JPH09292722A - 画像形成方法及び画像形成装置 - Google Patents

画像形成方法及び画像形成装置

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JPH09292722A
JPH09292722A JP10262796A JP10262796A JPH09292722A JP H09292722 A JPH09292722 A JP H09292722A JP 10262796 A JP10262796 A JP 10262796A JP 10262796 A JP10262796 A JP 10262796A JP H09292722 A JPH09292722 A JP H09292722A
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JP
Japan
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cleaning
photosensitive member
cleaning blade
electrophotographic photosensitive
image forming
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Application number
JP10262796A
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English (en)
Inventor
Katsumi Matsuura
克巳 松浦
Yuji Marukawa
雄二 丸川
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機感光体上に繰り返し像形成を行う過程
で、クリーニングブレード部材のめくれによるクリーニ
ング不良、感光体表面の摩耗、損傷及び電子写真性能の
劣化がなく、かつ白ポチ、黒ポチ、黒筋等の画像欠陥を
生じない画像形成方法及び画像形成装置の提供。 【解決手段】 電子写真感光体上に静電潜像を形成する
工程及び現像、転写クリーニングの各工程を有する画像
形成方法において、電子写真感光体が有機光導電性感光
体であり、現像工程が数平均ドメイン径0.1〜1.1
μmの離型剤を含有するトナーを用いて現像を行なう工
程であり、クリーニング工程が反発弾性35〜75%の
クリーニングブレード部材を電子写真感光体の回転方向
に対してカウンター方向10〜45度の角度で、かつ荷
重5〜40g/cmで電子写真感光体表面に当接させて
クリーニングを行なう工程であると共に、クリーニング
ブレード部材に対する電子写真感光体表面の静止摩擦係
数が1.0以下となるように電子写真感光体表面が加工
されていることを特徴とする画像形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は有機光導電性感光体
を用いたクリーニング特性に優れた画像形成方法及び画
像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来カールソン法を用いる画像形成方法
においては、電子写真感光体上に一様に帯電を付与し、
像露光により静電潜像を形成し、該潜像をトナーを含む
現像剤により現像してトナー像を形成し、これを転写材
上に転写、定着して画像形成が行われる。
【0003】一方、転写後の前記感光体は残留トナーの
クリーニング及び除電が行われて長期に亘り反復使用さ
れる。
【0004】従って、前記感光体としては、帯電特性、
感度及び暗減衰特性等の電子写真性能は勿論、加えて繰
り返し使用時の耐刷性、耐摩耗性、耐湿性等の物性や、
コロナ放電時に発生するオゾン、像露光時の紫外線等へ
の耐性において良好であることが要請される。
【0005】従来、電子写真感光体(以下、単に感光体
ともいう)としてはアモルファスシリコン、セレン等の
無機光導電性物質を感光層の主成分とする無機感光体が
広く用いられたが、近年低コストで加工性に優れてい
て、目的に応じて選択の自由度が大きい有機光導電性物
質を用いた有機感光体が用いられるようになった。
【0006】他方感光体上の残留トナーのクリーニング
方法としては、例えば磁気ブラシ法、ファーブラシ法等
の各種のクリーニング法が知られているが、構成が簡単
でしかもクリーニング効果が優れていることからクリー
ニング部材として、ゴム弾性クリーニングブレード部材
を用いたクリーニング方法が知られている。また前記ク
リーニングブレード部材の感光体への当接方法として
は、トレイ方式とカウンター方式とがあるがクリーニン
グ性が優れていることから、カウンター方式が主流とさ
れている。
【0007】また感光体上に形成される静電潜像を現像
する現像剤としては、通常1〜30μm径の非磁性トナ
ーと10〜100μm径の磁性キャリアとから成る二成
分系現像剤又は1〜30μm径の磁性トナーを主成分と
する一成分系現像剤が用いられる。前記トナーにはバイ
ンダー樹脂中に着色剤及び必要により磁性粉が分散含有
され、かつオフセット防止用として低分子量ワックス等
の離型剤が含有される。
【0008】ところで感光体が有機感光体とされた場合
は、無機感光体に比して、その表面が軟質であり、前記
微細トナー又は添加剤等が強固に付着してクリーニング
不良となり易いという問題があり、更には無機感光体の
場合と同様の強いクリーニングを行うと感光体表面が摩
耗損傷して電子写真性能が劣化するという問題がある。
【0009】そこで、例えば特開平6−130711号
公報(公報1)には、有機光導電層上に5.0〜70.
0wt%のフッ素原子含有樹脂微粒子を含有し、かつ表
面粗さが0.1〜5.0μm、表面硬度がテーバー試験
法で0.1〜20.0、表面摩擦係数が0.001〜
1.2である保護層を設けて成る有機感光体が用いら
れ、クリーニング手段としてゴム弾性クリーニングブレ
ード部材を用い、これを前記感光体に荷重20.0〜5
0.0g/cmで当接してクリーニングする技術が提案
されている。
【0010】また公報(1)には、前記構成としたこと
により感光体表面の機械的摩耗や傷の発生がなく高耐久
性であり、かつブレードめくれによるクリーニング不良
の発生がなく優れた画像が得られることが記載されてい
る。
【0011】更に、例えば特開平3−264961号公
報(公報2)及び特開平3−296067号公報(公報
3)には現像剤中のトナーに含有される離型剤が感光体
のクリーニングと重要な関係があることが記載されてい
る。即ち公報2ではトナー中に含有される離型剤のドメ
イン径が5000Å以下とされた場合、公報3ではトナ
ー中に含有される離型剤のドメイン径が200〜300
Åとされた場合、感光体上へのトナーフィルミングの原
因となる微粉トナーの発生が防止され、その結果クリー
ニング性が優れていて良質の画像が得られることが記載
されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで感光体上の残
留トナーのクリーニングの問題は本来感光体の表面特
性、クリーニング部材の特性及び現像用トナーの特性の
総合的な検討が必要不可欠であり、これらの特性が解明
されて始めて良好なクリーニングが達成されるが、公報
1では感光体表面特性、即ち感光体の表面粗さ、表面硬
度、表面摩耗係数等にのみ着目した発明であり、前記ク
リーニング部材及びトナーの特性等に関しては全く検討
されていない。
【0013】他方、公報2及び公報3は、公報1の場合
と異なり、現像用トナーの離型剤のドメイン径に着目し
た発明であり、トナーの離型剤のドメイン径を適正な大
きさとすることによりトナーフィルミングの原因となる
微粉トナーの発生を防止して、クリーニング性能を向上
させ、良質の画像を得るようにしている。
【0014】しかしながら、本発明者らが種々検討を行
った結果、感光体上へのトナーその他の異物のフィルミ
ングは、用いられる感光体の種類及びトナーの組成等に
より発生原因が異なることが解って来た。特に有機感光
体を用いたプロセスでは、公報2及び公報3に記載され
る微粉トナーの付着によるよりも、トナーから遊離した
離型剤の付着が前記フィルミングの主要な原因となるこ
とが確かめられた。
【0015】即ち、前記有機感光体を用いて画像形成を
行う過程でトナー中にドメイン状で含有される離型剤
(離型剤ドメイン)が遊離して感光体上へフィルミング
状に付着してクリーニングブレード部材のクリーニング
性能を低下せしめると共に前記離型剤が付着した感光体
上にトナーや金属粉末や紙粉等が付着し、電子写真性能
を劣化せしめると共に白ポチ、黒ポチ、黒筋等の画像欠
陥を生ずることが解ってきた。
【0016】本発明は前記実情に鑑みて提案されたもの
であり、本発明の目的は、有機感光体上に繰り返し画像
形成を行う過程で、クリーニングブレード部材のめくれ
によるクリーニング不良、感光体表面の摩耗、損傷及び
電子写真性能の劣化がなく、かつ白ポチ、黒ポチ、黒筋
等の画像欠陥を生ずることのない画像形成方法及び画像
形成装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の前記の目的は以
下の構成により達成される。
【0018】(1)電子写真感光体上に静電潜像を形成
する工程及び現像、転写クリーニングの各工程を有する
画像形成方法において、電子写真感光体が有機光導電性
感光体であり、現像工程が数平均ドメイン径0.1〜
1.1μmの離型剤を含有するトナーを用いて現像を行
なう工程であり、クリーニング工程が反発弾性35〜7
5%のクリーニングブレード部材を電子写真感光体の回
転方向に対してカウンター方向10〜45度の角度で、
かつ荷重5〜40g/cmで電子写真感光体表面に当接
させてクリーニングを行なう工程であると共に、クリー
ニングブレード部材に対する電子写真感光体表面の静止
摩擦係数が1.0以下となるように電子写真感光体表面
が加工されていることを特徴とする画像形成方法。
【0019】(2)前記クリーニングブレード部材に対
する前記電子写真感光体表面の静止摩擦係数が0.01
〜1.0となるように電子写真感光体表面が加工されて
いることを特徴とする前記(1)に記載の画像形成方
法。
【0020】(3)前記クリーニングブレード部材がウ
レタンゴムからなることを特徴とする前記(1)又は
(2)に記載の画像形成方法。
【0021】(4)電子写真感光体上に静電潜像を形成
する手段及び現像、転写、クリーニングの各手段を有す
る画像形成装置において、電子写真感光体が有機光導電
性感光体であり、現像手段が数平均ドメイン径0.1〜
1.1μmの離型剤を含有するトナーを含む現像剤が充
填された磁気ブラシ現像装置であり、クリーニング手段
が反発弾性35〜75%のクリーニングブレード部材を
電子写真感光体の回転方向に対してカウンター方向10
〜45度の角度で、かつ荷重5〜40g/cmで電子写
真感光体表面に当接させてクリーニングを行う手段であ
ると共に、クリーニングブレード部材に対する電子写真
感光体表面の静止摩擦係数が1.0以下となるよう電子
写真感光体表面が加工されていることを特徴とする画像
形成装置。
【0022】(5)前記クリーニングブレード部材に対
する前記感光体表面の静止摩擦係数が0.01〜1.0
となるように電子写真感光体の表面が加工されているこ
とを特徴とする前記(4)に記載の画像形成装置。
【0023】(6)前記クリーニングブレード部材がウ
レタンゴムからなることを特徴とする前記(4)又は
(5)に記載の画像形成装置。
【0024】以下本発明の有機感光体の構成を説明す
る。
【0025】本発明の有機感光体としては、電荷発生物
質(CGM)と電荷輸送物質(CTM)とを1つの層中
に含有する単層型の感光層を有する感光体とされてもよ
いが、CGMを主成分として含有する電荷発生層(CG
L)とCTMを主成分として含有する電荷輸送層(CT
L)とに機能分離された積層型の感光層を有する感光体
とするのが好ましい。
【0026】又上記積層型の感光層を有する感光体にお
いて、CGL上に設けられるCTLが複数の構成層から
成っていてもよい。
【0027】本発明において、積層型の感光体を製造す
るには、例えば必要に応じて中間層を設けた導電性支持
体上にCGMをバインダー樹脂中に分散含有するCGL
を塗設して設け、該CGL上にCTMをバインダー樹脂
中に相溶して含有し、かつ好ましくは有機又は無機の微
粒子を分散含有するCTLを塗設して設けられる。
【0028】なお上記CTLが複数の構成層からなる場
合は、感光体の表面層となる構成層に前記有機又は無機
の微粒子が含有される。
【0029】感光体のCGLに含有されるCGMとして
は、例えばフタロシアニン顔料、多環キノン顔料、アゾ
顔料、ペリレン顔料、インジゴ顔料、キナクリドン顔
料、アズレニウム塩染料、スクワリリウム染料、シアニ
ン染料、ピリリウム染料、チオピリリウム染料、キサン
テン色素、キノンイミン色素、トリフェニルメタン色
素、スチリル色素などが挙げられる。
【0030】又CTLに含有されるCTMとしては、例
えばピレン化物、N−アルキルカルバゾール化合物、ヒ
ドラゾン化合物、N,N−ジアルキルアニリン化合物、
ジフェニルアミン化合物、トリフェニルアミン化合物、
トリフェニルメタン化合物、ピラゾリン化合物、スチリ
ル化合物、スチルベン化合物、ポリニトロ化合物及びポ
リシアノ化合物、更にこれらの化合物をポリマー上に固
定したペンダントポリマーなどが挙げられる。
【0031】CGLのバインダー樹脂としては、例えば
ポリエステル、ポリウレタン、ポリアクリレート、ポリ
エチレン、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリカーボ
ネート、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリイミド、フ
ェノール樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキ
シ樹脂、ユリア樹脂、アリル樹脂、アルキッド樹脂、ポ
リアミド−イミド、ナイロン、ポリサルホン、ポリアリ
ルエーテル、ポリアセタール及びブチラール樹脂などが
挙げられる。
【0032】感光体の表面層となるCTL又は構成層の
バインダー樹脂としては、機械的衝撃に強く、耐摩耗性
に優れていること及びクリーニング工程におけるクリー
ニングブレード部材に対して適度の摩擦特性を有するこ
とが要請され、例えば重量平均分子量5万以上のポリカ
ーボネート樹脂、特にケイ素原子、又はフッ素原子等を
含む離型性の基を有するポリカーボネート樹脂が好まし
く、ポリカーボネート樹脂としては、例えば下記例示化
合物B−1,B−2,B−3及びB−4等が挙げられ
る。
【0033】
【化1】
【0034】CGLの膜厚としては好ましくは0.00
1〜6μm、より好ましくは0.01〜2μmであり、
CGL中のCGMの含有量はCGLの全重量に対して好
ましくは10〜100wt%、より好ましくは50〜1
00wt%である。
【0035】またCTLの膜厚としては、好ましくは5
〜40μm、より好ましくは15〜30μmであり、C
TL中のCTMの含有量はCTLの全重量に対して好ま
しくは20〜80wt%、より好ましくは30〜70w
t%である。
【0036】前記導電性支持体としては、 1)アルミニウム板、ステンレス板などの金属板 2)紙或いはプラスチックフィルムなどの支持体上に、
アルミニウム、パラジウム、金などの金属薄層をラミネ
ートもしくは蒸着によって設けたもの 3)紙或いはプラスチックフィルムなどの支持体上に、
導電性ポリマー、酸化インジウム、酸化錫などの導電性
化合物の層を塗布もしくは蒸着によって設けたもの等が
挙げられる。
【0037】また導電性支持体上に必要により設けられ
る中間層は、接着層又はブロッキング層として機能する
もので、CGL,CTLに用いられる通常のバインダー
樹脂の他に例えばポリビニルアルコール、エチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロース、塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイ
ン酸共重合体、カゼイン、アルコール可溶性ナイロン、
澱粉等が用いられる。
【0038】ところで本発明の有機感光体は、クリーニ
ングブレード部材に対する感光体表面の静止摩擦係数が
1.0以下となることが必須であり、好ましくは0.0
1〜1.0である。
【0039】静止摩擦係数が0.01未満では、感光体
表面に当接されるクリーニングブレード部材がスリップ
して残留トナーを十分に除去することが出来ず実用上有
効なクリーニングが達成されない。また1.0を越える
と感光体の摩耗、損傷が増大し、かつ図1の10aの如
きブレードめくれが発生する。
【0040】図1はクリーニングブレード部材のめくれ
発生の状態を図示したもので、クリーニングブレード部
材10を有機感光体ドラム1の回転方向に対しカウンタ
ー方向に当接させてクリーニングを行う際、クリーニン
グブレード部材先端が屈曲、反転し、クリーニング不良
を引き起こすことがある。このような現象をブレードめ
くれという。
【0041】このようなブレードめくれが発生すると感
光体の表面が著しく損傷され、画像形成が困難になり、
感光体の取り換えが必要になる。
【0042】ブレードめくれの発生のメカニズムについ
て本発明者等が鋭意検討を行った結果、画像形成のスタ
ート時感光体の回転が定常状態に達する迄加速度を受け
ながら急速に立ち上がるが、この間感光体表面とクリー
ニングブレード部材先端との間に強い静止摩擦力が作用
してブレードめくれが発生することが解ってきた。即ち
クリーニングブレード部材に対する感光体表面の静止摩
擦係数μが前記ブレードめくれと密接な関係があること
が突き止められた。
【0043】前記静止摩擦係数μは感光体がシート状、
平板状又はエンドレスベルト状の場合は通常HEIDO
N社製の表面性試験装置「型式HEIDON−14」に
より測定される。
【0044】しかしながら実用上電子写真画像形成装置
に組み込まれる感光体は感光体ドラムが主流であり、こ
の場合の静止摩擦係数μの測定は感光体ドラムの回転ト
ルクT(kg・cm)の測定により求められる。
【0045】即ち感光体ドラム自体の回転トルクT1
(kg・cm)及びクリーニングブレード部材が荷重F
(kg)で圧接された状態の感光体ドラムの回転トルク
T2(kg・cm)を測定し、下記の式により計算して
求められる。
【0046】 静止摩擦係数μ=(T2−T1)/(F×γ) 但しγは感光体ドラムの半径(cm)である。
【0047】本発明の有機感光体では静止摩擦係数を望
ましい範囲に調整するためには、以下のような幾つかの
方法がある。
【0048】即ち感光体表面の層を構成するバインダー
樹脂で静止摩擦係数を調整する場合は、静止摩擦係数の
小さいバインダー樹脂、例えばシリコーン原子やフッソ
原子を含有する高分子樹脂を用いるのが好ましい。
【0049】また感光体表面の層に球形の有機又無機微
粒子を含有させて静止摩擦係数を下げることも出来る。
この場合もシリコーン原子やフッソ原子を含有する有機
微粒子を用いるのが好ましい。ここでシリコーン系の球
形有機微粒子としては、例えば東芝シリコーン(株)社
より、トスパール系の多種類の製品が市販されており、
前記市販品の種類の選択と、量の選択により前記感光体
表面の静止摩擦係数を調整することが出来る。
【0050】次に本発明の画像形成方法に用いられるク
リーニングブレード部材としては、小型、軽量、低コス
トで耐摩耗性があり、かつクリーニング特性に優れてい
ることから、ウレタンゴム製のものが好ましく用いられ
る。
【0051】以下に前記クリーニングブレード部材を用
いて、感光体ドラム上の残留トナーをクリーニングする
ときのメカニズムを図2により説明する。
【0052】図2はクリーニングブレード部材のクリー
ニング動作を説明する図であり、図2において、矢印方
向に移動する感光体ドラム1にクリーニングブレード部
材10が当接されると、感光体ドラム1との摩擦力に引
かれてクリーニングブレード部材10の先端がその粘弾
性により10bの如く撓み、同時に感光体ドラム1との
接触面積及び摩擦力が増大して限界に達する。その際ク
リーニングブレード部材10は、該クリーニングブレー
ド部材10のもつ反発弾性により10cの位置に反発
し、同時に有機感光体ドラム1上の残留トナー15を掻
き落とす。
【0053】なお本発明で規定する前記クリーニングブ
レード部材の反発弾性は、ゴムの弾性の大きさを表す特
性であり、JISKー7311で規定された方法により
測定することができる。即ちゴム試験片として縦20〜
30mm、横20〜30mm、厚さ10〜15mmのも
のを用い、この試験片に、糸により懸垂され、かつ先端
が直径12.7mmの半球状に成型された鉄棒(長さ3
56mm、直径12.7mm、質量350gの丸棒)を
落下高さ100mmから打撃し、その反発の大きさをJ
ISK−7311で定められた装置により読み取ること
によって測定することが出来る。
【0054】前記クリーニングのメカニズムから明らか
なようにクリーニングブレード部材の反発弾性はクリー
ニング特性上極めて重要な要素であり、本発明のクリー
ニングブレード部材では、前記測定法に基づく反発弾性
が35〜75%の範囲のものが選択される。
【0055】反発弾性が35%未満では、感光体表面の
静止摩擦係数を1.0以下として摩擦抵抗を小さくして
も、前記クリーニングブレード部材10のブレードめく
れが発生し易く、その結果、感光体表面を損傷せしめ、
かつクリーニングが不充分となり易い。
【0056】一方、反発弾性が75%を越えると反発弾
性が強過ぎて、感光体表面を摩耗、損傷して電子写真性
能を劣化せしめる。
【0057】次に本発明のクリーニング工程において、
用いられるクリーニングブレード部材の感光体に対する
当接荷重は従来経験的に適正範囲が設定されていたが、
本発明では感光体として特に有機感光体を用いているこ
とから、クリーニングブレード部材として特定範囲の反
発弾性を有するウレタンゴム製弾性クリーニングブレー
ド部材を用いると共に、該クリーニングブレード部材を
感光体に対して荷重5〜40g/cmで当接させてクリ
ーニングを行うようにしている。
【0058】前記当接荷重が5g/cm未満ではクリー
ニング効果がなく、40g/cmを越えると感光体表面
が摩耗、損傷し易く、電子写真性能が劣化し、更にはブ
レードめくれの原因ともなり易い。
【0059】ここでクリーニングブレード部材の感光体
に対する当接荷重は線圧として測定され、バネ荷重や、
重り等により得られる押圧力をブレード長で割算して得
られる。
【0060】次にクリーニングブレード部材では感光体
ドラムへの当接部の接線に対して10〜45°の角度で
カウンター方向で該感光体に当接することを必須の用件
としている。
【0061】前記当接角が10°より小さいとクリーニ
ングブレード部材のクリーニング性能が劣化し、画像不
良の原因となる。また45°より大きいとブレードめく
れが発生し易くなり、ブレードめくれが発生すると感光
体が損傷を受けると共にクリーニング不良が発生し、良
好な画像が得られない。
【0062】図3はクリーニングブレード部材の感光体
表面への当接角度を説明する図であり、当接角(θ)は
図3で示すようにクリーニングブレード部材の直線部1
0dの延長線と、該直線部10dがドラム1に接する点
Pでの接線Qとのなす角を表す。
【0063】またクリーニングブレード部材の厚みは
0.5〜10mmが好ましい。
【0064】以上の如き感光体ドラム上の残留トナーの
クリーニング条件の外に磁気ブラシ現像を行うときの現
像剤中のトナーの条件がクリーニングの良否を左右する
重要な要件となる。
【0065】前記磁気ブラシ現像は複数の磁極を有する
磁気ドラムの外周をこれと相対的に回転するスリーブ上
に現像剤を担持して現像領域に搬送し、感光体上の静電
潜像を接触又は非接触で現像するものであり、現像装置
には磁性トナーを主成分とする一成分系現像剤又は非磁
性トナーと磁性キャリアから成る二成分系現像剤が充填
される。
【0066】前記現像剤に含有されるトナーは、バイン
ダー樹脂中に着色剤、離型剤及び必要により荷電制御
剤、磁性トナーの場合は更に磁性粉が含有され、平均粒
径1〜30μmの微粒子が好ましい。
【0067】上記バインダー樹脂としては、スチレン系
樹脂、アクリル系樹脂、ビニル系樹脂又はポリエステル
樹脂等が用いられる。
【0068】次に前記トナー中に含有される本発明の離
型剤とはトナー画像の熱定着時にオフセット防止効果を
有する、例えば軟化点(環球法JIS K2531)が
100〜160℃の低軟化点の化合物である。
【0069】上記のような低軟化点を有する化合物とし
ては、数平均分子量(数平均分子量は高温GPCでのポ
リスチレン分子量換算値を示す)が1500〜8000
の低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、低
分子量ポリエチレン−ポリプロピレン共重合体等のポリ
オレフィンワックス、例えばマイクロワックス、フィッ
シャートロプシュワックス等の高融点パラフィンワック
ス、例えば脂肪酸低級アルコールエステル、脂肪酸高級
アルコールエステル、脂肪酸多価アルコールエステル等
のエステル系ワックス、アミド系ワックス例えばアルキ
レンビス脂肪酸アミド、天然ワックスのカルナウバワッ
クス等が挙げられる。
【0070】ところで本発明の離型剤はトナー中のバイ
ンダー樹脂と相溶しない物が好まく、トナーの粒子表面
近傍にドメイン状態(トナー中に不連続な島状に分散さ
れている状態)で分散含有され、該離型剤の数平均ドメ
イン径(島の直径)の適否が感光体のクリーニング特性
に影響を与えることが知られている。
【0071】本発明者の研究によれば特に感光体として
有機感光体を用いた場合、前記離型剤の数平均ドメイン
径が大きすぎたり、小さ過ぎたりすると特有の画像欠陥
を生ずることが確かめられている。
【0072】本発明では有機感光体を用いた場合でも該
有機感光体上にトナーその他の異物のフィルミングを発
生せず、クリーニンング性が優れていて、かつ画像欠陥
がなく、常に良好な画像形成を達成するため、現像剤の
条件として、トナー中に含有される離型剤の数平均ドメ
イン径を0.1〜1.1μmとすることを必須の用件と
している。
【0073】即ち、上記のような有機感光体を用いた画
像形成方法ではトナー中の離型剤の数平均ドメイン径が
1.1μmを越えると急激にトナーから離型剤が遊離し
はじめ、この遊離した離型剤が有機感光体表面に転写
し、これが原因となってトナーその他の異物のフィルミ
ングを発生し、かつ黒ポチ等の画像欠陥を生じる。離型
剤の数平均ドメイン径が0.1μより小さい時は定着特
性、特にオフセット特性が著しく低下し、画像汚れが発
生する。
【0074】なお、離型剤の数平均ドメイン径は以下の
方法により測定された。
【0075】トナー粒子を樹脂で被覆し、ミクロトーム
により約0.2μm厚の切片を作成し、この切片を透過
型電子顕微鏡を用いてネガ倍率:280倍の写真を撮
り、引き延ばして1200倍の写真を作成した。これを
画像解析装置(SPICCA:日本ビオニクス社)に
て、ドメイン径を測定した。ここでは500個以上のド
メインを測定し、円換算のドメイン径として数平均で測
定した。
【0076】ところで、トナー中の離型剤のドメイン径
を調整するにはトナ−の製造条件を変化させることが必
要である。即ちトナーの製造工程における混合、熔融、
混練、粉砕、分級の内、熔融及び混練の温度をトナーの
バインダー樹脂のTg以上で、かつ(Tg+250℃)
以内の範囲で高くすることにより前記離型剤のドメイン
径を徐々に大きくすることが出来る。
【0077】また熔融混練機の回転数や原材料の供給量
を制御することによっても前記離型剤のドメイン径を変
化させることが出来る。
【0078】なお、前記熔融及び混練の温度がTgより
小さいと離型剤のドメイン径が生成されず、また(Tg
+250℃)より大きいとバインダー樹脂が分解し、ト
ナーの熱定着性及びオフセット防止特性が劣化する。
【0079】次にトナー中に含有される着色剤として
は、特に限定されず、従来公知の種々の着色剤が用いら
れる。例えばカーボンブラック、ニグロシン染料、アニ
リンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウル
トラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイ
エロー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブ
ルー、マラカイトグリーンオクサレート、ランプブラッ
ク、ローズベンガル等が挙げられる。着色剤の使用量
は、バインダー樹脂100重量部に対して、通常0.1
〜20重量部の範囲である。
【0080】その他の添加剤としては、例えばサリチル
酸誘導体等の荷電制御剤等が挙げられる。また、磁性ト
ナーを得る場合における磁性体粒子としては、平均粒径
が0.1〜2μmのフェライト、マグネタイト等の粒子
が用いられる。磁性体粒子の添加量は、複合微粒子等の
下記外部添加剤を除いた状態の着色粒子の通常20〜7
0重量%となる範囲である。
【0081】また、トナーの流動性を高める観点から、
疎水性シリカ粒子のほかに、更に酸化チタン等の無機微
粒子や有機微粒子にシリカ等を付着させた複合微粒子を
外部から添加してトナーを構成してもよい。かかる無機
微粒子としては、特に、シランカップリング剤、チタン
カップリング剤等により疎水化処理されたものが好まし
い。
【0082】以下、前記構成の有機感光体、現像剤及び
クリーニングブレード部材を用いた画像形成方法及び装
置を図4により説明する。
【0083】図4は本発明を説明する画像形成装置の一
例を示す断面図であり、図1〜図3と同一内容には同一
符号が付させる。
【0084】図4において、1は矢印方向に回転する有
機感光体ドラムであり、2は前記感光体ドラム1上に一
様な帯電を付与する帯電器であり、コロナ帯電器、ロー
ラー帯電器又は磁気ブラシ帯電器とされてもよい。3は
アナログ像露光又はLED若しくはLD等を用いたデジ
タル像露光であり、該像露光により前記感光体ドラム1
上に静電潜像が形成される。この静電潜像は一成分系又
は二成分系の現像剤を収容する磁気ブラシ現像装置4に
より接触又は非接触で現像されてトナー像が形成され
る。前記現像剤中に含有されるトナーには数平均ドメイ
ン径0.1〜1.1μmの低分子量ポリプロピレン、低
分子量ポリエチレン等の離型剤がトナーバインダーに対
して1〜10重量%含有され前述した画像欠陥の発生が
防止されている。
【0085】次に前記トナー像はタイミングを合わせて
搬送された転写材P上にコロナ放電転写極5(又はロー
ラ転写器でもよい)により静電転写され、分離電極6に
より転写材Pを感光体ドラムから分離し、次いで搬送手
段7により定着器8に搬送され、加熱定着されて可視画
像が形成される。
【0086】次いで転写後の感光体表面は除電器9によ
り除電された後、本発明に係るクリーニングブレード部
材10を前記感光体ドラム1に対してカウンター方向1
0〜45度の当接角度で当接してクリーニングされ、そ
の後除電ランプ11により除電され、次の画像形成に備
えられる。
【0087】図4のクリーニングブレード部材10は、
反発弾性が35〜75%のウレタンゴム製弾性クリーニ
ングブレード部材を用い、該クリーニングブレード部材
10の厚みは好ましくは0.5〜10mmの範囲で用い
られる。
【0088】またクリーニングブレード部材10は、感
光体ドラム1の当接部接線に対して10〜45°の角度
でカウンター方向で該感光体ドラム1に当接される。
【0089】
【作用】前記クリーニングを主体とする本発明の画像形
成方法及び画像形成装置の構成において、有機感光体を
用いる場合の適性なクリーニング条件として、前記した
ように反発弾性35〜75%のクリーニングブレード部
材が用いられると共に、該クリーニング部材を感光体に
対してカウンター方向で、荷重5〜40g/cmで当接
させ、前記クリーニング部材に対する感光体表面の静止
摩擦係数が1.0以下となるように設定される。それに
よってブレードめくれによるクリーニング不良が回避さ
れ、感光体表面の摩耗損傷が少ないクリーニングが達成
されるが、反面前記静止摩擦係数が小さく押さえられて
いるため、例えば飛散トナー、金属粉、紙粉等の異物が
感光体表面層に付着した場合、これらが除去されにくく
なる。
【0090】この問題は、有機感光体上の静電潜像を数
平均ドメイン径の大きい離型剤を含有するトナーで現像
する場合に顕著となる。即ち数平均ドメイン径の大きい
離型剤はトナーから遊離し易く、かつ有機感光体の表面
に対して付着し易いため、該表面にフィルミング層が形
成される。
【0091】このフィルミング層に前記異物が付着し、
像形成の際、黒ポチ、白ポチ、黒筋等の画像欠陥が発生
する。更には離型剤によるフィルミング層が形成される
と静止摩擦係数が過度に減少(例えば0.005以下)
し、クリーニングブレード部材のクリーニング作用が返
って低下することがある。
【0092】そこで本発明では、クリーニングブレード
部材によるクリーニング条件の外に数平均ドメイン径
0.1〜1.1μmの離型剤を含有するトナーを用いて
現像を行う条件を組合せることにより、有機感光体を用
いて像形成を行う場合の真に望ましいクリーニングを達
成し、長期に亘る繰り返しての像形成に際し、感光体の
疲労劣化による画質の低下及び画像欠陥を生ずることが
ない画像形成方法を達成したのである。
【0093】
【実施例】以下本発明を実施例により具体的に説明する
が、本発明の実施の態様はこれにより限定されるもので
はない。
【0094】〈感光体1の作製〉ポリアミド樹脂「CM
−8000」(東レ(株)製)30gをメタノール90
0mlと1−ブタノール100mlの混合溶媒中に投入
し、50℃で加熱溶解した。これを室温に冷却した後、
外径80mm、長さ355.5mmのアルミニウムドラ
ム上に浸漬塗布により厚さ0.5μmの中間層を形成し
た。
【0095】次いでポリビニルブチラール樹脂「エスレ
ックBX−1」(積水化学(株)製)5gをメチルエチ
ルケトン(MEK)1000ml中に溶解し、更に下記
構造のCGM10gを混合した後、サンドミルを用いて
20時間分散を行った。得られた分散液を用いて前記中
間層上に浸漬塗布して厚さ0.5μmCGLを形成し
た。次に下記構造のCTM150gとバインダー樹脂と
して例示化合物B−1のポリカーボネート150gとを
ジクロロメタン1000mlに溶解した。その後フッ素
樹脂微粒子「ルブロンL−2」(ダイキン工業(株)
製)20gを添加し、超音波槽中で20分間分散し、得
られた分散液を用いて浸漬塗布により前記CGL上に2
0μm厚のCTLを形成した。最後に100℃で1時間
加熱乾燥し、中間層、CGL及びCTLを順次積層して
成る感光体1を得た。
【0096】
【化2】
【0097】〈感光体2の作製〉CTLのバインダー樹
脂として例示化合物B−1に替えて例示化合物B−21
50gを用いた他は感光体1と同様にして感光体2を得
た。
【0098】〈感光体3の作製〉CTLのバインダー樹
脂として例示化合物B−1に替えて例示化合物B−41
50gを用いた他は感光体1と同様にして感光体3を得
た。
【0099】〈感光体4の作製〉フッ素樹脂微粒子を除
いた他は感光体3と同様にして感光体4を得た。
【0100】〈感光体5の作製〉樹脂微粒子としてトス
パール120(東芝シリコーン(株)製)50gを添加
した他は感光体1と同様にして感光体5を得た。
【0101】〈感光体6の作製〉樹脂微粒子としてトス
パール130(東芝シリコーン(株)製)20gを用い
た他は感光体1と同様にして感光体6を得た。
【0102】〈感光体7の作製〉樹脂微粒子としてトス
パール145(東芝シリコーン(株)製)20gを用い
た他は感光体1と同様にして感光体7を得た。
【0103】 〈二成分系現像剤1〜6の作製〉 バインダー樹脂 スチレンアクリル樹脂: (スチレン/メチルメタアクリレート/ブチルアクリレート共重合樹脂 (75:15:10)Mw/Mn=20) 100重量部 着色剤:カーボンブラック 10重量部 離型剤:低分子量ポリプロピレン(Mn=2500) 3重量部 以上の成分を混合、溶融、混練、粉砕及び分級してトナ
ーを作製するが、これらの工程の内、溶融、混練の工程
の条件を表1の如く変化すると共に、混合、粉砕及び分
級の条件を下記の如く設定することにより、離型剤の平
均ドメイン径がそれぞれ0.07,0.15,0.3
1,0.85,1.05及び1.21μmで、かつ体積
平均粒径が8.5μmの6種類の着色粒子を得た。なお
前記溶融、混練に用いられた混練機は「PCM−30」
(池貝鉄工社製)であった。
【0104】
【表1】
【0105】混合条件:ヘンシェルミキサー「FM−1
0B」(三井三池加工機社製)を用い、ミキサー撹拌羽
根の周速40m/secで3分間混合。
【0106】粉砕条件:粉砕機として「JET式IDS
−3型」(日本ニュウマチック社製)を用い、粉砕圧5
Kg/cm2で粉砕。
【0107】分級条件:分級機として「ミクロプレック
ス132MP(アルピネ社製)を用いて分級。
【0108】更にこれらの各々に0.4重量%の疎水性
シリカ「アエロジルR−972」(日本アエロジル社
製)を外添し、No.1〜No.6の6種類のトナーを
作成した。
【0109】前記6種類のトナーのそれぞれ4重量部と
体積平均粒径80μmのフェライト粒子に2,2,2−
トリフルオロエチルメタクリレートとスチレンの共重合
体からなるフッ素樹脂を被覆したキャリア95重量部と
を混合してNo.1〜No.6の6種類の二成分系現像
剤を得た。
【0110】(実施例1)感光体1をコニカ(株)社製
複写機「U−BIX 4155」に装着し、かつクリー
ニング部材として北辰工業(株)社製材質番号2386
78のウレタンゴムクリーニングブレード部材(反発弾
性52%)を用い、該クリーニング部材を感光体に対し
て荷重18g/cmでカウンター方向20度で当接させ
て成る改造機を用い、常温、常湿下に、ベタ黒、中間
調、白紙部があるB4の原稿画像(10%被覆率)を用
いて連続5万コピーの実写テストを行ない、得られた画
像の画質を目視により評価し、その結果を表2に示し
た。また前記5万回コピー中のブレードめくれの発生の
有無及び感光層の減耗量(μm)を測定し、その結果を
表2に示した。
【0111】なお感光層の減耗量の測定はコピー前の感
光層の膜厚と5万コピー後の膜厚との差から計算され、
該膜厚は接触又は非接触式膜厚測定器で10ヶ所ずつ測
定し、その平均値が用いられた。
【0112】(実施例2〜15及び比較例1〜9)実施
例1における感光体、クリーニング部材及び現像剤の種
類、前記クリーニング部材の感光体への当接角度及び当
接荷重を表2の如く変化した他は実施例1と同様にして
5万コピーの画像の画質の評価、ブレードめくれの発生
の有無、感光層の減耗量を測定し、その結果を表2に示
した。なお、前記クリーニング部材を変えることにより
反発弾性を変化させた。
【0113】
【表2】
【0114】表2より、実施例の画像形成では何れも感
光体の膜厚減耗量が少なく、クリーニングブレード部材
のめくれの発生及び画像欠陥の発生等の欠点が無く、高
濃度鮮明な画像が得られたが、比較例の画像形成では前
記欠点の何れかが発生していて、実用性に乏しいことが
理解される。
【0115】
【発明の効果】本発明の画像形成方法及び画像形成装置
によれば、有機感光体上に繰り返し画像形成を行う過程
で、クリーニングブレード部材のめくれによるクリーニ
ング不良、感光体表面の摩耗、損傷及び電子写真性能の
劣化がなく、かつ白ポチ、黒ポチ及び黒筋等の画像欠陥
を生ぜず、高濃度鮮明な画像が安定して得られる等の効
果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】クリーニングブレード部材のめくれの発生の状
態を説明する図である。
【図2】クリーニングブレード部材のクリーニング動作
を説明する図である。
【図3】クリーニングブレード部材の感光体表面への当
接角度を説明する図である。
【図4】本発明を説明する画像形成装置の一例を示す断
面図である。
【符号の説明】
1 有機感光体ドラム 5 コロナ放電転写極 6 分離電極 10 クリーニングブレード部材 15 残留トナー

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真感光体上に静電潜像を形成する
    工程及び現像、転写クリーニングの各工程を有する画像
    形成方法において、電子写真感光体が有機光導電性感光
    体であり、現像工程が数平均ドメイン径0.1〜1.1
    μmの離型剤を含有するトナーを用いて現像を行なう工
    程であり、クリーニング工程が反発弾性35〜75%の
    クリーニングブレード部材を電子写真感光体の回転方向
    に対してカウンター方向10〜45度の角度で、かつ荷
    重5〜40g/cmで電子写真感光体表面に当接させて
    クリーニングを行なう工程であると共に、クリーニング
    ブレード部材に対する電子写真感光体表面の静止摩擦係
    数が1.0以下となるように電子写真感光体表面が加工
    されていることを特徴とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】 前記クリーニングブレード部材に対する
    前記電子写真感光体表面の静止摩擦係数が0.01〜
    1.0となるように電子写真感光体表面が加工されてい
    ることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 【請求項3】 前記クリーニングブレード部材がウレタ
    ンゴムからなることを特徴とする請求項1又は2に記載
    の画像形成方法。
  4. 【請求項4】 電子写真感光体上に静電潜像を形成する
    手段及び現像、転写、クリーニングの各手段を有する画
    像形成装置において、電子写真感光体が有機光導電性感
    光体であり、現像手段が数平均ドメイン径0.1〜1.
    1μmの離型剤を含有するトナーを含む現像剤が充填さ
    れた磁気ブラシ現像装置であり、クリーニング手段が反
    発弾性35〜75%のクリーニングブレード部材を電子
    写真感光体の回転方向に対してカウンター方向10〜4
    5度の角度で、かつ荷重5〜40g/cmで電子写真感
    光体表面に当接させてクリーニングを行う手段であると
    共に、クリーニングブレード部材に対する電子写真感光
    体表面の静止摩擦係数が1.0以下となるよう電子写真
    感光体表面が加工されていることを特徴とする画像形成
    装置。
  5. 【請求項5】 前記クリーニングブレード部材に対する
    前記感光体表面の静止摩擦係数が0.01〜1.0とな
    るように電子写真感光体の表面が加工されていることを
    特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記クリーニングブレード部材がウレタ
    ンゴムからなることを特徴とする請求項4又は5に記載
    の画像形成装置。
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