JPH09282712A - 光学記録媒体とその製造方法 - Google Patents

光学記録媒体とその製造方法

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JPH09282712A
JPH09282712A JP8094343A JP9434396A JPH09282712A JP H09282712 A JPH09282712 A JP H09282712A JP 8094343 A JP8094343 A JP 8094343A JP 9434396 A JP9434396 A JP 9434396A JP H09282712 A JPH09282712 A JP H09282712A
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JP8094343A
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English (en)
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Noriyuki Arakawa
宣之 荒川
Toshiyuki Kashiwagi
俊行 柏木
Asao Kurousu
朝男 黒臼
Yuji Akiyama
雄治 秋山
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学記録媒体において、基板を光透過性樹脂
の射出成形によって形成する際に、基板に生じたバリに
より光学記録媒体の透明中間層の厚さが不均一になるこ
とを防止し、同時に基板に撓みが生じることを回避す
る。 【解決手段】 光学記録媒体を構成する射出成形基板の
情報記録層形成面の中心孔近傍であって、非情報記録領
域に、全周に渡って凹部を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学記録媒体とそ
の製造方法に係わる。
【0002】
【従来の技術】オーディオ用、ビデオ用その他の各種情
報を記録する光学記録媒体として、その記録もしくは再
生を光照射によって行う光ディスク、光カード、光磁気
ディスク、相変化光学記録媒体等のROM(Read
Only Memory)型、追記型、書換え型等の光
学記録媒体があるが、例えばコンパクトディスクにおけ
るようなROM型においてその情報記録層にデータ情
報、トラッキングサーボ信号等の記録がなされる位相ピ
ット、プリグルーブ等の微細凹凸が、また、追記型、書
換え型等の光磁気あるいは相変化等による光磁気媒体に
おいてもプリグルーブ等の微細凹凸の形成がなされる。
【0003】この微細凹凸を有する情報記録層の形成方
法の1つとして光重合法いわゆるフォトポリマリゼーシ
ョン法(以下2P法という)がある。
【0004】図10は、記録情報量の増大化を図って、
第1および第2の情報記録層が重ね合わされて成る2層
構造の光学記録媒体の概略断面図を示す。この光学記録
媒体は、透明な基板1上に、第1および第2の情報記録
層11および12が透明中間膜33を介して積層されて
なる。
【0005】第1の情報記録層11は、第1の微細凹凸
21が例えば基板1とともにポリカーボネート等の樹脂
の射出成形によって形成され、これに例えばSiNより
なる半透明膜13が被覆されてなり、第2の情報記録層
12は、2P法によって上記第1の情報記録層11の上
に第2の微細凹凸22が積層されて形成され、これにA
l蒸着膜等による反射膜14が形成されてなる。この第
2の情報記録層12上には、光硬化性樹脂等よりなる保
護膜6が形成される。
【0006】この光学記録媒体に対する第1の情報記録
層11と、第2の情報記録層12からの情報の読み出し
は、例えば基板1側から、読み出し光Lの実線および鎖
線で示す光照射によって行う。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】一方、光学記録媒体に
おいて、図11にその概略断面図を示すように、第1お
よび第2の基板1および2に、第1および第2の情報記
録層11および12が形成され、これらの間に透明中間
膜33が介在されて、両基板1および2が、第1および
第2の情報記録層11および12を互いに内側になるよ
うに合致させた構成とするものの提案がなされている。
【0008】ここで、第1および第2の基板1および2
は、上述したように射出成形によって、すなわち例えば
ポリカーボネート等の光透過性樹脂を射出成形金型に射
出して作製する。
【0009】図9に示した基板作製装置の概略図を参照
して従来における基板の作製について説明する。この基
板作製装置は、基板を成形するためのキャビティ50を
構成する例えばステンレス系金属よりなる基板側金型5
1とスタンパー側金型52とからなる金型装置80を有
して成る。スタンパー側金型52は、キャビティ50内
に溶融した光透過性樹脂40、例えばポリカーボネート
を送り出すゲート70に連結される。
【0010】基板側金型51には、中心部に最終的に成
形基板の中心孔1hを打ち抜いて形成するための基板中
心孔打抜ピン51aが突出推動できるように配置されて
いる。
【0011】スタンパー側金型52には、スタンパー保
持金型35が配置され、さらにスタンパー保持金型に
は、第1の基板の成形時には第1の情報記録層11構成
する第1の微細凹凸21を転写するスタンパー18が真
空チャック方式により配置保持され、第2の基板の成形
時には第2の情報記録層12構成する第2の微細凹凸2
2を転写するスタンパー18が真空チャック方式により
配置保持される。
【0012】スタンパー保持金型35の中心部には、ゲ
ート70に連通する中心孔35hを有する中心軸部35
aが形成される。また、スタンパー18の中心部には、
スタンパー保持金型35の中心軸部35aが挿入される
中心孔18hが穿設される。
【0013】この基板作製装置を用いて、第1の基板1
および第2の基板2を成形する方法について説明する。
ここでは、第1の基板1を成形する場合について説明す
るが、以下の方法は第2の基板2を成形する場合につい
ても適用することができる。
【0014】先ず、基板側金型51と、スタンパー側金
型52とを合致させて、両者間にキャビティ50を形成
する。この状態で、光透過性樹脂40例えば溶融ポリカ
ーボネートを、ゲート70に送り込む。光透過性樹脂4
0はゲート70を通過した後、スタンパー保持金型35
の中心孔35hを通じて、キャビティ50内に流し込ま
れると、降温し、硬化する。次に、基板中心孔打抜ピン
51aを突出させ、基板の中心孔1hを打ち抜き形成
し、第1の基板1が形成される。
【0015】このとき、第1の基板1の成形と同時に、
その一方の面にスタンパー18により、第1の情報記録
層11を形成する第1の微細凹凸21が成形される。
【0016】しかしながら、基板の中心孔1hを基板打
抜ピン51aを突出させることにより打ち抜き形成する
際、基板1の光透過性樹脂40を突き上げるため、図7
に示すように、基板1の中心孔1hの周囲に突起いわゆ
るバリ60が発生する。
【0017】このように第1および第2の基板1および
2にバリ60を発生させたまま第1の基板1と第2の基
板2との間に光硬化性樹脂を介在させて多層光学記録媒
体、すなわち上述した貼り合わせ型の光学記録媒体を作
製した場合、図8に示すように、第1および第2の基板
1および2との間の間隔すなわち透明中間膜33の厚さ
が均一に保てなくなるという問題が生じる。
【0018】すなわち図8において、両基板間に介在さ
れた透明中間膜33の、第1および第2の基板1および
2の任意の位置P1 における厚さをd1 、同じく任意の
位置P2 における厚さをd2 とするとd1 ≠d2 とな
る。この透明中間膜の厚さは、バリ60が存在する基板
中心孔1hの近傍、例えば半径23mmの付近にあって
は、45〜100μmにまでばらつきを生じる。
【0019】このような第1の基板1および第2の基板
2に発生したバリ60による透明中間膜33の厚みへの
影響は、図10に示した単板構造の光学記録媒体の場合
には、比較的問題にはならないが、基板と基板とを貼り
合わせる構造の多層光学記録媒体においては、バリの影
響が増幅され、特に問題となる。
【0020】また、基板1にバリを発生させたまま第1
の基板1と第2の基板2との間に光硬化性樹脂を介在さ
せて多層光学記録媒体、すなわち上述した貼り合わせ型
の光学記録媒体を作製すると、図8に示すように基板に
撓みを生じる。
【0021】また、光学記録媒体の透明中間膜33の厚
さが不均一、すなわち透明中間膜33の厚さムラがある
場合や、基板に撓みを生じている場合には、図10で説
明したように、例えば第1の基板1側から、例えばレー
ザー光を照射して第1および第2の微細凹凸による情報
を照射レーザー光の干渉によって読み出すに際してのエ
ラーの発生原因となる。
【0022】そこで、本発明においては、第1の基板1
および第2の基板2の中心孔を形成する際に生じるバリ
の、透明中間膜の厚さおよび基板の形状への影響を効果
的に回避することができる基板の作製を行い、光学的特
性に優れた光学記録媒体を得るようにする。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明による光学記録媒
体は、この光学記録媒体を構成する射出成形基板の情報
信号形成面の中心孔近傍であって、非情報記録領域に、
全周に渡って凹部を形成する。
【0024】また、本発明による光学記録媒体の製造方
法においては、光学記録媒体の基板上の情報記録部を形
成するために用いられる射出成形用スタンパーを一方の
面に保持すると共に、中心部に貫通孔を有し、かつ、貫
通孔の周縁に、スタンパー面より突出した凸部を有する
スタンパー側金型と、光学記録媒体の情報記録部と反対
側の基板面を型取るための基板側金型とを、スタンパー
側金型のスタンパー面と、基板側金型とが対向するよう
に配置し、対向して配置されたスタンパー側金型および
基板側金型の金型内に樹脂を注入し、金型内に成形され
た光学記録媒体の基板の中心孔を穿孔して、光学記録媒
体の基板の情報記録面であって、穿孔された中心孔の全
周縁に、凹部を形成する。
【0025】本発明によれば、光学記録媒体において、
基板を光透過性樹脂の射出成形し、この基板成形のため
の金型内において、打ち抜きによって中心孔1hを穿設
する際に発生する中心孔周縁のバリが、基板の情報記録
層形成面より大きく突出することがないようになされ、
これによって光学記録媒体を製造すれば、光学記録媒体
の透明中間膜の厚さが不均一になることを防止すること
ができる。
【0026】また、本発明によれば、光学記録媒体にお
いて基板を光透過性樹脂の射出成形し、この基板成形の
ための金型内において、打ち抜きによって中心孔1hを
穿設する際に発生する中心孔周縁のバリの高さを、基板
の情報記録層形成面と同程度もしくはこれよりも低くす
ることができることから、貼り合わせ型の光学記録媒体
においても基板の撓み(スキュー)が発生することを防
止することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明の具体的な実施の形態を説
明する。以下において、ディスク状、いわゆる円板状の
光ディスクに適用する場合について説明するが、本発明
は、このような光ディスクや、形状に限られるものでは
なく、光磁気ディスク、相変化ディスク、その他カード
状、シート状等の微細凹凸を情報記録層に有する各種光
学記録媒体に適用することができる。
【0028】この例は、図1にその概略断面図を示すよ
うに、第1および第2の情報記録層11および12が形
成された第1および第2の基板10および20が、透明
中間膜33を介して合致された構成の光学記録媒体を得
る場合である。
【0029】この場合は、例えばポリカーボネート等の
光透過性樹脂の射出成形によって、第1の基板10の成
形と同時に第1の基板10の一主面に図11で説明した
と同様に、データ記録ピット、またはプリグルーブ等の
第1の微細凹凸21を形成し、これの上に例えばSiN
のスパッタ膜による半透明膜13が形成されて第1の情
報記録層11を形成する。
【0030】一方、この第1の基板10と同様の方法に
より、射出成形により、一主面のデータ記録ピット、ま
たはプリグルーブ等の第2の微細凹凸21が形成された
第2の基板20を形成し、この第2の微細凹凸21上に
Al蒸着膜等による反射膜14を被着して第2の情報記
録層12を形成する。
【0031】そして、第1および第2の情報記録層11
および12間に光硬化性樹脂よりなる透明中間膜33が
介在されて、両基板10および20が、第1および第2
の情報記録層11および12を互いに内側になるように
合致させた構成とした光学記録媒体、例えば光ディスク
を得る。
【0032】図3は、基板作製装置の一例の概略断面図
である。この場合、例えばポリカーボネート等の光透過
性樹脂40の射出成形によって第1の基板10、および
第2の基板20の成形をそれぞれ行い、第1の基板10
の射出成形と同時に、上記第1の情報記録層11を構成
する第1の微細凹凸21を形成し、第2の基板20の射
出成形と同時に、上記第2の情報記録層12を構成する
第2の微細凹凸22を形成し、さらに、第1の基板10
上に第1の凹部10hを、第2の基板20上に、第2の
20hを形成する。
【0033】この基板作製装置は、基板を成形するため
のキャビティ50を構成する例えばステンレス系金属よ
りなる基板側金型51とスタンパー側金型52からなる
金型装置80を有して成る。スタンパー側金型52は、
キャビティ50内に溶融した光透過性樹脂40、例えば
ポリカーボネートを送り出す光透過性樹脂送出機構90
のゲート70に連結される。
【0034】光透過性樹脂送出機構90には、スクリュ
ー40sが設けられ、このスクリュー40sを回転させ
ることにより、光透過性樹脂40はゲート70に送り出
される。
【0035】基板側金型51には、中心部に最終的に成
形基板の中心孔1hを打ち抜いて形成するための基板中
心孔打抜ピン51aが配置されている。
【0036】第1の基板10および第2の基板20の成
形において、それぞれについて使用する各スタンパー側
金型52には、第1および第2の基板に第1および第2
の情報記録層11および12を構成する第1および第2
の微細凹凸21および22を転写するスタンパー18が
真空チャック方式により配置され、また、最終的に得る
基板上に生じたバリが、情報記録層形成面より突出する
ことがないようにするリング状の凹部10h(第1の基
板)および20h(第2の基板)を形成する凸部付金型
30とが配置される。
【0037】凸部付金型30には、最終的に得る第1の
基板10および第2の基板20の所要に位置、図示の例
では、第1の基板10および第2の基板20の情報信号
形成面の中心孔近傍であって非情報記録領域に、全周に
渡って凹部10hおよび20hを形成するための所要の
大きさのリング状の中心の向かって突出するテーパー状
の凹部転写用凸部30aが形成されている。
【0038】そして、凸部付金型30の中心部の凸部3
0aの中心孔30hに、ゲート70が連通する。また、
スタンパー18の中心部には、凸部付金型30の凸部3
0aが挿入される中心孔18hが穿設される。
【0039】この基板作製装置を用いて、第1の基板1
0および第2の基板20を成形する方法について説明す
る。ここでは、第1の基板10を成形する場合について
説明するが、以下の方法は第2の基板20を成形する場
合についても適用することができる。
【0040】先ず、基板側金型51と、スタンパー側金
型52とを合致させて、両者間にキャビティ50を形成
する。この状態で、光透過性樹脂40例えば溶融ポリカ
ーボネートを、スクリュー40sを回転させることによ
りゲート70に送り込む。光透過性樹脂40はゲート7
0を通過した後、凸部付金型30の中心孔30hを通じ
て、キャビティ50内に流し込まれると、放熱され固ま
る。次に、基板中心孔打抜ピン51aを押し出し突出さ
せ、基板の中心孔1hを形成し、第1の基板10が形成
される。
【0041】このようにして、図4に示すように、スタ
ンパー18により第1の情報記録層11を形成する第1
の微細凹凸21が形成され、基板中心孔打抜ピン51a
によって中心孔1hが穿設された第1の基板10が形成
される。また、これと同時に、凸部付金型30に設けら
れた凹部転写用凸部30aにより、第1の基板10の中
心孔1h近傍の非情報記録領域に、中心孔1hの全周に
渡って凹部10hが形成される。
【0042】すなわち、図2Aに光学記録媒体の断面
図、図2Bに平面図を示すように、例えばディスク状の
第1の基板10上の内周部の、最終的に形成されるディ
スクにおいて、その情報記録に寄与しない部分に凹部1
0hを形成する。この凹部10hの存在によって、基板
1の中心孔1hの打ち抜きによってその周縁に発生した
バリ60が基板面ないしは情報記録層形成面より突出す
ることを防止するか、もしくはその突出量を減ずること
ができる。
【0043】この凹部10hは、例えば半径60mmの
ディスク状基板においては、凹部10hの外径を例えば
半径20mm程度の位置に形成する。
【0044】凹部10hの最深部の深さは、基板に発生
するバリ60が最終的に得られる光学記録媒体の透明中
間層33の厚さに影響しないようにするために充分な深
さの、例えば、厚さ0.6mmの基板の場合には、50
μm以上とすることができる。
【0045】このように、例えばディスク状基板におい
て、その中心孔1hの近傍であって、情報記録に寄与し
ない部分に凹部10hを形成したことによって、基板の
中心孔1hを基板中心孔打抜ピン51aを突出させて形
成させた際に基板に生じたバリ60の高さを、図1に示
すように、基板の情報記録層の高さより、低くすること
ができ、この結果最終的に得られる光学記録媒体におい
て、基板と基板との間の透明中間膜33の厚さを均一に
することができた。これにより、特に1枚の基板の厚さ
を薄くし、情報記録層を互いに内側に向けて貼り合わせ
た構造を採り情報量の増大化を図った多層光学記録媒体
において、その品質の向上を図ることができた。
【0046】上述したように、射出成形によって基板を
成形すると同時に第1の情報記録層11を構成する第1
の微細凹凸21を形成した後、これの上に例えばSiN
スパッタ膜による半透明膜13を形成し、第1の情報記
録層11を形成する。
【0047】次に、上述した第1の基板10と同様の方
法により、射出成形によって第2の基板20を成形する
が、第2の情報記録層11を構成する第2の微細凹凸2
2を形成した後、例えばAl蒸着膜による反射膜14を
被着して第2の情報記録層12を形成する。
【0048】第1の基板10と第2の基板20の少なく
ともいずれか一方の情報記録層形成面側に光硬化性樹脂
を塗布し、その後、図1に示すように、互いの情報記録
層面側を向かい合わせるようにして、光硬化性樹脂を介
して合致させ、押圧する。その後、例えば第1の基板1
0の背面から紫外線照射を行って、光硬化性樹脂、例え
ば紫外線硬化性樹脂の硬化を行い、透明中間膜33を形
成し、最終的に光学記録媒体、例えば光ディスクを形成
する。
【0049】上述したように本発明においては、第1の
基板10の第1の情報記録層11および、第2の基板2
0の第2の情報記録層12を形成する面上であって、例
えばディスク状基板の中心孔1hの近傍であって、非情
報記録領域に、全周に渡って凹部10hおよび20hを
形成したことによって、基板中心孔1h付近にできたバ
リ60の高さを基板の情報記録層形成面より低く、もし
くは大きく突出することがないようにすることができ、
この結果、最終的に得られる光学記録媒体において、基
板と基板との間の透明中間膜33の厚さを均一にするこ
とができた。これにより、特に1枚の基板の厚さを薄く
し、情報量の増大化を図った多層光学記録媒体における
基板間、すなわち情報記録層間の透明中間層の厚さを均
一化することができ、光学記録媒体の品質の向上を図る
ことができた。
【0050】上述した例においては、ディスク状基板の
中心孔近傍に、断面の形状がテーパー状の凹部を形成す
る場合について説明したが、本発明はこの例の限定され
ることなく、例えば図5に示すような階段状、あるいは
図6に示すような階段状の段差にさらにテーパー状の凹
部を組み合わせたような形状とすることもできる。
【0051】また、上述した例においては、射出成形に
より基板の成形と同時に情報記録層を形成した第1およ
び第2の基板を互いの情報記録層面側を内側にして貼り
合わせた構成とした光学記録媒体を形成する場合につい
て説明したが、本発明は、この例に限定されることな
く、一方の基板の情報記録層面側と他方の基板の情報記
録層を形成した面とは反対側の面とを、光硬化性樹脂を
介して合致させ、貼り合わせた構成の光学記録媒体を作
製する場合についても適用することができる。
【0052】また、本発明は、第1の基板または第2の
基板のいずれか一方を、情報記録層を形成しない、いわ
ゆる平滑板とし、これらの基板を光硬化性樹脂を介して
合致させ、貼り合わせた構成の光学記録媒体を作製する
場合についても適用することができる。
【0053】また、本発明は、基板の成形と同時に第1
の情報記録層11を構成する第1の微細凹凸21も形成
し、その後、第1の情報記録層11上に、2P法により
第2の情報記録層12を形成する構成の多層光学記録媒
体を作製する場合についても適用することができる。
【0054】また、本発明は、情報記録層が3層以上形
成される多層光学記録媒体を形成する場合についても適
用することができる。
【0055】また、上述したように本発明は、光ディス
クすなわち微細凹凸がデータ情報を含むものであるが、
この場合に限られるものではなく、例えば光磁気記録
層、光照射によって相変化を生じる相変化記録層のよう
に、微細凹凸が例えばトラッキング用、アドアレス用等
のプリグルーブ、ピット等を有する情報記録層による光
学記録媒体を得る場合にも適用でき、この場合は、微細
凹凸の形成層をもしくはこれの上の層に光磁気材料、相
変化材料を形成する構成を採ることもできる。
【0056】また、上述した例では、第1の基板10お
よび第2の基板20がディスクである場合を主として説
明したが、カード状等各種の構造の適用することができ
る。
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、光学記録媒体において
基板を光透過性樹脂の射出成形によって形成する際、打
ち抜きによって中心孔1hを穿設する際に発生する中心
孔1h周縁のバリ60が、基板の情報記録層形成面より
大きく突出することがないようになされ、これによって
光学記録媒体を製造すれば、光学記録媒体の透明中間膜
33の厚さが不均一になることを防止することができ
る。これにより光学記録媒体の透明中間層33の厚さが
不均一になることを防止することができ、特に基板を薄
く作製した貼り合わせ型の多層光学記録媒体を得る場合
において効果が大きく、高密度、大容量の光学記録媒体
の作製が可能となった。
【0058】また、本発明によれば、光学記録媒体にお
いて基板を光透過性樹脂の射出成形によって形成する際
に基板に生じたバリ60の、基板面もしくは情報記録層
形成面より突出する量を小さくするか、同程度もしくは
低くすることができたことから、貼り合わせ型の光学記
録媒体の基板の撓み(スキュー)が発生することを防止
することができた。
【0059】また、光学記録媒体の透明中間膜33の厚
さを均一化、すなわち透明中間膜33の厚さムラを回避
し、基板の撓みを改善したことから、例えば第1の基板
1側から、例えばレーザー光を照射して第1および第2
の微細凹凸による情報を照射レーザー光の干渉によって
読み出すに際してのエラーの発生を回避することができ
た。
【0060】これにより基板の射出成形後に基板の情報
記録層面よりも高い位置に形成されたバリ60を除去す
る作業を省略することができ、光学記録媒体の製造工程
を簡略化することができ、量産性の向上を図ることがで
きた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光学記録媒体の概略断面図を示
す。
【図2】Aは、本発明による光学記録媒体の基板の一例
の概略断面図を示す。Bは、本発明による光学記録媒体
の基板の一例の概略平面図を示す。
【図3】本発明による光学記録媒体の基板作製装置の一
例の概略断面図を示す。
【図4】本発明による光学記録媒体の基板作製装置の一
例の概略断面図を示す。
【図5】本発明による光学記録媒体の基板の他の例によ
る概略断面図を示す。
【図6】本発明による光学記録媒体の基板の他の例によ
る概略断面図を示す。
【図7】従来の基板の概略断面図である。
【図8】従来の基板貼り合わせ型の光学記録媒体の概略
断面図を示す。
【図9】従来による光学記録媒体の基板作製装置の一例
の概略断面図を示す。
【図10】多層光学記録媒体の概略断面図を示す。
【図11】基板貼り合わせ型の光学記録媒体の概略断面
図を示す。
【符号の説明】
1 基板、第1の基板、2 第2の基板、1h 基板の
中心孔、6 保護膜、10 第1の基板、10h 凹部
(第1の基板)、11 第1の情報記録層、12 第2
の情報記録層、13 半透明膜、14 反射膜、18
スタンパー、18h スタンパーの中心孔、20 第2
の基板、20h 凹部(第2の基板)、21 第1の微
細凹凸、22 第2の微細凹凸、30 凸部付金型、3
0a 凹部転写用凸部、30h 凸部付金型の中心孔、
33 透明中間膜、35 スタンパー保持金型、35h
スタンパー保持金型の中心孔、40 光透過性樹脂、
40s スクリュー、50 キャビティ、51 基板側
金型、51a 基板中心孔打抜ピン、52 スタンパー
側金型、60 バリ、70 ゲート、80 金型装置、
90 光透過性樹脂送出機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秋山 雄治 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学記録媒体を構成する射出成形基板の
    情報信号形成面の中心孔近傍であって、非情報記録領域
    に、 全周に渡って凹部が形成されてなることを特徴とする光
    学記録媒体。
  2. 【請求項2】 光学記録媒体の基板上の情報記録部を形
    成するために用いられる射出成形用スタンパーを一方の
    面に保持すると共に、 中心部に貫通孔を有し、 かつ、上記貫通孔の周縁に、上記スタンパー面より突出
    した凸部を有するスタンパー側金型と、光学記録媒体の
    情報記録部と反対側の基板面を型取るための基板側金型
    とを、上記スタンパー側金型のスタンパー面と、上記基
    板側金型とが対向するように配置し、 対向して配置されたスタンパー側金型および基板側金型
    の金型内に樹脂を注入し、上記金型内に成形された前記
    光学記録媒体の基板の中心孔を穿孔して、上記光学記録
    媒体の基板の情報記録面であって、穿孔された中心孔の
    全周縁に、凹部を形成することを特徴とする光学記録媒
    体の製造方法。
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