JPH09305083A - 電子写真装置 - Google Patents

電子写真装置

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JPH09305083A
JPH09305083A JP14651596A JP14651596A JPH09305083A JP H09305083 A JPH09305083 A JP H09305083A JP 14651596 A JP14651596 A JP 14651596A JP 14651596 A JP14651596 A JP 14651596A JP H09305083 A JPH09305083 A JP H09305083A
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哲郎 鈴木
Hiroshi Tamura
宏 田村
Hiroshi Nagame
宏 永目
Hiroshi Ikuno
弘 生野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感光体表面に吸着した硝酸イオン、アンモニ
ウムイオン等の放電生成物を複雑な手段を用いることな
く簡単に除去し、電子写真装置の画像流れを防止するこ
と。 【解決手段】 導電性支持体から最も離れた最表層に高
分子電荷輸送物質が含有された電子写真感光体の周囲
に、帯電手段と露光手段、現像手段、転写手段、及び残
留トナーのトナークリーナーを配置した電子写真装置に
おいて、前記帯電手段とクリーナーとの間に、前記感光
体表面を空拭きするように、帯電手段でのコロナ放電に
伴う放電生成物イオンを除去するためのクリーナーと、
該クリーナーを感光体に接触する位置と感光体から離れ
た位置との間で移動させる機構とを設け、前記クリーナ
ーを間欠的に感光体に接触させて空拭きするようにした
ことを特徴とする電子写真装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機やプリン
タ、ファクシミリ等の電子写真装置に関し、特に帯電手
段等としてのコロナ放電により感光体上に生成する硝酸
イオンやアンモニウムイオン等のイオンを除去し、画像
流れを防止するようにした電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方法としては、カールソンプロ
セスやその種々の変形プロセスなどが知られており、複
写機やプリンタなどに広く使用されている。このような
電子写真方法に用いられる感光体の中でも、有機系の感
光材料を用いたものが、安価、大量生産性、無公害性な
どをメリットとして、近年使用され始めている。
【0003】これらの電子写真感光体において、電荷輸
送層に用いられる電荷輸送材料は、多くが低分子化合物
として開発されているが、低分子化合物は単独では成膜
性がないため、通常不活性高分子に分散・混合して用い
られる。しかるに、低分子電荷輸送材料と不活性高分子
からなる電荷輸送層は一般に柔らかく、カールソンプロ
セスにおいては繰り返し使用による膜削れを生じやす
い。更にこの構成の電荷輸送層は、電荷移動度に限界が
あり、カールソンプロセスの高速化或いは小型化の障害
となっていた。これは、低分子電荷輸送材料の含有量比
に限りがあり、通常、低分子電荷輸送材料の含有量が5
0重量%以下で使用されることに起因している。低分子
電荷輸送材料の含有量を増すことで確かに電荷移動度は
上げられるが、このとき逆に成膜性は劣化する。
【0004】一方、高分子型の電荷輸送材料は、例え
ば、特開昭50−82056号公報、特開昭51−73
888号公報、特開昭54−8527号公報、特開昭5
4−11737号公報、特開昭56−150749号公
報、特開昭57−78402号公報、特開昭63−28
5552号公報、特開平1−1728号公報、特開平1
−19049号公報及び特開平3−50555号公報な
どに開示されている。これらの高分子型の電荷輸送材料
は、電荷輸送層が高分子だけで構成されるため、高い機
械的強度が期待される。また、成膜性を損なうことなく
電荷輸送を担う官能基を高密度に含有することが可能で
あり、高速応答性が期待される。
【0005】電子写真プロセスでのコロナ放電、特に帯
電器からのコロナ放電では、硝酸イオンやアンモニウム
イオン等の放電生成物が発生する。これらのイオンは、
例えば放電で生成したオゾンが空気中の窒素を酸化して
NOxを発生し、NOxが感光体上の吸着水と反応して
硝酸イオンとなること等により発生する。硝酸イオン、
アンモニウムイオン等が感光体の表面に吸着し、大気中
の水分を吸湿すると、感光体の表面電気抵抗は低下し、
感光体は、静電潜像を維持できなくなり、画像流れが発
生する。この現象は、低分子電荷輸送材料を不活性高分
子に分散・混合して用いられる感光体では、感光体表面
の膜削れの方が顕著であることより顕在化していなかっ
た。
【0006】しかしながら、高分子型の電荷輸送材料を
用いた感光体は長寿命化にともない感光体表面に硝酸イ
オンやアンモニウムイオン等の放電生成物が蓄積し画像
流れが発生してしまい、この点の改良が強く望まれてい
た。
【0007】画像流れの防止のため、特開昭51−65
941号公報、特開昭52−129434号公報、特開
昭53−32744号公報等で開示の技術においては、
ヒータにより感光体を加熱し、吸着水を蒸発させること
を提案している。ヒータによる感光体の加熱は一般に用
いられている手段であるが、この方法では感光体表面へ
のトナーの固着が生じるという問題がある。また、ヒー
タで感光体を加熱することは、電子写真装置の消費電力
を著しく増加させ、更に冷間からの使用開始時の待ち時
間を延長させることになる。
【0008】特開昭61−112153号公報、特開昭
62−119567号公報、特開昭63−60477号
公報においては、研磨剤により放電生成物イオンを除去
することを提案している。しかしながら研磨剤を用いる
ことは感光体表面を傷つけ、研磨剤をトナーに混合する
場合には現像特性を低下させる。
【0009】特開平2−293884号公報、特開平2
−293885号公報は、水や多価アルコール、或いは
その誘導体を用いて、該感光体表面に付着した放電生成
物を除去することを提案している。しかし乾式のプロセ
スに湿式のプロセスを持ち込むことは、乾式の利点を損
ない、電子写真装置を複雑化し、好ましくない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記
従来技術における問題点を解決し、感光体表面に吸着し
た硝酸イオン、アンモニウムイオン等の放電生成物を複
雑な手段を用いることなく簡単に除去し、電子写真装置
の画像流れを防止することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】このような課題は本発明
に係る、導電性支持体から最も離れた最表層に高分子電
荷輸送物質が含有された電子写真感光体の周囲に、帯電
手段と露光手段現像手段、転写手段、及び残留トナーの
クリーナーを配置した電子写真装置であって、前記帯電
手段とクリーナーとの間に前記感光体の表面を空拭きす
るように、帯電手段でのコロナ放電に伴う放電生成物イ
オンを除去するための、トナークリーナーを設け、感光
体に接触させるようにしたことを特徴とする電子写真装
置、により解決される。
【0012】また、前記課題は本発明に係る、前記帯電
手段とトナークリーナーとの間に、感光体表面を空拭き
するように、帯電手段でのコロナ放電に伴う放電生成物
イオンを除去するためのクリーナーと、該クリーナーを
感光体に接触する位置と感光体から離れた位置との間で
移動させる機構とを設け、前記クリーナーを間欠的に感
光体に接触させて空拭きするようにしたことを特徴とす
る電子写真装置、により解決される。
【0013】以下、図面を用いて本発明の電子写真装置
を詳細に説明する。図1は、本発明における電子写真装
置の1例を示す概略構成図である。(11)は導電性支
持体から最も離れた最表層に高分子電荷輸送物質が含有
された電子写真感光体で、(12)は帯電手段(帯電
器)、(13)は露光手段としての露光ビーム、(1
4)は現像手段としての現像機、(15)は転写手段の
1例としての転写チャージャー、(16)はトナークリ
ーナーである。(17)は、放電生成物除去クリーナー
で、(18)は例えば空気圧シリンダー、(19)は空
気圧ポンプ、(1A)はカウンターで、このカウンター
(1A)により、感光体(11)の使用回数をカウント
し、例えば100枚〜5万枚毎にシリンダー(18)を
作動させて、所定の圧力で放電生成物除去クリーナー
(17)を感光体(11)の表面に押しつける。空気圧
シリンダー(18)に替え、バネやモーター等の任意の
クリーナー移動手段を用い得る。(1B)は光除電ラン
プである。
【0014】放電生成物除去クリーナー(17)の形状
や種類、材質は任意である。放電生成物除去クリーナー
としてはブレードクリーナー、繊維クリーナー等、公知
のものを使用することができる。このクリーナーの形状
としては、織布状や不織布状、フェルト状、筆状、パッ
ド状、タオル地状、或るいは紙状等の任意のものを用い
ることができ、材質には、綿、麻、紙、脱脂綿等の植物
性繊維、羊や兎、馬等の獣毛、或るいはナイロン、ポリ
エステル、アクリル等の合成樹脂繊維、放電生成物に対
する吸着能を有する活性炭素繊維や活性炭等をそのまま
或いは他の材料と混合して用いることができる。図5〜
図7にこのクリーナーの変形例を示す。
【0015】図5の放電生成物除去クリーナーでは、プ
ラスチックの芯材(51)の周囲に繊維布(52)を貼
り付けクリーナーとする。芯材(51)は移動手段(5
3)により前方の感光体方向に、好ましくは間欠的に、
移動させられ芯材(51)周囲の繊維布(52)を感光
体(11)の最表面に押しつける。図6の放電生成物除
去クリーナーでは、ローラ(61)、(63)、(6
4)を利用して、布(62)を送る。ローラ(64)は
移動手段(65)により間欠的に前方に移動させられ、
布(62)をその都度感光体(11)の最表面に押しつ
ける。図7の放電生成物除去クリーナーでは、ローラ
(71)の周囲に巻き付けた布(72)を用いて、放電
生成物イオンの拭き取りを行なう。(73)はローラ
(71)の移動手段である。
【0016】このクリーナーは常時感光体表面に接触さ
せてもよいが、繊維屑の発生や、クリーナーのへこみに
よる拭き取り能力の低下を防止するため、好ましくは間
欠的に感光体表面に接触させる。拭き取りの頻度は、例
えば複写100枚毎に1回〜5万枚毎に1回とする。
【0017】次に、図面を用いて本発明で用いられる電
子写真感光体を詳細に説明する。図2は、本発明におい
て用いられる電子写真感光体の1構成例の断面図であ
り、導電性支持体(21)上に、感光層(23)が形成
されたものである。
【0018】図3は、別の構成を示す断面図であり、導
電性支持体(21)上に、電荷発生層(31)と電荷輸
送層(33)からなる感光層(23)が形成されたもの
である。図4は、更に別の構成を示す断面図であり、導
電性支持体(21)と感光層(23)との間に下引き層
(25)が形成されたものである。
【0019】次に、本発明に用いられる高分子電荷輸送
物質について説明する。本発明に用いられる高分子電荷
輸送物質としては、公知の高分子型の電荷輸送材料を用
いることができる。
【0020】例えば、 (a)主鎖及び/又は側鎖にカルバゾール環を有する重
合体 例えば、ポリ−N−ビニルカルバゾールの重合体、特開
昭50−82056号公報開示のN−アクリルアミドメ
チルカルバゾールの重合体、特開昭54−9632号公
報記載のハロゲン化ポリ−N−ビニルカルバゾール、特
開昭54−11737号公報記載のポリ−N−アクリル
アミドメチルカルバゾール及びポリ−N−アクリルアミ
ドメチルカルバモイルアルキルカルバゾール、特開平4
−183719号公報に記載のカルバゾール構造を有す
る特定のジヒドロキシ化合物即ちビス[N−ヒドロキシ
アリール(又は−ヒドロキシヘテロ)−N−アリール]
アミノ置換カルバゾールを或いはこれとビスフェノール
化合物とを炭酸エステル形成性化合物と反応させること
により得られるカルバゾール系ポリカーボネート、化合
物等が例示される。 (b)主鎖及び/又は側鎖にヒドラゾン構造を有する重
合体 例えば、特開昭57−78402号公報記載の、クロル
メチル化ポリスチレンと4−ヒドロキシベンジリデンベ
ンジルフェニルヒドラゾンとの脱塩酸縮合により生成さ
れるヒドラゾン構造を有するポリスチレン、特開平3−
50555号公報に記載のポリ(4−ホルミルスチレ
ン)と1,1−ジアリールヒドラジンとの脱水縮合によ
り生成される4−ヒドラゾン側鎖構造を有するポリスチ
レン化合物等が例示される。 (c)ポリシリレン重合体 例えば、特開昭63−285552号公報記載のポリ
(メチルフェニルシリレン)、ポリ(nープロピルメチ
ルシリレン)−1−メチルフェニルシリレン又はポリ
(nープロピルメチルシリレン)、特開平5−1949
7号公報記載の−(Si(R1)(R2))−、又は
【0021】
【化13】 の繰り返し単位を有するポリシラン化合物(R1、R2
R3、R4はH、ハロゲン、エーテル基、置換アルキル基
等)の化合物等が例示される。 (d)主鎖及び/又は側鎖に第3級アミン構造を有する
重合体 例えば、N,N−ビス(4−メチルフェニル)−4−ア
ミノポリスチレン、特開平1−13061号公報、及び
特開平1−19049号公報記載の一般式
【0022】
【化14】 を有するアリールアミン樹脂化合物(ここでAr、A
r’はアリール、Zはカルバゾール−4,7−ジイル
基、フルオレニン基、フェニレン基、ピレンジイル基、
4,4’−ビフェニレン基等の2価の不飽和環式基、R
及びR’は個々に−CH2−、−(CH2)2−、−(CH2)
3−及び−(CH2)4−、R”は−CO−又は−CO−O
−C64−Y−C64−O−CO−(Yは−O−、−C
2−、−S−、−C(Me)2−等)、mは0又は1、n
は5〜5000を表わす。)、特開平1−1728号公
報記載のR-[O-A-O-CH2-CH(OR)-CH2-O-B-O-CH2-CH(OR)-
CH2]m−(RはH、-Me、-Et、mは4〜1000、Aは−
Ar−N(Ar')−[Z]−[N(Ar')−Ar]n−(Z
はカルバゾール−4,7−ジイル基、フルオニレン基、
フェニレン基、ピレンジイル基、4,4’−ビフェニレ
ン基等の2価の不飽和環式基、Ar、Ar’はアリール
基)、BはAと同じ意味か又は−Ar−V−Ar(Vは
−CH2−、−O−、−S−、−C(Me)2−等)を表わ
す。)を有するアリールアミン含有ポリヒドロキシエー
テル樹脂、特開平5−66598号公報記載の
【0023】
【化15】 (n1は1〜10、n2は0〜4、n3は0〜5、mは0
〜1)の構造を有する(メタ)アクリル酸エステルの
(共)重合体、特開平5−40350号公報に記載の、
構造単位
【0024】
【化16】 (R1、R2はアルキル、アリール、アラルキル、A
1、Ar2、Ar3は2価の芳香族残基、lは0以上の
整数、mは1以上の整数、nは2以上の整数、pは3〜
6の整数)を有する化合物等が例示される。 (e)その他の重合体 例えば、ニトロピレンのホルムアルデヒド縮重合体、特
開昭51−73888号公報記載の、6−ビニルインド
ロ[2,3−b]キノキサリン誘導体の重合物、特開昭
56−150749号公報に記載の、1,1−ビス(4
−ジベンジルアミノフェニル)プロパンのホルムアルデ
ヒド縮合樹脂化合物等が例示される。
【0025】本発明に使用される電子供与性基を有する
重合体は、上記重合体だけでなく、公知単量体の共重合
体や、ブロック重合体、グラフト重合体、スターポリマ
ーや、又、例えば特開平3−109406号公報に開示
されているような、
【0026】
【化17】 電子供与性基を有する架橋重合体等を用いることも可能
である。
【0027】また本発明における高分子電荷輸送物質と
して、主鎖及び/又は側鎖にトリアリールアミン構造を
有するポリカーボネートが有効に使用される。更に、下
記一般式1〜10で表わされる高分子電荷輸送物質を用
いることにより、本発明の効果はよりいっそう顕著なも
のとなる。一般式1〜10で表わされる高分子電荷輸送
物質を以下に例示し、具体例を示す。
【0028】
【化18】 式中、R1、R2、R3はそれぞれ独立して置換若しくは
無置換のアルキル基又はハロゲン原子、R4は水素原子
又は置換若しくは無置換のアルキル基、R5、R6は置換
若しくは無置換のアリール基、o、p、qはそれぞれ独
立して0〜4の整数、k、jは組成を表わし、0.1≦
k≦1、0≦j≦0.9、nは繰り返し単位数を表わし
5〜5000の整数である。Xは脂肪族の2価基、環状
脂肪族の2価基、又は下記一般式で表わされる2価基を
表わす。
【0029】
【化19】 式中、R101、R102は各々独立して置換若しくは無置換
のアルキル基、アリール基又はハロゲン原子を表わす。
l、mは0〜4の整数、Yは単結合、炭素原子数1〜1
2の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキレン基、−O
−、−S−、−SO−、−SO2−、−CO−、−CO
−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族の2価基を表わ
す。)又は、
【0030】
【化20】 (式中、aは1〜20の整数、bは1〜2000の整
数、R103、R104は置換又は無置換のアルキル基又はア
リール基を表わす。)を表わす。ここで、R101
102、R103とR104は、それぞれ同一でも異なっても
よい。
【0031】一般式1の具体例 R1、R2、R3はそれぞれ独立して置換若しくは無置換
のアルキル基又はハロゲン原子を表わすが、その具体例
としては以下のものを挙げることができ、同一であって
も異なってもよい。
【0032】アルキル基として好ましくは、C1〜C12
とりわけC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖又
は分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基はさ
らにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコ
キシ基、フェニル基、又はハロゲン原子、C1〜C4のア
ルキル基若しくはC1〜C4のアルコキシ基で置換された
フェニル基を含有していてもよい。具体的には、メチル
基、エチル基、nープロピル基、iープロピル基、tー
ブチル基、sーブチル基、nーブチル基、iーブチル
基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、
2−シアノエチル基、2−エトキシエチル基、2−メト
キシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4
−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−フ
ェニルベンジル基等が挙げられる。
【0033】ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素
原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。R4は水素
原子又は置換若しくは無置換のアルキル基を表わすが、
そのアルキル基の具体例としては上記のR1、R2、R3
と同様のものが挙げられる。R5、R6は置換若しくは無
置換のアリール基(芳香族炭化水素基及び不飽和複素環
基)を表わすが、その具体例としては以下のものを挙げ
ることができ、同一であっても異なってもよい。
【0034】芳香族炭化水素基としては、フェニル基、
縮合多環基としてナフチル基、ピレニル基、2−フルオ
レニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、ア
ズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリ
セニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベン
ゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基、非縮合
多環基としてビフェニリル基、ターフェニリル基などが
挙げられる。複素環基としては、チエニル基、ベンゾチ
エニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル
基などが挙げられる。
【0035】上記のアリール基は以下に示す基を置換基
として有してもよい。 (1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ
基、ニトロ基。 (2)アルキル基。アルキル基としては、上記のR1
2、R3と同様のものが挙げられる。
【0036】(3)アルコキシ基(−OR105)。アル
コキシ基(−OR105)としては、R105が上記(2)で
定義したアルキル基であるものが挙げられ、具体的に
は、メトキシ基、エトキシ基、nープロポキシ基、iー
プロポキシ基、tーブトキシ基、nーブトキシ基、sー
ブトキシ基、iーブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ
基、2−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メ
チルベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙
げられる。 (4)アリールオキシ基。アリールオキシ基としては、
アリール基としてフェニル基、ナフチル基を有するもの
が挙げられる。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1
〜C4のアルキル基又はハロゲン原子を置換基として含
有してもよい。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチ
ルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メチルフェノ
キシ基、4−メトキシフェニノキシ基、4−クロロフェ
ノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基等が挙げ
られる。
【0037】(5)置換メルカプト基又はアリールメル
カプト基。置換メルカプト基又はアリールメルカプト基
としては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フ
ェニルチオ基、pーメチルフェニルチオ基等が挙げられ
る。 (6)アルキル置換アミノ基。アルキル置換アミノ基と
しては、アルキル基が前記(2)で定義したアルキル基
のものが挙げられ、具体的には、ジメチルアミノ基、ジ
エチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルアミノ基、
N,N−ジベンジルアミノ基等が挙げられる。 (7)アシル基。アシル基としては、具体的にはアセチ
ル基、プロピオニル基、ブチリル基、マロニル基、ベン
ゾイル基等が挙げられる。
【0038】前記Xで表わされる構造部分は下記一般式
(A)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物
をホスゲン法、エステル交換法等を用い重合するとき、
下記一般式(B)のジオール化合物を併用することによ
り主鎖中に導入される。この場合、製造されるポリカー
ボネート樹脂はランダム共重合体、又はブロック共重合
体となる。また、Xで表わされる構造部分は下記一般式
(A)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物
と下記一般式(B)から誘導されるビスクロロホーメー
トとの重合反応によっても繰り返し単位中に導入され
る。この場合、製造されるポリカーボネートは交互共重
合体となる。
【0039】
【化21】 一般式(B)のジオール化合物の具体例としては以下の
ものが挙げられる。1,3−プロパンジオール、1,4
−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6
−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,
10−デカンジオール、2−メチル−1,3−プロパン
ジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオー
ル、2−エチル−1,3−プロパンジオール、ジエチレ
ングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレン
グリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等
の脂肪族ジオールや1,4−シクロヘキサンジオール、
1,3−シクロヘキサンジオール、シクロヘキサン−
1,4−ジメタノール等の環状脂肪族ジオール等が挙げ
られる。
【0040】また、芳香環を有するジオールとしては、
4,4’−ジヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)−1−フェニルエタン、2,2−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−メチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、2,
2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン、2,2−ビス(3−イソプロピル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−ジメチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,
4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’
−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、3,3’−ジメ
チル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、
4,4’−ジヒドロキシジフェニルオキシド、2,2−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパ
ン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレ
ン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)キサンテ
ン、エチレングリコール−ビス(4−ヒドロキシベンゾ
エート)、ジエチレングリコール−ビス(4−ヒドロキ
シベンゾエート)、トリエチレングリコール−ビス(4
−ヒドロキシベンゾエート)、1,3−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)−テトラメチルジシロキサン、フェノ
ール変性シリコーンオイル等が挙げられる。
【0041】
【化22】 式中、R7、R8は置換若しくは無置換のアリール基、A
1、Ar2、Ar3は同一又は異なるアリレン基を表わ
す。X、k、j及びnは、一般式1の場合と同じであ
る。
【0042】一般式2の具体例 R7、R8は置換若しくは無置換のアリール基を表わす
が、その具体例としては以下のものを挙げることがで
き、同一であっても異なってもよい。芳香族炭化水素基
としては、フェニル基、縮合多環基としてナフチル基、
ピレニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−
2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、ト
リフェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフ
ェニル基、5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリ
デンフェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、
ターフェニリル基、又は
【0043】
【化23】 (ここで、Wは−O−、−S−、−SO−、−SO
2−、−CO−又は以下の2価基を表わす。)
【0044】
【化24】
【0045】
【化25】
【0046】
【化26】
【0047】
【化27】 を表わす。
【0048】複素環基としては、チエニル基、ベンゾチ
エニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル
基などが挙げられる。また、Ar1、Ar2及びAr3
示されるアリレン基としてはR7及びR8で示したアリー
ル基の2価基が挙げられ、同一であっても異なってもよ
い。上述のアリール基及びアリレン基は以下に示す基
(1)〜基(7)を置換基として有してもよい。また、
これら置換基は上記一般式中のR106、R107、R108
同じ意味を有する。
【0049】(1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル
基、シアノ基、ニトロ基。 (2)アルキル基。アルキル基としては、好ましくはC
1〜C12とりわけC1〜C18さらに好ましくはC1〜C4
直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル
基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4
アルコキシ基、フェニル基、又はハロゲン原子、C1
4のアルキル基若しくはC1〜C4のアルコキシ基で置
換されたフェニル基を含有していてもよい。具体的に
は、メチル基、エチル基、nープロピル基、iープロピ
ル基、tーブチル基、sーブチル基、nーブチル基、i
ーブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエ
チル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチル基、
2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジ
ル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル
基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
【0050】(3)アルコキシ基(−OR109)。アル
コキシ基(−OR109)としては、R109が(2)で定義
したアルキル基を表わす。具体的には、メトキシ基、エ
トキシ基、nープロポキシ基、iープロポキシ基、tー
ブトキシ基、nーブトキシ基、sーブトキシ基、iーブ
トキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエト
キシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ
基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。 (4)アリールオキシ基。アリールオキシ基としては、
アリール基としてフェニル基、ナフチル基を有するもの
が挙げられる。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1
〜C4のアルキル基又はハロゲン原子を置換基として含
有してもよい。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチ
ルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メチルフェノ
キシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−クロロフェノ
キシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基等が挙げら
れる。
【0051】(5)置換メルカプト基又はアリールメル
カプト基。置換メルカプト基又はアリールメルカプト基
としては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フ
ェニルチオ基、pーメチルフェニルチオ基等が挙げられ
る。 (6)次式で表わされるアルキル置換アミノ基。
【0052】
【化28】 式中、R110及びR111は各々独立に前記(2)で定義し
たアルキル基又はアリール基を表わす。アリール基とし
ては例えばフェニル基、ビフェニル基、又はナフチル基
が挙げられ、これらはC1〜C4のアルコキシ基、C1
4のアルキル基又はハロゲン原子を置換基として含有
してもよい。またアリール基上の炭素原子と共同で環を
形成してもよい。このアルキル置換アミノ基としては具
体的には、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−フェニ
ルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基、N,N−ジ
(pートリル)アミノ基、ジベンジルアミノ基、ピペリ
ジノ基、モルホリノ基、ユロリジル基等が挙げられる。
【0053】(7)メチレンジオキシ基、又はメチレン
ジチオ基等のアルキレンジオキシ基又はアルキレンジチ
オ基等。
【0054】前記Xで表わされる構造部分は下記一般式
(C)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物
をホスゲン法、エステル交換法等を用い重合するとき、
下記一般式(B)のジオール化合物を併用することによ
り主鎖中に導入される。この場合、製造されるポリカー
ボネート樹脂はランダム共重合体、又はブロック共重合
体となる。また、Xの構造部分は下記一般式(C)のト
リアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記一般
式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの重合
反応によっても繰り返し単位中に導入される。この場
合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体とな
る。
【0055】
【化29】 一般式(B)のジオール化合物としては一般式1と同じ
ものが挙げられる。
【0056】
【化30】 式中、R9、R10は置換若しくは無置換のアリール基、
Ar4、Ar5、Ar6は同一又は異なるアリレン基を表
わす。X、k、j及びnは、一般式1の場合と同じであ
る。
【0057】一般式3の具体例 R9、R10は置換若しくは無置換のアリール基を表わす
が、その具体例としては以下のものを挙げることがで
き、同一であっても異なってもよい。芳香族炭化水素基
としては、フェニル基、縮合多環基としてナフチル基、
ピレニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−
2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、ト
リフェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフ
ェニル基、5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリ
デンフェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、
ターフェニリル基などが挙げられる。複素環基として
は、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾ
フラニル基、カルバゾリル基などが挙げられる。
【0058】また、Ar4、Ar5及びAr6で示される
アリレン基としてはR9及びR10で示したアリール基の
2価基が挙げられ、同一であっても異なってもよい。上
述のアリール基及びアリレン基は以下に示す基を置換基
として有してもよい。 (1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ
基、ニトロ基。 (2)アルキル基。アルキル基としては、好ましくは、
1〜C12とりわけC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C
4の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、これらのアル
キル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1
4のアルコキシ基、フェニル基、又はハロゲン原子、
1〜C4のアルキル基若しくはC1〜C4のアルコキシ基
で置換されたフェニル基を含有してもよい。具体的に
は、メチル基、エチル基、nープロピル基、iープロピ
ル基、tーブチル基、sーブチル基、nーブチル基、i
ーブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエ
チル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチル基、
2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジ
ル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル
基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
【0059】(3)アルコキシ基(−OR112)。アル
コキシ基(−OR112)としては、R112が上記(2)で
定義したアルキル基のものが挙げられ、具体的には、メ
トキシ基、エトキシ基、nープロポキシ基、iープロポ
キシ基、tーブトキシ基、nーブトキシ基、sーブトキ
シ基、iーブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2
−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベ
ンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられ
る。
【0060】(4)アリールオキシ基。アリールオキシ
基としては、アリール基としてフェニル基、ナフチル基
が挙げられる。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1
〜C4のアルキル基又はハロゲン原子を置換基として含
有してもよい。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチ
ルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メチルフェノ
キシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−クロロフェノ
キシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基等が挙げら
れる。
【0061】(5)置換メルカプト基又はアリールメル
カプト基。置換メルカプト基又はアリールメルカプト基
としては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フ
ェニルチオ基、pーメチルフェニルチオ基等が挙げられ
る。
【0062】(6)アルキル置換アミノ基。アルキル置
換アミノ基としては、アルキル基は(2)で定義したア
ルキル基を表わす。具体的には、ジメチルアミノ基、ジ
エチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルアミノ基、
N,N−ジベンジルアミノ基等が挙げられる。 (7)アシル基;具体的にはアセチル基、プロピオニル
基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基等が挙げら
れる。
【0063】前記Xで表わされる構造部分は下記一般式
(D)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物
をホスゲン法、エステル交換法等を用い重合するとき、
下記一般式(B)のジオール化合物を併用することによ
り主鎖中に導入される。この場合、製造されるポリカー
ボネート樹脂はランダム共重合体、又はブロック共重合
体となる。また、Xの構造部分は下記一般式(D)のト
リアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記一般
式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの重合
反応によっても繰り返し単位中に導入される。この場
合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体とな
る。
【0064】
【化31】 一般式(B)のジオール化合物は一般式1と同じものが
挙げられる。
【0065】
【化32】 式中、R11、R12は置換若しくは無置換のアリール基、
Ar7、Ar8、Ar9は同一又は異なるアリレン基、p
は1〜5の整数を表わす。X、k、j及びnは、一般式
1の場合と同じである。
【0066】一般式4の具体例 R11、R12は置換若しくは無置換のアリール基を表わす
が、その具体例としては以下のものを挙げることがで
き、同一であっても異なってもよい。芳香族炭化水素基
としては、フェニル基、縮合多環基としてナフチル基、
ピレニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−
2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、ト
リフェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフ
ェニル基、5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリ
デンフェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、
ターフェニリル基などが挙げられる。複素環基として
は、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾ
フラニル基、カルバゾリル基などが挙げられる。
【0067】また、Ar7、Ar8及びAr9で示される
アリレン基としてはR11及びR12で示したアリール基の
2価基が挙げられ、同一であっても異なってもよい。上
述のアリール基及びアリレン基は以下に示す基を置換基
として有してもよい。 (1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ
基、ニトロ基。 (2)アルキル基。アルキル基としては、好ましくは、
1〜C12とりわけC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C
4の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、これらのアル
キル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1
4のアルコキシ基、フェニル基、又はハロゲン原子、
1〜C4のアルキル基若しくはC1〜C4のアルコキシ基
で置換されたフェニル基を含有してもよい。具体的に
は、メチル基、エチル基、nープロピル基、iープロピ
ル基、tーブチル基、sーブチル基、nーブチル基、i
ーブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエ
チル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチル基、
2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジ
ル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル
基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
【0068】(3)アルコキシ基(−OR113)。アル
コキシ基(−OR113)としては、R113が上記(2)で
定義したアルキル基のものが挙げられ、具体的には、メ
トキシ基、エトキシ基、nープロポキシ基、iープロポ
キシ基、tーブトキシ基、nーブトキシ基、sーブトキ
シ基、iーブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2
−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベ
ンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられ
る。 (4)アリールオキシ基。アリールオキシ基としては、
アリール基としてフェニル基、ナフチル基が挙げられ
る。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアル
キル基又はハロゲン原子を置換基として含有してもよ
い。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ
基、2−ナフチルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、
4−メトキシフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、
6−メチル−2−ナフチルオキシ基等が挙げられる。
【0069】(5)置換メルカプト基又はアリールメル
カプト基。置換メルカプト基又はアリールメルカプト基
としては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フ
ェニルチオ基、pーメチルフェニルチオ基等が挙げられ
る。 (6)アルキル置換アミノ基。アルキル置換アミノ基と
しては、アルキル基が上記(2)で定義したアルキル基
のものが挙げられ、具体的には、ジメチルアミノ基、ジ
エチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルアミノ基、
N,N−ジベンジルアミノ基等が挙げられる。 (7)アシル基。アシル基としては、具体的にはアセチ
ル基、プロピオニル基、ブチリル基、マロニル基、ベン
ゾイル基等が挙げられる。
【0070】前記Xで表わされる構造部分は下記一般式
(E)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物
をホスゲン法、エステル交換法等を用い重合するとき、
下記一般式(B)のジオール化合物を併用することによ
り主鎖中に導入される。この場合、製造されるポリカー
ボネート樹脂はランダム共重合体、又はブロック共重合
体となる。また、Xの構造部分は下記一般式(E)のト
リアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記一般
式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの重合
反応によっても繰り返し単位中に導入される。この場
合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体とな
る。
【0071】
【化33】 一般式(B)のジオール化合物は一般式1と同じものが
挙げられる。
【0072】
【化34】 式中、R13、R14は置換若しくは無置換のアリール基、
Ar10、Ar11、Ar12は同一又は異なるアリレン基、
1、X2は置換若しくは無置換のエチレン基、又は置換
若しくは無置換のビニレン基を表わす。X、k、j及び
nは、一般式1の場合と同じである。
【0073】一般式5の具体例 R13、R14は置換若しくは無置換のアリール基を表わす
が、その具体例としては以下のものを挙げることがで
き、同一であっても異なってもよい。芳香族炭化水素基
としては、フェニル基、縮合多環基としてナフチル基、
ピレニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−
2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、ト
リフェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフ
ェニル基、5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリ
デンフェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、
ターフェニリル基などが挙げられる。複素環基として
は、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾ
フラニル基、カルバゾリル基などが挙げられる。
【0074】また、Ar10、Ar11及びAr12で示され
るアリレン基としてはR13及びR14で示したアリール基
の2価基が挙げられ、同一であっても異なってもよい。
上述のアリール基及びアリレン基は以下に示す基を置換
基として有してもよい。 (1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ
基、ニトロ基。(2)アルキル基。アルキル基として
は、好ましくは、C1〜C12とりわけC1〜C8、さらに
好ましくはC1〜C4の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であ
り、これらのアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、
シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基、又は
ハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基若しくはC1〜C4
のアルコキシ基で置換されたフェニル基を含有してもよ
い。具体的には、メチル基、エチル基、nープロピル
基、iープロピル基、tーブチル基、sーブチル基、n
ーブチル基、iーブチル基、トリフルオロメチル基、2
−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル基、2−エト
キシエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4
−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メト
キシベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられ
る。
【0075】(3)アルコキシ基(−OR114)。アル
コキシ基(−OR114)としては、R114が上記(2)で
定義したアルキル基のものが挙げられ、具体的には、メ
トキシ基、エトキシ基、nープロポキシ基、iープロポ
キシ基、tーブトキシ基、nーブトキシ基、sーブトキ
シ基、iーブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2
−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベ
ンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられ
る。
【0076】(4)アリールオキシ基。アリールオキシ
基としては、アリール基としてフェニル基、ナフチル基
を有するものが挙げられる。これは、C1〜C4のアルコ
キシ基、C1〜C4のアルキル基又はハロゲン原子を置換
基として含有してもよい。具体的には、フェノキシ基、
1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メ
チルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−ク
ロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基
等が挙げられる。
【0077】(5)置換メルカプト基又はアリールメル
カプト基。置換メルカプト基又はアリールメルカプト基
としては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フ
ェニルチオ基、pーメチルフェニルチオ基等が挙げられ
る。
【0078】(6)アルキル置換アミノ基。アルキル置
換アミノ基としては、アルキル基が上記(2)で定義し
たアルキル基のものが挙げられ、具体的には、ジメチル
アミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−プロピ
ルアミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基等が挙げられ
る。 (7)アシル基。アシル基としては、具体的にはアセチ
ル基、プロピオニル基、ブチリル基、マロニル基、ベン
ゾイル基等が挙げられる。
【0079】前記X1、X2の構造部分は置換若しくは無
置換のエチレン基、置換若しくは無置換のビニレン基を
表わし、この置換基としては、シアノ基、ハロゲン原
子、ニトロ基、上記R13、R14のアリール基、上記
(2)のアルキル基が挙げられる。
【0080】前記Xで表わされる構造部分は下記一般式
(F)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物
をホスゲン法、エステル交換法等を用い重合するとき、
下記一般式(B)のジオール化合物を併用することによ
り主鎖中に導入される。この場合、製造されるポリカー
ボネート樹脂はランダム共重合体、又はブロック共重合
体となる。また、Xの構造部分は下記一般式(F)のト
リアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記一般
式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの重合
反応によっても繰り返し単位中に導入される。この場
合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体とな
る。
【0081】
【化35】 一般式(B)のジオール化合物は一般式1と同じものが
挙げられる。
【0082】
【化36】
【0083】式中、R15、R16、R17、R18は置換若し
くは無置換のアリール基、Ar13、Ar14、Ar15、A
16は同一又は異なるアリレン基、Y1、Y2、Y3は単
結合、置換若しくは無置換のアルキレン基、置換若しく
は無置換のシクロアルキレン基、置換若しくは無置換の
アルキレンエーテル基、酸素原子、硫黄原子、ビニレン
基を表わし同一であっても異なってもよい。X、k、j
及びnは、一般式1の場合と同じである。
【0084】一般式6の具体例 R15、R16、R17、R18は置換若しくは無置換のアリー
ル基を表わすが、その具体例としては以下のものを挙げ
ることができ、同一であっても異なってもよい。
【0085】芳香族炭化水素基としては、フェニル基、
縮合多環基としてナフチル基、ピレニル基、2−フルオ
レニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、ア
ズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリ
セニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベン
ゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基、非縮合
多環基としてビフェニリル基、ターフェニリル基などが
挙げられる。複素環基としては、チエニル基、ベンゾチ
エニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル
基などが挙げられる。
【0086】また、Ar13、Ar14、Ar15及びAr16
で示されるアリレン基としてはR15、R16、R17、及び
18で示した上記のアリール基の2価基が挙げられ、同
一であっても異なってもよい。
【0087】上述のアリール基及びアリレン基は以下に
示す基を置換基として有してもよい。 (1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ
基、ニトロ基。 (2)アルキル基。アルキル基としては、好ましくは、
1〜C12とりわけC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C
4の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、これらのアル
キル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1
4のアルコキシ基、フェニル基、又はハロゲン原子、
1〜C4のアルキル基若しくはC1〜C4のアルコキシ基
で置換されたフェニル基を含有してもよい。具体的に
は、メチル基、エチル基、nープロピル基、iープロピ
ル基、tーブチル基、sーブチル基、nーブチル基、i
ーブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエ
チル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチル基、
2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジ
ル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル
基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
【0088】(3)アルコキシ基(−OR115)。アル
コキシ基(−OR115)としては、R115が上記(2)で
定義したアルキル基のものが挙げられ、具体的には、メ
トキシ基、エトキシ基、nープロポキシ基、iープロポ
キシ基、tーブトキシ基、nーブトキシ基、sーブトキ
シ基、iーブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2
−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベ
ンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられ
る。
【0089】(4)アリールオキシ基。アリールオキシ
基としては、アリール基としてフェニル基、ナフチル基
が挙げられる。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1
〜C4のアルキル基又はハロゲン原子を置換基として含
有してもよい。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチ
ルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メチルフェノ
キシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−クロロフェノ
キシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基等が挙げら
れる。
【0090】前記Y1、Y2、Y3の構造部分は単結合、
置換若しくは無置換のアルキレン基、置換若しくは無置
換のシクロアルキレン基、置換若しくは無置換のアルキ
レンエーテル基、酸素原子、硫黄原子、ビニレン基を表
わし、同一であっても異なっていてもよい。
【0091】このアルキレン基としては、上記(2)で
示したアルキル基より誘導される2価基が挙げられ、具
体的には、メチレン基、エチレン基、1,3−プロピレ
ン基、1,4−ブチレン基、2−メチル−1,3−プロ
ピレン基、ジフルオロメチレン基、ヒドロキシエチレン
基、シアノエチレン基、メトキシエチレン基、フェニル
メチレン基、4−メチルフェニルメチレン基、2,2−
プロピレン基、2,2−ブチレン基、ジフェニルメチレ
ン基等を挙げることができる。
【0092】同シクロアルキレン基としては、1,1−
シクロペンチレン基、1,1−シクロヘキシレン基、
1,1−シクロオクチレン基等を挙げることができる。
【0093】同アルキレンエーテル基としては、ジメチ
レンエーテル基、ジエチレンエーテル基、エチレンメチ
レンエーテル基、ビス(トリエチレン)エーテル基、ポ
リテトラメチレンエーテル基等が挙げられる。
【0094】前記Xで表わされる構造部分は下記一般式
(G)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物
をホスゲン法、エステル交換法等を用い重合するとき、
下記一般式(B)のジオール化合物を併用することによ
り主鎖中に導入される。この場合、製造されるポリカー
ボネート樹脂はランダム共重合体、又はブロック共重合
体となる。また、Xの構造部分は下記一般式(G)のト
リアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記一般
式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの重合
反応によっても繰り返し単位中に導入される。この場
合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体とな
る。
【0095】
【化37】 一般式(B)のジオール化合物は一般式1と同じものが
挙げられる。
【0096】
【化38】 式中、R19、R20は水素原子、置換若しくは無置換のア
リール基を表わし、R19とR20は環を形成していてもよ
い。Ar17、Ar18、Ar19は同一又は異なるアリレン
基を表わす。X、k、j及びnは、一般式1の場合と同
じである。
【0097】一般式7の具体例 R19、R20は置換若しくは無置換のアリール基を表わす
が、その具体例としては以下のものを挙げることがで
き、同一であっても異なってもよい。
【0098】芳香族炭化水素基としては、フェニル基、
縮合多環基としてナフチル基、ピレニル基、2−フルオ
レニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、ア
ズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリ
セニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベン
ゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基、非縮合
多環基としてビフェニリル基、ターフェニリル基などが
挙げられる。複素環基としては、チエニル基、ベンゾチ
エニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル
基などが挙げられる。
【0099】また、R19、R20は環を形成する場合、9
−フルオリニデン、5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘ
ブテニリデンなどが挙げられる。また、Ar17、Ar18
及びAr19で示されるアリレン基としてはR19及びR20
で示したアリール基の2価基が挙げられ、同一であって
も異なってもよい。
【0100】上述のアリール基及びアリレン基は以下に
示す基を置換基として有してもよい。 (1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ
基、ニトロ基。 (2)アルキル基。アルキル基としては、好ましくは、
1〜C12とりわけC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C
4の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、これらのアル
キル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1
4のアルコキシ基、フェニル基、又はハロゲン原子、
1〜C4のアルキル基若しくはC1〜C4のアルコキシ基
で置換されたフェニル基を含有してもよい。具体的に
は、メチル基、エチル基、nープロピル基、iープロピ
ル基、tーブチル基、sーブチル基、nーブチル基、i
ーブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエ
チル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチル基、
2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジ
ル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル
基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
【0101】(3)アルコキシ基(−OR116)。アル
コキシ基(−OR116)としては、R116が上記(2)で
定義したアルキル基のものが挙げられ、具体的には、メ
トキシ基、エトキシ基、nープロポキシ基、iープロポ
キシ基、tーブトキシ基、nーブトキシ基、sーブトキ
シ基、iーブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2
−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベ
ンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられ
る。
【0102】(4)アリールオキシ基。アリールオキシ
基としては、アリール基としてフェニル基、ナフチル基
を有するものが挙げられる。これは、C1〜C4のアルコ
キシ基、C1〜C4のアルキル基又はハロゲン原子を置換
基として含有してもよい。具体的には、フェノキシ基、
1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メ
チルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−ク
ロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基
等が挙げられる。
【0103】(5)置換メルカプト基又はアリールメル
カプト基。置換メルカプト基又はアリールメルカプト基
としては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フ
ェニルチオ基、pーメチルフェニルチオ基等が挙げられ
る。 (6)アルキル置換アミノ基。アルキル置換アミノ基と
しては、アルキル基が上記(2)で定義したアルキル基
のものが挙げられ、具体的には、ジメチルアミノ基、ジ
エチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルアミノ基、
N,N−ジベンジルアミノ基等が挙げられる。 (7)アシル基。アシル基としては、具体的にはアセチ
ル基、プロピオニル基、ブチリル基、マロニル基、ベン
ゾイル基等が挙げられる。
【0104】前記Xの構造部分は下記一般式(H)のト
リアリールアミノ基を有するジオール化合物をホスゲン
法、エステル交換法等を用い重合するとき、下記一般式
(B)のジオール化合物を併用することにより主鎖中に
導入される。この場合、製造されるポリカーボネート樹
脂はランダム共重合体、又はブロック共重合体となる。
また、Xの構造部分は下記一般式(H)のトリアリール
アミノ基を有するジオール化合物と下記一般式(B)か
ら誘導されるビスクロロホーメートとの重合反応によっ
ても繰り返し単位中に導入される。この場合、製造され
るポリカーボネートは交互共重合体となる。
【0105】
【化39】 一般式(B)のジオール化合物は一般式1と同じものが
挙げられる。
【0106】
【化40】 式中、R21は置換若しくは無置換のアリール基、A
20、Ar21、Ar22、Ar23は同一又は異なるアリレ
ン基を表わす。X、k、j及びnは、一般式1の場合と
同じである。
【0107】一般式8の具体例 R21は置換若しくは無置換のアリール基を表わすが、そ
の具体例としては以下のものを挙げることができ、同一
であっても異なってもよい。
【0108】芳香族炭化水素基としては、フェニル基、
縮合多環基としてナフチル基、ピレニル基、2−フルオ
レニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、ア
ズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリ
セニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベン
ゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基、非縮合
多環基としてビフェニリル基、ターフェニリル基などが
挙げられる。複素環基としては、チエニル基、ベンゾチ
エニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル
基などが挙げられる。
【0109】また、Ar20、Ar21、Ar22及びAr23
で示されるアリレン基としてはR21で示したアリール基
の2価基が挙げられ、同一であっても異なってもよい。
上述のアリール基及びアリレン基は以下に示す基を置換
基として有してもよい。 (1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ
基、ニトロ基。
【0110】(2)アルキル基。アルキル基としては、
好ましくは、C1〜C12とりわけC1〜C8、さらに好ま
しくはC1〜C4の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、
これらのアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シア
ノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基、又はハロ
ゲン原子、C1〜C4のアルキル基若しくはC1〜C4のア
ルコキシ基で置換されたフェニル基を含有してもよい。
具体的には、メチル基、エチル基、nープロピル基、i
ープロピル基、tーブチル基、sーブチル基、nーブチ
ル基、iーブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒド
ロキシエチル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエ
チル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロ
ロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベ
ンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
【0111】(3)アルコキシ基(−OR117)。アル
コキシ基(−OR117)としては、R117が上記(2)で
定義したアルキル基のものが挙げられ、具体的には、メ
トキシ基、エトキシ基、nープロポキシ基、iープロポ
キシ基、tーブトキシ基、nーブトキシ基、sーブトキ
シ基、iーブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2
−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベ
ンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられ
る。
【0112】(4)アリールオキシ基。アリールオキシ
基としては、アリール基としてフェニル基、ナフチル基
を有するものが挙げられる。これは、C1〜C4のアルコ
キシ基、C1〜C4のアルキル基又はハロゲン原子を置換
基として含有してもよい。具体的には、フェノキシ基、
1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メ
チルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−ク
ロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基
等が挙げられる。
【0113】(5)置換メルカプト基又はアリールメル
カプト基。置換メルカプト基又はアリールメルカプト基
としては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フ
ェニルチオ基、pーメチルフェニルチオ基等が挙げられ
る。
【0114】(6)アルキル置換アミノ基。アルキル置
換アミノ基としては、アルキル基が上記(2)で定義し
たアルキル基のものを表わす。具体的には、ジメチルア
ミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−プロピル
アミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基等が挙げられ
る。 (7)アシル基。アシル基としては、具体的にはアセチ
ル基、プロピオニル基、ブチリル基、マロニル基、ベン
ゾイル基等が挙げられる。
【0115】前記Xの構造部分は下記一般式(J)のト
リアリールアミノ基を有するジオール化合物をホスゲン
法、エステル交換法等を用い重合するとき、下記一般式
(B)のジオール化合物を併用することにより主鎖中に
導入される。この場合、製造されるポリカーボネート樹
脂はランダム共重合体、又はブロック共重合体となる。
また、この構造部分Xは下記一般式(J)のトリアリー
ルアミノ基を有するジオール化合物と下記一般式(B)
から誘導されるビスクロロホーメートとの重合反応によ
っても繰り返し単位中に導入される。この場合、製造さ
れるポリカーボネートは交互共重合体となる。
【0116】
【化41】 一般式(B)のジオール化合物は一般式1と同じものが
挙げられる。
【0117】
【化42】 式中、R22、R23、R24、R25は置換若しくは無置換の
アリール基、Ar24、Ar25、Ar26、Ar27、Ar28
は同一又は異なるアリレン基を表わす。X、k、j及び
nは、一般式1の場合と同じである。
【0118】一般式9の具体例 R22、R23、R24、R25は置換若しくは無置換のアリー
ル基を表わすが、その具体例としては以下のものを挙げ
ることができ、同一であっても異なってもよい。
【0119】芳香族炭化水素基としては、フェニル基、
縮合多環基としてナフチル基、ピレニル基、2−フルオ
レニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、ア
ズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリ
セニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベン
ゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基、非縮合
多環基としてビフェニリル基、ターフェニリル基などが
挙げられる。複素環基としては、チエニル基、ベンゾチ
エニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル
基などが挙げられる。
【0120】また、Ar24、Ar25、Ar26、Ar27
及びAr28で示されるアリレン基としては、R22
23、R24、及びR25で示したアリール基の2価基が挙
げられ、同一であっても異なってもよい。上述のアリー
ル基及びアリレン基は以下に示す基を置換基として有し
てもよい。
【0121】(1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル
基、シアノ基、ニトロ基。 (2)アルキル基。アルキル基としては、好ましくは、
1〜C12とりわけC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C
4の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、これらのアル
キル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1
4のアルコキシ基、フェニル基、又はハロゲン原子、
1〜C4のアルキル基若しくはC1〜C4のアルコキシ基
で置換されたフェニル基を含有してもよい。具体的に
は、メチル基、エチル基、nープロピル基、iープロピ
ル基、tーブチル基、sーブチル基、nーブチル基、i
ーブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエ
チル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチル基、
2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジ
ル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル
基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
【0122】(3)アルコキシ基(−OR118)。アル
コキシ基(−OR118)としては、R118が上記(2)で
定義したアルキル基のものが挙げられ、具体的には、メ
トキシ基、エトキシ基、nープロポキシ基、iープロポ
キシ基、tーブトキシ基、nーブトキシ基、sーブトキ
シ基、iーブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2
−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベ
ンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられ
る。
【0123】(4)アリールオキシ基。アリールオキシ
基としては、アリール基としてフェニル基、ナフチル基
を有するものが挙げられる。これは、C1〜C4のアルコ
キシ基、C1〜C4のアルキル基又はハロゲン原子を置換
基として含有してもよい。具体的には、フェノキシ基、
1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メ
チルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−ク
ロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基
等が挙げられる。
【0124】(5)置換メルカプト基又はアリールメル
カプト基。置換メルカプト基又はアリールメルカプト基
としては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フ
ェニルチオ基、pーメチルフェニルチオ基等が挙げられ
る。
【0125】(6)アルキル置換アミノ基。アルキル置
換アミノ基としては、アルキル基が上記(2)で定義し
たアルキル基のものが挙げられ、具体的には、ジメチル
アミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−プロピ
ルアミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基等が挙げられ
る。 (7)アシル基。アシル基としては、具体的にはアセチ
ル基、プロピオニル基、ブチリル基、マロニル基、ベン
ゾイル基等が挙げられる。
【0126】前記Xで表わされる構造部分は下記一般式
(L)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物
をホスゲン法、エステル交換法等を用い重合するとき、
下記一般式(B)のジオール化合物を併用することによ
り主鎖中に導入される。この場合、製造されるポリカー
ボネート樹脂はランダム共重合体、又はブロック共重合
体となる。また、この構造部分Xは下記一般式(L)の
トリアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記一
般式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの重
合反応によっても繰り返し単位中に導入される。この場
合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体とな
る。
【0127】
【化43】 一般式(B)のジオール化合物は一般式1と同じものが
挙げられる。
【0128】
【化44】 式中、R26、R27は置換若しくは無置換のアリール基、
Ar29、Ar30、Ar31は同一又は異なるアリレン基を
表わす。X、k、j及びnは、一般式1の場合と同じで
ある。
【0129】一般式10の具体例 R26、R27は置換若しくは無置換のアリール基を表わす
が、その具体例としては以下のものを挙げることがで
き、同一であっても異なってもよい。
【0130】芳香族炭化水素基としては、フェニル基、
縮合多環基としてナフチル基、ピレニル基、2−フルオ
レニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、ア
ズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリ
セニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベン
ゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基、非縮合
多環基としてビフェニリル基、ターフェニリル基などが
挙げられる。複素環基としては、チエニル基、ベンゾチ
エニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル
基などが挙げられる。
【0131】また、Ar29、Ar30、及びAr31で示さ
れるアリレン基としては、R26及びR27で示したアリー
ル基の2価基が挙げられ、同一であっても異なってもよ
い。上述のアリール基及びアリレン基は以下に示す基を
置換基として有してもよい。
【0132】(1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル
基、シアノ基、ニトロ基。 (2)アルキル基。アルキル基としては、好ましくは、
1〜C12とりわけC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C
4の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、これらのアル
キル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1
4のアルコキシ基、フェニル基、又はハロゲン原子、
1〜C4のアルキル基若しくはC1〜C4のアルコキシ基
で置換されたフェニル基を含有してもよい。具体的に
は、メチル基、エチル基、nープロピル基、iープロピ
ル基、tーブチル基、sーブチル基、nーブチル基、i
ーブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエ
チル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチル基、
2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジ
ル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル
基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
【0133】(3)アルコキシ基(−OR119)。アル
コキシ基(−OR119)としては、R119が上記(2)で
定義したアルキル基のものが挙げられ、具体的には、メ
トキシ基、エトキシ基、nープロポキシ基、iープロポ
キシ基、tーブトキシ基、nーブトキシ基、sーブトキ
シ基、iーブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2
−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベ
ンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられ
る。
【0134】(4)アリールオキシ基。アリールオキシ
基としては、アリール基としてフェニル基、ナフチル基
を有するものが挙げられる。これは、C1〜C4のアルコ
キシ基、C1〜C4のアルキル基又はハロゲン原子を置換
基として含有してもよい。具体的には、フェノキシ基、
1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メ
チルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−ク
ロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基
等が挙げられる。
【0135】(5)置換メルカプト基又はアリールメル
カプト基。置換メルカプト基又はアリールメルカプト基
としては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フ
ェニルチオ基、pーメチルフェニルチオ基等が挙げられ
る。 (6)アルキル置換アミノ基。アルキル置換アミノ基と
しては、アルキル基が上記(2)で定義したアルキル基
のものが挙げられ、具体的には、ジメチルアミノ基、ジ
エチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルアミノ基、
N,N−ジベンジルアミノ基等が挙げられる。 (7)アシル基。アシル基としては、具体的にはアセチ
ル基、プロピオニル基、ブチリル基、マロニル基、ベン
ゾイル基等が挙げられる。
【0136】前記Xの構造部分は下記一般式(M)のト
リアリールアミノ基を有するジオール化合物をホスゲン
法、エステル交換法等を用い重合するとき、下記一般式
(B)のジオール化合物を併用することにより主鎖中に
導入される。この場合、製造されるポリカーボネート樹
脂はランダム共重合体、又はブロック共重合体となる。
また、この構造部分Xは下記一般式(M)のトリアリー
ルアミノ基を有するジオール化合物と下記一般式(B)
から誘導されるビスクロロホーメートとの重合反応によ
っても繰り返し単位中に導入される。この場合、製造さ
れるポリカーボネートは交互共重合体となる。
【0137】
【化45】 一般式(B)のジオール化合物は一般式1と同じものが
挙げられる。
【0138】導電性支持体(21)としては、体積抵抗
1010Ω以下の導電性を示すもの、例えばアルミニウ
ム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、銀、金、白金、
鉄などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの酸化物
を蒸着又はスパッタリングによりフィルム状若しくは円
筒状のプラスチック、紙等に被覆したもの、或るいはア
ルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレス
などの板及びそれらをD.I.、I.I.、押出し、引
き抜きなどの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研磨な
どで表面処理した管などを使用することができる。
【0139】本発明における感光層(23)は、単層型
でも積層型でもよいが、ここでは説明の都合上、まず積
層型について述べる。はじめに、電荷発生層(31)に
ついて説明する。電荷発生層(31)は、電荷発生物質
を主成分とする層で、必要に応じてバインダー樹脂を用
いることもある。電荷発生物質としては、無機系材料と
有機系材料を用いることができる。無機系材料には、結
晶セレン、アモルファス・セレン、セレン−テルル、セ
レン−テルル−ハロゲン、セレン−ヒ素化合物や、アモ
ルファス・シリコン等が挙げられる。アモルファス・シ
リコンにおいては、ダングリングボンドを水素原子、ハ
ロゲン原子でターミネートしたものや、ホウ素原子、リ
ン原子等をドープしたものが良好に用いられる。
【0140】一方、有機系材料としては、公知の材料を
用いることができる。例えば、金属フタロシアニン、無
金属フタロシアニンなどのフタロシアニン系顔料、アズ
レニウム塩顔料、スクエアリック酸メチン顔料、カルバ
ゾール骨格を有するアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格
を有するアゾ顔料、ジフェニルアミン骨格を有するアゾ
顔料、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料、フル
オレノン骨格を有するアゾ顔料、オキサジアゾール骨格
を有するアゾ顔料、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔
料、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有するアゾ顔
料、ジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料、ペ
リレン系顔料、アントラキノン系又は多環キノン系顔
料、キノンイミン系顔料、ジフェニルメタン及びトリフ
ェニルメタン系顔料、ベンゾキノン及びナフトキノン系
顔料、シアニン及びアゾメチン系顔料、インジゴイド系
顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料などが挙げられ
る。これらの電荷発生物質は、単独又は2種以上の混合
物として用いることができる。
【0141】電荷発生層(31)に必要に応じて用いら
れるバインダー樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタ
ン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シ
リコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、
ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレ
ン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミ
ドなどが用いられる。これらのバインダー樹脂は、単独
又は2種以上の混合物として用いることができる。ま
た、電荷発生層のバインダー樹脂として上述のバインダ
ー樹脂の他に、先述の高分子電荷輸送物質を用いること
ができる。更に、必要に応じて低分子電荷輸送物質を添
加してもよい。
【0142】電荷発生層(31)に併用できる低分子電
荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸送物質とがあ
る。
【0143】電子輸送物質としては、例えばクロルアニ
ル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシア
ノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオ
レノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレ
ノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,
4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリ
ニトロ−4H−インデノ[1,2−b]チオフェン−4
オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−
5,5−ジオキサイドなどの電子受容性物質が挙げられ
る。これらの電子輸送物質は、単独又は2種以上の混合
物として用いることができる。
【0144】正孔輸送物質としては、以下に表わされる
電子供与性物質が挙げられ、良好に用いられる。例え
ば、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イ
ミダゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体、9−
(pージエチルアミノスチリルアントラセン)、1,1
−ビス−(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、
スチリルアントラセン、スチリルピラゾリン、フェニル
ヒドラゾン類、α−フェニルスチルベン誘導体、チアゾ
ール誘導体、トリアゾール誘導体、フェナジン誘導体、
アクリジン誘導体、ベンゾフラン誘導体、ベンズイミダ
ゾール誘導体、チオフェン誘導体などが挙げられる。こ
れらの正孔輸送物質は、単独又は2種以上の混合物とし
て用いることができる。
【0145】電荷発生層(31)を形成する方法には、
真空薄膜作製法と溶液分散系からのキャスティング法と
が大きく挙げられる。前者の方法には、真空蒸着法、グ
ロー放電分解法、イオンプレーティング法、スパッタリ
ング法、反応性スパッタリング法、CVD法等が用いら
れ、上述した無機系材料、有機系材料が良好に形成でき
る。
【0146】また、後述のキャスティング法によって電
荷発生層を設けるには、上述した無機系若しくは有機系
電荷発生物質を必要ならばバインダー樹脂と共にテトラ
ヒドロフラン、シクロヘキサノン、ジオキサン、ジクロ
ロエタン、ブタノン等の溶媒を用いてボールミル、アト
ライター、サンドミル等により分散し、分散液を適度に
希釈して塗布することにより、形成できる。塗布は、浸
漬塗工法やスプレーコート、ビードコート法などを用い
て行なうことができる。以上のようにして設けられる電
荷発生層の膜厚は、0.01〜5μm程度が適当であ
り、好ましくは0.05〜2μmである。
【0147】次に、電荷輸送層(33)について説明す
る。電荷輸送層(33)は、高分子電荷輸送物質を主成
分とする層であり、高分子電荷輸送物質を適当な溶剤に
溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥することにより形
成できる。高分子電荷輸送物質は3×105V/cmの
電界下で1×10-5cm2/V・sec以上の移動度を
有する高分子電荷輸送物質ならば、いずれの公知材料を
用いることができるが、主鎖及び/又は側鎖にトリアリ
ールアミン構造を有するポリカーボネートが有効に使用
される。前記一般式1〜10の高分子電荷輸送物質が特
に良好に使用される。また、必要により適当なバインダ
ー樹脂、低分子電荷輸送物質、可塑剤やレベリング剤を
添加することもできる。
【0148】電荷輸送層(33)に併用できるバインダ
ー樹脂としては、ポリカーボネート(ビスフェノールA
タイプ、ビスフェノールZタイプ)、ポリエステル、メ
タクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン、塩化ビニ
ル、酢酸ビニル、ポリスチレン、フェノール樹脂、エポ
キシ樹脂、ポリウレタン、ポリ塩化ビニリデン、アルキ
ッド樹脂、シリコン樹脂、ポリビニルカルバゾール、ポ
リビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリアク
リレート、ポリアクリルアミド、フェノキシ樹脂などが
用いられる。これらのバインダーは、単独又は2種以上
の混合物として用いることができる。
【0149】電荷輸送層(33)に併用できる低分子電
荷輸送物質は、電荷発生層(31)の説明において記載
したものと同じものを用いることができる。電荷輸送層
(33)の膜厚は、5〜100μm程度が適当であり、
好ましくは、10〜40μm程度が適当である。また、
本発明において電荷輸送層(33)中に可塑剤やレベリ
ング剤を添加してもよい。
【0150】可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジ
オクチルフタレート等の一般の樹脂の可塑剤として使用
されているものがそのまま使用でき、その使用量は、バ
インダー樹脂100重量部に対して0〜30重量部程度
が適当である。レベリング剤としては、ジメチルシリコ
ーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のシリ
コーンオイル類や、側鎖にパーフルオロアルキル基を有
するポリマー或いはオリゴマーが使用され、その使用量
は、バインダー樹脂100重量部に対して0〜1重量部
程度が適当である。
【0151】次に、感光層(23)が単層構成の場合に
ついて述べる。キャスティング法で単層感光層を設ける
場合、多くは電荷発生物質と低分子並びに高分子電荷輸
送物質よりなる機能分離型のものが挙げられる。即ち、
電荷発生物質並びに電荷輸送物質には、前出の材料を用
いることができる。また、必要により可塑剤やレベリン
グ剤を添加することもできる。更に、必要に応じて用い
ることのできるバインダー樹脂としては、先に電荷輸送
層(33)で挙げたバインダー樹脂をそのまま用いる他
に、電荷発生層(31)で挙げたバインダー樹脂を混合
して用いてもよい。単層感光体の膜厚は、5〜100μ
m程度が適当であり、好ましくは、10〜40μm程度
が適当である。
【0152】本発明に用いられる電子写真感光体には、
導電性支持体(21)と感光層(23)[積層タイプの
場合には、電荷発生層(31)]との間に下引き層(2
5)を設けることができる。下引き層(25)は、接着
性を向上する、モワレなどを防止する、上層の塗工性を
改良する、残留電位を低減するなどの目的で設けられ
る。下引き層(25)は一般に樹脂を主成分とするが、
これらの樹脂はその上に感光層を溶剤でもって塗布する
ことを考えると、一般の有機溶剤に対して耐溶解性の高
い樹脂であることが望ましい。このような樹脂として
は、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸
ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシ
メチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレ
タン、メラミン樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポ
キシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂など
が挙げられる。また、酸化チタン、シリカ、アルミナ、
酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で例示
できる金属酸化物、或るいは金属硫化物、金属窒化物な
どの微粉末を加えてもよい。これらの下引き層は、前述
の感光層の場合と同様、適当な溶媒、塗工法を用いて形
成することができる。
【0153】さらに、本発明における感光体の下引き層
として、シランカップリング剤、チタンカップリング
剤、クロムカップリング剤等を使用して、例えばゾルー
ゲル法等により形成した金属酸化物層も有用である。こ
の他に、本発明の下引き層にはAl23を陽極酸化にて
設けたものや、ポリパラキシレン(パリレン)等の有機
物や、SiO、SnO2、TiO2、ITO、CeO2
の無機物を真空薄膜作製法にて設けたものも良好に使用
できる。下引き層の膜厚は0〜5μmが適当である。
【0154】また、本発明においては、耐環境性の改善
のため、とりわけ、感度低下、残留電位の上昇を防止す
る目的で、酸化防止剤を添加することができる。酸化防
止剤は、有機物を含む層ならばいずれに添加してもよい
が、電荷輸送物質を含む層に添加すると良好な結果が得
られる。本発明に用いることができる酸化防止剤とし
て、下記のものが挙げられる。
【0155】モノフェノール系化合物 2,6−ジ−tーブチル−pークレゾール、ブチル化ヒ
ドロキシアニソール、2,6−ジ−tーブチル−4−エ
チルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−tー
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートな
ど。
【0156】ビスフェノール系化合物 2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−tーブ
チルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−
エチル−6−tーブチルフェノール)、4,4’−チオ
ビス−(3−メチル−6−tーブチルフェノール)、
4,4’−ブチリデンビス−(3−メチル−6−tーブ
チルフェノール)など。
【0157】高分子フェノール系化合物 1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−
5−tーブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメ
チル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tーブチル−
4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メ
チレン−3−(3’,5’−ジ−tーブチル−4’−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ビス
[3,3’−ビス(4’−ヒドロキシ−3’−tーブチ
ルフェニル)ブチリックアシッド]グリコールエステ
ル、トコフェノール類など。
【0158】パラフェニレンジアミン類 N−フェニル−N’−イソプロピル−pーフェニレンジ
アミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−pーフェニレ
ンジアミン、N−フェニル−N−sec−ブチル−pー
フェニレンジアミン、N,N’−ジ−イソプロピル−p
ーフェニレンジアミン、N,N’−ジメチル−N,N’
−ジ−tーブチル−pーフェニレンジアミンなど。
【0159】ハイドロキノン類 2,5−ジ−tーオクチルハイドロキノン、2,6−ジ
ドデシルハイドロキノン、2−ドデシルハイドロキノ
ン、2−ドデシル−5−クロロハイドロキノン、2−t
ーオクチル−5−メチルハイドロキノン、2−(2−オ
クタデセニル)−5−メチルハイドロキノンなど。
【0160】有機硫黄化合物類 ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステ
アリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジテトラデ
シル−3,3’−チオジプロピオネートなど。
【0161】有機燐化合物類 トリフェニルホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホス
フィン、トリ(ジノニルフェニル)ホスフィン、トリク
レジルホスフィン、トリ(2,4−ジブチルフェノキ
シ)ホスフィンなど。
【0162】これら化合物は、ゴム、プラスチック、油
脂類などの酸化防止剤として知られており、市販品とし
て容易に入手できる。本発明における酸化防止剤の添加
量は、電荷輸送物質100重量部に対して0.1〜10
0重量部、好ましくは2〜30重量部である。
【0163】発明の作用 本発明では、導電性支持体から最も離れた最表層に高分
子電荷輸送物質が含有された感光体の表面に、クリーナ
ーを接触させ、硝酸イオンやアンモニウムイオン等の放
電生成物イオンを拭き取る。ここでの拭き取りの機構
は、理論により本発明を拘束するつもりはないが、クリ
ーナーと感光体表面との摩擦による帯電で電界を発生さ
せ、放電生成物をクリーナーに移動させるものと考えら
れる。また、クリーナーに用いる繊維は、極性の高い基
を含んでおり、かつ親水性基を含み空気中の水分を吸湿
しているため、感光体表面からクリーナーに容易に放電
生成物イオンが移動するのである。本発明では、感光体
が硬質で、長寿命の導電性支持体から最も離れた最表層
に高分子電荷輸送物質が含有された感光体を用いる。こ
の感光体は硬質で、感光体表面が高分子電荷輸送物質で
構成されているため、硬度が高く、クリーナーで強い圧
力で擦り付けても摩耗することが少ない。逆に硬度が低
く低寿命の低分子電荷輸送材料を不活性高分子に分散・
混合して用いられる感光体では、膜削れによる感光体の
損傷の方が顕著であることにより、イオンの蓄積自体が
あまり問題とはならない。
【0164】
【実施例】次に、実施例によって本発明を更に詳細に説
明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものでは
ない。なお、実施例において、使用する部は全て重量部
を表わし、使用された高分子電荷輸送物質の繰り返し単
位nは、いずれの例においても、重量平均分子量から算
出して100±20の範囲であった。
【0165】実施例1 φ80mmのアルミニウムドラム上に、下記組成の下引
き層用塗工液、電荷発生層用塗工液、電荷輸送層用塗工
液を順次、塗布乾燥することにより、3.5μmの下引
き層、0.2μmの電荷発生層、25μmの電荷輸送層
を形成して、本発明の電子写真感光体を得た。
【0166】 [下引き層用塗工液] アルキッド樹脂 6部 (ベッコゾール 1307−60−EL、大日本インキ化学工業製) メラミン樹脂 4部 (スーパーベッカミン G−821−60、大日本インキ化学工業製) 酸化チタン 40部 メチルエチルケトン 200部
【0167】 [電荷発生層用塗工液] 下記構造のトリスアゾ顔料 2.5部
【0168】
【化46】 ポリビニルブチラール(UCC社製:XYHL) 0.25部 シクロヘキサノン 200部 メチルエチルケトン 80部
【0169】 [電荷輸送層用塗工液] 下記構造の高分子電荷輸送物質 10部
【0170】
【化47】 塩化メチレン 100部
【0171】以上のように作成した電子写真感光体を実
装用にした後、繊維ブラシで感光体ドラムを擦り付け、
放電生成物を摩擦帯電によりブラシに移動させて除去す
るように改造した複写機(リコー製:イマジオMF53
0)に搭載し、32℃、相対湿度85%の環境で5万枚
のランニングテストを行った。クリーナー(17)に
は、綿布のソフトパッドを用い、1kg/cm2の圧力
で感光体表面を擦った。その際、1枚目及び5万枚目の
画像を評価した。更に5万枚複写における感光体の膜厚
減少量(摩耗量)を測定した。
【0172】実施例2 実施例1における電荷輸送層に用いた高分子電荷輸送物
質を以下の構造のものに変えた以外は全く同様に作製
し、実施例1と同様にして複写テストを行った。
【0173】
【化48】
【0174】実施例3 実施例1における電荷輸送層に用いた高分子電荷輸送物
質を以下の構造のものに変えた以外は全く同様に作製
し、実施例1と同様にして複写テストを行った。
【0175】
【化49】
【0176】実施例4 実施例1における電荷輸送層に用いた高分子電荷輸送物
質を以下の構造のものに変えた以外は全く同様に作製
し、実施例1と同様にして複写テストを行った。
【0177】
【化50】
【0178】実施例5 実施例1における電荷輸送層に用いた高分子電荷輸送物
質を以下の構造のものに変えた以外は全く同様に作製
し、実施例1と同様にして複写テストを行った。
【0179】
【化51】
【0180】実施例6 実施例1における電荷輸送層に用いた高分子電荷輸送物
質を以下の構造のものに変えた以外は全く同様に作製
し、実施例1と同様にして複写テストを行った。
【0181】
【化52】
【0182】実施例7 実施例1における電荷輸送層に用いた高分子電荷輸送物
質を以下の構造のものに変えた以外は全く同様に作製
し、実施例1と同様にして複写テストを行った。
【0183】
【化53】
【0184】実施例8 実施例1における電荷輸送層に用いた高分子電荷輸送物
質を以下の構造のものに変えた以外は全く同様に作製
し、実施例1と同様にして複写テストを行った。
【0185】
【化54】
【0186】実施例9 実施例1における電荷輸送層に用いた高分子電荷輸送物
質を以下の構造のものに変えた以外は全く同様に作製
し、実施例1と同様にして複写テストを行った。
【0187】
【化55】
【0188】実施例10 実施例1における電荷輸送層に用いた高分子電荷輸送物
質を以下の構造のものに変えた以外は全く同様に作製
し、実施例1と同様にして複写テストを行った。
【0189】
【化56】
【0190】比較例1〜10 実施例1〜10と全く同様にして作成した電子写真感光
体を実装用にした後、実施例1で使用した複写機(リコ
ー製:イマジオMF530)に搭載し、繊維ブラシが感
光体表面を擦らないようクリーナーを作動させずに32
℃、相対湿度85%の環境で5万枚のランニングテスト
を行った。その際、1枚目及び5万枚目の画像を評価し
た。更に5万枚複写における感光体の膜厚減少量(摩耗
量)を測定した。
【0191】比較例11 実施例1における電荷発生層塗工液を下記組成のものに
変えた以外は、全く同様に作製した。 [電荷輸送層用塗工液] ビスフェノールA型ポリカーボネート 10部 (帝人:パンライトK1300) 下記構造の低分子電荷輸送物質 10部
【0192】
【化57】 塩化メチレン 100部 以上のように作成した比較例11の電子写真感光体を実
装用にした後、実施例1と同様にして複写テストを行っ
た。これらの結果は表1にまとめて示される。
【0193】
【表1】 表1から明らかなように、クリーナーで感光体表面を拭
き取ることにより、画像流れを防止できる。
【0194】
【発明の効果】以上、詳細かつ具体的に説明したよう
に、本発明によれば、高分子型の電荷輸送材料を最表層
に用いた感光体を搭載した電子写真装置における欠点で
ある画像流れの発生を非常に簡易的な方法にて除去さ
れ、また、画像流れの主要因である放電生成物を布、綿
等により拭き取り除去し長時間使用しても、さらに、高
湿中でも、画像流れを防止できる。感光体には表面高度
の高い高分子型の電荷輸送材料を用いるので、拭き取り
時の圧力による感光体表面の損傷は少ない。本発明は上
記の構成を有する結果、長時間にわたって安定した画像
が得られる。さらにクリーナーを間欠的に、感光体に接
触させるようにすれば、繊維屑の発生を防止し、かつク
リーナーのへこみによる拭き取り効率の低下を防止でき
るという極めて優れた効果が発揮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真装置の一例を示す模式図であ
る。
【図2】本発明の電子写真装置に用いる電子写真感光体
の構成を示す断面図である。
【図3】本発明の電子写真装置に用いる電子写真感光体
の別の構成を示す断面図である。
【図4】本発明の電子写真装置に用いる電子写真感光体
の更に別の構成を示す断面図である。
【図5】本発明の電子写真装置に用いるクリーナーの側
面図である。
【図6】本発明の電子写真装置に用いるクリーナーの別
の側面図である。
【図7】本発明の電子写真装置に用いるクリーナーの更
に別の側面図である。
【符号の説明】
11 感光体 12 帯電器 13 露光ビーム 14 現像器 15 転写器 16 トナークリーナー 17 クリーナー 18 空気シリンダー 19 空気圧ポンプ 21 導電性支持体 23 感光層 25 下引き層 31 電荷発生層 33 電荷輸送層 51 芯材 52 布 53 移動手段 61 ローラ 62 布 63 ローラ 64 ローラ 65 移動手段 71 ローラ 72 布 73 移動手段 1A カウンター 1B 光除電ランプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 哲郎 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 田村 宏 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 永目 宏 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 生野 弘 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体から最も離れた最表層に高
    分子電荷輸送物質が含有された電子写真感光体の周囲
    に、帯電手段と露光手段、現像手段、転写手段、及び残
    留トナーのクリーナーを配置した電子写真装置におい
    て、前記帯電手段とクリーナーとの間に、前記感光体表
    面を空拭きするように、帯電手段でのコロナ放電に伴う
    放電生成物イオンを除去するためのクリーナーと、該ク
    リーナーを感光体に接触する位置と感光体から離れた位
    置との間で移動させる機構とを設け、前記クリーナーを
    間欠的に感光体に接触させて空拭きするようにしたこと
    を特徴とする電子写真装置。
  2. 【請求項2】 上記電子写真装置で使用される電子写真
    感光体に含有される高分子電荷輸送物質が、トリアリー
    ルアミン構造を主鎖及び/又は側鎖に含むポリカーボネ
    ートであることを特徴とする請求項1記載の電子写真装
    置。
  3. 【請求項3】 上記電子写真装置で使用される電子写真
    感光体に含有される高分子電荷輸送物質が、下記一般式
    1で表わされる高分子電荷輸送物質であることを特徴と
    する請求項1又は請求項2記載の電子写真装置。 【化1】 式中、R1、R2、R3はそれぞれ独立して置換若しくは
    無置換のアルキル基又はハロゲン原子、R4は水素原子
    又は置換若しくは無置換のアルキル基、R5、R 6は置換
    若しくは無置換のアリール基、o、p、qはそれぞれ独
    立して0〜4の整数、k、jは組成を表わし、0.1≦
    k≦1、0≦j≦0.9、nは繰り返し単位数を表わし
    5〜5000の整数である。Xは脂肪族の2価基、環状
    脂肪族の2価基、又は下記一般式で表わされる2価基を
    表わす。 【化2】 式中、R101、R102は各々独立して置換若しくは無置換
    のアルキル基、アリール基又はハロゲン原子を表わす。
    l、mは0〜4の整数、Yは単結合、炭素原子数1〜1
    2の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキレン基、−O
    −、−S−、−SO−、−SO2−、−CO−、−CO
    −O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族の2価基を表わ
    す。)または、 【化3】 (式中、aは1〜20の整数、bは1〜2000の整
    数、R103、R104は置換又は無置換のアルキル基又はア
    リール基を表わす。)を表わす。ここで、R101
    102、R103とR104は、それぞれ同一でも異なっても
    よい。
  4. 【請求項4】 上記電子写真装置で使用される電子写真
    感光体に含有される高分子電荷輸送物質が、下記一般式
    2で表わされる高分子電荷輸送物質であることを特徴と
    する請求項1又は請求項2記載の電子写真装置。 【化4】 式中、R7、R8は置換若しくは無置換のアリール基、A
    1、Ar2、Ar3は同一又は異なるアリレン基を表わ
    す。X、k、j及びnは、一般式1の場合と同じであ
    る。
  5. 【請求項5】 上記電子写真装置で使用される電子写真
    感光体に含有される高分子電荷輸送物質が、下記一般式
    3で表わされる高分子電荷輸送物質であることを特徴と
    する請求項1又は請求項2記載の電子写真装置。 【化5】 式中、R9、R10は置換若しくは無置換のアリール基、
    Ar4、Ar5、Ar6は同一又は異なるアリレン基を表
    わす。X、k、j及びnは、一般式1の場合と同じであ
    る。
  6. 【請求項6】 上記電子写真装置で使用される電子写真
    感光体に含有される高分子電荷輸送物質が、下記一般式
    4で表わされる高分子電荷輸送物質であることを特徴と
    する請求項1又は請求項2記載の電子写真装置。 【化6】 式中、R11、R12は置換若しくは無置換のアリール基、
    Ar7、Ar8、Ar9は同一又は異なるアリレン基、p
    は1〜5の整数を表わす。X、k、j及びnは、一般式
    1の場合と同じである。
  7. 【請求項7】 上記電子写真装置で使用される電子写真
    感光体に含有される高分子電荷輸送物質が、下記一般式
    5で表わされる高分子電荷輸送物質であることを特徴と
    する請求項1又は請求項2記載の電子写真装置。 【化7】 式中、R13、R14は置換若しくは無置換のアリール基、
    Ar10、Ar11、Ar12は同一又は異なるアリレン基、
    1、X2は置換若しくは無置換のエチレン基、又は置換
    若しくは無置換のビニレン基を表わす。X、k、j及び
    nは、一般式1の場合と同じである。
  8. 【請求項8】 上記電子写真装置で使用される電子写真
    感光体に含有される高分子電荷輸送物質が、下記一般式
    6で表わされる高分子電荷輸送物質であることを特徴と
    する請求項1又は請求項2記載の電子写真装置。 【化8】 式中、R15、R16、R17、R18は置換若しくは無置換の
    アリール基、Ar13、Ar14、Ar15、Ar16同一又は
    異なるアリレン基、Y1、Y2、Y3は単結合、置換若し
    くは無置換のアルキレン基、置換若しくは無置換のシク
    ロアルキレン基、置換若しくは無置換のアルキレンエー
    テル基、酸素原子、硫黄原子、ビニレン基を表わし同一
    であっても異なってもよい。X、k、j及びnは、一般
    式1の場合と同じである。
  9. 【請求項9】 上記電子写真装置で使用される電子写真
    感光体に含有される高分子電荷輸送物質が、下記一般式
    7で表わされる高分子電荷輸送物質であることを特徴と
    する請求項1又は請求項2記載の電子写真装置。 【化9】 式中、R19、R20は水素原子、置換若しくは無置換のア
    リール基を表わし、R19とR20は環を形成していてもよ
    い。Ar17、Ar18、Ar19は同一又は異なるアリレン
    基を表わす。X、k、j及びnは、一般式1の場合と同
    じである。
  10. 【請求項10】 上記電子写真装置で使用される電子写
    真感光体に含有される高分子電荷輸送物質が、下記一般
    式8で表わされる高分子電荷輸送物質であることを特徴
    とする請求項1又は請求項2記載の電子写真装置。 【化10】 式中、R21は置換若しくは無置換のアリール基、A
    20、Ar21、Ar22、Ar23は同一又は異なるアリレ
    ン基を表わす。X、k、j及びnは、一般式1の場合と
    同じである。
  11. 【請求項11】 上記電子写真装置で使用される電子写
    真感光体に含有される高分子電荷輸送物質が、下記一般
    式9で表わされる高分子電荷輸送物質であることを特徴
    とする請求項1又は請求項2記載の電子写真装置。 【化11】 式中、R22、R23、R24、R25は置換若しくは無置換の
    アリール基、Ar23、Ar24、Ar25、Ar26、Ar27
    は同一又は異なるアリレン基を表わす。X、k、j及び
    nは、一般式1の場合と同じである。
  12. 【請求項12】 上記電子写真装置で使用される電子写
    真感光体に含有される高分子電荷輸送物質が、下記一般
    式10で表わされる高分子電荷輸送物質であることを特
    徴とする請求項1又は請求項2記載の電子写真装置。 【化12】 式中、R26、R27は置換若しくは無置換のアリール基、
    Ar29、Ar30、Ar31は同一又は異なるアリレン基を
    表わす。X、k、j及びnは、一般式1の場合と同じで
    ある。
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