JPH09327832A - エラストマー材料で出来た製品の加硫金型の洗浄方法及びその洗浄装置 - Google Patents
エラストマー材料で出来た製品の加硫金型の洗浄方法及びその洗浄装置Info
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Abstract
作用面に対して方向決めされたレーザ光線によって、そ
の付着物を除去することを特徴とする、加硫金型の洗浄
方法及びその洗浄装置を提供すること。 【解決手段】 自動車タイヤの加硫金型2において、ゴ
ム混合体の付着物は、短持続時間及び高エネルギパルス
の形態にて供給された1又は2以上のレーザビーム9の
作用により除去され、該レーザビームは、該レーザビー
ムから発生されて、金型2の作用面に衝突する衝撃波の
作用により、ゴム混合体を分離させる。レーザビーム9
の各々は、金型の円周方向伸長部の全体に亙って、ビー
ムの作用を分配し得るように回転するコラム16上に取
り付けられた走査装置21a、21bによって案内され
る。
Description
で出来た製品の加硫金型の洗浄方法及びその装置に関す
る。より具体的には、本発明は、車の車輪タイヤを加硫
するときに採用される金型を定期的に洗浄することを目
的とする方法及び装置に関する。
より一般的には、エラストマー材料からできた多くの物
品を製造するとき、成形及び加硫ステップが行われるこ
とが公知である。このステップにおいて、最初に、未加
工状態にある製造物品は、金型内に投入されて、圧力と
温度とを組み合わせた作用が加えられる。その作用によ
って、その製造物品は、所望の幾何学的形状に従った形
状とされ、最終的に、この幾何学的形状に圧密化され
る。また、その製造物品は、高温に起因する、エラスト
マー材料中の分子の架橋結合によってその物理的な分子
構造体とされる。
は、該タイヤが接触する金型の表面上に極めて薄いゴム
層を付着させる。加硫サイクルが反復されるのに伴い、
この層の厚さが益々厚くなり、このため、長期間の運転
中、仕上がったタイヤの外観が許容し得ない程度まで劣
化する程の厚さの値となる。勿論、加硫すべき製造物品
の表面と金型の表面との間に取り込んだ空気を排出する
ために金型壁に形成された通気孔の一部分、又は全体が
詰まってしまう。このため、一定回数の加硫サイクル後
に、金型の入念な洗浄作業を行うことが必要となる。
現在、適当な機械内にて特別な化学薬剤により、サンド
ブラスト作業及び/又は洗浄作業を行うために金型を加
硫プレスから取り外すことを必要とする。
(全作業シフト時間である、8時間に及ぶこともあ
る)、不作動となる。即ち、先ず、金型を冷却させるた
めの時間が必要とされ、その後に、金型自体を取り外す
人力作業に必要な時間がかかり、更に、別の金型を取り
付け、また、運転温度に達する迄、その金型を予熱する
ための時間がかかる。
び金型を予熱するための装置を利用するならば、こうし
た時間は、著しく短縮することが可能であるが、その何
れの場合でも、プレスから金型を取り外さなければなら
ない。寸法及び/又はトレッドパターンが異なる別の金
型と交換するために金型を取り外さなければならないと
き、このことは欠点とはならない一方、同一のタイヤパ
ターンにて加硫サイクルを続行しなければならないこと
は極めて面倒な作業である。この場合、実際には、プレ
スに対するコスト高となる「機械の停止」は、洗浄のた
めに取り外したものの代わりに別の同一の金型を取り付
けることができる場合にのみ、回避することができる。
このため、実際の製造の必要性に合った余分な金型を在
庫しておくことが必要となる(これは、コストのかかる
解決策である)。
間中、金型の表面を完全な状態に保ち得るようにされた
方法及び手段を使用して金型を洗浄することが考えられ
た。これは、機械的(研磨)又は化学的(酸及び/又は
溶媒)型式の作用を省略するものである。更に、加硫プ
レスから金型を取り外さずに、金型の洗浄を行うことが
可能か否かが考慮される(それは、その取り外しに伴う
全ての欠点を解決すると考えられるからである)。最後
に、金型の金属面からゴムの付着分を除去し得るように
した衝撃波を洗浄すべき面に作用させることのできる手
段によって、金型を洗浄することが可能であるならば、
その双方の解決策を実現することも可能であると考えら
れる。この場合、レーザ光線の使用が特に適していると
考えられる。
マー材料で出来た物品の加硫金型(その金型の各々は、
除去すべきゴム混合材の付着物で覆われた作用面を呈す
る)の洗浄方法に関するものであり、金型の上記作用面
に対して方向決めされたレーザ光線によってその付着物
を除去することを特徴とする。
エネルギパルス(そのパルスの各々が金型の境界表面領
域に配置される)の形態にて金型に伝達される。その結
果、各電磁エネルギパルスにより発生された衝撃波の作
用によって上記の表面に接着する混合体が分離される。
吸引により発生させた空気流によって金型から除去され
る。
と、該チーク間に作用可能に介在させた円周セクタとを
有する型式のタイヤ)の加硫金型にて作用するのに特に
適した実施の形態において、互いに直角に方向決めされ
且つそれぞれ金型のチークと、円周セクタとに向けられ
たレーザ光線の少なくとも2つの光線ビームが同時に作
用される。この金型の外側にて発生されたレーザ光線が
更に付与されて、金型自体の内側に向けて半径方向に案
内され且つ金型の幾何学的軸線に沿って反射され、その
後に、上記の作用面に向けられることが好ましい。
から取り外す必要がないことが有利である。
は、エラストマー材料で出来た物品の加硫金型を洗浄す
る装置により実施され、その金型の各々は、除去すべき
混合体の付着物で覆われた作用面を呈し、少なくとも1
つのレーザビームを放出し得るように配置された少なく
とも1つのレーザ装置と、該レーザビームを金型の作用
面の異なる領域に選択的に向け得るように該レーザ装置
に作用可能に接続された案内及び駆動手段と、金型内の
予め設定した位置に従って該案内及び駆動手段を支持し
得るように金型に関して取り外し可能に固定される位置
決め手段とを備えることを特徴とする。
パルスの形態にて電磁エネルギを放出し得るようにした
YAG型(レーザ装置の技術分野で周知である)である
ことが好ましい。
手段は、次のものを有する少なくとも1つの光学式走査
装置を備えている。即ち、レーザビームが該光学式走査
装置に入るときに通る入口ポートと、レーザビームが光
学式走査装置から出るときに通る出口ポートと、該入口
ポートと該出口ポートとの間に作用可能に介在された偏
向組立体であって、中央電子装置の命令により作動し
て、出口ポートの軸線に関して所定の範囲内で変化する
角度に従い、上記レーザビームを方向決めする該偏向組
立体とを備えている。
クの何れか一方に出口ポートを選択的に向け得るように
上記入口ポートの軸線の周りで回転可能に配置し得るこ
とが有利である。該出口ポートは、入口ポートに対して
略垂直な方向に方向決めされる。車のタイヤ(同軸状の
2つのチークと、該チークの間に作用可能に介在させた
円周セクタとを有する型式のタイヤ)用の加硫金型にて
作用するのに特に適した一つの実施の形態は、上記光学
式走査装置の少なくとも2つを備えており、該光学式走
査装置の出口ポートは、それぞれ金型のチーク及び円周
セクタに向けられている。
それぞれの出口ポートを有する少なくとも光学式走査装
置は、金型の軸線に対して平行に摺動可能に位置決めす
ることが可能であることが好ましく、また、上記出口ポ
ートの軸線は、金型の軸線に関して対角状の位置から少
なくとも8°の範囲内の角度を有することが好ましい。
該位置決め手段は、次のものを備えることが有利であ
る。即ち、金型の1つのチークと同軸状に関係付けられ
た中心決めリングと、該中心決めリングと係合し且つ該
チークまで直径方向に伸長する架橋要素と、上記チーク
と同軸状の関係にて上記架橋要素から伸長する支持コラ
ムとを備えている。また、上記架橋要素は、支持コラム
の軸線の周りで斜め方向に可動であるようにすることも
好ましい。
ラムの軸線の周りで回転可能に保持し、出口ポートから
のレーザビームがそれ自体、金型の円周方向伸長部の全
体に沿って選択的に案内されるようにすることが有利で
ある。
ームに対する案内及び駆動手段は、上記架橋要素に沿っ
て伸長する第一の長さと、支持コラムの軸線に対して平
行に伸長する第二の長さと、上記入口ポートを通じて光
学式走査装置に達し得るよう支持コラムから伸長して離
れる少なくとも1つの第三の長さとを有する移動光路を
画成する。
状に外接する少なくとも1つの環状の反射要素と、前記
中心決めリングから所定の距離の位置にて金型セクタの
全てを保持し得るように該金型セクタに作用し得るよう
に配置された少なくとも1つの当接部材とを更に備える
ことができる。
加硫金型の洗浄方法、及び該金型を実際に使用する装置
に関する本発明の好適で且つ非限定的な実施の形態に関
する以下の詳細な説明から、更なる特徴及び有利な点が
明らかになるであろう。
図面に関して説明する。
出来た物品の加硫金型の本発明による洗浄装置は、全体
として参照番号1で示してある。
自動車のタイヤの加硫に使用される金型2の洗浄を行い
得るように配置されている。それ自体公知の方法にて、
この金型2は、同軸状に配置された下方チーク3a及び
上方チーク3b(加工されるタイヤの両側壁に作用し得
るようにしてある)と、タイヤ自体のトレッドバンドに
凸状のパターンを画成し得るようにチーク3a、3bの
間に作用可能に介在させた複数の円周セクタ4とを備え
ている。作動状態下にて、下方チーク3aは、加硫プレ
スの床5に締結される一方、該加硫プレスの中央部に
は、加硫チャンバ5aが作用可能に取り付けられてい
る。該加硫チャンバは、タイヤ内部にて圧力蒸気で膨張
し得るようにしてあり、該タイヤは金型2で内壁に押し
付けられ、加硫工程に必要とされる熱を供給する。一
方、上方チーク3bは、可動支持体6(セクタ4に作用
可能に係合し且つ該セクタを駆動し得るよう環状要素7
が接続されている支持体)に締結されており、その両者
は、金型2の閉じ及び開きステップの間、それぞれ金型
の軸線に接近し、又は該金型の軸線から離れるように軸
方向に駆動される。支持体6及び環状要素7は、床5に
対し且つ互いに関して可動であり、金型2を交互に閉じ
且つ開いて、加硫後のタイヤを取り出して、加硫すべき
新たなタイヤと交換することができる。
なくとも1つのレーザビーム9を放出し得るように配置
された少なくとも1つのレーザ装置8と、レーザビーム
9を金型2の作用面の異なる領域に選択的に設け得るよ
うに該レーザ装置8と作用可能に接続された案内及び駆
動手段10と、該案内及び駆動手段10を金型自体内の
所定の位置に適宜に保持し得るように金型2に取り外し
可能に締結される位置決め手段11とを備えている。
(市販されているため、概略図的にのみ図示)は、周知
のYAG型であり、互いに平行な2つの異なるレーザビ
ーム(図面では線9のみで図示)を放出し得るように設
計されている。そのレーザビームの各々は、連続する短
時間で且つ高エネルギのパルスから成っている。より具
体的には、レーザビームの各々は、6乃至12mmの範
囲の直径であり、各々が3乃至8ナノ秒(ns)範囲内
の持続時間と、300乃至500マイクロジュール(μ
J)の範囲内のエネルギを有するパルスの形態にて放出
される。
係にて配置された異なる面内に位置する)は、案内及び
駆動手段10内の異なる光路に沿って進み得るように設
定され、以下により明確に示すように、チーク3a、3
b及びセクタ4にそれぞれ向けられる。
(好ましくは下方チーク3a)と同軸状に関係付けされ
る中心決めリング12から成ることが好ましい。円周の
接続壁14aから隔てたチーク自体の外側円周縁部13
にて中心決めリング12とチーク3aとが係合すること
が好ましい。金型が閉じ位置にあるとき、この縁部に
て、上記チークとセクタ4とが接続して、金型の内部キ
ャビティ2を密閉する。
可能に接続されている。該架橋要素は、管状構造体から
成って、下方チーク3aの上方に亙って直径方向に伸長
することが好ましい。チーク3a、3bと同軸状の関係
にある、中空内部の支持コラム16が架橋要素15から
立ち上がっている。
段11は、中心決めリング12に締結された少なくとも
1つの当接部材30を更に備えており、該当接部材は、
セクタのリング自体から所定の距離の位置にて保持し得
るように該セクタ4の下端と干渉し得るように配置され
ている。この当接部材30は、セクタ4に作用し得るよ
うにされた環状の休止要素32を支持する3つ又はそれ
以上の支持要素31で形成することができる。
17a、17b、17cから成る案内及び駆動手段10
は、レーザ装置8から放出されたビーム9の対応するビ
ームを移動光路に沿って案内する。該光路は、架橋要素
15内で長手方向に伸長する第一の長さ18と、コラム
16の軸線に対して平行にコラム16内を伸長する第二
の長さ19と、支持コラム自体から垂直方向に伸長する
第三の長さ20a、20bとを有する。図示した実施の
形態において、2つのビーム9(レーザ装置8から直
接、第一の長さ18に向けられるビーム)は、共に第一
の反射要素17aにより、第二の長さ19上で偏向され
る。互いに分離したビームは、第二の長さ19に沿っ
て、第二及び第三の反射要素17b、17cのそれぞれ
に向けて進み、これらの反射要素は、それぞれ反対方向
に向けてコラム16から半径方向に伸長するそれぞれの
第三の長さ20a、20bに沿って光を偏向させる。
一及び第二の光学式走査装置21a、21bにて終端と
なり、該光学式走査装置が作動したとき、レーザビーム
は金型の作用面の異なる領域に向けて選択的に方向決め
される。この目的のため、光学式走査装置21a、21
b(市販の同様の作用の装置(例えば、スキャンラブ
(SCANLAB)からの電流測定型XYモジュール)
と同様であり、即ち、該装置から容易に推測可能である
ため簡単にのみ説明する)の各々は、基本的に、箱型構
造体22内に収容された偏向組立体を備え、該箱型構造
体には入口ポート23が形成されており、該入口ポート
は、第三の長さ20a、20bと整合されて、レーザビ
ームが走査装置21a、21bに入るのを可能にする。
また、該箱型構造体には、出口ポート24が形成され、
レーザビームはこの出口ポートを通って上記走査装置の
外に出る。それ自体公知の方法にて、図示しない偏向組
立体の各々は、基本的に、ミラー及び/又はプリズム組
立体から成っており、該組立体は、中央電子装置により
管理されるそれぞれ電流検出型モータの命令で駆動し
て、出口ポート24の軸線の周りの所定の範囲内の夾角
に従ってそれぞれのレーザビームを向け得るようにして
ある。
(少なくとも25°程度の円錐形)内で任意の値とする
ことができる。上記の所定の範囲は、光学式偏向組立体
21a、21bの構成要素の光学式的及び機械的特徴に
より且つ/又は特定の条件に従って設定される。要する
に、光偏向組立体21a、21bから出るレーザビーム
の最大の偏向角度が、例えば、上記円錐体又は円錐状の
形状を有するRにより識別される作用距離を設定し、金
型2の作用面における円形又は楕円形の作用距離との境
を設定する。この金型の作用面内にて、ビームは、ビー
ム自体の直径寸法に対応する大きさの面積に向けること
ができる。勿論、上記領域に伝達される瞬間的な力を最
大にし得るように上記ビームが常に集束されるように注
意しなければならない。
二の光学式走査装置21a、21bは、その走査装置の
各々がそれ自体のレーザビームを金型2のチーク3a、
3b及びセクタ4にそれぞれ向け得るような方法にて方
向決めされている。該第一の光学式走査装置21aは、
180°の範囲の回転角度にて回転し、出口ポート2
4、従って、レーザビームをチーク3a、3bの何れか
一方に向けて選択的に方向決めし得るように、その入口
ポート23の軸線の周りで回転可能に配置することがで
きる。この第一の光学式走査装置21を入口ポート23
の軸線の周りで回転させることは、例えば、ステッピン
グモータ25により、又は別の型式のモータ(走査装置
自体と一体のリング歯車25a上で作動するモータ)に
より行うことができる。該リング歯車は、コラム16か
ら半径方向に突き出すスリーブ25bと回転可能に係合
している。
的形態は、そのチークの各々の半径方向伸長部が第一の
走査装置21aの作用距離R内に完全に収容されるよう
な程度である。チークが上記作用距離Rの最大直径より
も半径方向に伸長する場合、走査装置21aを支持コラ
ム16の軸線に対して対角状の方向に向けて駆動するこ
とが可能となり、有利である。また、チーク3a、3b
の領域(走査装置21aに直接向いていない領域)に対
するレーザビームの作用を確実にするため、チーク自体
に同軸状に外接する環状の反射要素26を少なくとも1
つ設けることが更に可能となる。図示した実施の形態に
おいて、図面に鎖線で示したかかる反射要素26は、上
方チーク3bにより円周方向に呈示される接続面14b
にてレーザビームを適宜に反射させ得るように、セクタ
4の上方部分に結合されている。この接続面14b(金
型2の幾何学的軸線に対して平行に方向決めされた面)
は、タイヤの成形ステップ中、セクタ4とチーク自体と
の間にゴム材料が貫入するため、汚れ易い。このため、
この接続面も同様に周期的に洗浄しなければならない。
勿論、接続面14aの洗浄を促進すべく、同様の環状の
反射要素を下方チーク3aと同軸状に関係付けることも
できる。
の光学式走査装置21bは、コラム16と関係付け、該
走査装置が該コラムに沿って摺動し、金型の幾何学的軸
線に対して平行な位置に配置されるようにすることが好
ましい。より具体的には、該第二の走査装置21bは、
それ自体公知の方法にて図示しない1又は2以上のアク
チュエータの命令に従い、第一の作用位置(該走査装置
が床5に対して比較的近い位置に配置される位置)と、
第二の作用位置(該走査装置が仮想線で示した床自体か
ら隔てられる位置)との間で選択的に位置決めすること
ができる。
21bもコラム16に取り付けることが有利であり、少
なくとも外側ポート24の軸線の方向をコラムの軸線を
含む面に対して変更し(該面に対して垂直方向に関して
少なくとも8°に等しい円形の範囲内で)、レーザビー
ムの作用距離の軸線が上記値の範囲内で上記金型の幾何
学的軸線に関して傾斜されるようにする。
傾斜角度を変更させる可能性は、第一の光学式走査装置
21aにも適用可能である。この場合、該走査装置が支
持コラム16の軸線に関して半径方向に並進し得るよう
にする可能性と組み合わせ、又はこの可能性と選択的に
行われる。
動位置にて選択的に位置決めし且つ異なる傾斜角度に従
って位置決めすることにより、該走査装置から出るレー
ザビームがその異なる角度に従ってセクタの作用面に達
するようにすることができる。その結果、通常、タイヤ
のトレッドバンドの凸型トレッドパターンを形成するた
めにセクタ4の上に配置された多数のフィン及び/又は
リブが存在することで形成されるシャドウ効果のため、
レーザビームが一部の領域に適宜に到達することができ
ないという不都合を解消することができる。
タ4の円周方向伸長部の全体に作用し得るようにするた
め、光学式走査装置21a、21bは、金型の幾何学的
軸線の周りで回転し得るような位置に配置され、それぞ
れの出口ポート24から出るレーザビームが金型自体の
円周方向伸長部の全体に沿って選択的に位置決めされる
ようにする。
要素15と回転可能に係合し、また、例えば、駆動ベル
ト27bを通じて歯付きプーリーに作用するステッピン
グモータ27の命令により回転して作用可能であるよう
にしてある。この支持コラム16は、中間の基準位置に
関して反対方向に180°の角度範囲内で回転し、走査
装置21a、21bを作用させ且つ駆動するために必然
的に配置される電気的接続部に関して180°以上で連
続的に回転することが困難となるという状態を防止する
ことができる。
ドウ部分が下方チーク3aにおける一部の領域を効率的
に洗浄する妨げとなるのを防止する目的にて、支持コラ
ム16の軸線を中心として角度を為して可動である架橋
要素を提供することが有利である。架橋要素15の回転
角度(5°乃至15°の範囲であることが好ましい)
は、例えば、架橋要素自体により円周方向に支持された
歯28に作用するモータ(図示せず)により得ることが
できる。
の作用は、次の通りである。
を加硫プレスに取り付け、中心決めリング12とプレス
の床5とが下方チーク3aに対して同軸状に係合する。
この取り付けが完了したならば、セクタ4を支持する環
状要素7を床5に向けて下降させ、そのセクタが、当接
部材30の環状要素32の上に着座するようにする。
装置21a、21bを作動させ、レーザビームがチーク
3a、3bの一方(例えば、上方チーク3b)の作用面
に、及びセクタ4に適宜に伝達されるようにする。
る時点で、該ビームにより伝達されたエネルギパルスの
各々は、衝撃波を生じさせ、その衝撃波の作用により、
金型の金属面に付着した加硫ゴムの薄い被覆層が分離さ
れる。この分離の原因は、金属及びゴムが異なる物理的
性質、特に、異なる弾性率を有するため、その金属及び
ゴムが衝撃波に対して異なる共振状態にて反応し、ゴム
材料を金属面から分離させるためであると考えられる。
ーザビームを駆動する結果、走査装置自体の作用距離R
内で金型の作用面の全伸長部に亙ってレーザビーム自体
の作用を均一に分配することが可能となる。
が作動すると、走査装置21a、21bは、必要条件に
対応して、ステッピング状又は略連続的な動作状態に
て、金型2の幾何学的軸線の周りを回転し、レーザビー
ムの作用がチーク3b及びセクタ4の円周方向伸長部の
全体に亙って分配されるようにする。
は、それ自体の入口ポート23の軸線の周りで180°
回転されて、レーザビームを下方チーク3aに向け、又
はその逆とする。一方、第二の走査装置21bは、第一
の作用位置から第二の作用位置に、又はその逆方向に駆
動され、該装置は、その前の位置と異なる軸方向位置に
従ってセクタ4に作用する用意が整う。各作用位置にお
いて、レーザビームの作用距離Rの軸線は、特定の条件
に対応して変化し、予想される傾斜角度及び強さでレー
ザビームがセクタ表面の各点に確実に到達し得るように
する。このため、上述した方法と同一の方法にて、レー
ザビームの作用は、下方チーク3a及びセクタ4の円周
方向伸長部の全体に亙って分配される。
2から出る加硫ゴム片は、例えば、吸引装置(持ち運び
可能な手動型、又は自動型の何れかとし、加硫プレス、
又は洗浄装置1に直接取り付けることができる)により
発生された空気流で容易に除去することができる。
約2乃至3時間にて加硫金型を完全に洗浄することを可
能にする。この洗浄時間は、金型のセクタ及びチークに
同時に作用する2つ以上の走査装置を配置することによ
り、更に短縮することが可能である。
は、幾つかの金型を同時に洗浄することを可能にする。
例えば、2つの金型シート部(平行に作動可能)が設け
られたプレスに取り付けられた一対の金型を洗浄するこ
とが可能である。この場合、金型の各々はそれ自体の位
置決め装置を設ければ足り、それは、全ての位置決め装
置には、必要な数のレーザビームを放出する単一のレー
ザ装置8から供給し、適当な反射及び案内手段によりそ
のレーザビームを、異なる位置決め装置に伝達すること
ができるからである。
つ必要がなく、該金型がプレスに直接取り付けられたま
まで、金型の洗浄工程を行うことを可能にするものであ
る。金型は、洗浄作業の終了後、早急に新たな作動サイ
クルに直ちに利用可能である。
更せずに、金型を完全に洗浄し得ることも認識すべきで
ある。従来の洗浄方法では、金型の金属面は、サンドブ
ラストで洗浄され、その結果、不可避的に金型に一定の
摩耗を生じさせる。
化学薬品を使用することに関し、本発明は、化学物質の
使用及び使用後の処分に伴う毒性及び汚染の問題点を全
て解消するものである。
ルミニウム又はその他の材料で出来た金型を等しく洗浄
するために採用可能な点であり、これにより、特定の型
式の金型の洗浄を行うために公知の技術で特に必要とさ
れる異なる洗浄及び/又はサンドブラスト剤が不要とな
る。また、本発明の方法は、通気路の最内側領域にさえ
も達すること(洗浄及び/又はサンドブラストによる従
来の洗浄方法では実際上、不可能であった)ができるた
め、金型の洗浄効果を向上させることが可能である。
ば、従来技術よりもより頻繁に金型を洗浄することが便
宜に行われ、その結果、完成製品の品質の均一さを向上
させ、また、機械工場での不合格品の数が少なくなる。
発明の装置を示す概略図的な直径方向断面図である。
グ 13 チークの外側円周縁部 14a、14b 接
続壁 15 架橋要素 16 支持コラム 17a 第一の反射要素 17b 第二の反射
要素 17c 第三の反射要素 18 第一の長さ 19 第二の長さ 20 第三の長さ 21a 第一の光学式走査装置 21b 第二の光学
式走査装置 22 箱型構造体 23 入口ポート 24 出口ポート 25 ステッピング
モータ 25a リング歯車 25b スリーブ 26 反射要素 27 ステッピング
モータ/回転モータ 27b 駆動ベルト 28 歯 30 当接部材 31 支持要素 32 環状の休止要素
Claims (19)
- 【請求項1】 エラストマー材料で出来た物品の加硫金
型であって、該金型(2)の各々が除去すべき加硫ゴム
付着物で覆われた作用面を呈する前記加硫金型の洗浄方
法にして、 前記金型(2)の少なくとも前記作用面に向けられたレ
ーザ光線の作用により、前記付着物を除去することから
成ることを特徴とする洗浄方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の洗浄方法にして、 前記レーザビーム光線が、各々が金型の表面積に配置さ
れた電磁エネルギパルスの形態にて前記金型(2)に伝
達されて、各電磁エネルギパルスにより発生された衝撃
波の作用により、前記作用面に付着する加硫ゴムを分離
させることを特徴とする洗浄方法。 - 【請求項3】 請求項1に記載の洗浄方法にして、 前記作用面から除去された前記加硫ゴム材料が、吸引に
より発生された空気流により前記金型(2)から排出さ
れることを特徴とする洗浄方法。 - 【請求項4】 請求項1に記載の洗浄方法にして、 前記金型が同軸状に整合した2つのチーク(3a、3
b)と、該チーク(3a、3b)の間に介在させた複数
の円周セクタ(4)とを有する自動車用タイヤの加硫金
型(2)であり、 少なくとも2つのレーザ光線の作用が同時に提供され、 該レーザ光線が前記金型チーク(3a、3b)及びセク
タ(4)にそれぞれ向けられることを特徴とする洗浄方
法。 - 【請求項5】 請求項1に記載の洗浄方法にして、 前記金型(2)の外側で発生されたレーザ光線が、前記
金型自体の内部に半径方向に案内され且つ前記金型
(2)の幾何学的軸線に沿って反射され、その後、前記
作用面に向けられることを特徴とする洗浄方法。 - 【請求項6】 請求項1に記載の洗浄方法にして、 レーザ光線で照射される前記金型(2)が加硫プレス上
に取り付けられることを特徴とする洗浄方法。 - 【請求項7】 エラストマー材料で出来た物品の加硫金
型であって、該金型(2)が除去すべき加硫ゴム付着物
で覆われた作用面を呈する前記加硫金型の洗浄装置にし
て、 少なくとも1つのレーザビーム(9)を放出し得るよう
に配置された少なくとも1つのレーザ装置(8)と、 前記金型(2)の作用面の異なる領域にレーザビーム
(9)を選択的に向け得るように前記レーザ装置(8)
に作用可能に接続された案内及び駆動手段(10)と、 前記金型(2)内の所定の位置に従って、前記案内及び
駆動手段(10)を支持し得るように前記金型(2)に
取り外し可能に固定された位置決め手段(11)とを備
えることを特徴とする洗浄装置。 - 【請求項8】 請求項7に記載の洗浄装置にして、 前記レーザ装置(8)が、連続パルスの形態にて電磁エ
ネルギを放出し得るようにされた型式であることを特徴
とする洗浄装置。 - 【請求項9】 請求項7に記載の洗浄装置にして、 前記案内及び駆動手段(10)が少なくとも1つの光学
式走査装置(21a、21b)を備え、 該光学式走査装置が、 前記レーザビーム(9)が前記光学式走査装置(21
a、21b)に入るときに通る1つの入口ポート(2
3)と、 前記レーザビーム(9)が前記光学式走査装置(21
a、21b)から出るときに通る出口ポート(24)
と、 前記入口ポート(23)と前記出口ポート(24)との
間に作用可能に介在させた偏向組立体であって、中央電
子装置の命令に基づいて作動し、前記出口ポート(2
4)の軸線に関する所定の角度に従って前記レーザビー
ム(9)を向け得る前記偏向組立体とを備えることを特
徴とする洗浄装置。 - 【請求項10】 請求項9に記載の洗浄装置にして、 前記加硫金型が同軸状の2つのチーク(3a、3b)
と、該チーク(3a、3b)の間に作用可能に介在させ
た円周セクタ(4)とが設けられた自動車タイヤ用の加
硫金型(2)であり、 前記光学式走査装置(21a)が、前記入口ポート(2
3)の軸線を中心として回転し、前記出口ポート(2
4)を前記加硫金型(2)の前記チーク(3a、3b)
の何れか一方に選択的に方向決めし得るように配置可能
であることを特徴とする洗浄装置。 - 【請求項11】 請求項10に記載の洗浄装置にして、 前記光学式走査装置(21b)が、前記金型セクタ
(4)に向けて方向決めされたそれぞれの出口ポート
(24)を有することを特徴とする洗浄装置。 - 【請求項12】 請求項11に記載の洗浄装置にして、 前記光学式走査装置(21b)が前記金型(2)の幾何
学的軸線に対して平行に摺動し得るように配置可能であ
ることを特徴とする洗浄装置。 - 【請求項13】 請求項10に記載の洗浄装置にして、 前記光学式走査装置(21a、21b)の少なくとも2
つを備え、 該光学式走査装置の前記出口ポート(24)が、それぞ
れ前記金型チーク(3a、3b)及びセクタ(4)に向
けて方向決めされることを特徴とする洗浄装置。 - 【請求項14】 請求項10に記載の洗浄装置にして、 前記位置決め手段(11)が、 前記金型(2)の1つのチーク(3a)と同軸状に関係
付けられた中心決めリング(12)と、 該中心決めリング(12)と係合し且つ前記チーク(3
a)に対して直径方向に伸長する架橋要素(15)と、 前記チーク(3a、3b)と同軸状の関係にて前記架橋
要素(15)から伸長する支持コラム(16)とを備え
ることを特徴とする洗浄装置。 - 【請求項15】 請求項14に記載の洗浄装置にして、 前記支持コラム(16)が、該支持コラムの軸線を中心
として回転可能に前記光学式走査装置(21a、21
b)を保持し、 前記出口ポート(24)からの前記レーザビーム(9)
が、前記金型(2)の円周方向伸長部の全体に沿って選
択的に案内されるようにしたことを特徴とする洗浄装
置。 - 【請求項16】 請求項14に記載の洗浄装置にして、 前記架橋要素(15)が前記支持コラム(16)の軸線
を中心として角度を成して可動であることを特徴とする
洗浄装置。 - 【請求項17】 請求項14に記載の洗浄装置にして、 前記案内及び駆動手段(10)が、前記架橋要素(1
5)に沿って伸長する第一の長さ(18)と、前記支持
コラム(16)の軸線に対して平行に伸長する第二の長
さ(19)と、前記入口ポート(23)を通じて前記光
学式走査装置(21a、21b)に達し得るように前記
支持コラム(16)から伸長する少なくとも1つの第三
の長さ(19a、19b)とを有する移動光路を画成す
ることを特徴とする洗浄装置。 - 【請求項18】 請求項9に記載の洗浄装置にして、 前記金型(2)のそれぞれのチーク(3b)に同軸状に
外接する少なくとも1つの環状の反射要素(26)を更
に備えることを特徴とする洗浄装置。 - 【請求項19】 請求項14に記載の洗浄装置にして、 前記位置決め手段(11)が、前記中心決めリング(1
2)から所定の距離にて前記セクタ(4)を支持し得る
ように該セクタ(4)に作用可能に配置された少なくと
も1つの当接部材(30)を備えることを特徴とする洗
浄装置。
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