加工紙、セロファン等、塩化ビニル(PVC)、ポリエ
ステル(PET)、ナイロン、ポリスチレン(PS)、
ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等の無
処理の各種プラスチックフィルム、板状プラスチック成
形体、各種印刷を施した印刷フィルム、裏面に粘着剤層
を形成した粘着加工フィルム、ホログラム加工フィル
ム、アルミ転写加工フィルム、不織布、合成皮革、合成
紙、発泡プラスチック材料、或いはこれらの定形サイズ
の各種シート等、を用いることができるが、特にこれら
に限定するものではない。
【0009】「天然或いは合成樹脂からなる基剤」とし
ては、特に限定するものではないが、例えばアクリル
系、塩化ビニル−酢酸ビニル(塩酢ビ)系、硝化綿系、
スチレン系、ポリエステル系、ウレタン系、塩化ビニリ
デン系、酢酸ビニル系、アクリル−塩酢ビ系、スチレン
−アクリル系、アミノアルキド系、ポリオレフィン系等
の一種又は二種以上を適宜に使用することができる。ま
た、その乾燥方法(方式)についても特に限定するもの
ではなく、適宜に所定の添加剤(光増感剤、光開始剤、
硬化剤等)を配合して例えば紫外線硬化型樹脂組成物、
放射線硬化型樹脂組成物、熱風乾燥型樹脂組成物等とす
ることができる。
【0010】「無機系抗菌剤」は、銀や亜鉛が持ってい
る抗菌力を利用したもので、上記した基剤中に0.4〜
3%含有させるものであり、抗菌性リン酸カルシウム
(リン酸カルシウムに銀や亜鉛等の抗菌性金属イオンを
交換吸着させ、固定化したもの)、抗菌性ゼオライト
(アルミナとシリカを原料とする多孔質合成ゼオライト
のナトリウムイオンを抗菌性金属の銀、亜鉛のイオンで
置換したもの)、抗菌性シリカゲル(シリカゲルを単体
とし、チオスルファト銀錯塩を担持させた後、その表面
の一部或いは全部をテトラエトキシシランやテトラメト
キシシラン等のコーティング材料で被覆したもの)等を
用いることができるが、特にこれらに限定するものでは
ない。尚、この無機系抗菌剤の添加量は実験、試作並び
に抗菌性試験の結果、添加量0.4%よりも少ないと、
十分な抗菌効果が表われないことが判明している。ま
た、添加量を3%より多くした場合は、加工物の商品価
値としての光沢、艶、透明性が損なわれてしまうので、
添加量が重要なポイントとなる。より好ましくは0.6
〜2.5%である。
【0011】「抗菌性被覆層」は、既に説明した「基
剤」と「無機系抗菌剤」とを十分に混合し、無機系抗菌
剤を均一に分散させて層状としたものであり、前記「必
要に応じて印刷等の加工を施した紙製又はプラスチック
製の基体」と積層して「抗菌性素材」が構成される。こ
の積層化方法としては、予め用意した「基体」の表面に
抗菌性被覆層用の抗菌性コーティング剤をコーティング
する方法と、基体用の樹脂組成物(前記「基剤」のみ)
及び抗菌性被覆層用の抗菌性樹脂組成物を用い、これら
を熱溶融させると共にフィルム状に押出し成形し、「基
体」と「抗菌性被覆層」とが一体状に積層した複層フィ
ルム状とする方法(共押出しによる成形)とがある。
尚、コーティングにより抗菌性被覆層(この場合、抗菌
性コーティング剤層)を形成する場合、その厚さが0.
5〜10μm(乾燥厚み)となるように、前記「基体」
に、ロールコーター、ロールグラビアコーター、板グラ
ビアコーター、フレキソコーター、メイヤーバー(ワイ
ヤーバー)コーター等の公知のコーティング装置で塗布
する。塗布する面は、前記「基体」の表面側でも良い
し、裏面側でも良く、或いは両面でも良い。また、この
抗菌性被覆層の厚みが0.5μmより薄い場合は、前記
無機系抗菌剤の含有量との関係で、十分な抗菌効果が表
われない。また、10μmより厚い場合は、やはり前記
無機系抗菌剤の含有量との関係で、透明性が損なわれて
しまう。
【0012】前記本発明では、前記の各種の「基体」
と、特定量の無機質抗菌剤を含有させた特定厚みの「抗
菌性被覆剤」とを積層して「抗菌性素材」を得るもので
あり、製品として、ラミネート用材料として、或いは成
形用材料として種々の用途に適用することができる。製
品としてそのまま適用される場合は、具体的には、各種
印刷物、例えば、書籍、雑誌等の表紙、表紙カバー、絵
本の本文(内部頁)、下敷(文房具)、カード類、粘着
ラベル等を挙げることができる。この場合、「基体」と
して、それぞれ印刷された表紙、表紙カバー、下敷、カ
ード等、粘着ラベル等が用いられ、作製された「抗菌性
素材」自体が製品となる。成形用材料として適用される
場合は、具体的には各種紙バッグ等の袋状物、医療品、
化粧品等の包装用紙器、ファイル、キャリングケース等
の文房具、紙皿、紙コップ、紙製弁当箱等の食品用紙器
等を挙げることができる。この場合、「基体」として、
それぞれ二次成形(加工)用素材が用いられ、作製され
た「抗菌性素材」が成形用材料となり、これを適宜に折
曲等の二次成形(加工)を施して製品となる。ラミネー
ト用材料として適用される場合は、具体的には前記と同
様の用途を挙げることができる。この場合、「基体」と
して、通常は薄肉の透明フィルム又はシートが用いら
れ、その裏面には接着剤層又は粘着剤層が設けられる
(ヒートシール性を有する熱可塑性のフィルムが「基
体」として用いられた場合にはこの接着剤層又は粘着剤
層は必ずしも必要でない)。この「抗菌性素材」を、そ
れぞれ印刷された表紙、表紙カバー、下敷、カード等、
粘着ラベル等にラミネートするとそのまま製品となる。
また、この「抗菌性素材」をそれぞれ二次成形(加工)
用素材等にラミネートすると成形用素材となり、これを
適宜に折曲等の二次成形(加工)を施して製品となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
[実施形態1]予め、紫外線硬化型樹脂組成物に抗菌性
ゼオライト(商品名『ゼオミック』,粒径1〜2μm,
品川燃料社製)を0.1〜5.0%添加した抗菌性コー
ティング剤を作製した。 紫外線硬化型樹脂組成物の作
製にあたっては、エポキシ樹脂(商品名『エピコート8
28』,シェル石油製)71.7部、アクリル酸28.
3部、ハイドロキノン0.1部及びトリエチレンジアミ
ン0.3部を還流管付四ツ口フラスコに仕込み、空気を
吹き込みながら、且つ撹拌しながら90〜120℃の温
度で15〜20時間反応を行い、酸化1以下となった時
点で汲み出す。これをオリゴマーとする。このオリゴマ
ー52.0部にモノマーとしてトリメチロールプロパン
トリアクリレート20.0部及び増感剤としてベンゾイ
ンブチルエーテル4.0部を均一に混合して紫外線硬化
型樹脂組成物を調製した。厚み12μmのポリエチレン
テレフタレート(PET)フィルム(商品名『ルミラー
P025タイプ』,東レ社製)の片面に、前記抗菌性
コーティング剤をリバースによるグラビアロールコータ
ー(200線/20μm斜線掘り)により塗布し、乾燥
ゾーン(35℃−,40℃,40℃)にて残存溶剤を蒸
散させたのち、60m/分の速度で走行させながら2k
Wの高圧水銀ランプ3本により照射して硬化させ、抗菌
性ラミネート用フィルムとしての加工物を得た。抗菌性
被覆層の厚みは約2.0μmであった。
【0014】〈抗菌性試験1〉各試料(約50×50m
m)に菌液0.5mlを滴下し、37℃で24時間培養
した。その後、滅菌済みリン酸緩衝液にて菌を洗い出し
た。この洗い出した試験液中の生残菌数を菌数測定用培
地を用いて混釈平板法にて測定した。また対照として菌
液のみの試験も同様に行った。尚、細菌は黄色ブドウ球
菌、大腸菌を使用した。結果は表1に示した。
【0015】
【表1】
【0016】上記表1より明らかなように抗菌性ゼオラ
イトの含有量が多いものほど抗菌効果は高く、0.6%
以上添加したものは黄色ブドウ球菌に対しても大腸菌に
対しても十分な抗菌性を示していた。0.4%では黄色
ブドウ球菌を完全に死滅させることはできなかったが、
試験時間を長くすれば死滅するものと推察され、この
0.4%を臨界値と判断した。
【0017】〈透明性試験〉各試料のヘイズ(曇価)を
測定した。結果は表2に示した。
【0018】
【表2】
【0019】上記表2より明らかなように抗菌性ゼオラ
イトの含有量が多いものほどフィルムが白化し、市販の
OPPフィルムの曇価が2.3であることから抗菌剤の
添加量は3.0%が臨界値と判断した。
【0020】[実施形態2]予め、熱乾燥型硝化綿系光
沢ニスに抗菌性リン酸カルシウム(商品名『アパサイダ
ー』,粒径0.35〜2μm,サンギ社製)を1.25
%含有させた抗菌性コーティング剤を作製した。表面に
印刷を施した坪量110gのアート紙の印刷面に、前記
抗菌性コーティング剤を3〜8μm塗布し、乾燥して乾
燥厚みが3μmの抗菌性コーティング剤層を形成した。
【0021】〈抗菌性試験2〉得られた抗菌性素材を実
施検体1とし、抗菌性リン酸カルシウムを用いなかった
以外は上記と同様に作製した素材を比較検体1とし、以
下の方法で抗菌性を測定した。結果は表3に示した。 1)試験菌;Escherichia coli IF
O 3301(大腸菌) Staphylococcus aureus IFO
12732(黄色ブドウ球菌) Staphyloc
occus aureus IID 1677(MRS
A) 2)試験用培地; NB培地:肉エキスを0.2%添加した普通ブイヨン培
地(栄研化学社) SA培地:標準寒天培地(栄研化学社) 3)菌液の調製;NB培地で35℃、16〜20時間浸
透培養した試験菌の培養液をNB培地で10倍に希釈し
た後、さらに滅菌リン酸緩衝液で1000倍に希釈し、
菌液とした。 4)試料の調製;前記実施検体1、比較検体1を5×5
cmの正方形に切り、試料とした。 5)試験操作;試料の試験面に菌液0.5mlを滴下
後、ポリエチレンフィルムを密着させて35℃で保存
し、6時間後、24時間後の生菌数を測定した。尚、菌
液0.5mlをプラスチックシャーレに滴下し、ポリエ
チレンフィルムを密着させたものを対照試料とし、同様
に試験した。 6)生菌数の測定;試料をSCDLP培地(日本製薬
社)10mlでそれぞれ洗い出し、この洗い出し液につ
いてSA培地を用いた混釈平板培養法(35℃,48時
間培養)により生菌数を測定し、試料当たりに換算し
た。
【0022】
【表3】
【0023】[実施形態3]予め、紫外線硬化型樹脂組
成物に抗菌性ゼオライト(商品名『ゼオミック』)を
0.5%、1.0%含有させた抗菌性コーティング剤
(2種)を作製した。表面にUVオフセット印刷を施し
た厚み500μmのポリ塩化ビニル(PVC)シートの
印刷面に、前記抗菌性コーティング剤を2〜3μm塗布
し、乾燥して乾燥厚みが2μmの抗菌性コーティング剤
層を形成した。
【0024】〈抗菌性試験3〉得られた抗菌性素材を実
施検体2(抗菌性ゼオライト0.5%含有)、実施検体
3(抗菌性ゼオライト1.0%含有)とし、抗菌性ゼオ
ライトを用いなかった以外は上記と同様に作製した素材
を比較検体2とした。各試料(50×50mm)に黄色
ブドウ球菌の菌液0.5mlを滴下し、35℃で6時間
培養した。その後、滅菌済みリン酸緩衝液にて菌を洗い
出した。この洗い出した試験液中の生菌数を、菌数測定
用培地を用いて混釈平板法にて測定した。尚、対照とし
て菌液のみの試験を同様に行った。結果は表4に示し
た。
【0025】
【表4】
【0026】[実施形態4]予め、紫外線硬化型樹脂組
成物に抗菌性ゼオライト(商品名『ゼオミック』)を
1.0%含有させた抗菌性コーティング剤を作製した。
厚み15μmの無処理のポリ塩化ビニル(PVC)シー
トの表面に、前記抗菌性コーティング剤を塗布し、乾燥
して乾燥厚みが2μmの抗菌性コーティング剤層を形成
した。
【0027】〈抗菌性試験4〉得られた抗菌性素材を実
施検体4とし、抗菌性ゼオライトを用いなかった以外は
上記と同様に作製した素材を比較検体3とした。各試料
(50×50mm)に菌液(黄色ブドウ球菌、大腸菌)
0.5mlを滴下し、37℃で24時間培養した。その
後、滅菌済みリン酸緩衝液にて菌を洗い出した。この洗
い出した試験液中の生菌数を、菌数測定用培地を用いて
混釈平板法にて測定した。尚、対照として菌液のみの試
験を同様に行った。結果は表5に示した。
【0028】
【表5】
【0029】[実施形態5]予め、ポリプロピレンに抗
菌性リン酸カルシウムを1.25%含有させた抗菌性コ
ーティング剤を作製した。 上記抗菌性コーティング剤
とポリプロピレンとをそれぞれ熱溶融させると共にフィ
ルム状に押出し成形して抗菌性コーティング剤層の厚さ
が2μm、総厚20μmの複層フィルム材を作製した。
【0030】〈抗菌性試験5〉得られた抗菌性素材を実
施検体5とし、抗菌性ゼオライトを用いなかった以外は
上記と同様に作製した素材を比較検体4とした。各試料
(50×50mm)に菌液(MRSA、大腸菌、黄色ブ
ドウ球菌)を滴下し、35℃で24時間培養した後の生
菌数を測定した。結果は表6に示した。
【0031】
【表6】
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明の抗菌性素材
は、各種の基体と、特定量の無機質抗菌剤を含有させた
特定厚みの抗菌性被覆層とを積層させてなるので、製品
として、ラミネート用材料として、或いは成形用材料と
して種々の用途に適用することができ、何れの場合にお
いても優れた抗菌性を付与することができ、しかも抗菌
性被覆層は高い透明性を有するので、商品価値を損なう
ことがない。特にその抗菌性は、無機系抗菌剤によるも
のであるから、毒性が低く、廃棄性にも優れ、しかもそ
の効果が長期間継続するものとなる。また、本発明の抗
菌性素材の製造方法は、通常の艶出し加工に準じて行う
ことができるので、新たな工程を追加するものではない
ので、実用的価値が高いものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 3/00 KAA C08K 3/00 KAA C08L 101/00 C08L 101/00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 必要に応じて印刷等の表面加工を施した
    紙製又はプラスチック製の基体と、天然或いは合成樹脂
    からなる基剤に無機系抗菌剤を0.4〜3%含有させた
    厚さ0.5〜10μmの抗菌性被覆層と、を積層させて
    なることを特徴とする抗菌性素材。
  2. 【請求項2】 天然或いは合成樹脂からなる基剤に無機
    系抗菌剤を0.4〜3%含有させた抗菌性コーティング
    剤を用い、前記抗菌性コーティング剤を必要に応じて印
    刷等の加工を施した紙製又はプラスチック製の基体に塗
    布し、乾燥させて抗菌性コーティング剤層の厚さが0.
    5〜10μmとなるようにしたことを特徴とする抗菌性
    素材の製造方法。
JP26615695A 1995-06-02 1995-09-21 抗菌性素材及びその製造方法 Ceased JP3349307B2 (ja)

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