JPH09314149A - 固定床型三次元電極電解槽用ガスケット、固定床型三次元電極電解槽および水処理方法 - Google Patents

固定床型三次元電極電解槽用ガスケット、固定床型三次元電極電解槽および水処理方法

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JPH09314149A
JPH09314149A JP19750196A JP19750196A JPH09314149A JP H09314149 A JPH09314149 A JP H09314149A JP 19750196 A JP19750196 A JP 19750196A JP 19750196 A JP19750196 A JP 19750196A JP H09314149 A JPH09314149 A JP H09314149A
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fixed
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JP19750196A
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Takashi Murakami
隆 村上
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Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電極側面部分のリーク流を防止したより効率
的な電解槽および処理方法。 【解決手段】 被処理水を固定床型三次元電極を通過さ
せて、電気化学的に処理する固定床型三次元電極電解槽
に用いられるガスケットが、該電解槽内の固定床型三次
元電極の側面部及び端部をおおうことができることを特
徴とする固定床型三次元電極電解槽用ガスケット、該ガ
スケットを用いた固定床型三次元電極電解槽及び該電解
槽を用いた水処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は被処理水例えば微生
物を含有する被処理水や金属イオン含有水溶液を電気化
学的に処理するため、あるいは水溶液中の金属イオンを
回収するための固定床型三次元電極電解槽に関し、より
詳細にはその内部に複数個の固定床型三次元電極を収容
した縦型筒状体を容易に電解槽に装着しあるいは離脱で
きるようにした複極式固定床型三次元電極電解槽に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から各種用途に多種類の水溶液や他
の物質を溶解していない単独の水が使用されている。こ
れらの水溶液等は溶質が適度な養分を提供し、あるいは
該水溶液の液温が繁殖に好ましい比較的高温度である
と、細菌等の微生物が繁殖して該微生物は前記水溶液等
の性能劣化を起こしたり処理装置内に浮遊したり蓄積す
ることが多い。
【0003】例えば写真感光材料は画像露光の後、ペー
パー感光材料処理の場合は、発色現像、漂白定着、水洗
及び/又は安定化の処理工程を経て処理され次いで乾燥
される。そしてこのような写真処理工程においては、発
色現像液、漂白液、漂白定着液、定着液、安定液、水洗
水等の各種写真処理液が使用されているが、前記感光材
料はゼラチン質を含有し微生物繁殖に適した環境を提供
するため、前記写真処理液中に混入した微生物が繁殖し
て感光材料処理の効率を低下させるとともに得られるプ
リントに色むらが生じたり黴発生等により画像が汚染す
るという欠点が生じている。この微生物繁殖による写真
処理液の劣化の抑制は、従来から防黴剤の投入等により
前記微生物を殺菌して性能を賦活する方法が主流である
が、この方法では添加する防黴剤が多量に必要となり、
かつ該防黴剤が写真処理液や前記感光材料中に残留し易
くなり、感光材料に悪影響を及ぼすことがある。又前記
防黴剤の多くは人体に対して無害とは言い難く、種々の
法規制の下に管理された状態でなければその使用が困難
である。又このように選択した防黴剤も暫くするとその
防黴剤に対する抗菌が発生することがあり、再度この抗
菌に対して防黴剤を選択するという煩わしい問題が生ず
る。
【0004】更に夏季のスポーツとして最も一般的な水
泳の人気は衰えることなく、幅広い年齢層の人々に親し
まれており、水泳を楽しむために都市部ではプールが多
く利用されている。
【0005】このプールに使用されるプール水には人体
に有害な細菌類等の微生物が数多く生息し、該プール水
は利用者の眼や傷などに直接接触して疾患を生じさせる
ことがあるため、プール水には次亜塩素酸ソーダ等の薬
剤を投入して消毒を行って疾患の発生を防止している。
しかしながら前記薬剤として殺菌効果の強い次亜塩素酸
や液体塩素等の塩素系試薬が使用され、該塩素系試薬は
それ自体あるいは分解物が刺激性を有し、該試薬により
殺菌等の効果が生じても、該試薬による眼の痛みや皮膚
のかぶれ等の副作用が発生し、特に抵抗力の弱い幼児の
場合は大きな問題となっている。又塩素系試薬は分解す
るため永続使用することが出来ず毎日のようにプール水
に添加を続ける必要があり、かつプールに使用されるプ
ール水の量は莫大なものであるため、使用する薬剤のコ
ストも大きな負担となっている。
【0006】また近年の情報化社会の進展により各種紙
類特に高質紙の需要が増大している。この紙類は製紙用
パルプから各種工程を経て製造されるが、この工程中に
製紙前のパルプを洗浄して不要な成分を洗い流す工程が
ある。該パルプは適度な温度に維持されかつ適度な養分
を含むため、黴や細菌等の微生物が繁殖し易くこの黴や
細菌が多量に最終製品中に残存すると、紙類の褪色等の
性能の劣化が生ずる。従ってこの洗浄工程で使用される
莫大な量の洗浄水中には、防黴剤や殺菌剤が含有され最
終製品の性能劣化を極力防止するようにしている。しか
しこの方法では、防黴剤や殺菌剤のコストが高くなるだ
けでなく前記防黴剤や殺菌剤が製品中に残存して黴や細
菌類に起因する性能劣化とは別の性能劣化を来すことが
あるという問題点がある。
【0007】更に近年におけるマンション等の集合住宅
あるいは多数の企業が集合して形成されるビル等の建築
物の増加に伴い、該建築物等に設置される各種冷暖房設
備の設置台数も飛躍的に増加している。このような多数
の冷暖房設備が設置されているマンションやビル等で
は、通常該冷暖房設備の冷却水の熱交換器用設備例えば
クーリングタワーがその屋上に設置されている。この熱
交換器設備の冷却水も長期間使用を継続すると黴や細菌
類等の微生物が繁殖し前記熱交換器の熱交換面に析出し
て熱交換性能を悪化させたり、微生物が塊状に発生して
配管等を閉塞することもある。又多量に発生する微生物
の廃棄物により配管や機器に腐食等の重大な問題を引き
起こすことがある。また、レジオネラ属の細菌による感
染症も問題となっている。
【0008】更に近年の家庭用浴槽の普及や温泉ブーム
から浴場水の使用量が増大しているが、該浴場水は40
℃前後の微生物が最も繁殖し易い液温を有するため、入
浴に使用せずに単に放置しておくだけでも微生物が急速
に繁殖して汚染され、使用を継続出来なくなり、入浴を
繰り返すと人体の垢等が浮遊してこの傾向はより顕著に
なる。繁殖した微生物は微小であるため濾過操作では除
去しにくく、特に銭湯などではその使用量が膨大である
ため、汚染された浴場水の再生を簡単な処理操作で行う
ことが出来れば大幅なコストダウンが可能になる。
【0009】更に各種魚類資源として海や川に繁殖して
いる天然の魚類の他に最近では養殖場における養殖魚類
が注目され、養殖魚が市場に数多く供給されている。養
殖場におけるこれら魚類の飼育の際には、養魚用水中に
含まれる細菌や黴等の微生物が魚類を汚染し、あるいは
魚類に付着してその商品価値を低下させる等の悪影響を
抑制するために殺菌剤や防黴剤等の全部又は大部分の微
生物を死滅させるための各種薬剤が前記養魚用水へ多量
に添加され、更に前記薬剤による魚類の損傷を最小限に
抑えるためにビタミン剤等の多量の栄養剤が魚類に投与
され、その上に餌が与えられる。従って養殖場等で飼育
される魚類は餌の量に比較して人工的に投与される各種
薬剤、ビタミン剤の添加が多く、防黴剤や殺菌剤が魚類
の体内に蓄積して人体に有害な各種薬剤で汚染された魚
類が市場に供給されることになる。
【0010】更に飲料水は、貯水池等の水源に貯水され
た水を浄水場で消毒処理した後、各家庭や飲料店等に上
水道を通して供給される。飲料水の前記消毒は塩素によ
る処理が一般的であるが、該塩素処理によると飲料水の
消毒は比較的良好に行われる反面、カルキ臭のために天
然の水の有するまろやかさが損なわれるという欠点が生
ずる。
【0011】以上のような欠点のない、水処理法とし
て、例えば、特開平3−224686号、同4−274
88号等に開示されている、電気化学的に処理する方法
がある。この方法によると、特殊な薬品等を使わず、大
量の水を効率よく処理することができる。しかし、これ
らの方法において、電解槽と電極を固定する部分のガス
ケットに水漏れを起こし、しばしば、電気化学的に処理
されない微生物を含む水が、処理水として装置から出る
ことがあり、その改良が望まれている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は固定床型三次
元電極電解槽を用いる被処理水中の微生物を電気化学的
に処理する方法において、電極側面部分のリーク流を防
止したより効率的な電解槽および処理方法を提供するこ
とにある。
【0013】また、本発明の別の目的は組み立てが容易
な電解槽を提供することにある。
【0014】さらに、金属補助電極と固定床型三次元電
極との密着性を改善し、かつ流量低下が抑えられている
電解槽を提供することにある。
【0015】さらに、被処理水中の異物あるいは固定床
型三次元電極の崩壊によって生じる微粒子による目詰ま
りを抑制した電解槽または目詰まり防止技術を提供する
ことを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記構成により達成された。
【0017】(1) 被処理水を固定床型三次元電極を
通過させて、電気化学的に処理する固定床型三次元電極
電解槽に用いられるガスケットが、該電解槽内の固定床
型三次元電極の側面部及び端部をコの字型におおうこと
ができることを特徴とする固定床型三次元電極電解槽用
ガスケット。
【0018】(2) 固定床型三次元電極電解槽用ガス
ケットが、固定床型三次元電極を組み込む容器内径より
もやや大きい外径を有する突起を外側に1コ以上有する
ことを特徴とする前記1記載の固定床型三次元電極電解
槽用ガスケット。
【0019】(3) 固定床型三次元電極電解槽用ガス
ケットにおいて、固定床型三次元電極又は固定床型三次
元電極と補助電極を収容した状態の該固定床型三次元電
極電解槽用ガスケット側面部の突起部を除く外径(B)
が、固定床型三次元電極を組み込む容器内径(A)に対
し、0.95≦(B/A)≦0.995の比率であるこ
とを特徴とする前記1又は2記載の固定床型三次元電極
電解槽用ガスケット。
【0020】(4) 固定床型三次元電極電解槽用ガス
ケットにおいて、固定床型三次元電極を組み込む電解槽
容器内径(A)に対し、固定床型三次元電極、又は固定
床型三次元電極と/補助電極とを収容した該固定床型三
次元電極電解槽用ガスケット側面部の突起の外径(C)
の比率が1.005≦(C/A)≦1.05であること
を特徴とする前記2又は3記載の固定床型三次元電極電
解槽用ガスケット。
【0021】(5) 固定床型三次元電極電解槽用ガス
ケットにおいて、固定床型三次元電極又は固定床型三次
元電極と補助電極を収容した状態の該固定床型三次元電
極電解槽用ガスケット側面部の突起部を除く外径(B)
が、固定床型三次元電極を組み込む電解槽容器内径
(A)に対し、0.95≦(B/A)≦0.995の比
率であり、かつ該電解槽容器内径(A)に対し、該ガス
ケット側面部の突起の外径(C)の比率が1.005≦
(C/A)≦1.05となることを特徴とする前記1又
は2記載の固定床型三次元電極電解槽用ガスケット。
【0022】(6) 固定床型三次元電極電解槽用ガス
ケットにおいて、該固定床型三次元電極電解槽用ガスケ
ットの内径(D)が該固定床型三次元電極電解槽用ガス
ケットに収容される固定床型三次元電極又は固定床型三
次元電極と補助電極の直径(E)に対し、0.85≦
(D/E)≦0.98であることを特徴とする前記1又
は2記載の固定床型三次元電極電解槽用ガスケット。
【0023】(7) 固定床型三次元電極電解槽用ガス
ケットにおいて、固定床型三次元電極又は固定床型三次
元電極と補助電極を収容した状態の該固定床型三次元電
極電解槽用ガスケット側面部の突起部を除く外径(B)
が、固定床型三次元電極を組み込む容器内径(A)に対
し、0.95≦(B/A)≦0.995の比率であり、
かつ該電解槽容器内径(A)に対し、該固定床型三次元
電極電解槽用ガスケット側面部の突起の外経(C)の比
率が1.005≦(C/A)≦1.05で、かつ該ガス
ケットの内径(D)が該固定床型三次元電極電解槽用ガ
スケットに収容される固定床型三次元電極又は固定床型
三次元電極と補助電極の収容部の直径(E)に対し、
0.85≦(D/E)≦0.98であることを特徴とす
る前記1又は2記載の固定床型三次元電極電解槽用ガス
ケット。
【0024】(8) 固定床型三次元電極電解槽用ガス
ケットの内側面部と端部とのなす角度(α)が80〜8
9°であることを特徴とする前記1〜7のいずれか1項
記載の固定床型三次元電極電解槽用ガスケット。
【0025】(9) 固定床型三次元電極電解槽用ガス
ケット内に、固定床型三次元電極又は固定床型三次元電
極と補助電極を収容した状態で、該固定床型三次元電極
電解槽用ガスケットの突起部を除いた外側面部と電解槽
容器内壁とのなす角度(β)が1〜10°であることを
特徴とする前記1〜8のいずれか1項記載の固定床型三
次元電極電解槽用ガスケット。
【0026】(10) 固定床型三次元電極電解槽に用
いられるに固定床が、前記1〜9のいずれか1項記載の
固定床型三次元電極電解槽用ガスケットと該固定床型三
次元電極電解槽用ガスケット内部に固定床型三次元電極
を収容したものであることを特徴とする固定床。
【0027】(11) 固定床型三次元電極電解槽に用
いられるに固定床が、2枚の補助電極ではさまれた固定
床型三次元電極を前記1〜9のいずれか1項記載のガス
ケット内に収容したことを特徴とする固定床。
【0028】(12) 固定床型三次元電極電解槽に用
いられるに固定床が、直径が固定床型三次元電極より小
さい2枚の補助電極ではさまれ、前記1〜9のいずれか
1項記載のガスケット内に該固定床型三次元電極が収容
されていることを特徴とする固定床。
【0029】(13) 被処理水を固定床型三次元電極
を通過させて、電気化学的に処理する固定床型三次元電
極電解槽において、前記10、11又は12記載の固定
床を筒状容器に格納した電解槽であることを特徴とする
固定床型三次元電極電解槽。
【0030】(14) 被処理水を固定床型三次元電極
を通過させて、電気化学的に処理する固定床型三次元電
極電解槽において、前記10記載の固定床及び該固定床
に面接触して設置された補助電極、スペーサーを筒状容
器に格納した電解槽であることを特徴とする固定床型三
次元電極電解槽。
【0031】(15) 2枚の金属補助電極ではさまれ
た固定床型三次元電極を筒状容器に格納した、被処理水
を固定床型三次元電極を通過させて電気化学的に処理す
る固定床型三次元電極電解槽において、金属電極間の略
中央部にO−リングを設置したことを特徴とする固定床
型三次元電極電解槽。
【0032】(16) 被処理水を固定床型三次元電極
を通過させて電気化学的に処理する固定床型三次元電極
電解槽において、固定床型三次元電極の被処理水の流入
側に非貫通孔を設けた固定床型三次元電極を用いること
を特徴とする固定床型三次元電極電解槽。
【0033】(17) 被処理水を前記13〜16のい
ずれか1項記載の固定床型三次元電極電解槽に供給し前
記被処理水を電気化学的に処理する被処理水の処理方法
において、該固定床型三次元電極電解槽を使用する際に
入口側から1〜4kgf/cm2の圧力で被処理水を送
水することを特徴とする水処理方法。
【0034】(18) 被処理水を固定床型三次元電極
を通過させて電気化学的に処理する固定床型三次元電極
電解槽において、有機質バインダーを使用して積層した
複数の合成繊維製シートを熱処理し炭化及びグラファイ
ト化して作成した炭素電極板を含んでなる炭素質固定床
型三次元電極の被処理水の流入側に通水断面積あたり5
〜25%の非貫通孔を設けた固定床型三次元電極を用い
ることを特徴とする固定床型三次元電極電解槽。
【0035】(19) 前記18記載の固定床型三次元
電極電解槽を用いることを特徴とする水処理方法。
【0036】(20) 固定床型三次元電極が炭素質固
定床型三次元電極であることを特徴とする前記1〜9の
いずれか1項記載の固定床型三次元電極電解槽用ガスケ
ット。
【0037】(21) 固定床型三次元電極が炭素質固
定床型三次元電極であることを特徴とする前記10〜1
2のいずれか1項記載の固定床。
【0038】(22) 固定床型三次元電極が炭素質固
定床型三次元電極であることを特徴とする前記13〜1
6のいずれか1項記載の固定床型三次元電極電解槽。
【0039】(23) 固定床型三次元電極が炭素質固
定床型三次元電極であることを特徴とする前記17記載
の水処理方法。
【0040】以下本発明を詳細に説明する。
【0041】本発明は、複数個の固定床型三次元電極を
収容する筒状体の下方の開口部の一部に支持体を設置す
ることにより前記筒状体からの前記複数の固定床型三次
元電極の離脱を防止するようにした固定床型複極式電解
槽である。本発明に係る該固定床型複極式電解槽は被処
理水の改質処理や水溶液中の銀イオンなどの金属イオン
回収等に使用することができる。
【0042】写真処理液、飲料水、プール水、熱交換器
用冷却水、浴場水及び養魚用水等の被処理水を本発明に
係わる電解槽で処理することにより被処理水殺菌等の改
質が行われ、又被処理水が低濃度銀イオン含有溶液であ
る該溶液から銀イオンが金属銀として回収される。
【0043】又、本発明の電解槽により、被処理水中、
細菌(バクテリア)、糸状菌(黴)、酵母、変形菌、単
細胞の藻類、原生動物、ウィルス等の微生物の殺菌が行
われその水質が改善される。その理由は必ずしも明確で
はないが、次のように推測することができる。
【0044】前記被処理水のうち写真処理液は適度の塩
類、ゼラチン等の栄養源を有しかつ適度な温度に維持さ
れるので、前記写真処理液中で黴や細菌等が繁殖し易
く、又製紙洗浄水も同様に適度の養分と適度の温度を有
して微生物の繁殖に最適な環境となっている。更に家庭
用浴槽や銭湯で使用される浴場水は最も微生物の繁殖に
適した35〜45℃の温度に維持されるため僅少量の微
生物が短時間で莫大な数に繁殖する。即ち、これらの被
処理水は、微生物を含む雰囲気に接触して微生物が該被
処理水内に取り込まれ繁殖して、前述した通りの不都合
が生ずることになる。
【0045】前記被処理水を固定床型三次元電極電解槽
に供給すると、該被処理水中の微生物は液流動によって
前記電解槽の固定床や給電用電極ターミナル等に接触・
吸着しそれらの表面で強力な酸化還元反応を受けたり高
電位の電極に接触し、その活動が弱まったり自身が死滅
して殺菌が行われると考えられる。さらに、電解反応で
生成した次亜塩素酸やクロルラジカルなどによっても殺
菌されると考えられる。
【0046】本電解槽を被処理水の改質処理に使用する
場合には、印加電位を陽極電位が実質的な酸素発生を伴
わない+0.2〜+1.2V(vs.SCE)、陰極電
位が実質的に水素発生を伴わない0〜−1.0V(v
s.SCE)となるようにすることが望ましいが、液中
物質が酸化還元反応を受けず液性の変化が生じない場合
や又その反応量がさほど問題にならない場合には陽極電
位を+2.0V(vs.SHE)より卑な電位とし、陰
極電位が−2.0V(vs.SHE)より貴な電位とす
ることも出来る。あるいは、電極反応が問題とならない
場合は、より高い電位を印加してもよい。本電解槽を銀
などの金属回収用として使用する場合には陽極上で金属
イオンの還元が生ずるに十分な陽極電位を印加すればよ
い。
【0047】被処理水の改質の場合、特にプール水や製
紙洗浄水のような大量処理の場合にガス発生が伴うと、
発生するガスつまり酸素ガスと水素ガスは通常爆発限界
内の混合比で発生し、爆発の危険を回避するために空気
等の不活性ガスで希釈することが望ましく、例えば電解
槽出口に発生する電解ガスの分離手段と分離後の該電解
ガスを空気で希釈して電解ガス濃度が4容量%以下にな
るよう希釈する手段を設置することができる。
【0048】プール水等の被処理水の場合、処理すべき
水量は莫大で例えば1時間当たり数トンとなるため、処
理能力の大きい本発明の固定床型複極式電解槽の使用が
望ましく、該電解槽の使用により処理すべき被処理水と
の接触面積を増大させることができ、これにより装置サ
イズを小さくし、かつ電気化学的処理の効率を上げるこ
とができる点で有利である。
【0049】本発明の固定床型三次元電極電解槽におけ
る電極は固定床型三次元電極と給電用電極を含み、該固
定床型三次元電極は前述の使用する電解槽に応じた形状
を有し、前記被処理水が透過可能な多孔質材料、例えば
粒状、球状、フェルト状、織布状、多孔質ブロック状等
の形状を有する活性炭、グラファイト、炭素繊維、グラ
シーカーボン等の炭素系材料から、あるいは同形状を有
するニッケル、銅、ステンレス、鉄、チタン等の金属材
料、更にそれらの金属材料に貴金属のコーティングを施
した材料から形成された複数個の好ましくは粒状、球
状、繊維状、フェルト状、織布状、多孔質ブロック状、
スポンジ状のものを固定床型三次元電極とすることがで
きる。
【0050】本発明の固定床型三次元電極は、平均孔径
20〜100μmのポーラスグラファイトが好ましい。
これらは例えば、有機物バインダーを使用して積層した
複数の植物繊維製シート例えば和紙などを不活性ガス雰
囲気中で1000℃以上の温度で熱処理して炭化させ更
に加熱処理してグラファイト化した多孔質固定床型三次
元電極板である。より好ましくは、複数の合成繊維製シ
ートを有機物バインダーを使用して積層・プレスし、こ
れを熱処理して炭化させ更に加熱処理してグラファイト
化した多孔質固定床型三次元電極板が不純物も少なく気
孔径の制御も容易なため好ましい。特に目的の気孔径に
対して気孔径分布の幅がせまくシャープになるため、目
詰まりが起こりにくくなる。このような用途に用いられ
る有機物バインダーにはフェノール樹脂、エポキシ樹
脂、フラン樹脂、ジビニルベンゼン樹脂等の熱可塑性樹
脂などが利用できるが特にこれらに限定されるものでは
ない。合成繊維製シートは布状に織ったものでもよい
が、不繊布が好ましい。
【0051】このような方法で作成した固定床型三次元
電極板は、特開平8−126888号などで説明されて
いる植物繊維から作成した多孔質固定床型三次元電極に
代わって利用することができる。また、特願平8−15
5357号で示されている電解槽及び水処理方法へも利
用することができる。
【0052】これらの固定床型三次元電極板は1つのガ
スケットの中に複数枚配置することも可能である。例え
ば厚さ9mm孔径50μmのポーラスグラファイト1枚
でもいいし、厚さ3mm孔径50μmのものを3枚重ね
て用いてもよい。更に、気孔径や気孔率あるいはグラフ
ァイト化率、電気伝導度といったポーラスグラファイト
の物性の異なるものを任意に変更、組み合わせることも
できる。例えば中央に孔径100μm、その両側に孔径
50μmのポーラスグラファイトをサンドイッチして設
置し、この3枚重ねたものを1つの固定床とすることも
できる。また、中央のポーラスグラファイトに銀を担持
させて、通電停止時のポーラスグラファイト内での細菌
の増殖防止をさせることもできる。あるいは、気孔経は
同じで気孔率が高いポーラスグラファイトを中央に配置
することもできる。さらに、中央に配置するポーラスグ
ラファイトにφ0.3〜3mmの孔を通水断面積の1〜
30%程度設けることによって、目詰まりを防止し、流
量を確保することもできる。
【0053】これら複数の積層された固定床は上下両端
が開口する筒状体に収容する。該筒状体は、長期間の使
用又は再度の使用にも耐え得る電気絶縁材料で形成する
ことが好ましく、特に合成樹脂であるポリエピクロルヒ
ドリン、ポリビニルメタクリレート、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化エチレン、フ
ェノール−ホルムアルデヒド樹脂、ABS樹脂、アクリ
ル樹脂、ポリカーボネート等が使用できる。更に透明又
は半透明な材料で成形すると、前記固定床の消耗状態を
視認できるためより好都合である。
【0054】この筒状体に収容された前記複数の固定床
型三次元電極はその直径が前記筒状体の内径よりも同等
かやや小径であるため、該筒状体のみを把持して前記固
定床型三次元電極の交換等の操作を行うと該固定床が下
方の開口部から離脱して所定数の固定床を筒状体内に収
容できなくなる。
【0055】従って本発明に係わる電解槽では、前記筒
状体の下方或いは上部の開口部の一部を閉塞するように
支持体を設置して前記固定床の離脱つまり筒状体からの
落下等を防止することが好ましい。該支持体の形状は前
記複数の固定床の移動を抑制するだけの強度を有すれば
特に限定されず、前記筒状体の下端部にドーナツ状体を
該ドーナツ状体が開口部の一部を塞ぐように溶接や接着
等により固定したり、あるいはこれと同一形状の部材を
一体成型したり、十字型の部材を筒状体の下端の円周部
分に跨がるよう接着等により固定したり、あるいは網状
体を同様に前記閉口部内に設置したりすることができ
る。又前記ドナーツ状体及び筒状体にネジを刻設して両
部材をネジ止めして相互に固定することもできる。又開
口部の上部も同様にネジ止めにより支持体を設置するこ
とができ、これらより前記固定床をより安定な状態で前
記筒状体内に収容することができる。
【0056】なお該支持体の被処理水の流れ方向に垂直
方向の断面積は、開口部の開口面積の3〜50%とする
ことが望ましく、3%未満であると強度不足による該支
持体の筒状体からの離脱が生じ易くなり、又50%を越
えると被処理水の流通を阻害するとともに電解電圧の上
昇を招き易くなる。
【0057】該固定床を直流又は交流電場内に置き、両
端に設置した平板状又はエキスパンドメッシュ状やパー
フェレーティッドプレート状等の多孔板体から成る給電
用電極ターミナル間に直流電圧あるいは交流電圧を印加
して前記固定床を分極させ該固定床の一端及び他端にそ
れぞれ陽極及び陰極を分極により形成させて成る三次元
電極を収容した固定床型複極式電解槽とすることが可能
であり、この他に単独で陽極としてあるいは陰極として
機能する三次元材料を交互に短絡しないように設置しか
つ電気的に接続して固定床型複極式電解槽とすることが
できる。
【0058】前記給電用陽極ターミナルの材質として
は、例えばカーボングラファイト材(炭素繊維、カーボ
ンクロス、グラファイト等)、炭素複合材(炭素に金属
を粉状で混ぜ焼結したもの等)、活性炭素繊維不織布
(例えばKE−1000フェルト、東洋紡株式会社)又
はこれに白金、パラジウムやニッケル等を担持させた材
料、更に寸法安定性電極(白金族酸化物被覆チタン
材)、白金被覆チタン材、ニッケル材、ステンレス材、
鉄材等から形成される材質がある。又該給電用陽極ター
ミナルに対向し負の直流電圧を与える給電用陰極ターミ
ナルは、例えば白金、ステンレス、チタン、ニッケル、
銅、ハステロイ、グラファイト、炭素材、軟銅あるいは
白金族金属を被覆した金属材料等から形成されることが
できる。
【0059】前記固定床として活性炭、グラファイト、
炭素繊維等の炭素系材料を使用しかつ陽極から酸素ガス
を発生させながら被処理水を処理する場合には、前記固
定床が酸素ガスにより酸化され炭酸ガスとして溶解し易
くなる。あるいは、崩壊した電極材の微粉が発生したり
する。これを防止するためには前記固定床の陽分極する
側にチタン等の基材上に酸化イリジウム、酸化ルテニウ
ム等の白金族金属酸化物を被覆し通常不溶性金属電極と
して使用される多孔質材料又は網状材料を接触状態で設
置し、酸素発生が主として該材料上で生ずるようにすれ
ばよい。
【0060】処理すべき被処理水が流れる電解槽内に液
が固定床型三次元電極材料に接触せずに流通できる空隙
があると被処理水の処理効率が低下するため、固定床は
電解槽内の被処理水の流れがショートパスしないように
配置することが重要である。図2で示したように、従来
の電解槽では金属補助電極と固定床型三次元電極側面部
を流れるリーク流Aのために、制菌性能が低下すること
が確認された。そこでこの問題を解決するために鋭意検
討を重ねた結果、図3に示したように固定床型三次元電
極材料の周辺部及び側面部を一つのガスケットで覆うこ
とによって、このリーク流を防止できることが判明し
た。この電解槽を組み立てる場合は、あらかじめ本発明
のガスケットに固定床型三次元電極及び金属補助電極を
組み込んだ固定床を作製する。ガスケットはゴム等の弾
力性のある素材からできているため、固定床型三次元電
極あるいは金属補助電極の実際の寸法よりもやや小さめ
に作製しておき、引き伸ばしながらはめ込んでやると密
着性の点で好ましい。また、固定床型三次元電極材料の
側面部のガスケットが通水時の水圧によって広がり、こ
こからリークすることを防止するため、固定床を収容す
る容器内径よりやや大きい外径の突起を設けることが極
めて好ましい。又、金属補助電極は固定床型三次元電極
とともにはさみこんでもよいし、固定床型三次元電極材
料の上にそえてもよい。図5(a)〜(u)は本発明の
固定床の断面図を示し図5(v)、(w)に比較の固定
床の断面図を示している。
【0061】このようなリーク防止するためのガスケッ
トは下記の条件のものが特に優れていることが判明し
た。すなわち、被処理水を固定床型三次元電極に通過さ
せて、電気化学的に処理する固定床型三次元電極に用い
られるガスケットが該電解槽内の固定床型三次元電極の
側面部及び端部をコの字型におおうことができ、かつ力
がかかっていない状態のガスケットの内径(D)(図1
3参照)が該ガスケットに収容される固定床型三次元電
極又は固定床型三次元電極と補助電極の直径(E)(図
13参照)に対し、0.85≦(D/E)≦0.98好
ましくは0.90≦(D/E)≦0.95であるガスケ
ットによって達成することができた。0.85より小さ
い場合、ガスケットがちぎれたり、歪んでしまいリーク
を防止することが困難になる。また、0.98より大き
いと水圧で拡がってしまうなどの問題で、リーク防止が
不十分となるのである。
【0062】さらに、該ガスケットの内側面部と端部と
のなす角度(α)(図14参照)が80〜89°好まし
くは83〜87°であると、ガスケット内に固定床型三
次元電極又は固定床型三次元電極と補助電極がぴっちり
と収容され、リーク防止効果が向上する。
【0063】また、このようなガスケット内に固定床型
三次元電極を収容した固定床を電解槽容器に収納する際
にも、電解槽容器とのマッチングが重要となる。すなわ
ち、被処理水を固定床型三次元電極を通過させて、電気
化学的に処理する固定床型三次元電極電解槽に用いられ
るガスケットが、該電解槽内の固定床型三次元電極の側
面部及び端部をコの字型におおうことができ、固定床型
三次元電極又は固定床型三次元電極と補助電極を収容し
た状態のガスケット側面部の突起部を除く外径(B)
(図15参照)が、該固定床型三次元電極を組み込む電
解槽容器の内径(A)(図15参照)に対し、0.95
≦(B/A)≦0.995の比率であるとき、あるいは
該固定床型三次元電極を組み込む電解槽容器内径(A)
に対し、固定床型三次元電極、又は固定床型三次元電極
と/補助電極とを収容した該ガスケット側面部の突起の
外径(C)(図15参照)の比率が1.005≦(C/
A)≦1.08となるときに電解槽容器と固定床型三次
元電極間のリークを防止するために好ましい結果が得ら
れたのである。これから逸脱した場合は、十分なリーク
防止効果が得られなかったり、電解槽容器に固定床を収
容したり分解したりすることが困難となる。また、本発
明のガスケットを用いた場合は、固定床の電解槽容器へ
の挿入及び分解方向は同じであり、無理に逆方向に取り
出そうとするとガスケットがちぎれることがある。その
ため、電解槽容器は組立の際は通水方向に固定床を挿入
し、分解の際も通水方向に固定床を取り出せるようにな
っていることが望ましい。また、該ガスケット内に固定
床型三次元電極又は固定床型三次元電極と補助電極を収
容した状態で、該ガスケットの突起部を除いた外側面部
と電解槽容器内壁とのなす角度(β)(図15参照)が
1〜10°好ましくは3〜7°であると、電解槽容器に
固定床を組み込みやすく、ガスケットが引っかかってめ
くれあがることもなく、好ましいことが判明した。
【0064】ところで、これらの電解槽に用いられてい
る補助電極は例えば、金属製の薄い網あるいは多孔質体
からなり、ちょっとした力がかかると容易に反ってしま
う。そのため金属補助電極と固定床型三次元電極との間
に隙間が生じてしまい、電極に炭素質を用いた場合、そ
の部分の炭素質電極材料が著しい陽極酸化を受けること
があった。そこで、本発明の別の態様では図7に示した
ように電解槽内の隣接する補助電極の間、略中央部にO
−リングを設置することによって、この問題を解決し
た。すなわち、O−リングを設置した電解槽では陽極酸
化による炭素微粉末の発生が明らかに少なかった。さら
に、通常の平板状のスペーサーあるいはガスケットの一
方を十字としたものを用いるとスペーサー部分の面積が
大きいため流量の低下が著しいが、O−リングを用いた
場合はほとんど流量の低下が認められなかった。
【0065】又、これらの電解槽は被処理水中の異物や
陽極酸化によって生じる電極材の微粉末のために目詰ま
りを起こしやすいという問題があった、そのため、本発
明の別の態様では図9に示すように、固定床型三次元電
極材料の被処理水流入側に複数の非貫通の孔をあけた電
極を用いることによって、異物等による目詰まりが著し
く抑制されることが判明した。孔の深さは電極材料の厚
みの1/4から3/4が好ましく、孔径は0.5〜4.
0mmが好ましい。孔の部分の面積は電極材料の5〜2
5%が好ましい。図10及び図11に、非貫通の孔をあ
けた固定床型三次元電極材料を用いる本発明の電解槽を
示している。被処理水中の異物による目詰まりが著しい
場合は図11に示したように最も上流部に位置する電極
材料のみを本発明の非貫通孔あき電極材料とすることが
望ましい。
【0066】又前記電解槽に供給される被処理水の流量
は、該被処理水が効率的に電極等の表面と接触できるよ
うに規定すればよく、完全な層流であると横方向の移動
が少なく固定床表面との接触が少なくなるため、乱流状
態を形成するようにすることが好ましく、500以上の
レイノルズ数を有する乱流とすることが特に好ましい。
【0067】前記電解槽内を隔膜で区画して陽極室と陰
極室を形成しても、隔膜を使用せずにそのまま通電を行
うこともできるが、隔膜を使用せず固定床(固定床型三
次元電極)の極間距離あるいは該固定床と前記給電用電
極ターミナルとの間隔を狭くする場合には短絡防止のた
め電気絶縁性の例えばドーナツ状で被処理水の流通を妨
げない例えば有機高分子材料で作製した網状スペーサを
各固定床間及び該固定床と給電用電極ターミナル間等に
挿入することができる。又隔膜を使用する場合には流通
する被処理水の移動を妨害しないように多孔質例えばそ
の開口率が10%以上95%以下好ましくは20%以上
80%以下のものを使用することが望ましく、該隔膜は
少なくとも前記被処理水が透過できる程度の孔径の微細
孔を有していなければならない。
【0068】このような構成から成る電解槽は、例えば
写真処理液中の微生物の殺菌用として使用する場合に
は、発色現像槽、漂白槽、漂白定着槽、水洗工程槽や安
定化工程槽等の写真処理工程の一部又は全部の槽に接続
して、前記各処理槽中の写真処理液を前記電解槽に供給
し循環して処理を行う。又写真処理液からの銀回収用と
して使用する場合も同様に写真処理槽に近接させて設置
し、銀イオンを含む定着液等を前記電解槽に供給しなが
ら通電して銀を回収することができる。銀以外の貴金属
の回収あるいはレアメタルの回収にも利用できる。
【0069】更に本発明の電解槽は、ビルやマンション
の屋上等に設置された熱交換器、あるいはプール、ある
いは製紙工程、更に養殖場や釣堀等、浄水場の貯留ライ
ンあるいは家庭や飲食店の水道の蛇口、又は銭湯や温泉
等の営業用浴場や家庭用の浴槽に設置して、それぞれの
被処理水を前記電解槽に導入し電気化学的に処理するこ
とにより、前記被処理水の殺菌等の改質処理を行うこと
ができる。あるいは、食品製造工場、半導体工場等の洗
浄水にも利用でき、更に、水栽培の養液の殺菌、改質に
も利用できる。
【0070】なお、本発明の電解槽では該電解槽に漏洩
電流が生じ該漏洩電流が電解槽から写真処理液等の被処
理水を通して他の部材例えば写真処理槽に流れ込み、該
写真処理槽中で好ましくない電気化学反応を誘起した
り、写真処理槽の壁面を電気化学的に腐食させ壁面構成
材料を溶出させることがあるため、電解槽内の陽陰極が
相対しない電極背面部及び/又は前記電解槽の出入口配
管内に、前記被処理液より導電性の高い部材をその一端
を接地可能なように設置して前記漏洩電流を遮断するこ
とができる。これは、他の被処理水に対しても有効であ
る。
【0071】又電解槽を一回通過させるだけでは十分に
細菌類が除去されない場合や十分に銀イオンが回収され
ない場合等は処理済の被処理水を再度電解槽を通すよう
にしてもよい。
【0072】次に添付図面に基づいて本発明に係わる固
定床型三次元電極電解槽の好ましい例を説明するが、本
発明の電解槽は、この電解槽に限定されるものではな
い。
【0073】各図において、固定床型三次元電極1(例
えばポーラスカーボングラファイトなどの固定床型三次
元電極)が積層され、その固定床型三次元電極1は、補
助電極(例えば白金メッキされたチタンメッシュ)2及
び2′でサンドウィッチされる。固定床型三次元電極と
補助電極は弾性のあるガスケット(例えばゴム製)3に
より保持され、電解槽の内面に密着する。電解槽の入り
口(IN)から被処理水が0.5〜4kgf/cm2
圧力で送水され、電極ターミナル4及び4′に外部より
電圧をかけることにより、被処理水は、殺菌され、上部
の(OUT)から取り出す。
【0074】図1は、比較の固定床型三次元電極電解槽
の縦断面図である。上部の入り口(IN)から導入され
た被処理水は、電解槽の内筒5と外筒6の間のスペース
7(被処理水導入路)を通り下部に到達する。矢印に従
って被処理水を上部に移行するが、その際に、電極ター
ミナル4、4′から電力が供給され、補助電極2、2′
に挟まれた固定床型三次元電極1を通過する際に、被処
理水中に含まれる細菌の殺菌或いは銀などの金属の回収
が行われる。外部から供給される電力は、電極ターミナ
ル4を通り、給電用電極17へて補助電極2へ、電極タ
ーミナル4′に供給される電力は導線8を通り下部に達
し給電用電極17′をへて補助電極2′に供給される。
固定床型三次元電極は補助電極2、2′に挟まれ積層さ
れているので、下部から上部に亙り分極している。それ
ぞれの、固定床型三次元電極1と補助電極2、2′は側
部から被処理水がリークしないように、ガスケット3で
封鎖されている。これらの組がセットされるように、上
蓋10と外筒6はネジで組み立てられている。
【0075】図2に比較の固定床型三次元電極電解槽の
縦断面図の一部拡大図を示すが、Aに示すように、ガス
ケットの隙間を通り、処理されない被処理水が流れ、例
えば細菌を含む水が出口(OUT)から排出される。
【0076】図3は、本発明の固定床型三次元電極電解
槽の縦断面図を示すが、作用は、図1と全く同一である
が、ガスケット3が改良され、固定床型三次元電極1と
補助電極2、2′の側面部と端部をおおっているので、
図2で示すような、被処理水のリークがない。
【0077】図4は、本発明の固定床収納容器の斜視図
である。
【0078】図5は本発明及び比較の固定床の様々な態
様を示した縦断面図である。図5(a)〜(u)は本発
明の固定床を示し、(a)、(f)、(k)、(p)及
び(s)は、本発明の請求項1に該当するガスケットを
用いた固定床であり、それ以外の(b)〜(e)、
(g)〜(j)、(l)〜(o)、(q)、(r)、
(t)及び(u)は、本発明の請求項2に該当するガス
ケットを用いた固定床を示す。なお、図5(v)及び
(w)は比較の固定床を示す。
【0079】図6は本発明の固定床を収容した電解槽の
分解斜視図である。内筒5から固定床を挿入して積層
し、さらに下部にあるネジに固定用のリング11をは
め、上蓋10の内側のネジと合わせ漏水のないように組
み立てる。導線8を下部の給電用電極17′と接続して
から、外筒6を上蓋とネジ止めする。
【0080】図7はO−リングを使用した本発明の別の
態様を示した固定床型三次元電極電解槽の縦断面図であ
る。
【0081】図8はO−リングを使用した本発明の固定
床収納容器の斜視図である。
【0082】図9は非貫通孔を有する電極材料の斜視図
である。図10及び図11は図9に示した非貫通孔を有
する電極材料を使用した本発明の別の態様を示した固定
床型三次元電極電解槽の縦断面図である。
【0083】図12に、本発明の固定床の断面図を示
す。図12(a)は、典型的な固定床を示し、本発明の
ガスケット3により固定床型三次元電極1と補助電極
2、2′が挟まれ一体化されている。図12(b)は気
孔径の小さい固定床型三次元電極14の2枚で気孔径の
大きい固定床型三次元電極15をサンドイッチし、これ
の固定床型三次元電極は補助電極2、2′で挟まれ、ガ
スケット3により固定床に一体化されている。図12
(c)は、固定床型三次元電極15の代わりに通水孔を
もった固定床型三次元電極16を使用した例である。図
12(d)は、固定床型三次元電極とガスケット3から
構成された固定床の図である。
【0084】図13は、本発明のガスケットの端部の角
度を示す説明図である。図13(b)は、固定床型三次
元電極1と補助電極2、2′を組み上げた図で、図13
(a)に本発明のガスケット3の端部の角度αを示す。
図13において、ガスケットの内径はDで示し、該ガス
ケットに収容される固定床型三次元電極の直径はEで示
した。
【0085】図14は、本発明のガスケットの端部の角
度を示す別の構成を示す説明図である。図14(a)に
本発明のガスケット3の端部の角度αを示し、ガスケッ
トの内径はDで示し、該ガスケットに収容される固定床
型三次元電極と補助電極の直径はEで示した。
【0086】図15は、本発明の固定床型三次元電極を
電解槽に組み立てる時の説明図である。電解槽容器の内
径をA、ガスケット側面部の突起部を除く外径をB、ガ
スケット側面部の突起の外径をC、ガスケットの突起部
を除いた外側面部と電解槽容器内壁とのなす角度をβで
示す。
【0087】図16に本発明の固定床型三次元電極電解
槽用ガスケットの1例を平面図と側面図で示す。図16
のガスケットに用いられる固定床型三次元電極及び補助
電極の直径はそれぞれ76mmで、電解槽容器の内径は
79mmである。
【0088】図17は、本発明の別の固定床型三次元電
極電解槽用ガスケットの1例を平面図と側面図で示す。
図17に用いられる固定床型三次元電極及び補助電極の
直径はそれぞれ76mmで、電解槽容器の内径は79m
mである。
【0089】
【実施例】次に本発明を実施例に基づき説明するが、本
発明の実施態様はこれに限定されない。
【0090】実施例1 図1に示した比較の電解槽および図3に示した本発明の
電解槽を作成した。固定床はポーラスカーボングラファ
イト、厚み9mm、直径76mmである。
【0091】補助電極として白金で被覆されたチタンメ
ッシュ(厚み1mm)を用いた本電解槽には電極端子に
直流34Vを印加した。本電解槽の場合、電極ターミナ
ル4、4′への印加電圧は15〜50Vの範囲内で任意
に変更できる。尚、例えばカーボングラファイトを11
段にした場合は20〜70Vの範囲で任意に変更するこ
とができるが、60Vに設定すると好ましい。印加電圧
は固定床の段数及び被処理水の電気伝導度、電極間隔に
依存して変更することができる。
【0092】制菌性能試験はイオン交換水から普通寒天
培地(栄研化学製)にて分離された一般細菌を液体培地
(普通ブイヨン培地、栄研化学製)を用いて3日間培養
し、菌体を5000rpmにて遠心分離した後、純水で
洗浄し、再度遠心分離した。これをあらかじめためてお
いた水道水(残留塩素濃度が0.02ppm以下)に添
加し被処理水とした。これを本発明の電解槽および比較
の電解槽に1.2kg/cm2の圧力で送水し、電解槽
通過前後の被処理水を採水し、これに含まれる生菌数を
普通寒天培地(栄研化学製)を用いた寒天平板法にて測
定し、結果を表1に示す。被処理水は、生菌数の異なる
2種類、1及び2を用いた。
【0093】
【表1】
【0094】表1から、本発明の電解槽の方が明らかに
制菌効率に優れていることが判明した。
【0095】実施例2 図7の本発明の電解槽と図1の比較の電解槽を作製し、
それぞれ50リットルのタンクに純水50リットルを用
意し、マグネットポンプで約1.2kgf/cm2の水
圧で送水し、各端子間に34Vの直流電圧を印加し、1
ヶ月間循環させた。このときの流量の変化を記録した。
そして、1ヶ月後に電解槽を分解清掃し、このとき電解
槽内に発生していた炭素の微粉末の量を比較した。
【0096】
【表2】
【0097】本発明の電解槽は、目詰まりが少ないこと
が確認された。
【0098】実施例3 図10の本発明の電解槽と図3の電解槽を作製し、それ
ぞれ75リットルのタンクに水道水75リットルを用意
し、マグネットポンプで1.0kgf/cm2の水圧で
送水し、各端子間に34Vの直流電圧を印加し、1ヶ月
間循環させた。このときの流量の変化を記録した。
【0099】
【表3】
【0100】本発明の電解槽は、目詰まりが少ないこと
が確認された。
【0101】実施例4 図14(a)に示されているガスケットを図14
(a),(b),図15に従って、α、β、 D/E、
B/A、 C/Aを変えて作成した。固定床三次元電
極として実施例1で使用したポーラスカーボングラファ
イト、厚み9mm、直径76mmの表面にシリコンシー
ラントを薄く塗布して、水が通らないようにしたものを
用意した。これを使用して各ガスケットを用いて図7に
示されているような電解槽を組立て、この電解槽にIn
側から1.2kgf/cm2の圧力で送水し、そのとき
のOUT側からの水の出を観察して各ガスケットによる
リーク防止効果を確認した。結果を表4に示す。
【0102】
【表4】
【0103】表4から、本発明のガスケットがリーク防
止に極めて有効であることが確認される。
【0104】
【発明の効果】本発明により、固定床型三次元電極電解
槽を用いる被処理水中の微生物等を電気化学的に処理す
る方法において、制菌効率に優れ、流量低下が少ない電
解槽および処理方法を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】比較の炭素質固定床型三次元電極電解槽の縦断
面図である。
【図2】比較の炭素質固定床型三次元電極電解槽の縦断
面図の一部拡大図である。
【図3】本発明の固定床型三次元電極電解槽の縦断面図
である。
【図4】本発明の固定床収納容器の斜視図である。
【図5】本発明及び比較の固定床の様々な態様を示した
縦断面図である。
【図6】本発明の固定床を収容した電解槽の分解斜視図
である。
【図7】本発明の別の態様を示した固定床型三次元電極
電解槽の縦断面図である。
【図8】本発明のO−リングを使用した固定床収納容器
の斜視図である。
【図9】本発明の非貫通孔を有する固定床型三次元電極
材料の斜視図である。
【図10】本発明の別の態様を示した固定床型三次元電
極電解槽の縦断面図である。
【図11】本発明の別の態様を示した固定床型三次元電
極電解槽の縦断面図である。
【図12】本発明の固定床型三次元電極の断面図であ
る。
【図13】本発明のガスケットの端部の角度を示す説明
図である。
【図14】本発明のガスケットの端部の角度を示す別の
構成を示す説明図である。
【図15】本発明の固定床型三次元電極を電解槽に組み
立てる時の説明図である。
【図16】本発明の固定床型三次元電極電解槽用ガスケ
ットの平面図と側面図である。
【図17】本発明の別の態様の固定床型三次元電極電解
槽用ガスケットの平面図と側面図である。
【符号の説明】
1 固定床型三次元電極(例えば炭素電極) 2 補助電極 2′ 補助電極 3 ガスケット 4 電極ターミナル(外部から電力供給用) 4′ 電極ターミナル(外部から電力供給用) 5 内筒 6 外筒 7 被処理水導入路 8 導線 9 スペーサー 10 上蓋 11 下部固定用リング 12 Oリング 13 非貫通孔を有する固定床型三次元電極材料 14 孔径の小さい固定床型三次元電極 15 孔径の大きい固定床型三次元電極 16 通水孔をもった固定床型三次元電極 17 給電用電極 17′ 給電用電極

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理水を固定床型三次元電極を通過さ
    せて、電気化学的に処理する固定床型三次元電極電解槽
    に用いられるガスケットが、該電解槽内の固定床型三次
    元電極の側面部及び端部をコの字型におおうことができ
    ることを特徴とする固定床型三次元電極電解槽用ガスケ
    ット。
  2. 【請求項2】 固定床型三次元電極電解槽用ガスケット
    が、固定床型三次元電極を組み込む容器内径よりもやや
    大きい外径を有する突起を外側に1コ以上有することを
    特徴とする請求項1記載の固定床型三次元電極電解槽用
    ガスケット。
  3. 【請求項3】 固定床型三次元電極電解槽用ガスケット
    において、固定床型三次元電極又は固定床型三次元電極
    と補助電極を収容した状態の該固定床型三次元電極電解
    槽用ガスケット側面部の突起部を除く外径(B)が、固
    定床型三次元電極を組み込む容器内径(A)に対し、
    0.95≦(B/A)≦0.995の比率であることを
    特徴とする請求項1又は2記載の固定床型三次元電極電
    解槽用ガスケット。
  4. 【請求項4】 固定床型三次元電極電解槽用ガスケット
    において、固定床型三次元電極を組み込む電解槽容器内
    径(A)に対し、固定床型三次元電極、又は固定床型三
    次元電極と/補助電極とを収容した該固定床型三次元電
    極電解槽用ガスケット側面部の突起の外径(C)の比率
    が1.005≦(C/A)≦1.08であることを特徴
    とする請求項2又は3記載の固定床型三次元電極電解槽
    用ガスケット。
  5. 【請求項5】 固定床型三次元電極電解槽用ガスケット
    において、固定床型三次元電極又は固定床型三次元電極
    と補助電極を収容した状態の該固定床型三次元電極電解
    槽用ガスケット側面部の突起部を除く外径(B)が、固
    定床型三次元電極を組み込む電解槽容器内径(A)に対
    し、0.95≦(B/A)≦0.995の比率であり、
    かつ該電解槽容器内径(A)に対し、該ガスケット側面
    部の突起の外径(C)の比率が1.005≦(C/A)
    ≦1.05となることを特徴とする請求項1又は2記載
    の固定床型三次元電極電解槽用ガスケット。
  6. 【請求項6】 固定床型三次元電極電解槽用ガスケット
    において、該固定床型三次元電極電解槽用ガスケットの
    内径(D)が該固定床型三次元電極電解槽用ガスケット
    に収容される固定床型三次元電極又は固定床型三次元電
    極と補助電極の直径(E)に対し、0.85≦(D/
    E)≦0.98であることを特徴とする請求項1又は2
    記載の固定床型三次元電極電解槽用ガスケット。
  7. 【請求項7】 固定床型三次元電極電解槽用ガスケット
    において、固定床型三次元電極又は固定床型三次元電極
    と補助電極を収容した状態の該固定床型三次元電極電解
    槽用ガスケット側面部の突起部を除く外径(B)が、固
    定床型三次元電極を組み込む容器内径(A)に対し、
    0.95≦(B/A)≦0.995の比率であり、かつ
    該電解槽容器内径(A)に対し、該固定床型三次元電極
    電解槽用ガスケット側面部の突起の外経(C)の比率が
    1.005≦(C/A)≦1.05で、かつ該ガスケッ
    トの内径(D)が該固定床型三次元電極電解槽用ガスケ
    ットに収容される固定床型三次元電極又は固定床型三次
    元電極と補助電極の収容部の直径(E)に対し、0.8
    5≦(D/E)≦0.98であることを特徴とする請求
    項1又は2記載の固定床型三次元電極電解槽用ガスケッ
    ト。
  8. 【請求項8】 固定床型三次元電極電解槽用ガスケット
    の内側面部と端部とのなす角度(α)が80〜89°で
    あることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載
    の固定床型三次元電極電解槽用ガスケット。
  9. 【請求項9】 固定床型三次元電極電解槽用ガスケット
    内に、固定床型三次元電極又は固定床型三次元電極と補
    助電極を収容した状態で、該固定床型三次元電極電解槽
    用ガスケットの突起部を除いた外側面部と電解槽容器内
    壁とのなす角度(β)が1〜10°であることを特徴と
    する請求項1〜8のいずれか1項記載の固定床型三次元
    電極電解槽用ガスケット。
  10. 【請求項10】 固定床型三次元電極電解槽に用いられ
    るに固定床が、請求項1〜9のいずれか1項記載の固定
    床型三次元電極電解槽用ガスケットと該固定床型三次元
    電極電解槽用ガスケット内部に固定床型三次元電極を収
    容したものであることを特徴とする固定床。
  11. 【請求項11】 固定床型三次元電極電解槽に用いられ
    るに固定床が、2枚の補助電極ではさまれた固定床型三
    次元電極を請求項1〜9のいずれか1項記載のガスケッ
    ト内に収容したことを特徴とする固定床。
  12. 【請求項12】 固定床型三次元電極電解槽に用いられ
    るに固定床が、直径が固定床型三次元電極より小さい2
    枚の補助電極ではさまれ、請求項1〜9のいずれか1項
    記載のガスケット内に該固定床型三次元電極が収容され
    ていることを特徴とする固定床。
  13. 【請求項13】 被処理水を固定床型三次元電極を通過
    させて、電気化学的に処理する固定床型三次元電極電解
    槽において、請求項10、11又は12記載の固定床を
    筒状容器に格納した電解槽であることを特徴とする固定
    床型三次元電極電解槽。
  14. 【請求項14】 被処理水を固定床型三次元電極を通過
    させて、電気化学的に処理する固定床型三次元電極電解
    槽において、請求項10記載の固定床及び該固定床に面
    接触して設置された補助電極、スペーサーを筒状容器に
    格納した電解槽であることを特徴とする固定床型三次元
    電極電解槽。
  15. 【請求項15】 2枚の金属補助電極ではさまれた固定
    床型三次元電極を筒状容器に格納した、被処理水を固定
    床型三次元電極を通過させて電気化学的に処理する固定
    床型三次元電極電解槽において、金属電極間の略中央部
    にO−リングを設置したことを特徴とする固定床型三次
    元電極電解槽。
  16. 【請求項16】 被処理水を固定床型三次元電極を通過
    させて電気化学的に処理する固定床型三次元電極電解槽
    において、固定床型三次元電極の被処理水の流入側に非
    貫通孔を設けた固定床型三次元電極を用いることを特徴
    とする固定床型三次元電極電解槽。
  17. 【請求項17】 被処理水を請求項13〜16のいずれ
    か1項記載の固定床型三次元電極電解槽に供給し前記被
    処理水を電気化学的に処理する被処理水の処理方法にお
    いて、該固定床型三次元電極電解槽を使用する際に入口
    側から1〜4kgf/cm2の圧力で被処理水を送水す
    ることを特徴とする水処理方法。
  18. 【請求項18】 被処理水を固定床型三次元電極を通過
    させて電気化学的に処理する固定床型三次元電極電解槽
    において、有機質バインダーを使用して積層した複数の
    合成繊維製シートを熱処理し炭化及びグラファイト化し
    て作成した炭素電極板を含んでなる炭素質固定床型三次
    元電極の被処理水の流入側に通水断面積あたり5〜25
    %の非貫通孔を設けた固定床型三次元電極を用いること
    を特徴とする固定床型三次元電極電解槽。
  19. 【請求項19】 請求項18記載の固定床型三次元電極
    電解槽を用いることを特徴とする水処理方法。
  20. 【請求項20】 固定床型三次元電極が炭素質固定床型
    三次元電極であることを特徴とする請求項1〜9のいず
    れか1項記載の固定床型三次元電極電解槽用ガスケッ
    ト。
  21. 【請求項21】 固定床型三次元電極が炭素質固定床型
    三次元電極であることを特徴とする請求項10〜12の
    いずれか1項記載の固定床。
  22. 【請求項22】 固定床型三次元電極が炭素質固定床型
    三次元電極であることを特徴とする請求項13〜16の
    いずれか1項記載の固定床型三次元電極電解槽。
  23. 【請求項23】 固定床型三次元電極が炭素質固定床型
    三次元電極であることを特徴とする請求項17記載の水
    処理方法。
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