JPH09175061A - 抗菌性カード - Google Patents

抗菌性カード

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JPH09175061A
JPH09175061A JP7336540A JP33654095A JPH09175061A JP H09175061 A JPH09175061 A JP H09175061A JP 7336540 A JP7336540 A JP 7336540A JP 33654095 A JP33654095 A JP 33654095A JP H09175061 A JPH09175061 A JP H09175061A
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antibacterial
card
layer
resin
powder
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Sadanori Itou
貞典 伊藤
Ayumi Yamada
歩 山田
Shinya Ochiai
信哉 落合
Yoshihiro Nakagawa
善博 中川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】抗菌機能が付与され診察カード等に適用された
場合にカードを媒介にした感染等を防止できる抗菌性カ
ードを提供する。 【解決手段】この抗菌性カード1は、ポリ塩化ビニル樹
脂等から成るカード基材11とこの表裏面に設けられた
印刷層12とでそのカード本体が構成されており、この
カード本体の最表面側と最裏面側には有機系の抗菌剤を
層状構造を有するリン酸塩に保持した抗菌性粉末が混練
されたプラスチックフィルム(ポリ塩化ビニル樹脂フィ
ルム等)状シート13、14またはコーティング層が積
層されており、かつ、プラスチックフィルム状シート1
3には磁気ストライプ15が埋設されている。そして、
上記プラスチックフィルム状シート13、14内に混入
された抗菌剤粉末の作用によりこのカードは抗菌機能を
具備するため、診察カード等に適用された場合、診察カ
ードを媒介にした感染等を防止できる効果を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キャッシュカー
ド、メンバーズカード、クレジットカード、及び、診察
カード等のカードに係り、特に、抗菌機能が付与された
カードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種のカードとしては、例えば、ポリ
塩化ビニル等の合成樹脂からなるカード基材と、このカ
ード本体の任意箇所に設けられた磁気ストライプと、カ
ード基材の表面側と裏面側に設けられるコーティング層
又は樹脂層からなる最表面層又は最裏面層とでその主要
部が構成されるものが知られており、その用途に応じて
上述した各種の名称が付されている。
【0003】近年になって、病院などの医療機関等にお
いてカードが利用されるようになり、カードを介しての
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌等の感染症の原因菌の伝
染が懸念されるようになった。このため、銀を有効成分
とする抗菌剤(銀系抗菌剤)を用いた抗菌性カードが開
発され使用されている。通常、銀系抗菌剤は、カード基
材の表面側と裏面側に設けられるコーティング層又は樹
脂層に添加されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、銀系
抗菌剤を含むカードは、抗菌機能は有するものの、光に
よる変色やカードの製造方法・材質構成等によっては、
十分な抗菌機能が得られないことがある。
【0005】本発明はこの様な問題点に着目してなされ
たもので、その課題とするところは、カード自体の構成
を複雑にすることなく、変色のない、しかもどのような
製造方法、材質のカードでも抗菌機能が付与されたカー
ドを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る抗菌性カ
ードは、カードの最表面層及び最裏面層のうち少なくと
も一方の層が、有機系の抗菌剤を層状構造を有するリン
酸塩に保持した抗菌性粉末を混練した樹脂層であること
を特徴とするものである。
【0007】以下、図面を用いて詳細に説明する。図1
(A)〜(B)は、請求項1記載の発明を具体化した抗
菌性カードの平面図とそのB−B面断面図をそれぞれ示
したものである。すなわち、この抗菌性カード1は、白
色系のポリ塩化ビニル樹脂等からなるカード基材11と
この表裏面に設けられた印刷層12と、この印刷層12
の最表面側と最裏面側には有機系の抗菌剤を層状構造を
有するリン酸塩に保持した抗菌性粉末を混練した樹脂層
(最表面層及び最裏面層)13、14が積層されてい
る。
【0008】ここで有機系の抗菌剤を層状構造を有する
リン酸塩に保持した抗菌性粉末を混練した樹脂層を詳述
する。
【0009】有機系の抗菌剤としては、抗菌機能を有す
る第4級アンモニウム塩をイオン化した第4級アンモニ
ウムイオン(請求項4)が挙げられる。この第4級アン
モニウムイオンは、窒素原子に4個の炭素結合が直結し
てなる1価の陽イオンであり、例えば、アルキルトリメ
チルアンモニウムイオン、ジアルキルジメチルアンモニ
ウムイオン、アルキルジメチルベンジルアンモニウムイ
オン、アルキルピリジニウムイオン等でアルキル基の炭
素数が8〜18の化合物が挙げられる。その中でも抗菌
性の点からアルキルジメチルベンジルアンモニウムイオ
ン(別名:ベンザルコニウムイオン)及びアルキルピリ
ジニウムイオンが好ましい。更に、他の有機系の抗菌剤
としては、チアゾール系化合物等が挙げられる。
【0010】層状構造を有するリン酸塩としては、一般
式M(HPO4 2 ・nH2 O(但し、Mは3価又は4
価金属であり、n=0〜2である)で表現される。具体
的に言えば、リン酸ジルコニウム、リン酸チタン、リン
酸アルミニウム、トリポリリン酸アルミニウム等を挙げ
ることができる。その中でもトリポリリン酸アルミニウ
ムが好ましい。尚、リン酸塩を2種以上を混合して用い
てもよい。
【0011】このようなリン酸塩を有機系の抗菌剤とと
もに溶液中で攪拌することで、リン酸水素基(HPO4
2- )のプロトンと第4級アンモニウムイオン等との間
でイオン交換が起こり、層状構造を有するリン酸塩がそ
の層間に有機系の抗菌剤を保持した抗菌性粉末が得られ
る。このリン酸塩は有機系の抗菌剤を強固に保持するた
め、有機系の抗菌剤を単独で用いた場合と比べて抗菌機
能は持続する。また、同じく抗菌性機能を有する抗菌性
ゼオライトと比べ抗菌機能が優れる。
【0012】そして、上記抗菌性粉末を、塩化ビニル、
酢酸ビニル等の熱可塑性の樹脂に対し、0.1重量%〜
10重量%、より好ましくは1重量%〜5重量%加え混
練し、フィルム状に押し出すことで有機系の抗菌剤を層
状構造を有するリン酸塩に保持した抗菌性粉末を混練し
た樹脂層を得ることができる。
【0013】尚、図1において、樹脂層には磁気ストラ
イプ15が埋設されているが、通常の磁気ストライプ1
5は抗菌機能を具備していない。従って、好ましい態様
としては磁気ストライプ15を構成する磁気層内に抗菌
性粉末が配合されていることが望ましい。尚、磁気スト
ライプは、通常、磁性粉末と結合剤からなる磁気層とこ
れを支持する帯状のフィルムとで構成されるが、上記磁
気層内に磁性粉末と共に抗菌性粉末を分散させればよ
い。また、上記帯状のフィルムを具備しない磁気ストラ
イプも適用可能であり、この場合にも上記磁気層内に磁
性粉末と共に抗菌性粉末を分散させる構成を採ればよ
い。
【0014】また、本発明において上記抗菌性粉末以外
の構成材料(例えば、カードの主要部を形成するカード
基材、インキ、磁気ストライプ等)については、従来技
術において適用されているこの種の材料がそのまま適用
可能である。
【0015】次に、請求項2に係る抗菌性カードは、カ
ードの最表面層及び最裏面層のうち少なくとも一方の層
が、有機系の抗菌剤を層状構造を有するリン酸塩に保持
した抗菌性粉末を混入したコーティング層であることを
特徴とするものである。
【0016】図2は、請求項2記載の発明を具体化した
抗菌性カードの構成例を示したものである。すなわち、
図2に記載の抗菌性カードは、白色系のポリ塩化ビニル
樹脂等からなるカード基材11と、カード基材11の両
面に設けられた印刷層12、12’と、この印刷層1
2、12’の表裏面に積層された樹脂層(ポリ塩化ビニ
ル樹脂等のシート)13、14と、上記樹脂層13に埋
設された磁気ストライプ15と、樹脂層13、14及び
樹脂層13に埋設された磁気ストライプ15上に設けら
れた有機系の抗菌剤を層状構造を有するリン酸塩に保持
した抗菌性粉末を混入したコーティング層(最表面層及
び最裏面層)16とでその主要部が構成されている。
【0017】ここでコーティング層は、造膜可能な透明
な樹脂と、抗菌性粉末と、必要に応じて添加する耐磨耗
性、耐薬品性、耐水性を向上させるための耐性向上剤、
顔料、染料、帯電防止剤等を含有するコーティング用塗
布液を作成し、カード基材、樹脂層又は印刷層上に塗布
・乾燥して形成する。
【0018】造膜可能な透明な樹脂としては、ニトロセ
ルロース、エチルセルロース、エチルヒドロキシエチル
セルロース、マレイン酸樹脂、ロジンエステル、塩化ゴ
ム、環化ゴム、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビ
ニル共重合体樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、
ポリアミド樹脂、アルキド樹脂、アマニ油ワックス、変
性フェノール樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン
樹脂、反応性アクリルエマルジョン光重合性低重合体、
光重合性単量体等の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外
線硬化樹脂等を挙げることができる。
【0019】抗菌性粉末は、上記した抗菌性粉末と同一
であるが、コーティング用塗布液に対し、0.1重量%
〜10重量%、より好ましくは1重量%〜5重量%加え
る。
【0020】耐性向上剤とは、コーティング層の耐磨耗
性、耐薬品性、耐水性等の耐性を向上させるために添加
する物質であり、具体的に言えば、カルナバろう、木ろ
う、みつろう、無水ラノリン、パラフィンワックス、マ
イクロクリスタリンワックス、モンタンろう、オゾケラ
イト、ポリエチレンワックス、ポリテトラフルオロエチ
レン、脂肪酸アミド、シリコン等が挙げられる。この中
で特に、ポリテトラフルオロエチレン、シリコンは少量
で耐性向上の効果がある。
【0021】尚、コーティング層は非常に薄いため、引
っかき等により剥離する場合もある。従って、抗菌性カ
ードの用途に応じて上記樹脂層13、14についてこれ
等を抗菌性粉末が混練されている樹脂層で構成しても当
然のことながらよい。
【0022】更に、図3は、請求項2記載の発明を具体
化した抗菌性カードの他の構成例を示したものであっ
て、磁気ストライプ上に印刷を施したオーバープリント
カードと呼ばれる意匠性の優れたカードの構成である。
【0023】すなわち、図3に記載の抗菌性カードは、
白色系のポリ塩化ビニル樹脂等からなるカード基材11
と、このカード基材11の表裏面に積層された樹脂層1
3、14と、上記樹脂層13に埋設された磁気ストライ
プ15と、上記樹脂層13、14の両面に設けられた印
刷層17と、各印刷層17の両面に設けられ有機系の抗
菌剤を層状構造を有するリン酸塩に保持した抗菌性粉末
を混入したコーティング層16とでその主要部が構成さ
れている。また、抗菌性カードの用途に応じて上記印刷
層17についてこれ等を抗菌性粉末を混入したインキで
構成しても当然のことながらよい。また、図4に記載の
抗菌性カードは、図3に記載の抗菌性カードの裏面の構
成を抗菌性粉末を混練した樹脂層14としたものであ
る。
【0024】尚、請求項2記載の構成は、請求項1記載
の構成のような磁気ストライプ15を構成する磁気層内
に抗菌性粉末が配合する等の複雑な構成を採ることな
く、抗菌機能のある磁気ストライプ付きカードを製造す
ることができる。
【0025】次に、請求項3に係る抗菌性カードは、カ
ードの最表面層及び最裏面層のうち少なくとも一方の層
が、有機系の抗菌剤を層状構造を有するリン酸塩に保持
した抗菌性粉末を混入した印刷層であることを特徴とす
るものである。
【0026】図5は、請求項3記載の発明を具体化した
抗菌性カードの構成例を示したものである。すなわち、
図5に記載の抗菌性カードは、白色系のポリ塩化ビニル
樹脂等からなるカード基材11と、このカード基材11
の表裏面に積層された樹脂層13、14と、上記樹脂層
13に埋設された磁気ストライプ15と、上記樹脂層1
3、14の両面に設けられ有機系の抗菌剤を層状構造を
有するリン酸塩に保持した抗菌性粉末を混入したインキ
からなる印刷層(最表面層)17とでその主要部が構成
されている。
【0027】抗菌性粉末が混入した印刷層とは、顔料又
は染料からなる着色剤、抗菌性粉末、樹脂バインダー
(結合剤)及び必要に応じて添加する分散剤等からなる
インキを作成し、スクリーン印刷法、オフセット印刷層
等で印刷パターンを形成した層である。
【0028】更に、抗菌性カードの用途に応じて上記樹
脂層13、14についてこれ等を抗菌性粉末が混練され
ている樹脂層で構成しても当然のことながらよい。
【0029】尚、請求項3記載の構成は、請求項2記載
の構成のようなコーティング層16を設ける必要が無い
ので製造工程数が減少する。
【0030】
【作用】請求項1〜4記載の発明に係る抗菌性カードに
よれば、カードの最表面層及び最裏面層のうち少なくと
も一方の層が、有機系の抗菌剤、特に第4級アンモニウ
ムイオン(請求項4)を層状構造を有するリン酸塩に保
持した抗菌性粉末を混練した層を具備しているため、カ
ードに抗菌機能を付与することが可能となる。また、有
機系の抗菌剤を層状構造を有するリン酸塩に保持した抗
菌性粉末は、他の抗菌性粉末よりその抗菌機能が優れ
る。
【0031】また、請求項2記載の発明に係る抗菌性カ
ードによれば、カードの最表面層及び最裏面層のうち少
なくとも一方の層が、有機系の抗菌剤を層状構造を有す
るリン酸塩に保持した抗菌性粉末を混入したコーティン
グ層を具備しているため、磁気ストライプを構成する磁
気層内に抗菌性粉末が配合する等の複雑な構成を採るこ
となく、抗菌機能のある磁気ストライプ付きカードを製
造することができる。
【0032】更にまた、請求項3記載の発明に係る抗菌
性カードによれば、カードの最表面層及び最裏面層のう
ち少なくとも一方の層が、有機系の抗菌剤を層状構造を
有するリン酸塩に保持した抗菌性粉末を混入した印刷層
を具備しているため、コーティング層を設ける必要がな
いので製造工程数が減少する。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について図
面を参照して詳細に説明する。
【0034】[実施例1]この実施例に係る抗菌性カー
ド1は、図1(A)〜(B)に示すように白色系ポリ塩
化ビニル樹脂からなるカード基材11とこの表裏面に設
けられ通常の印刷インキからなる印刷層12とでそのカ
ード基材11が構成され、かつ、このカード本体の最表
面側と最裏面側には、ベンザルコニウム(4級アンモニ
ウム塩/有機系の抗菌剤)を層状構造を有するリン酸ジ
ルコニウム(リン酸塩)に保持した抗菌性粉末を塩化ビ
ニル樹脂に溶融混練し、0.1mmの厚さに押し出し、
樹脂層を作成した。上記樹脂層13、14をカード基材
11と積層すると共に、樹脂層13には磁気ストライプ
15が埋設した。
【0035】尚、樹脂層13、14内の上記有機系抗菌
性粉末の配合比率は0.2重量%であった。
【0036】『抗菌性の試験方法』次に、この実施例に
係る抗菌性カードについて以下の方法により抗菌性の評
価試験を行った。
【0037】まず、抗菌性カードに大腸菌(Escherichi
a coli IFO 3301 )の菌液0.2mlを接種して、ポリエ
チレンフィルムを密着させた後、35℃で保存し、保存
24時間後に SCDLP培地[日本製薬(株)社製]で生残
菌を洗い出した。この洗い出し液の生菌数を、菌数測定
用培地を用いた寒天平板培養法(35℃,2日間)によ
り測定して、カード1枚当たりの生菌数に換算した。
【0038】また、対照として、上記抗菌性カードに接
種したものと同量の菌液をシャーレに接種して同様に試
験し、保存開始時の測定は対照で行った。
【0039】尚、比較のため、抗菌性粉末が添加されて
いない点を除き実施例1と同一構造のカードを作成し
(比較例1)、このカードに対しても同一の菌液を接種
して同様の試験を行った。これ等の結果について表1に
記載する。
【0040】『紫外線照射による変色の試験方法』次
に、この実施例に係る抗菌性カードについて以下の方法
により紫外線照射による変色の試験を行った。
【0041】抗菌性カードにキセノンランプにて発生し
た紫外線を、50時間、100時間照射し、変色状況を
目視にて評価した。
【0042】尚、比較のため、銀系抗菌剤を添加した点
を除き実施例1と同一構造のカードを作成し(比較例
2)、このカードに対しても同様の試験を行った。これ
等の結果について表1に記載する。
【0043】[実施例2]樹脂層13、14内の抗菌性
粉末の配合比率が0.3重量%である点を除き実施例1
に係る抗菌性カードと略同一である。
【0044】そして、この実施例に係る抗菌性カードに
対しても同一の菌液を接種して同様の試験を行った。こ
の結果を表1に記載する。
【0045】[実施例3]樹脂層13、14内の抗菌性
粉末の配合比率が0.5重量%である点を除き実施例1
に係る抗菌性カードと略同一である。
【0046】そして、この実施例に係る抗菌性カードに
対しても同一の菌液を接種して同様の試験を行った。こ
の結果を表1に記載する。
【0047】
【表1】
【0048】『対照』:カードに接種したものと同量の
菌液をシャーレに接種した。 『*』:試験せず。
【0049】『抗菌性の評価試験』通常、接種された生
菌の数が24時間後で2オーダー減少すれば抗菌機能が
あったと判定される。従って、各実施例に係る抗菌性カ
ードはその抗菌機能を充分に具備していることが確認で
きる。
【0050】『紫外線照射による変色試験』評価は目視
にて、−:変色なし、+:若干の変色発生、++:明ら
かな変色発生の3段階で行った。
【0051】[実施例4]この実施例に係る抗菌性カー
ドは、図4に示すようにその裏面側に通常の印刷インキ
からなる印刷層17’が設けられかつ白色系ポリ塩化ビ
ニル樹脂からなるカード基材11と、上記印刷層17’
面上に設けられ実施例1と同一の抗菌性粉末が0.2重
量%混練された樹脂層(ポリ塩化ビニル樹脂)14と、
上記カード基材11の表面側に設けられその一部に磁気
ストライプ15を有すると共に上記抗菌性粉末が混練さ
れていない樹脂層(ポリ塩化ビニル樹脂製)13と、こ
の樹脂層13の面上に設けられ通常の印刷インキからな
る印刷層17と、この印刷層17の面上に設けられ上記
抗菌性粉末が0.2重量%混合されたアクリル系のコー
ティング層17とでその主要部が構成されている。
【0052】そして、この実施例に係る抗菌性カードに
対しても実施例1と同一の菌液を接種して同様の試験を
行った。この結果を表2に記載する。尚、比較のため、
抗菌性粉末が添加されていない点を除き実施例4と同一
構造のカードを作成し(比較例3)、このカードに対し
ても同一の菌液を接種して同様の試験を行った。また、
銀系抗菌剤を添加した点を除き実施例4と同一構造のカ
ードを作成し(比較例4)、このカードに対しても同様
の試験を行った。この結果も表2に記載する。
【0053】[実施例5]アクリル系のコーティング層
17内の抗菌性粉末の配合比率が0.5重量%である点
を除き実施例4に係る抗菌性カードと略同一である。
【0054】そして、この実施例に係る抗菌性カードに
対しても同一の菌液を接種して同様の試験を行った。こ
の結果を表2に記載する。
【0055】
【表2】
【0056】評価試験は実施例1〜3と同一である。
【0057】
【発明の効果】請求項1〜4記載の発明に係る抗菌性カ
ードによれば、カードの最表面層及び最裏面層のうち少
なくとも一方の層が、有機系の抗菌剤を層状構造を有す
るリン酸塩に保持した抗菌性粉末を混練した層を具備し
ているため、カードに抗菌機能を付与することが可能と
なる。また、有機系の抗菌剤、特に第4級アンモニウム
イオン(請求項4)を層状構造を有するリン酸塩に保持
した抗菌性粉末は、他の抗菌性粉末よりその抗菌機能が
優れ、光による変色がなく、いずれの製造方法、構造の
カードでも十分な抗菌機能が得られる。
【0058】また、請求項2記載の発明に係る抗菌性カ
ードによれば、カードの最表面層及び最裏面層のうち少
なくとも一方の層が、有機系の抗菌剤を層状構造を有す
るリン酸塩に保持した抗菌性粉末を混入したコーティン
グ層を具備しているため、磁気ストライプを構成する磁
気層内に抗菌性粉末が配合する等の複雑な構成を採るこ
となく、抗菌機能のある磁気ストライプ付きカードを製
造することができる。
【0059】更にまた、請求項3記載の発明に係る抗菌
性カードによれば、カードの最表面層及び最裏面層のう
ち少なくとも一方の層が、有機系の抗菌剤を層状構造を
有するリン酸塩に保持した抗菌性粉末を混入した印刷層
を具備しているため、コーティング層を設ける必要がな
く、製造工程数が減少する。
【0060】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)は本発明に係る抗菌性カードの一例
を示す平面図、図1(B)は図1(A)のB−B面断面
図。
【図2】本発明に係る抗菌性カードの他の例を示す断面
図。
【図3】本発明に係る抗菌性カードの他の例を示す断面
図。
【図4】本発明に係る抗菌性カードの他の例を示す断面
図。
【図5】本発明に係る抗菌性カードの他の例を示す断面
図。
【符号の説明】
1 抗菌性カード 11 カード基材 12 印刷層 13 樹脂層 14 樹脂層 15 磁気ストライプ 16 コーティング層 17 印刷層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B42D 15/00 341 B42D 15/00 341B G11B 5/80 G11B 5/80 (72)発明者 中川 善博 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カードの最表面層及び最裏面層のうち少な
    くとも一方の層が、有機系の抗菌剤を層状構造を有する
    リン酸塩に保持した抗菌性粉末を混練した樹脂層である
    ことを特徴とする抗菌性カード。
  2. 【請求項2】カードの最表面層及び最裏面層のうち少な
    くとも一方の層が、有機系の抗菌剤を層状構造を有する
    リン酸塩に保持した抗菌性粉末を混入したコーティング
    層であることを特徴とする抗菌性カード。
  3. 【請求項3】カードの最表面層及び最裏面層のうち少な
    くとも一方の層が、有機系の抗菌剤を層状構造を有する
    リン酸塩に保持した抗菌性粉末を混入した印刷層である
    ことを特徴とする抗菌性カード。
  4. 【請求項4】有機系の抗菌剤が第4級アンモニウムイオ
    ンであることを特徴とする請求項1乃至3記載の抗菌性
    カード。
JP33654095A 1995-12-25 1995-12-25 抗菌性カード Expired - Fee Related JP3438452B2 (ja)

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