JPH07304616A - 抗菌・抗カビ性複合微粒子分散液、その製造方法、および透明コーティング液 - Google Patents

抗菌・抗カビ性複合微粒子分散液、その製造方法、および透明コーティング液

Info

Publication number
JPH07304616A
JPH07304616A JP6101016A JP10101694A JPH07304616A JP H07304616 A JPH07304616 A JP H07304616A JP 6101016 A JP6101016 A JP 6101016A JP 10101694 A JP10101694 A JP 10101694A JP H07304616 A JPH07304616 A JP H07304616A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silver
composite fine
antifungal
fine particles
antibacterial
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6101016A
Other languages
English (en)
Inventor
Keijiro Shigeru
啓二郎 茂
Tsuneo Yanagisawa
恒夫 柳澤
Tomohiko Iijima
智彦 飯島
Nobuyuki Kumakura
信幸 熊倉
Toru Motoki
徹 元木
Takako Yazawa
孝子 矢澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Osaka Cement Co Ltd filed Critical Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
Priority to JP6101016A priority Critical patent/JPH07304616A/ja
Publication of JPH07304616A publication Critical patent/JPH07304616A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
  • Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 実質的に無色・透明で、耐久性の高い抗菌・
抗カビ性コーティングを形成するのに有効な複合微粒子
分散液、その製造方法、およびそれを含むコーティング
液の提供。 【構成】 800Å以下の平均粒径を有する無色無機酸
化物超微細粒子の分散液に、還元銀形成性銀化合物の溶
液を混合し、この混合液に還元処理(還元剤の添加、又
は紫外線照射)を施して、無機酸化物粒子表面上に金属
銀を析出固定させて1000Å以下の平均粒径を有する
複合微粒子を形成し、この複合微粒子分散液にバインダ
ーを配合してコーティング液を調製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗菌・抗カビ性複合微
粒子分散液、その製造方法、およびそれを含有する透明
コーティング液に関するものである。更に詳しく述べる
ならば、本発明は、本製品、水を使用する作業環境、壁
材、床材、取手、手すり、サッシ枠体などに抗菌・防カ
ビ性を付与し、これらの汚染を防止するために有効な金
属銀を含有する、抗菌・抗カビ性複合微粒子分散液、そ
れを製造する方法、およびそれを含有し、実質的に透明
な塗装を可能にするコーティング液に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】金属銀にはオリゴジナミー効果と称する
抗菌防カビ性があることは古くから知られている。従っ
て、銀粉をコーティング液に混入すれば抗菌防カビ性コ
ーティング液を得ることが可能であるが、これは黒色で
あり被コーティング物の色調を変えてしまう欠点があっ
た。
【0003】一方、近年無機物粉末に銀イオンを担持さ
せた各種抗菌防カビ材が開発されている。しかし、これ
らは不透明な白色ないし灰色であって、前記金属銀と同
様に、被コーティング物の色調を変えてしまうという欠
点があった。
【0004】一方、各種有機物抗菌防カビ材が開発され
ており、これらを用いると透明なコーティング層を形成
することは可能であるが、効果の長期的持続性が銀系抗
菌抗カビ剤よりも劣るという欠点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のコー
ティング用抗菌・抗カビ材料の前記問題点を解消し、抗
菌・防カビ有効成分として金属銀を含み、しかも、実質
的に無色・透明性を有していて、透明コーティング材に
有用な抗菌・防カビ性複合微粒子分散液、その製造方
法、およびそれを含む透明コーティング液を提供しよう
とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明において、実質的
に無色であって、1000Å(100nm)以下の平均粒
径を有する無機酸化物の超微細粒子の表面に、金属銀層
を形成させると、得られる複合粒子分散液は、すぐれた
抗菌・防カビ性を示すが、その外観は実質的に無色・透
明であることが見出され、かつこの複合粒子分散液を含
むコーティング液により、実質的に無色・透明であり、
しかもすぐれた抗菌・防カビ性を有するコーティング層
を形成し得ることが見出された。本発明は、上記知見に
基いて完成されたものである。
【0007】本発明の抗菌・抗カビ性複合微粒子分散液
は実質的に無色であって、800Å以下の平均粒子径を
有する無機酸化物超微細粒子からなる基体と、この基体
粒子の表面上に付着している金属銀層とからなり、10
00Å以下の平均粒径を有する複合微粒子と、この複合
微粒子を分散含有している分散媒液とを含むことを特徴
とするものである。
【0008】本発明の上記抗菌・抗カビ性複合微粒子分
散液において、前記基体粒子を形成している無機酸化物
が、アンチモン含有酸化スズ、酸化亜鉛、および二酸化
ケイ素から選ばれることが好ましい。
【0009】上記本発明の抗菌・抗カビ性複合微粒子分
散液において、前記金属銀の含有量が、前記基体粒子の
重量に対して、0.01〜10重量%であることが好ま
しい。
【0010】上記本発明の抗菌・抗カビ性複合微粒子分
散液において、前記分散媒液が、水、および有機溶媒、
例えばトルエン、キシレン、アルコール、およびケトン
などから選ばれる少なくとも1員からなるものであるこ
とが好ましい。
【0011】上記抗菌・抗カビ性複合微粒子透明分散液
を製造する本発明方法は実質的に無色であって、800
Å以下の平均粒子径を有する無機酸化物超微細粒子の分
散媒中分散液と、還元反応により金属銀を析出する銀化
合物の溶媒中溶液とを混合し、この混合液中において、
前記銀化合物を還元し、それによって、前記無機酸化物
の超微細粒子を基体とし、その表面に、金属銀を析出付
着させ、1000Å以下の平均粒径を有する複合微粒子
を形成することを特徴とするものである。
【0012】上記本発明の製造方法において前記銀化合
物が、硝酸銀および銀アンモニウム錯体から選ばれるこ
とが好ましい。
【0013】上記本発明の製造方法において、前記銀化
合物の還元が、前記混合液中に、銀化合物用還元剤を添
加することにより行われてもよい。
【0014】上記本発明の製造方法において、前記還元
剤が酒石酸、アルデヒド、セロソルブおよびケトンから
選ばれることが好ましい。
【0015】上記本発明の製造方法において、前記還元
剤の添加量が、前記無機酸化物超微細粒子の重量に対し
て、0.01〜10重量%であることが好ましい。
【0016】上記本発明の製造方法において、前記銀化
合物の還元が、前記混合液に紫外線を照射することによ
り行われてもよい。
【0017】本発明の抗菌・抗カビ性複合微粒子透明コ
ーティング液は上記本発明に係る抗菌・抗カビ性複合微
粒子透明分散液と、バインダーとを含むものである。
【0018】上記本発明の、透明コーティング液におい
て、前記バインダーが、アクリル樹脂、ポリウレタン樹
脂、エポキシ樹脂、紫外線硬化性不飽和アクリル樹脂、
および紫外線硬化性不飽和エステル樹脂から選ばれるこ
とが好ましい。
【0019】上記本発明の透明コーティング液におい
て、前記複合微粒子の含有量が、前記バインダーの重量
に対して、0.1〜10重量%(乾燥)であることが好
ましい。
【0020】
【作用】本発明に係る抗菌・抗カビ性複合微粒子分散液
において、複合微粒子は、実質的に無色の無機酸化物
の、800(80nm)Å以下の平均粒子径を有する超微
細粒子からなる基体と、この基体粒子の表面に付着して
いる金属銀層とからなり、1000Å(100nm)以下
の平均粒径を有するものである。無機酸化物超微細粒子
としては、アンチモン含有酸化スズ(ATO)、酸化亜
鉛、および二酸化ケイ素の、800Å以下、好ましくは
10〜500Å、の平均粒径を有する超微細粒子を用い
ることが好ましく、これらは、水、又は有機溶媒(例え
ば、トルエン、キシレン、アルコール、およびケトンな
ど)中に分散された分散液として市販されているものか
ら選択使用することが可能である。
【0021】上記基体微粒子の表面上に付着、固定され
ている金属銀層は、還元可能な銀化合物の水溶液と、前
記無機酸化物超微細粒子の分散媒中分散液との混合物に
還元操作を施すことによって、形成される。
【0022】金属銀層の付着量は、無機酸化物超微細粒
子の重量に対して、0.01〜10重量%であることが
好ましい。金属銀の付着量が0.01重量%未満では、
得られる複合微粒子の抗菌・防カビ効果が不十分になる
ことがあり、またそれが、10重量%を超過すると、得
られる複合微粒子の比重が過大になり、分散媒中に安定
して分散させることが困難になることがある。
【0023】本発明の分散液に含まれる分散媒液は、無
機酸化物超微細粒子分散用分散媒、例えば水、および有
機溶媒、例えばトルエン、キシレン、アルコール、ケト
ンなど、と、銀化合物用溶媒、例えば、水、および/又
はアルコールなど、との混合物を含むものであって、必
要により複合微粒子の分散をより安定化するために有効
な分散媒、例えばキシレン、アルコールなどを含んでい
てもよい。本発明の複合微粒子分散液における複合微粒
子濃度に格別の制限はないが一般に、0.1〜100g
/リットル程度の濃度であることが好ましい。
【0024】本発明の分散液において、複合微粒子は、
1000Å以下、好ましくは10〜500Åの平均粒径
を有している。すなわち、複合微粒子の平均粒径は、可
視光線の波長2000〜7000Åよりもはるかに小さ
い。このため、このような複合微粒子を含む分散液は、
実質的に無色、かつ透明な外観を呈する。しかし、この
複合微粒子は、その表面に形成されている金属銀層によ
り、オリゴジナミー効果を示し、すぐれた防菌・防カビ
作用を有している。
【0025】本発明において、複合微粒子の基体を形成
する無機酸化物としてアンチモン含有酸化スズ、酸化亜
鉛、二酸化ケイ素を用いると、銀の析出性が高く、かつ
得られる複合微粒子はすぐれた抗菌・防カビ性、および
透明性を示し、さらに、分散媒中に、安定に分散するこ
とができる。また、本発明の複合微粒子を含むコーティ
ング液も、実質的に無色で、透明なコーティング層を形
成することができる。特に、アンチモン含有酸化スズを
用いると、前記抗菌防カビ性に加えて、帯電防止機能が
付加され、また、酸化亜鉛を用いると、前記抗菌防カビ
性に、さらに紫外線阻止機能が付加される。
【0026】本発明方法において、実質的に無色であっ
て800Å以下、好ましくは10〜500Åの平均粒子
径を有する無機酸化物超微細粒子の分散媒分散液を調製
し、別に、還元作用により金属銀を析出する銀化合物の
溶媒用溶液を調製する。無機酸化物用分散媒としては
水、又は有機溶媒、例えば、トルエン、キシレン、アル
コール、ケトンなどが用いられ、また銀化合物用溶媒と
しては水、又は有機溶媒、例えばアルコールなどが用い
られる。無機酸化物用分散媒が有機化合物からなる場
合、銀化合物溶媒は、前記有機分散媒を溶解し得るも
の、例えば、メタノール、エタノールなどの脂肪族アル
コールを用いることが好ましい。
【0027】銀化合物として、還元反応により金属銀を
形成し得る限り、格別の限定はないが、一般に、硝酸
銀、および銀アンモニウム錯体から選ばれることが好ま
しい。
【0028】本発明方法において、無機酸化物分散液に
おける無機酸化物濃度、および銀化合物溶液における銀
化合物濃度について、それらが所望の複合微粒子を形成
し得る限り、格別の制限はないが、一般に、それぞれ
0.1〜500g/リットル、および0.1〜100g
/リットルの濃度で用いることが好ましく、これらは銀
化合物の銀換算重量が、無機酸化物の重量に対し、0.
01〜10重量%になるような量で用いられることが好
ましい。
【0029】本発明方法において、銀化合物に対する還
元は、還元剤を用いるか、又は紫外線照射により行うこ
とができる。還元剤を用いる場合、前記混合液中に還元
剤が添加される。還元剤としては、酒石酸、酒石酸塩
(例えば、酒石酸ナトリウム、酒石酸カリウムなど)ア
ルデヒド(例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒ
ドなど)セロソルブ(例えばメチルセロソルブなど)お
よびケトン(例えばアセトン、メチルエチルケトンな
ど)を用いることができる。
【0030】本発明方法において、還元剤を用いる場
合、その添加量は、無機酸化物超微細粒子の重量に対
し、0.01〜10重量%であることが好ましい。この
添加量が、0.01重量%未満であると、金属銀の析出
が不十分になることがあり、また、それが10重量を超
過すると、還元作用は飽和し、むしろ、形成された複合
微粒子の凝集を生ずることがある。
【0031】本発明方法において、銀化合物の還元のた
めに、混合液に対して、紫外線照射を施してもよい。こ
の紫外線照射は、水銀ランプ、ハロゲンランプ、その他
の紫外線発生ランプなどを用い、常温、常圧の条件下に
行うことができる。
【0032】本発明方法により銀化合物は、金属銀に還
元され、無機酸化物超微細粒子表面に析出沈着して固定
される。その析出固定量は前述の通りである。
【0033】本発明の透明コーティング液は、前記複合
微粒子含有分散液と、バインダーとを含むものである。
バインダーとしては、無色・透明な塗膜を形成するも
の、例えばアクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ
樹脂、紫外線(又は電子線)硬化性不飽和アクリル樹
脂、および紫外線(又は電子線)硬化性不飽和ポリエス
テル樹脂を用いることができる。
【0034】本発明の透明コーティング液において複合
微粒子の含有量は、バインダーの重量に対して、0.1
〜10重量%(乾燥)であることが好ましい。複合微粒
子の含有量が、0.1重量%未満では、得られるコーテ
ィング層の抗菌・防カビ性が不十分になることがあり、
また、それが10重量%を超過すると、得られるコーテ
ィング層の機械的強度が不十分になることがある。
【0035】本発明の透明コーティング液の調製におい
て、バインダーの溶液、分散液、又は乳化液が用いられ
る場合、その媒体液は、複合微粒子分散液の分散性を低
下させることがなく、かつこの分散液に含まれる媒体液
に相容性を示すものから選ばれることが望ましく、例え
ば、水、トルエン、キシレン、アルコール、ケトンなど
から選ばれる。
【0036】本発明の透明コーティング液を、所望部
品、又は壁面、又は床面などに塗布され、乾燥固化、又
は、所要の硬化処理(例えば紫外線、電子線などの化学
活性線の照射又は加熱)を施されて、コーティング層が
形成される。このコーティング層は、実質的に無色であ
り、かつ透明であるから、被塗布面の外観、色彩などを
著るしく変化させることがない。
【0037】
【実施例】本発明を下記実施例により更に説明する。実施例1 アンチモン含有酸化スズ(平均粒子径:200Å)を、
40重量%の濃度で水中に分散した。別に、銀アンモニ
ウム錯体を、10重量%の濃度で水分に溶解した。前記
アンチモン含有酸化スズ水分散液中に前記銀アンモニウ
ム錯体水溶液を、攪拌しながら混合した。この混合液中
の銀アンモニウム錯体:アンチモン含有酸化スズ重量比
は、5:95であった。この混合液に、酒石酸ナトリウ
ムの1重量%水溶液を添加した。このときの酒石酸ナト
リウム;アンチモン含有酸化スズ重量比は、1:100
であった。上記乾燥により、アンチモン含有酸化スズ超
微細粒子表面上に、その重量に対し、90%の金属銀が
析出し固定された。この複合微粒子含有分散液に、アク
リル樹脂の水系エマルジョンを混合して、コーティング
液を調製した。このコーティング液において、複合微粒
子のバインダーに対する乾燥重量比は1重量%であっ
た。
【0038】実施例2 酸化亜鉛(平均粒径:100Å)を、30重量%の濃度
でトルエン中に分散した。別に、硝酸銀を、3重量%の
濃度でメタノール中に溶解した。前記酸化亜鉛分散液に
前記硝酸銀溶液を、攪拌しながら均一に混合した。得ら
れた混合液中の酸化亜鉛/硝酸銀重量比は90:10で
あった。上記混合液に、メチルセロソルブの10重量%
の水溶液を添合し、酸化亜鉛超微細粒子の表面に、還元
銀を析出固定させた。このときのメチルセロソルブ:酸
化亜鉛重量比は1:100であった。上記操作により、
酸化亜鉛超微細粒子表面上にその重量の90%の金属銀
が析出固定された。この複合微粒子分散液を、ポリウレ
タン水系エマルジョンに添加混合した。得られたコーテ
ィング液において、複合微粒子の、バインダーに対する
乾燥重量比は5重量%であった。
【0039】実施例3 二酸化ケイ素(平均粒径:200Å)を30重量%の濃
度で、キシレン中に分散した。別に硝酸銀を、3重量%
の濃度で、エチルアルコール中に分散した。前記二酸化
ケイ素分散液と、前記硝酸銀溶液とを攪拌しながら混合
した。このとき、得られた混合液中の二酸化けい素/硝
酸銀重量比は90:10であった。上記混合液に、アセ
トアルデヒドを、アセトアルデヒド:二酸化ケイ素重量
比が2:100の割合になるように添加混合し、金属銀
を、二酸化ケイ素超微細粒子の表面に析出固着させた。
この複合微粒子分散液を、紫外線硬化性不飽和アクリル
樹脂に混合した。得られたコーティング液において、複
合微粒子の、バインダーに対する乾燥重量比は、5重量
比であった。
【0040】テスト (1)実施例1〜3の各々のコーティング液を、プラス
チック(ポリエチレンテレフタレート)平板の1面上に
塗布し、乾燥(実施例1、2)、又は、紫外線照射によ
る硬化(実施例3)を施して、10g/m2(乾燥)のコ
ーティング層を形成した。これらのコーティング層はい
づれも無色、透明であった。各コーティング層上に、1
5 個/mlの大腸菌を含む大腸菌液1mlを塗布し、常温
に3時間放置し、この塗布された大腸菌液中に存在する
生存菌数を測定した。いづれの場合も、大腸菌の生存は
認められなかった。 (2)実施例1〜3の各々のコーティング液を用い、上
記テスト(1)と同一テストを行った。但し、大腸菌テ
ストの代りに、JIS−Z−2911(2976)によ
るカビ発生テストを行った。いづれのコーティング層に
おいても、カビの発生は全く認められなかった。
【0041】
【発明の効果】本発明により、実質的に無色かつ透明な
外観を有し、すぐれた抗菌・抗カビ性を示す複合微粒子
分散液およびその製造方法が得られ、この分散液を用い
て、所望の表面上にその色彩および外観を著るしく変化
させることなく、抗菌・抗カビ性にすぐれたコーティン
グを形成することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 5/14 PQM (72)発明者 熊倉 信幸 千葉県船橋市豊富町585番地 住友セメン ト株式会社中央研究所内 (72)発明者 元木 徹 千葉県船橋市豊富町585番地 住友セメン ト株式会社新材料事業部内 (72)発明者 矢澤 孝子 千葉県船橋市豊富町585番地 住友セメン ト株式会社中央研究所内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実質的に無色であって、800Å以下の
    平均粒子径を有する無機酸化物超微細粒子からなる基体
    と、この基体粒子の表面上に付着している金属銀層とか
    らなり、1000Å以下の平均粒径を有する複合微粒子
    と、この複合微粒子を分散含有している分散媒液とを含
    むことを特徴とする、抗菌・抗カビ性複合微粒子分散
    液。
  2. 【請求項2】 前記基体粒子を形成している無機酸化物
    が、アンチモン含有酸化スズ、酸化亜鉛、および二酸化
    ケイ素から選ばれる、請求項1に記載の抗菌・抗カビ性
    複合微粒子分散液。
  3. 【請求項3】 前記金属銀の含有量が、前記基体粒子の
    重量に対して、0.01〜10重量%である、請求項1
    又は2に記載の抗菌・抗カビ性複合微粒子分散液。
  4. 【請求項4】 前記分散媒液が、水、および有機溶剤か
    ら選ばれた少なくとも1員からなる、請求項1〜3のい
    づれか1項に記載の抗菌・抗カビ性複合微粒子分散液。
  5. 【請求項5】 実質的に無色であって、800Å以下の
    平均粒子径を有する無機酸化物超微細粒子の分散媒中分
    散液と、還元反応により金属銀を析出する銀化合物の冷
    媒中溶液とを混合し、この混合液中において、前記銀化
    合物を還元し、それによって、前記無機酸化物の超微細
    粒子を基体とし、その表面に、金属銀を析出付着させ、
    1000Å以下の平均粒径を有する複合微粒子を形成す
    ることを特徴とする、請求項1〜4のいづれか1項に記
    載の抗菌・抗カビ性複合微粒子透明分散液を製造する方
    法。
  6. 【請求項6】 前記銀化合物が、硝酸銀および銀アンモ
    ニウム錯体から選ばれる、請求項5に記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記銀化合物の還元が、前記混合液中
    に、銀化合物用還元剤を添加することにより行われる、
    請求項5又は6に記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記還元剤が、酒石酸、アルデヒド、セ
    ロソルブおよびケトンから選ばれる、請求項7に記載の
    製造方法。
  9. 【請求項9】 前記還元剤の添加量が、前記無機酸化物
    超微細粒子の重量に対して0.01〜10重量%であ
    る、請求項7又は8に記載の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記銀化合物の還元が、前記混合液に
    紫外線を照射することにより行われる、請求項5又は6
    に記載の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項1〜4のいづれか1項に記載の
    抗菌・抗カビ性複合微粒子分散液と、バインダーとを含
    む、抗菌・抗カビ性複合微粒子透明コーティング液。
  12. 【請求項12】 前記バインダーが、アクリル樹脂、ポ
    リウレタン樹脂、エポキシ樹脂、紫外線硬化性不飽和ア
    クリル樹脂、および紫外線硬化性不飽和エステル樹脂か
    ら選ばれる、請求項11に記載の透明コーティング液。
  13. 【請求項13】 前記複合微粒子の含有量が、前記バイ
    ンダーの重量に対して、0.1〜10重量%(乾燥)で
    ある、請求項11又は12に記載の透明コーティング
    液。
JP6101016A 1994-05-16 1994-05-16 抗菌・抗カビ性複合微粒子分散液、その製造方法、および透明コーティング液 Pending JPH07304616A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6101016A JPH07304616A (ja) 1994-05-16 1994-05-16 抗菌・抗カビ性複合微粒子分散液、その製造方法、および透明コーティング液

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6101016A JPH07304616A (ja) 1994-05-16 1994-05-16 抗菌・抗カビ性複合微粒子分散液、その製造方法、および透明コーティング液

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07304616A true JPH07304616A (ja) 1995-11-21

Family

ID=14289423

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6101016A Pending JPH07304616A (ja) 1994-05-16 1994-05-16 抗菌・抗カビ性複合微粒子分散液、その製造方法、および透明コーティング液

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07304616A (ja)

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1180617A (ja) * 1997-09-05 1999-03-26 Catalysts & Chem Ind Co Ltd 抗菌処理方法
EP0972852A1 (en) * 1997-11-14 2000-01-19 Sumitomo Osaka Cement Co., Ltd. Method of producing antimicrobial metal articles and antimicrobial metal articles produced by the method
JP2001040287A (ja) * 1999-07-28 2001-02-13 Catalysts & Chem Ind Co Ltd 抗菌性塗膜および塗膜付基材
DE10307099A1 (de) * 2002-09-06 2004-03-18 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Material, insbesondere zur Einbringung in Bindemittelsysteme
WO2004073400A3 (de) * 2003-02-19 2004-10-28 Fraunhofer Ges Forschung Mit einer silberhaltigen schicht überzogenes anorganisches trägermaterial
GB2427139A (en) * 2005-06-16 2006-12-20 Ici Plc Anti-microbial paint films comprising anti-microbial metal/metal compound deposited on particulate inorganic material
KR100806915B1 (ko) * 2006-10-10 2008-02-22 요업기술원 은이 코팅된 실리카와 그 제조방법 및 이를 이용한 제품
JP2008214197A (ja) * 2007-02-28 2008-09-18 Inax Corp 抗カビ部材
JP2018177913A (ja) * 2017-04-10 2018-11-15 北村 透 コーティング組成物
CN110499638A (zh) * 2018-05-18 2019-11-26 澳洋集团有限公司 一种抗菌抗紫外棉织物的制备方法
WO2020013371A1 (ko) * 2018-07-13 2020-01-16 (주)유니드 항균성, 항곰팡이성 및 고기능성 코팅액 조성물 및 이를 이용한 제품
US10682298B2 (en) 2014-08-06 2020-06-16 Conopco, Inc. Process for preparing an antimicrobial particulate composition
CN111793378A (zh) * 2019-04-02 2020-10-20 新福光涂装工程股份有限公司 抗菌涂层及其涂装方法
CN114775097A (zh) * 2022-05-26 2022-07-22 青岛德冠超导材料制造有限公司 永久性防静电抗菌可印染漂洗纤维及其制备方法和用途

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0680527A (ja) * 1992-08-31 1994-03-22 Catalysts & Chem Ind Co Ltd 抗菌剤

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0680527A (ja) * 1992-08-31 1994-03-22 Catalysts & Chem Ind Co Ltd 抗菌剤

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1180617A (ja) * 1997-09-05 1999-03-26 Catalysts & Chem Ind Co Ltd 抗菌処理方法
EP0972852A1 (en) * 1997-11-14 2000-01-19 Sumitomo Osaka Cement Co., Ltd. Method of producing antimicrobial metal articles and antimicrobial metal articles produced by the method
EP0972852A4 (en) * 1997-11-14 2002-08-07 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd PROCESS FOR PRODUCING ANTIMICROBIAL METAL ARTICLES AND ANTIMICROBIAL METAL ARTICLES PRODUCED ACCORDING TO SAID METHOD
JP2001040287A (ja) * 1999-07-28 2001-02-13 Catalysts & Chem Ind Co Ltd 抗菌性塗膜および塗膜付基材
DE10307099A1 (de) * 2002-09-06 2004-03-18 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Material, insbesondere zur Einbringung in Bindemittelsysteme
WO2004073400A3 (de) * 2003-02-19 2004-10-28 Fraunhofer Ges Forschung Mit einer silberhaltigen schicht überzogenes anorganisches trägermaterial
GB2427139B (en) * 2005-06-16 2010-05-19 Ici Plc Anti-microbial paint films
GB2427139A (en) * 2005-06-16 2006-12-20 Ici Plc Anti-microbial paint films comprising anti-microbial metal/metal compound deposited on particulate inorganic material
KR100806915B1 (ko) * 2006-10-10 2008-02-22 요업기술원 은이 코팅된 실리카와 그 제조방법 및 이를 이용한 제품
JP2008214197A (ja) * 2007-02-28 2008-09-18 Inax Corp 抗カビ部材
US10682298B2 (en) 2014-08-06 2020-06-16 Conopco, Inc. Process for preparing an antimicrobial particulate composition
JP2018177913A (ja) * 2017-04-10 2018-11-15 北村 透 コーティング組成物
CN110499638A (zh) * 2018-05-18 2019-11-26 澳洋集团有限公司 一种抗菌抗紫外棉织物的制备方法
WO2020013371A1 (ko) * 2018-07-13 2020-01-16 (주)유니드 항균성, 항곰팡이성 및 고기능성 코팅액 조성물 및 이를 이용한 제품
CN111793378A (zh) * 2019-04-02 2020-10-20 新福光涂装工程股份有限公司 抗菌涂层及其涂装方法
CN114775097A (zh) * 2022-05-26 2022-07-22 青岛德冠超导材料制造有限公司 永久性防静电抗菌可印染漂洗纤维及其制备方法和用途

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH07304616A (ja) 抗菌・抗カビ性複合微粒子分散液、その製造方法、および透明コーティング液
WO1996014932A1 (fr) Materiau fonctionnel photocatalytique et son procede de production
JPS58223099A (ja) 放射線増感スクリ−ンの製造法
JPS6186747A (ja) 写真支持体材料
JP2002122717A (ja) 耐久性反射フイルム
JPH08133918A (ja) 無機系抗菌剤
JP3335689B2 (ja) ゼオライト系抗菌剤とその製造法および抗菌性ポリマー組成物
JPH0546848B2 (ja)
JP5147176B2 (ja) 抗菌剤
JPH09613A (ja) 機能性物質粉末を含有したシリカ膜を有する物品
JP2007326970A (ja) 塗膜形成用樹脂組成物とこれを含有する塗膜および塗膜形成方法
JP3129959B2 (ja) 紫外線遮蔽性塗料及び紫外線遮蔽膜付き加工品
JPH083550A (ja) 強い発光輝度を示す赤外線感知透明膜形成用塗料
JP4415953B2 (ja) 選択透過膜用塗布液、選択透過膜および選択透過多層膜
JP4696098B2 (ja) 黒色材料と黒色材料分散液および黒色遮光膜並びに黒色遮光膜付基材
JP2008231367A (ja) 紫外線熱線遮蔽性を有する透明層形成用組成物、その透明層およびその用途
JPS60181177A (ja) 導電性塗料組成物
JPH06232586A (ja) 電磁波遮蔽膜およびその製造方法
JPH10259320A (ja) 光触媒塗料およびその製造方法並びにそれを塗布した塗膜
JPH0957922A (ja) 抗菌性延伸ポリエステルフィルム
TW200415218A (en) Antistatic molded object and antistatic paint
JP2002088406A (ja) 金属コロイド溶液の製造方法及びその方法によって得られた金属コロイド溶液
JPH0881318A (ja) 光硬化型抗菌防カビ性樹脂組成物およびその製品
JPH04279675A (ja) 反射防止塗料
JP2000290588A (ja) アルミナ−シリカ複合塗料およびその塗膜と光触媒被膜

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040629