JPH09296097A - エステル基を有する樹脂用の耐加水分解安定剤及び該安定剤によるエステル基を有する樹脂の耐加水分解安定化方法 - Google Patents
エステル基を有する樹脂用の耐加水分解安定剤及び該安定剤によるエステル基を有する樹脂の耐加水分解安定化方法Info
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- JPH09296097A JPH09296097A JP8131383A JP13138396A JPH09296097A JP H09296097 A JPH09296097 A JP H09296097A JP 8131383 A JP8131383 A JP 8131383A JP 13138396 A JP13138396 A JP 13138396A JP H09296097 A JPH09296097 A JP H09296097A
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Abstract
剤及びこの安定剤によるエステル基を有する樹脂の耐加
水分解安定化方法を提供する。 【解決手段】 式 で表される4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシ
アネート、又は、式 で表されるイソホロンジイソシアネート、又は、4,
4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート及びイ
ソホロンジイソシアネートの混合物に由来するカルボジ
イミドで、分子中に2以上のカルボジイミド基を有する
ものを主成分とするエステル基を有する樹脂用の耐加水
分解安定剤。
Description
る樹脂用の耐加水分解安定剤及びこの安定剤によるエス
テル基を有する樹脂の耐加水分解安定化方法に関するも
のであり、更に詳しくは、高温での樹脂への混練りの
際、不快な臭気を伴わず、又、添加する樹脂に対して低
温でも優れた相溶性及び反応性を示すことにより、優れ
た耐加水分解効果を示すカルボジイミドを主たる成分と
する、エステル基を有する樹脂の耐加水分解安定剤、及
び、この安定剤による耐加水分解安定化方法に関するも
のである。
ル系樹脂ということがある)、例えばポリエステルポリ
ウレタン(PU)、ポリエチレンテレフタレー卜(PE
T)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等は、優
れた弾性及び成型性を有しているところから、様々な用
途で使用されている樹脂である。
リウレタン樹脂は、通常、原料として4,4’−ジフェ
ニルメタンジイソシアネート(MDI)やトリレンジイ
ソシアネート(TDI)等のジイソシアネートと、二官
能のポリエステルポリオールとをウレタン化することに
より得ているため、分子内に多くのエステル基を有して
おり、従って、湿気によりこのエステル基が容易に加水
分解されて分子量が低下するばかりか、この加水分解の
ために生じた酸性のカルボキシル基が更にエステル結合
の加水分解を促進するため、強度が低下したり、更に、
強度が低下することにより、樹脂硬化時に発生した歪み
に樹脂自体が抗することができなくなり、クラックや更
なる強度の低下を引き起こすという問題のあることが知
られている。
ステルポリウレタン樹脂の成型時に種々の添加剤を混合
し、加水分解で生じたカルボキシル基及びアルコール基
をトラップし、更なる加水分解の進行を防止する試みが
なされている。
ン、エポキシ、芳香族ポリカルボジイミドや脂肪族モノ
カルボジイミド等を挙げることができ、これらの添加剤
は通常は粉末であリ、成型又は紡糸の際に樹脂ぺレット
にドライブレンド若しくは定量ホッパーにより樹脂に定
量混合され、所定の温度(例えばポリエチレンテレフタ
レー卜の場合で250℃〜300℃)で溶融混練りする
ことにより、使用されている。
ポキシやオキサゾリン類は、耐加水分解性の向上効果が
十分でないうえ、材料の溶融粘度が高くなり、成型性が
悪くなって実用に耐えることができず、又、芳香族カル
ボジイミドは、通常、熱硬化性であるため、加熱により
カルボジイミド基が架橋し、樹脂への混練り時に増粘し
たり、だま状になって不均一に分散したりし、望ましい
耐加水分解効果を得ることができない場合がある。
害を防ぐことを目的として、カルボジイミド基のオルト
位に立体障害の高い基を持たせた種々の芳香族カルボジ
イミドが開発されているが、これらの芳香族カルボジイ
ミドは、ポリエステルポリウレタン樹脂に溶融混練りす
る際に加えられる熱により、熱分解したり、不純物や原
料の揮発による著しく不快な臭気を発生させたりして作
業環境の悪化を招き、しかも、発生するガスには芳香族
アミン等が含有され、臭気のみならず毒性の面からも非
常に危険であるため、大掛かりな脱臭或いは換気装置が
必要となるという問題点があった。
ジシクロヘキシルカルボジイミドの使用が良く知られて
いるものの、このジシクロヘキシルカルボジイミドは水
と容易に反応し、ジシクロヘキシルウレアになるため、
ジシクロヘキシルカルボジイミドを保存するには湿気を
防ぐ細心の注意が必要であるので、工業的に使用するに
は不適当であり、更に、モノカルボジイミドは低分子量
の化合物であって、添加したポリエステルポリウレタン
樹脂から染み出てしまう(ブリードアウトする)ため、
その耐加水分解性能も十分ではないという問題点があ
る。
ポリエステルポリウレタン樹脂等のエステル基を有する
樹脂に対し優れた相溶性を有し、エステル基を有する樹
脂の合成時及び溶融混練り時に何の問題もなく容易に添
加が可能で、しかも高分子量であるためにエステル基を
有する樹脂の耐加水分解効果を十分に発揮することので
きるエステル基を有する樹脂用の耐加水分解安定剤及び
この安定剤によるエステル基を有する樹脂の耐加水分解
安定化方法を提供することを目的としてなされた。
に本発明が採用したエステル基を有する樹脂用の耐加水
分解安定剤の構成は、式
アネート、又は、式
4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート及びイ
ソホロンジイソシアネートの混合物に由来するカルボジ
イミドで、分子中に2以上のカルボジイミド基を有する
ものか、或いは、式
及び、式
アネート、又は、式
4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート及びイ
ソホロンジイソシアネートの混合物に由来するカルボジ
イミドで、分子中に2以上のカルボジイミド基を有する
ものを主成分とすることを特徴とするものである。
明が採用したエステル基を有する樹脂用の耐加水分解安
定化方法の構成は、式
アネート、又は、式
4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート及びイ
ソホロンジイソシアネートの混合物に由来するカルボジ
イミドで、分子中に2以上のカルボジイミド基を有する
ものか、或いは、式
及び、式
アネート、又は、式
4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート及びイ
ソホロンジイソシアネートの混合物に由来するカルボジ
イミドで、分子中に2以上のカルボジイミド基を有する
ものを、ポリエステル系樹脂に混合することを特徴とす
るものである。
剤は、(1)上記式で表される4,4’−ジシクロヘキ
シルメタンジイソシアネート(以下、HMDIと略す場
合がある)、又は、上記式で表されるイソホロンジイソ
シアネート(以下、IPDIと略す場合がある)、又
は、HMDIとIPDIとの混合物に由来するカルボジ
イミドで、分子中に2以上のカルボジイミド基を有する
ものか、或いは、(2)上記式で表されるテトラメチル
キシリレンジイソシアネート(以下、TMXDIと略す
場合がある)、及び、HMDI、又は、IPDI、又
は、HMDIとIPDIとの混合物、の混合物に由来す
るカルボジイミドで、分子中に2以上のカルボジイミド
基を有するものを主成分とするが、このようなカルボジ
イミドは、(1)HMDI、又は、IPDI、又は、H
MDIとIPDIとの混合物、或いは、(2)TMXD
I、及び、HMDI、又は、IPDI、又は、HMDI
とIPDIとの混合物、の混合物を原料とする脱二酸化
炭素反応を伴うカルボジイミド反応により製造すること
ができる。
イミド化触媒の存在下で行うもので、使用し得るカルボ
ジイミド化触媒としては、有機リン系化合物が好適であ
り、特に活性の面でフォスフォレンオキシド類が好まし
い。具体的には、3−メチル−1−フェニル−2−フォ
スフォレン−1−オキシド、3−メチル−1−エチル−
2−フォスフォレン−1−オキシド、1,3−ジメチル
−2−フォスフォレン−1−オキシド、1−フェニル−
2−フォスフォレン−1−オキシド、1−エチル−2−
フォスフォレン−1−オキシド、1−メチル−2−フォ
スフォレン−1−オキシド及びこれらの二重結合異性体
を例示することができ、中でも工業的に入手の容易な3
−メチル−1−フェニル−2−フォスフォレン−1−オ
キシドが特に好ましい。
られている方法により行うことができ、例えば、(1)
HMDI、又は、IPDI、又は、HMDIとIPDI
との混合物、或いは、(2)TMXDI、及び、HMD
I、又は、IPDI、又は、HMDIとIPDIとの混
合物、の混合物を、それに対し不活性な溶媒に溶解し又
は無溶媒で、窒素等の不活性気体の気流下又はバブリン
グ下、上記触媒を全イソシアネートに対し0.1〜10
重量%(経済的理由を無視すれば、触媒量を増加させる
ことももちろん可能である)、好ましくは0.5〜5重
量%加え、150〜200℃の反応温度範囲内で加熱及
び撹拌することにより、脱二酸化炭素を伴うカルボジイ
ミド化反応を進めればよい。
や量等により変化するが、通常は、例えばHMDIを原
料とし、3−メチル−1−フェニル−2−フォスフォレ
ン−1−オキシドを全イソシアネートに対し1重量%加
え、反応温度を180℃として反応させると、約20時
間程度でHMDI由来のカルボジイミド化合物を得るこ
とができ、IPDIを原料とした場合も同様である。
物を原料とした場合も、上記と同様にTMXDIとHM
DIとの混合物由来のカルボジイミド化合物を得ること
ができる。
において、2258cm-1に観察されるイソシアネート
基の吸収を観察することにより確認しても、滴定法によ
り確認してもよい。
は、IPDI、又は、HMDIとIPDIとの混合物、
或いは、(2)TMXDI、及び、HMDI、又は、I
PDI、又は、HMDIとIPDIとの混合物、の混合
物を用いると、次の式で表されるカルボジイミドを得る
ことができる。 OCN−(R1−NCN)n−R2−NCO 尚、上記の式において、R1及びR2は反応に使用したT
MXDI、HMDI又はIPDIのNCO基を除く残基
(R1及びR2は同一でも異なっていてもよい)で、その
重合の態様はランダムでもブロックでもよく、nは2以
上の整数を示す。
解安定剤の主成分であるカルボジイミドとしては、上記
の方法で得られた末端イソシアネートのカルボジイミド
を、アミン、カルボン酸、酸無水物、モノイソシアネー
ト等を用いて末端を封止したものであってもよい。
モノイソシアネートで封止した場合、次の式で表される
カルボジイミドを得ることができる。 R3−NCN−(R5−NCN)m−R4 尚、上記の式において、R3及びR4はモノイソシアネー
トのNCO基を除く残基、mは1以上の整数であり、R
3及びR4は同一でも異なっていてもよく、R5はR1、
R2と同様に反応に使用したジイソシアネートの残基を
示す。
又は、IPDI、又は、HMDIとIPDIとの混合
物、或いは、(2)TMXDI、及び、HMDI、又
は、IPDI、又は、HMDIとIPDIとの混合物、
の混合物]とモノイソシアネートの割合は、1:2〜3
0:2、好ましくは4:2〜19:2であり、ジイソシ
アネー卜とモノイソシアネートとを3:2の割合(モル
比)で使用した場合は、一分子中のカルボジイミドの
数、即ちnは4になリ、19:2の割合(モル比)で使
用した場合はnが20になる。
の末端を封止する場合は、ジイソシアネートとモノイソ
シアネートとを予め混合してカルボジイミド化を行った
方が、モノイソシアネート同士が縮合することにより生
成するモノカルボジイミドの量を抑制することができる
ため、望む分子量のカルボジイミドを得るには都合が良
い。
用するモノイソシアネートとしては、n−ブチルイソシ
アネート、tert−ブチルイソシアネー卜、iso−
ブチルイソシアネート、エチルイソシアネート、n−プ
ロピルイソシアネート、シクロヘキシルイソシアネー
ト、n−オクタデシルイソシネート等の一種類若しくは
二種類以上の混合物を挙げることができる。
ネート基と反応しうる基をもつ一官能の化合物、例えば
アミン、カルボン酸、酸無水物により封止した場合は、
次の式で表されるカルボジイミドを得ることができる。 R6−X−(R1−NCN)p−R2−X−R7 尚、上記の式において、R6及びR7はイソシアネート基
と反応しうる基をもつ一官能の化合物、例えばアミン、
カルボン酸、酸無水物におけるイソシアネートと反応し
た残基、Xはそのイソシアネート基と反応しうる基をも
つ一官能の化合物とイソシアネー卜との反応によって形
成される結合、pは2以上の整数であり、R6及びR7は
同一でも異なっていてもよい。
イソシアネート基と反応しうる基をもつ一官能の化合
物、例えばアミン、カルボン酸、酸無水物で封止する場
合、イソシアネートとこれら封止剤との反応は、カルボ
ジイミド化の前に行っても、或いは、適当な重合度まで
カルボジイミド化させた後に残存イソシアネートに対し
当量の封止剤を加えることにより行ってもよい。
定剤は、以上のようなカルボジイミドを主成分とする
が、実際の使用には、上記カルボジイミドを単一成分と
して使用しても、或いは適宜の助剤を併用してもよい。
解安定化方法は、上記カルボジイミドをポリエステル系
樹脂に混合するものであるが、その混合方法にも特に制
限はなく、適宜の方法を採用することができる。
する混合割合は、重量%にして0.01〜5%、好まし
くは0.3〜1%であり、0.01%以下になると、エ
ステル基に対するカルボジイミド結合の量が少なく、そ
の耐加水分解効果は十分とはいえず、又、5%を越える
と、カルボジイミドがエステル系樹脂に対し可塑効果を
示し、樹脂の物性に悪影響をもたらしてしまう。
は、HMDIとモノイソシアネート、例えばシクロヘキ
シルイソシアネートから得られる重合度5〜30のカル
ボジイミド;HMDIとアミン、例えばシクロヘキシル
アミンから得られる末端封止された重合度5〜30のカ
ルボジイミドや、HMDI:TMXDI=10:1〜
1:10であり、末端がシクロヘキシルイソシアネート
等のモノイソシアネート、又は、シクロヘキシルアミン
等のアミンで封止された重合度5〜30のカルボジイミ
ド等を良好なものとして例示することができる。
は、相溶性を改善した、重合度nが0から10で末端が
イソシアネートのカルボジイミドが開示されているが、
このイソシアネートは、立体障害のために反応性が低
く、エステル系樹脂に溶融混練りする際に当該エステル
系樹脂の末端に存在するカルボキシル基や水酸基との反
応が遅く、溶融混練り後も当該エステル系樹脂中にイソ
シアネートとして残ってしまい、そのイソシアネートが
水分と反応して二酸化炭素が発生させ、エステル系樹脂
にボイド等を発生させてしまうという問題がある。
耐加水分解安定剤の場合は、主成分であるHMDI、又
は、IPDI、又は、HMDIとIPDIとの混合物に
由来するカルボジイミドの末端のイソシアネート基の反
応性は、TMXDIとの混合物に由来するものであって
も十分に高く、エステル系樹脂に溶融混練りする際に当
該エステル系樹脂の末端に存在するカルボキシル基や水
酸基と反応して消費され、溶融混練り後に当該エステル
系樹脂中にイソシアネートとして残ることがほとんどな
く、二酸化炭素によるボイド等の問題がない。
報には、末端のイソシアネートをアルコールやアミンで
封止したカルボジイミドが紹介されているが、上記の通
り、このカルボジイミドは立体障害により反応性が低い
ため、所望の耐加水分解安定化効果を得るには、限られ
た添加量の範囲内(カルボジイミドの添加量が多いと、
エステル系樹脂に対し可塑効果を示してしまう)で、可
能な限り多量に添加する必要があり、従って、末端のイ
ソシアネートをアルコールやアミンで封止することは、
分子量を増加させると共に前記添加量を減少させること
になり、耐加水分解安定化効果の面から好ましくない。
耐加水分解安定剤の場合は、主成分であるカルボジイミ
ドの末端のイソシアネート基の反応性は、上記の通り十
分に高く、従って、末端のイソシアネートをアルコール
やアミンで封止して分子量を増加させても、添加量をさ
ほど増加させずに十分な耐加水分解安定化効果を発揮す
る。
する。
メチル−1−フェニル−2−フォスフォレン−1−オキ
シド(以下、カルボジイミド化触媒と略す)1.5gを
加え、窒素気流下、185℃で10時間縮合反応させる
ことにより、HMDI由来のカルボジイミド(重合度=
3)を得た。
1に示すようなカルボジイミドを得た。
え、窒素をバブリングしながら185℃で5時間反応さ
せ、HMDI由来のカルボジイミド(重合度=10)を
得た。
2に示すようなカルボジイミドを得た。
下、CHIと略す)25.0gの混合物に、カルボジイ
ミド化触媒2.60gを加え、窒素をバブリングしなが
ら185℃で19時間反応させ、HMDIとCHI由来
のカルボジイミド(重合度=10)を得た。
ジイミドを得た(尚、表3中のCHIはシクロヘキシル
イソシアネートを示す。)。
え、窒素をバブリングしながら100℃で1時間撹拌
し、その後カルボジイミド化触媒2.9gを加え、18
5℃で30時間反応させ、 HMDIに由来し末端にウ
レア結合を有するカルボジイミド(重合度=10)を得
た。
物に変え、合成例13と同様の方法により、次の表4、
表5及び表6に示すような、分子鎖内にウレア、ウレタ
ン、イミド、アミド結合を持つカルボジイミドを得た。
T](製品番号:BT−1000)に、上記合成例1乃
至30で合成したカルボジイミドを主成分とする本発明
のエステル基を有する樹脂用の耐加水分解安定剤の1重
量%を、二軸押出機により溶融混練りし、JIS−K6
301ダンベル4号型に射出成型した。得られたサンプ
ルを95℃の熱水中に浸し、各時間ごとに引張試験によ
りその引張強度を測定した。結果を表7乃至表9に示す
(尚、表7乃至9における最上欄の数字は、カルボジイ
ミドを合成した合成例の番号を、blankは本発明の
エステル基を有する樹脂用の耐加水分解安定剤を使用し
ないサンプルをそれぞれ示す[以下、実施例において同
様である])。
0)に、上記合成例1乃至30で合成したカルボジイミ
ドを主成分とする本発明のエステル基を有する樹脂用の
耐加水分解安定剤の1重量%を添加した後、キャスト法
によりフィルム状に成型し、その後、JIS−K630
1ダンベル4号型に射ち抜いた。得られたサンプルを9
5℃の熱水中に浸し、各時間ごとに引張試験によりその
引張強度を測定した。結果を表10乃至表12に示す。
T]エラストマー(製品番号:グリラックスEH−70
0)に、上記合成例1乃至30で合成したカルボジイミ
ドを主成分とする本発明のエステル基を有する樹脂用の
耐加水分解安定剤の0.5重量%を、二軸押出機を用い
溶融混合押し出しをし、T−ダイを用いて約500μm
のフィルムを作製して、得られたフィルムをJIS−K
6301ダンベル4号型に射出成型した。得られたサン
プルを95℃の熱水中に浸し、各時間ごとに引張試験に
よりその引張強度を測定した。結果を表13乃至表15
に示す。
脂(製品番号:EFG−7)に、上記合成例1乃至30
で合成したカルボジイミドを主成分とする本発明のエス
テル基を有する樹脂用の耐加水分解安定剤の0.5重量
%を、二軸押出し機を用い溶融混合押し出しをし、T−
ダイを用いて約500μmのフィルムを作製して、得ら
れたフィルムをJIS−K6301ダンベル4号型に射
出成型した。得られたサンプルを95℃の熱水中に浸
し、各時間ごとに引張試験によりその引張強度を測定し
た。結果を表16乃至表18に示す。
ルボジイミド化触媒をイソシアネートの総量の1.5重
量%加え、185℃で加熱し、重合度n=10となるま
で反応させた。
クロヘキシルイソシアネートを重合度n=10になるよ
うな割合(ジイソシアネート:モノイソシアネート=
9:2[モル比])で加え、カルボジイミド化触媒をイ
ソシアネートの総量の1.5重量%加え、185℃で加
熱し、赤外線吸収(IR)スペクトルでイソシアネート
のピークが消滅するまで反応させた。
クロヘキシルアミンを重合度n=10になるような割合
(ジイソシアネート:アミン=11:2[モル比])で
加え、カルボジイミド化触媒をイソシアネートの総量の
1.5重量%加え、185℃で加熱し、IRでイソシア
ネートのピークが消滅するまで反応させた。
クロヘキシルイソシアネートを重合度n=20になるよ
うな割合(ジイソシアネート:モノイソシアネート=1
9:2[モル比])で加え、カルボジイミド化触媒をイ
ソシアネートの総量の1.5重量%加え、185℃で加
熱し、IRでイソシアネートのピークが消滅するまで反
応させた。
クロヘキシルアミンを重合度n=20になるような割合
(ジイソシアネート:アミン=21:2[モル比])で
加え、カルボジイミド化触媒をイソシアネートの総量の
1.5重量%加え、185℃で加熱し、IRでイソシア
ネートのピークが消滅するまで反応させた。
クロヘキシルカルボン酸を重合度n=9になるような割
合(ジイソシアネート:シクロヘキシルカルボン酸=1
0:2[モル比])で加え、カルボジイミド化触媒をイ
ソシアネートの総量の1.5重量%加え、185℃で加
熱し、IRでイソシアネートのピークが消滅するまで反
応させた。
水フタル酸を重合度n=9になるような割合(ジイソシ
アネート:無水フタル酸=10:2[モル比])で加
え、カルボジイミド化触媒をイソシアネートの総量の
1.5重量%加え、185℃で加熱し、IRでイソシア
ネートのピークが消滅するまで反応させた。
T](製品番号:BT−1000)に、上記合成例31
乃至92で合成したカルボジイミドを主成分とする本発
明のエステル基を有する樹脂用の耐加水分解安定剤の1
重量%を、二軸押出機により溶融混練りし、JIS−K
6301ダンベル4号型に射出成型した。得られたサン
プルを95℃の熱水中に浸し、各時間ごとに引張試験に
よりその引張強度を測定した。結果を表33乃至表38
に示す。
0)に、上記合成例31乃至92で合成したカルボジイ
ミドを主成分とする本発明のエステル基を有する樹脂用
の耐加水分解安定剤の1重量%を添加した後、キャスト
法によりフィルム状に成型し、その後、JIS−K63
01ダンベル4号型に射ち抜いたた。得られたサンプル
を95℃の熱水中に浸し、各時間ごとに引張試験により
その引張強度を測定した。結果を表39乃至表44に示
す。
T]エラストマー(製品番号:グリラックスEH−70
0)に、上記合成例31乃至92で合成したカルボジイ
ミドを主成分とする本発明のエステル基を有する樹脂用
の耐加水分解安定剤の0.5重量%を、二軸押出機を用
い溶融混合押し出しをし、T−ダイを用いて約500μ
mのフィルムを作製して、得られたフィルムをJIS−
K6301ダンベル4号型に射出成型した。得られたサ
ンプルを95℃の熱水中に浸し、各時間ごとに引張試験
によりその引張強度を測定した。結果を表45乃至表5
0に示す。
脂(製品番号:EFG−7)に、上記合成例31乃至9
2で合成したカルボジイミドを主成分とする本発明のエ
ステル基を有する樹脂用の耐加水分解安定剤の0.5重
量%を、二軸押出し機を用い溶融混合押し出しをし、T
−ダイを用いて約500μmのフィルムを作製して、得
られたフィルムをJIS−K6301ダンベル4号型に
射出成型した。得られたサンプルを95℃の熱水中に浸
し、各時間ごとに引張試験によりその引張強度を測定し
た。結果を表51乃至表56に示す。
耐加水分解安定剤は、エステル系樹脂に対し優れた相溶
性を有し、エステル系樹脂の合成時及び溶融混練り時に
何の問題もなく容易に添加が可能で、しかも高分子量で
あるためにエステル基を有する樹脂の耐加水分解効果を
十分に発揮することができる。
安定化方法は、上記耐加水分解安定剤をエステル系樹脂
に混合することよりなるので、容易に実施が可能であ
る。
に本発明が採用したエステル基を有する樹脂用の耐加水
分解安定剤の構成は、式
アネート、又は、式
4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート及びイ
ソホロンジイソシアネートの混合物に由来するカルボジ
イミドで、分子中に2以上のカルボジイミド基を有する
ものか、或いは、式
及び、式
アネート、又は、式
4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート及びイ
ソホロンジイソシアネートの混合物に由来するカルボジ
イミドで、分子中に2以上のカルボジイミド基を有する
ものを主成分とすることを特徴とするものである。
明が採用したエステル基を有する樹脂用の耐加水分解安
定化方法の構成は、式
アネート、又は、式
4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート及びイ
ソホロンジイソシアネートの混合物に由来するカルボジ
イミドで、分子中に2以上のカルボジイミド基を有する
ものか、或いは、式
及び、式
アネート、又は、式
4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート及びイ
ソホロンジイソシアネートの混合物に由来するカルボジ
イミドで、分子中に2以上のカルボジイミド基を有する
ものを、ポリエステル系樹脂に混合することを特徴とす
るものである。
ネートで封止した場合、次の式で表されるカルボジイミ
ドを得ることができる。 R3−NCN−(R5−NCN)m−R4 尚、上記の式において、R3及びR4はモノイソシアネー
トのNCO基を除く残基、mは1以上の整数であり、R
3 及びR 4 は同一でも異なっていてもよく、R5はR1、R
2と同様に反応に使用したジイソシアネートの残基を示
す。
又は、IPDI、又は、HMDIとIPDIとの混合
物、或いは、(2)TMXDI、及び、HMDI、又
は、IPDI、又は、HMDIとIPDIとの混合物、
の混合物]とモノイソシアネートの割合(モル比)は、
1:2〜30:2、好ましくは4:2〜19:2であ
り、ジイソシアネー卜とモノイソシアネートとを3:2
の割合で使用した場合は、一分子中のカルボジイミドの
数、即ちnは4になリ、19:2の割合で使用した場合
はnが20になる。
水分解安定剤は、以上のようなカルボジイミドを主成分
とするが、実際の使用には、上記カルボジイミドを単一
成分として使用しても、或いは適宜の助剤を併用しても
よい。
耐加水分解安定化方法は、上記カルボジイミドをエステ
ル系樹脂に混合するものであるが、その混合方法にも特
に制限はなく、適宜の方法を採用することができる。
ル、アミン、カルボン酸、酸無水物に変え、合成例13
と同様の方法により、表4、表5及び表6に示すよう
な、分子鎖内にウレア、ウレタン、イミド、アミド結合
を持つカルボジイミドを得た。
T](製品番号:BT−1000)と、上記合成例1乃
至30で合成したカルボジイミドを主成分とする本発明
のエステル基を有する樹脂用の耐加水分解安定剤の1重
量%とを、二軸押出機により溶融混練りし、JIS−K
6301ダンベル4号型に射出成型した。得られたサン
プルを95℃の熱水中に浸し、各時間ごとに引張試験に
よりその引張強度を測定した。結果を表7乃至表9に示
す(尚、表7乃至9における最上欄の数字は、カルボジ
イミドを合成した合成例の番号を、blankは本発明
のエステル基を有する樹脂用の耐加水分解安定剤を使用
しないサンプルをそれぞれ示す[以下、実施例において
同様である])。
Claims (12)
- 【請求項1】 式 【化1】 で表される4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシ
アネート、又は、式 【化2】 で表されるイソホロンジイソシアネート、又は、4,
4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート及びイ
ソホロンジイソシアネートの混合物に由来するカルボジ
イミドで、分子中に2以上のカルボジイミド基を有する
ものを主成分とすることを特徴とするエステル基を有す
る樹脂用の耐加水分解安定剤。 - 【請求項2】 カルボジイミドは、その末端が一級又は
二級アミン、カルボン酸、酸無水物又はモノイソシアネ
ートで封止されているものである請求項1に記載のエス
テル基を有する樹脂用の耐加水分解安定剤。 - 【請求項3】 カルボジイミドは、その平均重合度が2
〜30のものである請求項1に記載のエステル基を有す
る樹脂用の耐加水分解安定剤。 - 【請求項4】 式 【化3】 で表されるテトラメチルキシリレンジイソシアネート、
及び、式 【化4】 で表される4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシ
アネート、又は、式 【化5】 で表されるイソホロンジイソシアネート、又は、4,
4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート及びイ
ソホロンジイソシアネートの混合物のいずれかの混合物
に由来するカルボジイミドで、分子中に2以上のカルボ
ジイミド基を有するものを主成分とすることを特徴とす
るエステル基を有する樹脂用の耐加水分解安定剤。 - 【請求項5】 カルボジイミドは、その末端が一級又は
二級アミン、カルボン酸、酸無水物又はモノイソシアネ
ートで封止されているものである請求項4に記載のエス
テル基を有する樹脂用の耐加水分解安定剤。 - 【請求項6】 カルボジイミドは、その平均重合度が2
〜30のものである請求項4に記載のポリエステル系樹
脂の耐加水分解安定剤。 - 【請求項7】 式 【化6】 で表される4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシ
アネート、又は、式 【化7】 で表されるイソホロンジイソシアネート、又は、4,
4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート及びイ
ソホロンジイソシアネートの混合物に由来するカルボジ
イミドで、分子中に2以上のカルボジイミド基を有する
ものをポリエステル系樹脂に混合することを特徴とする
エステル基を有する樹脂用の耐加水分解安定化方法。 - 【請求項8】 カルボジイミドは、その末端が一級又は
二級アミン、カルボン酸、酸無水物又はモノイソシアネ
ートで封止されているものである請求項7に記載のエス
テル基を有する樹脂用の耐加水分解安定化方法。 - 【請求項9】 カルボジイミドは、その平均重合度が2
〜30のものである請求項7に記載のエステル基を有す
る樹脂用の耐加水分解安定化方法。 - 【請求項10】 式 【化8】 で表されるテトラメチルキシリレンジイソシアネート、
及び、式 【化9】 で表される4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシ
アネート、又は、式 【化10】 で表されるイソホロンジイソシアネート、又は、4,
4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート及びイ
ソホロンジイソシアネートの混合物のいずれかの混合物
に由来するカルボジイミドで、分子中に2以上のカルボ
ジイミド基を有するものをポリエステル系樹脂に混合す
ることを特徴とするエステル基を有する樹脂用の耐加水
分解安定化方法。 - 【請求項11】 カルボジイミドは、その末端が一級又
は二級アミン、カルボン酸、酸無水物又はモノイソシア
ネートで封止されているものである請求項10に記載の
エステル基を有する樹脂用の耐加水分解安定化方法。 - 【請求項12】 カルボジイミドは、その平均重合度が
2〜30のものである請求項10に記載のエステル基を
有する樹脂用の耐加水分解安定化方法。
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