JP3335257B2 - ウレア変性カルボジイミド及びその製造方法 - Google Patents
ウレア変性カルボジイミド及びその製造方法Info
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Description
ミド及びその製造方法に関するものであり、更に詳しく
は、カルボジイミド主鎖中にウレア結合を導入すること
により、熱可塑性樹脂との相溶性を良好とし、しかも熱
可塑性樹脂の耐熱性及び耐加水分解性を向上させること
のできるウレア変性カルボジイミド及びその製造方法に
関するものである。
活性水素基との反応性を有することで知られており、例
えば粉末状のものがポリエステル樹脂の耐熱性或は耐加
水分解性向上剤として使われていて、その一例を挙げる
ならば、特公昭38−15220号公報には、芳香族ポ
リカルボジイミド化合物をポリエステル中に添加して耐
加水分解性を向上させる方法が、又、特開昭46−53
89号公報には、芳香族ビスカルボジイミド化合物をポ
リエステル中に添加して耐加水分解性を向上させる方法
が開示されている。
上方法とは、具体的にはポリカルボジイミドのカルボジ
イミド基と活性水素化合物の活性水素との反応を利用し
たものであり、例えば、その自己触媒作用により加水分
解を受けてしまうと考えられているポリエステルポリマ
ーの末端カルボキシル基をカルボジイミド化合物により
封鎖しようとする方法である。
は、その反応性が高いために、工業用ポリエチレンテレ
フタレートのような高重合度且つ高融点のポリエステル
樹脂ヘ添加した場合、カルボジイミド基の二量化等の副
反応を生じてしまい、特にゲル化に伴う諸物性の低下が
起こるばかりか、末端カルボキシル基を十分に封鎖でき
ず、耐加水分解性向上効果も非常に小さいので、例えば
前記特公昭38−15220号公報に開示されているよ
うに、カルボジイミド基の二量化を防ぐことを目的とし
て立体障害になるような基を導入するなどして副反応を
抑えるようにしなければならない。
は、高温での添加の際に、対応するイソシアネートや芳
香族アミンが揮発し、作業員や環境に悪影響を与えると
いう間題点も有している。
ポリカルボジイミドの種々の欠点は、脂肪族ポリカルボ
ジイミドを用いれば改善されるように考えられるが、脂
肪族ポリカルボジイミドは芳香族ポリカルボジイミドに
比べ反応性が低いなどの理由により、必ずしも十分な添
加効果が得られるというわけではなく、又、脂肪族ポリ
カルボジイミドは一般的にポリエステル等の樹脂に対す
る相溶性が悪く、添加効果が十分発揮できないという別
個の間題点を有している。
ポリエステル樹脂を始めとする熱可塑性樹脂との相溶性
が良好であり、しかも熱可塑性樹脂の耐熱性、耐加水分
解性を向上させることのできるウレア変性カルボジイミ
ド及びその製造方法を提供することを目的としてなされ
たものである。
本発明が採用したウレア変性カルボジイミドの構成は、
一般式
クロアルキル基を、ZはC1〜C12のアルキレン基、C3
〜C10のシクロアルキレン基、環状又は非環状構造を有
するC4〜C16のアルキレン基或いは芳香族の結合した
C8〜C16のアルキレン基を、nは1乃至50の整数
を、mは1又は2の整数をそれぞれ示す)により表され
ることを特徴とするものであり、又、上記目的を達成す
るため本発明が採用したウレア変性カルボジイミドの製
造方法の構成は、一般式
クロアルキレン基、環状又は非環状構造を有するC4〜
C16のアルキレン基或いは芳香族の結合したC8〜C16
のアルキレン基を表す)で表される有機脂肪族ジイソシ
アネートと一級或は二級有機脂肪族アミンとを反応させ
て該有機脂肪族ジイソシアネートにウレア結合を導入し
た後、カルボジイミド化触媒の存在下にカルボジイミド
化することを特徴とするか、或は、前記有機脂肪族ジイ
ソシアネートをカルボジイミド化触媒の存在下に、少な
くともその一部をカルボジイミド化した後、一級或は二
級アミンを反応させて該カルボジイミドにウレア結合を
導入することを特徴とするものである。
樹脂やポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂もしくはこれ
らの共重合体などの熱可塑性樹脂に含まれるエステル結
合、アミド結合、ウレタン結合、アミノ基、水酸基など
の結合及び官能基が、極性或は水素結合能を有すること
に着目し、鋭意検討した結果、カルボジイミドの主鎖中
に水素結合能を有するウレア結合を導入することによ
り、上記熱可塑性樹脂との相溶性が向上することを見い
だし、本発明を完成させたものである。
記一般式に明らかなように、カルボジイミド鎖の末端に
ウレア結合を導入して得られるものであり、カルボジイ
ミド鎖を構成する原料モノマーとしては、式
クロアルキレン基、環状又は非環状構造を有するC4〜
C16のアルキレン基或いは芳香族の結合したC8〜C16
のアルキレン基を表す)で表される有機ジイソシアネー
ト、特に有機脂肪族ジイソシアネートを挙げることがで
きるので、従って、カルボジイミドの主鎖中のZは、こ
の有機脂肪族ジイソシアネートにおけるイソシアネート
基を除いた残基を表すものである。尚、この有機脂肪族
ジイソシアネートは、脂肪族炭化水素にイソシアネート
基が直接に結合したものであり、芳香族環にイソシアネ
ート基が直接に結合していなければ、構造中に芳香族環
を有していてもよい。
アネートとしては、ブタン−1,4−ジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−ト
リメチルヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキ
サン−1,4−ジイソシアネート、キシリレンジイソシ
アネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジ
シクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,3−ビス
(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、メチルシク
ロヘキサンジイソシアネート、テトラメチルキシリレン
ジイソシアネートなどを例示することができるが、それ
らのなかでもイソホロンジイソシアネート、4,4’−
ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、テトラメチ
ルキシリレンジイソシアネートが好適である。
おけるZは、同一であっても、又、異なっていてもよ
い。
イソホロンジイソシアネートを使用した場合、本発明ウ
レア変性カルボジイミドにおけるZは、
おけるRは、その製造の際に使用される一級或は二級ア
ミンに由来するもので、炭素数1乃至12(C1〜
C12)のアルキル基又は(C3〜C10)のシクロアルキ
ル基を示しており、使用される一級或は二級アミンを具
体的に挙げれば、2−エチルヘキシルアミン、2−エチ
ルヘキシルオキシプロピルアミン、3−ジエチルアミノ
プロピルアミン、3−メトキシプロピルアミン、3−エ
トキシプロピルアミン、ジブチルアミノプロピルアミ
ン、n−ブチルアミン、t−ブチルアミン、sec−ブ
チルアミン、シクロヘキシルアミン、ジエチルアミン、
ジイソプロピルアミン、ジ−2−エチルヘキシルアミ
ン、ジイソブチルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジシ
クロヘキシルアミンなどの有機脂肪族アミンを例示する
ことができる。これらの中でも工業的に入手の容易なn
−ブチルアミン、n−ジブチルアミン、シクロヘキシル
アミン、ジシクロヘキシルアミンが好適である。
一級或は二級アミンとしてn−ブチルアミン又はn−ジ
ブチルアミンを使用した場合、本発明ウレア変性カルボ
ジイミドにおけるRはn−ブチル基となる。
おけるRは、同一であっても、又、異なっていてもよ
い。
は2の整数を示しており、本発明のウレア変性カルボジ
イミドは、mが1の場合は一級アミンによりウレア結合
が導入され、mが2の場合は二級アミンによりウレア結
合が導入された構造を有することとなる。
発明のウレア変性カルボジイミドにおけるカルボジイミ
ド鎖の重合度を示しており、具体的には1乃至50の整
数である。尚、本発明のウレア変性カルボジイミドにお
いては、nがあまりに大きくなると、反応時における粘
度が増大し、実用性を失う可能性がある。
ウレア変性カルボジイミドの製造方法を以下に詳細に説
明する。
ウレア変性カルボジイミドは、以下の反応式に示すよう
に、前記有機脂肪族ジイソシアネートと一級或は二級ア
ミンとを反応させて該有機脂肪族ジイソシアネートにウ
レア結合を導入した後、カルボジイミド化触媒の存在下
にカルボジイミド化することにより製造することができ
るのである。
は、以下の反応式に示すように、有機脂肪族ジイソシア
ネートをカルボジイミド化触媒の存在下に、少なくとも
その一部をカルボジイミド化した後、一級或は二級アミ
ンを反応させて該カルボジイミドにウレア結合を導入す
ることにより製造することもできる。
ノマーである有機脂肪族ジイソシアネートや一級或は二
級アミンはすでに説明したとおりであるが、有機脂肪族
ジイソシアネートと一級或は二級有機脂肪族アミンとの
量比としては、1:1乃至51:2という範囲を例示す
ることができ、この場合のカルボジイミド基数の範囲は
1乃至50となる。
ア結合を導入した有機脂肪族ジイソシアネートのカルボ
ジイミド化は、基本的には従来のポリカルボジイミドの
製造方法(米国特許第2,94l,956号明細書や特
公昭47−33279号公報、J.Org.Che
m.,28,2069〜2075(1963)、Che
mical Review 1981,vol.81,
No.4,619〜621参照)によることができる。
ア結合を導入した有機脂肪族ジイソシアネートのカルボ
ジイミド化反応は、カルボジイミド化触媒の存在下に進
行するが、この触媒としては、例えば、1−フェニル−
2−ホスホレン−1−オキシド、1−メチル−2−ホス
ホレン−1−オキシド、1−エチル−2−ホスホレン−
1−オキシド、3−メチル−1−フェニル−2−ホスホ
レン−1−オキシド或はこれらの3−ホスホレン異性体
等のホスホレンオキシドを使用することができ、反応性
の面からは3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン
−1−オキシドが好適である。
応温度としては、約80℃乃至180℃の範囲内とする
ことが好ましく、反応温度がこの範囲を下回ると反応時
間が極めて長くなり、反応温度が上記範囲を上回ると副
反応が起こって良質のウレア変性カルボジイミドは得ら
れなくなり、いずれの場合も好ましくない。
カルボジイミド化反応は窒素等の不活性ガスの気流下で
行うものとする。
級或は二級有機脂肪族アミンとの付加反応は、加熱のみ
で容易に進行する。反応温度としては、約30℃乃至約
140℃の範囲内とすることができ、好ましくは約50
℃乃至約120℃である。反応温度がこの範囲を下回る
と反応時間が極めて長くなり、反応温度が上記範囲を上
回ると副反応がおこって良質のウレア変性ポリカルボジ
イミドは得られなくなり、いずれの場合も好ましくな
い。
ジイミドは、種々の形態で使用することができるが、熱
可塑性樹脂などへ添加するには、あらかじめ粉砕機によ
り粉砕してから使用することが好ましい。
法が採用できるが、溶融した熱可塑性樹脂中に粉砕した
上記ウレア変性カルボジイミドを所望の割合で混合する
方法が最も好ましく、又、熱可塑性樹脂のチップと粉砕
した上記ウレア変性カルボジイミドを所望の割合で慣用
の混合機械を用いて混合し、次いで溶融混合する方法も
好ましく採用できる。
る。
造) (実施例1)イソホロンジイソシアネート2442gに
n−ブチルアミン146gを滴下しながら50℃で1時
間反応させウレア結合を導入した。次いで、これにカル
ボジイミド化触媒(3−メチル−1−フェニル−2−ホ
スホレン−l−オキシド)24.4gを加え180℃で
70時間反応させ、黄色透明なウレア変性カルボジイミ
ド(カルボジイミド基数=10)を得た。得られたウレ
ア変性カルボジイミドは、冷却後にロールグラニュレー
ターで粉砕された。
2442gにジ−n−ブチルアミン258gを滴下しな
がら50℃で1時間反応させウレア結合を導入した。次
いで、これにカルボジイミド化触媒(3−メチル−1−
フェニル−2−ホスホレン−l−オキシド)24.4g
を加え180℃で72時聞反応させ、黄色透明なウレア
変性カルボジイミド(カルボジイミド基数=10)を得
た。得られたウレア変性カルボジイミドは、冷却後にロ
ールグラニュレーターで粉砕された。
2442gにジシクロヘキシルアミン362gを滴下し
ながら50℃で1時聞反応させウレア結合を導入した。
次いで、これにカルボジイミド化触媒(3−メチル−1
−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド)24.4
gを加え180℃で68時間反応させ、黄色透明なウレ
ア変性カルボジイミド(カルボジイミド基数=10)を
得た。得られたウレア変性カルボジイミドは、冷却後に
ロールグラニュレーターで粉砕された。
1110gにジ−n−ブチルアミン645gを滴下しな
がら50℃で1時間反応させウレア結合を導入した。次
いで、これにカルボジイミド化触媒(3−メチル−1−
フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド)l1.1g
を加え180℃で36時間反応させ、黄色透明なウレア
変性カルボジイミド(カルボジイミド基数=l)を得
た。得られたウレア変性ポリ力ルボジイミド樹脂は、冷
却後にロールグラニュレーターで粉砕された。
880gにジ−n−ブチルアミン258gを滴下しなが
ら50℃で1時間反応させウレア結合を導入した。次い
で、これにカルボジイミド化触媒(3−メチル−1−フ
ェニル−2−ホスホレン−1−オキシド)8.9gを加
え180℃で54時間反応させ、黄色透明なウレア変性
カルボジイミド(カルボジイミド基数=3)を得た。得
られたウレア変性カルボジイミドは、冷却後にロールグ
ラニュレーターで粉砕された。
2331gにジ−n−ブチルアミン129gを滴下しな
がら50℃で1時間反応させクレア結合を導入した。次
いで、これにカルボジイミド化触媒(3−メチル−1−
フェニル−2−ホスホレン1−オキシド)2.3gを加
え180℃で96時間反応させ、黄色透明なウレア変性
カルボジイミド(カルボジイミド基数=20)を得た。
得られたウレア変性カルボジイミドは、冷却後にロール
グラニュレーターで粉砕された。
メタンジイソシアネート2882gにn−ブチルアミン
146gを滴下しながら50℃で2時聞反応させウレア
結合を導入した。次いで、これにカルボジイミド化触媒
(3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−1−オ
キシド)28.8gを加え180℃で93時間反応さ
せ、黄色透明なウレア変性カルボジイミド(カルボジイ
ミド基数=10)を得た。得られたウレア変性カルボジ
イミドは、冷却後にロールグラニュレーターで粉砕され
た。
メタンジイソシアネート2882gにジ−n−ブチルア
ミン258gを滴下しながら50℃で2時間反応させウ
レア結合を導入した。次いで、これにカルボジイミド化
触媒(3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−1
−オキシド)28.8gを加え180℃で96時間反応
させ、黄色透明なウレア変性カルボジイミド(カルボジ
イミド基数=10)を得た。得られたウレア変性カルボ
ジイミドは、冷却後にロールグラニュレーターで粉砕さ
れた。
メタンジイソシアネート2882gにジシクロヘキシル
アミン362gを滴下しながら50℃で1.5時間反応
させウレア結合を導入した。次いで、これにカルボジイ
ミド化触媒(3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレ
ン−l−オキシド)28.8gを加え180℃で90時
間反応さきせ、黄色透明なウレア変性カルボジイミド
(カルボジイミド基数=10)を得た。得られたウレア
変性カルボジイミドは、冷却後にロールグラニュレータ
ーで粉砕された。
ルメタンジイソシアネート1310gにジ−n−ブチル
アミン645gを滴下しながら50℃で2時間反応させ
ウレア結合を導入した。次いで、これにカルボジイミド
化触媒(3−メチル−1−フェニル−2ホスホレン−1
−オキシド)13.1gを加え180℃で48時間反応
させ、黄色透明なウレア変性カルボジイミド(カルボジ
イミド基数=1)を得た。得られたウレア変性カルボジ
イミドは、冷却後にロールグラニュレーターで粉砕され
た。
ルメタンジイソシアネート1048gにジ−n−ブチル
アミン258gを滴下しながら50℃で2時間反応させ
ウレア結合を導入した。次いで、これにカルボジイミド
化触媒(3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−
1−オキシド)10.5gを加え180℃で62時間反
応させ、黄色透明なウレア変性カルボジイミド(カルボ
ジイミド基数=3)を得た。得られたウレア変性カルボ
ジイミドは、冷却後にロールグラニュレーターで粉砕さ
れた。
ルメタンジイソシアネート2331gにジ−n−ブチル
アミン129gを滴下しながら50℃で2時間反応させ
ウレア結合を導入した。次いで、これにカルボジイミド
化触媒(3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−
1−オキシド)27.5gを加え180℃で120時聞
反応させ、黄色透明なウレア変性カルボジイミド(カル
ボジイミド基数=20)を得た。得られたウレア変性カ
ルボジイミドは、冷却後にロールグラニュレーターで粉
砕された。
ンジイソシアネート2684gにジ−n−ブチルアミン
258gを滴下しながら50℃で4時間反応させウレア
結合を導入した。次いで、これにカルボジイミド化触媒
(3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−l−オ
キシド)26.8gを加え180℃で120時間反応さ
せ、褐色透明なウレア変性カルボジイミド(カルボジイ
ミド基数=10)を得た。
ンジイソシアネート1220gにジ−n−ブチルアミン
645gを滴下しながら50℃で4時聞反応させウレア
結合を導入した。次いで、これにカルボジイミド化触媒
(3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−1−オ
キシド)12.2gを加え180℃で72時間反応さ
せ、褐色透明なウレア変性カルボジイミド(カルボジイ
ミド基数=l)を得た。
ンジイソシアネート976gにジ−n−ブチルレアミン
258gを滴下しながら50℃で4時間反応させウレア
結合を導入した。次いで、これににカルボジイミド化触
媒(3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−l−
オキシド)9.8gを加え180℃で96時間反応さ
せ、褐色透明なウレア変性カルボジイミド(カルボジイ
ミド基数=3)を得た。
ンジイソシアネート2562gにジ−n一ブチルアミン
129gを滴下しながら50℃で4時間反応させウレア
結合を導入した。次いで、これにカルボジイミド化触媒
(3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−1−オ
キシド)25.6gを加え180℃で144時間反応さ
せ、褐色透明なウレア変性カルボジイミド(カルボジイ
ミド基数=20)を得た。
ト2442gとカルボジイミド化触媒(3−メチル−1
−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド)24.4
gを180℃で16時間反応させ、NCO基含量=4.
20%のカルボジイミドを得た。次いで、これを80℃
まで冷却し、ジ−n−ブチルアミン258gを滴下しな
がら1時間反応させ、黄色透明なウレア変性カルボジイ
ミド(カルボジイミド基数=10)を得た。得られたウ
レア変性カルボジイミドは、冷却後にロールグラニュレ
ーターで粉砕された。
ルメタンジイソシアネート2882gとカルボジイミド
化触媒(3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−
1−オキシド)28.8gを18O℃で24時間反応さ
せ、NCO基含量=3.44%のカルボジイミドを得
た。次いで、これを80℃まで冷却し、ジ−n−ブチル
アミン258gを滴下しながら2時間反応させ、黄色透
明なウレア変性カルボジイミド(カルボジイミド基数=
10)を得た。得られたウレア変性カルボジイミドは、
冷却後にロールグラニュレーターで粉砕された。
ンジイソシアネ−ト2684gとカルボジイミド化触媒
(3−メチル−l−フェニル−2−ホスホレン−1−オ
キシド)26.8gを180℃で32時間反応させ、N
CO基含量=3.74%のカルボジイミドを得た。次い
で、これを80℃まで冷却し、ジ−n−ブチルアミン2
58gを滴下しながら2時間反応させ、褐色透明なウレ
ア変性カルボジイミド(カルボジイミド基数=10)を
得た。
ジイミドの添加効果) (参考例1)ポリエチレンテレフタレート(鐘紡(株)
製EFG−7)に実施例1乃至19で得られたウレア変
性カルボジイミドを、2軸押出機により270℃で溶融
混合して、それぞれ1%添加したコンパウンドを作成し
た。更にそれを射出成形によりASTM1号ダンベル
(厚さ3mm)に成形した。次いで、成形した試験片を
120℃で2時間結晶化させた後、所定時間(0、1
0、30及び60日)、120℃で乾熱処理を行い、引
張強度及び伸び率を測定した。尚、ウレア変性カルボジ
イミドを添加しない試験片も同様に作製した。
1,3,5−トリイソプロピルベンゼンポリカルボジイ
ミド(分子量=約2000)を用意し、参考例1と同様
に試験片を作成した。
ソホロンポリカルボジイミド(分子量=約2000)を
用意し、参考例1と同様に試験片を作成した。
比較参考例1、2についての試験結果を表lに示す。
2で作成した試験片を、所定時間(0、14、21及び
28日)、150℃で乾熱処理を行い、引張強度及び伸
び率を測定した。結果を表2に示す。
2で作成した試験片を、所定時間(0、10、30及び
60日)、80℃、90%RHで湿熱処理を行い、引張
強度及び伸び率を測定した。結果を表3に示す。
(株)製F−30T)に実施例2、8及び13で得られ
たウレア変性カルボジイミドを、2軸押出機により20
0℃で溶融混合して、それぞれ1%添加したコンパウン
ドを作成した。更にそれを射出成形によりASTM1号
ダンベル(厚さ3mm)に成形した。次いで、成形した
試験片を、所定時間、120℃で乾熱処理を行い、引張
強度を測定した。尚、ウレア変性カルボジイミドを添加
しない試験片も同様に作製した。
l,3,5−トリイソプロピルベンゼンポリカルボジイ
ミド(分子量=約2000)を用意し、参考例4と同様
に試験片を作成した。
ソホロンポリカルボジイミド(分子量=約2000)を
用意し、参考例4と同様に試験片を作成した。
いての試験結果を表4に示す。
4で作成した試験片を、所定時間(0、10、30及び
60日)、80℃、90%RHで湿熱処理を行い、引張
強度を測定した。結果を表5に示す。
(株)製A100N)に実施例2、8及び13で得られ
たウレア変性カルボジイミドを、2軸押出機により28
0℃で溶融混合して、それぞれ2%添加したコンパウン
ドを作成した。更にそれを射出成形によりASTM1l
号ダンベル(厚さ3mm)に成形した。次いで、成形し
た試験片を、所定時聞(0、7、14及び28日)、7
0℃の温水中で処理を行い引張強度を測定した。尚、ウ
レア変性カルボジイミドを添加しない試験片も同様に作
製した。
1,3,5−トリイソプロピルベンゼンポリカルボジイ
ミド(分子量=約2000)を用意し、参考例6と同様
に試験片を作成した。
ソホロンポリカルボジイミド(分子量=約2000)を
用意し、参考例6と同様に試験片を作成した。
いての試験結果を表6に示す。
ウレア変性カルボジイミドは熱可塑性樹脂との相溶性が
良好であるために、添加による物性低下を引き起こすこ
となく、耐熱性及び耐加水分解性を向上することがわか
った。
Claims (11)
- 【請求項1】 一般式 【化1】 (式中、RはC1〜C12のアルキル基又はC3〜C10のシ
クロアルキル基を、ZはC1〜C12のアルキレン基、C3
〜C10のシクロアルキレン基、環状又は非環状構造を有
するC4〜C16のアルキレン基或いは芳香族の結合した
C8〜C16のアルキレン基を、nは1乃至50の整数
を、mは1又は2の整数をそれぞれ示す)により表され
ることを特徴とするウレア変性カルボジイミド。 - 【請求項2】 Zが、イソホロンジイソシアネート、
4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、
テトラメチルキシリレンジイソシアネートからイソシア
ネートを除いた残基である請求項1に記載のウレア変性
カルボジイミド。 - 【請求項3】 Zが同一或いは異なっている請求項1又
は2に記載のウレア変性カルボジイミド。 - 【請求項4】 Rが、n−ブチル基又はシクロヘキシル
基である請求項1に記載のウレア変性カルボジイミド。 - 【請求項5】 Rが同一或いは異なっている請求項1又
は4に記載のウレア変性カルボジイミド。 - 【請求項6】 一般式 【化2】 (式中、ZはC1〜C12のアルキレン基、C3〜C10のシ
クロアルキレン基、環状又は非環状構造を有するC4〜
C16のアルキレン基或いは芳香族の結合したC8〜C16
のアルキレン基を表す)で表される有機脂肪族ジイソシ
アネートと一級或は二級有機脂肪族アミンとを反応させ
て該有機脂肪族ジイソシアネートにウレア結合を導入し
た後、カルボジイミド化触媒の存在下にカルボジイミド
化することを特徴とする、一般式 【化3】 (式中、RはC1〜C12のアルキル基又はC3〜C10のシ
クロアルキル基を、nは1乃至50の整数を、mは1又
は2の整数をそれぞれ示す)により表されることを特徴
とするウレア変性カルボジイミドの製造方法。 - 【請求項7】 一般式 【化4】 (式中、ZはC1〜C12のアルキレン基、C3〜C10のシ
クロアルキレン基、環状又は非環状構造を有するC4〜
C16のアルキレン基或いは芳香族の結合したC8〜C16
のアルキレン基を表す)で表される有機脂肪族ジイソシ
アネー卜をカルボジイミド化触媒の存在下に、少なくと
もその一部をカルボジイミド化した後、一級或は二級有
機脂肪族アミンを反応させて該カルボジイミドにウレア
結合を導入することを特徴とする、一般式 【化5】 (式中、RはC1〜C12のアルキル基又はC3〜C10のシ
クロアルキル基を、nは1乃至50の整数を、mは1又
は2の整数をそれぞれ示す)により表されることを特徴
とするウレア変性カルボジイミドの製造方法。 - 【請求項8】 Zが、イソホロンジイソシアネート、
4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、
テトラメチルキシリレンジイソシアネートの一種又は混
合物である請求項6又は7に記載のウレア変性カルボジ
イミドの製造方法。 - 【請求項9】 一級有機脂肪族アミンが、ブチルアミン
又はシクロヘキシルアミンの一種又はこれらの混合物で
ある請求項6又は7に記載のウレア変性カルボジイミド
の製造方法。 - 【請求項10】 二級有機脂肪族アミンが、ジブチルア
ミン又はジシクロヘキシルアミンの一種又はこれらの混
合物である請求項6又は7に記載のウレア変性カルボジ
イミドの製造方法。 - 【請求項11】 カルボジイミド化触媒が、3−メチル
−1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシドである
請求項6又は7に記載のウレア変性カルボジイミドの製
造方法。
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